JPH0613185Y2

JPH0613185Y2 - 枚葉印刷機の排紙横寄せ装置

Info

Publication number: JPH0613185Y2
Application number: JP11668187U
Authority: JP
Inventors: 英明渡辺
Original assignee: Komori Corp
Current assignee: Komori Corp
Priority date: 1987-07-31
Filing date: 1987-07-31
Publication date: 1994-04-06
Anticipated expiration: 2002-07-31
Also published as: JPS6424065U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は枚葉印刷機において、排紙チエーンのくわえか
ら解放されて落下積載される紙の側端を揃える排紙横寄
せ装置に関するものである。

〔従来の技術〕枚葉印刷機において、印刷ユニットで印刷された紙は、
排紙チエーンの走行とともにその爪にくわえられて搬送
され、搬送終端部下方に設けられた紙積台の上方で爪の
くわえから解放されて紙積台上に落下積載される。この
落下積載紙の落下径路には、紙を天地方向に揃える前当
て装置と、紙を左右方向に揃える横寄せ装置とが設けら
れており、このうちの横寄せ装置としては、例えば本出
願人が提案して特願昭５９−２１２３５４号公報等に開
示された装置が知られている。

この種の横寄せ装置は、軸受に摺動自在に軸支された横
寄せ軸と、その先端に固定された長方形状の横寄せ板と
を備えており、カム機構等で横寄せ軸を往復動させるこ
とにより、横寄せ板で紙端に振動を与えてこれを揃える
ように構成されている。そして、紙が薄紙の場合、横寄
せ装置が左右両側にあると、腰の弱い紙が押されずに湾
曲するだけで揃わず、また、横寄せ装置が片側にしか無
い場合には、厚紙のときに紙揃えが不足気味になる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

そこで従来は印刷機が薄紙を主体とする印刷機であるか
どうか厚紙を主体とする印刷機であるかによって横寄せ
装置を片側に設けたり両側に設けたりしていたので、機
種に合わない紙を通した場合に上記の問題が発生し易か
った。また横寄せ装置を両側に設けておき、紙厚にした
がって片側を停止させることも試みられているが、この
切替作業が面倒で長時間を要するという問題があった。

〔問題点を解決するための手段〕

このような問題点を解決するために本考案ではフレーム
側に揺動自在に支持させたレバーに、その揺動中心から
放射方向に延びるガイド溝を設け、このガイド溝に一端
のころを摺動自在に係合させたロッド他端を、フレーム
側の揺動自在な連結部材に連結し、ロッドの進退動を横
寄せ板に伝達してこれを進退動させるとともに、ロッド
の揺動調節機構を設けた。

〔作用〕

駆動装置が作動すると、レバーが揺動してそのガイド溝
にころを係合させたロッドが進退動し、連結部材を介し
て横寄せ板が進退動するので、紙の側端が揃えられる。
片方の横寄せ装置を停止させて非使用状態にする場合に
は、揺動調節機構を操作するとロッドが揺動してロッド
端のころがガイド溝内をレバーの揺動中心位置へ移動す
るので、レバーが揺動してもロッドが進退せず、横寄せ
板の運動が停止する。またロッドを揺動調節すれば、横
寄せ板の振り量が変化する。

