JPH06132760A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JPH06132760A
JPH06132760A JP28322892A JP28322892A JPH06132760A JP H06132760 A JPH06132760 A JP H06132760A JP 28322892 A JP28322892 A JP 28322892A JP 28322892 A JP28322892 A JP 28322892A JP H06132760 A JPH06132760 A JP H06132760A
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JP
Japan
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thin film
acoustic wave
surface acoustic
passivation film
film
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JP28322892A
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Jun Koike
純 小池
Kazunobu Shimoe
一伸 下江
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面保護用のパッシベーション膜を有する弾
性表面波装置であって、パッシベーション膜による挿入
損失の増大が生じ難く、周波数調整を容易に行い得る弾
性表面波装置を得る。 【構成】 R面サファイア基板11上にZnO薄膜12
をエピタキシャル成長させ、その上にIDT13,14
を形成し、さらにZnO薄膜よりなるパッシベーション
膜15を形成し、該パッシベーション膜15が、IDT
13,14上及び表面波伝搬路上においてエピタキシャ
ル成長されているか、あるいは少なくともIDT13,
14の電極指部分上を除く残りの領域においてエピタキ
シャル成長されている弾性表面波フィルタ10。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弾性表面波装置に関
し、特に、エピタキシャル成長された圧電性薄膜を有す
る表面波基板上にインターデジタルトランスデューサ
(以下、IDT)及びパッシベーション膜を形成した構
造を有する弾性表面波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子や弾性表面波装置では、印刷
回路や電極パターンがチップ表面に形成されている場
合、これらを保護するためにパッシベーション膜を形成
することが多い。この種のパッシベーション膜を構成す
る材料としては、SiO2 が広く用いられている。上記
SiO2 は、通常、溶融石英の状態、すなわちアモルフ
ァス状態とされているのが普通である。
【0003】図2は、パッシベーション膜が形成された
従来の弾性表面波装置の一例を模式的に示す図であり、
(a)はパッシベーション膜を取り除いた状態を示す平
面図、(b)は弾性表面波装置の断面図である。弾性表
面波装置1では、圧電基板2上に、インターデジタルト
ランスデューサ3,4が形成されている。インターデジ
タルトランスデューサ3,4は、それぞれ、互いに間挿
し合う複数本の電極指を有するくし歯電極により構成さ
れている。
【0004】IDT3,4を覆うように圧電基板2の上
面には、パッシベーション膜5が形成されている。この
パッシベーション膜5は、上記のようにアモルファスS
iO 2 薄膜により構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記パ
ッシベーション膜5を形成した弾性表面波装置1では、
パッシベーション膜5を形成したがために挿入損失が増
大するという問題があった。この理由は、以下の通りで
ある。SiO2 からなるパッシベーション膜5はアモル
ファス状態であり、当然のことながら圧電性を示さな
い。従って、圧電基板2上にパッシベーション膜5を形
成した場合、該パッシベーション膜5は弾性表面波装置
1に質量を負荷するだけであり、その重みにより挿入損
失を増加させるように作用していた。
【0006】他方、弾性表面波装置1では、表面波の伝
搬速度V、表面波の波長λ及び中心周波数f0 の間に、
V=f0 ・λの関係がある。従って、表面波の伝搬速度
を変化させることにより中心周波数f0 を変化させるこ
とができ、周波数調整を行うことができる。しかしなが
ら、上記パッシベーション膜5を圧電基板2上に形成し
た場合には、表面波の伝搬速度は幾らか低下するもの
の、SiO2 が比較的低密度の材料であるため、伝搬速
度の変化量が小さく、上記周波数調製に利用するには不
十分であった。
【0007】中心周波数f0 の変化量を大きくするに
は、SiO2 からなるパッシベーション膜5の厚みを増
大させればよい。しかしながら、パッシベーション膜5
の厚みを増大させた場合には、上記質量負荷作用が大き
くなり、挿入損失が非常に大きくなる。
【0008】上記のような問題は、単結晶上に圧電物質
をエピタキシャル成長させた表面波基板、例えばR面サ
