JPH06130275A - 電動ズーム機能を有するカメラ - Google Patents

電動ズーム機能を有するカメラ

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JPH06130275A
JPH06130275A JP30617392A JP30617392A JPH06130275A JP H06130275 A JPH06130275 A JP H06130275A JP 30617392 A JP30617392 A JP 30617392A JP 30617392 A JP30617392 A JP 30617392A JP H06130275 A JPH06130275 A JP H06130275A
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JP
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zoom
flag
lens
zooming
pulse
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Application number
JP30617392A
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English (en)
Inventor
Tadayuki Kirigatani
忠幸 桐ケ谷
Hiroyuki Takahashi
宏之 高橋
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Priority to GB9524854A priority patent/GB2294121B/en
Priority to GB9524855A priority patent/GB2294122B/en
Priority to FR9309402A priority patent/FR2697097B1/fr
Priority to DE19934326454 priority patent/DE4326454C2/de
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Priority to US08/463,302 priority patent/US5680647A/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マニュアルパワーズームによる露光間ズーム
を簡単に実行する事の出来る電動ズーム機能を有するカ
メラを提供する事である。 【構成】 カメラ本体と、このカメラ本体に取り付けら
れ、モータを介してズーミングさせる事の出来る電動ズ
ームレンズと、操作される事により、前記モータを起動
して、電動ズームレンズの焦点距離を変更させる焦点距
離変更部材と、露光動作中に、前記モータを駆動してズ
ーミングさせる露光間ズーム制御手段とを具備し、前記
露光間ズーム制御手段は、露光間ズーム動作を実行する
に際して、前記焦点距離変更部材が操作されている場合
には、露光時間の前半または後半の所定時間だけマニュ
アルパワーズーミングを実行する事を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、モータを介して焦点
距離を変更する(ズーミングさせる)電動ズーム機能を
有するカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ズームモータを介して焦点距離を
変更する電動ズーム機能を有するカメラが開発され、使
用に供されている。この様な電動ズーム機能を有するカ
メラにおいては、従来、カメラ撮影技術において高度な
テクニックを要求されていた所の、露光動作中に焦点距
離を変化させる(即ち、ズーミングさせる)所謂露光間
ズームを簡単に実行させることが出来る事になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電動ズーム機能を有するカメラにおける露光間ズームに
おいては、ズーミング速度、ズーミング方向等が予めカ
メラ側で規定されており、夫々の規定内容に従い、露光
間ズームがオートパワーズーミングにより実行される様
に設定されている。この為、撮影者が、カメラ側で設定
した内容で露光間ズームを実行しようとした場合は、何
ら、問題がないが、カメラ側で規定された内容とは異な
る内容で露光間ズームを実行しようとすると、事前に規
定内容の変更動作を行わなければならず、非常に面倒で
あると共に、その変更動作自体も面倒なものであり、改
善が要望されていた。
【0004】この発明は、上述した事情に鑑みてなされ
たもので、この発明の目的は、マニュアルパワーズーム
による露光間ズームを簡単に実行する事の出来る電動ズ
ーム機能を有するカメラを提供する事である。
【0005】
【課題を解決する為の手段】上述した課題を解決し、目
的を達成する為、この発明に係わる電動ズーム機能を有
するカメラは、カメラ本体と、このカメラ本体に取り付
けられ、モータを介してズーミングさせる事の出来る電
動ズームレンズと、操作される事により、前記モータを
起動して、電動ズームレンズの焦点距離を変更させる焦
点距離変更部材と、露光動作中に、前記モータを駆動し
てズーミングさせる露光間ズーム制御手段とを具備し、
前記露光間ズーム制御手段は、露光間ズーム動作を実行
するに際して、前記焦点距離変更部材が操作されている
場合には、露光時間の前半または後半の所定時間だけマ
ニュアルパワーズーミングを実行する事を特徴としてい
る。
【0006】
【実施例】以下、この発明に係る電動ズーム機能を有す
るカメラの一実施例の構成を、添付図面を参照して詳細
に説明する。図1は、この一実施例が適用される自動焦
点(AF)一眼レフレックスカメラのカメラボディ11
の主要構成を示したブロック図であり、図2は、カメラ
ボディ11に着脱自在に取り付けられるパワーズームレ
ンズ51の主要構成を示したブロック図であり、そし
て、図3は、パワーズームレンズ51の回路構成を示す
ブロック図である。
【0007】このAF一眼レフカメラは、カメラボディ
11と、このカメラボディ11に着脱可能な撮影レンズ
としてのパワーズームレンズ51とを備えている。撮影
レンズ51のズーム光学系53からカメラボディ11内
に入射した被写体光束は、大部分がメインミラー13に
よりファインダ光学系を構成するペンタプリズム15に
向かって反射され、さらに反射光の一部が測光用IC1
7の受光素子(図示せず)に入射する。一方、カメラボ
ディ11内に入射した被写体光束のうち、メインミラー
13のハーフミラー部14に入射した被写体光束の一部
はここを透過し、後方のサブミラー19で下方に反射さ
れて測距用CCDセンサユニット21に入射する。
【0008】測光用IC17は、被写体光束を受光する
受光素子を備えていて、この受光素子が受光量に応じて
発生する電気信号を対数圧縮およびA/D変換し、周辺
部制御回路23を介して測光信号としてメイン(ボデ
ィ)CPU35に出力する。メインCPU35は、測光
信号およびフィルム感度情報に基づいて所定の演算を実
行し、露出用の適正シャッタ速度および絞り値を算出す
る。そして、これらのシャッタ速度および絞り値に基づ
いて露出機構(シャッタ機構)25および絞り機構27
を駆動する。
【0009】測距用CCDセンサユニット21は、いわ
ゆる位相差方式の測距センサであって、図示しないが、
被写体光束を二分割する分割光学系と、二分割された被
写体光束をそれぞれ受光して積分(光電変換およびその
電荷を蓄積)するCCDラインセンサを備えている。そ
して測距用CCDセンサユニット21は、CCDライン
センサが積分した積分データを、制御手段としてのメイ
ンCPU35に出力する。なお、測距用CCDセンサユ
ニット21は、周辺部制御回路23により駆動制御され
る。また、CCDセンサユニット21はモニタ素子を備
えていて、周辺部制御回路23は、このモニタ素子を介
して被写体輝度を検出し、その検出結果に応じて積分時
間を変更する。
【0010】周辺部制御回路23は、デジタル測光信号
およびフィルム感度情報に基づいて所定の露出演算を実
行し、露出用の適正シャッタ速度および絞り値を算出す
る。そして、これらのシャッタ速度および絞り値に基づ
いて、露光機構(シャッタ機構)25および絞り機構2
7を駆動して露光する。さらに周辺部制御回路23は、
レリーズに際して、モータドライブ回路(モータードラ
イブIC)29を介してミラーモータ31を駆動してメ
インミラー13のアップ/ダウン処理を行ない、露光終
了後には巻上モータ33を駆動してフィルムを巻上げ
る。
【0011】さらにメインCPU35は、周辺部制御回
路23と、ボディマウント面に設けられた電気接点群B
Cと、パワーズームレンズ51のマウント面に設けられ
た電気接点群LCとの接続を介して、レンズCPU61
との間でデータ、コマンド等の通信を行なう。
【0012】また、メインCPU35は、測距用CCD
センサユニット21から出力される積分データに基づい
て所定の演算(プレディクタ演算)によりデフォーカス
量を算出し、そのデフォーカス量に基づいて、AFモー
タ39の回転方向および回転数(エンコーダ41のパル
ス数)を算出する。そしてメインCPU35は、その回
転方向およびパルス数に基づき、AFモータドライブ回
路37を介してAFモータ39を駆動する。
【0013】さらにメインCPU35は、AFモータ3
9の回転に応じてエンコーダ41が出力するパルスを検
知し、カウントしてカウント値が上記パルス数に達した
らAFモータ39を停止させる。メインCPU35は、
このAFモータ39を、起動時にはDC駆動により一気
に加速してDC駆動を維持し、フォーカシングレンズ群
53Fが目標位置に接近したら停止前に徐々に減速して
停止させる。さらにメインCPU35は、エンコーダ4
1の出力パルスの間隔に基づいてAFモータ39を一定
速度制御する機能を有する。なお、AFモータ39の回
転は、カメラボディ11のマウント部に設けられたAF
ジョイント47と撮影レンズ51のマウント部に設けら
れたAFジョイント57との接続を介して撮影レンズ5
1のAF駆動機構55に伝達される。そして、AF駆動
機構55により、フォーカシングレンズ群53Fが駆動
される。
【0014】またメインCPU35は、プログラムをメ
モリしたROM35a、所定のデータをメモリするRA
M35bを内蔵し、さらに外部メモリ手段としてE2
ROM43が接続されている。このE2 PROM43に
は、カメラボディ11特有の各種定数のほかに、本発明
のAF(オートフォーカス)演算、PZ(パワーズー
ム)演算に必要な各種関数、定数などがメモリされてい
る。
【0015】メインCPU35には、レリーズボタン
(図示せず)の半押しでオンする測光スイッチSWSお
よび同全押しでオンするレリーズスイッチSWR、自動
焦点スイッチSWAF、メインCPU35や周辺機器等
への電源をオン/オフするメインスイッチSWM、AF
モード、露出モードなどのモード、シャッタ速度などの
パラメータ変更用のアップダウンスイッチSWUP/D
OWNなどが接続されている。
【0016】メインCPU35により設定されたAFモ
ード、露出モード、撮影モードなどのモード、シャッタ
速度、絞り値などの露出データは、メインCPU35に
より表示装置45に表示される。この表示装置45は、
通常、カメラボディ11の外面およびファインダ視野内
の2か所に設けられる。
【0017】カメラボディ11のマウント付近には、バ
ッテリ20の電力を撮影レンズに供給するための一対の
電源ピンBPCが設けられている。一方、パワーズーム
レンズ51にも、装着時に上記電源ピンBPCと電気的
に接続される一対の電源ピンLPCが設けられている。
【0018】パワーズームレンズ51は、撮影光学系と
してフォーカシングレンズ群53Fおよびズーミングレ
ンズ群53Zを備えたズーム光学系53を有している。
フォーカシングレンズ群53Fは、AF機構55により
駆動される。このAF機構55には、AFジョイント5
7、47を介してAFモータ39の駆動力が伝達され
る。フォーカシングレンズ群53Fの移動量は、AF機
構55の回転に応じてパルスを出力するAFパルサー5
9のAFパルスをレンズCPU61がカウントして測定
する。なお、レンズCPU61は、AFパルスをハード
的にカウントするAFパルスハードカウンタを含んでい
る。ズーミングレンズ群53Zは、PZ(パワーズー
ム)機構67により駆動される。このPZ機構67を駆
動するズームモータ65は、レンズCPU61によりモ
ータドライブIC63を介し制御される。また、ズーミ
ングレンズ群53Zの移動量は、ズームモータ65の回
転に連動してPZパルサー69が出力するPZパルスを
レンズCPU61がカウントして測定する。
【0019】パルサー59、69は、例えば、円周方向
に等間隔で設けられた、半径方向に延びる複数のスリッ
トを有する回転円板と、この回転円板のスリットを挟ん
で対向するLEDおよびフォトダイオード(フォトイン
タラプタ)とを備えている。そして各パルサー59、6
9の回転円板は、AF機構55、PZ機構67の回転に
連動して回転する。また、各パルサー59、69のLE
Dのオン/オフはレンズCPU61により制御され、フ
ォトダイオードの出力(パルス)は、レンズCPU61
に入力される。
【0020】さらに、ズーミングレンズ群53Zの絶対
位置(焦点距離)およびフォーカシングレンズ群53F
の絶対位置(合焦被写体距離)はそれぞれ、ズームコー
ド板71、距離コード板81により検出される。図4お
よび図5にこれらのコード板71、81の展開図を示し
た。各コード板71、81のコード列71a〜71f、
81a〜81eにはそれぞれ、ブラシ73、85が摺接
する。
【0021】コード板71、81のうち各一列のコード
列71a、81aは接地され、複数のコード列71b〜
71e、81b〜81eは、レンズCPU61の入力ポ
ートに接続されている。ズームコード板71は、ズーミ
ングレンズ群53Zの全移動範囲を26分割して、各分
割領域を5ビットの絶対位置(焦点距離)情報で識別す
る。距離コード板81は、フォーカシングレンズ群53
Fの全移動範囲を8分割して、各分割領域を3ビットの
絶対位置(被写体距離)情報で識別する。各分割領域内
における相対位置は、それぞれパルサー69、59が出
力するパルス数のカウントにより検出する。距離コード
板81のコード列81eの指標83は、各領域の中央位
置を検出するためのものである。コード板71の各領域
の境界位置(切換わり点)72及びコード板81のコー
ド列81eの指標83は、それぞれパルサーのカウント
値修正の基準として利用される。
【0022】パワーズームレンズ51は、操作スイッチ
類として、ズームスピード切替えスイッチ75およびズ
ームセットボタン77を備えている。ズームスピード切
替えスイッチ75は、パワーズームモードにおいて、テ
レ方向ズームとワイド方向ズーム、および各ズーム方向
におけるズーミングスピードをそれぞれ3段階調整する
スイッチ(詳細は図示せず)を備えている。ズームセッ
トボタン77は、パワーズームとマニュアル駆動ズーム
とを切り替えるスイッチ(D/M)、マニュアルパワー
ズームモード、一定の制御下で実行する複数のパワーズ
ームモードを切替えるPAスイッチ、制御パワーズーム
モード(像倍率一定パワーズームモード)のときに、現
焦点距離等をメモリするSLスイッチ等を備えている。
なお、ズームスピード切り替えスイッチ75は、図2B
に示す様に、レンズ鏡筒に対して回動自在および光軸方
向に移動可能に嵌められ、常時回転方向中立位置に付勢
されたズーム操作リング78に連動する。なお、このズ
ーム操作リング78は、光軸方向に沿って移動される事
により、パワーズームモードとマニュアルズームモード
とを機械的に切替える機構も備えている。
【0023】以上のズームスピード切替えスイッチ75
およびズームセットボタン77の各接点はレンズCPU
61に接続されている。レンズCPU61は、これらの
スイッチ操作を受けてパワーズームに関する制御処理を
行なう。
【0024】レンズCPU61は、インターフェース6
2、通信接点LC、BCおよびカメラボディの周辺部制
御回路23を介してメインCPU35と接続され、メイ
ンCPU35との間で双方向通信により所定のデータ通
信を実行する。レンズCPU61からメインCPU35
に伝達されるデータとしては、開放絞り値AVMIN、最大
絞り値AVMAX、最小、最大焦点距離、現焦点距離、現被
写体距離、Kバリュー情報などのほかに、AFパルス
数、PZパルス数などがある。なおKバリュー情報と
は、ズーム光学系53により結像された像面を単位距離
(例えば1mm)移動させるために必要なエンコーダ41
(AFパルサー59)のパルス数データである。
【0025】図3には、パワーズームレンズ51のより
詳細な回路をブロックで示してある。電気接点群LC
は、インターフェース62に接続されたCONT端子、RES
端子、■SCK端子、DATA端子およびGND 端子の5個の端
子を備えている。こららの端子の内、CONT端子およびGN
D 端子を介して、レンズCPU61等の動作に必要な電
源電圧がカメラボディ11から供給され、残りのRES 端
子、■SCK端子およびDATA端子を介して通信が行なわれ
る。RES 端子は主にリセット信号、■SCK端子はクロッ
ク、DATA端子は所定の情報、コマンドなどのデータの通
信に供せられる。なお本明細書では、記号"■" は、ト
ップバーを意味し、この記号"■" が前に付された記号
は、アクティブロー、または反転信号であることを表わ
す。電源ピンLPCは、VBATT 端子およびPGND端子から
なる。これらのVBATT 、PGND端子を介して、ズームモー
タ65の駆動に必要な電力が、カメラボディ11のバッ
テリ20から供給される。電力の供給は、周辺部制御回
路23を介してCPU35によりコントロールされる。
なお、図中91はクロック発生回路である。また、VBAT
T端子は、モータドライブIC63、および抵抗R4を
介してレンズCPU61の電圧モニタ用のポートP12
にそれぞれ接続されている。
【0026】『レンズCPUのメイン処理』図6および
図7を参照して、レンズCPU61のメイン処理につい
て説明する。また、インストラクションコマンドを表
1、2に、カメラボディから種々のボディ側のデータを
レンズ側に送るためのコマンド(データ)を表3に、レ
ンズから種々のレンズ側のデータを送るためのコマンド
を表4に、レンズCPU61のRAM61bのメモリマ
ップを表5〜表11に示してある。また、この一実施例
例の説明で用いられるフラグを一括して説明するフラグ
リストを表12〜表15に示してある。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】
【表12】
【表13】
【表14】
【表15】
【0027】メインルーチンでは、先ずレンズCPU6
1は、高速作動モードのセット、割込みの禁止、スタッ
クアドレスのセット、ポートPの初期化を行ない、ズー
ムコード板71から現在の絶対ズームコードを入力する
(S101〜S109)。そして、ズームコードに基づ
いて演算したデータをRAM61bにメモリし、カメラ
ボディ11のクロック信号による通信(旧通信)により
RAM61bにメモリしたデータ群(表5の LC0〜
LC15)をカメラボディ11に送信する(S11
1)。そして、送信が終了したら3msタイマーをスター
トさせる(S113)。
【0028】その後、旧通信が正常に終了すると、イン
ターフェース62からKAFEND信号(“L”レベル)が出
力されるので、それを3msタイマーがタイムアップする
まで待つ(S115、S117)。3msタイマーがタイ
ムアップする前に旧通信終了信号(KAFEND信号)
が出力されなかったときには、旧通信が正常に終了しな
かったことになるので、ストップ処理(クロック91の
停止)を行なって処理を停止する(S115、S11
7、S119)。タイムアップ前にKAFEND信号が
出力されたときには正常動作なので、カメラボディ11
から通信によりコマンドを受信するが、それが新通信可
能なカメラであることを識別する新通信コマンドでなけ
れば、新通信可能なボディではない場合があるので、ス
トップ処理を行なう(S121、S123、S11
9)。新通信とは、カメラボディと撮影レンズとの間に
おいて、撮影レンズのクロックに同期して双方向にコマ
ンド、データの送受が可能な通信である。
【0029】新通信コマンドを受信したときには、コマ
ンド受信完了信号をカメラボディ11に出力し、2msタ
イマ割込みの許可および2msタイマをスタートさせ、さ
らに、新通信の割込みを許可し、他の割込みも許可する
(S123、S125、S127、S128、S12
9)。これ以降、2msタイマ割込み処理及び新通信の
割込みが可能になる。以上の処理は、カメラボディ11
のメインスイッチがオンされ、ボディ11から電力が供
給されたとき最初に実行される。その後は、メインスイ
ッチがオンされている間は以下の処理が繰り返される。
【0030】ズームコード板71からズームコードを入
力する(S131)。ズームコードが前回と異なれば、
距離コードデータを入力して、これを含むレンズコード
データLC2をRAM61bにメモリし(表5参照)、
ズームコードのデータに基づいて演算を行ない、算出し
たデータをLC0〜17及びLB4、LBBデータとし
てレンズRAM61bにメモリする(S133、S13
5、S137)。ズームコードが前回と同一であれば、
カメラボディ11から距離コードデータを入力してこれ
を含むレンズコードデータ(LC2)をレンズRAM6
1bの所定のアドレスにメモリする(S133、S13
9、S141)。
【0031】次に、カメラボディからの通信割込みで、
ストップ要求があったかどうか(フラグF STADB
Yがセットされているかどうか)、2msタイマ割込み
内でレンズからの電力要求があったかどうか(フラグF
LBATREQがセットされているかどうか)をチェ
ックし、ストップの要求がないとき、または電力要求が
あるときには像倍率一定ズーム処理(ISZ処理)を行
なってからNIOST処理、つまりメインルーチンのS
131に戻って上記処理を繰り返す(S143、S14
5、S147)。なお、電力要求とは、カメラボディ1
1内のバッテリ20の電力をズームモーター65駆動用
に、電源ピンBPC、LPCを介してパワーズームレン
ズ51に供給することをカメラボディ11(ボディCP
U35)に要求することをいう。
【0032】ストップの要求がありかつバッテリの要求
がないときには、ストップ準備(2msタイマ割込み禁
止、ストップ解除の準備)の後にストップ処理を行なう
(S143、S145、S149、S151)。つま
り、レンズCPU61は、クロック91を止めて低消費
電力(スタンバイ)モードに入る。このストップ状態
(低消費電力モード)は、例えば、カメラボディからの
通信割込みにより解除され、通常動作(クロック91作
動)に戻る。通常動作に戻ると、通信割込みルーチン終
了後にS153に復帰し、通信割込みにて、ストップ要
求が無くなるかまたは電力要求があったときに、2msタ
イマ割込みの許可および2msタイマスタート処理を行な
ってS131に戻るが、それ以外のときにはS149に
戻って再びストップ状態(省電力モード)に入る(S1
53、S155、S157)。
【0033】『INT1処理』レンズCPU61により
実行される、図8に示した通信割込み(INT1)処理
について説明する。INT1処理は、通信割込みを行な
う処理であって、通信により受信したコマンド及びデー
タ等に基づいた処理を行なう。なお、このINT1処理
は、レンズCPU61のポートPINTIにインターフェー
ス62からの割込み信号が入力されたときに開始され
る。
【0034】通信割込みに入ると、先ず、通信割込みを
禁止し、ストップフラグ(F STADBY) およびN
Gフラグ(シリアル通信同期クロック信号NGフラグF
SCKNG、及び、コマンドNGフラグF CMDN
G) をクリアした後にカメラボディ11からコマンドを
入力する(S201、S203、S205)。そして、
入力したコマンドの上位4ビットをチェックして、その
上位ビットに応じたサブルーチンに進む(S207〜S
229)。さらに各サブルーチンにおいて、下位ビット
に応じた処理を行なう。本実施例では、上位ビット(4
ビット)により識別するサブルーチンとして、LBコマ
ンドサブルーチン、BLコマンドサブルーチン、インス
トラクションコードサブルーチン、16byteデータ、前
半8byteデータ、後半8byteデータサブルーチン、1バ
イト毎データサブルーチン、テストモードサブルーチン
が設けられている(S209、S213、S217、S
221、S225、S229)。
【0035】上記4ビットが上記の設定されたビットで
なければ、コマンドNGフラグF_CMNDNGをセッ
トし、通信割込みを許可してメインルーチンに復帰する
(S227、S231、S233)。
【0036】『2msタイマ割込み処理』図9に示した2
msタイマ割込みフローチャートを参照して、2msタイマ
により割込みが入ったときのレンズCPU61の処理に
ついて説明する。2msタイマは、2ms経過する毎に割込
み信号を出力する、レンズCPU61の内蔵ハードタイ
マであり、2msタイマ割込みは、2msタイマがタイムア
ップする毎に、割込みが許可されていることを条件に割
込み処理を行なう定期的なインターバル処理である。
【0037】2msタイマ割込み処理に入ると、先ず、他
の割込みを禁止する(S301)。次に、AFパルスカ
ウンタから現在値を入力してレンズRAM61bにメモ
リし、距離コード板81から現在の距離コードデータを
入力してレンズRAM61bにメモリする(S303、
S305)。そして、必要に応じて、AFパルス数を補
正し、現在の距離コードを次回の2msタイマ割込み処理
のために前回の距離コードとしてレンズRAM61bの
別のアドレスにメモリする(S307、S309)。
【0038】次に、ズームコード板71から現在のズー
ムコードを読み込んで現在のズームコードとしてレンズ
RAM61bにメモリし、ズームモード切換えスイッチ
77の切換え状態とズームスピード切替えスイッチ75
の切替え状態を入力する(S311、S313)。そし
て、パワーズームモードであればDZ処理に進み、マニ
ュアルズームモードであればMZ処理に進む(S31
5)。
【0039】『DZ処理』図10に示したDZ、MZ処
理は、それぞれ電動(パワー)ズームおよびマニュアル
(手動)ズーム処理に関するフローチャートである。こ
れらの処理は、レンズCPU61により実行される。パ
ワーズーム(DZ)処理では、先ず、ズーミングレンズ
群53Zが端点に達しているかどうかを検出する端点検
出処理(端点検出サブルーチン)を実行する(S35
1)。
【0040】次に、ズームスピード切替えスイッチ75
及びフラグF MOVTRG、F MOV等の制御用フラ
グに基づいて、モータを制御するためのフラグ等をセッ
トし、PZパルスおよび焦点距離の現在値の入力及びR
AM61bへのメモリ、必要に応じてPZパルスの補正
を行ない、また、ズーミングレンズ群53Zの現在位置
が不明のときは、ズーミングレンズ群53Zに関するポ
ジションイニシャライズ(PZ−INITPOS)処理
を行なって、次回の2msタイマ割込み処理のために前回
のズームコードとしてズームコードを別のアドレスにメ
モリする(S353、S355、S357)。
【0041】像倍率一定ズームモード(F ISM=
1)(ISZ処理)であれば、ISZメモリ処理を行な
い、次回の2msタイマ割込み処理用に、ズームスイッチ
75、77の状態を保存する(S357〜S361)。
そして、S353においてセットしたフラグに応じてズ
ームモータ65の駆動制御、割込みビット・フラグの設
定、PWM制御用のデューティー比アップ処理およびP
WM制御時にはPWMタイマーのスタートなどを行なう
(S363)。そして、割込みを許可してリターンする
(S395)。
【0042】マニュアルズーム(MZ)サブルーチンで
は、先ずズームモータ65をストップし、PZパルサー
69のLEDをオフし、バッテリリクエスト(電力要
求)フラグ(F LBATREQ)をクリアし、PZレ
ンズステートPZ−LSTデータの各ビットをクリアす
る(S371、S373、S375、S379)。
【0043】次に、PZコントロールに関するデータを
レンズRAM61bの所定アドレスからクリアし、次回
の2msタイマ割込み処理用にズームコードを保存(メモ
リ)する(S381、S383)。そして、ズームコー
ドより粗検出したPZパルス数を、PZパルス現在値
(PZPX)、およびPZパルススタート値(PZPS
TART)としてレンズRAM61bにメモリし、PZ
パルスカウンタ(PZPCNT)をクリアする。また、
粗検出したPZパルスの現在値を現在の焦点距離(粗デ
ータ)に変換してメモリする(S383、S385、S
387)。
【0044】そして、ズームスイッチ75、77の状態
を次回の2msタイマ割込み処理用に保存し、2msタイマ
ーをスタートし、2msタイマ割込みを許可し、INT3
(PZパルスカウント)割込みおよびINT2(PW
M)割込みを禁止する(S389〜S393)。そし
て、他の割込みを許可してリターンする(S395)。
【0045】『PWMの制御方法』PWM制御方法につ
いて、図11ないし図13に示したフローチャートに基
づいて説明する。図11は、図9及び図10に示す2ms
タイマ割込みルーチンのPWM制御に関する部分を抜粋
したものである。また、図12は、図95および図96
に示す、PZパルスカウント割込みルーチンのPWM制
御に関する部分を抜粋したものである。図13は、PW
M制御時のPWM割込みルーチン(ブレーキ処理)であ
る。
【0046】ここで、図6のメインフローと各種割込み
ルーチンとの関係について説明する。図6のメインフロ
ーチャートのS127〜S131、S131〜S157
のルーチン中では、通信割込み、2msタイマー割込み、
PZパルスカウント割込み、PWM割込みのいずれかに
よる割込みが可能である。また、通信割込みルーチンに
おいては、2msタイマ割込み、PZパルスカウント割込
み、PWM割込みのいずれかによる割込みが可能となっ
ている。
【0047】PWM制御は、通電時間と非通電時間の比
(PWMデューティー比T PWMBRK)を増減する
ことにより速度を制御している。つまり、本実施例で
は、設定時間内にPZパルスが来なければPWMデュー
ティー比T PWMBRKをアップしてズームモータ6
5への通電時間を長くすることにより高速化し、PZパ
ルスが規定時間内に来ればPWMデューティー比(T
PWMBRK)をダウンしてズームモータ65への通電
時間を短くすることにより低速化する、という制御によ
り一定速度制御を実現している(図14参照)。
【0048】また、本実施例では、起動時(モータが停
止状態またはブレーキ状態から動作状態になった時)に
はデューティー比を最小(通電時間を最短)にセットし
てからズームモータ65への通電を開始し、PZパルサ
ー69が出力するパルスをカウントする。そして、設定
時間内にパルスが出力されないときにはデューティー比
を徐々に上げる一方、設定時間内にパルスが出力された
ときにはデューティー比を下げることにより、設定時間
周期でパルスが出力されるようにズームモータ65の加
速制御および一定速制御をしている。また、モータ起動
時デューティー比を最小に設定することで、撮影者によ
る微細な駆動操作を可能にすることができるとともに、
自然なズーミング動作が得られる。
【0049】先ず、ズームモータ65が初めて起動かど
うか(フラグF STARTがセットされているか)を
チェックする(S401)。尚、初めての起動とは、停
止中から駆動状態に変化した時、または、ブレーキ中か
ら駆動状態に移行した時を意味する。ここで、初めての
起動であれば、最低速で起動するために、PWMタイマ
T_PWMをクリアし、PWMデューティー比T PWM
BRKを最小値にセット(最低速)してS405に進
み、起動でなければ、なにもせずにS405に進む(S
401、S403)。
【0050】S405では、ズームスピード切替スイッ
チ75等により設定された速度に応じたパルス間隔(パ
ルス周期T PWMPLS)をセットして、ズームモー
タ65に通電する(S405、S407)。つまり、パ
ルス間隔T PWMPLSでPZパルスが出力されるよ
うにズーム速度を制御することを意味する。
【0051】次に、速度に応じたPWM駆動か、DC駆
動かをチェックし、PWM駆動であればS411に進む
が、DC駆動であればそのままリターンする(S40
9)。S411では、PWMタイマT PWMを1イン
クリメントする。そして、そのインクリメントした値が
パルス周期T PWMPLSの値を超えたかどうかをチ
ェックし、超えていればPWMデューティー比(T
WMBRK)をアップし、超えていなければなにもしな
い(S413、S415)。つまり、設定時間(パルス
周期T PWMPLS)内にPZパルスが来なければP
WMデューティー比(T PWMBRK)をアップして
通電時間を長くして設定速度まで高速化を図るのであ
る。
