JPH0613628U - 商品販売用の陳列装置及び陳列棚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 ショーツ、ストッキング等の布製の商品を直
方体のケースに収めて、商品収納用空間にブック式に並
べる。この空間を画する底板または背板には、複数列
の、互いに間隔の異なる溝を設け、これらの溝に、商品
の大きさに合わせて取り外し可能な仕切板を取り付け
る。 【効果】 狭いスペースでも、多種多様な商品が陳列で
き、かつ商品の識別が容易であるため、消費者のニーズ
に対応した幅広い品揃えが可能となり、販売促進に有効
である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、商品販売用陳列装置及び商品販売用陳列棚に関し、特に、ショー ツ、ストッキングなどの布製の商品を小売店などの店頭で販売するのに用いる陳 列装置及び陳列棚に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ショーツやストッキング等の商品は、従来、合成樹脂製または紙製の扁平な袋 に収納し、これら袋の多数を袋の平面に垂直な方向に並べて袋列を形成し、これ を棚に収納したり、フックに掛けたりして陳列するのが一般的である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

消費者は、ふつう、袋の表裏両面の透明部分を通して、商品のデザイン、サイ ズ、色などの特徴を確認するが、多数の袋が前記のように並んでいるときは、列 の両端にある袋の中しか確認できない。商品のデザイン、サイズ、色などが多様 になると、消費者が商品の種類ごとに中味を確認できるように、商品を種類ごと に各一列に並べて、各列の端にある袋の表面が消費者に見えるように陳列する必 要がある。したがって、広い陳列スペースを要し、また、その結果、全商品が一 目で見渡しにくく、各商品の特徴を消費者に訴えにくい。

【０００４】 この考案は、狭いスペースでも、多種多様な商品を陳列でき、しかも消費者が 各商品の特徴を把握し易く、さらに商品を取り出し易い商品販売用の陳列装置と 陳列棚を提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段と作用】

この考案の商品販売用陳列装置は、商品収納用の空間を一または複数段有し、 この空間にショーツ、ストッキング等の商品を収納した直方体のケースをブック 式に並べて陳列する。このようにすれば、多種多様な商品を陳列することができ る。また、全商品を一目で見渡せるので、各ケースの外面に商品サイズなど商品 の特徴を表示しておけば、商品の種類を容易に識別できる。（請求項１） 前記ケースの一部または全部を透明または半透明にすれば、消費者が内部の商 品の特徴を把握し易すく、商品の識別はいっそう容易となる。（請求項２） この考案の商品販売用陳列棚は、商品収納用の空間を一または複数段有し、こ の空間の底板または背板に、仕切板を嵌合するための溝を複数列配し、これらの 溝の相互の間隔を列ごとに変えてなり、これらの溝に仕切板を取り外し可能に配 している。商品を収納したケースのサイズに合わせて仕切板を適当な溝に取付け ることにより、寸法の異なる複数種のケースを仕切板同士の間または仕切板と側 板との間にきっちりと収納することができる。したがって、商品はより美しい状 態で陳列される。また、仕切板の介在により、一列に並ぶ商品をいくつかの群に 区分するので、各商品の取出しが容易である。（請求項３）

【０００６】

【実施例】

図１は、この考案の商品販売用陳列棚Ａを示す。陳列棚Ａの外郭は、天板１、 側板２、下板３、背板４からなり、２枚の棚板５が設けられている。陳列棚Ａの 内部空間は、棚板５により３段の商品収納用空間ａ，ｂ，ｃに画されている。２ 枚の棚板５と下板３とは、各空間の底板をなしており、これら底板のそれぞれに は、前後２列の溝６が設けられている。前列と後列とでは溝６の相互の間隔が異 なっている。上段および下段の商品収納用空間では前列の溝に仕切板７が取り付 けられ、中段では後列の溝６に仕切板７が取り付けられている。溝６に仕切板を 付けるには、仕切板７の下辺に設けた嵌合延部８を溝６に嵌合する。前列の溝６ を利用するときは、嵌合延部８が手前になるように、後列の溝６を利用するとき は、嵌合延部８が奥になるように仕切板７の向きを変える。