ファイア上にZnO薄膜をエピタキシャル成長により形
成した表面波基板を用いた弾性表面波装置においても同
様であった。
【0009】本発明の目的は、IDT等を保護するため
にパッシベーション膜を形成しているにもかかわらず、
挿入損失が増大せず、かつ該パッシベーション膜の厚み
を調整することにより容易に周波数調整を行うことが可
能である弾性表面波装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、単結晶基板と、該単結晶基板上にエピタキシャル成
長された圧電性薄膜とを有する表面波基板と、前記表面
波基板上に形成されたIDTと、前記圧電性薄膜と同じ
材料からなりかつ前記表面波基板上に前記IDTを覆う
ようにエピタキシャル成長により形成されたパッシベー
ション膜とを備える、弾性表面波装置である。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、R面サフ
ァイア基板と、該R面サファイア基板上にエピタキシャ
ル成長されたZnO薄膜とを有する表面波基板と、前記
表面波基板上に形成されたIDTと、前記表面波基板上
においてIDTを覆うように形成されたパッシベーショ
ン膜とを備え、前記パッシベーション膜がZnO薄膜か
らなり、かつIDT上及び表面波伝搬路上においてエピ
タキシャル成長されており、あるいはIDTの少なくと
も電極指部分上を除く残りの領域上においてエピタキシ
ャル成長されている、弾性表面波装置である。
【0012】
【作用】請求項1に記載の発明では、パッシベーション
膜がIDTを保護するだけでなく、圧電性薄膜よりなる
ため圧電効果も発揮する。従って、パッシベーション膜
も表面波の励振に寄与するため、パッシベーション膜を
形成したとしても挿入損失が増大しない。しかも、パッ
シベーション膜が圧電性を有するため、その膜厚を大き
くした場合であっても、挿入損失が増加しないためパッ
シベーション膜の厚みを増加させて中心周波数を調整す
ることができる。
【0013】同様に、請求項2に記載の発明において
も、パッシベーション膜の主要部分が圧電性を有するZ
nO薄膜よりなるため、圧電効果を発揮する。この場合
挿入損失は低減される。また、ZnO薄膜はSiO2
比べて密度が高いため、表面波の伝搬速度を大きく変化
させ得る。従って、周波数調整をより効果的に行うこと
ができる。
【0014】
【実施例の説明】まず、本発明の一実施例としての弾性
表面波フィルタの製造方法を説明することにより、その
構造を明らかにする。図3及び図4に示すように、R面
サファイア基板11上にZnOをスパッタリングにより
付与し、ZnO薄膜12を形成する。この時、ZnO薄
膜12は、R面サファイアに対しエピタキシャル成長さ
せる。
【0015】次に、ZnO薄膜12上に、フォトリソグ
ラフィ技術を用い、IDT13,14を形成する。図3
及び図4に示した弾性表面波フィルタは、高音速・高結
合を実現するものとして一般的に知られているものであ
る。
【0016】上記構造を有する表面波基板の特徴の一つ
は、ZnO薄膜12の厚みをh1 、表面波の波長λとし
た場合に、表面波の位相速度Vがh1 /λの値によって
変化するという分散性を有することにある。このこと
は、同じ構造の表面波基板を用いて様々な位相速度Vを
実現し得るという長所があるものの、ある中心周波数の
弾性表面波フィルタを量産するに際し、ZnO薄膜12
の厚みh1 が予め設定した厚みからずれた場合に位相速
度Vが変化し、中心周波数が目的値からずれるという欠
点を有する。もっとも、本発明は、後述のように上記欠
点をも効果的に解消するものでもある。
【0017】IDT13,14を形成した後、該IDT
13,14を覆うように、ZnO薄膜12上の全面にZ
nO薄膜よりなるパッシベーション膜15を形成する。
パッシベーション膜15の成膜条件は、エピタキシャル
膜であるZnO薄膜12と同一条件もしくはこれに近い
条件とする必要がある。また、この成膜条件において
は、IDT13,14上と表面波伝搬路上のパッシベー
ション膜15がZnO薄膜12と同様にエピタキシャル
成長していること、あるいは少なくともIDT13,1
4の電極指部分上以外のパッシベーション膜がエピタキ
シャル成長しており、圧電性を有することが必要であ
る。
【0018】次に、電極パッド16上のパッシベーショ
ン膜15をエッチング等により除去し、図5に示すよう
に外部との接続用電極パッド16を露出させる。電極パ
ッド16は、弾性表面波フィルタ10とパッケージの端
子との間をボンディングワイヤにより接続するために設
けられている。最後に、弾性表面波装置10を適当なパ
ッケージ内に収納・固定することにより、製品化するこ
とができる。
【0019】本実施例の弾性表面波フィルタ10では、
表面波基板が上記R面サファイア基板11及びZnO薄
膜12からなり、IDT13,14を覆うように上記パ
ッシベーション膜15が形成されている。このような構
造を有する本実施例の弾性表面波フィルタの効果を、以
下の具体的な実験例を説明することにより明らかにす
る。図1のZnO薄膜12の厚みをh1 、パッシベーシ
ョン膜15の厚みをh2としたときに、h2 /h1 ×1
00(%)が、0%、3.75%、5.62%及び6.
