JPH06134590A - レーザ加工装置 - Google Patents

レーザ加工装置

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JPH06134590A
JPH06134590A JP4288490A JP28849092A JPH06134590A JP H06134590 A JPH06134590 A JP H06134590A JP 4288490 A JP4288490 A JP 4288490A JP 28849092 A JP28849092 A JP 28849092A JP H06134590 A JPH06134590 A JP H06134590A
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processing head
lens
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Hajime Oda
元 小田
Nobuaki Furuya
伸昭 古谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明はレーザ加工装置に関するものであ
り、複雑な焦点の調整簡略化、アシストガス消費の低
減、レンズの破損、汚れ防止を達成し、高品質、高精度
のレーザ加工を行うことを目的とする。 【構成】 ファイバー101端面をレンズ104に対し
て移動可能な調整機構を設ける。レーザ光焦点位置を加
工物205表面より僅か上部に設定する。加工ヘッド5
03の先端部周辺にカバー506を設ける。加工ヘッド
603内のレンズ602と加工物604の間にレンズ6
02と同材質の保護板を設ける。このような構成によ
り、焦点の調整簡略化に伴い装置の小型、低コスト化が
図れ、またランニングコストが低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザビームを用いて
穴加工、パターン加工、切断等を行わせるレーザ加工装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーザの加工への応用は炭酸ガスレー
ザ、YAGレーザを中心に近年盛んに行われてきてお
り、特に金属板加工分野では加工方法として確立されて
いる。
【0003】更に、最近では紫外領域の発振波長を有す
るエキシマレーザの加工応用が検討されてきている。
【0004】このエキシマレーザは、炭酸ガスレーザ、
YAGレーザ等と比較して、波長が短いため微細加工に
適している。
【0005】更に、このエキシマレーザの加工のメカニ
ズムは、いわゆる熱加工ではなく、高いフォトンエネル
ギーを利用した非熱加工(いわゆるアブレーション加
工)であるため、加工形状が極めて美しく、また、パル
ス発振による加工のため、パルス数によって加工量の制
御が容易に行える特徴を有している。
【0006】また、量産化をにらんで一台のレーザが多
数の加工ヘッドを有する加工装置も開発されてきてい
る。
【0007】その例として、特開昭61−193794
号公報に開示される装置があり、図7にその構成を示し
てある。
【0008】701はレーザ光源であり、集光レンズ7
02はその射出光を集光し、ミキシングロッド703に
その集光光が入射される。
【0009】ミキシングロッド703の他端は、多数本
の光ファイバー704の束に結合され、更に光ファイバ
束704は小束の光ファイバー705に分割され、各ヘ
ッド706に連結、固定され、その先端には、ヘッド7
06から射出した光を各焦点上に結象する焦点レンズ7
08がそれぞれ設置されている。
【0010】位置決めテーブル711は、上下動可能な
構造とし、レーザ光の焦点上に被加工材料709の位置
決めができるようにしてある。
【0011】また、加工ヘッド706は制御テーブル7
07の任意の位置に予め保持し、NC制御装置710に
より、輪郭制御する構成になっている。
【0012】このような構成によって、ヘッドの数だけ
連続的に同時加工することを可能としている。
【0013】一方、レーザ光の加工物への焦点合わせの
方法は数多く提案されている。例えば、特開昭59−7
3192号公報に記載された反射レーザ光を再反射させ
てその強度を検出する方法、特開昭61−108484
号公報に記載された加工ヘッドに投光手段と、受光手段
を配置する方法などがある。
【0014】ここでは前者を例に取り説明する。図8に
その構成を示す。レーザ発振器801からレーザ光80
2を出力すると、その一部はビームスプリッタ803で
反射しパワーメータ804に入り、レーザ光802の強
