JPH06135756A - 高流動水硬性組成物 - Google Patents

高流動水硬性組成物

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JPH06135756A
JPH06135756A JP28765092A JP28765092A JPH06135756A JP H06135756 A JPH06135756 A JP H06135756A JP 28765092 A JP28765092 A JP 28765092A JP 28765092 A JP28765092 A JP 28765092A JP H06135756 A JPH06135756 A JP H06135756A
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JP
Japan
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compsn
surfactant
foams
hydraulic composition
foam
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JP28765092A
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English (en)
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Fujio Yamato
富士桜 倭
Toshiharu Kojima
俊治 小島
Shoji Kanzaki
彰二 神崎
Kazue Kitagawa
和重 北川
Haruyuki Sato
治之 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 スランプフロー値(JIS −A1101)が45cm以上
を示し、比重が1.50〜2.00の範囲にあり、且つ界面活性
剤水溶液の泡沫を含有する、セメント等の結合材と骨材
を主成分とする高流動水硬性組成物。 【効果】 高流動性と優れた分離抵抗性を示し、且つ、
極めて優れた充填効率が得られる。このため、施工性の
改善に優れ、作業工程の合理化、作業環境の改善等に有
効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動締め固めが省力化
される高流動水硬性組成物に関するものである。更に詳
しくは建築材料及び二次製品材料として使用される構造
物を構成する組成物のセメントペースト、モルタル、コ
ンクリート等の流動性を高め、骨材、セメント、水等の
分離抵抗性に優れた性状を有し、バイブレーター等の振
動による締め固めが省力化される高流動水硬性組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら水硬性組成物の施工方法としては、鉄筋を配筋した型
枠内へコンクリートを投入してバイブレーターの振動に
より締め固めを行うのが一般的である。しかし、近年、
打設時のバイブレーターによる騒音公害、更にコンクリ
ート業界の人手不足が問題となっている。
【0003】これらの問題点に対し、一般のコンクリー
トについて振動締め固めの省力化研究が始まっている
が、技術的にはまだ実用化に至っていないのが現状であ
る。
【0004】一般に水硬性組成物の流動性を高めると骨
材分離を生じ、粗骨材が絡み合って充填性が悪くなるば
かりでなく、均一なコンクリート充填性が得られないこ
とから強度低下をきたす。また、水中コンクリートのよ
うに増粘剤を多量に添加したコンクリート配合(例えば
特公昭62−35984 号公報)では骨材分離は抑制されるも
のの、粘性が高くなり、充填作業が困難となるばかりで
なく、均一な充填性が得られないのが問題となってい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高流動性
で分離抵抗性が大きく、充填効率のよい水硬性組成物を
得るために鋭意検討の結果、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】即ち、本発明は、 JIS−A1101 に規定する
スランプ試験において、スランプフロー値が45cm以上を
示し、比重が1.50〜2.00の範囲にあり、且つ界面活性剤
水溶液の泡沫を含有することを特徴とする高流動水硬性
組成物を提供するものである。
【0007】本発明の高流動水硬性組成物は、セメント
等の結合材と、砂、砂利等の骨材を主成分とする水硬性
組成物に、界面活性剤水溶液の微細な泡沫を混入し、組
成物の比重を1.50〜2.00に調整してなるものであり、本
発明の高流動水硬性組成物によって流動性と分離抵抗性
を満足し、極めて優れた充填効率が得られる。組成物の
比重が1.50未満の領域では流動性が満足できず、また比
重が2.00を越える領域では分離抵抗性が低下する。ま
