JPH06137811A - 走査型探針顕微鏡の測定データ監視方法および測定データ監視装置 - Google Patents

走査型探針顕微鏡の測定データ監視方法および測定データ監視装置

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JPH06137811A
JPH06137811A JP31118992A JP31118992A JPH06137811A JP H06137811 A JPH06137811 A JP H06137811A JP 31118992 A JP31118992 A JP 31118992A JP 31118992 A JP31118992 A JP 31118992A JP H06137811 A JPH06137811 A JP H06137811A
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Hikari Yamamoto
光 山本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 走査型探針顕微鏡で、探針の走査中に測定時
のノイズに起因して異常な測定データが発生したとき異
常であることを迅速に検出し、異常な測定状態が検出さ
れたときには異常な測定データの影響を取り除いたり、
探針と試料の破損を未然に防ぐまたは最小限に抑える。 【構成】 探針1で試料2の表面を走査し、測定箇所の
それぞれで、探針と試料の間に生じるトンネル電流等の
物理量を利用して試料表面の凹凸形状に対応する探針の
高さ位置を測定し、各測定箇所の測定データと他の測定
箇所の測定データとの差が異常判定の基準値に比較して
大きいときに異常であると判定するステップと測定デー
タが異常であるときに代用データを求めるステップを有
する。さらに異常な測定データの発生回数を計数するス
テップと、その計数値が基準回数よりも大きいときに探
針の走査を停止する等のステップを付加できる。走査型
探針顕微鏡において、測定データ異常判定手段19と、
測定データが異常であると判定されたときに代用データ
を演算する代用データ作成手段20等を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は走査型探針顕微鏡の測定
データ監視方法および測定データ監視装置に関し、特
に、任意の観察領域について走査型探針顕微鏡によって
得られる複数の測定データで、他の測定データと比較し
異常と考えられる測定データが得られた場合の処理に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】走査型探針(または走査型プローブとも
いう)顕微鏡の典型的な例として走査型トンネル顕微鏡
(以下STMという)について説明する。STMは、導
電性探針と試料との間に電圧を印加し、探針を試料表面
に原子レベルの距離(1nm程度)まで接近させたとき
に探針・試料間に流れるトンネル電流を利用して試料表
面の3次元形状(凹凸形状)を計測する。探針を試料表
面に沿って走査するとき、探針・試料間に流れるトンネ
ル電流が設定された一定値になるように、試料表面に対
する探針の高さ位置を制御し、探針の高さ方向の変位量
を検出することによって、試料表面の凹凸形状に関する
情報を得る。探針の空間的な位置座標は、探針の先端か
ら根元に向う方向をZ軸、このZ軸に直角な平面内に含
まれかつ互いに直交関係にある2方向をX軸およびY軸
にすることにより、X,Y,Zの各座標値で決定され
る。この空間座標を用いてCRTモニタに、観察しよう
とする試料表面の鳥瞰図やZ座標に対する輝度変調像が
表示される。このようにして得られた画像は、試料表面
の凹凸形状情報を反映したものであり、この画像によっ
て試料表面における微細な形状を解析することができ
る。
【0003】上記のSTMにおいて、試料を載置する試
料ステージ面と探針の軸方向とは直角になるように構成
されている。試料ステージ上の試料の表面の所定領域を
走査して当該領域の凹凸状態を測定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】STMでは、試料表面
の極めて微細な凹凸形状を測定するため、測定で得られ
た探針のZ軸方向の変位量は電気信号で扱われ、その中
間処理段階で電気的に増幅される。そのため、測定の際
にノイズが混入した場合には、ノイズの大きさの程度に
応じて当該測定箇所の本来の測定データが損なわれるお
それがある。また探針・試料間にてトンネル電流が流れ
るように探針を試料表面に接近させた状態で測定面を走
査するため、測定面に存在する急激な凹凸の変化に、探
針のZ軸方向の移動が追従できず、探針が測定面の凸部
に衝突し、探針および試料を傷つけるという可能性もあ