度測定に利用する。
【0015】また、ビームスプリッタ803を通過した
レーザ光802は、ミラー805で反射してレンズ80
6を経て被加工物807の表面に集光する。
【0016】この時、レーザ光802の強度を弱くする
と、レーザ光802は被加工物807によって反射され
ビームスプリッタ803に至り、再び反射してパワーメ
ータ808に入射する。
【0017】ここで、調整ネジ809を調整してパワー
メータ808の検出値を最大にするとレーザ光802の
焦点が被加工物807表面に正確に結ばれるというもの
である。
【0018】更に、レーザ加工においてはアシストガス
を用いることが一般的に知られている。
【0019】アシストガスは、光学系が組み込まれた加
工ヘッド、もしくは外部のノズルより被加工物に対して
流出され、加工の促進、加工時の飛散物、付着物の抑制
等の役割を果たす。
【0020】アシストガスの種類は、使用するレーザの
種類によって異なり、酸素、ヘリウウム等のガスが使い
分けられている。
【0021】アシストガスの流出部分にもいくつかの工
夫が成されており、特開平2−108487号公報に記
載されたその一例を図9に示す。
【0022】アシストガス流出ノズル901を、制御部
902によりアクチュエータ903を介して移動可能と
する。
【0023】被加工物904の加工時に、可動ノズル9
01を、制御部902により、被加工物904に対する
レーザ光905の移動速度に応じて、その相対移動する
方向に移動させる。
【0024】これにより、アシストガス906の作用
を、ノズル901の先端中心点とレーザ光905の中心
点のズレ量の2倍の位置まで広げることができ、アシス
トガスの消費を低減しつつ高精度のレーザ加工ができる
というものである。
【0025】加工ヘッド内の集光レンズへの被加工物か
らの飛散物の付着による汚れ防止に対しては、特開昭6
3−154287号公報に記載されたアシストガスを用
いる方法も提案されている。
【0026】また、この集光レンズの劣化、破損、汚れ
に対しては、加工ヘッド内にホルダーを用いて脱着可能
にし、レンズ交換を容易にする提案が、特開昭61−1
37382号公報等になされている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】図7で示した一台のレ
ーザが、多数の加工ヘッドを有する加工装置において、
加工精度に重要な焦点の位置決めは、位置決めテーブル
711の上下駆動によって行われている。
【0028】しかし、実際問題としては、焦点レンズ7
08の個々の特性のバラツキ、各ヘッド706取りつけ
精度、あるいは小束光ファイバー705の特性のバラツ
キ等で僅かながら各々で焦点位置のバラツキが生じる。
【0029】更に、位置決めテーブル711の精度は得
られても、それに搭載される被加工材料709の交換時
の取りつけ精度、また材料自身のバラツキ等で、各ヘッ
ド706下での加工面は焦点距離の調整レベルでは同一
に保たれないことが一般的である。
【0030】従って、高品質で高精度なレーザ加工が実
現できないことが考えられる。次に、高い加工精度を得
るためには、小束光ファイバーを含めた各ヘッドで独立
した調整機構が必要と考えられる。
【0031】しかし、加工ヘッドの数が増えてくると図
8で示した構造、あるいは特開昭61−108484号
公報記載の構成では、焦点調整機構が、複雑、大掛かり
となり、加工装置その物の大きさ、コストの点で問題が
生じてくる。
【0032】従って、装置の大きさ、コストの面から制
約がある場合には、高品質で高精度なレーザ加工が実現
できないことが考えられる。
【0033】また、図9で示したアシストガスノズルを
用いた構成では、やはり加工ヘッドの数が増えた場合、
制御部902、及びアクチュエータ903をそれぞれ必
要とするため機構自体が複雑、大掛かりとなり加工装置
その物の大きさ、コストの面で同様の問題を生じる。
【0034】更に、エキシマレーザ加工の場合はアシス
トガスとしてヘリウムが多くの場合用いられるが、ヘリ
ウムはコストがきわめて高く、より効率的なガスの使用
方法が求められている。
【0035】加工ヘッド内の集光レンズへの被加工物か
らの飛散物の付着による汚れ、破損に対して、特開昭6
1−137382号公報に示されたように、レンズ交換
を行うことは、それ自体が容易な手段であったとして
も、レンズがレーザ加工装置の構成要素の中で、極めて
高価な部品であるため好ましい方法ではない。
【0036】また、交換時には光学系の再調整が必ず必
要になる。更に、特開昭63−154287号公報記載
のアシストガスを用いる方法は、飛散物の速度がガスの
