JPH06135000A - インク容器およびインク容器一体型のインクジェット記録ヘッド - Google Patents

インク容器およびインク容器一体型のインクジェット記録ヘッド

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JPH06135000A
JPH06135000A JP29272592A JP29272592A JPH06135000A JP H06135000 A JPH06135000 A JP H06135000A JP 29272592 A JP29272592 A JP 29272592A JP 29272592 A JP29272592 A JP 29272592A JP H06135000 A JPH06135000 A JP H06135000A
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JP
Japan
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ink
container
recording head
jet recording
wall
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JP29272592A
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Hidemi Kubota
秀美 久保田
Toshihiko Ujita
敏彦 氏田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型でインクの収容効率、使用効率が良く、
しかもインク漏れを防止することのできるインクジェッ
ト記録ヘッドと一体型に好適なインク容器の提供。 【構成】 インク収容部(7)内にインクが収容される
インク容器において、インク収容部(7)を形成してい
る周囲壁(内壁)(2)の外側に、細孔(連通路6およ
び連通孔11)を介してのみ大気に順次連通可能な複数
の気室(空気室5A〜)を設けたインク容器(1)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インク容器およびイン
ク容器一体型のインクジェット記録ヘッドに関し、詳し
くは、インクを紙などの被記録材に付着させて画像等の
記録を行うインクジェット記録装置のインクを収容する
インク容器およびインク容器一体型のインクジェット記
録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインク容器としては、例えば、図
11に示す特開昭59−98857号に提案されている
例のように厚さがt1の弾性体の袋を用いて、その周囲
部および開口部を薄肉の可撓性部材200で覆い、内部
のインクが引き出されるに従って、容器自体が弾性変形
して潰れていくようにしたものや、特開昭63−872
42号に提案されている図12に示すもののように容器
201内にインク吸収体202を収容し、これに蓋20
3を設けてインク容器としたものがある。また、その他
に図13に示すように柔軟な素材を用いて形成された二
方袋と呼ばれるものも多く用いられてきた。これは柔軟
な素材204により船型のフランジ部205を挟み込む
ようにして形成した上、その周囲部に溶着シール部20
7を設け、フランジ部205に設けたゴム栓206から
インクを吸い出すようにしたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図11
に示すような弾性体の袋を用いたインク容器は当然のこ
とながら弾性的な性質を有する。そのため、インクが消
費されていくに従って弾性体の袋の内部にインクを引き
戻す力が発生し次第に大きくなってゆく。そしてインク
を吸い出す力より袋の内部に発生する力が大きくなる
と、それ以上インクを吸い出せなくなる。このため容器
内に納められたインクを全部使いきれず使用効率が悪い
という問題があった。発明者らの実測によれば、弾性体
の袋としてゴムを用いたインクジェット記録装置の場
合、そのインクの使用効率は50%程度で、場合によっ
てはそれ以下となることの多いことが判明している。
【0004】また、図12に示したようにインク容器内
に多孔質の吸収体を収容した例では、インクを消費して
ゆくに従って多孔質吸収体の内部に空隙が発生する。そ
してある程度以上インクが消費されてゆくと吸い出し口
