JPH06134355A - 静電塗装装置の洗浄方法 - Google Patents

静電塗装装置の洗浄方法

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JPH06134355A
JPH06134355A JP30965192A JP30965192A JPH06134355A JP H06134355 A JPH06134355 A JP H06134355A JP 30965192 A JP30965192 A JP 30965192A JP 30965192 A JP30965192 A JP 30965192A JP H06134355 A JPH06134355 A JP H06134355A
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士郎 山田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静電塗装装置の洗浄方法において、回転霧化
頭を洗浄する補助洗浄に使用される洗浄液体の使用量を
削減すると共に、洗浄時間を短縮する。 【構成】 洗浄液供給工程、回転霧化頭洗浄工程、洗浄
液体吸引工程、洗浄液体排出工程の4工程からなる補助
洗浄工程終了後に、洗浄通路17の洗浄配管15内に残
留洗浄用シンナS0 を残存させる。これにより、洗浄液
供給工程でシンナ供給弁33から洗浄通路17に供給さ
れるシンナの供給量を削減することができる。さらに、
エア供給弁35は回転霧化頭洗浄工程および洗浄液体排
出工程のときに開弁するから、エアの圧力によりシンナ
の吐出,排出の動作を速め、各工程の時間を短縮し、補
助洗浄工程を短時間で行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車体等の被塗物
に水系塗料、溶剤系塗料を噴霧して塗装するのに用いて
好適な静電塗装装置に関し、特に、回転霧化頭の洗浄
を、少量の洗浄液体で行いうるようにした静電塗装装置
の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ここで、図7ないし図10に従来技術に
よる洗浄方法としての回転霧化頭型の静電塗装装置を示
し説明する。
【0003】図中、1は塗装機本体を示し、該塗装機本
体1はその内部にエアモータ2が設けられ、該エアモー
タ2には高回転で回転する回転軸3が備えられている。
ここで、回転軸3は二重筒状に構成され、外周側の筒が
後述する塗料パイプ6と内周側の筒が洗浄パイプ16と
なる。
【0004】4はベル型の回転霧化頭を示し、該回転霧
化頭4は前記エアモータ2の回転軸3の先端側に固着さ
れ、前記塗装機本体1の外側に位置して設けられてい
る。そして、該回転霧化頭4をエアモータ2により高回
転すると共に、後述する塗料パイプ6を介して塗料が供
給されると、この塗料は遠心力により径方向外側に向け
て霧化させ噴霧される。さらに、この霧化された塗料は
例えば外部に設けられた外部電極(図示せず)により帯
電され、アースされた被塗物(図示せず)に飛行させて
塗着させるようになっている。
【0005】5は塗料配管を示し、該塗料配管5の基端
側は後述する色替弁装置10に接続され、先端側は前記
塗装機本体1に接続されている。6は塗料パイプを示
し、該塗料パイプ6は前記塗装機本体1内に設けられた
エアモータ2の回転軸3内に形成され、前記塗料配管5
と塗装機本体1の後端部で接続される。そして、該塗料
パイプ6および塗料配管5により塗料通路7を構成する
ようになっている。
【0006】8は塗料供給弁を示し、該塗料供給弁8は
前記塗装機本体1内の塗料パイプ6の途中に接続され、
該塗料供給弁8が開弁することにより、色替弁装置10
からの塗料,シンナおよびエアを回転霧化頭4に供給す
るようになっている。9は塗料配管5の途中に設けられ
たギアポンプを示す。
【0007】10は前記塗装機本体1の外部に設けられ
た塗料供給装置としての色替弁装置を示し、該色替弁装