流れよりも数段速いため汚れ、破損を抑制する効果はあ
っても完全ではなく、長時間使用した場合には汚れは徐
々に蓄積され、レンズの劣化も進行速度は遅いが確実に
進んでくる。
【0037】従って、装置の大きさ、コストの面から制
約がある場合には、高品質で高精度なレーザ加工が実現
できないことが考えられる。
【0038】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、ファイバーを用いたレーザ加工装置の加
工ヘッド焦点調整機構として加工ヘッド内のレンズ系は
固定させ、レンズ系内にレーザ光を導入させるためのフ
ァイバー端面をレンズ系に対してその軸方向移動可能な
機構を備えた構成を有している。
【0039】またレーザ加工装置の加工ヘッドからのレ
ーザ光焦点位置を被加工材料の表面より、僅か上部に設
定した構成とする。
【0040】またレーザ加工装置の加工ヘッドにアシス
トガス供給口と加工ヘッドノズル先端部を覆うカバーを
設ける構成とする。
【0041】またレーザ加工装置の加工ヘッドのレンズ
系と加工ヘッドノズル先端部の間にレンズ系と同材質の
保護板を設けた構成とする。
【0042】
【作用】本発明は、上記の構成により極めて簡単な、し
かも安価な方法で実質的な加工ヘッドの焦点調整を行
う。
【0043】また、レーザ光焦点位置を上記のように設
定にすることにより、被加工材料表面の下部に設定され
た場合と比較して実質上問題の無いレベルでの加工品質
を得、しかもレーザ光焦点位置調整に関して許容範囲が
広くなり、実際上の調整を大幅に軽減する。
【0044】また、加工ヘッドノズルより一旦流出した
アシストガスを、加工点周辺に留め置き、少量のガス消
費でより効果的なレーザ加工を行う。
【0045】また、レーザ光の特性をほとんど損うこと
なくレンズ系の汚れ、劣化を防止し、レンズ交換を不要
にし、保護板交換の簡単なメンテナンスで安定した品質
のレーザ加工を実施する。
【0046】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の第1の実施例について、図面
を参照して詳細に説明する。
【0047】図1は本実施例のレーザ加工装置の加工ヘ
ッド部分を示した断面図である。図1において、101
は光ファイバー、102はファイバホルダー、103は
上下調整機構、104は焦点レンズ、105は加工ヘッ
ド、106は加工ヘッドホルダー、107は被加工物、
108はテーブルである。
【0048】レーザ発振器(不図示)から発振されたレ
ーザ光は、所定の均一光学系(不図示)で、ビームの整
形をされた後、複数の光ファイバー101に導入され
る。
【0049】光ファイバー101の先端部には、ファイ
バーホルダー102が取りつけられ、上下調整機構10
3に対して固定されている。
【0050】上下調整機構103は、回転されることに
よって、微小な上下の変位をファイバーホルダー102
に伝達できる構成となっている。
【0051】更に、上下調整機構103は、その内部に
焦点レンズ104が組み込まれた加工ヘッド105に、
その光軸と光ファイバー101の中心が同軸上になるよ
うに固定されている。
【0052】また、各加工ヘッド105は、共通の加工
ヘッドホルダー106に取りつけられている。
【0053】各被加工物107は、各ヘッド105に対
応してテーブル108にセットされており、テーブル1
08を加工位置のデータに従い、制御装置により、X、
Y方向の移動させることにより所定の位置への加工が実
施される。
【0054】上記構成において、各加工ヘッド105の
焦点位置の調整については、上下調整機構103を用い
て、ファイバーホルダー102の光ファイバー101の
端面をレンズ104の光軸方向に自在に移動させること
によって行う。
【0055】この場合、レンズ104を含めた加工ヘッ
ド105自体は、上下移動をせず、ファイバーホルダー
102のみが上下に移動して焦点の調整を行う。
【0056】このことにより、テーブル108を上下さ
せ焦点の調整を行う方法では調整しきれない各加工ヘッ
ド105を構成する部品、被加工物の特性、形状、取り
つけ、組立上のバラツキに極めて良好に対応した焦点位
置の調整を行うことができる。
【0057】一方、レンズ系を含めた加工ヘッド全体を
上下に移動させ焦点調整する方法が考えられるが、調整
機構が複雑かつ大掛かりとなり、加工ヘッドの数が増加
するに従い、スペース、コストの面で問題を生じ現実的
ではない。
【0058】本発明の構成のように、光ファイバー10
1の端面を上下させることにより、焦点を調整する場合
においては、厳密に議論すれば、被加工物107の加工