【0052】そして、PWMデューティー比(T PW
MBRK)をセットし、PWM用タイマ(T PWM)
をスタートさせ、2msタイマ割込みを許可して終了する
(S417、S419)。なお、S407〜S419部
分が図14の(A) 、(C) 、(D) 時刻に相当する。
【0053】また、PZパルサー69からPZパルスが
出力されると、図12のPZパルスカウント割込み処理
に入る。PZパルスカウント割込み処理では、先ずパル
ス周期T PWMPLSとPWMタイマT PWMとを
比較し、パルス周期T PWMPLSの方が大きけれ
ば、パルス周期T PWMPLS内にパルスが出力され
たのでPWMデューティー比T PWMBRKを下げて
からPWMタイマT PWMをクリアし、パルス周期T
PWMPLSの方が小さければ、1パルス周期T
WMPLS経過後にパルスが出力されたのでPWMタイ
マT PWMをクリアして終了する(S421、S42
3、S425)。
【0054】図13のPWM割込みルーチンでは、割込
みを禁止し、ズームモータ65にブレーキをかけて、I
NT2(PWM)割込みを禁止し、他の割込みを許可し
てリターンする(S431〜S437)。この部分の処
理は、図14の(B) 時刻に相当する。
【0055】本実施例のPWM制御では、パルス周期T
PWMPLSを、ズームスピード切替えスイッチ75
等によって指定された速度に応じて、低速は8、中速は
4、高速は3の3段階に設定する。また、PWMタイマ
PWMはモータ起動時及びPZパルサー69からP
Zパルスが出力され、PZパルスカウント割込み処理に
移ったときにクリアされ、その後PZパルスが出力され
るまで2msタイマ割込みルーチンのS411にてカウン
トアップされる。従って、PWMタイマT PWMは、
前回のPZパルスが出力されてからの経過時間の倍数を
ほぼ表わすことになる。ただし、PZパルスの出力間隔
は、高速時でも2msタイマ割込みの周期より大きいもの
とする。
【0056】例えば、高速3のとき(パルス周期T
WMPLS=3)の前回PZパルス出力がされてからの
経過時間は、2ms×3=6msとなる。低速8のときに
は、パルス周期T PWMPLS=8になる。この低速
のときの処理を、図11および図12に示したフローチ
ャートを参照して説明する。2msタイマ割込みのS41
3において、パルス周期T PWMPLSがPWMタイ
マT PWMよりも小さいと判断したとき、すなわち前
回PZパルスが出力されてから2ms×8=16msよりも
長い時間が経過しているときには、PWMデューティー
比を上げる処理(S415)に進む。
【0057】また、逆に、PZパルスカウント割込み処
理内では、S421のチェックにおいて、パルス周期T
PWMPLSがPWMタイマT PWMよりも大きい
ときは、すなわち前回PZパルスが出力されてから2ms
×8=16ms経過前にPZパルスが出力されたことにな
るので、PWMデューティー比を下げる(S423)。
【0058】以上のように、設定されたパルス周期T
PWMPLSでPZパルスが出力されるようにPWMの
デューティー比(T PWMBRK)を上げ下げするこ
とによって、PZパルスの出力間隔が一定になる一定速
度制御を実現している。また、設定するパルス周期T
PWMPLSを変えることにより、PZパルスの出力間
隔、すなわち制御速度を変えることができる。
【0059】「像倍率一定ズーム」次に像倍率一定ズー
ム(ISZ)について説明する。像倍率一定ズームと
は、像倍率(撮影倍率)をm、被写体距離をD、焦点距
離をfとしたときに、m=f/Dで表わされる像倍率m
が被写体距離Dの変動にかかわらず一定になるように焦
点距離fを制御することである。
【0060】先ず、像倍率一定ズームの原理について説
明する。説明を簡単にするため、前群および後群の2群
で構成されているズームレンズに基づいて説明する。こ
のズームレンズの像倍率mは、下記(1) 式により表わさ
れる。 m1 =x/f12 =f/f1 m =m1 ・m2 =x・f/f1 2 …(1) ただし、m :像倍率 m1 :前群の倍率 m2 :後群の倍率 f1 :前群の焦点距離 f :合成焦点距離 x :∞端からの前群レンズ繰出し量(移動量)
【0061】像倍率設定時の繰出し量をx0 、焦点距離
をf0 とすると、像倍率m0 は、 m0 =x0 ・f0 /f1 2 …(2) となる。
【0062】ここで、合焦処理によりレンズがxまで移
動したときに、像倍率m0 が下記(3) 式を満足する焦点
距離fを求めれば、像倍率を一定にできる。 m0 =x・f/f1 2 …(3) 上記(2) および(3) 式より、 x0 ・f0 /f1 2=x・f/f1 2 となる。したがって、求める焦点距離fは、 f=x0 ・f0 /x …(4) となる。
【0063】また、AF測距により、レンズ繰出し量x
のときにディフォーカス量Δxが得られたとすると、 f=x0 ・f0 /(x+Δx) …(5) 式により目標となる焦点距離fが求まる。
【0064】以上は像倍率一定ズームの原理であるが、
実際の制御においては、レンズ繰出し量は焦点距離コー
ド板、AFパルサー等によって管理される。なお、AF
パルサーは、繰り出し量とほぼリニアな関係になるよう
に構成される。したがって(4) 、(5) の式の繰出し量x
及びx0 は、∞端からのAFパルス数に、デフォーカス
量はデフォーカスパルス数にそれぞれ置き換えて考える
ことができる。
【0065】次に、本実施例における実際の演算方法に
ついて説明する。本実施例では、レンズCPU61によ
り像倍率一定ズーム(制御ズーミング)動作がなされ
る。また、その演算も、カメラボディ11から送られた
像倍率に基づいて演算する場合と、ある時点における被
写体距離および焦点距離に基づいて演算する場合とがあ
る。
【0066】(1)ボディから像倍率m0 が送られてき
た場合 (i) m0 より、仮の設定値、繰出しパルス数x0 およ
び焦点距離f0 を求める。先ず、 f0 =|f1 | …(6) とする。ここで、x0 に対応する繰出し量をXとおく
と、(2) 式により m0 =X・f0 /f1 2 …(7) となる。レンズ繰出し量1mm当たりの繰出しAFパルス
数をkとすると、 x0 =X・k …(8) となる。以上の(8) 式に(6) および(7) 式を代入するこ
とにより、目的の繰出しパルス数x0 が下記式のように
求まる。 x0 =m0 ・|f1 |・k …(9)
【0067】(ii) 次に、(6) および(9) 式からx0
0 を演算し、その結果をx00とおく。 x00 =x0 ・f0 …(10)
【0068】(iii) 目標焦点距離fを求める。現在位置
(現在の繰出しパルス数)xに基づいて演算する場合
は、下記式により求まる。 f=x00 /x …(11) デフォーカスパルス数Δxに基づいて求める場合は、下
記式により求まる。 f=x00 /(x+Δx) …(12)
【0069】(2)レンズRAM61bにメモリした繰
出しパルス数x0 および焦点距離f0に基づいて求める
場合 (i) x0 ・f0 は、メモリした繰出しパルス数x0
よび焦点距離f0 により、前記(10)式と同様に求め、演
算結果をx00 とおく。 x00 =x0 ・f0
【0070】(ii) 倍率m0 は、前記(7) 、(8) および
(10)式により、下記式のように求まる。 m0
00 /(f1 2 ・k) …(13) (iii) 目標焦点距離fを求める。目標焦点距離fは、先
の(1)の(iii) と同様にして、求まる。なお、前群の
焦点距離f1 はレンズ固有のデータであり、レンズRO
M61aにメモリされている。
【0071】『ISZ処理』次に、上記原理に基づいた
本実施例の像倍率一定(イメージサイズ指定)ズーム
(ISZ)に関する演算処理について、図15および図
16に示したフローチャートに基づいてより詳細に説明
する。この処理は、レンズCPU61により実行され
る。なお、像倍率の設定は、ズームスピード切替えスイ
ッチ75またはセットスイッチ(SLスイッチ)により
行なわれる。詳細は、図90を参照して後述する。IS
Z演算は、設定された像倍率の算出および設定像倍率を
維持するための焦点距離の算出に関する。焦点距離の演
算は、合焦を条件とする場合としない場合、撮影レンズ
で演算する場合とカメラボディで演算する場合がある。
合焦を条件にする場合は、合焦時のレンズ繰出し量に基
づいて像倍率および目標レンズ繰出し量を算出する。合
焦を条件としない場合は、デフォーカス量および現焦点
距離に基づいて像倍率および目標レンズ繰出し量を算出
する。
【0072】先ず、通信割込みを禁止(SEI)し、カ
メラボディ11から転送された通信情報に基づいてどの
ようにISZの演算を行うかを、フラグ(F STI
S、F ISZM、F ISZFOM、 F ISZXO
M)によりチェックする(S451、S453、S46
5、S477、S479)。これらのフラグは、カメラ
ボディ11との間でISZに関する通信が行なわれたこ
とを示し、各々の通信が行なわれたときにRAM61b
にセット(メモリ)する。そして、これらのフラグに基
づいて必要な演算を行なう。
【0073】ここで、F STISは、ボディから転送
された像倍率のデータを元にISZの演算を行う事を指
示するフラグ、F ISZMはAFパルスの現在値及び
焦点距離の現在値を元に、ISZの演算を行う事を指示
するフラグ、F ISZFOM及びF ISZXOMは
共にボディから転送された焦点距離及びAFパルスでI
SZの演算を行う事を指示するフラグで、両方のフラグ
がセットされていないと演算が実行されないものであ
り、F ISZFOMは、ボディからの焦点距離fデー
タ使用を指示するフラグ、F ISZXOMは、ボディ
からの被写体距離xデータ使用を指示するフラグであ
る。
【0074】カメラボディ11から送られた像倍率によ
り像倍率一定ズームを行なうとき(F STIS=1の
とき)には、通信割込を許可し(CLI)、前記(6) 、
(9)および(10)式によりx0 ×f0 を求めてRAM61
bの所定のアドレスにメモリし、割込みを禁止してフラ
グF STISをクリアする(S455〜S463)。
【0075】像倍率のメモリ処理が行なわれ、すでにメ
モリされている焦点距離および被写体距離により像倍率
一定ズームを行なうとき(F STIS=0、F IS
ZM=1のとき)には、割込みを許可し、前記被写体距
離(繰出しパルス数)x0 および焦点距離f0 からx0
×f0 を算出し、前記(13)式により像倍率m0 を求めて
これらをRAM61bの所定のアドレスにメモリし、通
信割込みを禁止してフラグF ISZMをクリアする
(S465〜S475)。
【0076】カメラボディ11から送られた焦点距離f
0 および被写体距離(繰出しパルス数)x0 により像倍
率一定ズームを行なう場合(F STIS=0、F
SZM=0かつF ISZFOM=1、F ISZXO
M=1)には、先ず、受信した焦点距離f0 および被写
体距離x0 に基づいてx00 を求めてメモリし、さら
に(13)式により像倍率m0 を求め、割込みを禁止し、フ
ラグF ISZFOM、F ISZXOMをクリアする
(S477〜S489)。以上のいずれでもなければ、
カメラボディ11との間でISZの演算に関する通信は
行なわれていないのでなにもしない。
【0077】次に、カメラボディ11からすでに送られ
てきたデフォーカス量Δxが有効かどうかをフラグF
FPREOKの状態によりチェックし、有効であればフ
ラグF FPREをセットするが、有効でなければフラ
グF FPREをセットしない(S491、S49
3)。尚、フラグF FPREOKは、デフォーカスパ
ルスを使用して、目標焦点距離を求める演算が既に実行
されている事を示すフラグを示している。フラグF
PREは、イメージサイズ一定モードでデフォーカスパ
ルスを使用して目標焦点距離を求める演算(S503〜
S513)の実行を指示するフラグを示している。ここ
で、この一実施例においては、デフォーカス量やプレデ
ィクタ量が用いられているが、これらは正確にはデフォ
ーカスパルスを意味するものである。
【0078】そして、ISZズームモードであるかどう
かをチェックし、ISZズームモードであれば現在のフ
ォーカシングレンズ53Fの位置(被写体距離)が分か
っている(即ち、レンズCPUがフォーカシングレンズ
の現在位置を正しく認識{カウント}している事を示す
フラグF AFPOSがセットされている)かどうかを
チェックし、正しく認識されていれば(F AFPOS
=1)、プレディクタ演算結果を使用して制御するFP
RE−OP処理に進み、正しく認識されていなければI
SZ処理を抜ける(S495、S497)。
【0079】制御ズーム(ISZ)モードでなければ、
フラグF FPREOK、F FPRE、F ISOK
をそれぞれクリアし、さらに、所定アドレス(LNS
INF1)の各ビットデータとビット「00000111B 」の
各ビットの論理和をとったデータを、所定アドレス(L
NS INF1)にメモリしてISZ処理を抜ける(S
495、S498、S499)。
【0080】『FPRE−OP処理』S501〜S51
3に示した、プレディクタ演算結果(デフォーカス量)
に基づいて目標焦点距離fを求める(FPRE−OP)
処理について、図17のフローチャートを参照して説明
する。これはレンズCPU61により実行される処理で
あって、カメラボディ11との通信によりデフォーカス
量がカメラボディ11より送られてきたとき(この通信
中にフラグF FPREがRAM61bにセット(メモ
リ)される)、及びカメラボディ11とのISZに関す
る通信により、S453〜S463、S465〜S47
5、あるいはS477〜S489が実行されてx00
の値が変更され、かつS491〜S493によりフラグ
FPREがセットされた場合に実行される。このフ
ラグF FPREは、デフォーカス量による目標焦点距
離fを求める演算、f=x00 /(x+Δx)を実行
するかしないかを決めるフラグである。
【0081】この処理に入ると、フラグF FPREが
セットされているかどうかをチェックしてプレディクタ
量による演算処理を行なうかどうかを判断する(S50
1)。フラグF FPREがセットされていなければS
515に飛び、セットされていれば以下の処理を行な
う。
【0082】先ず、フラグF FPREをクリアし、通
信割込みを禁止し、プレディクタ量を利用した式(12)に
より目標焦点距離fを求めて通信割込みを禁止する(S
503〜S509)。次に、目標焦点距離fを、WID
E端からの目標PZパルス数に変換してRAM61bの
所定のアドレス(PZPFPRE)にメモリし、プレデ
ィクタ量による演算が有効であることを示すフラグF
FPREOKをセットしてS515に進む(S511、
S513)。
【0083】S515〜S521は、現在のAFパルス
(繰出しパルス数)による目標焦点距離fを求める処理
である。S515では、割り込み許可(CLI)処理を
行ない、(11)式により目標焦点距離fを演算してRAM
61bの所定のアドレス(ISZ FL、H)にメモリ
し、割込み禁止(SEI)処理を行なう(S515、S
517)。さらに演算した目標焦点距離fをWIDE端
からの目標PZパルスに変換してそのパルス変換値をR
AM61bの所定のアドレス(PZPF)にメモリする
(S519、S521)。
【0084】ここで、S529で演算されるLENS_
INF1のbit3〜7の内容について説明する。LE
NS_INF1の情報(表4参照)は、カメラボディと
の通信により、定期的にレンズからボディへ送られる情
報である。そのうち、bit3〜7がISZモ−ドに関
する情報である。
【0085】bit6、7は、ISZ演算によって求め
られた目標のPZパルス(PZPFPREあるいはPZ
PF)が、現在位置のPZパルスと比べ、WIDE側に
あるか、TELE側にあるかを示すフラグである。WI
DE側にあればbit7がセットされ、TELE側にあ
ればbit6がセットされ、また一致していれば、bi
t6、7はともにセットされない。
【0086】bit3〜5は、目標PZパルス数と現在
位置のPZパルス数の差、すなわち、現在位置から目標
位置まで移動するのに要するPZパルス数を、PZの総
パルス数(WIDE端からTELE端まで移動させるの
に要するPZパルス数)で割ったおよその値を0〜7/
8の範囲で1/8単位で表す。重みづけはbit3が1
/8、bit4が1/4、bit5が1/2である。現
在位置と目標位置とが一致した場合は上記値は0なの
で、bit3〜5はすべて“0”にクリアされ、現在位
置がWIDE端で目標位置がTELE端またはその逆の
場合は7/8になるので、bit3〜5はすべて“1”
にセットされる。
【0087】このように、ISZモ−ドにおいてカメラ
ボディ11は、撮影レンズ51からLNS_INF1情
報を定期的あるいは必要時に受信することにより、撮影
レンズ51に対して適切なISZ制御情報を送信するこ
とができる。
【0088】次に、プレディクタ演算結果が有効(F
FPREOK=1)かどうかをチェックし、有効であれ
ばプレディクタ演算を使用して求めた目標PZパルス数
(PZPFPRE)をアキュムレータ(ACC)にメモ
リし、有効でなければ現在のAFパルス数に基づいて求
めた目標PZパルス数(PZPF)をアキュムレータに
メモリする(S523、S525、S527)。次に、
アキュムレータに入れた目標PZパルス数に基づいてL
NS INF1のbit3〜7の値を演算し、RAM6
1bの所定のアドレス(LNS INF1のbit3〜
7)にメモリして割込み禁止(SEI)処理を行なう
(S529、S531)。
【0089】そして、像倍率一定ズームモードが選択さ
れていること、レンズCPUがズーミングレンズ群53
Zの現在位置(焦点距離)を正しく認識していること
(フラグF PZPOS=1)、および像倍率一定ズー
ム中であること(フラグF ISOK=1)を条件に以
下の処理を行なうが、上記条件が一つでも欠けていれば
S551に飛ぶ(S533〜S537)。
【0090】プレディクタ演算結果による目標焦点距離
(PZパルス数)の演算が有効であり(フラグF FP
REOK=1)、かつISZの制御フラグがセットされ
ていれば(フラグF ISZD=1)、プレディクタ演
算結果を利用して求めたPZパルス数((11)式による)
を目標パルス数としてRAM61bの所定のアドレス
(PZPTRGT)にメモリする(S539、S54
1、S543)。しかし、プレディク量による目標焦点
距離の演算が無効(F FPREOK=0)か、ISZ
制御フラグがクリアされていれば、現在位置のAFパル
ス(繰出しパルス数)に基づいて(12)式により求めたP
Zパルス数を上記所定のアドレス(PZPTRG)にメ
モリする(S539、S541、S545)。なお、フ
ラグF ISZDは、ボディ11から通信によって送ら
れ、RAM61bにメモリされたデータであり、F
SZD=1でプレディクタ演算結果による演算値でIS
Z制御を実行し、F ISZD=0でAFパルスの現在
位置による演算値でISZ制御を実行する。
【0091】そして、カメラボディ11から通信により
送られてきてRAM61bにメモリされているISZの
ズームスピードデータ(BD ST1のbit6、7)
をRAM61bの所定のアドレス(SPDDRC2のb
it2、3)にメモリし、像倍率一定ズームフラグF
ISZをセットし、割り込みを許可してリターンする
(S547、S549、S551)。この像倍率一定ズ
ームフラグF ISZは、レンズCPU61が目標焦点
距離の算出およびズームモータ69の駆動設定が完了
し、ズームレンズ群53Zを駆動する準備が完了したこ
とを示すものである。このF ISZがセットされる
と、2msタイマ割込みルーチンにおいて像倍率一定ズー
ム処理がなされる。また、PZPTRG、SPDDRC
の値も2msタイマ割込みルーチンで利用される。
【0092】『インストラクション処理』次に、カメラ
ボディ11からインストラクションコード(コマンド)
を受信したときに撮影レンズ51において実行されるイ
ンストラクション処理について、図19ないし図26に
示したフローチャートおよびインストラクションコード
の内容を示した表1および表2を参照して説明する。な
お、これらのインストラクションコードは、図8の通信
割込みルーチンのS217の詳細である。コマンドの下
位の内容によって各インストラクション処理が実行され
る。STANDBYコマンドは、レンズCPU61をス
リープ状態にさせるコマンドである。STANDBYコ
マンドを入力したときの処理に関するフローチャートを
図19に示してある。
【0093】レンズCPU61は、STANDBYコマ
ンドを受信すると、フラグF STNDBYをセット
し、コマンド受信完了信号をボディ11に送信し、通信
割込みを許可してリターンする(S601、S602、
S603)。レンズCPU61は、フラグF STND
BYをメインルーチンのS143においてチェックし、
このフラグF STNDBYが立っているときには、ク
ロック91を停止させて低消費電力状態(スタンバイモ
ード)に移行する(図7参照)。
【0094】AF−INITPOSコマンドは、カメラ
ボディ11がAFモータ39によりフォーカシングレン
ズ53Fを∞端に移動させた後に送られるコマンドで、
撮影レンズ51のAFパルスカウンタをクリアさせるA
Fの初期化処理コマンドである。このAF−INITP
OSコマンドを入力したときのレンズCPU61の処理
に関するフローチャートを図20に示してある。
【0095】レンズCPU61は、AF−INITPO
Sコマンドを入力すると、まず距離コード板81から距
離コードデータを入力する(S611)。距離コードデ
ータが∞端(ファー端)であれば、RAM61b内に設
けられているAFパルス現在位置データ(AFPXL,
H)及びAFパルススタート位置データ(AFPSTR
TL,H)をクリアし、フォーカシングレンズ53Fの
現在位置が判明していることを識別するフラグF AF
POSをセットしてS615に進み、∞端でなければ、
上記ステップをスキップしてS615に進む(S612
〜S614)。そして、コマンド受信完了信号をボディ
11に出力し、通信割込みを許可してリターンする(S
615、S616)。
【0096】PZ−INITPOSコマンドは、レンズ
CPU61がズーミングレンズの位置を知るために初期
化動作を行なわせるコマンドである。本実施例では、ズ
ームモータ65を起動してズームコード板71のコード
の境目72を検出したときに、そのコードに対応するP
Zパルス数をPZパルスカウンタにセットする。PZ−
INITPOSコマンドを入力したときの処理に関する
フローチャートを図21に示してある。なお、PZパル
スのカウント等の処理は、後述の「POS−NG処理」
(図86)において説明する。
【0097】レンズCPU61は、PZINTPOSコ
ードを入力すると、フラグF PZPOSをクリアし、
各フラグF BATREQ、F IPZB、F MOV
をセットし、レンズRAM61bのSPDDRC1に所
定のデータ(スピード最低速、方向TELE)をメモリ
し、現在位置からコードの境界部までのPZパルスをカ
ウントするPZパルスカウンタのPZPA2Bを0にす
る(S621〜S624)。そして、コマンド受信完了
信号を出力し、通信割込みを許可してリターンする(S
625〜S626)。なお、これらのセットされた値に
基づいて、2msタイマ割込み処理中にパワーズーム関係
(PZ)の初期化動作が行なわれる。
【0098】RETRACT−PZコマンドは、カメラ
ボディのメインスイッチがオフされた場合などに、撮影
レンズ51の鏡筒長が最短状態になるようにパワーズー
ムさせるコマンドである。RETRACT−PZコマン
ドを入力したときの処理に関するフローチャートが図2
2に示されている。
【0099】レンズCPU61は、このRETRACT
−PZコマンドを受信すると、現在の焦点距離データを
レンズRAM61bの所定アドレス(RETPOSL,
H)にメモリし、レンズ鏡筒長が最短となるPZパルス
データ(レンズ固有のデータ)をレンズRAM61bの
所定アドレス(PZPTRGT) にセットし、SPDD
RC2 に所定のデータ(最高速)をセットする(S63
1、S632、S632−2)。そして、各フラグF
BATREQ、F IPZB及びフラグF MOVTR
Gをセットし、コマンド受信完了信号を送信し、通信割
込みを許可してリターンする(S634〜S636)。
【0100】リトラクト(収納)前の焦点距離データ
は、別の通信コマンド(FOCALLEN−Xコマン
ド)にてカメラボディ11に送信される。なお、フラグ
BATREQはパワーズームレンズ51にパワーズ
ーミング用の電力供給を要求するフラグであり、フラグ
IPZBはレンズ内でズーミングの制御(ISZ、
PZ−INITPOS等)を行なっていることを示すフ
ラグであり、フラグF MOVTRGは、アドレスPZ
PTRGに設定された目標パルス位置までズーミングレ
ンズ53Zを動かすように、2msタイマ割込み処理にお
いて実行させるフラグである。なお、これらの設定され
た値に基づいて2msタイマ割込みルーチンにおいて、ズ
ーミングレンズ53Zに関する収納動作が行なわれる。
【0101】RET−PZPOSコマンドは、RETR
ACT−PZコマンドによるズーミングレンズ群53Z
の収納状態から収納前の状態に復帰させるコマンドであ
る。つまり、カメラボディのメインスイッチSWMAINが
オンされた場合等に、ズーミングレンズ53Zを収納前
の状態に復帰(リトラクトパワーズーミングする前の焦
点距離位置まで復帰)させるコマンドである。このRE
T−PZPOSコマンドを入力したときの処理に関する
フローチャートを図23に示してある。
【0102】レンズCPU61は、RET−PZPOS
コマンドを受信すると、このコードに含まれる、リトラ
クトパワーズーム直前に送信したリトラクト前の焦点距
離データ(RETPOSL,H)をレンズRAM61b
の所定アドレス(FCLL,H)にセットする(S64
1)。なお、このアドレスRETPOSL,Hには、別
の通信コマンドにてカメラボディ51より送られてきた
収納前の焦点距離データがメモリされている。
【0103】そして、上記焦点距離データを目標パルス
数に変換し、目標パルス数PZPTRGとしてレンズR
AM61bの所定のアドレスにメモリし、SPDDRC
2 に所定のPZスピードデータ(高速)をメモリし、フ
ラグF BATREQ、F IPZB、F MOVTRG
をセットし、コマンド受信完了信号を送信し、通信割込
みを許可してリターンする(S642〜S646)。な
お、この復帰処理も、2msタイマ割込み処理において実
行される。
【0104】IPZ−STOPコマンドは、パワーズー
ミング動作をストップさせるためのコマンドである。こ
のコマンドは、ISZ(像倍率一定)、PZ−INIT
POS(復帰)、RETRACT−PZ(収納)等の制
御パワーズーミングをストップさせるコマンドであり、
マニュアルパワーズームをストップさせるものではな
い。IPZ−STOPコマンドを入力したときの処理に
関するフローチャートを図24に示してある。
【0105】レンズCPU61は、IPZ−STOPコ
マンドを入力すると、フラグF ISOKをクリアし、
さらにパワーズーム動作の実行に関する所定のフラグ
(F MOVTRG、F MOV、F ISZ)をクリア
する(S651、S652)。ここで、フラグF IS
Zは、ISZにおいて、パワーズームレンズの駆動を指
示するフラグを示している。そして、コマンド受信完了
信号を出力し、通信割込みを許可してリターンする(S
653、S654)。これらのフラグがクリアされるた
め、2msタイマ割込み処理内では、マニュアルパワーズ
ーム以外の、例えばISZ等の制御パワーズーミングは
行なわれなくなる。
【0106】ISZ−MEMORYコマンドは、像倍率
一定ズームを行なうために、AFパルスおよび焦点距離
の現在値を入力してメモリするためのコマンドである。
ISZ−MEMORYコマンドを入力したときの処理に
関するフローチャートを図25に示してある。
【0107】レンズCPU61は、ISZ−MEMOR
Yコマンドを入力すると、AFパルスカウンタの現在値
(AFPXL,H)をISZAFパルスメモリ(ISZ
AFPL,H)(レンズRAM61bの所定アドレ
ス)にメモリし、焦点距離の現在値(FCLXL,H)
をISZ焦点距離メモリ(ISZ FCLL,H)(レ
ンズRAM61bの所定アドレス)にメモリする(S6
61、S662)。そして、フラグF ISZMをセッ
トし、コマンド受信完了信号を出力し、通信割込みを許
可してからリターンする(S663〜S665)。これ
らの値をもとに、図15のS465〜S475に示され
るISZの演算が行なわれる。
【0108】ISZ−STARTコマンドは、像倍率一
定ズームをスタートさせるコマンドである。ISZ−S
TARTコマンドを入力したときの処理に関するフロー
チャートを図26に示してある。
【0109】レンズCPU61は、このISZ−STA
RTコマンドを入力すると、各フラグF BATRE
Q、F IPZB、F ISOKをセットし、データ送
信完了信号を出力し、通信割込みを許可してリターンす
る(S671〜S673)。これらのフラグに基づいて
2msタイマ割込み処理や、図18のS537以降の処理
が行なわれる。
【0110】『BLコマンドサブルーチン』次に、カメ
ラボディ11からBLコマンドを受信したときの撮影レ
ンズ51における動作について、図27〜図37および
表3を参照して説明する。このBLコマンド通信処理で
は、先ずコマンド受信完了信号を出力し、その後にデー
タを入力し、入力完了信号を出力する点が、インストラ
クションコマンドサブルーチンのときと相違する。な
お、これらBLコマンドは、図8の通信割込みルーチン
におけるS213処理の詳細である。コマンドの下位の
内容によって各コマンド処理が実行される。
【0111】PZ−BSTATEコマンド(20)は、
ISZ(像倍率一定ズーム制御)に必要なデータを送る
コマンドである。このコマンドにより送られるデータに
は、フォーカシングレンズ53Fがファー端(無限遠
端)(F ENDF=1)にあるかニア端(最近距離
端)(F ENDN=1)にあるか、ファームーブ(F
FARM=1)かニアムーブ(F NEARM=1)
か、オーバーラップ積分中(F OVAF=1)かどう
か、動体予測モード(F MOBJ=1)かどうか、合
焦状態(F AFIF=1)かどうか、像倍率をメモリ
するときにボディの命令(通信)によりメモリするか、
レンズ自身(レンズCPU61)の判断でメモリするか
(F ISM=1)等に関するデータが含まれる。図2
7には、PZ−BSTATEコマンドを受信したときの
処理に関するフローチャートを示してある。
【0112】レンズCPU61は、PZ−BSTATE
コマンドを入力すると、コマンド受信完了信号を送信
し、カメラボディ11から1バイトのPZ−BSTAT
Eデータを入力し、AFパルスカウント処理に関するC
NTAFPサブルーチンを実行する(S701〜S70
3)。なお、CNTAFPサブルーチンの詳細は、図3
9〜図43に示してあり、後でこれらの図に基づいて説
明する。
【0113】そして、データ入力完了信号を出力し、通
信割込みを許可してからリターンする(S704、S7
05)。なお、本実施例のカメラはAF駆動源をボディ
11に搭載してあるので、レンズ51内でAFパルスを
カウントするときには、AF駆動前及び駆動方向変更時
等に、必ずこのコマンドでAFの駆動方向情報等をボデ
ィ11からレンズ51に送る。
【0114】BODY−STATE0コマンドは、ボデ
ィ状態に関するデータを撮影レンズに知らせるコマンド
で、撮影レンズとカメラボディ間の定期通信の際に送信
される。図28には、BODY−STATE0コマンド
を受信したときの処理に関するフローチャートを示して
ある。
【0115】レンズCPU61は、このBODY−ST
ATE0コマンドを入力すると、コマンド受信完了信号
を送信し、カメラボディ11から1バイトのボディ状態
に関するデータ(BODY−STATE0)を入力し、
そのデータをレンズRAM61bのBD_ST0にスト
アする(S711〜S713)。そして、上記1バイト
データの上位5ビットをマスクしてレンズRAM61b
のZM_MODEにストアしたら、データ入力完了信号
を出力し、通信割込みを許可してリターンする(S71
4〜S716)。
【0116】BODY−STATE0データには、カメ
ラボディ11のパワーズームモードに関する情報とし
て、例えば、像倍率一定ズーム(ISZ)、露光間ズー
ム(EXZ)、マニュアルパワーズーム(MPZ)等の
情報が下位3ビットに含まれ、上位5ビットには、ボデ
ィ回路系の電源がオン(F VDD=1)しているか、
測光スイッチがオン(F SWS=0)しているか、ボ
ディ11からズームモータに電力が供給されているか
(F BATT=1)、ボディ11のAF/MF切替え
スイッチ(図示せず)がAFかMFか(F SWAF=
1かどうか)、AFのモードがシングルかコンティニュ
アスかの情報が入る。尚、フラグF SWAFはボディ
側のAF/MF切り換えスイッチの切り換え情報を示す
フラグであり、セットされる事によりAFを、クリアさ
れる事によりMFを示す様に設定されている。
【0117】フラグF BATTは、カメラ側で(メイ
ンCPU35が)、端子VBATTに電力を供給する際