置10はマニホールド11の両側にA色,B色,…の塗
料弁12A,12B,…(全体として、塗料弁12とい
う)およびシンナ供給弁13,エア供給弁14を配設す
ることにより構成され、これらの各弁はサーキュレーシ
ョンパイプ(図示せず)を介して各色の塗料タンク,シ
ンナタンク,エア源等に接続されている。そして、各弁
を選択的に開弁することで、塗料配管5に向けて供給す
るものである。
【0008】15は洗浄配管を示し、該洗浄配管15の
基端側は後述する洗浄弁装置19に接続され、先端側は
先端側洗浄弁18を介して塗装機本体1に接続されてい
る。16は洗浄パイプを示し、該洗浄パイプ16は前記
塗装機本体1内に設けられたエアモータ2の回転軸3内
に形成され、前記洗浄配管15と塗装機本体1の後端部
で接続されるようになっている。そして、該洗浄パイプ
16および洗浄配管15により洗浄通路17を構成する
ようになる。
【0009】18は先端側洗浄弁を示し、該先端側洗浄
弁18は前記塗装機本体1の後端側に設けられ、洗浄通
路17を構成する洗浄配管15と洗浄パイプ16とを接
続するもので、該先端側洗浄弁18を開弁することで、
前記洗浄配管15と洗浄パイプ16とを連通させ、シン
ナ,エアを回転霧化頭4に供給する。
【0010】19は塗装機本体1の外部に設けられた洗
浄弁装置を示し、該洗浄弁装置19はマニホールド20
の両側にシンナ供給弁21と排出弁22とが配設され、
前記シンナ供給弁21はシンナ用サーキュレーションパ
イプ21Aを介して図示しないシンナタンクに接続さ
れ、該シンナ供給弁21が開弁すると、洗浄液体として
のシンナを洗浄配管15に供給する。一方、排出弁22
が開弁すると、洗浄通路17と後述する排出配管23と
を連通させ、該洗浄通路17内のシンナ,エアを排出す
るようになっている。
【0011】23は排出通路としての排出配管を示し、
該排出配管23は前記洗浄弁装置19の排出弁22と廃
液タンク24を後述のエゼクタ25を介して接続するも
のである。
【0012】25は吸引手段としてのエゼクタを示し、
該エゼクタ25は前記排出配管23の途中に設けられ、
前記排出弁22および先端側洗浄弁18が開弁している
状態のときに、該エゼクタ25を作動させると、洗浄通
路17内のシンナを吸引し、排出配管23を介して廃液
タンク24に排出することができる。
【0013】従来技術による回転霧化頭型の静電塗装装
置はこのように構成され、A色の塗装工程においては、
図7に示すように、色替弁装置10の塗料弁12Aを開
弁し、A色塗料を塗料配管5およびギアポンプ9を介し
て塗装機本体1に供給する。そして、該塗装機本体1内
では塗料供給弁8を開弁し、塗料パイプ6を介してエア
モータ2により高回転で回転している回転霧化頭4に向
けて吐出され、該回転霧化頭4でA色塗料は回転霧化さ
れる。さらに、この霧化されたA色塗料は、外部電極の
高電圧によるコロナ放電領域を通過する間に帯電しつ
つ、外部電極と被塗物との間に生じる電気力線に沿って
飛行することにより、該被塗物にA色塗料を塗着する。
【0014】なお、図面におけるハッチングは、通路内
の塗料,シンナの流れおよび弁の開弁状態を示してい
る。
【0015】一方、A色の塗装工程が終了し、次色の塗
料、例えばB色の塗料を噴霧する場合においては、後述
する洗浄工程の後に、色替弁装置10の塗料弁12Bを
開弁し、B色塗料を塗料配管5およびギアポンプ9を介
して塗装機本体1に供給することによりB色塗料の塗装
を行なう。
【0016】次に洗浄工程について説明する。ここで、
洗浄工程には塗料通路7を洗浄する主洗浄と、図8ない
し図10に示す補助洗浄とに分かれる。
【0017】まず、塗料配管5,塗料パイプ6等に残
留、付着した塗料を洗浄する主洗浄について説明する。
【0018】即ち、主洗浄工程においては、塗料供給弁
8を開弁すると共に、ギアポンプ9を作動させた状態の
まま、色替弁装置10からシンナ供給弁13,エア供給
弁14を交互に数回開弁し、塗料配管5,塗料パイプ6