る。
【0005】上記の問題は、STMだけではなく、原子
間力顕微鏡等のような同様な構成および機能を有する走
査型探針顕微鏡に一般的に生じる問題である。
【0006】本発明の目的は、上記の問題に鑑み、探針
の走査中に測定時のノイズに起因して異常な測定データ
が発生したときに、異常であることを迅速に検出し、異
常な測定状態が検出されたときには、異常な測定データ
の影響を取り除いたり、探針と試料の破損を未然に防ぐ
または最小限に抑えるようにした走査型探針顕微鏡の測
定データ監視方法および測定データ監視装置を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る走査型探針
顕微鏡の測定データ監視方法は、試料の表面に接近させ
た探針で試料表面を走査し、複数の測定箇所のそれぞれ
で、探針と試料表面の間の微小間隔に生じるトンネル電
流等の物理量を利用して試料表面の凹凸形状に対応する
探針の高さ位置を測定する方法であり、さらに、各測定
箇所の測定データと他の測定箇所の測定データとの差が
異常判定の基準値に比較して大きいときに異常であると
判定するステップと、測定データが異常であるときに代
用データを求めるステップとからなる。上記の測定デー
タ監視方法において、好ましくは、異常な測定データの
発生回数を計数するステップと、その計数値が基準回数
よりも大きいときに探針の走査を停止するステップを付
加する。本発明に係る走査型探針顕微鏡の測定データ監
視装置は、試料に接近して配置される探針と、探針を試
料に対し接近または退避させる移動手段と、探針と試料
の間にトンネル電流等の物理量を生じさせるための条件
を設定する条件設定手段と、物理量を測定する測定手段
と、物理量を一定に保持するため探針と試料の間の距離
を制御する制御手段と、探針に試料の表面を走査させる
走査手段と、探針を用いて得られた試料表面の測定デー
タを記録・処理するデータ処理手段を備える構成におい
て、測定データの異常を判定する測定データ異常判定手
段と、測定データが異常であると判定されたときに代用
データを演算する代用データ作成手段を備えるように構
成される。前記の構成において、好ましくは、測定デー
タが異常である回数を計数し、その計数値を基準回数と
比較する異常発生回数判定手段と、異常発生回数判定手
段の出力信号を受けて探針の走査を停止させる走査停止
指令手段を備える。
【0008】
【作用】本発明による走査型探針顕微鏡の測定データ監
視方法または測定データ監視装置では、走査型探針顕微
鏡の本来の測定動作に基づいて試料表面の測定領域を走
査している最中に、測定データを逐次監視し、異常であ
ると判定された測定データについては測定時の状況を判
断し、該当する測定箇所の測定データを、過去に測定さ
れた周辺の測定箇所の測定データに基づいて推定し、異
常な測定データを用いないようにする。これにより測定
信号の増幅回路等で発生するノイズに起因する測定デー
タの異常を取り除くことが可能となる。また異常な測定
データの発生状態が継続する場合には、測定の走査を中
止することにより、探針と試料が衝突して共に破損する
という最悪の状態を未然に防ぐ、または最小限に抑え
る。
【0009】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。この実施例では、走査型探針顕微鏡の一例
としてSTMを取り上げ、説明する。
【0010】図1は、STMの探針部分の構成と、探針
の位置制御の装置構成および探針により得られる測定デ
ータの検出・処理部の構成を示している。図1を参照し
てSTMの要部に関する一般的な構成および動作を説明
する。図1において、1は探針であり、探針1の先端は
鋭く尖り、試料2の表面に臨んでいる。探針1は図示し
ないトライポッドヘッドにおいて相互に直角になるよう
に配置された棒状の微動用圧電素子3,4,5の交差部
に取り付けられている。圧電素子3はX軸方向の移動に
関与するアクチュエータ、圧電素子4はY軸方向の移動
に関与するアクチュエータ、圧電素子5はZ軸方向の移
動に関与するアクチュエータである。また探針1は、ト
ライポッドヘッドを取り付けた図示しない手動装置、ス
テッピングモータ、またはストロークの大きな粗動用圧
電素子等によって、所要のトンネル電流が検出される距
離まで試料2の表面に近づけられる。
【0011】探針1と試料2との間には電源6が接続さ
れ、所要の電圧がそれらの間に印加されている。この状
態で探針1を試料2に近づけ、探針1と試料2との間の
距離が所要の微小距離になると、それらの間にトンネル
電流が流れる。導電性の探針1に流れるトンネル電流
は、トンネル電流検出部7で検出され、その後トンネル
電流・距離変換部8によって、検出されたトンネル電流
