JPH06136377A - 殺菌性潤滑剤 - Google Patents

殺菌性潤滑剤

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JPH06136377A
JPH06136377A JP30803792A JP30803792A JPH06136377A JP H06136377 A JPH06136377 A JP H06136377A JP 30803792 A JP30803792 A JP 30803792A JP 30803792 A JP30803792 A JP 30803792A JP H06136377 A JPH06136377 A JP H06136377A
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JP
Japan
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component
bactericidal
surfactant
lubricant
bottle
Prior art date
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Withdrawn
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JP30803792A
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English (en)
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Norihiro Shimizu
紀弘 清水
Koji Nakajima
康次 中島
Mitsutaka Iwanaga
光崇 岩永
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボトル搬送用ラインコンベアーのコンベアベ
ルト上に散布される殺菌性潤滑剤について、潤滑性及び
殺菌性に加えて、ボトルのクラック発生を防止する良好
な耐クラック性を付与する。 【構成】 殺菌性を有するカチオン界面活性剤(A成
分)とフッ素系界面活性剤(B成分)を含有し、A+B
に対してBが10〜50重量%の殺菌性潤滑剤とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、飲料物の充填工場で用
いられるボトル搬送用ラインコンベアーのコンベアーベ
ルトとボトルとの間の動摩擦抵抗を低下させ、ボトルの
転倒防止を図ると共に、ラインの衛生状態の維持に使用
される殺菌性潤滑剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ラインコンベアに使用される殺菌
性潤滑剤としては、アニオン界面活性剤と、殺菌性両性
界面活性剤を組み合わせたものが知られている(特公平
4−6757号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、飲料物のボ
トルとしては、最近ポリエチレンテレフタレート製のボ
トル(以下「PETボトル」という)が広く使用されて
いるが、従来の殺菌性潤滑剤を用いた場合、このPET
ボトルの底部にクラックが多量に発生し、これが促進さ
れることによって、炭酸飲料を充填したPETボトルが
爆発した例も報告されている。
【0004】このようなことから、殺菌性潤滑剤に耐ク
ラック性を付与することが望まれているが、潤滑性と殺
菌性を損なうことなく耐クラック性を付与することが困
難なことから、この三者を同時に満足する殺菌性潤滑剤
への要求は未だ満たされていないのが現状である。
【0005】本発明は、このような現状に鑑みてなされ
たもので、潤滑性と殺菌性に加えて耐クラック性をも高
度に満たす殺菌性潤滑剤とすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このために請求項1の発
明では、殺菌性を有するカチオン界面活性剤(A成分)
と、フッ素系界面活性剤(B成分)とを含有し、B成分
の配合比率が、A成分とB成分の合計量の10〜50重
量%である殺菌性潤滑剤としているものである。
【0007】また、請求項2の発明では、上記A成分
と、有機金属界面活性剤(C成分)とを含有し、C成分
の配合比率が、A成分とC成分の合計量の10〜50重
量%である殺菌性潤滑剤としているものである。
【0008】更に、請求項3の発明では、A成分とB成
分とC成分とを含有し、B成分及びC成分の合計配合比
率が、A成分とB成分とC成分の合計量の10〜50重
量%である殺菌性潤滑剤としているものである。
【0009】本発明は、A成分と、B成分及び/又はC
成分とを含有するもので、特にB成分及び/又はC成分
の含有量が、A成分とB成分及び/又はC成分との合計
