JPH06135894A - 新規なエステル化合物、光学活性体、液晶組成物および光スイッチング素子 - Google Patents

新規なエステル化合物、光学活性体、液晶組成物および光スイッチング素子

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JPH06135894A
JPH06135894A JP28305792A JP28305792A JPH06135894A JP H06135894 A JPH06135894 A JP H06135894A JP 28305792 A JP28305792 A JP 28305792A JP 28305792 A JP28305792 A JP 28305792A JP H06135894 A JPH06135894 A JP H06135894A
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JP
Japan
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fluoro
biphenylyl
terphenyl
liquid crystal
pyrimidine
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Pending
Application number
JP28305792A
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English (en)
Inventor
Akihisa Yokoyama
明久 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
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Publication date
Application filed by Japan Energy Corp filed Critical Japan Energy Corp
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Publication of JPH06135894A publication Critical patent/JPH06135894A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーモトロピックに安定な液晶状態を示し、
大きな自発分極を有し、粘性が低く、ベース液晶と混合
した際に、室温近傍を含む広い温度範囲でキラルスメク
チックC相を示す化合物を提供することである。 【構成】 下記一般式(1)で表される新規なエステル
化合物、特にはその光学活性体を提供する。一般式
(1) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安定なサーモトロピッ
クな液晶状態をとり得、例えば、液晶テレビ等のディス
プレイ用、光プリンターヘッド、光フーリエ変換素子、
ライトバルブ等、液晶やエレクトロケミクロミズムを利
用するオプトエレクトロニクス関連素子の素材として有
用な液晶材料として利用できる、新規なエステル化合
物、特にはその光学活性体、液晶組成物及び光スイッチ
ング素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、液晶化合物が、表示材料として種
々の機器で応用され、時計、電卓、小型テレビなどで実
用化されている。これらは、ネマチック液晶材料を主成
分としたセルを用い、TN型あるいはSTN型と呼ばれ
る表示方式のものが採用されている。この場合のセル
は、液晶化合物の誘電異方性Δεと電場Eとの弱い相互
作用(ΔεE2 /2)に基づく作動であり、電場に対す
る応答速度が数msecと遅いことが欠点としてあげら
れている。そのため、テレビに用いた場合、駆動方式と
して画素ごとにスイッチング素子を配置、付加したアク
ティブマトリクス方式が主として用いられ、大画面化を
図る上で障害の一つになっている。
【0003】しかし、1975年R.B.Meyerら
によって合成された4−(4−n−デシルオキシベンジ
リデンアミノ)ケイ皮酸−2−メチルブチルエステル
(DOBAMBC)を代表例とする強誘電性液晶の出現
と、それを用いたN.A.Clarkらの提案した新し
い表示方式(Applied Phys.Lett.1
980,36,899)により、μsecオーダーの高
速応答性及び電場を切っても液晶分子の配向が変わらな
い特性( メモリー性) を有する液晶セルが可能となっ
た。これらの材料を用いた表示素子を使えば、スイッチ
ング素子などを用いないマルチプレックス駆動による単
純マトリクス方式による液晶テレビが可能となり、アク
ティブマトリクスのものに比べ、生産性やコスト、信頼
性さらに大画面化などの面ではるかに有利なものとな
る。
【0004】このため、現在まで多くの強誘電性液晶材
料が合成され、提案されてきた。これらの強誘電性液晶
材料を表示材料として用いるためには、いくつかの物性
が要求されるが、その中でも基本的なものは、室温近傍
の広い温度範囲でスメクチックC相を示し、大きな自発
分極を有し、化学的に安定しているという点である。し
かしながら、初期の強誘電性液晶は、自発分極が10n
C/cm2 以下と小さく、また分子内にシッフ塩基を持
つものが多かったため、化学的に不安定であった。
【0005】ところで、最近、化学的に安定なエステル
化合物において、大きな自発分極の発現が報告されてい
る。例えば、下式の化合物は、78.7℃〜103.3
℃の温度領域でキラルスメクチックC相の、また10
3.3℃〜120.8℃の温度領域でコレステリック相
の液晶となるが、この液晶の83℃における自発分極
は、89nC/cm2 である(特開昭61−43号公
報)。
【0006】
【化2】
【0007】一方、キラルスメクチックC相を示す温度
を低くすることを目的として、2環の化合物が合成され
ている。例えば、下式のビフェニル化合物は、昇温時に
44℃からキラルスメクチックC相を示す(特開昭59
−118744号公報)。
【0008】
【化3】
【0009】さらに、室温近傍で安定にキラルスメクチ
ック相を示すフェニルピリミジン系化合物が報告されて
いる。例えば、下式の化合物は、40.7℃〜82.8
℃でキラルスメクチックC相の、82.8℃〜89.1
℃でスメクチックA相の液晶となる(特開昭61−20
0973号公報)。
【0010】
【化4】
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記エ
ステル化合物は、キラルスメクチックC相の温度範囲が
高いという欠点を有している。また、上記ビフェニル化
合物は、キラルスメクチックC相を示す温度は室温に近
いが、その温度範囲は約10℃で十分広いとは言えな
い。また、上記フェニルピリミジン系化合物は応答速度
が43℃で1500μsecと遅く、自発分極がかなり
小さいと推定される。
【0012】すなわち、高速応答性を要求される表示装
置などの液晶材料には、大きな自発分極を有すること、
低粘性を有すること、あるいは室温近傍を含む広い温度
範囲でキラルスメクチックC相を示すことなどの物性が
要求されるが、現在までのところこれらの物性を十分満
足する材料は未だないのが実情である。
【0013】本発明の課題は、サーモトロピックに安定
な液晶状態を示し、大きな自発分極を有し、粘性が低
