JPH06135120A - 印刷適性表面を有するポリオキシメチレン物品、ポリオキシメチレン物品の印刷適性付与方法、及びポリオキシメチレン物品の印刷方法 - Google Patents

印刷適性表面を有するポリオキシメチレン物品、ポリオキシメチレン物品の印刷適性付与方法、及びポリオキシメチレン物品の印刷方法

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JPH06135120A
JPH06135120A JP4312641A JP31264192A JPH06135120A JP H06135120 A JPH06135120 A JP H06135120A JP 4312641 A JP4312641 A JP 4312641A JP 31264192 A JP31264192 A JP 31264192A JP H06135120 A JPH06135120 A JP H06135120A
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直行 永島
Hitoshi Azegami
仁 畦上
Yasushi Takasugi
康史 高杉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 難燃性のポリオキシメチレン物品の紫外線硬
化型インキに対する印刷適性の改善を目的とする。 【構成】 X線光電子スペクトルの302eVにおける
[C−O]n 結合ピークと305eVにおけるC−C結
合ピークとの比である[C−O]n 結合ピーク/C−C
結合ピークが2.5以上である表面が得られるように、
成形、紫外線照射、コロナ放電処理、または電子線処理
を行う。これにより紫外線硬化型インキに対する印刷適
性表面を有するポリオキシメチレン物品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、難接着性プラスチック
であるポリオキシメチレン(アセタール樹脂)物品の印
刷適性の改善に関する。例えば、フロッピーディスクの
ヘッドウインドー開閉用シャッタをポリオキシメチレン
より製作する場合に、シャッタの表面に必要な印刷を行
なう際に本発明の技術を応用出来る。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン
(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポ
リブチレンテレフタレート(PBT)、ポリオキシメチ
レン(POM=アセタール樹脂)、ポリカーボネート
(PC)、ABS等のプラスチック製品が広範囲の用途
で使用されている。これらのプラスチック製品にはその
用途により、スクリーン印刷、タンポ印刷、パッド印
刷、その他の印刷手法で各種印刷が施される。
【0003】プラスチック製品への印刷では、熱硬化性
又は熱可塑性のインキを硬化又は乾燥する際の熱、イン
キの溶剤、等によるプラスチック製品への悪影響が生じ
る。また、熱硬化型インキの場合、印刷後硬化するまで
長い時間を要するため、全体の製造工程が熱硬化工程に
要する時間により大きく制約される。これらの問題点を
解決するために、印刷後瞬時に硬化が完了する紫外線硬
化型インキでの印刷が広範囲に行なわれている。
【0004】
【発明が解決すべき課題】上に挙げたプラスチックのう
ち、ポリオキシメチレン製品は、比較的安価で、物性及
び成形性が良好であり、高精度の成形品が得られるた
め、多くの用途(例えばフロッピーディスクのヘッドウ
インドー開閉用シャッタ等)に使用されているにもかか
わらず、表面活性が低いためにインキとの接着性が低
く、紫外線硬化型インキでは実用に耐える接着強度が得
られず、紫外線硬化型インキでの印刷は絶望視されてい
た。従って、現在、印刷を必要とする場合には、2液タ
イプ(主剤と硬化剤とから成る)の熱硬化性インキが使
用されているが、量産性に欠け、又それでも辛うじて印
刷出来る程度の状況にあり、あるいは紫外線硬化型イン
キでの印刷が必要な場合には、他の素材への変更を余儀
なくされてきた。
【0005】従来のこの種のポリオキシメチレン物品の
成形法には標準ランナー方式が使用されていた。すなわ
ち溶融ポリオキシメチレン樹脂は高温度で供給されても
成形金型が自然のままに保持されているため金型中で樹
脂の温度低下が起こる。本発明者はこのような成形方式
が低接着強度の原因の一つであることを突き止めた。
【0006】従って、本発明の目的は、紫外線硬化型イ
ンキによる、難接着性プラスチック基体であるポリオキ
シメチレン基体を有する製品への印刷適性すなわち接着