量に対して所定の配合比率である時に潤滑性、殺菌性及
び耐クラック性の三者が高度に満たされることを見出し
た点に特徴を有するものである。
【0010】本発明におけるA成分としては、例えば炭
素数8〜18のアルキル基を1〜2個有する第3級アミ
ン化合物、塩化メチル、臭化メチル、塩化ベンジル、ジ
メチル硫酸等をピリジン又はピリジン誘導体と反応させ
て得られるピリジウム化合物、炭素数7〜17のアルキ
ル等が挙げられ、これらの1種を用いることも、2種以
上を混合して用いることもできる。
【0011】好ましいA成分としては、アルキルトリメ
チルアンモニウムハイライド、ジアルキルジメチルアン
モニウムハイライド、アルキルジメチルベンジルアンモ
ニウムハイライド、ジアルキルメチルベンジルアンモニ
ウムハイライド、アルキルピリジニウムハイライド等で
あり、より具体的には、ヤシアルキルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、ラウリルトリメチルアンモニウムク
ロライド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、
ジオクチルジメチルアンモニウムクロライド、ジデシル
ジメチルアンモニウムクロライド、ヤシアルキルジメチ
ルベンジルアンモニウムクロライド、ラウリルトリヒド
ロキシエチルアンモニウムヒドロキサイド、ラウリルピ
リジウムブロマイド等が挙げられる。
【0012】本発明におけるB成分は、通常の界面活性
剤の疎水基の炭素に結合した水素の全部をフッ素で置き
換えたもので、アニオン系(−COOM、−OSO3
M、−SO3 M等。但しMはアルカリ金属)界面活性
剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン
性界面活性剤、高分子界面活性剤に分類されるが、この
いずれでもよい。また、これらの1種を用いることも、
2種以上を混合して用いることもできる。
【0013】好ましいB成分としては、アニオン系界面
活性剤に分類されるもので、具体的には、例えばトリフ
ルオロ酢酸ナトリウム、トリフルオロスルホン酸リチウ
ム等が挙げられる。
【0014】本発明におけるC成分は、界面活性剤の分
子の主鎖にアルカリ金属以外の金属を有するもので、こ
のアルカリ金属以外の金属の主なものとしては、例えば
Si、Ti、Sn、Zr、Ge等が挙げられる。C成分
はアニオン系(カルボン酸系、硫酸エステル系)界面活
性剤、カチオン系(アミン塩系、第4アンモニウム塩
系)界面活性剤、非イオン性界面活性剤、高分子界面活
性剤に分類されるが、このいずれでもよい。また、これ
らの1種を用いることも、2種以上を混合して用いるこ
ともできる。
【0015】好ましいC成分としては、アニオン系界面
活性剤に分類されるもので、具体的には、例えば3−
(ジメチルフェニルシリル)プロパノイド、4,4,
6,6−テトラメチル5−オキサ−4,6−ジシラノナ
ンジプロパノイド等が挙げられる。
【0016】A成分とB成分を含有する殺菌性潤滑剤と
する場合、A成分とB成分の合計量に対してB成分が1
0〜50重量%であることが必要で、好ましくは20〜
40重量%である。また、A成分とC成分を含有する殺
菌性潤滑剤とする場合、A成分とC成分の合計量に対し
てC成分が10〜50重量%であることが必要で、好ま
しくは20〜40重量%である。更に、A成分とB成分
とC成分を含有する殺菌性潤滑剤とする場合には、A成
分〜C成分の合計量に対してB成分とC成分の合計量が
10〜50重量%であることが必要で、好ましくは20
〜40重量%であり、しかもB成分とC成分の重量比率
は1:9〜4:6であることが好ましい。
【0017】上記A成分とB成分及び/又はC成分の合
計量に対するB成分及び/又はC成分の配合量が多過ぎ
ると、殺菌性が劣り、逆にB成分及び/又はC成分が少
な過ぎると潤滑性及び耐クラック性が劣るものとなる。
【0018】本殺菌性潤滑剤は、通常水で100〜30
0倍程度に希釈したものを使用するが、その希釈度は使
用する水の硬度等に応じて調整すればよい。
【0019】また、本殺菌性潤滑剤には、コンベアーベ
ルトの汚れを防ぐためのノニオン界面活性剤(例えばポ
リエチレングリコール脂肪酸エステル等)、コンベアー
ベルト上の沈着物生成を防ぐためのキレート剤(例えば
EDTA−4Na等)、ボトル検査機能を阻害する気泡
を防ぐための消泡剤(例えばポリオキシエチレン等)。
製剤安定化のための安定化剤(例えばイソプロピルアル
コール等)等を適宜含有させることもできる。
【0020】
【作用】本発明において、A成分は殺菌性をもたらし、
B成分及びC成分は夫々潤滑性と耐クラック性をもたら
す。また、A成分とB成分及び/又はC成分との組み合
わせに加えて、A成分と、B成分及び/又はC成分との
合計量に対するB成分及び/又はC成分の所定の配合比