く、ベース液晶と混合した際に、室温近傍を含む広い温
度範囲でキラルスメクチックC相を示す化合物を提供す
ることである。
【0014】また、本発明の課題は、こうした化合物を
利用し、高速応答が可能な液晶組成物及び光スイッチン
グ素子を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(1)で表される新規なエステル化合物、特には、その
光学活性体に係るものである。一般式(1)
【化5】
【0016】また、本発明は、上記のエステル化合物を
1種以上含有することを特徴とする液晶組成物に係るも
のである。更に、本発明は、上記のエステル化合物を1
種以上含有する液晶組成物を構成要素とした光スイッチ
ング素子に係るものである。
【0017】
【作用】本発明者は、強誘電性液晶化合物の不斉構造お
よび核構造について鋭意検討を進めた。この結果、不斉
炭素原子上にフッ素原子及びメチル基を置換基として有
し、かつアルキル置換ターフェニル型骨格を有するエス
テル化合物、特にはその光学活性体が、サーモトロピッ
クに安定な液晶状態を示し、大きな自発分極を示し、か
つベース液晶と混合すると、室温近傍を含む広い温度範
囲でキラルスメクチックC相を示すことを見出した。そ
して、この化合物をベース液晶と混合すると、高速応答
が可能な強誘電性液晶組成物が得られることを確認し、
本発明を完成した。
【0018】
【実施例】一般式(1)で表された化合物を例示する
と、次の化合物がある。Aが、1,4位置に置換基を有
するフェニル基である場合。
【0019】4″−プロピル−4−(2−フルオロ−2
−メチルペンタノイルオキシ)ターフェニル。4″−プ
ロピル−4−(2−フルオロ−2−メチルヘキサノイル
オキシ)ターフェニル。4″−プロピル−4−(2−フ
ルオロ−2−メチルヘプタノイルオキシ)ターフェニ
ル。4″−プロピル−4−(2−フルオロ−2−メチル
オクタノイルオキシ)ターフェニル。4″−プロピル−
4−(2−フルオロ−2−メチルノナノイルオキシ)タ
ーフェニル。4″−プロピル−4−(2−フルオロ−2
−メチルデカノイルオキシ)ターフェニル。4″−プロ
ピル−4−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイル
オキシ)ターフェニル。4″−プロピル−4−(2−フ
ルオロ−2−メチルドデカノイルオキシ)ターフェニ
ル。
【0020】4″−ブチル−4−(2−フルオロ−2−
メチルペンタノイルオキシ)ターフェニル。4″−ブチ
ル−4−(2−フルオロ−2−メチルヘキサノイルオキ
シ)ターフェニル。4″−ブチル−4−(2−フルオロ
−2−メチルヘプタノイルオキシ)ターフェニル。4″
−ブチル−4−(2−フルオロ−2−メチルオクタノイ
ルオキシ)ターフェニル。4″−ブチル−4−(2−フ
ルオロ−2−メチルノナノイルオキシ)ターフェニル。
4″−ブチル−4−(2−フルオロ−2−メチルデカノ
イルオキシ)ターフェニル。4″−ブチル−4−(2−
フルオロ−2−メチルウンデカノイルオキシ)ターフェ
ニル。4″−ブチル−4−(2−フルオロ−2−メチル
ドデカノイルオキシ)ターフェニル。
【0021】4″−ペンチル−4−(2−フルオロ−2
−メチルペンタノイルオキシ)ターフェニル。4″−ペ
ンチル−4−(2−フルオロ−2−メチルヘキサノイル
オキシ)ターフェニル。4″−ペンチル−4−(2−フ
ルオロ−2−メチルヘプタノイルオキシ)ターフェニ
ル。4″−ペンチル−4−(2−フルオロ−2−メチル
オクタノイルオキシ)ターフェニル。4″−ペンチル−
4−(2−フルオロ−2−メチルノナノイルオキシ)タ
ーフェニル。4″−ペンチル−4−(2−フルオロ−2
−メチルデカノイルオキシ)ターフェニル。4″−ペン
チル−4−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイル
オキシ)ターフェニル。4″−ペンチル−4−(2−フ
ルオロ−2−メチルドデカノイルオキシ)ターフェニ
ル。
【0022】4″−ヘキシル−4−(2−フルオロ−2
−メチルペンタノイルオキシ)ターフェニル。4″−ヘ
キシル−4−(2−フルオロ−2−メチルヘキサノイル
オキシ)ターフェニル。4″−ヘキシル−4−(2−フ
ルオロ−2−メチルヘプタノイルオキシ)ターフェニ
ル。4″−ヘキシル−4−(2−フルオロ−2−メチル
オクタノイルオキシ)ターフェニル。4″−ヘキシル−
4−(2−フルオロ−2−メチルノナノイルオキシ)タ
ーフェニル。4″−ヘキシル−4−(2−フルオロ−2
−メチルデカノイルオキシ)ターフェニル。4″−ヘキ
シル−4−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイル
オキシ)ターフェニル。4″−ヘキシル−4−(2−フ
ルオロ−2−メチルドデカノイルオキシ)ターフェニ
ル。
【0023】4″−ヘプチル−4−(2−フルオロ−2
−メチルペンタノイルオキシ)ターフェニル。4″−ヘ
プチル−4−(2−フルオロ−2−メチルヘキサノイル
オキシ)ターフェニル。4″−ヘプチル−4−(2−フ
ルオロ−2−メチルヘプタノイルオキシ)ターフェニ
ル。4″−ヘプチル−4−(2−フルオロ−2−メチル
オクタノイルオキシ)ターフェニル。4″−ヘプチル−
4−(2−フルオロ−2−メチルノナノイルオキシ)タ
ーフェニル。4″−ヘプチル−4−(2−フルオロ−2
−メチルデカノイルオキシ)ターフェニル。4″−ヘプ
チル−4−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイル
オキシ)ターフェニル。4″−ヘプチル−4−(2−フ
ルオロ−2−メチルドデカノイルオキシ)ターフェニ
ル。
【0024】4″−オクチル−4−(2−フルオロ−2
−メチルペンタノイルオキシ)ターフェニル。4″−オ
クチル−4−(2−フルオロ−2−メチルヘキサノイル
オキシ)ターフェニル。4″−オクチル−4−(2−フ
ルオロ−2−メチルヘプタノイルオキシ)ターフェニ
ル。4″−オクチル−4−(2−フルオロ−2−メチル
オクタノイルオキシ)ターフェニル。4″−オクチル−
4−(2−フルオロ−2−メチルノナノイルオキシ)タ
ーフェニル。4″−オクチル−4−(2−フルオロ−2
−メチルデカノイルオキシ)ターフェニル。4″−オク
チル−4−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイル
オキシ)ターフェニル。4″−オクチル−4−(2−フ
ルオロ−2−メチルドデカノイルオキシ)ターフェニ
ル。
【0025】4″−ノニル−4−(2−フルオロ−2−
メチルペンタノイルオキシ)ターフェニル。4″−ノニ
ル−4−(2−フルオロ−2−メチルヘキサノイルオキ
シ)ターフェニル。4″−ノニル−4−(2−フルオロ
−2−メチルヘプタノイルオキシ)ターフェニル。4″
−ノニル−4−(2−フルオロ−2−メチルオクタノイ
ルオキシ)ターフェニル。4″−ノニル−4−(2−フ
ルオロ−2−メチルノナノイルオキシ)ターフェニル。
4″−ノニル−4−(2−フルオロ−2−メチルデカノ
イルオキシ)ターフェニル。4″−ノニル−4−(2−
フルオロ−2−メチルウンデカノイルオキシ)ターフェ
ニル。4″−ノニル−4−(2−フルオロ−2−メチル
ドデカノイルオキシ)ターフェニル。
【0026】4″−デシル−4−(2−フルオロ−2−
メチルペンタノイルオキシ)ターフェニル。4″−デシ
ル−4−(2−フルオロ−2−メチルヘキサノイルオキ
シ)ターフェニル。4″−デシル−4−(2−フルオロ