に立てる。一方、レンズ側では、レンズCPU61は、
ポートP12を介して端子VBATTの電圧レベルをモ
ニタしていて、電圧が供給されているときは、PZの電
源オン検出フラグF BDETをセットする。そして、
フラグF BDETは、POFF−STATE通信によ
りカメラ側(メインCPU35)に取り込まれる。カメ
ラ側は、フラグF BDETがセットされていることに
より、正常に電力供給が行なわれていることを把握す
る。フラグF BATTをセットしているにもかかわら
ず、フラグF BDETがクリアされているときは何ら
かの異常が発生したものと認識し、端子VBATTへの
電力供給を中止する。
【0118】BODY−STATE1コマンドはBOD
Y−STATE0コマンドと同様のカメラボディ11の
状態に関するデータ送信に関するコマンドであり、カメ
ラボディ11のシーケンス状態情報が含まれる。図29
には、BODY−STATE1コマンドを受信したとき
の処理に関するフローチャートを示してある。
【0119】レンズCPU61は、BODY−STAT
E1コマンドを受信すると、コマンド受信完了信号を送
信してカメラボディ11から1バイトのデータ(BOD
Y−STATE1)を入力し、レンズRAM61bのB
D_ST1にストアする(S721〜S723)。そし
て、フラグF IPZDがセットされていればフラグF
ISOKをクリアしてさらにアドレスBD_ST1の
フラグF MOVTRG、F MOV、F ISZをク
リアするが、フラグF IPZDがセットされていなけ
れば上記処理を行なわない(S724、S725、S7
26)。そして、データ入力完了信号を出力し、最後に
通信割込みを許可してリターンする(S724、S72
7、S728)。
【0120】フラグF IPZDがセットされている場
合の動作(S725〜S726)は、インストラクショ
ンコード35のIPZ−STOPコマンドと同様の処理
である。このコマンドはレンズCPU61に、ボディ側
の情報を受けさせると同時にIPZ−STOPコマンド
の実行も兼ねさせる。本コマンドに関係するフラグにつ
いて説明する。
【0121】F_IPZDは、上記のようにIPZ−S
TOPと同様の動作を行わせるかどうかを決めるフラグ
である。F_MPZDは、マニュアルパワーズームを禁
止するかどうかを決めるフラグであり、F_MPZDが
セットされているときにマニュアルパワーズームが禁止
される。なお、このフラグF_MPZDは2msタイマ
割り込み処理において参照される。
【0122】F ISZDは、ISZの制御を現在位置
(合焦時)のAFパルス数に基づいて求めた焦点距離で
行うか、プレディクタ量により求めた焦点距離で行うか
を決めるフラグである。このフラグは、ISZの演算処
理ル−チン(図18のS541)で参照される。F_I
SSPAおよびF_ISSPBは、ISZの制御スピー
ドを決めるフラグであり、図18のS547で参照され
る。
【0123】図30には、SET−AFPOINTコマ
ンドを受信したときの処理に関するフローチャートを示
してある。レンズCPU61は、SET−AFPOIN
Tコマンド(23)を入力すると、コマンド受信完了信
号を出力し、ボディ側から1バイトのSET−AFPO
INTデータを受信してレンズRAM61bの所定のア
ドレスにセットし、データ入力完了信号を出力し、通信
割込みを許可してリターンする(S731〜735)。
【0124】SET−AFPOINTコマンドは、LB
コマンド、LENS−AFPULSE(15)の通信前
に、実行される。LENS−AFPULSEコマンドで
は、SET−AFPOINTコマンドで送られてきた情
報により、どのAFPULSEをレンズ51からボディ
11へ送るかを決める。
【0125】bit3(X)がセットされているとき
は、現在位置のAFパルス数(AFPULSE(AFP
XL,H))を送る。bit7(ISZM)がセットさ
れているときは、ISZモード時に像倍率をメモリした
ときのAFパルス数(AFPULSE(ISZ_AFP
L,H))を送る。なお、bit3とbit7とが同時
にセットされることはない。bit3及びbit7がセ
ットされていないときは、bit4〜6(FM0、FM
1、FM2)が有効となる。
【0126】レンズCPU61のレンズRAM61b内
には、AFパルスデータをメモリする領域が8個(0〜
7番)用意されており(AFP0L、H〜AFP7L,
H)、ボディ11からのコマンドによりそれぞれの番地
にAFパルスデータをメモリすることができる。なお、
bit4〜6の3ビットで0〜7番までのアドレスを指
定し、そのアドレスにメモリされているAFパルスデー
タを送る。なお、このコマンドは、LENS−AFPU
LSE(15)においてボディ11に送るAFパルスデ
ータをどれにするかを指定するだけのコマンドである。
【0127】図31には、SET−PZPOINTコマ
ンドを受信したときの処理に関するフローチャートを示
してある。レンズCPU61は、SET−PZPOIN
Tコマンド(24)を入力すると、コマンド受信完了信
号を出力し、ボディ側からSET−PZPOINTデー
タを受信してレンズRAM61bの所定のアドレスにセ
ットし、データ入力完了信号を出力し、通信割込みを許
可してリターンする(S741〜745)。
【0128】SET−PZPOINTコマンドは、LB
コマンド、FOCALLEN−X(16)の通信前に実
行される。FOCALLEN−Xコマンドでは、SET
−PZPOINTコマンドで送られてきた情報により、
現在位置の焦点距離データ、ISZモ−ド時に像倍率を
メモリしたときの焦点距離のいずれをボディ11へ送る
かを決める。
【0129】bit3(X)がセットされているとき
は、現在位置の焦点距離データ(FCLXL,H)を送
る。bit7(ISZM)がセットされているときは、
ISZモ−ド時に像倍率をメモリしたときの焦点距離
(ISZメモリの焦点距離(ISZ_FCLL,H))
を送る。なお、bit3とbit7とは同時にセットさ
れない。bit3及びbit7がセットされていないと
きは、bit4〜6(FM0、FM1、FM2)が有効
となる。
【0130】レンズRAM61b内には、焦点距離をメ
モリする領域が8個(0〜7番)用意されており(FC
L0L、H〜FCL7L,H)、ボディ11からのSE
T−PZPOINTコマンドによりそれぞれの番地に焦
点距離をメモリすることができる。そのうち、bit4
〜6の3ビットで、0〜7番までのアドレスを指定し、
そのアドレスにメモリされた焦点距離を送る。なお、こ
のコマンドは、FOCALLEN−X(16)において
ボディ11に送る焦点距離をどれにするかを指定するだ
けのコマンドである。
【0131】STORE−AFPコマンドは、指定され
たアドレスに所定のAFパルスデータをセットさせるコ
マンドである。図32には、STORE−AFPコマン
ドを受信したときの処理に関するフローチャートを示し
てある。
【0132】レンズCPU61は、STORE−AFP
コマンド(25)を受信すると、コマンド受信完了信号
を出力してカメラボディ11から2バイトのデータを入
力する(S751、S752)。入力したデータを、そ
の内のあるビットがISZメモリでなければ(ISZM
=0)、そのデータ内のAM0〜AM2により指定され
たレンズRAM61bのアドレス(AFP0L,H〜A
FP7L,H)にメモリし、ISZメモリであれば(I
SZM=1)、レンズRAM61bのISZメモリ(I
SZ−AFPL,H)にストアする(S751〜S75
6)。そして、ISZ演算フラグF ISZXOMをセ
ットして、データ入力完了信号を出力し、通信割込みを
許可してリターンする(S757〜758)。
【0133】STORE−DEFP&Dコマンド(2
6)は、カメラボディ11側のAFに関するデフォーカ
ス量及びデフォーカスパルスをレンズRAM61bにメ
モリさせるコマンドである。図33には、STORE−
DEFP&Dコマンドを受信したときの処理に関するフ
ローチャートを示してある。
【0134】レンズCPU61は、STORE−DEF
P&Dコマンドを受信すると、コマンド入力完了信号を
出力してカメラボディ11から2バイトのデフォーカス
パルスデータおよび2バイトのデフォーカス量データを
入力し、入力したデフォーカスパルスを1/2倍する
(S761〜S764)。本実施例では、ボディAFパ
ルス:レンズAFパルスが2:1なので、入力したデフ
ォーカスパルスを1/2倍している。なお、この比は任
意に設定可能である。
【0135】そして、フラグF SIGNがクリアされ
ていればデフォーカスパルス数に現在のAFパルス数を
加算してISZ_FPXにストアし、フラグF SIG
Nが立っていれば現在のAFパルス数からデフォーカス
パルス数を減算してISZ_FPXにストアする(S7
65〜S767)。フラグF SIGN=1のときはF
AR端側へのデフォーカス量で、フラグF SIGN=
0のときはNEAR端側へのデフォーカス量である。そ
してフラグF FPREを立ててデータ入力完了信号を
出力し、通信割込みを許可してリターンする(S765
〜S771)。このように通信により送られたデフォー
カスパルスは、ISZ演算ルーチン内で、デフォーカス
パルスを利用して目標焦点距離を求める演算に使用され
る。また、フラグF FPREは、デフォーカス量を利
用した演算実施の指示フラグである。
【0136】STORE−PZPコマンド(27)は、
現在のAFの位置(フォーカシングレンズの位置または
合焦被写体距離)および現在のPZの位置(ズーミング
レンズ群53Zの位置または焦点距離)を指定のメモリ
(アドレス)にメモリさせるコマンドである。STOR
E−PZFコマンド(28)は、カメラボディ11で指
定した焦点距離を所定のアドレスに記憶させるコマンド
である。
【0137】図34には、STORE−PZPコマンド
を受信したときの処理に関するフローチャートを示して
ある。レンズCPU61は、STORE−PZPコマン
ドを受信すると、コマンド受信完了信号を出力してカメ
ラボディ11から1バイトのデータを入力する(S78
1、S782)。このデータ内でPZメモリと指定され
ているとき(PZMフラグが立っているとき)には、現
在位置の焦点距離データをFM0〜FM2により指定さ
れたアドレス(FCL0L,H〜FCL7L,H)にメ
モリし、PZメモリでないときにはメモリしない(S7
83、S784)。
【0138】さらに、AFメモリと指定されているとき
(F_AFMフラグが立っているとき)には、現在位置
のAFパルス数をAM0〜AM2により指定されたアド
レス(AFP0L,H〜AFP7L,H)にメモリし、
AFメモリでないときには何もせずに、データ入力完了
信号を出力し、通信割込みを許可してリターンする(S
785〜S788)。
【0139】図35には、STORE−PZFコマンド
を受信したときの処理に関するフローチャートを示して
ある。レンズCPU61は、STORE−PZFコマン
ドを受信すると、カメラボディ11から2バイトのデー
タを入力し、これがISZメモリでなければ(フラグF
ISZFMがセットされていなければ)、入力した2
バイトのデータをビットFM0〜FM2により指定され
たレンズRAM61bのアドレス(FCL0L,H〜F
CL7L,H)にストアし、ISZメモリであれば(F
ISZMが立っていれば)、入力したデータをISZ
用メモリにストアし、焦点距離に基づいてISZの演算
を実行するフラグF ISZFOMを立てる(S791
〜S796)。そして、データ入力完了信号を出力し、
通信割込みを許可してリターンする(S797〜S79
8)。
【0140】STORE−IS(29)コマンドは、像
倍率メモリ(レンズRAM61bのアドレスISZ−I
MGL,H)に像倍率をメモリさせるコマンドである。
図36には、STORE−ISコマンドを受信したとき
の処理に関するフローチャートを示してある。
【0141】レンズCPU61は、STORE−ISコ
マンドを受信すると、コマンド受信完了信号を出力し、
カメラボディ11から2バイトの像倍率に関するデータ
を入力し、そのデータを像倍率メモリ(ISZ−IMG
L,H)にストアし、フラグF STISをセットする
(S801〜804)。そして、データ入力完了信号を
出力し、通信割込みを許可してリターンする(S805
〜S806)。なお、フラグF STISは、ボディ側
から送られてくる像倍率に基づいて像倍率一定ズームI
SZの演算を実行させるフラグである。
【0142】MOVE−PZMDコマンド(2A)は、
指定方向、または指定したメモリ(レンズRAM61b
のアドレス)の焦点距離にパワーズームさせるコマンド
である。MOVE−PZfコマンド(2B)は、指定焦
点距離、例えばカメラボディ11で演算した焦点距離に
パワーズーミングさせるコマンドであり、このコマンド
により授受されるデータには、焦点距離およびズーミン
グスピードに関するデータが含まれる。
【0143】図37には、MOVE−PZMDコマンド
を受信したときの処理に関するフローチャートを示して
ある。レンズCPU61は、このMOVE−PZMDコ
マンドを入力すると、コマンド入力完了信号を出力し、
カメラボディ11から1バイトのデータを入力する(S
811〜S812)。そして、入力したデータ中のフラ
グF MDMが立っていれば、MVM0〜MVM2によ
り指定されたアドレス(FCL0L,H〜FCL7L,
H)からデータを読み出して、PZパルスデータに変換
してレンズRAM61bのPZPTRGETにストア
し、駆動スピードデータ(bit6,7のF SPA,
SPB) をSPDDRC2にセットし、フラグF
MOVTRGを立てるが、フラグF MDMが下りてい
れば、入力したデータの上位4ビットをアドレスSPD
DRC1にストアし、フラグF MOVをセットする
(S813〜S819)。これらのデータは、2msタイ
マ割込みルーチンの中で参照され、指定された動作のパ
ワーズームが行なわれる。
【0144】フラグF LBATREQおよびF IP
ZBをセットしたら、データ入力完了信号を出力し、通
信割込みを許可してリターンする(S820〜S820
−2)。なお、フラグF MDM(bit3)が立って
いるときは、指定したメモリにストアされている焦点距
離にパワーズームさせるコマンドとなり、フラグF MD
Mが立っていないときは、フラグF MDT、F MD
W(bit4,5)で指示される方向にパワーズームさ
せるコマンドとなる。フラグF MDTがTELE方向
駆動を指定し、フラグF MDWがWIDE方向駆動を
指定し、フラグF SPA、F SPB(bit6,
7)は、ズーミングスピードを指定する。
【0145】図38には、MOVE−PZfコマンドを
受信したときの処理に関するフローチャートを示してあ
る。レンズCPU61は、MOVE−PZfコマンドを
入力すると、コマンド受信完了信号を出力し、カメラボ
ディ11から2バイトの焦点距離データを入力し、入力
した焦点距離データをPZパルスデータに変換してレン
ズRAM61bのアドレスPZPTRGTにストアし、
SPDDRC2に駆動スピードデータをセットし、フラ
グF BATREQ、F IPZB、F MOVTRG
をセットする。これらのデータは2msタイマ割込みルー
チン内で参照され、指定された動作のパワーズームを実
行させる。そしてデータ入力完了信号を出力し、通信割
込みを許可してからリターンする(S821〜S82
7)。
【0146】『CNTAF処理』次に、撮影レンズ51
におけるAFパルスカウント処理に関して、図39〜図
43に示したフローチャートを参照して説明する。な
お、このカウント処理は、図27のPZ−BSTATE
コマンド(20)のS703の処理の詳細である。本実
施例では、フォーカシングレンズ53Fがファー端(無
限遠撮影位置)に達したときにAFパルスカウンタの値
をクリアして0にし、ニア端(最短撮影位置)に達した
ときには最大値をAFパルスカウンタにセットする。そ
して、AFパルサー59から出力されるAFパルスを、
ニアムーブ(至近距離方向に駆動)のときには加算し、
ファームーブ(無限遠方向に駆動)のときには減算す
る。
【0147】先ず、割込みを禁止し、通信で入力したデ
ータをアドレスPZ_BDSTにメモリし、距離コード
板81から現在の距離コードを入力する(S901〜S
905)。そして、ファー端(無限遠位置)であること
を識別するフラグF ENDFが立っていれば、入力し
た距離コードがファー端のコードであるかどうかをチェ
ックする(S907〜S909)。距離コードがファー
端であれば、現在のAFパルス値及びAFパルスカウン
トスタート値(アドレスAFPXL,H、AFPSTR
TL,Hの内容)をクリアし、現在位置のAFパルスが
分かっていることを表わすフラグF AFPOSを立て
る(S909、S913、S915)。さらにニアムー
ブであることを識別するフラグF NEARMがクリア
されていればCNTAFP10処理に飛び、立っていれ
ば駆動方向が変わるのでCNTAFP11処理に飛ぶ
(S917)。検出した距離コードがファー端コードで
なければ、ファー端フラグF ENDFをクリアしてC
NTAFP3処理に飛ぶ(S909、S911)。
【0148】ファー端フラグF ENDFがクリアされ
ているときには、ニア端(至近合焦位置)であることを
識別するニア端フラグF ENDNをチェックし、クリ
アされていればCNTAFP3に進む(S919)。ニ
ア端フラグF ENDNが立っているときには、距離コ
ードがニア端のコードであるかどうかをチェックし、ニ
ア端のコードでなければ、ファー端フラグF ENDNを
クリアしてCNTAFP3処理に進む(S919〜S9
23)。距離コードがニア端のときには、現在のAFパ
ルスカウント値及びAFパルスカウントスタート値を最
大値にセット(N_AFMAXL,HをAFPXL,
H、AFPSTRTL,Hにセット)し、現在のAFパ
ルス値がわかっていることを表わすフラグF AFPO
Sをセットし、ファームーブ(F FARM=1)であ
るかどうかをチェックし、ファームーブであればCNT
AFP11処理に進み、ファームーブでなければCNT
AFP10処理に進む(S925〜S929)。
【0149】以上のように、ファー端(F ENDF=
1) あるいはニア端 (F ENDN=1) のときには、
それぞれ所定の値でAFパルスのカウント値を補正す
る。ただし、入力した距離コードを判断して端点にない
ときは、上記端点補正は行なわない。
【0150】フォーカシングレンズ群53Fがファー端
とニア端の間にあるときの処理(CNTAFP3処理)
について、図40に示したフローチャートを参照して説
明する。
【0151】先ず、現在のAFパルスのハードカウンタ
のカウンタ値をAFパルスカウンタ(AFPCNTL,
H)にセットする(S931、S933)。フラグF
FARMがクリアされているときにはCNTAFP6処
理に進み、セットされているときには、前回ニアムーブ
であったかどうか(フラグF NEARMOがセットさ
れた否か)をチェックする(S933、S935)。ニ
アムーブからファームーブに変わったときには、AFパ
ルスカウントスタート値(AFPSTRL,H)にAF
パルスカウント値(AFPCNTL,H)を加算して所
定の現在AFパルス値及びAFパルスカウントスタート
値メモリAFPXL,H&AFPSTRTL,Hにメモ
リしてCNTAFP12処理に進む(S935、S93
7)。
【0152】前回ニアムーブではなかったときには、前
回ファームーブであったかどうかをチェックし、ファー
ムーブでもなかったとき、つまり動いていなかったとき
にはCNTAFP11処理に進み、前回もファームーブ
だったときには駆動方向が変わっていないので、AFパ
ルスカウントスタート値(AFPSTRL,H)からカ
ウント値(AFPCNTL,H)を減算してその差を現
在のAFパルス値(AFPXL,H)にメモリし、CN
TAFP16処理に進む(S939、S941)。
【0153】現在ファームーブでなかったときのCNT
AFP6処理について、図41に示したフローチャート
を参照して説明する。なお、CNTAFP6処理は、A
F処理開始後最初に入るルーチンでもある。先ず、ニア
ムーブであるかどうかをチェックし、ニアムーブでなけ
ればCNTAFP8処理に進む(S951)。ニアムー
ブであれば、前回ニアムーブであったかどうかをチェッ
クし、前回もニアムーブであったときには、AFパルス
カウントスタート値(AFPSTRTL,H)にAFパ
ルスカウント値(AFPCNTL,H)を加算してその
和を現在のAFパルス値(AFPXL,H)にメモリす
る(S953、S955)。
【0154】前回ニアムーブでなく、かつ前記ファーム
ーブであれば駆動方向が変わっているので、AFパルス
カウントスタート値(AFPSTRTL,H)からAF
Pカウント値(AFPCNTL,H)を減算してその差
を現在のAFパルス値及びAFパルスカウントスタート
値(AFPXL,H&AFPSTRTL,H)にメモリ
する(S957、S959)。前回ファームーブでなけ
れば、CNTAFP11処理に進む(S957)。
【0155】AFモータ39が停止しているときの処理
(CNTAFP8処理)について、図42に示したフロ
ーチャートを参照して説明する。CNTAFP8処理で
は、先ず、前回ニアムーブであったかどうかをチェック
する(S961)。
【0156】前回ニアムーブであれば、ニアムーブから
の停止なので、AFパルスカウントスタート値(AFP
STRTL,H)にAFパルスカウント値(AFPCN
TL,H)を加算してその和を現在のAFパルス値及び
AFパルスカウントスタート値(AFPXL,H&AF
PSTRTL,H)にメモリしてCNTAFP10処理
に進む(S961、S963)。前回ファームーブのと
きにはファームーブからの停止なので、AFパルスカウ
ントスタート値(AFPSTRTL,H)からAFパル
スカウント値(AFPCNTL,H)を減算して現在の
AFパルス値及びAFパルスカウントスタート値(AF
PXL,H&AFPSTRTL,H)にメモリしてから
CNTAFP10処理に進む(S961、S965、S
967)。前回ニアムーブでもファームーブでもなけれ
ば停止なので、CNTAFP16処理に進む(S96
1、S965)。
【0157】CNTAFP10、11、12、16処理
について、図43に示したフローチャートを参照して説
明する。CNTAFP10にはAFモータ39が停止し
た直後に入るので、AFパルサー59のLEDを消灯
し、PZ_BDSTの内容をPZ_BDST0にメモリ
し、通信割込みを許可してからAFパルスカウント処理
を抜ける(S971、S977、S979)。
【0158】CNTAFP11処理には、AF駆動開始
時に入るので、AFパルサー59のLEDを点灯してA
Fパルスハードカウンタ及びAFパルスカウント値メモ
リ(AFPCNTL,H)をクリアし、PZ_BDST
のメモリ内容をPZ_BDST0に移し、通信割込みを
許可してからAFパルスカウント処理を抜ける(S97
3、S975、S977、S979)。
【0159】CNTAFP12処理には、AF駆動中に
駆動方向が変わるときに入るので、AFパルスハードカ
ウンタ及びAFパルスカウント値(AFPCNTL,
H)をクリアし、PZ_BDSTのメモリ内容をPZ_
BDST0に移し、通信割込みを許可してからAFパル
スカウント処理を抜ける(S975、S977、S97
9)。
【0160】CNTAFP16処理には、ニアムーブま
たはファームーブでの同方向駆動中(S655、S64
1)、またはAFモータ停止中(S965)に入るの
で、PZ_BDSTのメモリ内容をPZ_BDST0に
移し、通信割込みを許可してからAFパルスカウント処
理を抜ける(S977、S979)。
【0161】LBコマンド処理 次に、レンズの状態等のレンズ側情報をカメラ側の要求
に応じてパワーズームレンズ51からカメラボディ11
に転送させるコマンドに関する処理について、表4およ
び図44〜図51に示したフローチャートを参照して説
明する。これらのコマンドの内容は、表4に示してあ
る。なお、これらの図44〜図51に示したフローチャ
ートは、図8の通信割込みルーチンにおけるS209に
示した処理の詳細図である。コマンドの下位の内容によ
って対応する処理が実行される。
【0162】『PZ−LSTATE処理』図44に示し
たフローチャートは、PZ−LSTATE(10)処理
に関するもので、パワーズームレンズ51のパワーズー
ム制御状態に関するデータをカメラボディ11に送る処
理である。レンズCPU61は、パワーズームに関する
レンズステート(PZ−LSTATE)要求コマンドを
受信すると、コマンド受信完了信号を出力した後に、パ
ワーズームの制御状態に関するデータ(PZ_LS
T)、例えば像倍率一定ズーム制御中であるかどうかな
どをカメラボディ11に出力する(S1001、S10
02)。そして、データ送信完了信号を出力して通信割
込みを許可してリターンする(S1003、S100
4)。
【0163】この処理において使用されるフラグの内容
について説明する。フラグF_TMOV(bit 0)は、
ズームモータがTELE方向に動いているときにセット
される。 フラグF_WMOV(bit 1)は、ズームモ
ータがWIDE方向に動いているときにセットされる。
フラグF_TENDは、ズーミングレンズ群53ZがT
ELE端にあるときにセットされる。フラグF_WEN
Dは、ズーミングレンズ群53ZがWIDE端にあると
きにセットされる。フラグF_IPZBは、マニュアル
パワーズーム以外でパワーズーム動作(ISZ、PZの
イニシャライズ動作、収納動作)するときにセットされ
る。フラグF_IPZIは、ISZ中にマニュアルパワ
ーズーム操作が行われたときにセットされる。フラグF
_ISOKは、ISZ動作中であるときにセットされ
る。フラグF_MPZは、マニュアルパワーズーム動作
中であるときにセットされる。
【0164】『POFF−STATE、POFFS−W
SLEEP処理』図45には、POFF−STATE
(11)処理及びPOFFS−WSLEEP(12)処
理に関するフローチャートを示してある。これらの処理
は、レンズのパワーズームに関するスイッチの情報、バ
ッテリ要求情報、PZ用の電源(バッテリ)のモニタ情
報等をボディ11に送る処理である。POFF−STA
TE(11)とPOFFS−WSLEEP(12)との
違いは、本コマンド通信終了後にレンズCPU61が低
消費電力モードに入るかどうかの違いである。POFF
S−WSLEEP(12)コマンド処理は、これを実行
すると、本通信中にフラグF STNDBYをセット
し、メインルーチンに戻ったときに低消費電力モードに
移行するコマンドである。すなわち、POFFS−WS
LEEP(12)コマンドは、POFF−STATE
(11)とインストラクションコードのSTANDBY
コマンド(30)の内容を両方実行するコマンドであ
る。
【0165】レンズCPU61は、POFFS−WSL
EEP(12)コマンドの場合、フラグF STNDB
Yをセットしてコマンド受信完了信号を出力し、スイッ
チ(75、77)の状態を入力する(S1011〜S1
015)。そして、フラグF STNDBYがセットされ
ているとき(POFFS−WSLEEP(12)のと
き)には電動/手動切替えスイッチ(D/Mスイッチ)
が電動のときで、かつテレ、またはワイドスイッチ(ス
ピード切替えスイッチ)がオンされているときにはバッ
テリ要求フラグF BATREQを立ててS1025に
進むが、それ以外のときにはそのままS1025に進む
(S1017、S019、S1021、S1023)。
【0166】なお、フラグF STNDBYがセットさ
れているときは、通常、本通信割り込みを終了して、メ
インルーチンに戻ったときに、低消費電力モ−ドへ移行
するが、フラグF BATREQがセットされていれ
ば、フラグF STNDBYがセットされていても、低
消費電力モ−ドに移行せず、通常動作を続けることがで
き、マニュアルパワーズームの動作等が可能となる(図
7参照)。
【0167】また、フラグF STNDBYがセットさ
れていないときは、メインルーチンに戻っても低消費電
力モ−ドに移行しないので、PZスピードスイッチ75
がオンされていれば、本コマンド内でフラグF BAT
REQをセットしなくてもマニュアルパワーズーム等の
動作は可能である。フラグF STNDBYがクリアさ
れているとき(POFF−STATE(11)のとき)
には、そのままS1025に進む。
【0168】S1025では、入力したズームモード切
換えスイッチ77に応じてフラグF SLSW、F AS
SW、F PZM、F PZD、F AFSWをセット
またはクリアする。そして、端子VBATTの状態をモ
ニタし、カメラボディ11からズームモータ65用の電
力が供給されていなければフラグF BDETをクリア
し(VBATTオフ)、供給されていればフラグF
DETをセットする(VBATTオン)(S1027〜
S1031)。そして、上記セットした1バイトのデー
タ(POFF−ST)をカメラボディ11へ転送し、デ
ータ出力完了信号を出力し、通信割込みを許可してリタ
ーンする(S1033〜S1037)。
【0169】ここで、フラグF SLSWは、セットさ
れる事によりパワーズームレンズ51のズームセットボ
タンSLがオンされている事を、また、クリアされる事
によりオフされている事を示すフラグである。また、フ
ラグF ASSWは、セットされる事により、パワーズ
ームレンズ51のスライドスイッチがAS位置(即ち、
セルフバック位置、換言すれば、オートパワーズームモ
ード変更位置)にある事を、クリアされる事により上記
以外の位置(PまたはA)にある事を示すフラグであ
る。また、フラグF PZMは、セットされる事によ
り、パワーズームレンズ51のスライドスイッチがAS
またはA位置(即ち、オートズーム)にある事を、クリ
アされる事によりP位置(即ち、マニュアルパワーズー
ム)にある事を示すフラグである。
【0170】また、フラグF PZDは、パワーズーム
レンズ51のスイッチが電動か手動かを示すパワーズー
ムレンズ側のフラグであり、セットされた状態で電動ズ
ームを、クリアされた状態で手動ズームを夫々示してい
る。また、フラグF AFSWは、パワーズームレズ5
1のAFスイッチの状態を示すフラグであり、セットさ
れる事によりAF状態を、クリアされる事によりMF状
態を夫々示している。
【0171】POFF−STATE処理のときには、S
1011のフラグF STNDBYセット処理を飛ばし
てS1013に入り、以降はPOFFS−WSLEEP
処理と同一の処理を実行する。
【0172】『LENS−INF1処理』図46に示し
たLENS−INF1のフローチャートは、レンズ51
の可変情報をカメラボディ11に送る処理である。
【0173】レンズCPU61は、LENS−INF1
データ要求コマンド入力すると、コマンド受信完了信号
を送信し、1バイトのLNS_INF1データのうち、
パワーズームの方向に関する2ビットをクリアし、AE
オートレンズであることを識別する1ビットをセットし
てから、ズーム方向スイッチ情報を入力する(S104
1〜S1043)。そして、入力したスイッチ情報に応
じて対応するビットをセットし、1バイトのレンズデー
タとしてカメラボディ11に出力する(S1044、S
1045)。そして、データ送信完了信号を出力し、通
信割込みを許可してリターンする(S1046〜S10
47)。なお、LNS_INF1データには、像倍率一
定ズーム処理に関するデータが含まれている。詳細は先
に記した通りである。
【0174】『LENZ−INF2処理』図47に示し
たLENS−INF2のフローチャートは、レンズ51
固有の固定データをカメラボディ11に送信する処理で
ある。レンズCPU61は、LENS−INF2コマン
ドを入力すると、コマンド受信完了信号を出力し、LN
S−INF2データをカメラボディ11へ出力し、デー
タ入力完了信号を出力し、通信割込みを許可してリター
ンする(S1051〜S1054)。LENS−INF
2データには、レンズのバージョン、PZレンズかどう
かなどを識別するデータが含まれており、これらのデー
タは固定値で、レンズROM61aに格納されている。
【0175】『LENS−AFPULSE処理』図48
に示したLENS−AFPULSEのフローチャート
は、レンズAFパルスカウント値をカメラボディ11に
出力する処理である。すでに説明したように、LENS
−AFPULSコマンドの通信前に必ず、SET−AF
POINTコマンド通信が行われる。このSET−AF
POINTコマンドの内容に応じてLENS−AFPU
LSEコマンドでどのAFパルスをボディに送るかが決
まる。
【0176】レンズCPU61は、LENS−AFPU
LSEコマンドを入力すると、コマンド受信完了信号を
出力し、現在のAFパルスを要求されているときには、
現在のAFパルス数(AFPXL,H)をレジスタ(図
示せず)にストアする(S1061〜S1063)。像
倍率一定ズーム(ISZ)のパルスを要求されていると
きには、ISZのAFパルスデータ(ISZ−AFP
L,H)をレジスタにストアする(S1062、S10
64、S1065)。いずれでもないときには、指定さ
れたアドレスのAFパルスデータ(AFP0L,H〜A
FP7L,H)をレジスタにストアする(S1062、
S1064、S1066)。そして、レジスタにセット