付近の吸収体とインクがまだ含まれている吸収体との間
に空隙が発生し成長する。かくしてついにはインクの吸
い出しができなくなってしまい、その結果インクの使用
効率が前述のゴム袋の場合と同様に50%またはそれ以
下となってしまう。
【0005】なお、記録装置が大きければインクを収容
するタンクのために許されるスペースも大きくとれるの
で使用に応じた十分なインク量を収納することが可能で
あるが、ノートパソコンなどの出現に伴い情報機器全般
にわたって小型化が進み、同時に記録装置の小型化が進
むに連れて、インク容器として許されるスペースも極端
に小さくなってきた。そこでできる限り小さな容器にで
きる限り多くのインクを収納しかつ使用できることがイ
ンク容器に求められている。これらの問題を解決するた
めにはインクを容器に直に収納することが望ましい。し
かし、高分子材料、例えばポリエチレン,ポリプロピレ
ン,ポリカーボネート,ポリサルフォンなどを用いてイ
ンクタンクを形成すると、その内部に収容されたインク
が、該高分子材料の囲壁の内側に直接に接し、囲壁の外
側が外界すなわち大気に接することになり、外部から酸
素,窒素などの空気または他の気体成分が囲壁を通して
タンク内部に侵入し内圧が上昇することによってインク
漏れが起こるなどの不具合が発生する恐れがある。
【0006】このような不具合が発生する原理を図14
に従って説明しておくこととする。
【0007】図14は高分子材料で形成された密閉容器
101にインク102が封入されている状態を示す。な
おここで、インク102は揮発成分として水とエチルア
ルコールとを含んでいるものとするが、これらの成分は
インク成分としては一般的なもので特別なものではな
い。ところで温度20℃での水の飽和蒸気圧は17mm
Hg、エチルアルコールの飽和蒸気圧は44mmHgで
ある。そこでいま、図13に示すような密閉容器101
の内部に水蒸気とエチルアルコール蒸気とのみが満たさ
れた空間103があるとすると、この空間103では水
蒸気およびエチルアルコール蒸気が飽和状態にあること
は、容易に理解されよう。しかし、時間が経過すると次
第に外部から空気が侵入してくる。なぜならば、一般に
高分子材料は多かれ少なかれ気体を通過させる性質を有
するからであって、そのために、ついには内圧が外部の
大気圧よりも高くなってしまう。
【0008】このことは単位時間に高分子容器型の外面
に衝突してくる空気分子の数と内面に衝突してくる空気
分子の数とが等しくなるまで、すなわち容器101内部
の空間103における空気の分圧が760mmHgに達
するまで空気分子は容器101内部に侵入し続けること
によるもので、結果的に水の飽和蒸気圧17mmHgと
エチルアルコールの飽和蒸気圧44mmHgとを加算し
た821mmHgまで容器101内部の圧力が上昇して
しまうことになる。これは気体の浸透圧と考えればよ
い。しかもこのような内部圧は温度30℃では878m
mHg、40℃では948mmHgとなる。もちろん、
一方では水蒸気、およびエチルアルコール蒸気が壁面を
通して外界に逃げて行くが内部の空間103では、常に
これらの蒸気がほぼ飽和状態に保たれていると考えて差
し支えない。かくして、内圧の上昇により、インク洩れ
を起こす原因となる。
【0009】本発明は、かかる問題を解決し、小型でイ
ンクの収容効率,使用効率が良く、かつインク洩れを防
止することのできるインク容器およびインク容器一体型
のインクジェット記録ヘッドを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるインク容器は、インク収容部内にイン
クが収容されるインク容器において、前記インク収容部
を形成している周囲壁の外側に、細孔を介してのみ大気
に順次連通可能な複数の気室を設けたことを特徴とする
ものである。
【0011】また、本発明によるインク容器一体型のイ
ンクジェット記録ヘッドは、記録信号に従って吐出され
るインクを収容するインク容器を着脱自在としたインク
ジェット記録ヘッドであって、前記インク容器のインク
収容部にインクを収容すると共に、該インク収容部を形
成している周囲壁の外側に、細孔を介してのみ大気に順
次連通可能な複数の気室が設けられることを特徴とする
ものである。
【0012】
【作用】本発明によれば、インク収容部の周囲壁の外側
に設けた複数の気室に細孔を介して外界の大気が順次に
連通されるので、インク収容部内からこれらの気室に導
かれる分圧が細孔を介して外界に逃されると共に外界側