および回転霧化頭4に交互に複数回吐出する。このシン
ナおよびエアにより、塗料配管5,塗料パイプ6,塗料
供給弁8,ギアポンプ9および回転霧化頭4等に残留し
た塗料は、該回転霧化頭4からシンナおよびエアと共に
塗装ブース内に排出される。このとき、洗浄用シュラウ
ド(図示せず)により廃液を収集し、廃液タンクに排出
する。
【0019】次に、補助洗浄工程について、図8ないし
図10を参照しつつ説明する。この塗装工程において
は、塗料噴出時の乱流等によって塗料が回転霧化頭4に
付着してしまい、乾燥固着して付着塗料となる。この付
着塗料は前述の主洗浄工程においては、塗料通路7から
回転霧化頭4に向けてシンナ等を噴射するだけであるか
ら、確実に洗浄することができない。そこで、洗浄工程
においては、前述した塗料通路7等の主洗浄に加えて、
スポット的に洗浄する補助洗浄を行なうようになってお
り、その全体は図8に示す如くである。
【0020】ここで、図9は回転霧化頭洗浄工程を示
し、先端側洗浄弁18を開弁させると共に、洗浄弁装置
19のシンナ供給弁21を開弁させ、洗浄用のシンナS
を洗浄通路17に供給し、このシンナSは洗浄配管15
から洗浄パイプ16を介して回転霧化頭4から吐出さ
れ、該回転霧化頭4の付着塗料を洗浄する。なお、この
ときのシンナSは塗装ブース内に排出されるが、このシ
ンナSは前述した如く洗浄用シュラウドで収集され、廃
液タンク24に排出される。
【0021】一方、図10は付着塗料の洗浄が終了した
後のシンナ吸引工程を示し、洗浄通路17内のシンナS
を完全に除去すべく、洗浄弁装置19のシンナ供給弁2
1を閉弁し、排出弁22を開弁すると共に、エゼクタ2
5を作動させる。そして、該エゼクタ25により洗浄通
路17内に残存するシンナを吸引し、排出配管23を介
して廃液タンク24に排出させる。
【0022】このように洗浄工程における主洗浄および
補助洗浄により、塗料通路7および回転霧化頭4等の残
留した塗料を完全に除去することができ、次色塗料を塗
料通路7に供給し、次色の塗装工程を行なった場合に、
前色塗料が混入するのを確実に防止し、塗装品質が低下
するのを防止している。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による静電塗装装置の洗浄方法においては、補助
洗浄工程の回転霧化頭洗浄工程終了後に、シンナ吸引工
程において洗浄通路17(洗浄配管15および洗浄パイ
プ16)に残留した全部のシンナを、エゼクタ25で吸
引して廃液として廃液タンク24に排出するようにして
いるから、補助洗浄に使用されるシンナの量が多量にな
ると共に、洗浄工程に費やされる時間が長くなるという
問題がある。
【0024】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明は回転霧化頭を洗浄する補助洗浄
工程において、洗浄に使用されるシンナ量を減少させる
と共に、回転霧化頭の洗浄を効果的に行ない得る静電塗
装装置の洗浄方法を提供することを目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明が採用する構成の特徴は、洗浄弁装置の洗
浄液体供給弁と先端側洗浄弁を開弁して、該洗浄通路内
に洗浄液体を供給する洗浄液体供給工程と、該洗浄液体
供給工程の次に、前記洗浄弁装置の洗浄液体供給弁を閉
弁すると共にエア供給弁を開弁し、洗浄通路内の洗浄液
体の一部を回転霧化頭に吐出して該回転霧化頭を洗浄す
る回転霧化頭洗浄工程と、該回転霧化頭洗浄工程の次
に、前記洗浄弁装置のエア供給弁を閉弁すると共に排出
弁を開弁し、吸引手段を作動させ、前記洗浄通路内に残
存した洗浄液体の一部を排出通路に吸引する洗浄液体吸
引工程と、該洗浄液体吸引工程の次に、先端側洗浄弁を
閉弁すると共に排出弁を開弁し、吸引手段を作動させ、
排出通路内の洗浄液体を排出タンクに排出する洗浄液体
排出工程とから構成したことにある。
【0026】
【作用】上記構成により、洗浄液体排出工程終了後に