強度を大幅に向上することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は先に特願平
3−189596、同3−319647において、ポリ
オキシメチレンの印刷適性を改善するために、紫外線硬
化型の印刷インキにポリイソシアネートを添加すること
により印刷インキの印刷適性を向上させることができた
が、なお不十分であった。
【0008】この問題を更に探究したところ、ポリオキ
シメチレンにおける印刷適正向上の鍵は、その表面が少
なくとも所定の量の[C−O]n 結合を含むことであ
り、単にコロナ放電処理、紫外線照射、又は電子線照射
を行なっても、ポリオキシメチレンの表面処理を上記結
合が十分に形成されない限り接着強度の向上は不十分で
あることが分かった。このような印刷適性の向上には、
ポリオキシメチレンの成形時の温度の調整、コロナ放電
等の活性線による処理のエネルギー等を十分に高くして
所定の量の[C−O]n 結合を得る必要があることが分
かった。
【0009】すなわち、本発明の印刷適性表面を有する
ポリオキシメチレン物品は、その表面のX線光電子スペ
クトルの302eVにおける[C−O]n 結合ピークと
305eVにおけるC−C結合ピークの比である[C−
O]n 結合ピーク/C−C結合ピーク(以下「結合ピー
ク比」と称する)が2.5以上であることを特徴とす
る。
【0010】このような印刷適性表面を有するポリオキ
シメチレン物品は、下記のいずれかの方法に従ってポリ
オキシメチレンの表面の結合ピーク比を2.5以上に上
げることにより得られることが分かった。 (1) 金型を自然のままにした状態で溶融ポリオキシ
メチレンを射出成形する標準(ランナー)方式により得
たポリオキシメチレン物品に、酸素の存在下、紫外線、
コロナ放電等の活性線を、結合ピーク比が2.5以上に
なるまで作用させる。 (2) 供給される溶融樹脂の温度を220℃以上に保
ち、これを金型を220℃以上に保持した金型に射出成
形し、結合ピーク比が2.5以上のものを得る。 (3) 供給される溶融樹脂の温度を220℃以上に保
ち、これを金型を220℃以上に保持した金型に供給
し、得られたポリオキシメチレン物品が2.5未満の結
合ピーク比しか有しない場合、或いは2.5以上の結合
ピーク比を有する場合でも更に改善したい場合に、更に
酸素の存在下、紫外線、コロナ放電等の活性線を、結合
ピーク比が2.5以上になるまで作用させる。 特に能率が良くかつ良好な印刷適性が得られる方法は上
記の(2)及び(3)である。
【0011】上記(1)のように、金型内での樹脂の温
度が低い場合には、紫外線等の活性線を照射しないポリ
オキシメチレン物品は十分な印刷適性を有しないことが
分かった。そのため活性線の照射が必要となり大きい総
合エネルギーによる照射が必要となる。上記(2)、
(3)のように、金型の温度が高くなると、活性線によ
る処理回数または時間が少なくて済み、あるいはまった
く必要としない。しかし、高い印刷適性を得るには、樹
脂の温度を高くし、同時に活性線による処理を行う。
【0012】本発明の印刷方法は、上に定義した印刷適
性を付与した表面を有するポリオキシメチレン物品の表
面に、紫外線硬化型インキで印刷し、紫外線を照射する
ことを特徴とする。紫外線硬化型インキには好ましくは
イソシアネート化合物を添加しておくと印刷接着強度が
一層向上する。
【0013】コロナ放電処理、紫外線照射及び電子線照
射は周知の接着性向上手段であるが、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑
性樹脂及び一部の熱硬化性樹脂に限定されている。一
方、ポリオキシメチレンはこれらのいずれでもなく、特
別に不活性であり、コロナ放電等による処理がポリオキ
シメチレンの印刷適性を向上させるとは信じられていな
かった。本発明では従来使用された活性線よりも高エネ
ルギーが必要である。
【0014】紫外線は、印刷インキの紫外線効果に通常
使用されている356nmでは不十分であり、254n
mといった短波長の紫外線が必要である。また電子線
は、総線量が約2MRad以上が必要であることが分か
った。
【0015】本発明の印刷法で使用される、イソシアネ
ート化合物を添加したまたは添加しない紫外線硬化型イ
ンキは、一般に光重合性オリゴマー(プレポリマー)、
光重合性モノマー(反応性稀釈剤)、光開始剤、光開始
助剤、着色剤(顔料等)、その他の添加剤等の成分から
構成されたものを使用することが出来る。光重合性オリ
ゴマーはアクリロイル基などのビニル系官能基を1個な
いし数個持つオリゴマーで、放射線照射や加熱により重
合してポリマーとなる。本発明においてはエポキシアク
リレート、エポキシ化油アクリレート、ウレタンアクリ