は探針1と試料2の間の距離に変換される。通常の凹凸
形状の測定では、探針1の走査において、検出されるト
ンネル電流が一定の値に保持されるように探針1の高さ
位置を制御する。この制御を行うため、次段のサーボ回
路9は、トンネル電流・距離変換部8から出力される距
離データを入力し、この距離データが予め設定された基
準距離と常に一致することにより一定距離に保持される
ように、Z軸方向の圧電素子5の伸縮動作量を制御す
る。
【0012】試料2の測定面における探針1のX軸およ
びY軸の各方向の走査は、走査部10によって行われ
る。走査部10は、X軸方向用の圧電素子3とY軸方向
用の圧電素子4に対して伸縮用駆動信号を与え、これら
の圧電素子3,4の伸縮動作によって2次元的に探針1
の走査が行われる。
【0013】X,Y,Zの各軸方向の圧電素子3,4,
5による探針1の移動に伴い、圧電素子3,4,5の負
荷電圧、すなわち各圧電素子の伸縮量を空間座標として
測定データ記憶部11に記憶する。測定データ記憶部1
1に記憶された探針1の位置データは、適宜に取り出さ
れ、データ処理部12に供給される。データ処理部12
では、試料2の測定面の凹凸形状についての画像処理を
行い、画像処理で得られたデータを用いてモニタ部13
に試料2の表面凹凸情報として表示する。上記の測定デ
ータ記憶部11とデータ処理部12は、演算・制御部1
4に含まれる。演算・制御部14はCPUとメモリによ
って構成される。この演算・制御部14によって必要な
機能手段が実現される。
【0014】上記の構成において、探針1と試料2との
間にトンネル電流が流れる場合に、探針1と試料2との
間の距離は原子レベルの1nm程度であり、試料表面の
凹凸状態を検出するためには、この距離を一定に保つよ
うに圧電素子5の動作を制御することが必要である。ト
ンネル電流は、探針・試料間の距離の変化に敏感であ
り、これによって高い分解能を得ることができる。
【0015】STMの上記構成に基づけば、その一連の
動作により、試料2の測定面の凹凸形状に関する情報を
得ることができる。この情報を得るためには、測定面に
おいて設定された複数の測定箇所のそれぞれにおいて、
探針1の走査のための移動を停止し、探針1と試料2の
表面との距離を一定に保つためのサーボ制御が、サーボ
回路9によって複数回繰り返して行われる。
【0016】図2に試料2の測定面における複数の測定
箇所の各測定データを概念的に示す。X軸方向およびY
軸方向の測定箇所の数をそれぞれNX,NYとし、測定
箇所の間隔は予め設定される。15は走査対象領域、1
6は走査原点である。走査の動作は、走査原点16より
X軸方向に1ライン走査し、NX回測定を行った後、デ
ータ間隔分だけY方向に探針1を移動させ、再びX軸方
向にライン走査し、この移動動作を繰り返して、二次元
走査を行う。なお図2において、Zi,j は、X軸方向が
i番目、Y軸方向がj番目である測定箇所の測定データ
であることを意味する。
【0017】演算・制御部14には、さらに走査制御部
17と測定データ監視部18が設けられる。
【0018】走査制御部17は、走査部10に対して、
試料2の測定対象領域15において探針1を走査させる
とき、探針1に、設定された走査動作を行なわせるため
の制御手段である。なお走査部10自体は、具体的にD
/Aコンバータと増幅器から構成され、D/Aコンバー
タは、走査制御部17から供給されるディジタル表現の
制御信号をアナログの圧電素子駆動信号に変換する。
【0019】測定データ監視部18は、測定データ記憶
部11に取り込まれた探針1の高さ位置に関する測定デ
ータを監視し、測定データが所定基準に基づき異常であ
るか否かを判定する機能と、異常であると判定したとき
には異常な測定データを除き、他の代用データに置き換
える機能と、異常な測定データが頻繁に(所定の基準回
数を越えて)発生するときには探針1の走査を停止させ
る機能とを有している。このため、測定データ監視部1
8は、測定データ記憶部11から必要とする測定データ
を入力してその正常・異常を判定すると共に、異常のと
きには代用データを算出し、代用データを算出したとき
にはその代用データを測定データ記憶部11に与えるよ
うに構成される。また、異常な測定データが頻発すると
判定したときには、モニタ部13の画面に異常発生のメ
ッセージを表示するための信号をデータ処理部12に供
給すると共に、走査制御部17に対して探針走査を停止
するための信号を供給するように構成される。かかる機
能を有する測定データ監視部18を、機能ブロック図で
示すと図3に示すようになる。図3に従えば、測定デー
タ監視部は、測定データ異常判定手段19と、代用デー
タ作成手段20と、異常発生回数判定手段21と、走査
停止指令手段22とから構成される。
【0020】次に、測定データ監視部18による測定デ