は、洗浄液体が洗浄通路内に残存することになり、この
残存した洗浄液体を次回の洗浄時に回転霧化頭の洗浄液
体として用いることができる。
【0027】さらに、次回の回転霧化頭洗浄工程におい
ては、洗浄弁装置のエア供給弁からのエアにより洗浄通
路に残存した洗浄液体を回転霧化頭に吐出することがで
き、少量の洗浄液体で回転霧化頭の付着塗料を洗い流す
ことができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図6に基
づき説明する。なお、実施例では前述した従来技術と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0029】図中、31は本実施例による洗浄弁装置を
示し、該洗浄弁装置31は従来技術で述べた洗浄弁装置
19とほぼ同様に構成され、マニホールド32の両側に
シンナ供給弁33と排出弁34とが配設されているのに
加えて、前記シンナ供給弁33側にはエア供給弁35が
配設されている。また、前記シンナ供給弁33はシンナ
用サーキュレーションパイプ33Aを介して図示しない
シンナタンクに接続され、該シンナ供給弁33が開弁す
ると、洗浄液体としてのシンナを洗浄配管15に供給す
る。一方、排出弁34を開弁すると、洗浄通路17と排
出配管23とを連通させ、該洗浄通路17内のシンナ,
エアを排出する。
【0030】さらに、前記エア供給弁35はエア供給源
としてのエアポンプ35Aに接続され、該エア供給弁3
5が開弁したときには、洗浄配管15または排出配管2
3にエアを供給するようになっている。そして、エア供
給弁35は洗浄用のシンナを洗浄通路17を介して回転
霧化頭4に押出すときと、排出配管23内のシンナを廃
液タンク24に排出するときに開弁するようになってい
る。
【0031】なお、図1はA色塗料の塗装工程を示し、
この塗装工程においては、前の洗浄工程により残った残
留洗浄用シンナS0 が洗浄配管15内に残存している。
【0032】本実施例による静電塗装装置は上述の如き
構成を有するもので、その基本的な塗装工程および主洗
浄工程の作動については従来技術によるものと格別差異
はない。
【0033】次に、本実施例による静電塗装装置の補助
洗浄工程について、図2ないし図6に基づいて説明す
る。
【0034】まず、図3は図2中の時間t1 時のシンナ
供給工程を示し、この工程では、洗浄弁装置31のシン
ナ供給弁33および先端側洗浄弁18を開弁する。これ
により、洗浄配管15および洗浄パイプ16に洗浄用シ
ンナS1 を供給する。
【0035】次に、図4は図2中の時間t2 時の回転霧
化頭洗浄工程を示し、この工程では、洗浄弁装置31の
シンナ供給弁33を閉弁すると共にエア供給弁35を開
弁し、エアポンプ35Aからのエアにより先の工程で洗
浄通路17内に残留した洗浄用シンナS1 を圧力を加え
て回転霧化頭4に供給して該回転霧化頭4から洗浄用シ
ンナS1 の一部を吐出させる。このとき、該回転霧化頭
4に付着した塗料を吹き飛ばし、洗浄用シンナS1 の一
部は洗浄シュラウドにより収集する。なお、この工程終
了後には、洗浄通路17内に回転霧化頭4から吐出され
ない残留シンナS2 が洗浄パイプ16内に残存する。
【0036】そして、図5は図2中の時間t3 時のシン
ナ吸引工程を示し、この工程では、洗浄弁装置31のエ
ア供給弁35を閉弁する、一方排出弁34を開弁してマ
ニホールド32を介して洗浄配管15と排出配管23と
を連通させると共に、エゼクタ25を作動させる。これ
により、洗浄通路17内の残留シンナS2 の一部を排出
配管23側に吸引し、残留シンナS2 を排出配管23側
と洗浄配管15側とに分け、洗浄配管15内に残存した
残留シンナS2 は次回の補助洗浄に用いられる残留洗浄
用シンナS0 となり、排出配管23内に残存したシンナ
は排出される排出シンナS3 となる。
【0037】さらに、図6は図2中の時間t4 時の補助
洗浄工程の最後のシンナ排出工程を示し、この工程で
は、排出配管23内の排出シンナS3 を排出すべく、先