−2−メチルヘプタノイルオキシ)ターフェニル。4″
−デシル−4−(2−フルオロ−2−メチルオクタノイ
ルオキシ)ターフェニル。4″−デシル−4−(2−フ
ルオロ−2−メチルノナノイルオキシ)ターフェニル。
4″−デシル−4−(2−フルオロ−2−メチルデカノ
イルオキシ)ターフェニル。4″−デシル−4−(2−
フルオロ−2−メチルウンデカノイルオキシ)ターフェ
ニル。4″−デシル−4−(2−フルオロ−2−メチル
ドデカノイルオキシ)ターフェニル。
【0027】Aが、2,5位置に置換基を有するピリミ
ジンである場合としては、次の化合物がある。5−プロ
ピル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルペンタ
ノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−プロピ
ル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルヘキサノ
イルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−プロピル
−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルヘプタノイ
ルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−プロピル−
2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルオクタノイル
オキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−プロピル−2
−(4′−(2−フルオロ−2−メチルノナノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリミジン。5−プロピル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルデカノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリミジン。5−プロピル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイルオ
キシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−プロピル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルドデカノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリミジン。
【0028】5−ブチル−2−(4′−(2−フルオロ
−2−メチルペンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリ
ミジン。5−ブチル−2−(4′−(2−フルオロ−2
−メチルヘキサノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジ
ン。5−ブチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メ
チルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。
5−ブチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチル
オクタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−
ブチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルノナ
ノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−ブチル
−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルデカノイル
オキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−ブチル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイルオ
キシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−ブチル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルドデカノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリミジン。
【0029】5−ペンチル−2−(4′−(2−フルオ
ロ−2−メチルペンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピ
リミジン。5−ペンチル−2−(4′−(2−フルオロ
−2−メチルヘキサノイルオキシ)ビフェニリル)ピリ
ミジン。5−ペンチル−2−(4′−(2−フルオロ−
2−メチルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミ
ジン。5−ペンチル−2−(4′−(2−フルオロ−2
−メチルオクタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジ
ン。5−ペンチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−
メチルノナノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。
5−ペンチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチ
ルデカノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−
ペンチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルウ
ンデカノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−
ペンチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルド
デカノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。
【0030】5−ヘキシル−2−(4′−(2−フルオ
ロ−2−メチルペンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピ
リミジン。5−ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ
−2−メチルヘキサノイルオキシ)ビフェニリル)ピリ
ミジン。5−ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ−
2−メチルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミ
ジン。5−ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ−2
−メチルオクタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジ
ン。5−ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ−2−
メチルノナノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。
5−ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチ
ルデカノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−
ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルウ
ンデカノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−
ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルド
デカノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。
【0031】5−ヘプチル−2−(4′−(2−フルオ
ロ−2−メチルペンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピ
リミジン。5−ヘプチル−2−(4′−(2−フルオロ
−2−メチルヘキサノイルオキシ)ビフェニリル)ピリ
ミジン。5−ヘプチル−2−(4′−(2−フルオロ−
2−メチルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミ
ジン。5−ヘプチル−2−(4′−(2−フルオロ−2
−メチルオクタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジ
ン。5−ヘプチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−
メチルノナノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。
5−ヘプチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチ
ルデカノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−
ヘプチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルウ
ンデカノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−
ヘプチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルド
デカノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。
【0032】5−オクチル−2−(4′−(2−フルオ
ロ−2−メチルペンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピ
リミジン。5−オクチル−2−(4′−(2−フルオロ
−2−メチルヘキサノイルオキシ)ビフェニリル)ピリ
ミジン。5−オクチル−2−(4′−(2−フルオロ−
2−メチルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミ
ジン。5−オクチル−2−(4′−(2−フルオロ−2
−メチルオクタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジ
ン。5−オクチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−
メチルノナノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。
5−オクチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチ
ルデカノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−
オクチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルウ
ンデカノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−
オクチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルド
デカノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。
【0033】5−ノニル−2−(4′−(2−フルオロ
−2−メチルペンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリ
ミジン。5−ノニル−2−(4′−(2−フルオロ−2
−メチルヘキサノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジ
ン。5−ノニル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メ
チルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。
5−ノニル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチル
オクタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−
ノニル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルノナ
ノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−ノニル
−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルデカノイル
オキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−ノニル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイルオ
キシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−ノニル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルドデカノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリミジン。
【0034】5−デシル−2−(4′−(2−フルオロ
−2−メチルペンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリ
ミジン。5−デシル−2−(4′−(2−フルオロ−2
−メチルヘキサノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジ
ン。5−デシル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メ
チルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。
5−デシル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチル
オクタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−