〔実施例〕

第１図は本考案に係る排紙横寄せ装置の実施例を示し、
第１図はその一部破断平面図、第２図は第１図のＡ視側
面図、第３図は第１図のＢ視側面図である。図におい
て、横寄せ装置１は左右のフレーム２に回転自在に軸支
されたカムレバー軸３を備えており、また左右のフレー
ム２に回転自在に軸支され原動側から駆動回転体４ａを
介し駆動されて所定の回転数で回転するカム軸４には、
大径部５ａと小径部５ｂとからなるカム５が固定されて
いる。カム軸４の一方のフレーム２からの突出端部に
は、カムレバー６が軸着されており、その遊端部に枢着
されたカムフォロア７はカム５の外周カム面に対接され
ている。フレーム２に植設されたスタッド８とカムレバ
ー６とを摺動自在に連結するばね軸９上には、圧縮コイ
ルばね１０が介装されており、カムフォロア７をカム５
のカム面に圧接させる方向の回動力をカムレバー６に付
勢している。。また、他方のフレーム２から突出するカ
ムレバー軸４の突出端部にはレバー１１が軸着されてい
る。カムレバー６の基部に一体形成されたブロック６ａ
にはＵ字状に形成されたガイド板６ｂが貼着されてお
り、その内周にはカムレバー６の揺動中心から放射方向
に延びるガイド溝６ｃが形成されている。一方、左右の
各フレーム２からは、ブラケット１２がそれぞれ突設さ
れており、各ブラケット１２には、Ｌ字状に形成された
連結部材としてのクランクレバー１３がピン１４によっ
て回動自在に枢着されている。１５は前記カムレバー６
とクランクレバー１３とを連結するロッドであって、一
端に枢着されたころ１６を前記ガイド溝６ｃと摺動自在
に係合されており、また他端に螺着された金具１７はカ
ムレバー１３の遊端部にピン１８で枢着されている。さ
らに前記レバー１１に一端をピン１９で枢着されたロッ
ド２０他端の金具２１は、ピン２２によってクランクレ
バー１３に枢着されている。２３は直方形状に形成され
た一対のブロックであって、クランクレバー１３の他方
の遊端部がピン２４で枢着されており、さらにこのブロ
ック２３とブラケット１２とは、クランクレバー１３の
他に、両端を枢着された上下３個のレバー２５，２６，
２７で連結されている。左右の各ブロック２３には、横
寄せ棒２８が挿入されていて、つまみ付きの固定ねじ２
９で進退調節自在に固定されており、その先端部には、
長方形板状に形成された横寄せ板３０が、紙積板３１上
に積載される紙３２の側端縁に対向して垂直状に固定さ
れている。

３３は片側のロッド１５を揺動調節してその中央部を支
持する機構としてのカム機構であって、フレーム２に回
動自在かつ軸方向の移動を規制されて支持された操作軸
３４を備えていて、この操作軸３４には、半円状に形成
されたカム３５とハンドル３６とが固定されており、ハ
ンドル３６を把持して操作軸３６を機外から回動操作す
ることにより、カム３５が第２図に実線と鎖線とで示す
位置へ１８０°回動するように構成されている。そし
て、カム３５の外周カム面には、ロッド１５の中央部に
枢着されたカムフォロア３７が対接しているとともに、
フレーム２とロッド１５とに植設されたスタッド３８，
３９間には引っ張りばね４０が張架されており、カムフ
ォロア３７をカム３５のカム面に圧接させる方向の回動
力をロッド１５に付勢している。こうすることにより、
カム３５が引っ張りばね４０のばね力に抗してロッド１
５を押し上げると、ころ１６が第２図の実線位置へ移動
し、また、カム３５の回動と引っ張りばねのばね力とで
ロッド１５が鎖線位置へ揺動することにより、ころ１６
が鎖線で示すカムレバー６の揺動中心位置へ移動するよ
うに構成されている。そして、ころ１６が実線位置にあ
るときは、カムレバー６の揺動とともにロッド１５が進
退動するが、ころ１６が鎖線位置にあるときには、カム
レバー６が揺動しても、ロッド１５は静止している。な
お、図示していないがカム３５を任意角度回動位置で固
定するようにすれば、横寄せ板３０の振り量を調節する
ことができる。