形状が多少変化することも考えられる。
【0059】しかし、上述した加工ヘッド105を構成
する部品、被加工物の特性、形状、取りつけ、組立上の
バラツキを吸収する範囲では、現実問題としてはほとん
どその影響を無視しうるレベルである。
【0060】以上のように、本実施例によれば、ファイ
バーを用いたレーザ加工装置の加工ヘッドの焦点調整機
構として、ファイバー端面を、固定されたレンズ系に対
して、微調する調整機構を設けることにより、簡易で低
価格の焦点調整機構を実質上実現することができる。
【0061】(実施例2)以下本発明の第2の実施例に
ついて、図2を参照して詳細に説明する。
【0062】図2は、本実施例のレーザ加工装置の加工
ヘッド部分を示した断面図である。図2において、20
1は光ファイバー、202は焦点レンズ、203は加工
ヘッド、204はレーザ光、205は被加工物である。
【0063】不図示のレーザ発振器から発振されたレー
ザ光は、所定の光学系(不図示)を経由して、光ファイ
バー201に導入され、焦点レンズ202が設置された
加工ヘッド203へ導入される。
【0064】レーザ光204は、ファイバー201の端
面から出射した後、焦点レンズ202を経て被加工物2
05上に集光され、加工が実施される。
【0065】この場合、レーザ光204の焦点位置と被
加工物205表面の位置関係によって加工状態が異なっ
てくる。
【0066】例えば、ファイバー201の端面の円形状
を、焦点レンズ202を用いて縮小投影し、被加工物2
05に穴加工する場合を考えてみる。
【0067】被加工物205と焦点位置との関係によっ
て、加工された穴の形状は図3に示す形状となる。
【0068】即ち、図3(b)に示す被加工物205と
焦点位置とが一致している場合においては、縮小投影さ
れたビーム形状は最も絞られるため、最も小さな穴加工
ができる。ただし、上側穴径D1と下側穴径D2とは大
きさが異なり、前者のほうが僅かに大きくなる。
【0069】次に、被加工物205の表面が、焦点位置
より上側(+側)にある場合、即ち図3(a)に示す状
態では、図3(b)に示す状態と比較して、上側穴径D
1は大きく、下側穴径D2は小さくなる。
【0070】逆に、被加工物205が焦点位置より下側
(−側)にある場合、即ち図3(c)の状態では、上側
穴径D1と下側穴径D2とは、共に僅かに大きくなるが
その比はほとんど変化しない。
【0071】この焦点位置と、上側穴径D1および下側
穴径D2との関係を表したグラフを図4に示した。
【0072】ただし、焦点位置に代わる値として、相対
的には同じ意味を持つ被加工物205表面位置を横軸に
とってある。
【0073】図4はファイバー201のコア径が0.4
mm、焦点レンズ202での縮小率が約1/3の場合の
グラフである。
【0074】ここで図4中のA、B、Cは図2、図3の
A、B、Cと対応している。この図より明らかなよう
に、加工物205の表面が焦点位置より上(+側)にず
れて行くに従って上側穴径D1と下側穴径D2の比は極
端に大きくなるが、被加工物205が焦点位置より下
(−側)にずれた場合はその比はほとんど変化せず僅か
に増加傾向をたどるだけである。
【0075】このことより、あえてレーザ光204の焦
点位置を被加工物205の表面よりわずかに上側にセッ
トすることにより、加工ヘッド203、加工物205の
取り付け、調整時の微小なずれによる誤差を吸収できる
許容範囲を広く持つことができる。
【0076】従って、高精度の焦点位置調整を頻繁に行
う必要が無くなる効果がある。以上のように、本実施例
によれば、レーザ加工装置の加工ヘッドのレーザ光焦点
位置を加工物表面より、わずかに上部に設定した構成に
することにより、加工ヘッド、加工物の取り付け、調整
時に発生する微小なずれによる誤差を吸収できる許容範
囲を広く持つことができ、高精度の焦点位置調整を頻繁
に行う必要性が排除できる効果がある。
【0077】(実施例3)以下本発明の第3の実施例に
ついて、図5を参照して詳細に説明する。
【0078】図5は、本実施例のレーザ加工装置の加工
ヘッド部分を示した断面図である。図5において、50
1はレーザ光、502は焦点レンズ、503は加工ヘッ
ド、504はガスボンベ、505はアシストガス、50
6はノズルカバー、507は被加工物である。
【0079】不図示のレーザ発振器から出射されたレー
ザ光501は、所定の光学系(不図示)を経由し、焦点
レンズ502が設置された加工ヘッド503内へと導入
される。
【0080】加工ヘッド503内には、外部のガスボン
ベ504より、アシストガス505が導入され、加工ヘ
ッド503のノズルより外部に放出されている。