85%である4種の弾性表面波フィルタを作製した。な
お、h1 /λ=0.234、λ=6.0μmとした。ま
た、パッシベーション膜15のスパッタリングによる成
膜条件は、ZnO薄膜12の成膜条件と同一とした。
【0020】以上の条件でパッシベーション膜15が形
成されでいる各弾性表面波フィルタの挿入損失及び中心
周波数の変化を、測定したところ、図6及び図7に示す
結果が得られた。
【0021】図6から明らかなように、パッシベーショ
ン膜15を形成したとしても、挿入損失は全く増加せ
ず、むしろ僅かに減少したことがわかる。また、図7か
ら明らかなように、中心周波数の変化量も数%程度であ
り、全く問題のないことがわかる。さらに、フィルタの
周波数特性においても変化は認められなかった。
【0022】他方、上記と同じ構造を有する弾性表面波
装置において、パッシベーション膜として、SiO
2 を、h2 /h1 ×100(%)=6.2%となるよう
に成膜したところ(形成されたSiO2 膜はアモルファ
スSiO2 膜)を、挿入損失は0.3dB増加し、中心
周波数は0.2%程度しか変化しなかった(図6参
照)。
【0023】パッシベーション膜15として上記SiO
2 薄膜を形成した場合に挿入損失が増大するのは、Si
2 がアモルファス状態であり圧電性を全く有せず、Z
nO薄膜12に対して質量を負荷する作用しか発揮しな
いためである。また、中心周波数の変化が少ないのは、
SiO2 の密度が、ZnOに比べてかなり小さいためで
ある。
【0024】これに対して、パッシベーション膜として
本実施例において形成されているZnO薄膜は、全面も
しくはIDTの電極指上を除く残りの領域においてエピ
タキシャル成長されており、その部分では圧電性を有す
る。従って、この圧電性薄膜部分が表面波の励振に寄与
するので、本実施例の弾性表面波装置では上記のように
挿入損失の劣化が生じないものと思われる。
【0025】また、前述のように、R面サファイア基板
11上に、ZnO薄膜12をエピタキシャル成長させて
なる表面波基板では、表面波の伝搬速度Vは、h1 /λ
の値によって変化する。すなわち速度分散性を有する。
この表面波基板を用いて表面波装置を設計する場合、ま
ず表面波の波長λ及び伝搬速度Vを決定し、次に、その
Vが得られるZnO薄膜12の厚みh1 が決定される。
そして、上記厚みのh 1 が得られるようにZnO薄膜1
2を成膜することになる。
【0026】もっとも、実際の成膜にあたっては、目的
とする厚み通りのZnO薄膜12を得られることは難し
く、通常、膜厚は数%程度ずれる。その結果、得られた
弾性表面波フィルタの中心周波数は1%近く変化する。
【0027】本実施例では、ZnO薄膜よりなるパッシ
ベーション膜15により、この中心周波数のずれが補正
され得る。SiO2 薄膜の厚みに対する中心周波数のシ
フト量は、ZnO薄膜からなるパッシベーション膜の場
合の15%程度しかない。すなわち、同一シフト量を得
るには、SiO2 薄膜の場合にはZnO薄膜の6〜7倍
の厚みにしなければならず、挿入損失が著しく増加す
る。これに対して、ZnO薄膜よりなるパッシベーショ
ン膜15では、ZnO薄膜の厚みに対する中心周波数の
シフト量が大きいため、膜厚をさほど増加させずとも中
心周波数を効果的に補正することができる。
【0028】パッシベーション膜15としてZnO薄膜
を用いる場合、ZnO薄膜が下方のZnO薄膜12と同
じもしくは同程度の結晶状態及び同じ圧電性を発揮する
ことが必要であることについて説明する。
【0029】ZnO薄膜12は、R面サファイア基板1
1上においてエピタキシャル成長されており、ZnO薄
膜薄膜12を得るには、例えばスパッタリングにおい