以上のように構成された排紙横寄せ装置の動作を説明す
る。紙３２が中厚紙の場合には、カム３５を実線位置へ
移動させてロッド１５を押し上げた状態で印刷作業を行
う。印刷後、排紙チエーンの爪でくわえられて搬送され
た紙３２は、搬送終端部において爪のくわえから解放さ
れて落下し、紙積板３１上に積載される。このとき、カ
ム５が回転していてカムレバー６が揺動しており、ころ
１６とガイド溝６ｃとの係合によりロッド１５が進退動
しているので、クランクレバー１３が揺動し、ブロック
２３がブラケット１２に対し平行して往復運動する。ま
たカムレバー６とともに反対側のレバー１１も揺動する
ので、同じ径路により反対側のブロック２３も往復運動
する。したがって、横寄せ軸２８を介して左右の横寄せ
板３０が往復し、これが対接する紙３２の側端縁が揃え
られる。

次に、紙３２が薄紙の場合には、ハンドル３６を把持し
てカム３５を第２図の鎖線位置へ１８０°回動させる
と、引っ張りばね４０のばね力によりロッド１５が第２
図の鎖線位置へ回動し、ころ１６がカムレバー６の揺動
中心位置へ移動する。この状態でカム５が回転すると、
カムレバー６が揺動し、反対側のレバー１１が揺動して
前記と同様に横寄せ板３０が往復動する。しかしなが
ら、カム５側のロッド１５は、ころ１６がカムレバー６
の揺動中心位置にあることにより、往復動することなく
静止しているので、横寄せ板３０も静止しており、紙３
２が薄紙でも横寄せ板３０の往復動によって湾曲したり
することがない。

なお、カム３５を任意位置で固定できるようにすれば、
ロッド１５のストロークを任意に設定することができ、
横寄せ板３０の振り量を紙厚や紙質等にしたがって調節
することができる。また、本実施例では、ロッド１５の
調節機構を片側にのみ設けた例を示したが、これを両側
に設けて両側の横寄せ装置を共に停止させるようにして
もよい。

〔考案の効果〕以上の説明により明らかなように本考案によれば枚葉印
刷機の排紙横寄せ装置において、フレーム側に揺動自在
に支持させたレバーに、その揺動中心から放射方向に延
びるガイド溝を設け、このガイド溝に一端のころを摺動
自在に係合させたロッドの他端を、フレーム側の揺動自
在な連結部材に連結し、ロッド進退動を横寄せ板に伝達
してこれを進退動させるとともに、ロッドの揺動調節機
構を設けたことにより、機外からカムを回動操作するだ
けの簡単な操作で横寄せ板の往復動を、機械を停止させ
ることなく排紙状態を見ながら両側にしたり片側だけに
したり切替えることができるので、操作性が向上すると
ともに、紙厚等に適切に対応することができ、紙の湾曲
や押し不足が発生しないので、紙揃え機能が大幅に向上
する。また、機械の運転中での切替が可能であるから、
印刷速度を変えた場合等印刷条件が変わって排紙状態が
変化しても、これに適切に対応することができる。さら
に、切替用のカムを任意位置で固定できるようにすれ
ば、横寄せ板の振り量を任意に調節することができ、紙
厚や紙質に適切に対応することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本考案に係る枚葉印刷機の排紙横
寄せ装置の実施例を示し、第１図はその一部破断平面
図、第２図は第１図のＡ視側面図、第３図は第１図のＢ
視側面図である。１……横寄せ装置、２……フレーム、５……カム、６…
…カムレバー、６ｃ……ガイド溝、７……カムフォロ
ア、１０……圧縮コイルばね、１１……レバー、１３…
…クランクレバー、１５……ロッド、１６……ころ、２
０……ロッド、２３……ブロック、２８……横寄せ棒、
３０……横寄せ板、３２……紙、３３……カム機構、３
４……操作軸、３５……カム。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】フレーム側に揺動自在に支持されて揺動中
心から放射方向に延びるガイド溝を備えたレバーと、一
端のころを前記ガイド溝に摺動自在に係合させこのガイ
ド溝とほゞ直交して延びるロッドと、このロッドの他端
に連結されてフレーム側に揺動自在に支持されこのロッ
ドの進退動を横寄せ板に伝達してこれを進退動させる連
結部材と、前記ロッドの揺動調節機構とを設けたことを
特徴とする枚葉印刷機の排紙横寄せ装置。