た、本発明の高流動水硬性組成物とは、 JIS−A1101に
規定するスランプ試験において、スランプフロー値が45
cm以上の高流動性を示すものである。スランプフロー値
が45cm未満では施工上十分な充填性が得られない。
【0008】本発明の高流動水硬性組成物に用いられる
水硬性組成物は、セメント、高炉スラグ、フライアッシ
ュ、シリカヒューム等の結合材と、砂利、砂等の骨材、
その他の軽量骨材を主成分とするものである。
【0009】本発明に使用する界面活性剤水溶液の泡沫
の平均粒径は小さい程好ましく、特に1μm 〜1000μm
が顕著な流動性と分離抵抗性を示す。泡沫の平均粒径が
1μm 未満のものを工業的に製造するのは極めて困難で
あり、平均粒径が1000μm を越える泡沫では安定性に劣
る。界面活性剤水溶液の泡沫の粒径の調整は発泡機の圧
縮空気の調整で行うことができる。泡沫を生成する発泡
機としては、特に限定するものではなく、石膏ボード用
の発泡機や消火剤に使用される発泡機等を用いることが
できる。
【0010】なお、従来より知られているいわゆる気泡
コンクリートは、比重が 2.0を越えるもので流動性が非
常に悪く、分離抵抗性に劣るものである。従来の気泡コ
ンクリートは、起泡剤を直接コンクリート混練時に投入
することから、気泡はミキサー攪拌により生成されるも
のである。従って、気泡は、平均粒径が1000μm を越え
る大きなものが主流となり、コンクリートの比重が大き
くなり、コンクリートの組成が不安定になる。これに対
して、本発明の高流動水硬性組成物は界面活性剤水溶液
を予め微細な泡沫としてコンクリートに混入することか
ら、泡沫の平均粒径は1μm 〜1000μm と従来の気泡コ
ンクリートに混入される泡沫の平均粒径よりも微細であ
るため、コンクリートの組成が安定になり、その結果、
分離抵抗性に優れる。
【0011】本発明では界面活性剤の水溶液を発泡機を
用いて泡沫として前記の如き水硬性組成物に混入させる
ものであり、本発明に用いる界面活性剤はイオン性や構
造を限定するものではない。また、泡沫を製造するにあ
たり、界面活性剤は水溶液として使用される。界面活性
剤水溶液の濃度は特に限定されないが、水溶液の表面張
力が45dyne/cm以下を示す濃度で使用することが好まし
い。界面活性剤水溶液の表面張力が45dyne/cmを越える
と発泡性が低下して、所定の泡沫粒径が得られないばか
りではなく、泡の安定性が低下する。更に界面活性剤水
溶液の表面張力が45dyne/cmを越えると平均粒径が1000
μm 以下の粒径を得ることも困難となる。また水溶液の
表面張力が14dyne/cm未満の界面活性剤水溶液は現在の
ところ存在しないので、界面活性剤水溶液の表面張力は
14〜45dyne/cmが好適である。
【0012】水硬性組成物への泡沫の混入量は、組成物
の比重が1.50〜2.00となるための泡沫容積分とする。従
って泡沫を製造するに必要な界面活性剤水溶液の量は予
めコンクリートの示方配合中の水の量の中から減じてお
くのが好ましい。
【0013】本発明に用いられる界面活性剤の一例を挙
げれば、アルキル脂肪酸塩、アビエチン酸塩、アルキル
硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル、アルキルトリメチルアンモニウムク
ロライド、アルキルベタイン等でこれらの一種を単独
で、または二種以上を併用して用いることが可能であ
る。
【0014】また、本発明において、界面活性剤水溶液
の泡沫の水硬性組成物への混合時期は、各材料と水の接
触後に添加するもので、混練初期から混練終了直前まで
の間であればいずれの時期においても可能である。
【0015】本発明の高流動水硬性組成物には、流動性
向上を助長させる剤として各種公知の高性能減水剤の添
加も可能である。高性能減水剤としてはナフタレン系
(例えば、マイティ150 ;花王 (株) 製)やメラミン、
フェノール、尿素及びアニリンよりなる群から選ばれる
化合物のメチロール化物及び/又はスルホン化物のホル
ムアルデヒド単縮合物又は共縮合物(例えば、マイティ
150V−2;花王 (株) 製や、特許第 1097647、特開平1
−113419号、特開昭56−13647 号等に開示されている化
合物)、ポリカルボン酸系(例えば、特開昭59−162163
号、特公平2−11542 号、特公平2−79012 号、特公平
2−78972 号等に開示されている化合物)等が挙げられ
る。
【0016】また、本発明の高流動水硬性組成物には、
分離抵抗性を助長させる剤として、各種公知の水溶性高
分子を本発明の効果を損なわない範囲で使用することが
できる。水溶性高分子としては非イオン性セルローズ系
やアクリル酸系、天然多糖類等が挙げられる。さらに、
本発明の高流動水硬性組成物には、他の公知のセメント
添加剤(材)、例えばAE剤、消泡剤、混和剤等の併用
が可能である。
【0017】