て、ある値以上の適度な基板加熱温度及び適度な成膜速
度(投入電力)が必要である。ZnO薄膜12(エピタ
キシャル薄膜)を得る際の基板加熱温度と、成膜速度を
それぞれ1(条件)としたとき、パッシベーション膜
15用のZnO薄膜1を下記の条件で成膜した。
【0030】
【表1】
【0031】その結果、上記条件及びで成膜した場
合には、パッシベーション膜の形成より、挿入損失や周
波数特性などのフィルタ特性が劣化することは全くなか
った。これに対して、条件で成膜した場合には、挿入
損失が約1.5倍となり、周波数特性において乱れが発
生した。また、成膜条件で成膜した場合には、ほとん
どフィルタらしき特性が得られないほど特性が劣化して
いた(図6中に×印及び○印をプロットして特性劣下の
有無をあらわした)。
【0032】基板加熱温度及び成膜速度を、上記のよう
にZnO薄膜12の成膜時の基板加熱温度及び成膜速度
に比べて低下させることは、パッシベーション膜15用
のZnO薄膜がエピタキシャル成長し難くなり、多結晶
もしくはアモルファス状態となることにつながる。従っ
て、パッシベーション膜15の圧電性が無くなっていく
ため、パッシベーション膜15が単に質量負荷作用しか
果さなくなり、挿入損失が増大していくものと考えられ
る。さらに、ZnOはSiO2 に比べて比重が約2.5
倍であるため、ZnO薄膜が多結晶状態やアモルファス
状態となった場合には、上記挿入損失の増加は著しく大
きくなると考えられる。
【0033】よって、ZnO薄膜をパッシベーション膜
15とする場合には、ZnOはエピタキシャル成長して
いるZnO薄膜12と同一もしくは同程度の結晶性及び
圧電性を有するように形成されることが必要である。ま
た、上記パッシベーション膜15がZnO薄膜により構
成されているため、本実施例の弾性表面波装置では次の
ような効果も発揮される。
【0034】図5に示すように、弾性表面波装置には、
弾性表面波装置外との電気的接続を果たすために、接続
用電極パッド16が形成されている。この場合、表面波
基板上の全面にZnO薄膜をパッシベーション膜15と
して形成した場合、接続用電極パッド上のZnO薄膜は
何らかの方法により除去しなければならない。このパッ
シベーション膜の一部の除去に際しては、フォトリソグ
ラフィ技術によりパターニングを行い、電極パッド16
の上方以外をレジストで覆い、ZnO薄膜をエッチング
すればよい。ZnOは両性酸化物であり、酸にも容易に
溶解するため、上記エッチングは簡単にかつ確実に行い
得る。
【0035】従来のSiO2 からなるパッシベーション
膜では、SiO2 がかなり安定した化合物であるため、
上記エッチングは容易ではなかったが、電極パッド16
の露出のためのエッチングも、本実施例の構造によれば
容易に行い得る。
【0036】なお、上記実施例では、表面波基板とし
て、R面サファイア基板上にZnO薄膜をエピタキシャ
ル成長させてなる表面波基板を用いたが、他の圧電単結
晶基板上に他の圧電性材料からなる圧電性薄膜をエピタ
キシャル成長させてなる表面波基板を用いてもよい。こ
の場合には、表面波基板上に形成されるパッシベーショ
ン膜は、上記圧電性薄膜と同じ材料からなり、かつエピ
タキシャル成長されているものを形成する必要がある。
【0037】上記のように圧電単結晶基板及びZnO薄
膜以外の圧電性薄膜を用いた場合においても、パッシベ
ーション膜が圧電性を有するため、表面波の励振に寄与
し、従って挿入損失の増大を防止することができる。同
様に、パッシベーション膜の厚みを増加させた場合にお
いても、挿入損失がさほど増大しないので、パッシベー
ション膜の厚みを大きくすることにより中心周波数を調
整することができる。