したAFパルスデータをカメラボディ11に出力し、デ
ータ送信完了信号を出力し、通信割込みを許可してリタ
ーンする(S1067〜S1069)。
【0177】『FOCALLEN−X処理』パワーズー
ムレンズ51の焦点距離データをカメラボディ11に出
力するFOCALLEN−X処理について、図49に示
したフローチャートを参照して説明する。すでに説明し
たように、FOCALLEN−Xコマンドの通信前に必
ずSET−PZPOINTコマンドの通信が行われる。
このSET−PZPOINTコマンドの内容に応じて、
FOCALLEN−Xコマンドを受けたときにどの焦点
距離をボディに送るかが決まる。
【0178】レンズCPU61は、FOCALLEN−
Xコマンドを受信すると、コマンド受信完了信号を出力
し、現在の焦点距離を要求されているときには、現在の
焦点距離(FCLXL,H)をレジスタにストアする
(S1071〜S1073)。像倍率一定ズーム(IS
Z)の焦点距離(ISZ−FCLL,H)を要求されて
いるときには、像倍率一定ズームの焦点距離データをレ
ジスタにストアする(S1072、S1074、S10
75)。また、WIDE端の焦点距離を要求されている
ときには、そのWIDE端の焦点距離をレジスタにスト
アし(S4401、S4403)、TELE端の焦点距
離を要求されているときには、そのTELE端の焦点距
離をレジスタにストアし(S4405、S4407)、
何れでもない場合には、指定されたアドレスの焦点距離
(FCL0L,H〜FCL7L,H)をレジスタにスト
アする(S1072、S1074、S1076)。そし
て、レジスタにセットした焦点距離データをカメラボデ
ィ11に出力し、データ送信完了信号を出力し、通信割
込みを許可してリターンする(S1077〜S107
9)。
【0179】『IMAGE−LSIZE処理』図50に
示したIMAGE−LSIZEのフローチャートは、レ
ンズRAM61bの所定アドレスにメモリされている、
像倍率一定ズーム制御のための像倍率データをカメラボ
ディ11に送る処理である。
【0180】レンズCPU61は、IMAGE−LSI
ZEコマンドを入力すると、コマンド受信完了信号をカ
メラボディ11に出力し、像倍率(イメージサイズ)に
関するデータ(ISZ−IMGL,H)をカメラボディ
11に出力し、データ送信完了信号を出力し、通信割込
みを許可してからリターンする(S1081〜S108
5)。
【0181】『16byteデータ処理』図51に示した1
6byteデータフローチャートは、16バイトの基本レン
ズデータのすべてをカメラボディ11に送る処理であ
る。なお、このコマンドは、図8の通信割込みルーチン
のS221における処理の詳細である。コマンド下位の
内容によって各コマンドが実行される。なお、前半8by
teおよび後半8byte処理は、16byteデータ通信と同様
なので詳細は略す。
【0182】レンズCPU61は、16byteコマンドを
入力すると、コマンド受信完了信号をカメラボディ11
に出力し、16バイトの所定データ(LC0〜LC1
5)をカメラボディ11に出力し、データ送信完了信号
を出力し、通信割込みを許可してリターンする(S10
91〜S1095)。
【0183】[ボディのPZ処理]次に、カメラボディ
11側のパワーズームに関する処理に関して、図52〜
図55に示したフローチャートを参照して説明する。こ
の処理は、カメラボディ11のメイン(ボディ)CPU
35のROM35aにメモリされたプログラムに基い
て、メインCPU35により実行される。
【0184】このメインフロー処理には、メインスイッ
チがオン(電池を入れて電源が投入されたとき)など、
メインCPU35がリセットされたときに、最初に入
る。この処理に入ると、まずRAM35b、ポート設定
等のイニシャライズ行い、スイッチ入力、E2 PROM
データ入力等により所定の情報を入力し、パワーズーム
イニシャライズ処理(PZINITサブルーチン)を実
行する(S1101、S1103、S1105)。パワ
ズームイニシャライズとは、本実施例では、PZレンズ
にズーミングレンズ位置検出のための初期化処理、フォ
ーカシングレンズ位置検出のための初期化処理等を行な
わせるための処理である。以上は最初に電源が投入され
たとき(図示しないメインスイッチがオンされたとき)
の処理で、電源が投入されている間は、次ステップ(S
1107)以降の処理を繰り返す。
【0185】ステップS1107では、所定の情報を入
力し、ロックされていなければ(メインスイッチがオン
していれば)撮影可能なので所定の処理に進み、ロック
解除されていれば(メインスイッチがオフしていれ
ば)、ステップS1181以降のロック処理に進む(S
1109)。
【0186】ロックが解除されているときには、そのロ
ック解除が最初の場合、あるいは撮影レンズが装着され
てから最初の処理であれば、フラグF NEWCOM
(撮影レンズとの間で旧通信が終了して新通信に入った
ときに立つフラグ)をクリアし、PZイニシャライズフ
ラグF PZINITをクリアしてパワーズームのイニ
シャライズを行う(S1109〜S1115、S112
1、S1123)。
【0187】最初のロック解除でも撮影レンズが装着さ
れて最初の処理でもない場合には、最初のAFモードで
あるか、あるいは最初のPZモードであれば、AF、P
Zに関する諸動作、データ等をイニシャライズするため
に、これらがイニシャライズされたときに立つフラグF
PZINIT、F AFINITを共にクリアし、P
ZINITサブルーチンをコールする(S1111、S
1113、S1117〜S1123、S4901)。
【0188】次に、スイッチ情報を入力してから、パワ
ーズームに関する処理(PZLOOPサブルーチン)を
実行し、表示パネル45に所定の表示を行なってステッ
プS1133に進む(S1127〜S1131)。
【0189】この後、ステップS1133において、測
光スイッチSWS(AFスイッチ)がオンされているか
否かをチェックし、換言すれば、レリーズスイッチが半
押し状態となっているか否かを判断する。このステップ
S1133において、測光スイッチSWSがオフしてい
ると判断される場合には、ステップS4501に進み、
AFモードが設定されているか否かを判断する。尚、こ
の一実施例においては、AFスイッチをオンする事によ
りAFモード(自動合焦動作を実行させるモード)が設
定され、オフする事によりMFモード(撮影者によるフ
ォーカスリングの回動により合焦動作を実行させるモー
ド)が設定される様になされている。
【0190】このステップS4501においてAFモー
ドが設定されておらず、MFモードが設定されていると
判断される場合には、ステップS4503に進み、IS
Zにおける焦点距離をメモリ(ストア)させるISZメ
モリ要求フラグF ISZMREQをクリアし、ステッ
プS4505において、パワーズーム駆動時にAF動作
を要求するAF動作要求フラグF PZAFREQをク
リアする。この後、ステップS1135に進み、測光I
C、CCD、E2 PROM及び周辺制御回路の一部の電
源Vddをオフする。そして、ステップS1136に進
み、AF中フラグF AFがクリアされていれば、ST
ARTからの処理へ戻り、AF中フラグF AFが立っ
ていればS1165に進む。
【0191】ここで、AF中フラグF AFが立ってい
れば、測光スイッチSWSがオフする前にAFおよびこ
れに関連する像倍率一定ズーム処理が行われている場合
があるので、ステップS1165において像倍率一定ズ
ームストップフラグF ISZSTOPをセットし、ス
テップS1167において像倍率一定ズームの停止及び
停止チェック処理(IPZENDCHECKサブルーチ
ン)を実行する。
【0192】次に、ステップS1169において合焦フ
ラグF INFOCUSをクリアし、ステップS117
1においてAFモータ停止処理を行い、ステップS11
73においてPZ−BSTATEコマンド通信により、
パワーズームレンズ51にAFの駆動情報等を送り、ス
テップS1175においてAF中フラグF AFをクリ
アしてS1176に進む。
【0193】一方、上述したステップS4510におい
てAFモードが設定されていると判断される場合には、
ステップS4507に進み、ここでISZメモリ要求フ
ラグF ISZMREQがクリアされ、且つ、引き続く
ステップS4509においてAF動作要求フラグF
ZAFREQがクリアされていると判断される場合に
は、ISZにおけるメモリ要求も、パワーズーミング時
のAF動作の要求もない通常の状態であり、引き続くス
テップS4511においてパワーズーム電源がオフして
いると判断される場合には、上述したステップS113
5に進み、測光IC、CCD、E2 PROM及び周辺制
御回路の一部の電源Vddをオフする。
【0194】しかし、ステップS4511において、パ
ワーズーム電源がオンしていると判断される場合には、
ステップS4513に進み、PZ−LSTATE通信を
実行し、マニュアルパワーズームがオンしているか、オ
フしているかの情報をパワーズームレンズ51側から得
る。そして、引き続くステップS4515において、ス
テップS4513で得たPZ−LSTATE通信結果に
基づき、マニュアルパワーズームのオン/オフ状態を判
断する。ここで、マニュアルパワーズームがオフしてい
ると判断される場合には、測光スイッチSWSがオフ状
態で、しかも、AFモードが設定された状態で、ズーム
操作リングが回動されていないと判断される場合である
ので、上述したステップS1135に進み、測光IC、
CCD、E2 PROM及び周辺制御回路の一部の電源V
ddをオフする。一方、ステップS4515において、
マニュアルパワーズームがオンしていると判断される場
合には、測光スイッチSWSがオフ状態で、AFモード
が設定された状態において、ズーム操作リングが回動さ
れて、焦点距離が変更された場合であるので、ステップ
S1457に進み、AF動作要求フラグF PZAFR
EQをセットして、AF動作を要求し、ステップS11
37に進み、電源Vddをオン(定電圧を印加)し、引
き続くステップS1138において、露出に関する測光
および演算を行い、その結果を表示する。
【0195】即ち、従来においては、測光スイッチSW
Sのオン動作に伴いAF動作が開始され、測光スイッチ
SWSがオフされた状態では、例えズーム操作リングが
回動されてもAF動作は開始されない様に構成されてい
たが、この一実施例においては、例え、測光スイッチS
WSがオフされていても、ズーム操作リングが回動さ
れ、焦点距離が変更されたならば、AF動作が開始され
る様に設定されている。この結果、測光スイッチSWS
のオン/オフ状態に係わらず、ズーム操作リングが回動
操作されて焦点距離が変更されたならば、AF動作が開
始される事になる。
【0196】ここで、ズームレンズの設計上、テレ端に
おける合焦位置とワイド端における合焦位置とは一致し
ていることが好ましく、例え焦点距離が変更されたとし
ても、ピントがずれる事は無い様になされている。しか
しながら、テレ端における合焦位置とワイド端における
合焦位置とを正確に一致させる事は困難であり、この結
果、実際には、焦点距離を変更するとピントがずれる事
になる。この一実施例においては、上述した様に、ズー
ム操作リングが回動されて焦点距離が変更されたなら
ば、測光スイッチSWSのオン/オフ状態に係わらずA
F動作が開始される事になり、撮影者は例え焦点距離を
変更したとしても全焦点距離に渡り、ピントのあった
(合焦した)被写体をビューファインダで観察すること
が出来る事になる。
【0197】また、撮影動作を終了して、測光スイッチ
SWSから一旦手を離した状態では、その撮影時の焦点
距離及び被写体までの距離にあったピント位置が一時的
に保持される事になる。ここで、この後、前回の撮影し
た被写体体までの距離と異なる被写体を、焦点距離を変
更(パワーズーミング)した上でビューファインダから
観察しようとした場合に、従来においては、測光スイッ
チSWSから手を離している以上、AF動作は起動され
ず、従って、前回の撮影時における被写体にピントが合
ったままの状態、即ち、今度撮影しようとする被写体に
対しては、ピントのずれた状態でしかビューファインダ
から観察出来ない事となり、非常に不便である。しかし
ながら、この一実施例においては、パワーズーミングす
べくズーム操作リングを回動させた時点で、例え、レリ
ーズボタンから指が離れて、測光スイッチSWSがオフ
していたとしても、AF動作が開始される事となり、ビ
ューファインダから常にピントのあった状態で被写体を
観察しつつパワーズーミングを実行することが出来、大
変に使い勝手の良いカメラが提供される事になる。
【0198】一方、上述したステップS1133のチェ
ック時に、測光スイッチSWSがONしていれば、先
ず、ステップS4519においてAF動作要求フラグF
PZAFREQをクリアした上で、ステップS113
7に進むことになる。即ち、測光スイッチSWSがオン
されていると判断される場合には、AF動作要求フラグ
PZAFREQを先ずはクリアする事になる。これ
は、測光スイッチSWSのオン動作に伴い、ズーム操作
リングの回動とは無関係に、換言すれば、パワーズーミ
ング動作の実行とは無関係に、AF動作が開始される事
になるが、その際のAF動作においては、後述するが精
密な合焦動作が実行される様に設定されている。一方、
AF動作要求フラグF PZAFREQのセットに伴う
AF動作においては、後述するが、合焦範囲を広げて、
比較的鈍い合焦動作を実行する様に設定されている。こ
の為、このステップS4519において、AF動作要求
フラグF PZAFREQをクリアする事により、測光
スイッチSWSがオンする事に伴い実行される精密なA
F動作が、AF動作要求フラグF PZAFREQのセ
ットに伴う鈍いAF動作に優先して設定される事にな
る。
【0199】尚、測光スイッチSWSがオフした状態
で、且つ、AFモードが設定されている状態において、
上述したステップS4507でISZメモリ要求フラグ
ISZMREQが既にセットされているか、また
は、ステップS4509でAF要求フラグF PZAF
REQが既にセットされている場合には、上述したステ
ップS1137に進むことになる。
【0200】ここで、このステップS1137において
は、電源Vddをオン(定電圧を印加)し、ステップS
1138において露出に関する測光および演算を行い、
その結果を表示すると、引き続くステップS1139に
おいてAFモードか否かを判断し、AFモ−ドでなけれ
ば上述したS1165からの処理へ飛ぶ。また、このス
テップS1139においてAFモードであると判断され
る場合には、ステップS1140においてAF中フラグ
AFをセットし、ステップS1143において測距
処理、つまり積分を開始し、積分データを取り込んで所
定のプレディクタ演算を実行し、ステップS1145に
進む。
【0201】ステップS1145において、プレディク
タ演算結果が有効のと判断されるときには、ステップS
4521において、AF動作要求フラグF PZAFR
EQがクリアされていると判断された場合に、ステップ
S1149において合焦かどうかを判断して、合焦のと
きには、ステップS4525においてフラグF INF
OCUSをセットした上で、ステップS1151におい
て合焦処理を行なう。そして、ステップS4527にお
いて、AF要求フラグF PZAFREQをクリアした
後、ステップS1159の動体処理を実行する。
【0202】一方、ステップS1149において非合焦
と判断されるときには、ステップS1153においてパ
ワーズームレンズが装着されているか否かを判断し、パ
ワーズームレンズが装着されていないと判断される場合
には(F PZ=0のとき)、S1176に飛ぶが、パ
ワーズームが装着されていると判断される場合には、ス
テップS1155においてAFの駆動情報等をPZ−B
STATEコマンドでパワーズームレンズ51に送信し
て、ステップS1157においてAFモータ39を起動
してからS1159の動体処理に進む。
【0203】一方、上述したステップS1145におい
て、プレディクタ演算結果が有効と判断され、ステップ
S4521において、AF動作要求フラグF PZAF
REQがセットされていると判断された場合には、ステ
ップS1149での合焦判断の前に、ステップS452
5において合焦範囲を広げる動作を実行する。即ち、こ
の合焦範囲拡大動作においては、合焦と判断されるピン
トずれの許容範囲を、測光スイッチSWSがオンされる
事により実行されるAF動作における合焦範囲よりも、
この一実施例においては、絶対値で2倍になる様に変更
動作する様に設定されている。
【0204】即ち、ズーム操作リングが回動される事に
により測光スイッチSWSがオフされた状態でもAF動
作が強制的に実行される場合には、そのAF動作は撮影
時の合焦を直接の目的とするものではなく、単に、焦点
距離が移動した状態での合焦状態を保証したり、撮影者
がビューファインダで被写体をフレーミングする際の合
焦状態を保証する事を目的とするものであり、精細な合
焦状態が要求されるものではない。一方、撮影時の合焦
動作は、その合焦位置が細密に規定されなければなら
ず、合焦範囲は狭く設定せざるを得ない。この結果、撮
影時に合焦位置が発見されない場合が発生するが、その
場合にはサーチ動作を実行して、AFモータをニア位置
とファー位置との間で往復移動して、極力合焦位置を発
見する様にしなければならない。ここで、この様なサー
チ動作は撮影者に取っては煩わしいものであり、特に、
具体的に撮影を意図しない状態でのズーミングに際して
サーチ動作が実行されると、その煩わしいとの感覚は強
く意識される事になる。
【0205】しかしながら、この一実施例においては、
上述した様に、ステップS1149での合焦判断の前
に、ステップS4525において合焦範囲を広げる動作
を実行しているので、簡単に合焦判断がなされ、従って
この様なサーチ動作が行われる虞がなく、撮影者に煩わ
しい感覚を与えずに済む事となる。
【0206】一方、ステップS1145において、プレ
ディクタ演算結果が有効範囲内にないと判断された場合
には、例えば、被写体のコントラストが低過ぎたときな
どは、ステップS4529においてAF要求フラグF
PZAFREQがクリアされていると判断される場合の
時に、ステップS1147において、有効値を求めるサ
ーチ処理を行ない、この後、上述したS1153に進
み、パワーズームレンズが装着されているか否かを判断
する。ここで、サーチ処理とは、上述した様に、AFモ
ータ39を近距離側または遠距離側に駆動しながら積分
を行なって、有効デフォーカス値を求める処理である。
また、ステップS4529においてAF要求フラグF
PZAFREQがセットされている場合には、サーチ処
理を実行することなく、ステップS4531へ進み、A
F要求フラグF PZAFREQをクリアした上で、ス
テップS1176へ飛ぶ。
【0207】ここで、ステップS1151における合焦
処理が終了し、引き続くステップS4527でAF要求
フラグF PZAFREQをクリアしたとき、あるいは
ステップS1157においてAFモータ39の駆動を実
行したときには、ステップS1159において、被写体
が動体であれば動体追従AF処理を行なう。そして、引
き続くステップS1161において、像倍率一定ズーム
モードであれば、ステップS1163において像倍率一
定ズーム処理を行ない、この後、ステップS1176の
レリーズスイッチSWRのチェック処理に進む事にな
る。
【0208】ステップS1176ではレリーズスイッチ
SWRがオンされたかどうかのチェックを行ない、オフ
されていればそのままスタートに戻り、オンされていれ
ばレリーズが許可されていることを条件にレリーズ処理
を行なってスタートに戻る(S1176、S1178、
S1179)。
【0209】また、ステップS1109のチェック時に
ロックされているとき(メインスイッチオフのとき)に
はステップS1181に進む。このロックがこのルーチ
ンにおいて最初のロックかつパワーズームのときには、
プリセットズームセットモードでメモリされている焦点
距離データをカメラボディに退避するために退避処理
(S1183)に進むが、それ以外のときにはステップ
S1223へ飛ぶ(S1181、S1183)。
【0210】最初のロックでないとき、または撮影レン
ズがパワーズームでないときには、撮影レンズへの定電
圧供給(CONT)および電力供給(VBATT)をオ
フし、表示器45の表示をオフしてスタートに戻る(S
1181、S1183、S1223〜S1227)。
【0211】退避処理では、先ずレンズRAM61bに
メモリされている焦点距離をボディへ退避するため、S
ET−PZPOINTコマンドにより退避するメモリ
(RAM61b)のアドレスを指定する。次に、FOC
ALLEN−Xコマンドで指定されたアドレスにメモリ
されている焦点距離データをレンズ51から入力し、入
力した焦点距離データを焦点距離データとしてボディR
AM35bのアドレスFLMにメモリする(S118
4、S1185、S1187)。そして、レンズRAM
65bから像倍率を含むIMAG−LSIZEデータを
入力して像倍率データをボディRAM35bのアドレス
ISMにメモリし、さらにレンズRAM65bからLE
NS−INF2データを入力してS1195に進む(S
1181〜S1193)。本実施例では、退避処理にお
ける通信プロセスを簡略化するために、像倍率データを
カメラ側に転送する構成としているが、像倍率設定時の
焦点距離データおよびレンズ繰出し量データの両方を転
送する構成でもよい。
【0212】ステップS1195、ステップS1197
では、LENS−INF2で入力したデータをもとにパ
ワーズーム収納可能か、パワーズームかどうかをチェッ
クする。パワーズーム収納不可、またはパワーズームで
ないときにはそのままCONT1に進み、パワーズーム
収納可でかつパワーズーム(RETPZ=1、PZD=
1)のときには、ボディ側でバッテリを要求してバッテ
リチェックを行ない、バッテリが正常のときには、パワ
ーズームレンズ51にパワーズーム収納処理を行なわせ
るコマンド(RETRACT−PZ)を送信し、オート
(制御)ズーム駆動中であることを示すフラグF IP
ZONを立て、NGタイマーをスタートさせてCONT
1処理に進む(S1195〜S1209)。尚、既に説
明した様に、プリセットズームもオート(制御)ズーム
の一種であるので、プリセットモードであれば、このフ
ラグF IPZONがセットされる事によりプリセット
駆動中である事が示される事になる。
【0213】また、バッテリチェックにおいてバッテリ
異常のときにはCONT1処理に進む(S1203)。
なお、フラグF RETPZは、レンズ固有の情報で、
ズームレンズがインナーズーム等でズーミングレンズの
収納を必要としない場合はクリアされていて、収納処理
をしない。
【0214】CONT1処理では、パワーズームレンズ
51がAF収納可能かAFモードかをLENS−INF
2により入力したAF収納フラグF RETAF等によ
りチェックし、AF収納可能かつAFモードであれば、
AFモータ39を駆動してフォーカシングレンズ53F
を収納位置(ファー端)に戻す(S1211〜S121
5)。そして、制御パワーズーム中であれば、制御パワ
ーズームが終了するのをチェックしながら待ち、終了し
たら、撮影レンズへの定電圧供給および電力供給をオフ
し、表示器45の表示をオフしてスタートに戻る(S1
217〜S1227)。AF収納不可、あるいはAFモ
ードでなければレンズ収納処理をスキップする。なお、
フラグF RETAFはレンズ固有の情報で、ズームレ
ンズがインナーフォーカス等でフォーカシングレンズの
収納を必要としない場合はクリアされていて、収納処理
をしない。
【0215】[PZ、AF−INIT処理]ボディ11
側で制御する、パワーズームレンズ51の初期化(S1
105)処理について、図56〜図58に示したPZI
NITサブルーチンを参照して説明する。この処理は、
パワーズームレンズ51にズーミングレンズ群53Zの
初期化とフォーカシングレンズ53F群の初期化を実行
させ、メインスイッチのオフでボディ11に退避してい
た情報をレンズ51に戻す処理である。すなわち、前者
は、ズーミングレンズの位置検出及びAFレンズの位置
検出のための処理で、後者はメインスイッチオフ時(ロ
ック時)にボディRAM35bに退避していたISZの
像倍率及びプリセットズーム用の焦点距離を再びレンズ
51(レンズRAM65b)に戻してメモりさせる処理
である。
【0216】この処理に初めて入るときには、旧通信終
了を表わす新通信フラグNEWCOMがクリアされてい
るので、レンズROMとの間でカメラボディ11のクロ
ックに同期してデータ通信を行う旧通信を行ない、その
後レンズCPU61との間で、レンズCPU61のクロ
ックに同期してデータ通信を行う新通信に切り替える
(S1301、S1303)。
【0217】装着された撮影レンズがレンズCPUを搭
載しているKZレンズ(本実施例のパワーズームレンズ
51を含む)でないときには新通信が不可能なのでリタ
ーンし、Kzレンズであれば、撮影レンズから新通信L
ENS−INF2(14)によりデータを入力してパワ
ーズームレンズ(PZレンズ)かどうかをチェックする
(S1305、S1309)。PZレンズでなければ、
PZレンズであることを識別するフラグF PZをクリ
アしてステップS1323に進む(S1309、S13
11)。
【0218】PZレンズであればフラグF PZを立
て、リセットからきた(電池が入れ替えられた)とき、
または初めてレンズが装着されたときには、初期値を像
倍率(イメージサイズ)用メモリISZにメモリする
(S1313、S1315、S1319)。他の場合に
は、STORE−PZF(28)通信により、S118
5においてボディRAM35bのアドレスFMLに退避
させておいたプリセットズーム等のための焦点距離の情
報を、レンズCPU61のレンズRAM61bの所定の
アドレス(FCL0L,H〜FCL7L,H)にメモリ
させる(S1315、S1317)。そして、STOR
E−IS(29)通信を行ない、ボディCPUのRAM
(35b)に退避させておいた像倍率か、S1319で
セットした初期値の像倍率をレンズCPUのRAM(6
1b)の所定のアドレス(ISZ−IMGL,H)へメ
モリさせ、新通信フラグをセットする(S1321、S
1323)。
【0219】次に、POFF−STATE(11)通信
によりレンズCPU61からデータを入力する(S13
25)。パワーズームのイニシャライズが完了したこと
を示すフラグF_PZINITがセットされているか、
パワーズームであることを示すフラグF_PZがクリア
されていれば、スタンバイ処理を行うステップS136
1に飛ぶ(S1327、S1329)。
【0220】フラグF PZINITがクリアされ、か
つフラグF_PZが立っていれば、パワーズームでない
とき(フラグF PZD(POFF−STATEデータ
のbit5)がクリアされているとき)、すなわち手動
ズームのときには、そのままAF初期化(AFINI
T)処理に進む(S1325〜S1331)。パワーズ
ームモードのときには、PZの電源オンをボディ自身が
要求するフラグF_BBATREQを立て、BATON
OFFサブルーチンにおいてPZの電源をONしてパワ
ーズームレンズ51に電力を供給し、さらに正常に電力
が供給されたかをチェックする(S1131〜S113
7)。バッテリの電力が正常に出力されていなければ
(フラグF_BATNG=1のとき)、そのままAFI
NIT処理に進み、正常(F_BATNG=0) であれ
ばPZ−INITPOSコマンド(32)を出力して、
撮影レンズにPZの初期化動作を行わせ、PZのイニシ
ャライズが完了したことを示すフラグF_PZINIT
を立ててAFINIT処理に進む(S1337〜S13
41)。なお、フラグF BATNGはステップS14
17において、フラグF BDETがセットされている
と判断される事により、ステップS4093でクリアさ
れる様に設定されている。
【0221】[AFINIT処理]図58に示したAF
INIT処理フローチャートは、ボディ11側の制御に
より、AFに関する初期化を行う処理である。なお、本
実施例ではPZの初期化後にAFの初期化を行なってい
るが、逆でもよい。
【0222】AFINIT処理では、撮影レンズがAF
モードであることを条件に、フォーカシングレンズ53
Fを収納位置、つまり鏡筒長が最も短くなる位置に移動
させる(S1341、S1343)。なお、本実施例で
は、無限遠位置である。そして、AFINITPOS通
信によりパワーズームレンズ51に初期化動作を実行さ
せ、パワーズームレンズ51側でAF動作の初期化処理
が終了した事を示すフラグFフラグF_AFINITを
立てる(S1345、S1347)。また、この初期化
において、レンズCPU61は、AFパルスカウント用
のレンズRAM61bの初期化等を行なう。
【0223】次に、手動パワーズーム以外のパワーズー
ムであることを示すフラグF_IPZONが立っていれ
ば、パワーズームの初期化が終了したかどうかをIPZ
ENDCHECKサブルーチンでチェックする(S13
49〜S1353)。パワーズームの初期化が終了した
ら、パワーズームが初期化されたことを識別するフラグ
F_PZINITを立て、ボディ側のバッテリ要求フラ
グF BBATREQをクリアし、BATONOFFサ
ブルーチンにてバッテリの電力供給停止及び停止チェッ
クを行う(S1355〜S1359)。
【0224】そして、ボディ11の測光IC17、CC
D21、E2 PROM43等の電源がオン(Vdd O
N)していればそのままリターンし、オフしていればS
TANDBYコマンドを送信して撮影レンズ51のレン
ズCPU61をスタンバイ(低消費電力モードへ移行)
させてからリターンする(S1361、S1363)。
【0225】[BATONOFF処理]図59に示した
BATONOFFフローチャートは、電力要求(バッテ
リ要求)がボディまたはレンズから出されたときに、ズ
ームモータ65用の電力をカメラボディ11からパワー
ズームレンズ51に対して供給し、供給が正常になされ
ているかどうかをどうかをチェックする、メインCPU
35によるチェック処理である。本実施例では、バッテ
リ要求は、カメラボディ11自身が出す場合と、撮影レ
ンズ51が出す場合とがある。
【0226】BATONOFF処理では、先ず、パワー
ズームレンズ51からもカメラボディ11からもバッテ
リ要求がない場合には、すでに端子VBATTへの電力
供給をしていないとき(フラグF_BATONがクリア
されているとき)にはそのままリターンするが(S14
01、S1403、S1405)、端子VBATTに電
力が供給されているときには、パワーズームレンズ51
(端子VBATT)への電力供給をオフし、フラグF_
BATONをクリアし、BODY−STATE0コマン
ドを出力して電力供給がオフしたことを示すデータ(b
it5のVBATT=1)をレンズに送ってからリター
ンする(S1421〜S1425)。
【0227】パワーズームレンズ51またはカメラボデ
ィ11からバッテリ要求があったとき(POFF−ST
ATEデータのbit1のLBATREQがセットされ
ているとき、またはBBATREQがセットされている
とき)には、電力がまだ供給されていなければパワーズ
ームレンズ51に電力供給を行ない、ボディ状態に関す
るBODY−STATE0データを送信して電力供給中
であることを示すデータ(bit5のBBATをセッ
ト)をレンズに送り、電力供給中であることを識別する
フラグF_BATONを立ててからPOFF−STAT
Eデータを受信するが、電力がすでに供給されていると
きにはそのままPOFF−STATEデータを受信する
(S1407〜S1415)。
【0228】そして、バッテリ供給が正常(POFF−
STATEのbit0のフラグF_BDET=1)であ
れば、フラグF BATNGをクリアした上でリターン
する(S4903、S1417)。しかし、電力供給が
異常のとき、例えばGNDラインとショートしていると
きなどには、バッテリ異常であることを識別するフラグ
F_BATNGを立てて、パワーズームレンズ51への
電力供給を停止し、フラグF_BATONをクリアし、
BODY−STATE0コマンドを出力して電力供給停
止データをレンズ51に送ってリターンする(S141
9〜S1425)。
【0229】[PZ−LOOP処理]図60A、図60
Bおよび図61Aに示したPZ−LOOP処理は、メイ
ンCPU35が行なうパワーズームに関する処理であ
る。このPZ−LOOP処理では、パワーズーム関連動
作として、プリセットされた焦点距離までパワーズーム
するプリセットズーム(クリップ)(PSZ)動作、焦
点距離のセット動作(PSZS)、像倍率一定ズーム動
作(ISZ)等を行なう事になる。
【0230】尚、この一実施例では、後に詳細に説明す
るが、プリセットズーム(PSZ)モードが設定された
状態では、ズームセットボタン77(即ち、PZモード
スイッチSL)を押した時に、測光スイッチSWSのオ
ン/オフ状態に係わらずAF動作を起動した上で、プリ
セットされた焦点距離までパワーズームを行なう様に設
定されている。この結果、撮影者はプリセットされた焦
点距離までパワーズームされる被写体像をビューファイ