からインク収容部に浸透しようとする空気分圧が気室の
存在により緩和され、結果的に気室がインク収容部内の
圧力抑制の媒体的な役割を果し、インク洩れを防止する
効果が得られる。
【0013】
【実施例】以下に、図面に基づいて本発明の実施例を詳
細かつ具体的に説明する。
【0014】図1は本発明にかかるインク容器の構成例
を示す。ここで、1はそのインク容器、2はインク容器
1の内壁、3A,3B,3C,…はインク容器1の外
壁、4は容器内壁2の外側に形成された縦横の仕切部
材、5A,5B,5C,5D,5E,5F,5G,5
H,…は仕切部材4によって容器内壁2の外側上に画成
される仕切空間(以下で空気室と呼ぶ)、6は仕切部材
4の一部切欠きによって隣接する空気室同士を連通させ
るための細い連通路である。
【0015】なお、インクは内壁2によって形成された
インク収容部(以下でインクタンクという)7内に収容
されるもので、8は後述するインクジェット記録ヘッド
(以下で単に記録ヘッドという)に接続するための係合
爪、9は記録ヘッドへのインク供給口、10はインク収
容部7への大気連通口である。ここで、内壁2、外壁3
A,3B,3C,…、仕切部材4等はいずれも力学的強
度,価格その他の機械的特性等からしてかかるタンク構
成に好適な高分子材料とするのが好適であり、特に、ポ
リエチレン,ポリプロピレン等が化学的にも安定した性
能を維持させることができるが、他の高分子樹脂系材料
であってもよい。
【0016】また、11は空気室5A〜5H〜に大気を
流通させるために外壁3A,3B,3C,…に設けた通
気孔であり、本例の場合、3個の通気孔11しか記載さ
れていないが、かかる通気孔は不図示の独立に形成され
る空気室に対しても1個ずつ設けられるものである。従
って、例えば空気室5Dを画成している仕切部材4のう
ち、図に示したように連通路6が形成されてないものに
同様な連通路を形成することによって、外壁3Bや3C
に設けられる通気孔11を省略することが可能であり、
インク収容部7の裏面側に対しても同様に構成すること
が可能であることはいうまでもない。
【0017】ついで、図2に従って、上述した空気室5
A,5B,…形成前のインク収容部7自体の構成につい
て説明する。
【0018】ここで、12はインク収容部7内の長手方
向を画成している複数の仕切壁であり、これらの仕切壁
12によって大気連通口10に直接連なる室(以下で大
気連通室という)13A,大気連通室13Aに隣接する
第1インク室13B,次の第2インク室13C,…とい
ったように区切られると共に、これらの仕切壁12の下
部に各インク室に共通する多孔質のインク吸収部材14
が敷設されている。なお、このインク吸収部材14は収
容されるインクを十分吸収した状態に保持可能なもの
で、各仕切壁12の下部では幾分圧縮された形に保たれ
ることが望ましく、また、インクは大気連通口10が設
けられている大気連通室13A以外他のインク室にはい
ずれもインクが充満される。
【0019】さてこの図でインク供給口9からこの面に
装着される不図示のヘッド側にインクが供給されると、
インク収容部7内の圧力が下がるため仕切壁12の下部
に設けられ、インクを含んだインク吸収部材14を介し
て大気連通口10が設けられている室13Aから空気が
第1インク室13Bへと侵入してゆく。そして、さらに
インクが引続き吸い出されていくに従い、第1インク室
13B内のインクが消費されていくと、第1インク室1
3B内が大気連通室13Aからの空気で満たされて行
く。かくしてこの第1インク室13B内が空になると、
さらにとなりの第2インク室13C内のインクが同様の
過程を経て消費される。このようにして順次に各インク
室のインクが消費される。
【0020】なお、先にも述べたように大気連通室13
Aにはインクが詰められていない。これは第1インク室
13B内のインクがある程度消費されてこの第1インク
室13Bにインクと空気とが混在している状態で、何ら
かの理由により温度上昇すると空気の膨張により内圧が
上昇してヘッド側、あるいは外部に連通する大気連通口
10からインク漏れを起こす恐れがあるからである。そ
こでこれを防止するにはバッファが必要であり、インク
収容部7の底部からインクがバッファとして設けたイン
ク吸収部材14を介して移動し外部に直接インクが漏れ
ないようにしたものである。なおインク吸収部材14の
インク収容体積が大気連通室13Aと同じ体積であれば
考えられる温度範囲内で十分外部にインク漏れを阻止す