【０００７】 溝６は、棚板５などを貫通していてもよく、あるいは、その肉厚の途中まで穿 設されたものでもよい。

【０００８】 側板２の上部には連結用延部９が設けられ、側板２の下部には、延部９に対応 した形状の連結用凹部１０が設けられており、陳列棚を縦方向に連結する場合は 凹部１０に延部９を嵌合する（図７参照）。

【０００９】 天板１の前端には表示板１２が取り付けられており、これには商品名等を記入 する。

【００１０】 背板４にはボルト止め用孔１１が設けられており、後述するように、陳列棚を スタンドに取り付ける場合に利用する。

【００１１】 図２は図１の陳列棚Ａに商品を陳列した状態を示している。

【００１２】 上段の商品収納空間ａには四角柱状のケース１３に収納された商品が陳列され ており、中段ｂには比較的扁平な直方体状ケース１４に収納された商品が陳列さ れており、下段ｃには同じく比較的扁平であるが前記ケース１４よりはやや厚肉 のケース１５に収納された商品が陳列されている。なお、ここで「直方体」とは 底面がすべての側面に垂直である平行六面体をいう。したがって、立方体もこれ に含まれる。

【００１３】 図３、図４、図５は、それぞれ、陳列棚１の上段ａ、中段ｂ、下段ｃの横断面 図であり、各段の仕切板と商品の配置を示している。

【００１４】 上段ａでは、図３に示すように、棚板５の前方側の溝列における一つおきの溝 ６に仕切板７が挿入されており、側板２と仕切板７との間、および仕切板７同士 の間に、それぞれ、６個の商品１３が前後左右に配列されている。

【００１５】 中段ｂでは、図４に示すように、棚板５の後方側の溝列に仕切板７が挿入され ているが、その際、仕切板７は、左右の両側壁２から４つ目の溝６，６と、これ ら溝の中央にある溝６とに配置されている。側板２と仕切板７との間には４個の 、仕切板７同士の間には３個の商品１４が、それぞれ配列されている。

【００１６】 下段ｃでは、図５に示すように、下板３の前方側の溝列における一つおきの溝 ６に仕切板７が挿入されており、側板２と仕切板７の間、および仕切板７同士の 間には、それぞれ３個の商品１５が陳列されている。

【００１７】 前記のところでは、説明の便のために、各空間ａ，ｂ，ｃにおける仕切板７の 配設状態をすべて変えて示したが、３つの空間ａ，ｂ，ｃのすべてについて同様 に配してもよい。また、仕切板の差し込み位置は前記のところに限られない。さ らに、下板３、棚板５における溝６の位置も上記以外に適宜のものを選択できる 。さらに、下板３、棚板５には、溝６を３列以上設けてもよく、背板４に溝６を 複数列配してもよい。この場合には、仕切板７の嵌合延部８は溝列の位置に応じ て、仕切板７の下辺の適当位置、または後辺に設ける。

【００１８】 いずれにしても、溝６の位置は収納する商品ケース１３，１４，１５の形状、 特に厚みとの相関関係で決まる。厚みがより多様な商品ケースを収納しようとす れば、溝列をより多く設け、各列における溝同士の間隔も小刻みにする必要があ る。隣設する仕切板７同士の間、あるいは、側板２と仕切板７との間には、その 間隔に応じた複数のケース１３，１４，１５を配するが、隣合う仕切板の間に１ つのケースを配するようにしてもよい。

【００１９】 図６は、溝６に仕切板７が嵌合された状態を示している。陳列棚の軽量化とコ スト削減のためには、外郭や棚板の厚さを薄くするのが望ましいが、これを薄く しすぎると、溝６に仕切板７を取付けたときに仕切板７が安定しない。そこで本 実施例では、仕切板７の安定のために、図６に示すように溝６の裏面の両縁を板 と鉛直方向に延出した仕切板支持部１６を設けている。