【0081】更に、加工ヘッド503のノズル周辺部に
は、ノズルカバー506が、ノズル先端部と同一面にな
るよう設置されている。
【0082】このような構成において、アシストガス
が、ノズル先端部より被加工物507の加工領域に流出
した場合、周囲のノズルカバー506で覆われた領域の
雰囲気は、アシストガスのままで残ることになる。
【0083】従って、ノズルよりガスが流出し、被加工
物507に衝突する場合にに発生する恐れのある外部雰
囲気の巻きこみによる悪影響を、実質上ほとんど消すこ
とができる。
【0084】これにより、極めて少量のアシストガス
で、安定したアシストガスによる加工促進、加工時の飛
散物、付着物の抑制等の優れた効果を、極めて効率よく
得ることができる。特にヘリウムのような高価なガスを
用いる場合において、その効果は大きい。
【0085】以上のように、本実施例によれば、レーザ
加工装置の加工ヘッドのノズル先端部周辺にカバーを設
けることにより、極めて少量のアシストガスで安定した
アシストガスの効果を効率よく得ることができる。
【0086】(実施例4)以下本発明の第4の実施例に
ついて、図6を参照して詳細に説明する。
【0087】図6は、本実施例のレーザ加工装置の加工
ヘッド部分を示した断面図である。図6において、60
1はレーザ光、602は焦点レンズ、603は加工ヘッ
ド、604は被加工物、605は保護板である。
【0088】不図示のレーザ発振器から出射されたレー
ザ光601は、所定の光学系(不図示)を経由し、焦点
レンズ602が設置された加工ヘッド603内へと導入
される。
【0089】また、加工ヘッド603内には、焦点レン
ズ602と被加工物604との間に、レンズ602と同
材質の保護板605が、脱着可能な状態で設けられてい
る。
【0090】このような構成において、特に保護板60
5が設けてあるため、レーザ加工の実施時において、被
加工物604より発生する飛散物、あるいは非加工時の
空気中のごみのレンズ602への付着を、効果的に防止
することができる。
【0091】更に、加工時の熱の影響が、レンズ602
に直接及ぶことを有効に阻止することができ、レンズ6
02の破損、劣化を抑制することができる。
【0092】また、保護板605は、レンズ602と同
材質のため、レーザ光の特性をほとんど阻害することは
ない。
【0093】なお、保護板605は、その汚れに対応し
て定期的に交換する。保護板605の材質がレンズ60
2と同材質ではあっても、レンズのような特殊な形状が
不要であるため、レンズそのものの交換より極めて安価
な費用で済む。そして、レンズを交換する場合には必ず
必要である光学系の微妙な調整が不要な点で、有意性を
持つ。
【0094】以上のように、本実施例によれば、レーザ
加工装置の加工ヘッド内のレンズと被加工物との間に、
レンズと同材質の保護板を設ける構成にすることによ
り、調整を伴うレンズ交換を不要にし、安価な費用で安
定したレーザ加工を実施することができる。
【0095】更に、上記第1から第4の実施例の特徴的
構成をすべて、またはそれらの一部有するレーザ加工装
置を実現することも可能である。
【0096】具体的構成としては、ファイバー端面を固
定されたレンズ系に対して微調する調整機構を有し、加
工ヘッドのレーザ光焦点位置を、被加工物表面より、わ
ずかに上部に設定し、加工ヘッドのノズル先端部周辺に
カバーを設け、及び加工ヘッド内のレンズと被加工物と
の間にレンズと同材質の保護板を設ける構成のすべて、
またはそれらの一部を有する構成となる。
【0097】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ファイ
バーを用いたレーザ加工装置の加工ヘッドの焦点調整機
構として、ファイバー端面を固定されたレンズ系に対し
て微調する調整機構を設けることにより、実際のレーザ
加工により即した簡易で低価格の焦点調整機構を得て、
より高品質で高精度のレーザ加工装置を実現することが
できる。
【0098】また、レーザ加工装置の加工ヘッドのレー
ザ光焦点位置を、被加工物表面より、わずかに上部に設
定した構成にすることにより、加工ヘッド、被加工物の
取り付け、調整時に発生する微小なずれによる誤差を吸
収できる許容範囲を広く持つことができ、高精度の焦点
位置調整を頻繁に行う必要性を排除したより高品質で高
精度のレーザ加工装置を実現することができる。
【0099】また、レーザ加工装置の加工ヘッドのノズ
ル先端部周辺にカバーを設けることにより、極めて少量
のアシストガスで、安定したアシストガスの効果を、効
率よく得ることができ、ランニングコストの低減を実現
したより高品質で高精度のレーザ加工装置を実現するこ