ることができ、かくして第1インク室13Bのインクが
消費されたあと続いて第2インク室のインクが消費され
るとこの状態のときも同様にして外部へのインクの漏れ
が防止される。ただし、ここでインク漏れが起こらない
ようにするために第2インク室13Bとインク吸収部材
14のインク吸収体積とが同じでなければならない。こ
のようにしてインク吸収部材14は、各インク室のイン
クの消費にともなって空気におき変わった場合にインク
漏れを防止するように機能するものである。
【0021】しかしもし、外部から内壁2を通して気体
が例えば第1インク室13Bに侵入し加圧状態が出現し
たとすると、温度変化に関係なくインク吸収部材14を
介してインクの移動が起こるが、そこに温度上昇が加わ
ると、希にインク漏れを起こす可能性が生じる。本出願
人の実験によれば、7ccのインクを収納可能で、内壁
2の厚さが0.8mmのポリプロピレン製のインク収容
部7の場合、常温で半年の放置に相当する条件下では最
大1.5ccの気体侵入が実測された。このような気体
成分の外部からの侵入は無視できない量であり、このよ
うな条件下でインク漏れを防ぐためにはバッファとして
機能する部材の体積を増やさなければならない。そして
これはタンクに収納できるインク量の減少を意味する。
【0022】本発明はかかる点に着目してなされたもの
で、図1の実施例に示すようにインク収容部7の外側に
空気室5A,5B,…を設けることにより上述したよう
な外部からの気体侵入による加圧状態の出現を抑制する
ことができる。
【0023】以下に、本発明の原理を図3を参照しつつ
説明する。
【0024】ここでインク102は揮発成分としてエチ
ルアルコール,水を含んでいるものとする。105はイ
ンクタンク7の高分子樹脂等で形成された内壁(2に対
応する)、106は空気室5A〜に存在する気体層、1
03はインクタンク7内の空間、11は空気室5A〜と
外界とを連通する通気孔である。さて、この系の平衡状
態で特に気体層106に注目する必要があり、当然なが
ら、この気体層106にはインクタンク7の内壁105
を通してタンク内空間103から透出され、ほぼ飽和蒸
気圧に達したインクの揮発成分で満たされている。いま
温度が20℃であるとするとここでの水蒸気は17mm
Hg、エチルアルコールは44mmHgの分圧が保たれ
ている。さてこの気体層106は外壁104(外壁3
A,3B,…に対応)を通して外界109に接してい
る。従って原理的には外界から空気分子が侵入し、浸透
圧の発生によって空気室5A〜の圧力は821mmHg
まで上昇してしまうはずであり、平衡状態を保つために
は同様にしてインクタンク7内の空間103もその圧力
が内壁105を通して空気分子、インクの揮発成分の分
子の交換が行われる結果、同じ821mmHgに達する
筈である。
【0025】ところが空気室5A〜は外壁104に設け
られた非常に小さい孔11で外界109と連通している
ことによりこの気体層106の圧力は大気圧に等しくな
る。一方、インク102からの揮発成分は飽和に達して
いるために気体層106での空気分子の分圧は(760
−44−17)=699mmHgとなる筈である。従っ
て、インクタンク7内の空間103もまた同様、大気圧
に保たれることになり、分圧の合計が760mmHgを
越えてタンク内部に気体成分が侵入することがなくな
り、前述の問題を解消することができる。
【0026】図4は本発明にかかるインク容器1の第2
の実施例を示す。本例は図1によって説明した第1実施
例に対し、そのインクタンク内壁2の外側に形成する空
気室(気室)をこの図に示すように各面ごとに細かく格
子状に細分したものである。なお本例の場合、その上面
で51A,52A,53Aと横方向で3区画に、また5
1A,51B,51C,51Dと縦方向で4区画に画成
し、同様にして、その側面で上下方向に51E,52
E,53Eの3区画に、また、縦方向の51E,51
F,51G,51Hの4区画といったように画成した。
ただし、かかる縦横の画成はこれに限られるものでない
ことは勿論であり、また、縦横の仕切部材4もこのよう
に十字形の格子状でなくてもよいことは勿論である。
【0027】ただし、本例の場合も各空気室を連通させ
るために設けられる連通路6は、細路で、しかもなるべ
くインク供給口9寄りの空気室ほど連通経路が迂回され
るようにすることが望ましい。なお、その他の構成につ
いては第1実施例と変わらないのでその説明を省略す
る。