ータの監視処理動作について、図3および図4のフロー
チャート等を参照して説明する。
【0021】まずステップS1を行う前の段階で、走査
原点(i=0,j=0)において粗動機構を動作させ
て、所定のトンネル電流が検出されるまで、探針1を試
料2の表面に接近させる。ステップS1,S2では、変
数i,j,kについての初期値設定を行う。ステップS
3で、走査制御部17のXY方向の位置制御により走査
部10および圧電素子3,4で、探針1を必要な測定箇
所に移動させる。測定面での複数の測定箇所は図2に示
した通りであり、その移動順序は前述の通りである。
i,jが共に0であるときには、ステップS3による移
動は行われない。ステップS4では、サーボ回路9や圧
電素子5等に基づきZ軸方向の位置制御を行って探針1
の高さ位置を測定し、測定データZi,j を得る。ステッ
プS5では、測定データZi,j が異常であるか否かが判
定される。判定の基準は、測定データZi,j と、例えば
Y方向に関して隣に位置する過去の測定データZi,j-1
との差の絶対値が、予め設定された差の許容値ΔZに対
して大きいか否かである。当該差の絶対値がΔZよりも
大きい場合には異常であると判定され、そうでないとき
には正常であると判定される。ただし、i=0およびj
=0のときには差をとるための過去の測定データが存在
しないので、そのままステップS10,S11等に移行
する。またi≠0,j=0のときには、Zi,j-1 の代わ
りにZi-1,j を用いて大小関係の判定を行う。ステップ
S5の処理は測定データ異常判定手段19によって行わ
れる。なお上記許容値ΔZは、測定箇所の間の間隔に応
じて適宜に設定される。
【0022】ステップS5の結果、測定データZi,j
異常であると判定された場合にはステップS6に移行
し、代用のデータを作成し、この代用データを異常な測
定データと置き換える。代用データを作成するには、例
えば、隣接する過去の測定データZi-1,j,Zi,j-1
用いてその平均値を求める。ただし、i≠0,j=0の
ときには代用データとしてZi-1,j を使用し、i=0,
j≠0のときには代用データとしてZi,j-1 を使用す
る。ステップS6の処理は代用データ作成手段20によ
って行われる。
【0023】ステップS6の後には、ステップS7で変
数kがインクレメントされ、ステップS8で変数kが基
準値Nに比較して大きいか否かが判定される。変数kに
関する処理内容は、異常の測定データの発生回数の程度
を調べるためのものである。ステップS7,S8の処理
は、異常発生回数判定手段21で行われる。
【0024】前記ステップS5で測定データが異常でな
いと判定された場合およびステップS8で変数kが基準
値Nよりも小さいと判定された場合には、ステップS1
1,S12が実行される。ステップS11では変数iを
インクレメントし、ステップS12では変数iがNXよ
り大きいか否かが判定される。ステップS11,S12
の処理によって、図2に示される測定対象領域15につ
いてX軸方向範囲に含まれる1ライン分の測定が行われ
る。なお、ステップS5で測定データが異常でないと判
定された場合には、ステップ10で変数kがクリアされ
る。
【0025】次に、ステップS12で変数iがNXより
も大きいと判定された場合には、ステップS13,S1
4が実行される。ステップS13では変数jをインクレ
メントし、ステップS14では変数jがNYより大きい
か否かが判定される。ステップS11,S12の処理に
よって、図2に示される測定対象領域15についてY軸
方向の範囲が定められる。
【0026】上記のごとく変数i,jの組み合わせによ
って測定対象領域15の全範囲にわたって探針1を走査
させる。この走査ための動作制御は、走査制御部17に
よって行われる。こうして測定対象領域15の範囲に含
まれるすべての測定箇所において探針の高さ位置の測定
が行われる。jがNYよりも大きくなったときには、測
定対象領域15についての測定を終了する。
【0027】またステップS8で、変数kが基準値Nよ
りも大きいと判定された場合には、ステップS9が実行
される。このステップS9は走査停止の処理および異常
発生のメッセージ表示の処理に関するものであり、基準
値Nは異常が継続して発生することを判定するための基
準である。ステップS9における走査停止の処理は、前
記の走査停止指令手段22によって行われる。また、異
常発生のメッセージ表示のための信号はデータ処理部1
2に与えられ、メッセージはモニタ部13に表示され
る。走査停止指令手段22から出される停止指令は、走
査制御部17に与えられる。
【0028】前記実施例はSTMについて説明したが、
本発明は、物理量として原子間力を利用する原子間力顕
微鏡等の同様な構成を有する走査型探針顕微鏡に一般的
