JPH0613774A - 電子装置のシェルフ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】高密度実装及びコスト低減を目的とする。 【構成】サブアセンブリ筐体１４、サブアセンブリ筐体
１４奥側に設けられたバックボード、及びバックボード
に対して略直角方向に着脱可能にコネクタ接続される複
数のプリント板１６を有する複数のサブアセンブリユニ
ット１３と、サブアセンブリユニット１３が収納される
シェルフ１１と、サブアセンブリユニット１３をシェル
フ１１から引き出し可能に支持するスライドレール手段
１２とを備えた電子装置のシェルフ構造において、サブ
アセンブリユニット１３を２個１組として、それぞれの
バックボードのプリント板１６実装面と反対側の面が相
対するように一体的に構成し、２個１組のサブアセンブ
リユニット１３をスライドレール手段１２に支持させ
る。また、２個１組のサブアセンブリユニット１３の少
なくとも一方を、他方に対して回動可能に支持してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は電子交換機等の電子装置
のシェルフ（架）の構造に関する。例えば、電子交換機
の電話回線の加入者インタフェイス回路は、メンテナン
ス、増設、交換の容易化、あるいはこれらの作業に伴う
他の回線への影響の防止等の為、１回線につきプリント
配線板（以下、加入者カードともいう）一枚を割り当
て、これら複数の加入者カードをバックボードを有する
サブアセンブリ筐体の該バックボードにコネクタ接続し
てサブアセンブリユニットとし、これら複数のサブアセ
ンブリユニットをさらにシェルフに収納して装置を構成
する構造が採用されている。

【０００２】サブアセンブリユニットは加入者カードの
挿抜作業やその他の保守作業の容易化を図る為、スライ
ドレール手段（ドロアー機構）に支持されてシェルフ内
に収容され、必要に応じてサブアセンブリユニットを引
き出すことにより、シェルフから突出した状態でその位
置が保持されるようになっている。

【０００３】この種の構造を採用した電子装置におい
て、高密度実装化や装置の簡略化によるコストの低減を
図ることが要望されている。

【０００４】

【従来の技術】図３は電子交換機に採用されている従来
のシェルフ構造を示す斜視図であり、図４はサブアセン
ブリユニットの断面図である。

【０００５】同図において、１はシェルフであり、シェ
ルフ１の上下の枠部材１ａ、１ｂには上下で一対の複数
のスライドレール２が配列的に設けられている。スライ
ドレール２はレール本体とレール本体にスライド自在に
取り付けられた突出レールとから構成され、レール本体
がシェルフ１の上下の枠部材１ａ、１ｂに固定されてい
る。

【０００６】３はサブアセンブリユニットであり、サブ
アセンブリユニット３は、図４に示すように、サブアセ
ンブリ筐体４の内部にバックボード５を固定し、バック
ボード５に対して略直角方向に複数の加入者カード（加
入者インタフェイス回路が形成されたプリント配線板）
６をコネクタ７により着脱自在に実装して構成されてい
る。

【０００７】サブアセンブリ筐体４のバックボード５の
加入者カード６実装側の面（カード実装面）に対応する
部分４ａは加入者カード６の挿抜に支障がないように開
放されており、バックボード５の加入者カード６実装面
と反対側の面（配線面）に対応する部分は保守作業時等
に配線面に手等が接触することが無いように保護カバー
８により閉塞されている。

【０００８】サブアセンブリユニット３は上下で一対の
スライドレール２の突出レールに、該スライドレール２
とサブアセンブリユニット３のバックボード５が略平行
となるように固定されており、シェルフ１に対して引き
出し、押し戻し自在となっている。

【０００９】尚、９は電源ユニット等の共通回路が形成
されたプリント板パッケージであり、１０は配線ケーブ
ルである。然して、加入者カード６の交換、増設、修理
等の必要が生じた場合には、サブアセンブリユニット３
を手前に引き出し、該サブアセンブリユニット３のバッ
クボード５の該当する位置から加入者カード６を引き抜
き、あるいは該当する位置に加入者カード６を挿入し、
又はサブアセンブリ筐体４の保護カバー８を取り外して
必要な作業を実施した後、サブアセンブリユニット３を
押し込み元の位置に設定する。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来構造
によると、サブアセンブリユニットの各々をスライドレ
ールにより引き出し、押し戻す構成であるので、サブア
センブリユニットと隣接する他のサブアセンブリユニッ
ト間に、引き出し、押し戻し工程中の互いの干渉を防ぐ
のに必要な間隙を設ける必要があり、この分だけ装置が
大型化し、あるいは高密度実装の障害になるという問題
があった。

【００１１】また、スライドレールもサブアセンブリユ
ニットに対応した数だけ設ける必要があり、その数が多
いことから構成が簡略でなく、コスト高になるという問
題もあった。