端側洗浄弁18を閉弁する、一方洗浄弁装置31のエア
供給弁35を開弁し、マニホールド32を介してエア供
給弁35と排出配管23を連通させ、エゼクタ25の吸
引力だけでなく、エアポンプ35Aの圧力により排出配
管23内に残存する排出シンナS3 を廃液タンク24に
瞬時に排出する。これにより、排出配管23内の排出シ
ンナS3 を完全に除去することができ、次回のエゼクタ
25の使用に備えると共に、排出配管23の詰まりを確
実に防止し、該エゼクタ25の機能低下を防止してい
る。
【0038】このように、本実施例による静電塗装装置
は、補助洗浄工程のときに、シンナ供給弁33から洗浄
通路17に供給された洗浄用シンナS1 に、エア供給弁
35からのエア圧を加えて回転霧化頭4に供給すること
で、該回転霧化頭4の付着塗料を効果的に洗浄すること
ができる。
【0039】また、回転霧化頭4の洗浄終了後に洗浄配
管15内に次回の補助洗浄に用いられる残留洗浄用シン
ナS0 が残存しているから、次回の補助洗浄工程には、
この残留洗浄用シンナS0 にシンナ供給工程でシンナ供
給弁33が開弁して供給されるシンナに加えられて洗浄
用シンナS1 となるから、補助洗浄工程でシンナ供給弁
33が開弁して洗浄配管15に供給されるシンナの量を
確実に減少させることができる。
【0040】さらに、シンナ排出工程の排出配管23内
の排出シンナS3 を排出するときには、エゼクタ25の
吸引力のみでなく、エア供給弁35を開弁してエアポン
プ35Aの圧力を借りて排出シンナS3 を廃液タンク2
4に排出するようにしたから、短時間で排出配管23内
の排出シンナS3 を排出することができる。
【0041】かくして、本実施例による静電塗装装置に
おいては、洗浄弁装置31にエアポンプ35Aからのエ
アを洗浄配管15または排出配管23に供給するエア供
給弁35を設ける。そして、該エア供給弁35の開弁
は、回転霧化頭4に洗浄用シンナS1 を供給するとき
と、排出配管23内の排出シンナS3 を排出するときに
行なうようにしたから、回転霧化頭4に洗浄用シンナS
1 を圧力を加えて供給でき、該回転霧化頭4の付着塗料
を1回の洗浄用シンナS1 の供給による確実に洗浄する
ことができる。一方、排出配管23内の排出シンナS3
をエゼクタ25の吸引のみでなく、エアポンプ35Aの
圧力により排出することで、短時間に排出配管23内の
排出シンナS3 を排出タンク25に排出することができ
る。
【0042】従って、本実施例による静電塗装装置の補
助洗浄工程においては、洗浄用のシンナの量を従来技術
に比べ著しく減少させることができると共に、補助洗浄
工程に費やす時間を短縮することができる。
【0043】なお、前記実施例では、回転霧化頭型の静
電塗装装置として、ベル型の回転霧化頭を用いた塗装装
置を例示したが、本発明はこれに限らず、これに替え
て、ディスク型の回転霧化頭を用いた静電塗装装置に適
用してもよい。
【0044】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明による静電塗
装装置の洗浄方法においては、洗浄弁装置の洗浄液体供
給弁と先端側洗浄弁を開弁して、該洗浄通路内に洗浄液
体を供給する洗浄液体供給工程と、該洗浄液体供給工程
の次に、前記洗浄弁装置の洗浄液体供給弁を閉弁すると
共にエア供給弁を開弁し、洗浄通路内の洗浄液体の一部
を回転霧化頭に吐出して該回転霧化頭を洗浄する回転霧
化頭洗浄工程と、該回転霧化頭洗浄工程の次に、前記洗
浄弁装置のエア供給弁を閉弁すると共に排出弁を開弁
し、吸引手段を作動させ、前記洗浄通路内に残存した洗
浄液体の一部を排出通路に吸引する洗浄液体吸引工程
と、該洗浄液体吸引工程の次に、先端側洗浄弁を閉弁す
ると共に排出弁を開弁し、吸引手段を作動させ、排出通
路内の洗浄液体を排出タンクに排出する洗浄液体排出工
程の4工程で行なうように構成したから、洗浄終了時に
は前記洗浄通路内に洗浄液体を残存させたままの状態に
することで、次回の洗浄時に供給する洗浄液体の量を削