【0028】図5は本発明にかかるインク容器1の第3
の実施例を示す。本例はインク容器1の内壁2各面に多
数の凹部60を形成し、これらの凹部60により互いに
迂回しながらも連通する気室を外壁3A,3B,3C,
…との間に形成するようにしたものである。
【0029】図6は本発明にかかるインク容器1の第4
の実施例を示す。本例は、これまでと同様に機能する空
気室を形成するために外壁3A,3B,3C,…に代え
て高分子材料例えばポリエチレン,ポリプロピレン,ポ
リエステル,ポリアミドあるいはこれらの重合体等によ
るフィルム70をインクタンク7の周囲に巻装し、粘着
材あるいは接着材などで接合してフィルム70とインク
タンク7の内壁2との間に空気室5A,5B,…を形成
するようにしたもので、他の構成については、これまで
と変わらない。なお、本例での空気室5A,5B,…自
体の画成の仕方は図1に示した第1実施例にならってい
るが、第2,第3実施例に示したような空気室形成の仕
方であってもフィルム70を用いて同様に機能するイン
ク容器が得られることはいうまでもない。またここで、
アルミ蒸着フィルム,アルミ箔に高分子材料をラミネー
トしたフィルムやオイル浸漬シートなどをその巻装フィ
ルム70として用いることもできる。
【0030】図7は本発明にかかるインク容器1の第5
の実施例を示す。本例は、インクタンク7側の内壁2に
気室形成のための凹凸を設けずに外壁3A,3B,3
C,…の側に仕切部材4や連通路6を一体に設けた上、
このような外壁3A,3B,3C,…を内壁2上に接着
するようにしたものである。
【0031】図8は第6の実施例を示す。本例は、イン
クタンク7の内壁2周囲に巻回する外壁用フィルム70
Aを細かい皺のあるチリメン状に形成したもので、これ
に代えて連続気泡を有する多孔質材をフィルム70の内
面に張り付けるようにしてもよく、あるいはフィルム7
0に予め、格子状の凹凸を形成するようにしてもよい。
このように形成することによって、いちいち仕切部材4
を形成しなくても外気をインクタンク7の内壁2まわり
に連通させることができる。
【0032】図9は第7の実施例を示す。本例は、フィ
ルム70とは別体に網状に形成した部材(気体層形成部
材)71を用意し、このような気体層形成部材71をフ
ィルム70の内側に添設して、インクタンク7の内壁2
まわりを被包するようにしたものである。
【0033】図10は本発明にかかるインクジェット記
録ヘッドの概要を示すもので、これまでに述べてきたイ
ンク容器1と連結して一体構造のカートリッジ型とする
ことにより記録装置側に交換可能な記録手段として用い
られるものである。図10において、80はインク容器
1と連結されるインクジェット記録ヘッド、81は記録
ヘッド80側からインク容器1側に向けて突設され、双
方の接続時にインク容器1のインク供給口9を閉塞して
いる弾性体の栓体15をばね16のばね力に抗して後退
させるための突出接続部である。
【0034】このような突出接続部81のインク容器1
への圧入によりインク容器1内の不図示のインクを記録
ヘッド80に供給可能な状態に保つことができる。一
方、記録ヘッド80において、82は双方の接続時にイ
ンク容器1の係合爪7を係着させるための係止部、83
はインク吐出口列、84はインク吐出のための不図示の
電気熱変換体が形成されているシリコン基板、85はア
ルミニュームのベースプレートである。
【0035】そこで、このようにインク容器1とインク
を吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッド80と
を互いに着脱自在に構成することにより、これを一体の
カートリッジとして不図示の記録装置側に設けられるキ
ャリッジに搭載し、シリコン基板84上の電気熱変換体
に記録信号を送給してキャリッジの走査中に記録を行う
ことができる。また、インク容器1内のインクが空とな
るか、あるいは記録ヘッド80のインク吐出機能が劣化
するかした場合には、カートリッジとしたものを記録装
置側から取外し、いずれか一方だけを交換すればよく、
かくして、カートリッジとして構成した記録ユニットの
延命を図ることができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、インク収容部内にインクが収容されるインク容器に
おいて、前記インク収容部を形成している周囲壁の外側
に、細孔を介してのみ大気に順次連通可能な複数の気室
を設けたので、インクタンク内にその高分子樹脂系で形