デシル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルノナ
ノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−デシル
−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルデカノイル
オキシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−デシル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイルオ
キシ)ビフェニリル)ピリミジン。5−デシル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルドデカノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリミジン。
【0035】Aが、2,5位置に置換基を有するピリジ
ンである場合としては、次の化合物を例示できる。5−
プロピル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルペ
ンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−プロ
ピル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルヘキサ
ノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−プロピル
−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルヘプタノイ
ルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−プロピル−2
−(4′−(2−フルオロ−2−メチルオクタノイルオ
キシ)ビフェニリル)ピリジン。5−プロピル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルノナノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリジン。5−プロピル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルデカノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリジン。5−プロピル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイルオ
キシ)ビフェニリル)ピリジン。5−プロピル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルドデカノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリジン。
【0036】5−ブチル−2−(4′−(2−フルオロ
−2−メチルペンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリ
ジン。5−ブチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−
メチルヘキサノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。
5−ブチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチル
ヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ブ
チル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルオクタ
ノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ブチル−
2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルノナノイルオ
キシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ブチル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルデカノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリジン。5−ブチル−2−(4′
−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイルオキシ)
ビフェニリル)ピリジン。5−ブチル−2−(4′−
(2−フルオロ−2−メチルドデカノイルオキシ)ビフ
ェニリル)ピリジン。
【0037】5−ペンチル−2−(4′−(2−フルオ
ロ−2−メチルペンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピ
リジン。5−ペンチル−2−(4′−(2−フルオロ−
2−メチルヘキサノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジ
ン。5−ペンチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−
メチルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。
5−ペンチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチ
ルオクタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−
ペンチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルノ
ナノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ペンチ
ル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルデカノイ
ルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ペンチル−2
−(4′−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイル
オキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ペンチル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルドデカノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリジン。
【0038】5−ヘキシル−2−(4′−(2−フルオ
ロ−2−メチルペンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピ
リジン。5−ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ−
2−メチルヘキサノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジ
ン。5−ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ−2−
メチルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。
5−ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチ
ルオクタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−
ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルノ
ナノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ヘキシ
ル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルデカノイ
ルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ヘキシル−2
−(4′−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイル
オキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ヘキシル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルドデカノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリジン。
【0039】5−ヘプチル−2−(4′−(2−フルオ
ロ−2−メチルペンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピ
リジン。5−ヘプチル−2−(4′−(2−フルオロ−
2−メチルヘキサノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジ
ン。5−ヘプチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−
メチルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。
5−ヘプチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチ
ルオクタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−
ヘプチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルノ
ナノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ヘプチ
ル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルデカノイ
ルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ヘプチル−2
−(4′−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイル
オキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ヘプチル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルドデカノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリジン。
【0040】5−オクチル−2−(4′−(2−フルオ
ロ−2−メチルペンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピ
リジン。5−オクチル−2−(4′−(2−フルオロ−
2−メチルヘキサノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジ
ン。5−オクチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−
メチルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。
5−オクチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチ
ルオクタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−
オクチル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルノ
ナノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−オクチ
ル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルデカノイ
ルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−オクチル−2
−(4′−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイル
オキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−オクチル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルドデカノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリジン。
【0041】5−ノニル−2−(4′−(2−フルオロ
−2−メチルペンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリ
ジン。5−ノニル−2−(4′−(2−フルオロ−2−
メチルヘキサノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。
5−ノニル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチル
ヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ノ
ニル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルオクタ
ノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ノニル−
2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルノナノイルオ
キシ)ビフェニリル)ピリジン。5−ノニル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルデカノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリジン。5−ノニル−2−(4′
−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイルオキシ)
ビフェニリル)ピリジン。5−ノニル−2−(4′−
(2−フルオロ−2−メチルドデカノイルオキシ)ビフ
ェニリル)ピリジン。
【0042】5−デシル−2−(4′−(2−フルオロ
−2−メチルペンタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリ
ジン。5−デシル−2−(4′−(2−フルオロ−2−
メチルヘキサノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。
5−デシル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチル
ヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−デ
シル−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルオクタ
ノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジン。5−デシル−
2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルノナノイルオ
キシ)ビフェニリル)ピリジン。5−デシル−2−
(4′−(2−フルオロ−2−メチルデカノイルオキ
シ)ビフェニリル)ピリジン。5−デシル−2−(4′
−(2−フルオロ−2−メチルウンデカノイルオキシ)
ビフェニリル)ピリジン。5−デシル−2−(4′−
(2−フルオロ−2−メチルドデカノイルオキシ)ビフ
ェニリル)ピリジン。
【0043】一般式(1)の化合物は、次のようにして
得られる。
【化6】
【0044】即ち、ターフェニル骨格を持つフェノール
を、カルボン酸と反応させてエステル化することに
より、本発明のエステルが得られる。この場合、カルボ
ン酸として光学活性体を用いると、光学活性なエステ
ルが得られる。エステル化の方法としては、例えばジシ
クロヘキシルカルボジイミドの様な脱水縮合剤を用いる
ことができる。また、カルボン酸を、例えば塩化チオ
ニルのようなハロゲン化剤を用いて酸ハライドとし、塩
基の存在下、フェノールと反応させることもできる。
ここで用いたフェノールは、次式のようにして得られ
る。
【0045】
【化7】
【0046】上式において、Xはハロゲン原子である。
また、上記のカルボン酸は、次式のようにして得られ
る。
【0047】
【化8】
【0048】すなわち、まず2−メチル−1,2−エポ
キシアルカンにアミン−フッ化水素錯体または四フッ化
ケイ素を作用させて、2−フルオロ−2−メチル−1−
アルカノールとする(特開平2−235828号公
報)。これを過マンガン酸カリウム等の酸化剤を用いて
酸化することにより、カルボン酸を得ることができる
(特開平3−141241号公報)。この場合、2−メ
チル−1.2−エポキシアルカンとして光学活性体を用
いると、光学活性なカルボン酸を得ることができる。
尚、上記一般式(1)で示した化合物中のR1 ,R2
アルキル基の炭素数は、その化合物が液晶状態を取り得
る温度域等の物性に影響を持つものであり、目的によっ
て適宜選定され得るものである。
【0049】(実験1) (S)−4″−ヘプチル−4−(2−フルオロ−2−メ
チルヘプタノイルオキシ)ターフェニルを合成し、その
液晶性を評価した。
【0050】(S)−4″−ヘプチル−4−(2−フル
オロ−2−メチルヘプタノイルオキシ)ターフェニルの
合成 4″−ヘプチル−4−ヒドロキシタ−フェニル0.64
g(1.86mmol) 、2−フルオロ−2−メチルヘ
プタン酸0.30g(1.85mmol、光学純度80
%ee) 、ジシクロヘキシルカルボジイミド0.46g
(2.23mmol) 、4−ジメチルアミノピリジン
0.04g(0.33mmol) 、乾燥ジクロロメタン
20mlをフラスコに取り、室温で1晩攪拌した。生じ
た固体をろ過で除き、溶媒を留去して得られた粗結晶
を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー及びエタノー
ルからの再結晶で精製することにより、(S)−4″−
ヘプチル−4−(2−フルオロ−2−メチルヘプタノイ
ルオキシ)ターフェニル0.61g(収率67%)を得
た。この化合物の構造式と理化学的性質を以下に示す。
【0051】
【化9】
【0052】
【表1】 1H−NMR(300MHz、TMS基準、δ値) δ 0.91 6H m δ 1.2〜2.2 18H m δ 1.74 3H d (J=21Hz) δ 2.67 2H t (J= 8Hz) δ 7.19 2H d (J= 9Hz) δ 7.27 2H d (J= 9Hz) δ 7.55 2H d (J= 9Hz) δ 7.64 6H m IR(KBr法、cm-1) 2910、2840、1760、1485、1200、
1120、795
【0053】液晶性の評価 上で得られた化合物を、ポリイミドを塗布しラビング処
理を施した透明電極付きガラス板からなる厚さ3μmの
セルに注入し、−2℃/分の割合で降温しながら、クロ
スニコルの偏光顕微鏡で観察した。すると167℃で等
方性液体からスメクチックA相に変化し、162℃で結
晶化した。昇温時には、164℃で結晶からスメクチッ
クA相に変化した。
【0054】(実験2) (S)−5−ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ−
2−メチルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミ
ジンを合成し、その液晶性を評価した。
【0055】(S)−5−ヘキシル−2−(4′−(2
−フルオロ−2−メチルヘプタノイルオキシ)ビフェニ
リル)ピリミジンの合成 5−ヘキシル−2−(4′−ヒドロキシビフェニリル)
ピリミジン0.41g(1.23mmol)、2−フル
オロ−2−メチルヘプタン酸0.20g(1.23mm
ol、光学純度80%ee)、ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド0.32g(1.55mmol)、4−ジメチ
ルアミノピリジン0.02g(0.16mmol)、乾
燥ジクロロメタン15mlをフラスコに取り、室温で1
晩攪拌した。生じた固体をろ過で除き、溶媒を留去して
得られた粗結晶を、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー及びエタノールからの再結晶で精製することにより、
(S)−5−ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ−
2−メチルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリミ
ジン0.31g(収率53%)を得た。この化合物の構
造式と理化学的性質とを、以下に示す。
【0056】
【化10】
【0057】
【表2】 1H−NMR(300MHz、TMS基準、δ値) δ 0.91 6H m δ 1.2〜2.2 16H m δ 1.74 3H d (J=21Hz) δ 2.64 2H t (J= 7Hz) δ 7.20 2H d (J= 9Hz) δ 7.69 4H d (J= 9Hz) δ 8.49 2H d (J= 9Hz) δ 8.64 2H s IR(KBr法、cm-1) 2910、2840、1772、1425、1180、
1115、785
【0058】液晶性の評価 上で得られた化合物を、ポリイミドを塗布しラビング処
理を施した透明電極付きガラス板からなる厚さ3μmの
セルに注入し、−2℃/分の割合で降温しながら、クロ
スニコルの偏光顕微鏡で観察したところ、122℃で等
方性液体からスメクチックA相に変化し、61℃で結晶
化した。昇温時には、63℃で結晶からスメクチックA
相に変化した。
【0059】(実験3) (S)−5−ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ−