レート、不飽和ポリエステル、ポリエステルアクリレー
ト、ポリエーテルアクリレート、ビニル/アクリレー
ト、ポリエン/チオール、シリコンアクリレート、ポリ
ブタジエン、ポリスチリルエチルメタクリレート、から
選ばれた少なくとも一種を使用することが出来る。光重
合性モノマーは一般に低分子量、低粘度で、反応性、溶
解性が大きいものが多い。本発明においてはアクリロイ
ル基又はメタアクリロイル基を1分子当たり1個持つ単
官能アクリレート(メタクリレート)、2個以上持つ多
官能性アクリレートの1種以上を使用することが出来
る。光開始剤としては、光開始剤分子自身が分子開裂し
てラジカルを生成する分子内結合開裂型、又は光開始剤
が水素供与体とコンプレックスを作り、水素原子が開始
剤分子へ分子間移動してラジカルを作る分子間水素引抜
き型のいずれのものを使用しても良い。光開始助剤とし
てはそれ自身は紫外線照射により活性化はしないが、光
開始剤と併用すると光開始剤単独使用より開始反応が促
進され、硬化反応を効率的にするものである。なお紫外
線硬化型組成物に関しては例えば加藤清視著「紫外線硬
化システム」(株)総合技術センター発行等の文献を参
照されたい。
【0016】本発明で使用してもよいイソシアネート化
合物は、MDI、TDI、HDI、IPDI、XDI等
の2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネ
ート化合物の1種以上を使用することが出来る。
【0017】本発明におけるこのようなイソシアネート
化合物の添加量は紫外線硬化型インキ100重量部に対
して0.5〜35重量部、特に3〜25重量部にするの
が好ましい。必要以上の添加は印刷性の悪化、硬化度の
悪化を招く。イソシアネートの含有量をこの範囲にする
ことで、より一層良好な接着強度、印刷性、及び硬化度
を得ることが出来る。
【0018】本発明に使用する難接着性プラスチック物
品であるポリオキシメチレンは100%ポリオキシメチ
レンでも充分に効果が得られるが、更に接着強度向上の
ために必要な添加剤を加えても良い。
【0019】
【実施例の説明】以下に本発明の具体的実施例により本
発明を更に詳細に説明する。なお、表1に示す剥離テス
トは印刷面にテープを貼着し、その上から良くこすって
試験片に密着させ、一挙にテープをはがして剥離状態を
観察した。また、クロスカット剥離テストはカッターを
使用して印刷部に1mm角の碁盤目状の切り込みを入れ
た後、試験片上の印刷部にセロファンテープを張り付
け、その上から良くこすって試験片に密着させた後、一
挙にテープをはがして印刷の剥離状態を調べ、〇(剥離
しない)、△(極くわずかに剥離)、×(明白な剥離あ
り)で判定した。〇、△は合格とする。
【0020】実施例1〜7、比較例1〜5はイソシアネ
ート化合物を含有しない紫外線硬化型インキを使用した
場合であり、他はイソシアネートを含有するインキを使
用した例である。また、射出成形金型の温度を220℃
にした場合をホット方式、加熱しない場合を標準方式と
称する。
【0021】実施例1〜3、比較例1〜3はコロナ処理
の場合を示す。 実施例1(ホット方式、コロナ処理) ポリオキシメチレンを射出成形機、金型共に220℃に
昇温して、射出圧力1500kg/cm2 で板状に成形
した。次いで、ポリオキシメチレン板にコロナ放電処理
(600W、処理時の試験片の速度25m/分)を1回
行った。得られたサンプルを定格8kV−30mmのX
線光電子測定器(島津製作所製ESCA750(商品
名))を使用して、5×10-8Torrの雰囲気中でX
線光電子スペクトル分析した。X線光電子スペクトルの
302eVにおける[C−O]n 結合ピークと305e
VにおけるC−C結合ピークの比である[C−O]n
合ピーク/C−C結合ピーク(以下結合ピーク比とい
う)は3.4であった。後に述べるようにこの比が大き
いほど接着性が改善される。
【0022】得られた表面処理済のポリオキシメチレン
のサンプルに、下記の印刷インキを印刷した。紫外線硬
化型インキA(エポキシアクリレートオリゴマー/多官
能性アクリレート/光開始剤/カラーペースト/顔料=
45/30/3/12/10)を270メッシュのスク
リーンによりポリオキシメチレン試験片に所定のスクリ
ーン印刷を行ない、365nmの波長の紫外線強度が4
00mW/cm2 である紫外線照射装置により2秒間照
射を行ない印刷を硬化させサンプルを得た。剥離試験及
びクロスカット剥離試験の結果を表1に示す。いずれも
良好であった。
【0023】実施例2(ホット方式、無処理) コロナ放電を施さない以外は実施例1と同様にしてポリ
オキシメチレンのサンプルを得た。結合ピーク比は3.