に適用することができる。なおSTM以外の他の走査型
探針顕微鏡を使用する場合には、それぞれの特徴に応じ
て装置構成は変更されるのは勿論である。
【0029】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、走査型探針顕微鏡における測定動作において、最
新の測定データと測定済みの他の測定データとを比較
し、最新の測定データが異常であるか否かを判定し、異
常である場合には代用データを求めるように構成したた
め、測定データの異常を迅速に検知することができ、か
つ異常な測定データを排除できるので、ノイズによる測
定データへの影響を取り除くことができ、かつノイズの
影響のない画像を作成することができる。また異常な測
定データの発生回数を計数することにより、異常の発生
状況を判断することができ、かつ異常な測定データが頻
発する場合には探針の走査を停止するように構成し、探
針と試料の衝突による破損を未然に防ぎ、または最小限
に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る走査型探針顕微鏡の一実施例であ
るSTMの要部構成を示す構成図である。
【図2】試料表面における測定対象領域の測定箇所の配
置および測定データの表現を示す図である。
【図3】測定データ監視部の具体的な構成を示すブロッ
ク図である。
【図4】本発明に係る測定データ監視方法を説明するた
めのフローチャートである。
【符号の説明】
1 …探針 2 …試料 3,4,5 …圧電素子 6 …電源 7 …トンネル電流検出部 8 …トンネル電流・距離変換部 9 …サーボ回路 10 …走査部 11 …測定データ記憶部 12 …データ処理部 13 …モニタ部 14 …演算・制御部 15 …測定対象領域 16 …走査原点 17 …走査制御部 18 …測定データ監視部 19 …測定データ異常判定手段 20 …代用データ作成手段 21 …異常発生回数判定手段 22 …走査停止指令手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料の表面に接近させた探針で前記試料
    表面を走査し、複数の測定箇所のそれぞれで、前記探針
    と前記試料表面の間の微小間隔に生じる物理量を利用し
    て前記試料表面の凹凸形状に対応する前記探針の高さ位
    置を測定し、各測定箇所の測定データと他の測定箇所の
    測定データとの差が基準値に比較して大きいときに異常
    であると判定し、測定データが異常であるときに代用デ
    ータを求めることを特徴とする走査型探針顕微鏡の測定
    データ監視方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の走査型探針顕微鏡の測定
    データ監視方法において、異常な測定データの発生回数
    を計数し、この計数値が基準回数よりも大きいときに前
    記探針の走査を停止することを特徴とする走査型探針顕
    微鏡の測定データ監視方法。
  3. 【請求項3】 試料に接近して配置される探針と、前記
    探針を前記試料に対し接近または退避させる移動手段
    と、前記探針と前記試料の間に物理量を生じさせるため
    の条件を設定する条件設定手段と、前記物理量を測定す
    る測定手段と、前記物理量を一定に保持するため前記探
    針と前記試料の間の距離を制御する制御手段と、前記探
    針に前記試料の表面を走査させる走査手段と、前記探針
    を用いて得られた試料表面の測定データを記録・処理す
    るデータ処理手段を備える走査型探針顕微鏡において、 前記測定データの異常を判定する測定データ異常判定手
    段と、測定データが異常であると判定されたときに代用
    データを演算する代用データ作成手段とを備えることを
    特徴とする走査型探針顕微鏡の測定データ監視装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の走査型探針顕微鏡の測定
    データ監視装置において、測定データが異常である回数
    を計数し、その計数値を基準回数と比較する異常発生回
    数判定手段と、異常発生回数判定手段の出力信号を受け
    て探針の走査を停止させる走査停止指令手段を備えるこ
    とを特徴とする走査型探針顕微鏡の測定データ監視装
    置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010013288A1 (ja) * 2008-07-31 2010-02-04 株式会社島津製作所 走査装置

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