率は、一方の成分によって他方の成分の作用を阻害する
ことなく、調和のとれた潤滑性、殺菌性及び耐クラック
性を発揮させるものである。
【0021】
【実施例】まず、実施例及び比較例で行った各評価項目
の評価方法を説明する。
【0022】(1)潤滑性の評価 イ)テストコンベアー条件 コンベアー速度:30m/分 テストボトル:1.5リットルの自立型PETボトルで
4VOL炭酸水を充填したもの2本使用。
【0023】ロ)評価方法 プラスチック製コンベアープレート上にテストボトルを
置き、表4に示される各サンプルについて、100ml
/分で供給した場合の10分後の摩擦係数を求めた。摩
擦係数の算出は、テストボトルの前進を止めるのに要す
るバネ秤の引っ張り抵抗値を測定して次式によって行
い、潤滑性は、表1の基準に基づいて評価した。
【0024】摩擦係数=(バネ秤の引っ張り抵抗値)/
(テストボトルの重量)
【0025】
【表1】 (2)殺菌力の評価 食品衛生法検査指針に準拠して、表4の各サンプルを滅
菌水を用いて200倍に希釈し、この希釈水中に各種菌
(大腸菌、ブドウ球菌)を25℃で2分30秒間混合
し、この混合液を液体培地中に1白金耳接種して、37
℃48時間の培養条件で菌の繁殖の有無を検査し、表2
の基準に基づいて評価した。
【0026】
【表2】 (3)耐クラック性の評価 1.5リットルの自立型PETボトルに4VOLの炭酸
水を充填し、このボトルの底部を表4の各サンプルを2
00倍に希釈した水溶液に10分間浸漬し、取り出した
後温度40℃、湿度90%の環境下に保管し、ボトル底
部に発生するクラックを1日後に観察して、表3の基準
に基づいて評価した。
【0027】
【表3】 実施例1及び比較例1 A成分としてセチルトリメチルアンモニウムブロマイド
(A1 )、B成分としてトリフルオロ酢酸ナトリウム
(B)を使用し、表4に示すようにB成分の含有量を7
通りに分け、夫々を水で200倍に希釈して潤滑性、殺
菌性及び耐クラック性の各評価を行った。
【0028】結果を表4に示す。
【0029】実施例2及び比較例2 A成分としてヤシアルキルジメチルベンジルアンモニウ
ムクロライド(A2 )、C成分として3−(ジメチルフ
ェニルシリル)プロパノイド(C)を使用し、表4に示
すようにC成分の含有量を7通りに分け、夫々を水で2
00倍に希釈して潤滑性、殺菌性及び耐クラック性の各
評価を行った。
【0030】結果を表4に示す。
【0031】比較例3 市販の潤滑剤をサンプルとして、実施例1と同様の各評
価を行った。
【0032】結果を表4に示す。
【0033】
【表4】 実施例3及び比較例4 A成分及びB成分として、実施例1及び比較例1で用い
たA1 及びBを使用し、C成分として、実施例2及び比
較例2で用いたCを使用して、B成分とC成分の重量比
率を3:7とし、表5に示すようにB成分とC成分の合
計含有量を7通りに分け、夫々を水で200倍に希釈し
て潤滑性、殺菌性及び耐クラック性の各評価を行った。
【0034】結果を表5に示す。
【0035】
【表5】
【0036】
【発明の効果】本発明は、以上説明した通りのものであ
り、潤滑性、殺菌性及び耐クラック性のいずれにおいて
も優れているため、ボトルの円滑な搬送を行いつつ良好
な衛生状態下で、しかもボトル強度を低下させることな
く飲料物の充填作業を行うことができ、ボトル充填包装
の信頼性を向上させることができるものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 139:04) C10N 10:02 30:16 40:00 Z 8217−4H

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 殺菌性を有するカチオン界面活性剤(A
    成分)と、フッ素系界面活性剤(B成分)とを含有し、
    B成分の配合比率が、A成分とB成分の合計量の10〜
    50重量%であることを特徴とする殺菌性潤滑剤。
  2. 【請求項2】 殺菌性を有するカチオン界面活性剤(A
    成分)と、有機金属界面活性剤(C成分)とを含有し、
    C成分の配合比率が、A成分とC成分の合計量の10〜
    50重量%であることを特徴とする殺菌性潤滑剤。
  3. 【請求項3】 殺菌性を有するカチオン界面活性剤(A
    成分)と、フッ素系界面活性剤(B成分)と、有機金属
    界面活性剤(C成分)とを含有し、B成分及びC成分の
    合計配合比率が、A成分とB成分とC成分の合計量の1
    0〜50重量%であることを特徴とする殺菌性潤滑剤。
JP30803792A 1992-10-22 1992-10-22 殺菌性潤滑剤 Withdrawn JPH06136377A (ja)

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