とができる。
【0100】更に、レーザ加工装置の加工ヘッド内のレ
ンズと被加工物との間にレンズと同材質の保護板を設け
る構成により、調整を伴うレンズ交換を不要にし、安価
な費用で安定したレーザ加工を実施したより高品質で高
精度のレーザ加工装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のレーザ加工装置の加工
ヘッド部分を示した断面図
【図2】同第2の実施例のレーザ加工装置の加工ヘッド
部分を示した断面図
【図3】焦点位置に対応した加工穴形状の断面概略図
【図4】焦点位置と穴径の関係を表したグラフを示す図
【図5】本発明の第3の実施例のレーザ加工装置の加工
ヘッド部分を示した断面図
【図6】同第4の実施例のレーザ加工装置の加工ヘッド
部分を示した断面図
【図7】従来のレーザ加工装置を示す全体概略図
【図8】従来のレーザ加工装置を示す全体概略図
【図9】従来のレーザ加工装置の加工ヘッド部分を示し
た断面図
【符号の説明】
101 光ファイバー 102 光ファイバーホルダー 103 上下調整機構 104 焦点レンズ 105 加工ヘッド 106 加工ヘッドホルダー 107 被加工物 108 テーブル 201 光ファイバー 202 焦点レンズ 203 加工ヘッド 204 レーザ光 205 被加工物 501 レーザ光 502 焦点レンズ 503 加工ヘッド 504 ガスボンベ 505 アシストガス 506 ノズルカバー 507 被加工物 601 レーザ光 602 焦点レンズ 603 加工ヘッド 604 被加工物 605 保護板 701 レーザ 702 集光レンズ 703 ミキシングロッド 704 多数本光ファイバー 705 小束光ファイバー 706 ヘッド 707 制御テーブル 708 焦点レンズ 709 加工材料 710 NC制御装置 711 位置決めテーブル 801 レーザ発振器 802 レーザ光 803 ビームスプリッタ 804 パワーメータ 805 ミラー 806 レンズ 807 被加工物 808 パワーメータ 809 調整ネジ 810 XYテーブル 901 ノズル 902 制御部 903 アクチュエータ 904 被加工物 905 レーザ光 906 アシストガス 907 ガスボンベ 908 焦点レンズ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ発振器と、前記レーザ発振器より
    発振されたレーザ光が導入される光ファイバーと、前記
    光ファイバーに連結されたレンズ系を有する加工ヘッド
    と、被加工物取り付け用のテーブルと、前記光ファイバ
    ーと前記加工ヘッドの連結部において前記光ファイバー
    の端面が前記レンズ系に対し移動可能とする調整機構と
    を有するレーザ加工装置。
  2. 【請求項2】 レーザ発振器と、前記レーザ発振器より
    発振されたレーザ光が導入される光導入経路と、前記光
    導入経路に連結されたレンズ系を有する加工ヘッドと、
    前記加工ヘッドに対し任意の位置に相対移動可能な被加
    工物取り付け用のテーブルとを有し、前記加工ヘッドか
    ら出射するレーザ光の焦点位置を前記加工試料の表面よ
    り僅か上部に設定するレーザ加工装置。
  3. 【請求項3】 レーザ発振器と、前記レーザ発振器より
    発振されたレーザ光が導入される光導入経路と、前記光
    導入経路に連結されたレンズ系を有する加工ヘッドと、
    前記加工ヘッドにアシストガスを導入する手段と、被加
    工物取り付け用のテーブルと、前記加工ヘッドの構成の
    一部であって前記アシストガスを被加工物に対し噴出す
    るノズルと、前記ノズルの周辺においてノズルを覆うよ
    うに設置されたカバーとを有するレーザ加工装置。
  4. 【請求項4】 レーザ発振器と、前記レーザ発振器より
    発振されたレーザ光が導入される光導入経路と、前記光
    導入経路に連結されたレンズ系を有する加工ヘッドと、
    被加工物取り付け用のテーブルと、前記加工ヘッドのレ
    ンズ系と前記被加工物との間に設置された前記レンズ系
    と同材質の保護板と、前記保護板を脱着可能とする機構
    とを有するレーザ加工装置。
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CN103212808A (zh) * 2012-01-19 2013-07-24 昆山思拓机器有限公司 用于切割嘴的离心式自动刮削器

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