0であった。これに、実施例1と同様にして印刷を行っ
た。剥離試験及びクロスカット剥離試験の結果を表1に
示す。剥離試験は良好であったが、クロスカット剥離試
験では極くわずかな剥離が見られた。
【0024】実施例3(標準方式、コロナ処理) ポリオキシメチレンを射出成形機のみ220℃に昇温
し、途中の通路及び成形金型は自然のままにし、射出圧
力1500kg/cm2 で板状に成形した。得られたサ
ンプルに実施例1のコロナ放電を3回行ったところ結合
ピーク比は2.5であった。実施例1に従って印刷を行
いサンプルを得た。剥離試験は良好であったが、クロス
カット剥離試験では極くわずかな剥離が見られた。
【0025】比較例1(標準方式、無処理) コロナ放電を行わない以外は実施例3にしたがって射出
成形を行った。サンプルの結合ピーク比は1.3であっ
た。実施例1にしたがって印刷を行った。剥離試験、ク
ロスカット剥離試験とも不良であった。
【0026】比較例2(標準方式、コロナ処理) 実施例1のコロナ処理を1回だけ行った以外は実施例3
にしたがって射出成形を行った。サンプルの結合ピーク
比は2.0であった。実施例1にしたがって印刷を行っ
た。剥離試験は良好であったが、クロスカット剥離試験
は不良であった。
【0027】比較例3(標準方式、コロナ処理) 実施例1のコロナ処理を2回だけ行った以外は実施例3
にしたがって射出成形を行った。サンプルの結合ピーク
比は2.1であった。実施例1にしたがって印刷を行っ
た。剥離試験は良好であったが、クロスカット剥離試験
は不良であった。
【0028】実施例4〜6、比較例4は紫外線処理の場
合を示す。 実施例4(標準方式、紫外線処理) ポリオキシメチレンを射出成形機のみ温度220℃に昇
温し、射出圧力1500kg/cm2 で板状に成形し
た。次いで、ポリオキシメチレン板に波長254nm、
35mW/cm2 の紫外線を60秒間照射処理した。得
られたサンプルの結合ピーク比は2.6であった。得ら
れた表面処理済のポリオキシメチレンのサンプルに、実
施例1にしたがって印刷を行った。剥離試験及びクロス
カット剥離試験の結果を表1に示す。剥離試験は良好で
あったが、クロスカット剥離試験では極くわずかな剥離
が見られた。
【0029】実施例5(標準方式、紫外線処理) 紫外線を180秒照射したほかは実施例4にしたがって
サンプルを得た。結合ピーク比は4.6であった。実施
例1にしたがって印刷を行いサンプルを得た。剥離試
験、クロスカット剥離試験共に良好であった。
【0030】比較例4(標準方式、紫外線処理) 紫外線を30秒照射したほかは実施例4にしたがってサ
ンプルを得た。結合ピーク比は2.3であった。実施例
1にしたがって印刷を行いサンプルを得た。剥離試験で
は極くわずか剥離しただけであったが、クロスカット試
験では剥離が多かった。
【0031】実施例6(ホット方式、紫外線処理) 射出成形機及び金型を共に220℃に昇温した他は実施
例4にしたがってポリオキシメチレンのサンプルを得
た。結合ピーク比は3.8であった。実施例1に従って
印刷を行いサンプルを得た。剥離試験、クロスカット試
験とも剥離は生じなかった。
【0032】次に、電子線処理の場合を示す。 実施例7(標準方式、電子線処理) ポリオキシメチレンを射出成形機のみ温度220℃に昇
温し、途中及び金型は自然のままにして射出圧力150
0kg/cm2 で板状に成形した。次いで、ポリオキシ
メチレン板に加速電圧250kVで5Mradの電子線
を照射した。得られたサンプルの結合ピーク比は4.8
であった。得られた表面処理済のポリオキシメチレンの
サンプルに、実施例1にしたがって印刷を行った。剥離
試験及びクロスカット剥離試験の結果を表1に示す。剥
離試験、クロスカット剥離試験とも良好であった。
【0033】実施例8 この例は印刷インキにイソシアネートとを含有する例を
示す。実施例3に従い成形及びコロナ処理を行った。た
だし、印刷インキにIPDIを5重量%添加した。以上
の結果を表1に示す。また、X線光電子スペクトルの3
02〜305eV近傍の実測値を図に示す。図1は標準
方式で紫外線照射時間を変えた場合、図2は標準方式で
コロナ放電処理回数を変えた場合、図3はホット方式で
無処理の場合、図4はホット方式でコロナ放電処理の場
合、図5はホット方式で紫外線処理の場合、及び図6は
標準方式で電子線照射の場合である。なお矢印は基準線
であり、縦軸は相対尺度である。
【0034】