【0038】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、パッシ
ベーション膜が圧電性薄膜よりなるため、パッシベーシ
ョン膜がIDTを保護する効果だけでなく、表面波の励
振にも寄与する。従って、挿入損失の増大を招くことな
く、IDT等の保護を図り得る。加えて、挿入損失が増
大し難いため、パッシベーション膜の厚みを厚くして弾
性表面波装置の中心周波数を調整することも可能であ
る。
【0039】また、請求項2に記載の発明においても、
ZnO薄膜からなるパッシベーション膜が圧電性を有す
るため、IDTの保護だけでなく表面波の励振にも寄与
するため、挿入損失を低下させることができる。しか
も、ZnO薄膜よりなるパッシベーション膜は、従来の
SiO2 薄膜からなるパッシベーション膜に比べて密度
が高いため、厚みを変更することにより、より効果的に
周波数調整を行うことができる。
【0040】さらに、ZnOは両性酸化物であるため、
多くの酸やアルカリに容易に溶解する。従って、パッシ
ベーション膜を形成した後、外部との電気的接続のため
に電極パッド等を露出させるに際し、エッチングにより
パッシベーション膜の一部を容易に除去することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる弾性表面波装置を示
す断面図。
【図2】(a)及び(b)は、それぞれ、従来の弾性表
面波装置を説明するための平面図及び断面図。
【図3】実施例において表面波基板上にIDTを形成し
た状態を示す平面図。
【図4】図3のA−A線に沿う断面図。
【図5】(a)及び(b)は、実施例の弾性表面波装置
においてパッシベーション膜の一部をエッチングにより
除去し電極パッドを露出させた状態を示す平面図及びB
−B線に沿う断面図。
【図6】パッシベーション膜とZnO薄膜の厚みの比
と、挿入損失の変化量との関係を示す図。
【図7】パッシベーション膜の膜厚とZnO薄膜の膜厚
との比と、中心周波数変化量のとの関係を示す図。
【符号の簡単な説明】
11…R面サファイア基板 12…ZnO薄膜 13,14…IDT 14…パッシベーション膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶基板と、該単結晶基板上にエピタ
    キシャル成長された圧電性薄膜とを有する表面波基板
    と、 前記表面波基板上に形成されたインターデジタルトラン
    スデューサと、 前記圧電性薄膜と同じ材料からなりかつ前記表面波基板
    上において前記インターデジタルトランスデューサを覆
    うようにエピタキシャル成長されて形成されている、パ
    ッシベーション膜とを備えることを特徴とする、弾性表
    面波装置。
  2. 【請求項2】 R面サファイア基板と、該R面サファイ
    ア基板上にエピタキシャル成長されたZnO薄膜とを有
    する表面波基板と、 前記表面波基板上に形成されたインターデジタルトラン
    スデューサと、 前記表面波基板上においてインターデジタルトランスデ
    ューサを覆うように形成されたパッシベーション膜とを
    備え、 前記パッシベーション膜がZnO薄膜からなり、かつ前
    記インターデジタルトランスデューサ上及び表面波伝搬
    路上においてエピタキシャル成長されており、あるいは
    前記インターデジタルトランスデューサの少なくとも電
    極指部分上を除く残りの領域上においてエピタキシャル
    成長されている弾性表面波装置。
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