成された壁を通して気体が浸透し、内圧が上昇するの
を、容器内壁と外壁との間に形成した気室により抑制す
ることができ、インク容器内のインク収容空間を十分に
広く保持し、これに十分なインクを収容することができ
ると共に、これをインクジェット記録ヘッドと着脱自在
とすることにより、交換自在なインク容器を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるインク容器の第1実施例の構成
を分解して示す斜視図である。
【図2】本発明にかかるインク容器のインク収容部の構
成を一部破砕して示す斜視図である。
【図3】本発明にかかるインク容器の構成原理を模式的
に示す説明図である。
【図4】本発明にかかるインク容器の第2実施例の構成
を分解して示す斜視図である。
【図5】本発明にかかるインク容器の第3実施例の構成
を分解して示す斜視図である。
【図6】本発明にかかるインク容器の第4実施例の構成
を分解して示す斜視図である。
【図7】本発明にかかるインク容器の第5実施例の構成
を分解して示す斜視図である。
【図8】本発明にかかるインク容器の第6実施例の構成
を分解して示す斜視図である。
【図9】本発明にかかるインク容器の第7実施例の構成
を分解して示す斜視図である。
【図10】本発明にかかるインクジェット記録ヘッドと
インク容器との連結構造を示す説明図である。
【図11】従来例としてインク袋の構成を示す断面図で
ある。
【図12】従来の他のインク容器の構成例を分解して示
す斜視図である。
【図13】従来の平坦型インク容器の構成例を分解して
示す斜視図である。
【図14】従来型単一壁インク容器の場合の外気浸透原
理を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 インク容器 2 内壁 3A,3B,3C,… 外壁 4 仕切部材 5A,5B,5C,5D,5E,5F,5G,5H,…
仕切空間(空気室,気室) 6 連通路 7 インク収容部(インクタンク) 9 インク供給口 10 大気連通口 11 連通孔 12 仕切壁 13A,13B,13C,… インク室 14 インク吸収部材 15 栓体 60 凹部 70,70A フィルム 71 気体層形成部材 80 インクジェット記録ヘッド 81 突出接続部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク収容部内にインクが収容されるイ
    ンク容器において、前記インク収容部を形成している周
    囲壁の外側に、細孔を介してのみ大気に順次連通可能な
    複数の気室を設けたことを特徴とするインク容器。
  2. 【請求項2】 前記複数の気室は前記細孔を介し屈折す
    る経路により大気に連通される請求項1に記載のインク
    容器。
  3. 【請求項3】 記録信号に従って吐出されるインクを収
    容するインク容器を着脱自在としたインクジェット記録
    ヘッドであって、前記インク容器のインク収容部にイン
    クを収容すると共に、該インク収容部を形成している周
    囲壁の外側に、細孔を介してのみ大気に順次連通可能な
    複数の気室が設けられることを特徴とするインク容器一
    体型のインクジェット記録ヘッド。
JP29272592A 1992-10-30 1992-10-30 インク容器およびインク容器一体型のインクジェット記録ヘッド Pending JPH06135000A (ja)

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JP29272592A Pending JPH06135000A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 インク容器およびインク容器一体型のインクジェット記録ヘッド

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JP (1) JPH06135000A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8038274B2 (en) 2006-05-24 2011-10-18 Canon Kabushiki Kaisha Ink tank for ink jet recording device

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