ダでピントのあった状態で観察することが出来る事にな
る。
【0231】また、プリセットズームセット(PSZ
S)モードが設定された状態では、ズームセットボタン
77を押した時に、ズーム操作リング78を回動する事
により任意に設定された現在の焦点距離をメモリする様
に設定されている。尚、このプリセットズームセット
(PSZS)モードの設定時には、ズームセットボタン
77の押し込みに応じてAF動作は起動されないが、図
53Aを参照して既に説明した所の測光スイッチSWS
のオフ状態でのズーム操作リング78の回動に伴いAF
動作が起動される事になる。この結果、プリセットズー
ムセット(PSZS)での焦点距離の変更時において、
撮影者はビューファインダでピントのあった被写体像を
観察しつつ、フレーミングさせることが出来る事にな
る。
【0232】また、像倍率一定ズーム(ISZ)モード
が設定された状態においては、ズームセットボタン77
が押された時に、ISZメモリ要求フラグF ISZM
REQがセットされる事に伴いAF動作が起動され、合
焦時の被写体までの距離とその際の焦点距離とから、そ
の時の像倍率をメモリする様に設定されている。
【0233】このPZ−LOOP処理に入ると、先ず、
ステップS1501においてフラグF NEWCOMが
セットされているか否かを判断し、クリアされていれ
ば、即ち、新通信が不可であれば、何ら制御手順を実行
することなくリターンする。一方、ステップS1051
においてフラグF NEWCOMがセットされていると
判断され、且つ、ステップ1503において、フラグF
PZがセットされていると判断される場合、即ち、新
通信およびパワーズーム可能であることを条件にステッ
プS1505に進んで、以下に説明する各処理を実行す
る事になる。
【0234】また、ステップ1503においてフラグF
PZがクリアされていて、新通信可でパワーズーム不
可と判断されるときには、ステップS1504−1に進
み、BODY−STATE0通信を行なう。このBOD
Y−STATE0通信では、パワーズームのモ−ド情報
等のボディ側の情報をレンズに送り、引き続くステップ
S1504−2でVddがオンしていると判断される場
合には、ステップS1504−3において、POFF−
STATE通信でレンズ側のスイッチ状態等のレンズ情
報を入力する。一方、Vddがオフしていると判断され
る場合には、ステップS1504−4においてPOFF
S−WSLEEP通信でレンズの情報を入力し、かつ、
レンズCPU61をスタンバイモ−ド(低消費電力モ−
ド)に移行させる。このPOFFS−WSLEEPコマ
ンドによりレンズCPU61は、次の通信コマンドを受
信するまで低消費電力モ−ドを維持したままとなる。こ
の様にステップS1504−3またはステップS150
4−4を実行した後、制御手順はリターンする。
【0235】ここで、上述したステップSS1505で
は、パワーズームレンズ51からPOFF−STATE
でレンズのスイッチ等のデータを入力し、引き続くステ
ップS1507において、そのデータに応じてPZモー
ドの切換えおよび表示修正を行なって、ステップS15
09において電力供給あるいは停止を行なう。この後、
ステップS4601に進み、BODY−STATE0通
信を行なう。このBODY−STATE0通信では、パ
ワーズームのモ−ド情報等のボディ側の情報をレンズに
送り、引き続くステップS4603でVddがオンして
いると判断される場合には、ステップS4605におい
て、POFF−STATE通信でレンズ側のスイッチ状
態等のレンズ情報を入力する。一方、Vddがオフして
いると判断される場合には、ステップS4607におい
てPOFFS−WSLEEP通信でレンズの情報を入力
し、かつ、レンズCPU61をスタンバイモ−ド(低消
費電力モ−ド)に移行させる。このPOFFS−WSL
EEPコマンドによりレンズCPU61は、次の通信コ
マンドを受信するまで低消費電力モ−ドを維持したまま
となる。この様にステップS4605またはステップS
4607を実行した後、ステップS1513以下の制御
手順を実行する事により、入力したデータに基づいて以
下の処理を行なう。
【0236】先ず、ステップS1513においてプリセ
ットズーム(PSZ)モード(即ち、クリップモード)
であるか否かを判断し、PSZモードであると判断され
る場合には、ステップS4701において、所謂初期化
処理の一環として、ISZメモリ要求フラグF ISZ
MREQをクリアしてメモリ動作を禁止し、引き続くス
テップS1515において、フラグF_ISZSTOP
をセットして像倍率一定ズームの動作を禁止し、ステッ
プS1517において、IPZENDCHECKサブル
ーチンを実行して像倍率一定ズームを終了させる。この
後、ステップS1519において、パワーズームレンズ
51の側部に取り付けられたズームセットボタン77が
押されたか否か、即ち、プリセットズーム駆動が開始さ
れたか否かを判断する。具体的には、ズームセットボタ
ン77がオフ状態からオン状態に立ち上がったエッジを
検出、即ち、ズームセットボタン77が押された瞬間を
検出する。
【0237】ここで、プリセットズーム駆動開始(ズー
ムセットボタン77が押し下げられる)でなければ、一
旦、ステップS4703においてフラグF IPZON
がセットされているかを判断し、クリアされていれば、
即ち、プリセットズーム駆動中ではないと判断される場
合には、制御手順をリターンする。この結果、上述した
ステップS1149において既に合焦判断が出た場合に
は、ステップS4527においてAF要求フラグF
ZAFREQがクリアされ、AF動作が停止される事に
なっているので、プリセットズーム(クリップ)動作が
終了した時点で、合焦判断が出ている場合には、このA
F停止状態が維持される事になる。
【0238】一方、ステップS4703においてフラグ
IPZONがセットされている場合、即ち、ズーム
セットボタン77が既に押されていて、しかも、プリセ
ットズームが、現在駆動中であると判断される場合に
は、そのまま制御手順をリターンすると、1回でも合焦
判断が出るとAF動作が停止される事となるので、ステ
ップS4705において、AF要求フラグF PZAF
REQをセットして、AF動作を継続させた上で、制御
手順をリターンする。即ち、この様にステップS470
5においてAF動作の継続が強制される事により、プリ
セットズーム(クリップ)動作の途中において、例え合
焦状態が外れたとしても、プリセットズーム(クリッ
プ)動作が実行されている限り、AF動作が継続して、
確実に、合焦状態が達成される事になる。
【0239】一方、上述したステップS1519におい
てプリセットズーム駆動開始であると判断されると、ス
テップS4707においてAF要求フラグF PZAF
REQをセットして、AF動作を起動する。即ち、この
一実施例においては、ズームセットボタン77が押され
た直後から、実際にプリセットズーム(クリップ)動作
が開始されていようがいまいが、AF動作が開始される
事になる。この結果、この一実施例によれば、プリセッ
トズーム(クリップ)動作の起動がズームセットボタン
77を押す事により指示された時点からAF動作が開始
される事となり、プリセットズーム(クリップ)動作中
において、常に合焦状態が達成される事になる。
【0240】この様にAF動作が起動されてから、ステ
ップS1521において、現在、プリセットズーム(ク
リップ)駆動中(F IPZON=1)であるか否かを
判断し、プリセットズーム(クリップ)駆動中であると
判断される場合には、ステップS1555において、I
PZENDチェックサブルーチンにてプリセットズーム
が終了したかどうかのチェック処理を実行し、このチェ
ック処理が終了した後に制御手順をリターンする。
【0241】また、上述したステップS1521におい
て、未だプリセットズーム(クリップ)動作が開始され
ていないと判断される場合には、ステップS1523に
おいて、カメラボディ11自体で電力供給を要求し、引
き続くステップS1525において電力供給を行なう。
そして、ステップS1527において、バッテリの異常
を判断し、バッテリが異常であると判断される場合に
は、制御手順をそのままリターンし、正常であると判断
される場合には、ステップS1529において、MOV
E−PZNDコマンドを送信して指定したアドレスにメ
モリされている焦点距離位置へパワーズームさせ、引き
続くステップS1531において、プリセットズーム中
であることを識別するフラグF_IPZONを立ててリ
ターンする。
【0242】一方、上述したステップS1513におい
て、プリセットズーム(PSZ)モードが設定されては
いないと判断される場合には、ステップS1541に進
み、プリセットズームセット(PSZS)モード(即
ち、クリップセットモード)が設定されているか否かを
判断する。ここで、プリセットズームセット(PSZ
S)モードであると判断される場合には、ステップS4
709に進み、ISZメモリ要求フラグF ISZMR
EQをクリアした上で、ステップS1543において像
倍率一定制御及びオートズーム(としてのプリセットズ
ーム)の駆動を停止させるフラグ(F ISZSTO
P、F IPZSTOP)をセットし、ステップS15
45においてIPZENDCHECKサブルーチンにて
プリセットズームあるいは像倍率一定ズームの駆動を停
止させる。
【0243】そして、ステップS1547において、上
述したステップS1519と同様に、ズームセットボタ
ン77が押されたか否か、プリセットズームセットが指
示されたか否かを判断する。ここで、ズームセットボタ
ン77が押されたと判断される場合には、ステップS1
549に進み、レンズCPU61に現在の焦点距離デー
タを指定されたレンズRAM61bのアドレスにメモリ
させるために、STORE−PZPコマンドをパワーズ
ームレンズ51に送信し、引き続くステップS1551
において、プリセットズームセット(PSZS)モード
をプリセットズーム(PSZ)モードに変更する。即
ち、一旦、現在の焦点距離データがメモリされたなら
ば、自動的にプリセットズーム(クリップ)モードに切
り換え変更する。この後、ステップS1553におい
て、BODY−STATE0コマンドにおけるビット0
〜2の値を変更して、BODY−STATE0コマンド
を出力してプリセットズームモードに変わったこと等を
パワーズームレンズ51に知らせて、制御手順をリター
ンする。一方、上述したステップS1547において、
ズームセットボタン77が押されていないと判断される
場合には、何もせずに制御手順をリターンする。即ち、
プリセットズームセットモード(クリップセットモー
ド)が設定され続ける事となる。
【0244】一方、上述したステップS1541におい
て、NOと判断された場合、即ち、プリセットズームモ
ード(クリップモード)でもなく、また、プリセットズ
ームセットモード(クリップセットモード)でもないと
判断された場合には、ステップSステップS1561に
おいて、像倍率一定ズームモード(ISZ)が設定され
ているか否かを判断する。ISZが設定されていると判
断される場合には、ステップS1563においてフラグ
IPZSTOPをセットしてプリセットズームを停
止させ、引き続くステップS1565においてIPZE
NDCHECKサブルーチンを実行して、プリセットズ
ームが終了したことをチェックする。
【0245】この後、ステップS1569においてLE
NS−INF1データを入力し、ステップS1571に
おいて、焦点距離を変更すべくズーム操作リング78が
回動されて、パワーズームスイッチPZSWがオンして
いるか否かを判断する。ここで、パワーズームスイッチ
PZSWがオンしていると判断される場合、即ち、現在
焦点距離を変更中である場合には、焦点距離をメモリす
る事は出来ないので、ステップS4711に進み、ここ
で、ISZメモリ要求フラグF ISZMREQをクリ
アし、引き続くステップS4713において、像倍率一
定ズームISZを禁止するフラグF PZWAITをセ
ットして、制御手順をリターンする。
【0246】一方、上述したステップS1571におい
て、パワーズームスイッチがオフされている、即ち、ズ
ーム操作リング78が回動されておらず、ズーミング動
作が終了したと判断される場合、または、未だズーミン
グ動作が起動されていないと判断される場合には、ステ
ップS4715に進み、上述したステップS1519と
同様にしてズームセットボタン77が押されたか否かを
判断する。このステップS4715においてズームセッ
トボタン77が押されたと判断された場合には、ステッ
プS4717に進み、ISZメモリ要求フラグF IS
ZMREQをセットし、引き続くステップS4719に
おいて、合焦しているか否かを判断する。そして、合焦
している場合に限り、ステップS4721に進み、その
時の像倍率をメモリさせるISZ−MEMORYコマン
ドを撮影レンズに出力する。この後、ステップS472
3において、ISZメモリ要求フラグF ISZMRE
Qをクリアし、ステップS4725において、像倍率一
定ズームISZの開始を禁止するフラグF_PZWAI
Tをクリアして、即ち、像倍率一定ズーム動作ISZを
許可して、制御手順を立ててリターンする。
【0247】また、上述したステップS4719におい
て、未だ合焦していないと判断される場合には、上述し
たステップS4713に進み、像倍率一定ズームISZ
を禁止するフラグF PZWAITをセットして、制御
手順をリターンする。
【0248】一方、上述したステップS4715におい
て、NOと判断される場合、即ち、ズームセットボタン
77の押し込み動作も検出されず、且つ、ズーム操作リ
ング78も回動されていないと判断される場合には、ス
テップS4727に進み、ISZメモリ要求フラグF
ISZMREQがセットされているか否かを判断する。
このステップS4727において、ISZメモリ要求フ
ラグF ISZMREQがセットされていると判断され
る場合、即ち、ズームセットボタン77が既に押し込め
られた状態で、上述したステップS4717において既
にISZメモリ要求フラグF ISZMREQがセット
されていると判断される場合には、ステップS4719
において、合焦判断がなされたなかった場合であるの
で、再び、合焦反断を実行すべく、ステップS4719
に進む。
【0249】また、このステップS4727において、
ISZメモリ要求フラグF ISZMREQがクリアさ
れていると判断される場合には、合焦判断後にステップ
S4723においてISZメモリ要求フラグF ISZ
MREQが既にクリアされている場合であるので、上述
したステップS4725に進み、像倍率一定ズームの開
始を禁止するフラグF_PZWAITをクリアして、像
倍率一定ズームの開始を許容した上で制御手順をリター
ンする。
【0250】ここで、上述したステップS1561にお
いて、NOと判断される場合、即ち、プリセットズーム
(クリップ)モードでも、プリセットズームセット(ク
リップセット)モードでも、像倍率一定ズームモードで
もないと判断される場合には、ステップS4729にお
いて、ISZメモリ要求フラグF ISZMREQをク
リアし、引き続く、ステップS1585において、フラ
グF IPZSTOP及びフラグF ISZSTOPを
共にセットしてプリセットズームおよび像倍率一定ズー
ムを停止させ、最後に、ステップS1587において、
IPZENDCHECKサブルーチンを実行して、プリ
セットズームが終了したことをチェックして、制御手順
をリターンする。
【0251】ここで、上述した一実施例においては、像
倍率一定ズーム(ISZ)モードにおいては、ズームセ
ットボタン77の押し込み動作に応じて、合焦時の被写
体までの距離とその際の焦点距離とから、その時の像倍
率をメモリする様に説明したが、この発明は、この様な
制御手順に限定されることなく、図61Bに変形例とし
て示す様に構成しても良い。即ち、この図61Bに示す
変形例においては、図61Aに示す一実施例におけるス
テップS4715がステップS4801に置き換えられ
ているのみで、他のステップは図61Aと同様に実行さ
れる様に構成されている。この為、図61Bに示す変形
例の説明においては、図61Aに示す一実施例と同一の
ステップには、同一の符号を付して、その説明を省略す
る。
【0252】即ち、ステップS4801においては、パ
ワーズームスイッチのオフエッジ(オン状態からオフ状
態に変化した際のエッジ)を検出する事を、像倍率をメ
モリする為の起動条件とする様に設定されている。換言
すれば、パワーズームスイッチのオフエッジが検出され
た場合にのみ、合焦時の被写体までの距離とその際の焦
点距離とを測定して、その時の像倍率をメモリする様に
構成されている。具体的には、パワーズームスイッチは
ズーム操作リング78の中立位置への復帰動作に伴い、
オン状態からオフされる様に構成されているので、撮影
者がズーム操作リング78を回動して所望の焦点距離を
設定した時点で(この時点で、ズーム操作リング78を
回動する事によりAF動作が開始されている)、ズーム
操作リング78から手を離して、ズーム操作リング78
が図示しない内蔵スプリングの付勢力により中立位置ま
で復帰した時点で、パワーズームスイッチがオン状態か
らオフ状態に変化し、オフエッジが検出される事にな
る。この様にしてパワーズームスイッチがオフする事に
より、ステップS4717以降の制御手順が実行され、
合焦時の被写体までの距離とその際の焦点距離とを測定
して、その時の像倍率がメモリされる事になる。
【0253】この様に、この発明においては、像倍率一
定ズーム(ISZ)モードにおいては、撮影者がズーム
セットボタン77を押すという明白な動作に基づき、像
倍率をメモリする様に構成しても良いし、焦点距離を所
望の値にセットし終えてズーム操作リング78から手を
離すという動作に基づき、像倍率をメモリする様に構成
しても良いものである。
【0254】[IPZENDCHEK処理]図62に示
したIPZendchekフローチャートは、プリセッ
トパワーズーム及び像倍率一定ズーム処理を終了させ、
またはその終了をチェックする、ボディ11側の処理で
ある。
【0255】このIPZENDCHEKサブルーチンに
入ると、像倍率一定ズームストップかつ像倍率一定ズー
ム動作中のとき(F ISZSTOP=1、F ISZ
ON=1)、またはプリセットズームストップかつプリ
セットズーム動作中のとき(F IPZSTOP=1、
IPZON=1)には、フラグF NGTIMER
およびフラグF IPZENDを夫々クリアし、パワー
ズームを停止させるIPZ−STOPコマンドを送信
し、各フラグF ISZON、F IPZON、F
BATREQをクリアし、バッテリ供給停止及びチェッ
クを行なってからリターンする(S1601〜S160
7、S1623〜S1631)。
【0256】上記像倍率一定ズーム中でもなく、プリセ
ットズーム中でもないときには、PZ−LSTATEデ
ータを入力し、パワーズームレンズ51がプリセットズ
ーム中あるいは像倍率一定ズーム中であるかどうかをチ
ェックし、ズーム中でなければ(IPZB=0のと
き)、プリセットズームあるいは像倍率一定ズーム終了
フラグF IPZENDをセットしてリターンする(S
1601〜S1617)。プリセットズーム中あるいは
像倍率一定ズーム中であれば(IPZB=1のとき)、
異常検出タイマー(NGタイマー)がタイムアップして
いなければリターンする(S1619)。
【0257】像倍率一定ズームが終了する前にNG(異
常検出)タイマーがタイムアップしたときには何らかの
異常があったと考えられるので、TIMEUPフラグを
セットし(F TIMEUP=1)、NGTIMERフ
ラグおよびIPZENDフラグをクリア(F NITI
MER=0、F IPZEND=0)する(S1622
−1、S1622−2)。そして、パワーズーム停止処
理を行なう(S1623〜S1631)。尚、フラグF
IPZENDは、オートズーム(即ち、マニュアルパ
ワーズーム以外のズーム)が終了した事を示すフラグで
ある。そして、NGタイマーがタイムアップしていない
ときには、そのままリターンする。
【0258】[ISZ−DRIVE1処理]図63ない
し図66に示したフローチャート(ISZ−DRIVE
1)は、パワーズームレンズ51(レンズCPU61)
に像倍率一定ズーム処理を行なわせるボディCPU31
の処理である。なお、ISZ−DRIVE処理は、図5
3におけるS1163にてコールされるものである。
【0259】フォーカシングレンズ53Fが、無限遠位
置にあればAF−INITPOSコマンドでAF初期位
置に関するデータをパワーズームレズ51に送信し(S
1701、S1703)、至近距離位置にあればPZ−
BSTATEコマンドでカメラボディ11側のパワーズ
ームモードに関するPZボディステートデータをパワー
ズームレンズ51に送信する(S1701、S170
5、S1707)。
【0260】像倍率一定ズームの開始を禁止させるフラ
グF PZWAITがセットされている場合、または、
プレディクタ演算結果が無効のときには、なにもせずに
リターンする(S1709、S1711)。パワーズー
ムウエイトでなく、かつプレディクタ演算結果が有効の
ときには、合焦状態にあるかどうかをチェックする(S
1709〜S1713)。合焦状態にあるときには、す
でにNGタイマーが起動されているかどうか(F NI
TIMER=1)をチェックし、起動されていなければ
NGタイマーをスタートさせてフラグF NITIME
RをセットしてS1721に進む(S1713、S17
15、S1719、S1720)。NGタイマーがすで
に起動されていれば、以上の処理をスキップしてS17
21に進む。
【0261】次に、S1721の像倍率一定ズーム終了
チェック(IPZEND−CHECK)処理終了後、像
倍率一定ズーム駆動中であれば、終了のチェックを行う
(S1723、S1725)。像倍率一定ズーム駆動中
(F_ISZON=1)かつ像倍率一定ズームが終了し
ていれば(IPZEND=1)、フラグIPZENDを
クリアし、フラグISZSTOPを立てて、IPZEN
D−CHECKサブルーチンにて、像倍率一定ズームの
停止処理を行ってからリターンする(S1725〜S1
729)。
【0262】像倍率一定ズーム中でないか、像倍率一定
ズームが終了していなければ、PZ−BSTATEコマ
ンドでカメラボディ11のパワーズーム状態に関するデ
ータを送信する(S1723、S1725、S173
1)。そして、像倍率一定ズーム中でなければボディ側
で電力供給を要求してバッテリ供給チェック処理を行な
い、像倍率一定ズーム中であることを識別するフラグF
_ISZONを立ててから合焦判断に進むが、すでに像
倍率一定ズーム中であればそのまま合焦判断に進む(S
1733〜1741)。
【0263】合焦していれば、現在のAFパルス数(レ
ンズ繰出し量)に基づいて像倍率一定ズームを実行させ
るために、BODY−STATE1コマンドで所定のデ
ータをパワーズームレンズ51に送信し、さらにISZ
−STARTコマンドを送信してパワーズームレンズ5
1に像倍率一定ズームをスタートさせてからリターンす
る(S1741〜S1745)。非合焦であれば、カメ
ラボディ11で測距したデフォーカスパルスのデータを
STORE−DEF&Dコマンドで送信し、デフォーカ
スパルスに基づいて像倍率一定ズームを行なわせるため
のデータをBODY−STATE1コマンドで送信し、
ISZ−STARTコマンドを送信してリターンする
(S1741、S1747〜S1751)。
【0264】以上のコマンド、データを受信したレンズ
CPU61は、図15のISZ処理を経て目標焦点距離
を演算し、ズーミング制御を実行する。
【0265】[ISZ−DRIVE2]図65および図
66に示した像倍率一定ズーム処理の第2実施例につい
て説明する。この第2実施例は、カメラボディ11にお
いて、像倍率一定ズームに関する演算、制御をすること
に特徴を有する。
【0266】ステップS1801〜S1823までの処
理は、図62に示した第1実施例のS1701〜S17
31と同様であるからそこまでの説明は省略し、S18
25以降の処理について説明する。合焦状態にないとき
には、カメラボディ11のパワーズーム状態に関するデ
ータをPZ−BSTATEコマンドで送信する(S18
13、S1825〜S1833)。そして、パワーズー
ムレンズ51が像倍率一定ズーム中でなければ、ボディ
側で電力要求を行なってバッテリ供給およびチェックを
行ない、制御ズーム中フラグF IPZONをセットす
る(S1827〜S1833)。
【0267】次に、像倍率メモリ時の焦点距離がメモリ
されているレンズRAM61bのアドレスを指定してS
ET−PZPOINTコマンドを送信し、パワーズーム
レンズ51から、SET−PZPOINTコマンドで指
定した像倍率メモリ時の焦点距離(FOCALLEN−
Xデータ)を入力する(S1835、S1837)。さ
らに、レンズRAM61bにメモリされている像倍率メ
モリ時の焦点距離データを指定してSET−AFPOI
NTコマンドを送信し、レンズ51から像倍率メモリ時
のAFパルス数(LENS−AFPULSEデータ)を
入力する(S1839、S1841)。そして、入力し
たデータに基づいて像倍率(x00 )を演算する(S
1843)。さらに、現在のAFパルス値を指定してS
ET−AFPOINTコマンドを送信し、その指定に基
づいてレンズ51から現在のAFパルス数(LENS−
AFPULSEデータ)を入力する(S1845、S1
847)。
【0268】次に、合焦しているかどうかをチェック
し、合焦していれば現AFパルス数xを利用した式に
より焦点距離を求め、合焦していなければ、被写体が動
体かどうかをチェックし、動体である場合には、合焦時
の場合と同様に現在のAFパルスに基づいて焦点距離を
演算し、動体でない場合は、現AFパルス数xおよびデ
フォーカスパルスΔxを利用した式により目標焦点距
離を求める(S1849〜S1853)。そして、算出
した目標焦点距離までパワーズームさせるコマンドおよ
び焦点距離データ(MOVE−PZFコマンド)を送信
してからリターンする(S1855)。このMOVE−
PZFコマンドを受信したレンズCPU61は、上記カ
メラボディ11から送られてきた目標焦点距離へズーミ
ングレンズ53Fを駆動する。
【0269】なお、上記実施例において、目標焦点距離
の演算方式を撮影レンズの合焦状態により変更する構成
となっているが、勿論、他の条件、例えば、動体予測A
Fであるか否かに基づいて変更する構成としてもよい。
この場合、S1853の前に、「被写体が動体か?」の
判断処理を付加し、動体である場合は、S1851によ
り目標焦点距離を現在のレンズ繰出し量によって算出
し、動体でない場合は、S1853により焦点距離を算
出する構成とすればよい。ここで、動体予測AF時にデ
フォーカス量を用いずに目標焦点距離を演算する理由
は、レンズ駆動の高速化および安定化を図るためであ
る。
【0270】[ISZ−DRIVE3]図67および図
68に示した像倍率一定ズーム処理は、ボディ11側で
制御する像倍率一定ズームの変形であって、一度合焦し
てから像倍率一定ズームを行なっても、ズーミング終了
時に合焦状態から外れる可能性があるので、像倍率一定
ズーム後に再度AF処理及び像倍率一定ズームを行な
う、第3実施例である。また、この実施例は、併せて、
動体予測AF時に動体移動スピードに応じて像倍率一定
ズームのスピードを変えて駆動する方法も示している。
【0271】フォーカシングレンズ群53Fが無限遠位
置にあれば、AF−INITPOSコマンドをパワーズ
ームレンズ51に送信し(S1901、S1903)、
至近距離位置にあれば、PZ−BSTATEコマンドで
カメラボディ11側のパワーズームモードに関するPZ
ボディステートデータをパワーズームレンズ51に送信
する(S1901、S1905、S1907)。パワー
ズームウエイトのとき、またはプレディクタ演算結果が
無効のときにはなにもせずにリターンする(S190
9、S1911)。
【0272】パワーズームウエイトでなく、かつプレデ
ィクタ演算結果が有効のときには被写体が動体であるか
どうかをチェックする(S1909〜S1913)。動
体であり、かつ像倍率一定ズーム中フラグが下りている
とき(像倍率一定ズーム駆動中でないとき)には、ボデ
ィのバッテリ要求フラグをセット(F BATREQ=
1)してバッテリの供給を行ない、像倍率一定ズーム中
フラグ(F ISZON=1)をセットする(S196
1〜S1967)。そして、動体移動スピード(像面移
動スピード)に応じたパワーズームスピードをセット
し、セットしたパワーズームのスピードデータ(ISS
PA、ISSPB)及び、現在位置のAFパルスでIS
Z制御を行なわせるようにフラグF ISZDをクリア
してBODY−STATE1データ通信により送り、I
SZ−STARTコマンドを送信して撮影レンズ51に
像倍率一定ズームを開始させる(S1969〜S197
3)。ここで、フラグF ISZDは、像倍率一定ズー
ム(ISZ)の制御フラグであり、セットされる事によ
りデフォーカスパルスを使用して求めた目標焦点距離に
制御する事を示し、一方、クリアされる事によりAFパ
ルスの現在値を使用して求めた目標焦点距離に制御して
いる事を示す様に設定されている。
【0273】動体でなければ、合焦2回目(F INF
OCUS=2)か、1回目(F INFOCUS=1)
かどうかをチェックする(S1913、S1915、S
1917)。なお、F INFOCUSは2ビットであ
る。合焦2回目でも1回目でもなければ、つまり最初の
ときには、合焦しているかどうかをチェックし、合焦し
ていなければリターンし、合焦していれば、ボディのバ
ッテリ要求フラグF BBATREQをセットして電力供
給を行ない、像倍率一定ズーム中のフラグF ISZON
をセットする(S1919〜S1925)。
【0274】そして、像倍率一定ズームスタートコマン
ドを送信して像倍率一定ズームをスタートさせ、NGタ
イマーをスタートさせ、像倍率一定ズームの終了チェッ
クを行ない、終了したら合焦1回目フラグをセットし、
像倍率一定ズーム終了フラグF_IPZENDをクリア
して1回目の処理を終了する(S1935〜S194
0)。
【0275】次にこの処理に入ったときには、合焦1回
目フラグ立っているので、S1917からS1941に
入り、合焦しているかどうかをチェックする。合焦して
いなければリターンし、合焦するまで以上の処理を繰り
返す。合焦していれば、NGタイマーをスタートさせ、
像倍率一定ズームスタートコマンドを撮影レンズに送信
して撮影レンズに像倍率一定ズームをスタートさせ、合
焦2回目フラグをセットしてリターンする(S1943
〜S1947)。
【0276】S1947の処理を終了してからこのIS
Z−DRIVE3処理に入ったときには合焦2回目フラ
グが立っているので、S1915からS1951に入
り、像倍率一定(制御)ズームの終了チェックを行な
う。制御ズームが終了していなければリターンし、終了
していれば制御ズーム終了フラグF_IPZENDをク
リアし、像倍率一定ズームストップフラグISZSTO
Pを立て、像倍率一定ズーム終了処理を行なってからリ
ターンする(S1953〜S1957)。
【0277】『AFP−CNT処理』図69に示したA
FP−CNT処理は、パワーズームレンズ51における
AFパルスカウント処理である。レンズCPU61は、
AFパルサー59が出力するAFパルスをハード的にカ
ウントするAFパルスカウンタを備えている。このAF
P−CNT処理には、2msタイマ割り込みにより2ms間
隔で入る。なお、本処理は、図9に示した2msタイマ割
込みルーチンのS303処理の詳細である。
【0278】AFP−CNT処理では先ず、AFパルス
ハードカウンタのカウント値をAFパルスカウント値メ
モリ(レンズRAM61bのアドレスAFPCNTL,
H)にメモリする(S2001)。そして、PZ−BS
TATEコマンドにより入力したオートフォーカス制御
に関するデータ(レンズRAM61bの所定アドレスP
Z_BDSTのbit3からbit0のデータ)を参照
し、AFモータ39がニアムーブ中であり、かつニア端
に達していないときには、AFパルスカウントスタート
値(AFPSTRTL,H)にAFパルスカウント値を
加算し、これを現在のAFパルス値メモリ(レンズRA
M61bのAFPXL,H)にメモリしてこのルーチン
を抜けるが、ニア端に達していたときにはそのまま終了
する(S2002〜S2007)。
【0279】AFモータ39がファームーブ中であるが
ファー端に達していないときには、AFパルスカウント
スタート値からAFパルスカウント値を減算して現在の
AFパルス値メモリ(AFPXL,H)にメモリしてA
FP−CNT処理を抜け、ファー端に達していたときに
はそのままAFP−CNT処理を抜ける(S2009〜
S2013)。また、ニアムーブでもファームーブでも
ないときはAFモータ39が回転していないので、なに
もしないでAFP−CNT処理を終了する(S200
2、S2009)。
【0280】『AFP−ADJ処理』図70に示したA
FP−ADJフローチャートは、バックラッシュ等の影
響による現在のAFパルス値を補正する、撮影レンズ5
1側の処理である。本実施例では、ファー端におけるA
Fパルス値を0とし、ニア端のAFパルス値を最大値に