減することができる。さらに、前記洗浄弁装置のエア供
給弁は、回転霧化頭洗浄工程および洗浄液体排出工程に
エアを供給するようにしているから、回転霧化頭の付着
塗料を確実に洗浄すると共に、短時間に回転霧化頭の洗
浄および排出配管内の洗浄液体の排出を行なうことがで
き、洗浄工程の時間を著しく短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例による洗浄方法に用いられる静電塗装
装置の全体構成図である。
【図2】本実施例による補助洗浄工程を示すタイムチャ
ートである。
【図3】図2中の時間t1 時におけるシンナ供給工程を
示す説明図である。
【図4】図2中の時間t2 時における回転霧化頭洗浄工
程を示す説明図である。
【図5】図2中の時間t3 時におけるシンナ吸引工程を
示す説明図である。
【図6】図2中の時間t4 時におけるシンナ排出工程を
示す説明図である。
【図7】従来技術による洗浄方法に用いられる静電塗装
装置の全体構成図である。
【図8】従来技術による補助洗浄工程を示すタイムチャ
ートである。
【図9】図8中の時間tA 時における回転霧化頭洗浄工
程を示す説明図である。
【図10】図8中の時間tB 時におけるシンナ吸引工程
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 塗装機本体 2 エアモータ 3 回転軸 4 回転霧化頭 5 塗料配管 6 塗料パイプ 7 塗料通路 8 塗料供給弁 10 色替弁装置 15 洗浄配管 16 洗浄パイプ 17 洗浄通路 18 先端側洗浄弁 23 排出配管 24 廃液タンク 25 エゼクタ(吸引手段) 31 洗浄弁装置 33 シンナ供給弁 34 排出弁 35 エア供給弁 35A エアポンプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗装機本体と、該塗装機本体内に設けら
    れたエアモータと、該エアモータの軸方向に挿通され、
    該エアモータによって回転せしめられる回転軸と、該回
    転軸の先端側に設けられた回転霧化頭と、前記塗装機本
    体外に設けられた塗料供給装置からの塗料,洗浄液体お
    よびエアを該回転霧化頭に選択的に供給する塗料通路
    と、前記塗装機本体外に設けられた洗浄弁装置からの洗
    浄液体およびエアを前記回転霧化頭に選択的に供給する
    洗浄通路と、前記塗装機本体に位置して該洗浄通路の途
    中に設けられた先端側洗浄弁と、前記洗浄通路内に残存
    した洗浄液体を前記洗浄弁装置を介して廃液タンクに排
    出する吸引手段とを有し、前記洗浄弁装置からの洗浄液
    体を洗浄通路に供給する洗浄液体供給弁と、エアを洗浄
    通路に供給するエア供給弁と、前記洗浄通路内の洗浄液
    体を排出通路を介して廃液タンクに排出する排出弁とを
    備えてなる静電塗装装置の洗浄方法において、前記洗浄
    弁装置の洗浄液体供給弁と先端側洗浄弁を開弁して、該
    洗浄通路内に洗浄液体を供給する洗浄液体供給工程と、
    該洗浄液体供給工程の次に、前記洗浄弁装置の洗浄液体
    供給弁を閉弁すると共にエア供給弁を開弁し、洗浄通路
    内の洗浄液体の一部を回転霧化頭に吐出して該回転霧化
    頭を洗浄する回転霧化頭洗浄工程と、該回転霧化頭洗浄
    工程の次に、前記洗浄弁装置のエア供給弁を閉弁すると
    共に排出弁を開弁し、吸引手段を作動させ、前記洗浄通
    路内に残存した洗浄液体の一部を排出通路に吸引する洗
    浄液体吸引工程と、該洗浄液体吸引工程の次に、先端側
    洗浄弁を閉弁すると共に排出弁を開弁し、吸引手段を作
    動させ、排出通路内の洗浄液体を排出タンクに排出する
    洗浄液体排出工程とから構成したことを特徴とする静電
    塗装装置の洗浄方法。
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