【実施例】以下実施例により本発明を説明するが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0018】実施例1 表1に、実施例で使用した界面活性剤の種類、界面活性
剤水溶液の濃度、その水溶液の表面張力、泡沫の平均粒
径及び泡密度を示す。表面張力の測定は、ウイルヘルミ
ー式(島津製作所 (株) 製)を使用した。平均粒径の測
定は、泡の顕微鏡写真より画像解析装置(ニレコ社製)
を使用して行なった。図1に示すように、圧縮空気1と
界面活性剤水溶液2を口径3mmのガラスビーズ3を充填
した発泡機の本体に、圧縮空気を2kg/cm2 の割合で送
り込み、泡沫4を得た。
【0019】
【表1】
【0020】表1より、比較品15のように表面張力が45
dyne/cm以上になると粒径の小さな気泡の生成が困難と
なることが判る。
【0021】次に、表1中、本発明品 No.3の泡沫を用
いて、表2に示す組成のコンクリートに混入した場合の
コンクリート比重と、流動性(スランプフロー値)と分
離抵抗性の結果を表3に示す。表2に下記の材料を用い
て調整したコンクリート組成物の配合組成を示す。
【0022】 ・セメント (C) :中央セメント社製 比重=3.16 ・細骨材 (S) :紀の川産川砂 比重=2.57 ・粗骨材 (G) :宝塚産砕石 比重=2.60 ・高炉スラグ(SL):新日鉄化学 (株) 製 比重=2.90
(比表面積6000) ・混和剤1 :ナフタレン系高性能減水剤(マイテ
ィ150 :花王 (株) 製) ・混和剤2 :水溶性高分子(ハイメトローズ MC9
0SH3000:信越化学(株)製)
【0023】
【表2】
【0024】注) *1:対セメント重量% *2:混和剤1は目標フロー50cm以上を得る添加量(対セ
メント%)とした(表3参照)。
【0025】また、表3中のスランプフローはJIS −A1
101 に規定するスランプ試験法に基づき測定した値であ
る。また、分離抵抗性の評価は、肉眼観察による評価と
し、その基準を下記に示す。 ○:骨材分離及び水の分離なし。 △:骨材分離及び水の分離が僅かにある。 ×:骨材分離及び水の分離あり。
【0026】
【表3】
【0027】*1:泡沫を得るための界面活性剤水溶液の
水量分はコンクリート単位水量(W)から予め減じてお
く。
【0028】表3の結果から明らかなように、本発明の
コンクリート組成物は、比重1.50〜2.00の範囲におい
て、スランプフロー値が45cm以上の高流動性を示し、且
つ分離抵抗性が良好である。
【0029】
【発明の効果】本発明の高流動水硬性組成物は、建築、
土木、二次製品等の構造物の製造において、施工性の改
善に優れることから、作業工程の合理化、作業環境の改
善等に有効である。また、一般の構造部材から軽量部材
を対象とした構造部材の組成物として広範に利用するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】泡沫の製造に使用した発泡機の概略図である。
【符号の説明】
1…圧縮空気 2…界面活性剤水溶液 3…ガラスビーズ 4…泡沫

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 JIS−A1101 に規定するスランプ試験に
    おいて、スランプフロー値が45cm以上を示し、比重が1.
    50〜2.00の範囲にあり、且つ界面活性剤水溶液の泡沫を
    含有することを特徴とする高流動水硬性組成物。
  2. 【請求項2】 界面活性剤水溶液の表面張力が14〜45dy
    ne/cmであることを特徴とする請求項1記載の高流動水
    硬性組成物。
  3. 【請求項3】 界面活性剤水溶液の泡沫の平均粒径が1
    μm 〜1000μm である請求項1又は2記載の高流動水硬
    性組成物。
JP28765092A 1992-10-26 1992-10-26 高流動水硬性組成物 Pending JPH06135756A (ja)

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JP (1) JPH06135756A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100385636B1 (ko) * 2000-08-22 2003-05-27 박종원 포말기포가 혼련된 금고 내화물의 제조방법
JP2013201444A (ja) * 2009-11-06 2013-10-03 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置

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KR100385636B1 (ko) * 2000-08-22 2003-05-27 박종원 포말기포가 혼련된 금고 내화물의 제조방법
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