設定してある。そして、距離コード板81の指標83を
ブラシ85が通る毎に、その指標83位置における絶対
値コードに基づく絶対AFパルス数(基準AFパルス
数)に基づいて、現在のAFパルスカウント値を補正す
る構成である。本処理は、図9に示される2msタイマ割
込みルーチンのS307の詳細である。
【0281】AFP−ADJ処理に入ると、まず、指標
83にブラシ85が接触したかどうかをチェックし、接
触していなければそのまま処理を終了する(S202
1)。接触していても、前回の処理のときも接触してい
ればそのままリターンする(S2021、S202
3)。つまり、指標83とブラシ85とが接触した時点
(指標83のエッジ)を検出する。
【0282】指標83とブラシ85とが接触すると、A
Fモータ39がファームーブのときに接触した場合に
は、その指標83のニア端位置に対応する、AFパルス
FARテーブルデータ(指標83のNEAR端側エッジ
のデータ)を読み込んでアドレスAFPCDL,Hにメ
モリし、ニアムーブで接触したときには、その指標83
のファー端位置に対応するAFパルスNEARテーブル
データ(指標83のFAR端側のエッジのデータ)を読
み込んで、アドレスAFPCDL,Hにメモリする(S
2025〜S2033)。FARテーブルとNEARテ
ーブルの2種類のテーブルを備えているのは、指標83
に幅があるので、接触方向によりその幅分接触時の絶対
位置が異なるからである。また、AFモータ39が停止
しているときには、そのままこの処理から抜ける(S2
027、S2031)。なお、S2025のフラグF_
AFPADJはAFパルスの補正禁止フラグであり、通
常はクリアされている。
【0283】次に、現在のAFパルス値が分かっている
とき(フラグF_AFPOSが立っているとき)には、
テーブルデータ(AFPCDL,H)から現在のAFパ
ルスカウント値(AFPXL,Hのデータ)を減算し、
その減算値(差)をAFパルス誤差メモリ(AFPDI
FXL,H)にメモリする(S2035、S203
7)。ここで、その誤差がマイナスのとき(ボローがあ
るとき)には、上記誤差の絶対値をAFパルス現在値メ
モリにメモリする(S2039、S2041)。
【0284】そして、上記差が所定の許容誤差(N
FPDIF) よりも大きいかどうかをチェックして、小
さい場合にはそのまま処理を終了するが、大きい場合に
は補正、つまり現在のAFパルス値メモリ(AFPX
L,H)およびAFパルスカウントスタート値メモリ
(AFPSTRTL,H)にテーブルデータ(AFPC
DL,H)を入れる(S2043、S2045)。一
方、AFパルス現在値が分かっていないときには、無条
件で上記S2045の補正処理を実行する(S203
5、S2045)。
【0285】そして、AFパルスハードカウンタをクリ
アしてスタートさせ、AFパルスカウントスタート値
(AFPCNTL,H)をクリアし、現在のAFパルス
値がわかっていることを示すフラグF_AFPOSを立
てて終了する(S2047、S2049)。
【0286】『LMT−DTC処理』図71に示したL
MT−DTCフローチャートは、ズーミングレンズ群5
3Zが端点に達したこと、あるいは何らかの事情で移動
できなくなったこと(擬似端点と称す)を検出する、撮
影レンズ51側の処理である。本実施例では、PZモー
タ65駆動中にPZパルスが所定時間内に出力されたか
どうかをチェックして検出している。さらに所定時間
は、PZモータの駆動速度(ズーミング速度)に応じて
変更している。また、PZモータの起動時(停止状態ま
たはブレーキ状態から駆動状態へ移った時)から一定時
間は起動トルクが大きくなるため、端点の検出は行なわ
ない。本処理は、図10に示される2msタイマ割込みル
ーチンのS351の詳細である。
【0287】まず、PZモータ駆動中であるかどうかを
チェックし、駆動中でなければ、リミット(端点または
擬似端点)に達したことを検出するためのリミットカウ
ンタT_LMTをクリアして抜ける(S2061、S2
071)。なお、PWMタイマT PWMは、PZパル
スが出力されて図12に示されるPZパルスカウント割
込み処理に入ったときにクリアされる。
【0288】PZ駆動中のときには、起動時からの時間
を計測するカウンタT_STARTが0になったかどう
か(所定時間が経過したかどうか)をチェックし、0で
なければカウンタT_STARTを1デクリメントと
し、リミットカウンタT_LMTをクリアして抜ける
(S2061、S2063、S2069、S207
1)。この処理には2msごとに入るので、2msごとにカ
ウンタT_STARTがデクリメントとされる。カウン
タT_STARTの値はズームモータを起動するときに
所定の値に設定されるが、起動してから一定期間は端点
検出を行なわない。
【0289】カウンタT_STARTが0になると、モ
ータ起動後一定期間経過したことになるのでS2065
以降の端点検出の処理へ進む。PWMのデューティ比T
_PWMBRKが、PWMデューティ比の最大限界値N
_PWMMAX以上になった場合、端点検出用のカウン
タT_LMTを1インクリメントしてS2073に進
み、そうでない場合はそのままS2073に抜ける(S
2065、S2067)。また、モータがDC駆動(最
高速駆動)のときには、デューティー比T_PWMBR
Kとして最大限界値N_PWMMAXの値が設定される
ので、DC駆動時は、リミットカウンタT_LMTがイ
ンクリメントされる(S2065、S2067)。
【0290】次に、ズームモータのPWM駆動は、次の
ように制御する。PWMデューティ比T_PWMBRK
は通常、最大限界値N_PWMMAXより小さい値が設
定されている。したがって、カウンタT_LMTをイン
クリメントせず、そのまま抜ける(S2065、S20
73)。しかし、PZパルスが一定期間出力されないと
きには、2msタイマールーチンによりデューティ比T_
PWMBRKが徐々に大きく変更されるので、所定時間
経過後に最大限界値N_PWMMAXと同じ値(ほぼD
C駆動)となり、カウンタT_LMTが1インクリメン
トされるようになる。
【0291】ここで、PWMで低速駆動の場合は、PW
Mデューティー比T_PWMBRKの値が最初は小さい
ので、端点あるいは疑似端点に達したときに、カウンタ
T_LMTがインクリメントされるまでの時間が長い。
PWMで高速駆動の場合は、PWMデューティー比T_
PWMBRKの値が大きいので、端点あるいは疑似端点
に達したときに、カウンタT_LMTがインクリメント
されるまでの時間が、PWM低速時よりも短い。上記の
処理により、ズームモータの駆動速度により端点検出時
間が可変になる(2063〜S2067)。なお、カウ
ンタT_LMTが所定値(N_LMT)未満のときには
所定の端点検出時間を経過していないので、そのままこ
のサブルーチンを抜ける(S2073)。
【0292】カウンタT_LMTが所定値N_LMT以
上になると、端点または擬似端点とみなす。テレ方向駆
動のときには、ズームコードがテレ端値のときにはテレ
端フラグF_TENDを立て、テレ端でないときには何
らかの異常で停止したので疑似テレ端フラグF_LMT
Tを立てる(S2075〜S2081)。ワイド方向駆
動のときには、ズームコードがワイド端値のときにはワ
イド端フラグF_WENDを立て、テレ端でないときに
は何らかの異常で停止したので疑似ワイド端フラグF_
LMTWを立てる(S2075、S2083〜S208
7)。
【0293】『SET−SET処理』図72〜図80に
示したSET−SETフローチャートは、ズームモータ
の駆動の回転方向およびスピード、停止、ブレーキを制
御するステータス(スピード制御ビット)等を設定す
る、パワーズームレンズ51側の処理である。本処理
は、図10に示される2ms割込みルーチンのS353の
詳細である。なお、ここのSET−SET処理には、図
72〜図80に示したMOV処理、INIT3割込み処
理、NO−MOVE、MOV1処理、BRK1、2処
理、STP1処理、MOV−TRG処理、DRV−TR
G8処理が含まれる。
【0294】先ず、電力要求フラグF BATREQを
セットし、ズームスピード切替スイッチ75の位置を所
定のコード(方向及びスピードを示すコード)に変換し
て変換値メモリTRNSSPDに入れる(S2101、
S2103)。指定位置への駆動(F_MOVTRG=
1)であればMOV_TRG処理へ進み、指定方向への
通常の駆動のとき(F_MOVがセットされていると
き)にはMOV処理へ進む(S2105、S210
7)。
【0295】いずれの駆動でもなく、かつズーム操作環
が中立位置(ズームスイッチ75がオフ)にあり、かつ
像倍率一定ズームモードであればMOV−TARG処理
へ進み、像倍率一定ズームモードでなければNO−MO
V処理へ進む(S2109、S2115)。ズーム操作
環が中立位置にないときには、マニュアルパワーズーム
停止ビットがセット(F_MPZD=1)されていると
きにはNO−MOV処理へ進み、そうでないときにはマ
ニュアルパワーズームなので、ズームスイッチの状態を
変換したズームスピードデータをアドレスSPDDRC
1にメモリして、MOV処理に進む(S2109、S2
111、S2113)。
【0296】以上の処理において、ボディがレリーズ処
理に入ったとき等に、通信コマンドBODY−ATAT
E1(22)にてフラグF_MPZDがセットされるの
で、レリーズ中のマニュアルパワーズーム動作を停止で
きる。また、パワーズームをストップさせる通信コマン
ドIPZ−STOP(35)が送られてくれば、各フラ
グF_MOVTRG、F_MOV、F ISZ等がクリ
アされるので、マニュアルパワーズーム以外のパワーズ
ーム動作も停止させることができる。
【0297】『MOV処理』次に、パワーズームモータ
の制御について、図73〜図75に示したMOVフロー
チャートを参照して説明する。この制御は、マニュアル
ズーム及び指定方向へのパワーズーム制御(フラグF_
MOVがセットされているとき)に関するボディパワー
レンズ51における処理である。先ず、テレ方向駆動を
示すフラグF TELE1がセットされているか否か
(即ち、駆動方向メモリSPDDRC1のbit0)を
チェックする(S2201)。
【0298】駆動方向がテレ方向であり、かつテレ端ま
たは疑似テレ端に達したときにはNO−MOV処理に進
む(S2201〜S2205)。初めての駆動(起動)
のときには、初期設定のための処理S2233に進む
(S2207)。そして、ズームモータ制御用メモリZ
M_BDSTにセットされた前回のズームモータ制御に
関するデータを参照し、前回も駆動していたが、前回と
駆動方向(ズームモータの回転方向)が変わるとき(F
DRCW=1)、またはボディ11からの電力供給が
オフされたときにはブレーキ処理(BRK1)に進む
(S2207〜S2211)。前回も同一方向駆動であ
り、かつ電力が供給されているときにはS2249のス
ピード設定処理に進む(S2207〜S2211)。
【0299】駆動方向がテレ方向でなく、ワイド端また
は疑似ワイド端に達していたとき(F WEND=1ま
たはF LMTW=1)にはNO−MOV処理に進む
(S2201、S2223、S2225)。ワイド端ま
たは疑似ワイド端に達していないが起動のときには、初
期設定のための処理S2233に進み、前回も駆動して
いたが、前回と駆動方向が変わるとき、またはボディか
らの電力供給がオフされたときにはブレーキ処理(BR
K1)に進み、前回も同一方向駆動であり、かつ電力が
供給されているときにはS2249のスピード設定処理
に進む(S2225〜S2231)。
【0300】起動時の初期設定処理は、電力が供給され
ていることを条件に実行し、電力が供給されていなけれ
ば停止処理(NO−MOV1)へ進む(S2233)。
電力が供給されているときには、PZモータのブレーキ
指示フラグF_BRKがセットされているとき(モータ
がブレーキ中のとき)にはブレーキカウンタT_BRK
を1インクリメントして、ブレーキカウンタT_BRK
が所定値(N_BRKREV)以下の場合はブレーキ処
理のためにブレーキ2(BRK2)処理に進む(S22
35〜S2239)。
【0301】ブレーキフラグF_BRKがクリアされて
いるか、セットされていてもブレーキタイマT_BRK
が所定値よりも大きいときにはブレーキ終了なので、起
動フラグF_STARTをセットし、リミットタイマT
_LMTおよびPWMタイマT_PWMをクリアし、起
動時に一定期間端点検出をしないようにするためのカウ
ンタの設定およびPWMデューティー比の初期値(最小
値)セットを行なう(S2235〜S2241)。つま
り、スタートフラグF_STARTをセットし、端点検
出カウンタT_LMTおよびPWMカウンタT_PWM
をクリアし、スタートカウンタT_STARTに初期値
を入れ、PWMのデューティー比T_PWMBRKに最
小値を入れる。PWMデューティー比T_PWMBRK
に最小値をセットすることにより、PWM時には最低速
で起動されることになる。
【0302】設定が終了すると、PZパルサー69のL
EDをオンしてPZパルスカウント準備を行ない、PZ
パルスカウント割込み(INT3)が許可されていなけ
ればこれを許可してスピード設定処理(S2249)に
進む(S2243〜S2247)。
【0303】スピード設定処理では、設定されたスピー
ドに応じてPZパルス間隔(T_PWMPLSの値)を
設定する。本実施例では、設定したPZパルス周期でP
Zパルスが出力されるようにPWMにおける通電時間を
制御する構成であり、4速の設定が可能であるが、これ
に限定されない。なお、スピードの指定は、SPDDR
C1のbit2、3(F_SPDA1、F_SPDB
1)の2bitで指定される。4速については、PWM
制御ではなくDC制御のため、PZパルス間隔は設定し
ないで、端点検出用(図71のS2065)にPWMデ
ューティー比T_PWMBRKに最大値をセットする。
【0304】スピード設定が終了したら、そのスピード
およびその方向(SPDDRC1)をズーム制御用メモ
リ(ZM_ST1)に入れ、PZモータのドライブ指示
フラグF_DRVをセットし、PZモータのブレーキ指
示フラグF_BRKをクリアする(S2251)。な
お、ZM_ST1のbit3〜0(フラグF SPD
1、 F SPDO、 F DRCW、 F DRCT)は、
(フラグF SPDB1、F SPDA1、F WID
E1、 F TELE1)にそれぞれ対応してセットされ
る。
【0305】さらに、テレ端疑似フラグF_LIMT
T、ワイド端疑似フラグF LIMTWをクリアし、P
Zがテレ方向に駆動している時にセットされるフラグF
_TMOV、PZがワイド方向に駆動している時にセッ
トされるフラグF_WMOV、テレ方向駆動を示すフラ
グF_TELE1、ワイド方向駆動を示すフラグF_W
IDE1を全てセットし、テレ端フラグF_TEND及
びワイド端フラグF_WENDを共にクリアする(S2
253〜S2257)。なお、フラグF_TMOV、F
_WMOV、F_TENDおよびF_WENDは、PZ
−LSTデータのフラグであり、フラグF_TMOV、
F_WMOVは、SPDDRC1のフラグF_TELE
1、F_WIDE1とそれぞれ対応してセットされる。
なお、フラグF_TMOV、F_WMOVは、いずれか
一方がセット(=1)されているときには他方はクリア
(=0)される。
【0306】そして、像倍率一定ズーム中であれば像倍
率一定ズーム中に割込んでマニュアルパワーズームとな
ったので、レンズのPZ状態に関するメモリデータ(P
Z_LST)に所定の上記フラグF_TMOV、F_W
MOV、F_TENDおよびF_WENDなどをセット
して終了する(S2259、S2267)。像倍率一定
ズーム中でない場合で、ズームスイッチ操作によるパワ
ーズーム(マニュアルパワーズーム)であれば、マニュ
アルパワーズームが駆動中である事を示すフラグF_M
PZを含むデータをズーム状態データ(PZ−LST)
に入れ、制御パワーズーム(指定方向へのズーム)であ
れば、制御パワーズームに関するフラグF_IPZBを
含むデータをズーム状態データ(PZ−LST)に入れ
てSET−ST処理を終了する(S2261〜S226
5)。なお、PZ_LSTデータの内容は、コマンドP
Z−LSTATE(10)に関する通信でカメラボディ
11に送られる。
【0307】『INT3割込み許可』図76は、PZパ
ルスカウントのための割込み許可処理である。本実施例
では、PZパルスは、2msタイマー割込みによりソフト
的にカウントしている。そこでこの処理では、PZパル
スによるカウンタ割込みを可能にすべく、INIT割込
み許可ビットをセットする。なお本処理は、図74のS
2247及び図82のS2457の詳細である。
【0308】『NO−MOV、NO−MOV1処理』図
77に示したNO−MOV、NO−MOV1処理は、パ
ワーズームを停止またはブレーキに移行させるための処
理である。パワーズーム駆動中(フラグF_DRVがセ
ットされているとき)に入ると、BRK1処理に進み、
パワーズーム駆動中でなく、ブレーキ中でないとき(フ
ラグF_BRKがクリア)には停止処理(STP1)に
進み、ブレーキ中のときにはブレーキカウンタをインク
リメントし、その値が所定値(N_BRK)以上になれ
ばストップ処理(STP1)を行ない、所定値より小さ
いときにはブレーキ処理を継続するためにブレーキ2
(BRK2)処理に進む(S2301〜S2307)。
なお、NO−MOV1処理にはパワーズーム駆動中でな
いときに入るので、S2301を飛ばしてS2303か
ら入る。
【0309】『BRK1、2処理』図78のブレーキ処
理(BRK1)では、ブレーキタイマT_BRKをクリ
アし、PZモータのテレ方向駆動を示すフラグF DR
CT、PZモータのワイド方向駆動を示すフラグF
RCW、PZモータ駆動スピード第1指示フラグF SP
D0、PZモータ駆動スピード指示第2フラグF SP
D1および駆動フラグF DRVをクリアし、ブレーキ
フラグF_BRKをセットする(S2311、S231
3)。BRK2には2回目以降に入るので、S2313
の処理のみを行なう。以上の処理を行なった後SET−
ST処理を終了する。
【0310】『STP1処理』図79に示したSTP1
フローチャートは、パワーズームを停止させるための設
定を行なう処理である。先ず、PZパルスカウント割込
みを禁止し、PZパルサー69のLEDをオフする(S
2321、S2323)。
【0311】ズームスイッチ75が中立位置にあるとき
にはZM_ST1データをクリア(フラグをすべてクリ
ア)して、バッテリ要求を解除してS2349に進む
(S2327、S2337、S2347)。なお、ズー
ムスイッチ75が中立に戻ったときには、擬似端点フラ
グ(F_LMTT、F_LMTW)をクリアするので、
前回擬似端点がセットされていた方向にも再びズーミン
グ動作を行なわせることができる。
【0312】ズームスイッチ75が中立位置でなく、テ
レ方向にオンしているときには、ZM_ST1データ中
のフラグF_LMTT、F_LMTWはそのままにして
他のフラグをすべてクリアする(S2329、S233
1)。テレ端または疑似テレ端であればバッテリ要求を
解除してS2349に進むが、テレ端でも疑似テレ端で
もなければバッテリ要求を解除せずにS2349に進む
(S2333、S2335)。ズームモータ65がワイ
ド方向に回転しているときには、ZM_ST1データ中
のフラグF_LMTT、F_LMTWをそのままにして
他のフラグをクリアする(S2329、S2341)。
ワイド端または疑似ワイド端であればバッテリ要求を解
除してS2349に進むが、テレ端でも疑似テレ端でも
なければバッテリ要求を解除せずにS2349に進む
(S2343、S2345)。
【0313】S2349では、像倍率一定ズーム中であ
るかどうかをチェックし、S2351では像倍率一定ズ
ーム演算終了であるかどうかをチェックする。像倍率一
定ズーム中かつ演算が終了していないときには、PZ_
LSTデータ中のフラグF_TEND、F_WEND、
F_IPZB、F_ISOKをそのままにして、他のフ
ラグF_TMOV、F_WMOV、F_IPZI、F_
MPZをクリアする(S2353)。像倍率一定ズーム
中でないとき、または像倍率一定ズーム中でも演算が終
了しているときは、PZ_LSTデータ中のフラグF_
TEND、F_WENDをそのままにして他のフラグを
クリアする(S2355)。なお、PZ_LSTデータ
の内容は、コマンドPZ−LSTATE(10)の通信
でカメラボディ11に送られる。
【0314】なお、フラグF PZPDRCは、ZM_
ST1データにおけるフラグF DRCW、F DRC
Tと同一の機能を有するものであり、F PZPDRC
=1のときは、ワイド方向駆動を意味する。
【0315】そして、ZM−ST2に、ZM−ST2の
データと所定のデータとの論理和をストアして、スター
トフラグF START、像倍率一定ズームフラグF
ISZ、指定方向駆動フラグF MOVTRG、指定位
置駆動フラグF MOVPLS、F MOVZC等をク
リアしてSET−ST処理を終了する(S2357)。
つまり、ZM−ST2データ中のフラグF_PZPO
S、F_PZDRCをそのままにして他のフラグをクリ
アする。なお、フラグF PZDRCは、ZM−ST1
データにおけるフラグF DRCW、 F DRCTと同
一の機能を有するものであり、フラグF PZDRC=
1のときには、ワイド方向駆動を意味する。
【0316】『MOV−TRG』図81に示したフロー
チャートは、指定した位置までズーミングレンズを駆動
するMOV−TRG処理である。先ず、目標PZパルス
数が現在のPZパルスよりも大きいかどうかをチェック
する(S2401)。大きければテレ方向駆動であり、
小さければワイド方向駆動である。
【0317】テレ方向駆動のときには、目標パルス数
(PZPTRGT)を現在のパルス数(PZPX)から
減算してその差を駆動パルス数としてメモリ(PZPD
IF)する(S2403)。目標パルス数と現在のパル
ス数とが等しければ駆動する必要がないのでNO−MO
V処理に進む(S2405)。等しくなければ、モータ
駆動方向をテレ方向に仮セットし、テレ端か疑似テレ端
であればNO−MOV処理に進む(S2407〜S24
11)。テレ端でも疑似テレ端でもなく、駆動中での場
合には、ワイド方向フラグF_DRCWが立っている
か、バッテリがオフであればBRK1処理に進む(S2
413〜S2417)。同方向駆動であり、かつバッテ
リが供給されているときにはDRV−TRG8処理に進
む(S2413〜S2417)。駆動中でない場合はS
2441へ進む。
【0318】ワイド方向のときには、目標パルス数(P
ZPTRGR)を現在のパルス数(PZPX)から減算
してその差を駆動パルス数としてメモリ(PZPDI
F)する(S2423)。そして、ズームモータ駆動方
向をワイド方向に仮セットし、ワイド端か疑似ワイド端
であればNO−MOV処理に進む(S2427〜S24
31)。
【0319】ワイド端でも疑似ワイド端でもなく、駆動
中での場合には、テレ方向フラグF_DRCTが立って
いるか、バッテリがオフであればBRK1処理に進む
(S2433〜S2437)。同方向駆動であり、かつ
バッテリが供給されているときにはDRV−TRG8処
理に進む(S2433〜S2437)。駆動中でない場
合は2441へ進む。
【0320】本制御方法では、目標のPZパルスと現在
のPZパルスが等しくなったときに駆動からブレーキ処
理に移るので、パルスの行き過ぎがあり得る。しかし、
1パルスの行き過ぎはほとんど問題にならないので、誤
差パルスPZPDIFが1のとき、または誤差パルスP
ZPDIFが1でなくても電力がオフされているときに
はNO−MOV1処理に進む(S2441〜S244
3)。
【0321】誤差パルスPZPDIFが1でなくかつ電
力が供給されている場合には、ブレーキフラグF_BR
KがセットされていればブレーキカウンタT_BRKを
1インクリメントし、ブレーキカウンタT_BRKが所
定値よりも小さいときにはブレーキ処理(BRK2)に
進む(S2443〜S2449)。
【0322】ブレーキフラグF_BRKがクリアされて
いるか、セットされていてもブレーキカウンタT_BR
Kが所定値よりも大きいときにはブレーキ処理終了なの
で、起動フラグF_STARTをセットし、リミットタ
イマおよびPWMタイマをクリアし、起動時に一定期間
端点検出をしないようにするためのカウンタ設定および
PWMデューティー比の初期値(最小値)セットを行な
う(S2451)。つまり、スタートフラグF_STA
RTをセットし、端点検出カウンタT_LMTおよびP
WMカウンタT_PWMをクリアし、スタートカウンタ
T_STARTに初期値を入れ、PWMデューティー比
T_PWMBRKに最小値を入れる。
【0323】設定が終了すると、PZパルサー69のL
EDをオンしてPZパルスカウント準備を行ない、PZ
パルス割込みが許可されていなければこれを許可してか
らDRV−TRG8処理に進む(S2453〜S245
7)。
【0324】『DRV−TRG8処理』図83および図
84に示したDRV−TRG8処理は、目標焦点距離ま
での駆動PZパルス数に応じてズームスピードを制御す
る処理であり、目標位置までのパルス数(PZPDI
F)に応じて段階的に速度を変更している。本実施例で
は、目標までの駆動パルス数が第3パルス数以上であれ
ば最高速の第4速で駆動(DC駆動)し、第3パルス数
未満第2パルス以上であれば第3速で駆動し、第2パル
ス数未満第1パルス以上であれば第2速で駆動し、第1
パルス数未満であれば第1速で駆動する。なお、第4速
>第3速>第2速>第1速、および、第3パルス数>第
2パルス数>第1パルス数とする。また、本実施例では
4速可変としてあるが、可変速度の段数はこれ以上でも
以下でもよく、また無段階に近い程度に段階を多くして
もよい。
【0325】先ず、設定されたズームスピードに応じ
て、スピード選択処理に進む(S2501)。つまり、
第1速が設定されているときにはS2503に進み、第
2速が設定されているときにはS2511に進み、第3
速が設定されているときにはS2521に進み、第4速
が選択されているときにはS2541に進む。なお、ス
ピードの選択は、SPDDRC2のbit2、3(即
ち、フラグF MOVTRGがセットされている時、換
言すれば、目標焦点距離までのズーミングを実行する際
の速度を指示するフラグF_SPDA2及びF_SPD
B2)の値に基づいて行なう。尚、その速度は、フラグ
F_SPDA2及びF_SPDB2のセット/クリアの
組み合わせにより、以下の様に設定されている。 F SPDB2 F SPDA2 クリア クリア …4速 クリア セット …3速 セット クリア …2速 セット セット …1速 ここで、SPDDRC2は、目標位置が設定されている
場合に利用され、ズームレンズ駆動開始時のズーム方
向、およびメインCPU35あるいはレンズCPU61
によって自動設定されるズームスピードが格納されるも
のである。
【0326】第1速が設定されているときには、スピー
ドおよび駆動方向(ZM−ST1の値)に変化がないか
どうかをチェックし、変化があればPWMブレーキタイ
マ(PWMデューティー比)に第1速の基準値N_PW
MMI0をセットし、変化がなければなにもせずに、T
−PWMPLSに第1速のPZパルスの周期N_PWM
P0をセットし、R_INTと所定データとの論理和を
ZM−ST1に入れる(スピード及び方向セット)(S
2503〜S2509)。これにより、最低速が設定さ
れる。そして、PZ−LSTデータと所定データの論理
積をとり、さらにこの論理積とR_INTデータとの論
理和をPZ−LSTデータに入れてこのSET−ST処
理を終了する(S2551)。
【0327】第2速が設定されているときには、目標ま
でのパルス数(PZPDIF)が第1のパルス数以上か
どうかをチェックし、小さければ、DRVPWM0(1
速のS2503)に進む。以上であればS2513に進
み、第2速で制御するために、スピード及び方向(ZM
−ST1の値)に変化がないかどうかをチェックし、変
化があればPWMブレーキタイマ(PWMデューティー
比)に第2速の基準値N_PWMMI1をセットし、変
化がなければなにもせずに、T−PWMPLSに第2速
のPZパルスの周期N_PWMP1をセットし、R_I
NTデータと所定データとの論理和をZM−ST1に入
れてS2551に進む(S2503〜S2509)。以
上の処理により、第2速がセットされる。
【0328】第3速が設定されているときには、目標ま
でのパルス数(PZPDIF)が第1のパルス数未満で
あればS2503の第1速処理(DRVPWM0)に進
み、第1のパルス数以上第2のパルス数未満であれば第
2速処理DRVPWM1に進む(S2521、S252
3)。そして、第2のパルス以上であれば、第3速で制
御するために、スピード及び方向(ZM−ST1の値)
に変化がないかどうかをチェックし、変化があればPW
Mブレーキタイマ(PWMデューティー比)に第3速の
基準値N_PWMMI2をセットし、変化がなければな
にもせずに、T_PWMPLSに第3速のPZパルスの
周期N_PWMP2をセットし、R_INTデータと所
定データとの論理和をZM−ST1に入れてS2551
に進む(S2523〜S2531)。以上の処理によ
り、第3速がセットされる。
【0329】第4速が設定されているときには、目標ま
でのパルス数(PZPDIF)が第1のパルス数以上か
どうかをチェックし、第1のパルス数未満であればS2
503の第1速処理(DRVPWM0)に進み、第1の
パルス数以上第2のパルス数未満がどうかをチェックし
この間の値であればDRVPWM1に進み、第2のパル
ス以上第3のパルス数未満であるかをチェックし、第2
のパルス以上第3のパルス数未満であればDRVPWM
2に進み、第3のパルス数以上であれば、PWMブレー
キタイマ(PWMデューティー比)に最大値N_PWM
MAXをセットし、ZM−ST1にR_INTデータと
所定データとの論理和を入れて、S2551に進む(S
2547、S2549)。これにより、第4速(DC駆
動)が設定される。
【0330】『PZP−CNT処理』図85から図89
に示したPZP−CNTフローチャートは、PZパルス
カウントに関する処理である。本処理は、図10の2ms
タイマ割込みルーチンのS355の詳細である。
【0331】ズーミングレンズ群53Zがワイド端にあ
る場合に、PZパルスを補正するとき(即ち、PZP補
正禁止フラグF_PZPADJ=0のとき)には、現在
のPZパルス値およびPZパルスカウントスタート値を
0にリセットし、現在位置がわかっているかどうかのフ
ラグF PZPOSが立っていればPZP−CNT5処
理に進み、同現在位置フラグがクリアされていればパワ
ーズームのイニシャライズ(PZ−INIT)処理に進
む(S2601〜S2605、S2615)。補正しな
いときには、現在位置が分かっているとき(F PZP
OS=1のとき)は現在位置OK(POS−OK)処理
に進み、現在位置が分かっていないとき((F PZP
OS=0のとき)には現在位置不明(POS−NG)処
理に進む(S2603、S2607)。
【0332】ズーミングレンズがテレ端にある場合も同
様に、PZパルスを補正するときには、現在のPZパル
ス値およびPZパルスカウントスタート値を最大値(N
_PZPMAX)にセットし、現在位置がわかっている
かどうかのフラグが立っていればPZP−CNT5処理
に進み、現在位置がわかっているかどうかのフラグがク
リアされていればPZイニシャライズ(PZ−INI
T)処理に進む(S2609、S2611、S261
3)。補正しないときには、現在位置が分かっていると
き(フラグが立っているとき)は現在位置OK(POS
−OK)処理に進み、現在位置が分かっていないときに
は現在位置不明(POS−NG)処理に進む(S261
1、S2607)。以上のように、ズーミングレンズ群
53Zがワイド端(F_WEND=1)、あるいはテレ
端(F_TEND=1)にあるときは、所定の値でPZ
パルスの補正を行なう。なお、F_PZPADJはテス
ト用のフラグでF_PZPADJ=1のときは補正が行
なわれない。
【0333】テレ端でもワイド端でもないときには、現
在位置が分かってれば現在位置OK(POS−OK)処
理に進み、現在位置が分かっていないときには現在位置
不明(POS−NG)処理に進む(S2601、S26
11、S2607)。
【0334】『POS−NG、PZ−INIT処理』図
86および図87に示したPOS−NG、PZ−INI
T処理は、現在位置が不明のとき、あるいはテレ端また
はワイド端に達したときの処理である。POS−NG、
PZ−INIT処理は、ズーミングレンズの現在位置が
不明の時の処理であるが、通常、現在位置が不明のと
き、例えばカメラボディのメインスイッチがオンされた
とき、あるいは手動ズームから電動ズームにスイッチが
切り替わったときは、カメラボディよりパワーズームの
イニシャライズコマンドPZ−INITPOS(32)
が通信により送られて来た場合も実行される。
【0335】本実施例では、PZ−INITPOSコマ
ンドが送られてきた場合、ズーミングレンズ群53Zを
最低速でテレ側へ動かして、ズームコード板71の最初
の区分点72あるいはテレ端を検出し、その位置の絶対
PZパルス数をテーブルデータから読出して所定のアド