【００１２】本発明は、このような点に鑑みてなされた
ものであり、高密度実装化及びコスト低減を図ることが
できる電子装置のシェルフ構造の提供を目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、サブアセンブリ筐体、該サブアセンブリ筐体奥側
に設けられたバックボード、及び該バックボードに対し
て略直角方向に着脱可能にコネクタ接続される複数のプ
リント板を有する複数のサブアセンブリユニットと、該
サブアセンブリユニットが収納されるシェルフと、該サ
ブアセンブリユニットを該シェルフから引き出し可能に
支持するスライドレール手段とを備えた電子装置のシェ
ルフ構造において、以下の様に構成する。

【００１４】即ち、前記サブアセンブリユニット（１
３）を２個１組として、それぞれのバックボードの前記
プリント板実装面と反対側の面（配線面）が相対するよ
うに一体的に構成し、該２個１組のサブアセンブリユニ
ットを前記スライドレール手段に支持させて構成する。

【００１５】尚、前記２個１組のサブアセンブリユニッ
トの少なくとも一方を、他方のサブアセンブリユニット
に対して回動可能に支持するように構成することができ
る。

【００１６】

【作用】本発明によると、スライドレール手段がサブア
センブリユニット２個に対して共用できるため、スライ
ドレール手段の数を半減することができ、装置構成を簡
略化することができる。

【００１７】そして、サブアセンブリユニットの可動単
位が２個１組であるから、該２個１組のサブアセンブリ
ユニット間にはスライドの為の間隙を設ける必要がな
く、従来よりも高密度実装が可能となる。

【００１８】さらに、サブアセンブリユニットのバック
ボードの配線面（加入者カード実装面と反対側の面）が
互いに対向するように２個のサブアセンブリユニットを
一体的に構成しているので、障害発生時等のバックボー
ドへのアクセスが必要となる時以外は保管者の手が入る
ことがなく、従来の保護カバーに相当する部材が不要と
なり、これによっても装置構成を簡略化することができ
る。

【００１９】また、バックボードの配線面における保守
等の必要があるものについては、２個１組のサブアセン
ブリユニットの一方を他方に対して回動自在に支持すれ
ば、サブアセンブリユニットを引き出した状態で互いに
離反する方向に回動することにより、それぞれの配線面
についての保守等が容易に行える。

【００２０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は、本発明実施例の全体構成を示す斜視図で
あり、図２は本発明実施例の２個１組のサブアセンブリ
ユニットを上から見た図である。

【００２１】同図において、１１はシェルフであり、シ
ェルフ１１の上下の枠部材１１ａ、１１ｂには上下で一
対のスライドレール１２が２組並列的に設けられてい
る。スライドレール１２はレール本体とレール本体にス
ライド自在に取り付けられた第１突出レール１２ａと第
１突出レール１２ａにスライド自在に取り付けられた第
２突出レール１２ｂとから構成され、レール本体はシェ
ルフ１１の上下の枠部材１１ａ、１１ｂに固定されてい
る。

【００２２】１３はサブアセンブリユニットであり、サ
ブアセンブリユニット１３は、サブアセンブリ筐体１４
の内部にバックボードを固定し、バックボードに対して
略直角方向に複数の加入者カード（加入者インタフェイ
ス回路が形成されたプリント配線板）１６をコネクタに
より着脱自在に実装して構成されている。

【００２３】サブアセンブリ筐体１４のバックボードの
加入者カード６実装側の面（カード実装面）に対応する
部分は加入者カード６の挿抜に支障がないように開放さ
れており、バックボードのカード実装面と反対側の面
（配線面）に対応する部分も開放されている。

【００２４】これらのサブアセンブリユニット１３は２
個を１組として、図２に示す様に構成されている。同図
において、１７は板金等から形成された上下で一対の支
持部材であり、この支持部材１７はその基端部側に突出
部１８を有している。

【００２５】２個１組のサブアセンブリユニット１３の
うちの一方のサブアセンブリユニット１３ａ及び他方の
サブアセンブリユニット１３ｂはそれぞれの内部のバッ
クボードの配線面が対向するように、すなわちミラーイ
メージ的に配置され、一方のサブアセンブリユニット１
３ａは支持部材１７にねじ等により固定されており、他
方のサブアセンブリユニット１３ｂはその基端部側が突
起部１８の先端に回動自在に支持されている。

【００２６】他方のサブアセンブリユニット１３ｂの回
動軸１９と対角を成す部分には、突起２０が設けられて
おり、この突起２０が支持部材１７の先端部分にねじ等
により固定される。なお、他方のサブアセンブリユニッ
ト１３ｂの支持部材１７に対する突起２０の固定はねじ
等によらず、自らの弾性等により解除可能に係合するよ
うにしてもよい。