【表1】
【0035】
【作用効果】以上のように、ホット方式によりポリオキ
シメチレンを成形し、かつ200℃以上の金型温度を
2.5以上の[C−O]n 結合ピーク/C−C結合ピー
ク比が得られるまで保持するか、あるいはホット方式ま
たは標準方式によりポリオキシメチレンの成形を行った
後に、処理コロナ放電処理等の処理を所定の2.5以上
の[C−O]n 結合ピーク/C−C結合ピーク比が得ら
れるまで行うと、紫外線硬化型インキを使用してポリオ
キシメチレン及びポリプロピレン等の難接着性プラスチ
ック性製品の良好な印刷が可能となり、量産性を高め、
従来のような熱硬化製インキを利用することによる欠点
を回避でき、更にポリオキシメチレン製品の優れた特徴
を利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】標準方式で紫外線照射時間を変えた場合のX線
光電子スペクトルを示す。
【図2】標準方式でコロナ放電処理回数を変えた場合の
X線光電子スペクトルを示す。
【図3】ホット方式で無処理の場合のX線光電子スペク
トルを示す。
【図4】ホット方式でコロナ放電処理の場合のX線光電
子スペクトルを示す。
【図5】ホット方式で紫外線処理の場合のX線光電子ス
ペクトルを示す。
【図6】標準方式で電子線照射の場合のX線光電子スペ
クトルを示す。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線光電子スペクトルの302eVにお
    ける[C−O]n 結合ピークと305eVにおけるC−
    C結合ピークとの比である[C−O]n 結合ピーク/C
    −C結合ピークが2.5以上である表面を有することを
    特徴とする、紫外線硬化型インキに対する印刷適性表面
    を有するポリオキシメチレン物品。
  2. 【請求項2】 紫外線硬化型インキにイソシアネート化
    合物を添加した印刷インキに対して印刷適性を有する請
    求項1に記載のポリオキシメチレン物品。
  3. 【請求項3】 ポリオキシメチレン物品を、酸素の存在
    下に、X線光電子スペクトルの302eVにおける[C
    −O]n 結合ピークと305eVにおけるC−C結合ピ
    ークの比である[C−O]n 結合ピーク/C−C結合ピ
    ークが2.5以上の表面が得られるまで、紫外線、コロ
    ナ放電及び電子線より選択した活性線を作用させること
    を特徴とする、ポリオキシメチレン物品に印刷適性を付
    与する方法。
  4. 【請求項4】 溶融したポリオキシメチレンを200℃
    以上で200℃以上の温度に保持された成形金型まで供
    給して射出成形し、X線光電子スペクトルの302eV
    における[C−O]n 結合ピークと305eVにおける
    C−C結合ピークの比である[C−O]n 結合ピーク/
    C−C結合ピークが2.5以上の表面を有するポリオキ
    シメチレン物品が得られるまで保持することを特徴とす
    る、ポリオキシメチレン物品に印刷適性を付与する方
    法。
  5. 【請求項5】 射出成形で得られたポリオキシメチレン
    物品の表面に、酸素の存在下で、紫外線、コロナ放電及
    び電子線より選択した活性線を、前記比が2.5以上に
    なるまで作用させることを特徴とする、請求項4に記載
    のポリオキシメチレン物品に印刷適性を付与する方法。
  6. 【請求項6】 X線光電子スペクトルの302eVにお
    ける[C−O]n 結合ピークと305eVにおけるC−
    C結合ピークの比=[C−O]n 結合ピーク/C−C結
    合ピークが2.5以上であるポリオキシメチレン物品の
    表面に、紫外線硬化型インキで印刷し、紫外線を照射す
    ることを特徴とするポリオキシメチレン物品の印刷方
    法。
  7. 【請求項7】 紫外線硬化型インキにはイソシアネート
    化合物を添加したことを特徴とする請求項6に記載の印
    刷方法。
JP4312641A 1992-10-29 1992-10-29 印刷適性表面を有するポリオキシメチレン物品、ポリオキシメチレン物品の印刷適性付与方法、及びポリオキシメチレン物品の印刷方法 Pending JPH06135120A (ja)

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