2−メチルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジ
ンを合成し、その液晶性を評価した。
【0060】(S)−5−ヘキシル−2−(4′−(2
−フルオロ−2−メチルヘプタノイルオキシ)ビフェニ
リル)ピリジンの合成 5−ヘキシル−2−(4′−ヒドロキシビフェニリル)
ピリジン0.41g(1.24mmol)、2−フルオ
ロ−2−メチルヘプタン酸0.20g(1.23mmo
l、光学純度80%ee)、ジシクロヘキシルカルボジ
イミド0.33g(1.60mmol)、4−ジメチル
アミノピリジン0.02g(0.16mmol)、乾燥
ジクロロメタン15mlをフラスコに取り、室温で1晩
攪拌した。生じた固体をろ過で除き、溶媒を留去して得
られた粗結晶を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
及びエタノールからの再結晶で精製することにより、
(S)−5−ヘキシル−2−(4′−(2−フルオロ−
2−メチルヘプタノイルオキシ)ビフェニリル)ピリジ
ン0.43g(収率73%)を得た。この化合物の構造
式と理化学的性質とを、以下に示す。
【0061】
【化11】
【0062】
【表3】 1H−NMR(300MHz、TMS基準、δ値) δ 0.91 6H m δ 1.2〜2.2 16H m δ 1.74 3H d (J=21Hz) δ 2.67 2H t (J= 7Hz) δ 7.19 2H d (J= 9Hz) δ 7.57 1H dd(J= 9Hz、2Hz) δ 7.64 4H m δ 8.06 2H d (J= 9Hz) δ 8.53 1H d (J= 2Hz) IR(KBr法、cm-1) 2910、2840、1765、1470、1190、
1120、800
【0063】液晶性の評価 上で得られた化合物を、ポリイミドを塗布しラビング処
理を施した透明電極付きガラス板からなる厚さ3μmの
セルに注入し、−2℃/分の割合で降温しながら、クロ
スニコルの偏光顕微鏡で観察したところ、152℃で等
方性液体からスメクチックA相に変化した。更に降温す
ると、143℃でキラルスメクチックC相に変化し、1
40℃で更に高次のスメクチック相に変化し、、61℃
で結晶化した。昇温時133℃で結晶から高次のスメク
チック相に変化した。また、141℃で30Vpp、1
00Hzの三角波を印加して自発分極を測定したとこ
ろ、82nC/cm2 と非常に大きかった。
【0064】(実験4)液晶組成物及び光スイッチング
素子を作製した。光学的に不活性な下記の液晶化合物
を混合し、母体液晶混合物Aを
作製した。混合比は、化合物をそれ
ぞれ18.4重量%とし、化合物を8.0重量%とし
た。
【0065】
【化12】
【0066】この母体液晶混合物Aは、不斉炭素を有す
る化合物を含まないので強誘電的な挙動は示さない。母
体液晶混合物Aは、以下に示す相転移挙動を示した。た
だし、Crは結晶相、ScはスメクチックC相、SA
スメクチックA相、Nはネマチック相、Iは等方相を示
す。
【0067】
【表4】
【0068】この母体液晶混合物Aを96重量%と、実
験1で合成した(S)−4″−ヘプチル−4−(2−フ
ルオロ−2−メチルヘプタノイルオキシ)ターフェニル
を4重量%とを混合し、強誘電性液晶組成物Bを作製し
た。この液晶組成物Bは、以下に示す相転移挙動を示し
た。
【0069】
【表5】
【0070】Crは結晶相、Sc* はキラルスメクチッ
クC相、SA はスメクチックA相、Chはコレステリッ
ク相、Iは等方相を示す。また、この液晶組成物Bを、
ポリイミドを塗布しラビング処理を施した透明電極付き
ガラス板からなる厚さ2μmのセルに注入し、等方性液
体の状態からゆるやかに降温し、コレステリック相を配
向させた。更に温度を下げ、スメクチックA相を経てキ
ラルスメクチックC相の状態にしたところ、良配向のセ
ルが容易に得られた。このセルをクロスニコルの偏光顕
微鏡で観察しながらセルに電界を印加すると、明瞭なス
イッチング動作が観測された。
【0071】このセルに、25℃で20Vppの矩形波
を印加し、透過光量をフォトダイオードで測定し、光ス
イッチング動作を検出したところ、その透過光量が10
%から90%まで変化するのに要する時間は、105μ
sと非常に高速であった。
【0072】(実験5)液晶組成物及び光スイッチング
素子を作製した。実験4で作製した母体液晶混合物Aを
96重量%と、実験2で合成した(S)−5−ヘキシル
−2−(4′−(2−フルオロ−2−メチルヘプタノイ
ルオキシ)ビフェニリル)ピリミジンを4重量%とを混
合し、強誘電性液晶組成物Cを作製した。この液晶組成
物Cは、以下に示す相転移挙動を示した。
【0073】
【表6】
【0074】また、この液晶組成物を、ポリイミドを塗
布しラビング処理を施した透明電極付きガラス板からな
る厚さ2μmのセルに注入し、等方性液体の状態からゆ
るやかに降温し、スメクチックA相を配向させた。更に
温度を下げ、キラルスメクチックC相の状態にしたとこ
ろ、良配向のセルが容易に得られた。このセルをクロス
ニコルの偏光顕微鏡で観察しながら、セルに電界を印加
すると、明瞭なスイッチング動作が観測された。
【0075】このセルに、25℃で20Vppの矩形波
を印加し、透過光量をフォトダイオードで測定し、光ス
イッチング動作を検出したところ、その透過光量が10
%から90%まで変化するのに要する時間は、49μs
と非常に高速であった。
【0076】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の化合物、特
にはその光学活性体は、サーモトロピックに安定な液晶
状態を示し、自発分極が大きい。そして、本発明の化合
物の光学活性体を、光学的に不活性な液晶中に添加する
と、室温近傍を含む広い温度範囲でキラルスメクチック
C相を示し、応答速度が早い強誘電性液晶組成物を得る
ことができる。従って、液晶テレビなどのディスプレイ
用、光プリンターヘッド、光フーリエ変換素子、ライト
バルブ等、液晶やエレクトロケミクロミズムを利用する
オプトエレクトロニクス関連素子の素材として、本発明
のエステル化合物は、極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/13 500

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される新規なエス
    テル化合物。一般式(1) 【化1】
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエステル化合物の光学活
    性体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のエステル化合物を
    1種以上含有することを特徴とする液晶組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のエステル化合物を
    1種以上含有する液晶組成物を構成要素としたことを特
    徴とする、光スイッチング素子。
JP28305792A 1992-10-21 1992-10-21 新規なエステル化合物、光学活性体、液晶組成物および光スイッチング素子 Pending JPH06135894A (ja)

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