レス(PZPX、PZPSTRT)にメモりすることに
より、ズーミングレンズ群53Zの現在位置を知るもの
である。なお、本実施例では現在位置を検出した後に、
ズーミングレンズ群53Zを移動前の元の位置まで戻す
という動作を行っている。これはPZ_INITPOS
コマンドが送られてきたときに、あるカウンタ(PZP
AZB)をクリア(0に)しておき、ズームコード板の
最初の区分点あるいはテレ端までのPZパルスをカウン
トし、その位置より(現在位置を検出したら)そのカウ
ント分だけ、ズーミングレンズを戻すということで実現
している。このズーミングレンズを戻すための動作はP
Z−INIT処理(特にS2637〜S2649)で行
っている。
【0336】最低速でテレ側へ動かすための動作は、P
Z−INITPOSコマンド通信により実行される。本
実施例では、現在位置検出のために一律にテレ方向に駆
動させているが、これはワイド方向でも構わないし、何
らかの条件により、どちらかを選択しても構わない。ま
た、本実施例では、現在位置不明のときに、カメラボデ
ィ51よりPZ_INITPOSコマンドが送られてこ
なくも、マニュアルパワーズームを動かせば、ズームコ
ード板の区分点あるいは端点(テレ端、ワイド端)に来
た時に、自動的に、現在位置を検出する(現在位置が分
かる)方式となっている。
【0337】POS−NG処理から入ると、スタートフ
ラグF_STARTが立っていれば(ズームモータ起動
時)現在位置およびスタートパルスカウンタに今回読み
取ったズームコード板71のコードのPZパルス数変換
値(PZパルス粗検出値)を入れて、ズームモータドラ
イブ(DRIVSTRT1)処理に進む(S2621、
S2623)。
【0338】スタートフラグF_STARTが下りてい
るときには、以下の処理を行なう。ズームコードが前回
のものと同一であれば、切換え点に達していないので、
PZP_CNT処理から抜ける(S2623、S262
5)。ズームコードが変わっているとき(コード板の区
分点のとき)は、テレ方向(F_PZPDRC=0)駆
動であれば今回入力したズームコードのPZパルス変換
値を現在のPZパルス値(PZPX)およびPZパルス
カウントスタート値(PZPSTRT)に入れ、ワイド
方向(F_PZPDRC=1)駆動であれば、前回入力
したズームコードのPZパルス変換値を現在のPZパル
ス値(PZPX)およびPZパルスカウントスタート値
(PZPSTRT)に入れる(S2627〜S263
1)。
【0339】ムーブフラグ(F_MOV)がクリアされ
ているとき(PZ_INITPOSコマンドが送られて
来ていないとき)、またはフラグF_PZPINITが
立っているときには、現在位置を認識していることを示
すフラグF_PZPOSをセットしてパルスカウント
(PZP−CNT5)処理に進む(S2633、S26
35、S2649)。
【0340】ムーブフラグF_MOVが立っていて(P
Z−INITPOSコマンドが送られてきたとき)、か
つ現在位置フラグF_PZINITが下りているときに
は、現在のPZパルス値(コード板境界値)から、PZ
イニシャライズ動作前の元の位置からコード板の境界位
置までのPZパルスカウント値(PZPAZB)を減算
した値を目標PZパルス(PZPTRGT)としてセッ
トする(S2633、S2635、S2637)。な
お、F_PZPINITはPZのイニシャライズの戻し
動作を禁止するフラグで、テスト用に使われる。F_P
ZPINIT=1で禁止である。
【0341】上記減算値にボローがあるときには、何ら
かの誤カウントがあったので目標PZパルス数を0にし
て駆動フラグF MOVをクリアし、ボローがないとき
にはそのままでムーブフラグをクリアする(S263
9、S2641)。そして、目標値ムーブフラグ(F_
MOVTRG)をセットし、PZスピードを第1速(最
低速)にセットし、現在位置フラグをセットしてPZP
−CNT5処理へ進む(S2643〜S2649)。な
お、PZ−INIT処理から来たときは、S2633か
らこの処理に入る。
【0342】『POS−OK、DRVSTRT1処理』
図88に示したPOS−OK処理は、現在のポジション
が分かっているときのPZパルスカウント処理である。
すでに起動しているとき(スタートフラグがクリアされ
ているとき)にはPZパルス補正処理(PZP−ADJ
処理)に進み、起動のときは、テレ方向駆動のとき(F
_PZPDRC=0)には、PZパルスカウントスター
ト値(PZPSTRT)とPZパルスカウント値(PZ
PCNT)とを加算してPZパルスカウントスタート値
(PZPATRT)および現在のPZパルスカウント値
(PZPX)に入れ、ワイド方向駆動のとき(F_PZ
PDRC=1)にはPZパルスカウントスタート値(P
ZPSTRT)からPZパルスカウント値(PZPCN
T)を減算してPZパルスカウントスタート値(PAP
ATRT)および現在のPZパルス値(PZPX)に入
れる(S2651〜S2657)。
【0343】そして、スタートフラグF_STARTを
クリアし、テレ方向ムーブ(今回動こうとする方向)の
ときにはパワーズーム方向フラグF_PZPDRCをク
リア(テレ方向をセット)し、ワイド方向ムーブ(今回
動こうとする方向)のときにはパワーズーム方向フラグ
F_PZPDRCをセット(ワイド方向をセット)する
(S2659〜S2665)。
【0344】DRIVSTART1からきたときにはS
2659に入って、スタートフラグのクリアおよび駆動
方向のセット処理を行なう(S2659〜S266
5)。 『PZP−ADJ、PZP−CNT5処理』図89に示
したPZP−ADJ処理は、PZパルスのカウント値の
積算誤差を補正する処理である。
【0345】先ずズームコードが前回と同じかどうかを
チェックし、同じであれば補正できないのでPZP−C
NT処理から抜け、異なれば、PZP補正禁止フラグF
_PZPADJがクリアされていることを条件に補正処
理を続ける。つまり、コード板71の分割領域(境界)
を越えるのを待つのである。なお、PZP補正禁止フラ
グF_PZDADJはテスト用で、通常はクリアされて
いる。
【0346】パワーズームの駆動方向がテレ方向であれ
ば、今回のズームコードのパルス変換値をレジスタXに
メモリし、ワイド方向であれば前回のズームコードのパ
ルス変換値をレジスタXにメモリし、レジスタXの値を
アキュムレータにメモリし、この値と現在のPZパルス
値の差の絶対値が補正限界値未満であるかどうかをチェ
ックする(S2679〜S2683)。補正限界値以上
であれば、レジスタXの値を現在のPZパルス値および
PZパルスカウントスタート値に入れて補正を行ない、
限界値未満であれば補正をしない。そして、PZパルス
カウント値(PZPCNT)をクリアし、現焦点距離の
PZパルス数(PZPX)をテーブルデータを基に現焦
点距離(mm)に変換し、FCLXL,HにメモリしてP
ZP−CNT処理を抜ける(S2685〜S268
9)。
【0347】なお、PZP−CNT5処理から来たとき
には、S2683に入り、PZパルスカウント値をクリ
アし、現焦点距離のパルス数を現焦点距離(mm)に変換
し、メモリしてからPZP−CNT処理を抜ける(S2
685〜S2689)。
【0348】以上のボディからのPZ−INITPOS
コマンドによりPZパルスイニシャライズ処理実行の指
示があると(ボディメイン電源がオンされたときな
ど)、ズーミングレンズ群53Zをテレ側にズーミング
させて、コード板71の分割領域を越えた時に、その分
割領域の境界位置から絶対位置を検出して、現在位置P
Zパルス値(PZPX)およびスタート位置(PZPS
TRT)を設定することができる。また、現在位置を検
出した後、元の位置へ戻すことも可能である。
【0349】また、ズーミング中には、コード板71の
境界を越える度に、その境界部の絶対パルス数をテーブ
ルから読み込んでカウント値と比較し、誤差が一定値よ
り大きければ補正(修正)し、一定値未満であれば補正
しない。
【0350】『ISZMEMO処理』図90に示したI
SZMEMOフローチャートは、像倍率をメモリする処
理である。つまり、像倍率一定ズームモードにおいて、
現在のAFパルス値(AFPX)と現在の焦点距離(F
CLXL,H)を、ズームスピード切り替えスイッチ7
5またはセットSW(SLスイッチSW)の操作により
メモリする処理である。本処理は、図10の2msタイマ
割込みルーチンのS359の詳細である。本実施例で
は、合焦を条件として、ズームリングが中立位置に戻さ
れたとき、またはズームリングが中立位置でなくても、
セットスイッチがオフされた時に、その時点のAFパル
ス値及び焦点距離がメモリされる構成である。
【0351】ISZMEMO処理では、像倍率レンズメ
モリフラグF ISMがセットされ、像倍率一定モード
が選択され、かつ合焦フラグF AFIFがセットされ
ていることを条件に、S2707以降のメモリ処理に進
む(S2701〜S2705)。像倍率レンズメモリフ
ラグF_ISMは、コマンドPZ−BSTATE(2
0)によりボディから送られてきて、PZ−BDSTに
メモリされる。尚、このフラグ ISMは、像倍率のメ
モリをカメラボディ側からのISZ−MEMORYコマ
ンドで行うか、レンズ側の判断で行うかを決める為のフ
ラグである。
【0352】像倍率メモリフラグF_ISMは、通常は
クリアされて送られてくるので、像倍率のメモリ(現在
のAFパルス値及び現在の焦点距離のメモリ)は、レン
ズ側で勝手に行うのではなく、ボディからのコマンドI
SZ−MEMORY(36)が送られてきた時に行われ
る。また、コマンドISZ−MEMORY(36)が送
られてくるタイミングは、定期的な通信POFF−ST
ATE(11)のbit2(SLSW)及びLENS−
INF1(13)のbit0,1(PTSW、PWS
W)をボディ側が見て、レンズのセットスイッチSL
(SLスイッチ)及びズームスピードスイッチ75のオ
ン/オフ状態を判断し、ズームスピードスイッチ75が
中立に戻ったときあるいは、セットスイッチSLがオフ
したときである。
【0353】また、フラグF_ISMがセットされて送
られてきたときは本処理の説明のごとく、ボディからの
コマンドISZ−MEMORYによらないで、レンズ側
でセットスイッチSL及びズームスピードスイッチ75
のオン/オフを判断して像倍率のメモリを行う。
【0354】ズームスイッチ75が前回中立位置でなく
今回中立位置に戻されたとき、そうでなくても、前回セ
ットスイッチがオンされているが今回オフされた時に、
AFパルスの現在値をアドレスISZ−AFPL,Hに
メモリし、さらに現在の焦点距離をアドレスISZ−F
CLL,Hにメモリし、像倍率演算指示フラグF_IS
ZMをセットしてからISZMEMO処理を終了する
(S2707〜S2719)。
【0355】つまり、合焦しかつフラグF_ISMがセ
ットされていることを条件として、ズームスイッチ75
がテレあるいはワイド方向から中立位置に戻されたと
き、またはセットスイッチがオン状態からオフされたと
きに、その時点の像倍率がメモリされる構成である。
【0356】『MTL−CTL処理』図91に示したM
TL−CTLフローチャートは、SET−ST処理でセ
ットされたズームモータ制御用フラグ(ZM−ST1の
各フラグ)に応じたズームモータ65の駆動制御に関す
る処理である。本処理は、図10に示した2msタイマ割
込みルーチンのS363の詳細である。
【0357】ドライブフラグF_DRVがクリアされ、
かつブレーキフラグF_BRKがセットされているとき
にはズームモータ65にブレーキをかけ、ブレーキフラ
グF_BRKがクリアされているときにはズームモータ
65をフリー状態にしてから、2msタイマーをスタート
させ、2msタイマー割込みを許可し、PWM割込みを禁
止して終了する(S2801、S2809〜S281
3、S2817、S2819)。
【0358】ドライブフラグF_DRVがセットされて
いるときには、テレ方向のときにはズームモータ65を
テレ方向に起動し、ワイド方向のときにはズームモータ
65をワイド方向に起動する(S2801〜S280
7)。そして、モータを第4速(DC)駆動するときに
は、2msタイマーをスタートさせ、2msタイマー割込み
を許可し、PWM割込みを禁止して終了する(S281
5、S2817、S2819)。
【0359】第1〜第3速のPWM駆動のときには、P
WMハードタイマーを1インクリメントし、インクルメ
ントした値がオーバーフローしたときにはPWMハード
タイマーに最大値(FFH)を入れ、オーバーフローし
ていないときにはインクリメントした値を保持する(S
2815、S2821〜S2825)。
【0360】次に、PWMハードタイマー値(T_PW
M)がPWMのPZパルス周期(T_PWMPLS)を
越えたかどうか(PWMのPZパルス周期時間内にPZ
パルスが出力されたかどうか)をチェックし、越えてい
れば周期内にパルスが出力されていないのでデューティ
ー比(T_PWMBRK)をアップし、越えていなけれ
ばそのままで、デューティー比(T_PWMBRK)を
PWM制御用のハードタイマーへセットし、PWM制御
用ハードタイマーをスタートさせる(S2827〜S2
833)。そして、2msタイマーをスタートさせ、2ms
タイマー割込みを許可し、PWM割込みを許可して終了
する(S2835、S2837)。
【0361】[レリーズ処理]次に、図92A乃至図9
2Cを参照して、図55のステップS1179で示した
所の、カメラボディ11におけるレリーズ処理について
具体的に説明する。このレリーズ処理は、ステップS1
176においてレリーズスイッチSWRがオンされ、ス
テップS1178においてレリーズ可能状態であると判
断されることを起動条件に、ボデイ側のメインCPU3
5により実行される。
【0362】レリーズ処理制御動作が開始されると、先
ず、ステップS4001において、露光中にズームの制
御を指示する露光間ズーム制御フラグF EXZCTL
をクリアする。ここで、露光間ズームとは、露光動作中
に、露光時間の少なくとも一部分を用いてズーミング動
作を実行する事により、撮影した写真像に、部分的に広
がる方向または縮まる方向に、即ち、放射方向に沿って
流れた画像部分が形成される様にする撮影方法の一態様
である。そして、ステップS4001に引き続くステッ
プS4003において、パワーズームレンズ51が装着
されているか否か(即ち、パワーズームフラグF PZ
がセットされているか否か)を判断し、パワーズームレ
ンズ51が装着されていない(即ち、パワーズームフラ
グF PZ=0)場合には、換言すれば、マニュアル駆
動のズームレンズが装着されている場合には、露光間ズ
ームをカメラ側で自動的に実行する事は不可能であるの
で、露光間ズーム制御を実行することなく、通常のレリ
ーズ動作が実行される。
【0363】詳細には、ステップS4005、ステップ
S4007、ステップS4009を順次実行する事によ
り、ミラーをアップさせ、絞り制御を実行すると共に、
シャッタの先幕の走行を開始する。そして、ステップS
4011において、上述した露光間ズーム制御フラグF
EXZCTLのセット状態を判断する。ここで、上述
したステップS4003においてパワーズームレンズ5
1が装着されていないと判断される限り、露光間ズーム
制御フラグF EXZCTLはセットされることはな
い。従って、このステップS4011においては、露光
間ズーム制御フラグF EXZCTLは、上述したステ
ップS4001での設定によりクリアされたままの状態
であるので、NOと判断される事になる。
【0364】このステップS4011でNOと判断され
ると、ステップSS4013でシャッタ設定がバルブ状
態であるか否かを判断し、このステップS4013でバ
ルブではないと判断されると、ステップS4015へ進
み、ここで、予め設定された露出時間の経過を待ち、こ
の露出時間が経過すると、ステップS4017において
後幕の走行を開始する。そして、ステップS4019に
おいて後幕の走行完了を待ち、後幕の走行が完了する
と、ステップS4021においてBODY−STATE
1通信を実行し、マニュアルパワーズームを禁止すると
共に、露光間ズームを停止させるコマンドをパワーズー
ムレンズ51側に送り、バッテリからの電源供給を停止
する。即ち、ステップS4023で、ボデイ側のバッテ
リ要求フラグF BBATREQをクリアし、ステップ
S4025においてBATONOFF処理を実行する。
【0365】この後、ステップS4027においてミラ
ーモータ33を起動してミラーをダウンさせ、ステップ
S4029においてフィルム巻上モータ25を起動して
フィルム巻上動作を実行させ、ステップS4031にお
いて再びBODY−STATE1通信を実行して、レリ
ーズ動作中ではない事、フィルム巻上中ではない事、I
PZ動作(即ち、マニュアルパワーズーム以外のオート
ズーム動作)の許可状態、及び、マニュアルパワーズー
ム動作の許可状態をパワーズームレンズ51側に送信し
て、図55に示すメインルーチンにリターンする。
【0366】一方、上述したステップS4013におい
てシャッタ設定がバルブ状態であると判断される場合に
は、ステップS4033においてレリーズスイッチSW
Rがオフされるのを待ち、このレリーズスイッチSWR
がオフされると、上述したステップS4017に進み、
後幕の走行を開始させる動作以降の制御動作を実行す
る。
【0367】また、上述したステップS4003におい
てパワーズームレンズ51が装着されていると判断され
る場合には、ステップS4035において、IPZ−S
TOPコマンドをパワーレンズ側に送り、実際のレリー
ズ動作に入る前に、クリックズーム動作や像倍率一定ズ
ーム動作を禁止し、ステップS4037において、像倍
率一定ズーム動作を指示するフラグF ISZONとプ
リセットズーム動作を指示するフラグF IPZONを
共にクリアする。そして、引き続くステップS4039
において、露光間ズーム(EXZ)モードが設定されて
いるか否かを判断する。このステップS4039におい
て、露光間ズームモードが設定されていないと判断され
る場合には、ステップS4041においてBODY−S
TATE1通信を実行し、レリーズ動作中である事、フ
ィルム巻上中ではない事、IPZ動作を禁止させる事、
及び、マニュアルパワーズーム動作を禁止させる事をパ
ワーズームレンズ51側に送信する。そして、上述した
ステップS4005に進み、ミラーのアップ動作以降の
制御動作を実行する。特に、ステップS4011におい
ては依然として、露光間ズーム制御フラグF EXZC
TLはクリアされていると判断されるので、通常のレリ
ーズ動作を実行する。
【0368】一方、上述したステップS4039におい
て、露光間ズームモードが設定されていると判断される
場合には、ステップS4043で、ボデイ側のバッテリ
要求フラグF BBATREQをセットし、ステップS
4045においてBATONOFF処理を実行し、パワ
ーズームレンズ51のパワーズームモータ65に電源を
供給する。そして。引き続くステップS4047におい
て、PZ−LSTATEデータ通信を実行し、マニュア
ルパワーズームがオンしているか、オフしているかの情
報をパワーズームレンズ51側から得る。
【0369】そして、引き続くステップS4049にお
いてシャッタ設定がバルブであるか否かを判断し、バル
ブであると判断される場合には、ステップS4051に
おいて、BODY−STATE1通信を実行して、レリ
ーズ動作中である事、フィルム巻上中ではない事、IP
Z動作の禁止状態、及び、マニュアルパワーズーム動作
の許可状態をパワーズームレンズ51側に送信し、上述
したステップS4005に進み、ミラーのアップ動作以
降の制御手順を実行する。
【0370】即ち、バルブが設定された状態では、例え
露光間ズーム動作がセットされたとしても、露出時間は
撮影者の意図により任意に設定されるものであり、カメ
ラ側としては予め露出時間を知り得ない事となり、先幕
スタート後、何れの時期からオートパワーズームを起動
したら良いか、または、先幕スタート後何れの時期まで
オートパワーズームを起動したら良いかが規定出来ない
ので、通常は露光間ズームが禁止される事になる。しか
しながら、この一実施例においては、撮影者の意図する
バルブ開放時間内において、撮影者の意図によるズーム
動作を許容して、自由に露光間ズーム動作を実行するこ
とが出来る様にする為に、上述した様に、ステップS4
051においてマニュアルパワーズーム動作を許可して
いる。
【0371】この結果、撮影者は、バルブを設定した上
で露光間ズームモードを設定する事により、自身の意志
で自由に、露光間ズーム動作を実行することが出来る事
になる。即ち、撮影者はレリーズスイッチSWRを押し
続けたままの状態で、即ち、露光動作を実行させたまま
の状態で、露光間ズームを実施したい期間だけ、ズーム
操作リング78(図示せず)を中立位置からレンズ鏡胴
の中心軸線回りに回動させる事により、その回動量に応
じたズーミングスピード、及び、回動方向により設定さ
れるズーミング方向で、マニュアルパワーズーム(露光
間ズーム)を実行することが出来る事になる。
【0372】一方、上述したステップS4049におい
て、シャッタ設定がバルブモードでは無く、所定のシャ
ッタスピードが設定されていると判断される場合には、
以下、露光間ズームを実行する事になるが、通常の露光
間ズーム(即ち、カメラ側で自動的に実行されるオート
露光間ズーム)の実行に先立ち、ステップS4053に
おいて、半露光間ズーム(ハーフMPZ)モードである
か否かを判断する。ここで、この半露光間ズームモード
とは、カメラ側で自動的に露光間ズームを実行させるの
では無く、設定された露光時間の半分の時間だけ、マニ
ュアルパワーズームにより露光間ズーム動作を実行させ
る為のモードである。換言すれば、この半露光間ズーム
とは、マニュアルパワーズームにおける露光間ズーム動
作において、露光時間の半分の時間は、パワーズーミン
グを自動的に禁止して、撮影者が自ら行うマニュアルパ
ワーズームによる露光間ズーム動作を容易に実行するこ
とが出来る様にアシストするモードである。
【0373】ステップS4053において、マニュアル
パワーズームにおける半露光間ズームモードでは無く、
カメラ側において自動的に実行される露光間ズームモー
ドが設定されていると判断される場合には、ステップS
4055において、上述したステップS4047で読み
取ったPZ−LSTATEデータ通信結果に基づき、マ
ニュアルパワーズームのオン/オフ状態を判断する。こ
のステップS4055においてマニュアルパワーズーム
がオフしていると判断される場合には、半露光間ズーム
モードもセットされておらず、また、マニュアルパワー
ズームもオンしていない状態であるので、ステップS4
057に進み、ここで、露光間ズーム制御フラグF
XZCTLをセットし、露光間ズーム動作が実行されて
いる事を宣言する。
【0374】この後、ステップS4059において露光
間ズームにおけるパワーズームレンズ51のズーミング
方向(即ち、テレ端からワイド端に向かうワイド方向、
または、ワイド端からテレ端に向かうテレ方向)をセッ
トし、ステップS4061において露光間ズームにおけ
るパワーズーミング時間をセットし、そして、ステップ
S4063において露光間ズームにおけるズーミング速
度をセットする。尚、ステップS4059におけるズー
ミング方向のセットの為の制御手順、及びステップS4
063におけるズーミング速度のセットの為の制御手順
に関しては、夫々、サブルーチンを用いて後に詳細に説
明する。
【0375】ステップS4063が実行された後、引き
続くステップS4065において、BODY−STAT
E1通信を実行して、レリーズ動作中である事、フィル
ム巻上中ではない事、IPZ動作の禁止状態、及び、マ
ニュアルパワーズーム動作の禁止状態をパワーズームレ
ンズ51側に送信する。この後、ステップS4067に
おいて、露光間ズームにおけるパワーズーミング動作が
露光時間における前半に実行されるか(以下、単に、前
半駆動と呼ぶ。)、後半に実行されるか(以下、単に、
後半駆動と呼ぶ。)を判断する。
【0376】尚、この露光間ズームにおける前半駆動/
後半駆動の設定は、図示していないが、機能切り換え/
設定スイッチを介して撮影者により自由に設定すること
が出来る様になされている。このステップS4067に
おいて、前半駆動であると判断された場合には、ステッ
プS4069において、指定方向または指定したメモリ
に記憶された所定距離にパワーズームさせるMOVE−
PZMDコマンドをパワーズームレンズ51側に出し、
パワーズームレンズ51における自動パワーズーミング
動作を開始する。この後、上述したステップS4005
に進み、ミラーのアップ動作以降の制御手順を実行す
る。即ち、露光間ズームにおいて前半駆動モードが設定
された状態においては、露光の開始と同時に自動的にパ
ワーズーミング動作を開始する事になる。
【0377】一方、上述したステップS4067におい
て、前半駆動の露光間ズームではない、即ち、後半駆動
の露光間ズームであると判断される場合には、このステ
ップS4069をスキップして直接ステップS4005
に進み、ミラーのアップ動作以降の制御手順を実行す
る。換言すれば、露光間ズームにおいて後半駆動モード
が設定された状態においては、露光の開始に伴い自動パ
ワーズーミング動作が起動されずに、通常の露光動作を
開始する事になる。
【0378】この様に前半駆動にしろ後半駆動にしろ露
光間ズームモードがセットされた状態で露光動作が開始
され、ステップS4005、ステップS4007、ステ
ップS4009を順次実行し、ステップS4011に至
ると、上述したステップS4057において既に露光間
ズーム制御フラグF EXZCTLがセットされている
ので、このステップS4011においてはYESと判断
することになる。このステップS4011においてYE
Sと判断されると、ステップS4071において、再
び、この露光間ズーム動作が前半駆動か後半駆動かを判
別する。このステップS4071において前半駆動の露
光間ズームであると判断すると、ステップS4073に
おいて、上述したステップS4061で設定されたパワ
ーズーム駆動時間の経過を待ち、この経過後、ステップ
S4075において、BODY−STATE1通信を実
行して、レリーズ動作中である事、フィルム巻上中では
ない事、IPZ動作の禁止状態、及び、マニュアルパワ
ーズーム動作の禁止状態をパワーズームレンズ51側に
送信する。この様にして、パワーズーミング時間経過後
におけるマニュアルパワーズーム動作及び自動パワーズ
ーム動作を夫々禁止し、この後、上述したステップS4
015に進み、露出時間の経過を待つ。
【0379】一方、上述したステップS4071におい
て、後半駆動の露光間ズームであると判断されると、ス
テップS4077に進み、設定された露出時間からパワ
ーズーム駆動時間を減じた時間の経過を待ち、この経過
後、ステップS4079において、半露光間ズームであ
るか否かを判断する。このステップS4079において
半露光間ズームではないと判断される場合には、ステッ
プS4081において、指定方向または指定したメモリ
に記憶された所定距離にパワーズームさせるMOVE−
PZMDコマンドをパワーズームレンズ51側に出し、
パワーズームレンズ51における自動パワーズーミング
動作を開始する。この後、上述したステップS4015
に進み、設定された露出時間の経過を待つ。
【0380】また、上述したステップS4053におい
て、半露光間ズーム(ハーフMPZ)を設定するスイッ
チがオンしてると判断される場合には、ステップS40
83において、露光間ズーム制御フラグF EXZCT
Lをセットし、引き続くステップS4085において、
前半駆動であるか否かを判断する。このステップS40
85で前半駆動であると判断される場合には、上述した
ステップS4055に進み、MPZがオンされているか
否かが、即ち、ズーム操作リング78が回動されている
か否かを判断する。このステップS4055においてM
PZがオフされている場合、即ち、ズーム操作リング7
8が回動されていないと判断される場合には、上述した
ステップS4057に進み、これ以降の制御動作を実行
する。即ち、例え、マニュアルパワーズームにおける半
露光間ズームが設定されていたとしても、ズーム操作リ
ング78が回動駆動されていなければ、撮影者が実際に
はマニュアルパワーズームによる半露光間ズームの開始
を意図していないものと判断し、通常の露光間ズーム動
作を実行する事になる。
【0381】一方、ステップS4055においてMPZ
がオンされていると判断される場合、即ち、実際にズー
ム操作リング78が回動駆動されていると判断される場
合には、ステップS4051に進み、ここで、BODY
−STATE1通信を実行して、レリーズ動作中である
事、フィルム巻上中ではない事、IPZ動作の禁止状
態、及び、マニュアルパワーズーム動作の許可状態をパ
ワーズームレンズ51側に送信する。この様にして、レ
リーズ開始時において、ズーム操作リング78が撮影者
により既に回動駆動されている状態である場合には、カ
メラ側で自動的に実行されるオートパワーズーミングが
起動せずに、ズーム操作リング78の回動量に応じたパ
ワーズーミング速度、及び、その回動方向に応じたズー
ミング方向で、マニュアルパワーズームが許可され、実
行される事になる。即ち、マニュアルパワーズームにお
ける半露光間ズームの前半駆動が実行される事になる。
【0382】この後、ステップS4005、ステップS
4007、ステップS4009、ステップS4011、
ステップS4071、ステップS4073を順次経て、
前半駆動における露光間ズーム時間が経過すると、ステ
ップS4075において上述した様に、BODY−ST
ATE1通信を実行して、レリーズ動作中である事、フ
ィルム巻上中ではない事、IPZ動作の禁止状態、及
び、マニュアルパワーズーム動作の禁止状態をパワーズ
ームレンズ51側に送信する。この結果、例えズーム操
作リング78が撮影者により回動駆動されている状態
が、露光間ズーム時間が経過しても継続しているとして
も、この時点からマニュアルパワーズームが禁止され、
この様にして、前半駆動の半露光間ズームモードにおけ
る露光時間の前半のパワーズーミング動作が終了する事
になる。この後は、上述したステップS4015以降を
参照して説明した所の、通常のレリーズ動作を露光時間
の後半に実行し、この様にして、前半駆動の半露光間ズ
ーム動作が、全露光時間に渡り完了する。
【0383】一方、上述したステップS4053におい
て半露光間ズームモードが設定され、且つ、ステップS
4085において、後半駆動が設定されていると判別さ
れると、上述したステップS4057に進み、これ以降
の制御手順を上述した様にして、順次実行する。即ち、
露光時間の後半に実行されるマニュアルパワーズーミン
グ動作における露光間ズームのズーミング方向、ズーミ
ング時間、そして、ズーミング速度を順次設定する。そ
して、上述したステップS4071において後半駆動と
判別される事により、ステップS4077に進み、設定
された露出時間からパワーズームが実行されるズーミン
グ時間を減じた時間の経過を待つ。この経過後、引き続
くステップS4079において半露光間ズームモードで
あると判断されると、ステップS4087において、パ
ワーズームレンズ51の可変情報をカメラボディ11側
に送る為のLENZ−INF1通信を実行し、ズーム操
作リング78が回動される事によりオン/オフされるパ
ワーズームスイッチPZSWのオン/オフ状態、即ち、
ズーム操作リング78がテレ方向に回動されているかワ
イド方向に回動されているかの情報をボディ11側に通
信する。
【0384】そして、引き続くステップS4089にお
いて、ステップS4087で得た情報に基づき、ズーム
操作リング78が回動されているか否かを判断し、ここ
でズーム操作リング78が回動されていると判断される
場合には、ステップS4091に進み、ここで、BOD
Y−STATE1通信を実行して、レリーズ動作中であ
る事、フィルム巻上中ではない事、IPZ動作の禁止状
態、及び、マニュアルパワーズーム動作の許可状態をパ
ワーズームレンズ51側に送信する。この結果、上述し
た様に、ズーム操作リング78が撮影者により既に回動
駆動されている状態であるので、その回動量に応じたパ
ワーズーミング速度でマニュアルパワーズームが実行さ
れる事になる。即ち、マニュアルパワーズームにおける
半露光間ズームの後半駆動が実行される事になる。
【0385】一実施例においては、マニュアルパワーズ
ームにおける半露光間ズームモードが設定された場合に
おいて、前半駆動が設定された場合でも、後半駆動が設
定された場合でも、撮影者によるズーム操作リング78
の回動量に基づくズーミング速度でマニュアルパワーズ
ームが実行される事になる。この様に、ステップS40
91においてマニュアルパワーズームが許可されて、後
半駆動の半露光間ズームモードにおける露光時間の後半
のパワーズーミング動作が開始された後は、上述したス
テップS4015以降を参照して説明した所のレリーズ
動作を実行し、この様にして、後半駆動の半露光間ズー
ム動作が全露光時間に渡り完了する。
【0386】一方、上述したステップS4089におい
て、ズーム操作リング78が回動されていないと判断さ
れる場合には、上述したステップS4055と同様な考