【００２７】このように構成された２個１組のサブアセ
ンブリユニット１３は、図１において、上下で一対のス
ライドレール１２の第２突出レール１２ｂに、対応する
支持部材１７が固着されることにより、スライドレール
１２とサブアセンブリユニット１３内部のバックボード
が略平行となるように支持されており、２個１組のサブ
アセンブリユニット１３を単位として、シェルフ１に対
して引き出し、押し戻し自在となっている。なお、図１
において、２１は電源ユニット等の共通回路が形成され
たプリント板パッケージであり、２２は配線ケーブルで
ある。

【００２８】然して、加入者カード１６の交換、増設、
修理等の必要が生じた場合には、２個１組のサブアセン
ブリユニット１３を手前に引き出し、該サブアセンブリ
ユニット１３のバックボードの該当する位置から加入者
カード１６を引き抜き、あるいは該当する位置に加入者
カード１６を挿入することができる。

【００２９】また、サブアセンブリユニット１３のバッ
クボードの配線面において保守の必要が生じた場合に
は、２個１組のサブアセンブリユニット１３をシェルフ
１１から引き出した状態で、他方のサブアセンブリユニ
ット１３ｂの突起２０の支持部材１７に対する螺合を解
除し、サブアセンブリユニット１３ｂをサブアセンブリ
ユニット１３ａから離間する方向に回動することによ
り、サブアセンブリユニット１３ａ又は１３ｂのそれぞ
れのバックボードの配線面が開放され、必要な作業を実
施することができる。

【００３０】作業が終了したならば、他方のサブアセン
ブリユニット１３ｂを開いている場合にはこれを閉じて
支持部材１７に固定し、２個１組のサブアセンブリユニ
ット１３をシェルフ１１内に押し戻す。

【００３１】上述したように、本実施例によると、上下
で一対のスライドレール１２はサブアセンブリユニット
１３が２個に対して１組でよく、従来構造と比較して、
スライトレールの数を半減することができ、装置構成が
簡略化され、装置重量の低減やコストの低減が図られ
る。

【００３２】また、サブアセンブリユニット１３は２個
１組で引き出し、押し戻す構成であるので、該２個１組
のサブアセンブリユニット１３、１３間にはクリアラン
スを設ける必要がなく、このクリアランスの分だけ実装
密度を向上することができる。

【００３３】さらに、従来構造の如く、サブアセンブリ
ユニット内のバックバードの配線面に対する手等の接触
を防止する為の保護カバーを設ける必要がなく装置構成
が簡略であるとともに、配線面に対する保守が必要な場
合には２個１組のサブアセンブリユニットのうちの一方
を他方に対して離間する方向に回動させることにより、
それぞれのバックボードの配線面を開放することがで
き、必要な作業を容易に行うことができる。

【００３４】

【発明の効果】本発明は以上説明したように構成したの
で、電子交換機等の電子装置において、高密度実装が可
能となるとともに、構成の簡略化によるコスト低減を図
ることができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施例の全体構成を示す斜視図である。

【図２】本発明実施例の２個１組のサブアセンブリユニ
ットを上から見た図である。

【図３】従来技術の全体構成を示す斜視図である。

【図４】サブアセンブリユニットの断面図である。

【符号の説明】

１１ シェルフ １２ スライドレール １３ サブアセンブリユニット １４ サブアセンブリ筐体 １６ 加入者カード １７ 支持部材 １８ 突起部 １９ 軸

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 サブアセンブリ筐体(14)、該サブアセン
   ブリ筐体(14)奥側に設けられたバックボード、及び該バ
   ックボードに対して略直角方向に着脱可能にコネクタ接
   続される複数のプリント板(16)を有する複数のサブアセ
   ンブリユニット(13)と、該サブアセンブリユニット(13)
   が収納されるシェルフ(11)と、該サブアセンブリユニッ
   ト(13)を該シェルフ(11)から引き出し可能に支持するス
   ライドレール手段(12)とを備えた電子装置のシェルフ構
   造において、 前記サブアセンブリユニット(13)を２個１組として、そ
   れぞれのバックボードの前記プリント板(16)実装面と反
   対側の面が相対するように一体的に構成し、 該２個１組のサブアセンブリユニット(13)を前記スライ
   ドレール手段(12)に支持したことを特徴とする電子装置
   のシェルフ構造。
2. 【請求項２】 前記２個１組のサブアセンブリユニット
   (13)の少なくとも一方を、他方のサブアセンブリユニッ
   ト(13)に対して回動可能に支持したことを特徴とする電
   子装置のシェルフ構造。