【００２０】 商品ケース１３，１４，１５は、その表面に、商品のサイズ、デザイン、色な どの商品の特徴を表示するのが好ましい。ケースの少くとも前端部を透明にして おけば、多種の商品の色などが一覧できていっそう好ましい。

【００２１】 図７〜図９は、陳列棚Ａを複数組合わせた状態を示している。図７は、陳列棚 Ａを縦方向に２個連結したものである。左右の側板２に設けられた連結用凹部１ ０に連結用延部９が嵌合されている。同様の方法で、縦方向に３個以上連結する ことも可能である。図８は、陳列棚Ａを縦方向に４個連結し、これをさらにキャ スター付きスタンド１７に据え付けたものである。なおキャスター付きスタンド １７の側面ネット部分にフック１９を取り付け、従来通り扁平な袋に収納された 商品を陳列することもできる。図９は、陳列棚Ａを縦方向に４個連結したものを 横に２列並べて、引き出し付き販売台１８に据え付けたものである。図示を省略 するが、陳列棚Ａをスタンド１７や販売台１８に据え付ける際には、ボルトを孔 １１に通してナットで固定する。

【００２２】

【考案の効果】

この考案の商品販売用陳列装置は、狭い販売スペースでも多種多様な商品を陳 列でき、かつ、それらの商品の識別が容易であるので、消費者のニーズの多様化 に対応した販売が可能となり、販売促進に有効である。

【００２３】 特に、商品を収納するケースの一部または全部を透明や半透明にすると、内部 の商品の識別がいっそう容易となり、多彩な品揃えを消費者にアピールする効果 をもつ。

【００２４】 また、この考案の商品販売用の陳列棚は、仕切板の配置が変えられるので、商 品のサイズに応じて仕切板を移動することにより、商品をより美しく陳列できる 。また、仕切板の介在より、一列に並ぶ商品をいくつかの群に分割できるので、 各商品の取出しが容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の商品販売用陳列棚の一実施例を示す
斜視図である。

【図２】前図の陳列棚に商品を陳列した状態の、すなわ
ちこの考案の商品販売用の陳列装置の、一実施例の斜視
図である。

【図３】商品を陳列した状態を示す商品陳列用空間の横
断面図である。

【図４】商品の別の陳列状態を示す図３と同様の横断面
図である。

【図５】商品のさらに別の陳列状態を示す図３と同様の
横断面図である。

【図６】仕切板の取付け状態を示す縦断面図である。

【図７】この考案の陳列棚の組合せ状態の一例を示す斜
視図である。

【図８】この考案の陳列棚の組合せ状態の他の例を示す
斜視図である。

【図９】この考案の陳列棚の組合せ状態のさらに他の例
を示す斜視図である。

【符号の説明】

Ａ……陳列棚 ａ，ｂ，ｃ……商品収納用空間 ３……下板 ４……背板 ５……棚板 ６……溝 ７……仕切板 １３，１４，１５……商品を収納したケース

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ショーツ、ストッキング等の布製の商品
   の販売用陳列装置であって、一または複数段の商品収納
   用空間を備えた陳列棚を有し、この空間に前記商品を収
   納した直方体のケースをブック式に多数並べて陳列した
   ことを特徴とする商品販売用陳列装置。
2. 【請求項２】 前記ケースの一部あるいは全部を透明あ
   るいは半透明に形成したことを特徴とする請求項１に記
   載の商品販売用陳列装置。
3. 【請求項３】 ショーツ、ストッキング等の布製の商品
   を直方体のケースに収めて陳列する棚であって、一段ま
   たは複数段の商品収納用空間を有し、各段の空間の底板
   または背板には、仕切板を嵌合するための溝を複数列配
   し、これらの溝の相互の間隔を列ごとに変えてなり、こ
   れらの溝に仕切板を取り外し可能に配したことを特徴と
   する商品販売用陳列棚。