えの元に、即ち、例え、マニュアルパワーズームにおけ
る半露光間ズームモードが設定されていたとしても、ズ
ーム操作リング78が回動駆動されていなければ、撮影
者が実際にはマニュアルパワーズームによる半露光間ズ
ームの開始を意図していないものと判断し、上述したス
テップS4081に進み、指定方向または指定したメモ
リに記憶された所定距離にパワーズームさせるMOVE
−PZMDコマンドをパワーズームレンズ51側に出
し、カメラ側でのオート露光間ズーム動作を露光時間の
後半に実行する事になる。この後は、上述したステップ
S4015以降を参照して説明した所のレリーズ動作を
実行し、この様にして、後半駆動の半露光間ズーム動作
が全露光時間に渡り完了する。
【0387】『レリーズ処理における露光間ズームのま
とめ』以上説明したレリーズ処理における露光間ズーム
の制御状態を表16にまとめて示している。
【0388】
【表16】 この表16から明らかな様に、シャッタ設定がバルブで
ある場合には、前半駆動であるか後半駆動であるかの区
別は無く、撮影者の意図に基づく任意の期間にマニュア
ルパワーズームが実行される事になる。
【0389】一方、所定の露光時間が設定された通常の
シャッタモードにおいては、まず、前半駆動モードで、
半露光間ズームが設定された状態において、ズーム操作
リング78が回動された場合には、露光間ズーム制御フ
ラグF EXZCTLがセットされ、露光時間の前半に
おいてのみマニュアルパワーズームが許可され、露光時
間の後半におけるマニュアルパワーズームは禁止され、
また、オート露光間ズームは全露光時間に渡り停止され
ている。また、ズーム操作リング78が回動されていな
い場合には、露光時間の前半においてのみオートパワー
ズームが実行され、この前半におけるマニュアルパワー
ズームは禁止され、また、露光時間の後半におけるマニ
ュアルパワーズームは禁止されると共に、オートパワー
ズームは停止されている。
【0390】また、前半駆動モードで、半露光間ズーム
が設定されていない状態において、ズーム操作リング7
8が回動された場合には、露光間ズーム制御フラグF
EXZCTLがクリアされ、全露光時間に渡るマニュア
ルパワーズームが許可され、全露光時間に渡るオートパ
ワーズームが停止されている。また、ズーム操作リング
78が回動されていない状態においては、露光間ズーム
制御フラグF EXZCTLがセットされ、全露光時間
に渡るマニュアルパワーズームが禁止され、露光時間の
前半におけるオートパワーズームが実行され、そして、
露光時間の後半におけるオートパワーズームが停止され
ている。
【0391】更に、後半駆動モードで、半露光間ズーム
が設定され、且つ、ズーム操作リング78が回動された
場合には、露光間ズーム制御フラグF EXZCTLが
セットされ、ズーム操作リング78が露光時間の後半に
おいてのみマニュアルパワーズームが許可され、露光時
間の前半におけるマニュアルパワーズームは禁止され、
また、オート露光間ズームは全露光時間に渡り停止され
ている。また、ズーム操作リング78が回動されていな
い場合には、露光間ズーム制御フラグF EXZCTL
がセットされ、露光時間の後半においてのみオートパワ
ーズームが実行され、この前半におけるマニュアルパワ
ーズームは禁止され、また、露光時間の前半におけるマ
ニュアルパワーズームは禁止されると共に、オートパワ
ーズームは停止されている。
【0392】また、後半駆動モードで、半露光間ズーム
が設定されていない状態において、ズーム操作リング7
8が回動されている場合には、露光間ズーム制御フラグ
EXZCTLがクリアされ、全露光時間に渡るマニュ
アルパワーズームが許可され、全露光時間に渡るオート
パワーズームが停止されている。そして、ズーム操作リ
ング78が回動されていない場合には、露光間ズーム制
御フラグF EXZCTLがセットされ、全露光時間に
渡るマニュアルパワーズームが禁止され、露光時間の後
半におけるオートパワーズームが実行され、そして、露
光時間の前半におけるパワーズームが停止されている。
【0393】『露光間ズームにおけるズーミング方向の
セット手順』次に、図93Aを参照して、上述したステ
ップS4059における露光間ズームを実行する際のズ
ーミング方向のセット手順を、レリーズ処理のサブルー
チンとして詳細に説明する。
【0394】ここで、この一実施例においては、詳細は
後に説明するが、パワーズームレンズ51で設定されて
いる現在の焦点距離に応じて、露光間ズームにおけるズ
ーミング方向が規定される様に構成されている。
【0395】即ち、ステップS4059に制御手順が進
むと、ステップS4101において、ズーミング方向が
予め設定されているか否かを判断する。即ち、図示しな
い機能セット手段においてズーミング方向が予め定めら
れ、既にE2 PROMに記憶されていると判断される場
合には、ステップS4103に進み、ここで、E2 PR
OMに記憶されたズーミング方向を読み出し、引き続く
ステップS4105で、ステップS4103で読み出し
たズーミング方向をMOVE PZMDコマンドのビッ
トB4またはB5にセットし、制御手順を終了して、元
のメインルーチンにリターンする。即ち、E2 PROM
に記憶されたズーミング方向がテレ方向である場合に
は、MOVE PZMDコマンドのビットB4を1にセ
ットし、ビットB5を0にクリアする。一方、E2 PR
OMに記憶されたズーミング方向がワイド方向である場
合には、MOVE PZMDコマンドのビットB4を0
にクリアし、ビットB5を1にセットする。この結果、
露光間ズームが実行される際において、上述したステッ
プS4059が実行される事により、ステップS410
5においてセットされたズーミング方向が設定され、こ
の設定されたズーミング方向でパワーズーミングが実施
される事になる。
【0396】一方、上述したステップS4101におい
てズーミング方向が予め設定されていないと判断される
場合には、ステップS4107に進み、ここで上述した
ステップS4047で得たコマンドPZ−LSTATE
のビットB3の情報に基づき、パワーズームレンズ51
のズーム位置(即ち、焦点距離)がワイド端にあるか否
かを判断する。このステップS4107においてズーム
位置がワイド端にあると判断される場合には、ステップ
S4109に進み、ズーミング方向をテレ方向に、即
ち、テレ端に向けてズーミングする様にズーミング方向
をセットし、制御手順を終了してメインルーチンにリタ
ーンする。また、このステップS4107においてズー
ム位置がワイド端にはないと判断される場合には、ステ
ップS4111に進み、コマンドPZ−LSTATEの
ビットB2の情報に基づき、パワーズームレンズ51が
ズーム位置がテレ端にあるか否かを判断する。このステ
ップS4111においてズーム位置がワイド端にあると
判断される場合には、ステップS4113に進み、ズー
ミング方向をワイド方向に、即ち、ワイド端に向けてズ
ーミングする様にズーミング方向をセットし、制御手順
を終了してメインルーチンにリターンする。
【0397】ここで、ステップS4111においてパワ
ーズームレンズ51のズーム位置がテレ端に無いと判断
される場合、即ち、ステップS4107との関連におい
て、ズーム位置がテレ端にもワイド端にも無く、両者の
間に位置していると判断される場合には、ステップS4
115において、FOCALLEN−Xにのせるデータ
をカメラボディ側からレンズ側に知らせる為のコマンド
SET−PZPOINTのビットB3に「1」を立て、
現在の焦点距離をカメラボディ側に返す様にレンズ側に
指示し、引き続くステップS4117においてコマンド
FOCALLEN−Xを実行する事により現在の焦点距
離が実際にレンズ側からカメラボディ側に通信される事
になる。
【0398】また、引き続くステップS4119におい
て、FOCALLEN−Xにのせるデータをカメラボデ
ィ側からレンズ側に知らせる為のコマンドSET−PZ
POINTのビットB1に「1」を立て、ワイド端の焦
点距離をカメラボディ側に返す様にレンズ側に指示し、
引き続くステップS4121においてコマンドFOCA
LLEN−Xを実行する事によりワイド端の焦点距離が
実際にレンズ側からカメラボディ側に通信される事にな
る。更に、引き続くステップS4123において、FO
CALLEN−Xにのせるデータをカメラボディ側から
レンズ側に知らせる為のコマンドSET−PZPOIN
TのビットB0に「1」を立て、テレ端の焦点距離をカ
メラボディ側に返す様にレンズ側に指示し、引き続くス
テップS4125においてコマンドFOCALLEN−
Xを実行する事によりテレ端の焦点距離が実際にレンズ
側からカメラボディ側に通信される事になる。
【0399】この後、ステップS4127において、ス
テップS4121で読み込んだワイド端の焦点距離とス
テップS4125で読み込んだテレ端の焦点距離とを加
算した値に、1より小さい乗数A(この一実施例におい
ては、例えば1/2 )を掛け、その結果が、ステップS4
117で読み込んだ現在の焦点距離X以上であるか否か
を判断する。このステップS4125において、YES
と判断される場合、即ち、現在の焦点距離がテレ端とワ
イド端との中間よりもテレ端側にあると判断される場合
には、ステップS4113に進み、ズーミング方向をワ
イド方向に、即ち、ワイド端に向けてズーミングする様
にズーミング方向をセットする。一方、ステップS41
25において、NOと判断される場合、即ち、現在の焦
点距離がテレ端とワイド端との中間よりもワイド端側に
あると判断される場合には、ステップS4109に進
み、ズーミング方向をテレ方向に、即ち、テレ端に向け
てズーミングする様にズーミング方向をセットする。
【0400】実施例においては、現在のズーム位置(即
ち、焦点距離)がテレ端にある場合にはワイド端に向け
て、また、ワイド端にある場合には、テレ端に向けてズ
ーミングする様に、そのズーミング方向をセットされる
と共に、ワイド端にもテレ端にも無いと判断される場合
には、中間位置からワイド側にあるとテレ端に向けて、
また、中間位置からテレ側にあるとワイド端に向けてズ
ーミングする様に、そのズーミング方向をセットされる
様になされている。この様にして、この一実施例におい
ては、露光間ズームにおけるズーミング方向が現在の焦
点距離に応じて、カメラ側で適切に規定される事にな
る。
【0401】尚、上述したズーミング方向の設定の為の
説明において、ステップS4127で設定される乗数は
1/2 であると説明したが、この発明は、この様な数値に
限定されることなく、1より小さい数であれば何でも良
く、例えば、1/3 に設定する等、1より小さい任意の数
に設定することが出来るものである。
【0402】「露光間ズームにおけるズーミング方向の
設定手順の変形例」また、上述したズーミング方向の設
定の為の制御手順においては、現在のズーム位置(即
ち、焦点距離)がワイド端にもテレ端にも無いと判断さ
れる場合には、中間位置からワイド側にあるとテレ端に
向けて、また、中間位置からテレ側にあるとワイド端に
向けてズーミングする様に、そのズーミング方向をセッ
トされる様に説明したが、この発明は、この様な制御手
順に限定されることなく、図93Bにその変形例として
示す様に構成しても良い。尚、図93Aで説明した一実
施例におけるステップと同一な内容のステップには同一
符号を付してその説明を省略する。
【0403】この変形例においては、具体的には、ステ
ップS4107で現在のズーム位置がワイド端にも無い
と判断される場合には、ステップS4111′に進み、
上述した一実施例の場合と同様に、コマンドPZ−LS
TATEのビットB2の情報に基づき、パワーズームレ
ンズ51がズーム位置がテレ端にあるか否かを判断す
る。このステップS4111′においてズーム位置がワ
イド端にあると判断される場合には、ステップS411
3に進み、ズーミング方向をワイド方向に、即ち、ワイ
ド端に向けてズーミングする様にズーミング方向をセッ
トし、制御手順を終了してメインルーチンにリターンす
る。
【0404】一方、ステップS4111′においてパワ
ーズームレンズ51のズーム位置がテレ端に無いと判断
される場合、即ち、ステップS4107との関連におい
て、ズーム位置がテレ端にもワイド端にも無く、両者の
間に位置していると判断される場合には、上述した一実
施例とは異なり、ステップS4109に進み、ズーミン
グ方向をテレ方向に、即ち、テレ端に向けてズーミング
する様にズーミング方向をセットし、制御手順を終了し
てメインルーチンにリターンする。
【0405】即ち、この変形例においては、現在のズー
ム位置がテレ端にある場合にのみズーミング方向をワイ
ド方向にセットし、これ以外の場合、即ち、ワイド端を
含みワイド端とテレ端との間に現在のズーム位置がある
場合には、全て、ズーミング方向をテレ方向にセットす
る様に構成されている。この様にして、の露光間ズーム
において最も良く用いられる所の、テレ方向のズーミン
グ方向を原則的に採用し、但し、全てのズーミング方向
をテレ方向に設定すると、テレ端にある場合にはズーミ
ングが行われずに、露光間ズームが実質的に実行されな
くなるので、この場合にのみ、ズーミング方向をワイド
方向となる様に設定している。この結果、簡単な制御内
容で、最も良く用いられる露光間ズームが確実に実行さ
れる事になる。
【0406】『露光間ズームにおけるズーミング速度の
セット手順』次に、図93Cを参照して、上述したステ
ップS4063における露光間ズームを実行する際のズ
ーミング速度のセット手順を、レリーズ処理のサブルー
チンとして詳細に説明する。
【0407】ここで、このステップS4063において
は、後に詳細に説明するが、ズーミング速度は、現在の
焦点距離、露光間ズームのズーミング方向、シャッター
速度を考慮して、露光終了時において、少なくともズー
ム位置がテレ端またはワイド端に到達せずに、ズーミン
グ動作が終了していない状態が達成される様に予め設定
されている。
【0408】即ち、露光終了前にズーム動作が終了する
と、撮影された写真像に、2つの画像芯(ズーミングが
実行されない露光時間前半の露出で形成された第1の画
像芯と、露光時間後半において露光終了前にズーム動作
が終了してしまう事により形成された第2の画像芯)が
写し出される事になり好ましくない。特に、後半ズーミ
ングにおけるズーミング速度をズーム操作リング78の
回動量に応じて設定すると、仮に撮影者がズーム操作リ
ング78を最大限まで回動させた場合に、ズーミング速
度は最大速度に設定される事となり、ここで露光時間が
長く設定されている場合には、上述した様に露光終了前
にズーム動作が終了してしまう事態が発生して、2つの
画像芯が写し出される虞がある。しかしながら、この一
実施例においては、ズーミング速度はカメラ側で2つの
画像芯が形成されない様に自動的に設定される事になる
ので、この様な露光終了前にズーム動作が終了して、撮
影された写真像に2つの画像芯が写し出される事が確実
に防止される事になる。
【0409】また、この一実施例においては、上述した
様に撮影された写真像に2つの画像芯が写し出される事
を防止する為に、ズーミング速度を最低速の1速から最
高速の4速までの間で4段階に分けて選択する様に設定
されている。尚、4速は3速の2倍の速さに、4速は2
速の3倍の速さに、4速は1速の4倍の速さになる様
に、夫々設定されている。
【0410】先ず、ステップS4063に制御手順が進
むと、ステップS4201において、ズーミング速度が
予め設定されているか否かを判断する。即ち、図示しな
い機能セット手段においてズーミング速度が予め定めら
れ、既にE2 PROMに記憶されていると判断される場
合には、ステップS4203に進み、ここで、E2 PR
OMに記憶されたズーミング速度を読み出し、引き続く
ステップS4205で、ステップS4203で読み出し
たズーミング速度をMOVE PZMDコマンドのビッ
トB6またはB7にセットし、制御手順を終了して、元
のメインルーチンにリターンする。即ち、E2 PROM
に記憶されたズーミング速度が最高速である場合には、
MOVE PZMDコマンドのビットB6を0にクリア
し、ビットB7を0にクリアする。一方、E2 PROM
に記憶されたズーミング速度が最低速である場合には、
MOVE PZMDコマンドのビットB6を1にセット
し、ビットB7を1にセットする。この結果、露光間ズ
ームが実行される際において、上述したステップS40
63が実行される事により、ステップS4205におい
てセットされたズーミング速度が設定され、この設定さ
れたズーミング速度でパワーズーミングが実施される事
になる。
【0411】一方、上述したステップS4201におい
てズーミング速度が予め設定されていないと判断される
場合には、ステップS4207に進み、上述したステッ
プS4059で設定されたズーミング方向がテレ方向で
あるかワイド方向であるかを判断する。このステップS
4207においてズーミング方向がテレ方向であると判
断された場合には、ステップS4209に進み、コマン
ドPZTIME−XTOTを実行する。このコマンドP
ZTIME−XTOTは、現在のズーム位置からテレ端
まで、最高速の4速でパワーズーミングさせた際の駆動
時間を読み出させる為のコマンドである。一方、ステッ
プS4207においてズーミング方向がワイド方向であ
ると判断される場合には、ステップS4211に進み、
コマンドPZTIME−XTOWを実行する。このコマ
ンドPZTIME−XTOWは、現在のズーム位置から
ワイド端まで、最高速の4速でパワーズーミングさせた
際の駆動時間を読み出させる為のコマンドである。尚、
これらコマンドPZTIME−XTOT及びPZTIM
E−XTOWは、夫々サブルーチンとして後に具体的に
説明する。
【0412】この様にステップS4209またはステッ
プS4211において、夫々のズーミング方向に応じた
駆動時間を読み出した後、ステップS4213に進み、
この読み出した駆動時間が、上述したステップS406
1で設定した所の、露光間ズームを実行する際のズーミ
ング時間よりも長いか否かを判断する。このステップS
4213において駆動時間がズーミング時間よりも長い
と判断される場合には、ステップS4215に進み、ズ
ーミング速度を最高速である4速に設定し、制御手順を
終了して、メインルーチンにリターンする。即ち、例
え、ズーミング速度を最高速である4速に設定したとし
ても、露光間ズームにおいて露光時間内にズーミングが
実行される時間(ズーミング時間)よりも、実際に、ズ
ームモータ65が駆動される時間(駆動時間)よりも長
くなるので、露光間ズームが終了した時点で、少なくと
もズーミング動作は実行され続けられている状態が達成
され、従って、上述した様にして、撮影された写真像に
1つのみの画像芯しか写し出されずに、2つの画像芯が
写し出される事が確実に防止される事になる。
【0413】一方、上述したステップS4213におい
て、駆動時間がズーミング時間よりも長くないと判断さ
れる場合には、ステップS4217に進み、ここで、駆
動時間を2倍した値がズーミング時間よりも長いか否か
を判断する。このステップS4217においてYESと
判断される場合、即ち、駆動時間そのものはズーミング
時間よりも長く無いが、駆動時間の2倍の時間がズーミ
ング時間よりも長いと判断される場合には、ステップS
4219に進み、ズーミング速度を最高速の1/2 である
3速に設定し、制御手順を終了して、メインルーチンに
リターンする。
【0414】即ち、ズーミング速度を最高速である4速
に設定した場合には、露光間ズームにおいて露光時間内
においてズーミングが実行される時間(ズーミング時
間)内に、ズームモータ65が駆動される時間(駆動時
間)が終了して、2つの画像芯が形成されてしまうが、
ズーミング速度を3速に遅くした場合には、露光間ズー
ムにおいて露光時間内にズーミングが実行される時間
(ズーミング時間)よりも、実際に、ズームモータ65
が駆動される時間(駆動時間)よりも長くなるので、露
光間ズームが終了した時点で、少なくともズーミング動
作は実行され続けられている状態が達成され、従って、
上述した様にして、撮影された写真像に1つのみの画像
芯しか写し出されずに、2つの画像芯が写し出される事
が確実に防止される事になる。
【0415】また、上述したステップS4217におい
て、駆動時間の2倍の時間がズーミング時間よりも長く
ないと判断される場合には、ステップS4221に進
み、ここで、駆動時間を3倍した値がズーミング時間よ
りも長いか否かを判断する。このステップS4221に
おいてYESと判断される場合、即ち、駆動時間を2倍
した時間はズーミング時間よりも長く無いが、駆動時間
の3倍の時間がズーミング時間よりも長いと判断される
場合には、ステップS4223に進み、ズーミング速度
を最高速の1/3 である2速に設定し、制御手順を終了し
て、メインルーチンにリターンする。
【0416】即ち、ズーミング速度を3速に設定した場
合には、露光間ズームにおいて露光時間内においてズー
ミングが実行される時間(ズーミング時間)内に、ズー
ムモータ65が駆動される時間(駆動時間)が終了し
て、2つの画像芯が形成されてしまうが、ズーミング速
度を2速に遅くした場合には、露光間ズームにおいて露
光時間内にズーミングが実行される時間(ズーミング時
間)よりも、実際に、ズームモータ65が駆動される時
間(駆動時間)よりも長くなるので、露光間ズームが終
了した時点で、少なくともズーミング動作は実行され続
けられている状態が達成され、従って、上述した様にし
て、撮影された写真像に1つのみの画像芯しか写し出さ
れずに、2つの画像芯が写し出される事が確実に防止さ
れる事になる。
【0417】一方、上述したステップS4221で駆動
時間の3倍の時間がズーミング時間よりも長くないと判
断される場合には、ステップS4225に進み、ここ
で、ズーミング速度を最高速の1/4 である最低速1速に
設定し、制御手順を終了して、メインルーチンにリター
ンする。即ち、ズーミング速度を2速に設定した場合に
は、露光間ズームにおいて露光時間内においてズーミン
グが実行される時間(ズーミング時間)内に、ズームモ
ータ65が駆動される時間(駆動時間)が終了して、2
つの画像芯が形成されてしまうが、ズーミング速度を最
低速の1速まで遅くした場合には、露光間ズームにおい
て露光時間内にズーミングが実行される時間(ズーミン
グ時間)よりも、実際に、ズームモータ65が駆動され
る時間(駆動時間)よりも長くなるので、露光間ズーム
が終了した時点で、少なくともズーミング動作は実行さ
れ続けられている状態が達成され、従って、上述した様
にして、撮影された写真像に1つのみの画像芯しか写し
出されずに、2つの画像芯が写し出される事が確実に防
止される事になる。
【0418】以上詳述した様に、この一実施例における
露光間ズームの際のズーミング速度のセットの為の制御
手順を構成する事により、いかなるズーミング速度が設
定されようと、露光間ズームモードにおいて撮影された
写真像に1つのみの画像芯しか写し出されずに、2つの
画像芯が写し出される事が確実に防止される事になる。
【0419】「コマンドPZTIME−XTOTの実行
手順」ここで、図93Dを参照して、上述したステップ
S4209でコマンドPZTIME−XTOTがカメラ
ボディ11側のCPU35から出力された際の、パワー
レンズ51側のCPU61の実行手順を具体的に説明す
る。先ず、このコマンドPZTIME−XTOTがカメ
ラボディ11側のCPU35から出力されると、ステッ
プS4301においてコマンド受信完了信号をカメラボ
ディ11側のCPU35に出力し(返し)、ステップS
4303において、現在のズーミング位置(焦点距離)
からテレ端まで最高速の4速で移動した場合の移動時間
データを出力する。この後、ステップS4305におい
て、データ送信完了信号を出力し、ステップS4307
において、通信割り込みを許可して、元のルーチンにリ
ターンする。
【0420】「コマンドPZTIME−XTOWの実行
手順」一方、上述したステップS4211でコマンドP
ZTIME−XTOWがカメラボディ11側のCPU3
5から出力された際の、パワーレンズ51側のCPU6
1の実行手順を、図93Eを参照して具体的に説明す
る。先ず、このコマンドPZTIME−XTOWがカメ
ラボディ11側のCPU35から出力されると、ステッ
プS4311においてコマンド受信完了信号をカメラボ
ディ11側のCPU35に出力し(返し)、ステップS
4313において、現在のズーミング位置(焦点距離)
からワイド端まで最高速の4速で移動した場合の移動時
間データを出力する。この後、ステップS4315にお
いて、データ送信完了信号を出力し、ステップS431
7において、通信割り込みを許可して、元のルーチンに
リターンする。
【0421】[PZモード切換え処理]図94に示し
た、カメラボディ11におけるパワーズーム(PZ)モ
ード切換え処理について説明する。このPZモード切換
え処理は、図60Aに示したPZループ処理内のS15
07において実行され、撮影レンズ51のズームセット
ボタン77が所定操作されたときにPZモード変更処理
を実行する。本実施例では、手動ズームまたはマニュア
ルパワーズーム、像倍率一定ズーム、プリセットズー
ム、プリセットズームセットおよび露光間ズームからな
る5種類のズームモードを備えている。なお本フローチ
ャートでは、各モードのナンバーを付し、 NO.0が手動
ズームまたはマニュアルパワーズームモード、 NO.1が
像倍率一定ズームモード、 NO.2がプリセットズームモ
ード、 NO.3がプリセットズームセットモードおよび N
O.4が露光間ズームモードとしてある。
【0422】先ず、装着された撮影レンズがパワーズー
ムレンズかどうか、手動ズームモードか電動ズームモー
ドか、およびパワーズームレンズであればマニュアルパ
ワーズーム(電動ズーム)かオートパワーズームかどう
かをチェックし、パワーズームレンズ、パワーズームか
つオートパワーズームでなければ、パワーズームモード
フラグをクリアし、この状態を保存してからリターンす
る(S3001、S3035、S3039)。
【0423】オートパワーズームレンズであれば、すで
に保存してあるモードを復帰する。オートフォーカスモ
ードであれば何もしないが、オートフォーカスでないと
きには、像倍率一定ズームはできないので、復帰したP
Zモードが像倍率一定ズームモード(1)あればPZモ
ードをアップ変更し、違えばそのままにする(S300
9〜S3013)。
【0424】次に、パワーズームレンズ51のASスイ
ッチ(ズームモード変更スイッチ)がオンされているこ
とを条件に、カメラボディ11のアップ、ダウンスイッ
チSWUP、DNがオンされたときにPZモードの変更
処理を行なう(S3015〜S3029)。例えば、ダ
ウンスイッチSWDNがオンされたときには、ズームモ
ード NO.が4になるまでアップ処理を行なう(S301
7、S3031、S3033)。アップスイッチSWU
Pがオンされたときは、ズームモード NO.が1になるま
でダウン処理を行なうが、オートフォーカスモードでな
いときには、像倍率一定ズームは選択しない(S301
9〜S3029)。
【0425】以上のUP/DOWN 処理が終了したら、選択し
たズームモード NO.を保存してリターンする(S303
9)。なお、スイッチSWASの状態は、POFF−S
TATE通信により入力するデータに含まれている。
【0426】『PZパルスカウント割込み処理』撮影レ
ンズ51側で実行される、図95及び図96に示したP
Zパルスカウント割込み処理について説明する。PZパ
ルス出力の立ち上がりで本割込み処理を行ない、ソフト
的にPZパルスのカウント等を行なう。なお、レンズC
PUの設定により、割込みは立ち下がりで入ってもかま
わない。
【0427】先ず、割込みを禁止し、PZイニシャライ
ズ処理のときにPZパルスをカウントするPZカウンタ
(PZPA2B)、およびPZパルスカウント値(PZ
PCNT)を1インクリメントし、PZパルスカウンタ
の値がオーバーフローしているときは、PZパルスカウ
ント値に最大値を入れる(S3101〜S3109)。
【0428】次にパワーズームの駆動方向をチェック
し、テレ方向のときにはPZパルスカウントスタート値
にPZパルスカウント値を加算して現PZパルス値に入
れ、ワイド方向のときにはPZパルスカウントスタート
値からPZパルスカウント値を減算して現PZパルス値
に入れる(S3111〜S3115)。
【0429】そして、ドライブ中でなければ(F_DRV =
0)、PWM制御チェック(CHKPWM)処理に進む
(S3117)。ドライブ中であるが、そのドライブが
像倍率一定ズームか目標位置へのドライブでなければP
WM制御チェック(CHKPWM)処理に進む(S31
17〜S3121)。像倍率一定ズームでドライブ中で
あるか目標位置へのドライブ中であるときには、現在の
PZパルス数と目標PZパルス数とが等しくなければP
WM制御チェック(CHKPWM)処理に進むが、等し
ければすぐにズームモータを停止させるためにブレーキ
(BREAK)処理に進む(S3117、S3119、
S3123)。
【0430】『BRAK、CHKPWM処理』図96に
は、ズームモータのブレーキ処理(BRAK処理)およ
びPWMチェック処理に関するフローチャートを示して
ある。この処理は、PZモータの回転スピードを抑える
処理である。
【0431】ブレーキ処理では、先ずズームモータにブ
レーキをかけ、(ズームモータの入力端子を閉成)し
て、ZM−ST1にブレーキデータ(F_BRKをセッ
ト、フラグF_LMTT、F_LMTWはそのまま、他
はクリア)を入れる(S3151、S3153)。そし
て、PWMタイマ、リミットタイマおよびスタートタイ
マをクリアし、現PZパルス値(PZPX)から現焦点
距離データを得てFCLXL,Hにメモリし、割込みを
許可してリターンする(S3155〜S3159)。
【0432】CHKPWM処理は、PWM制御において
デューティー比を下げる処理である。PWM駆動中でな
ければ第4速(DC)そのままS3155に進むが、P
WM駆動中であれば、PWMパルス周期(T−PWMP
LS)とPWMタイマ(T−PWM)を比較し、PWM
パルス周期によりPWMタイマが小さいときはパワーズ
ームスピードが速すぎるので、デューティー比を下げて
からS3155に進み、PWMパルス周期よりPWMタ
イマが大きいときにはそのままS3155に進む(S3
161〜S3165)。以上の通り、本実施例で多数の
機能について説明したが、これらは、すべて単一のカメ
ラシステム(カメラボディ及び撮影レンズ)に搭載する
ことができるが、もちろん一部のみを搭載してもよい。
【0433】以上の通り本実施例のパワーズーム一眼レ
フカメラでは、ズーミングレンズ群53Zおよびフォー
カシングレンズ群53Fの位置を、コード板による絶対
位置およびこれらを駆動するズームモータ65の回転量
およびカメラボディ11内のAFモータ39の回転量
(PZパルス数、AFパルス数)により検出するので、
高精度の位置検出が可能になる。しかも本実施例では、
ズーミングレンズ群53Zがテレ端、ワイド端に達した
とき、およびフォーカシングレンズ群53Fが無限遠撮
影端、至近距離撮影端に達したときに補正をするだけで
なく、焦点距離検出のときにはズームコード板71上の
コードの各切換わり点72を検出する毎にPZパルスカ
ウント値補正処理を行ない、被写体距離検出のときには
距離コード板81上の複数の指標83の一つを検知する
毎にAFパルスカウント値補正処理を行なうので、高精
度かつ正確な焦点距離および被写体距離検出ができる。
そして、本パワーズーム一眼レフカメラは、精密な焦点
距離および被写体距離の検出ができるので、より正確な
像倍率一定制御や、プリセットズームなどの制御パワー
ズームが可能になる。
【0434】また、本実施例のパワーズームレンズ51
はレンズCPU61を内蔵しており、このレンズCPU
61により上記焦点距離および被写体距離の検出処理を
制御し、所定の演算を実行するので、正確かつ複雑な制
御パワーズームに関する各種の演算処理を短時間で高精
度に実行することができる。
【0435】また、上述した様に、パワーズームレンズ
を備えた一眼レフカメラは、露光間ズームが設定された
状態で、露光時間のほぼ半分が経過したとき(または、
露光時間の最初の半分において)にズームモータ65を
起動してズームアップまたはズームバックを開始するの
で、明瞭な静止被写体像、および、この静止被写体像か
ら放射状に流れるように拡大または縮小する被写体像が
写し出される事になる。
【0436】この様にして、この一実施例によれば、ま
た、ズームアップ(テレ方向)またはズームバック(ワ
イド方向)のズーミング方向は、現在の焦点距離に基づ
きボディ側CPU35で規定されるので、確実にズーミ
ング動作が実行され、露光間ズームが間違えなく達成さ
れる事になる。この様にして、撮影者が露光間ズームに
おけるズーミング方向を考えて、これをカメラに設定さ
せる必要がなくなり、高等撮影テクニックとされる露光
間ズーム撮影が非常に簡易に実行することが出来る事に
なる。また、ズーミング方向を設定する為の設定部材が
不要となり、コストダウンを図ることが出来る事にな
る。更に、撮影者が過ってズーミング方向を設定する事
が防止される為、露光間ズーム撮影における撮影ミスの
発生を効果的に予防することが出来る事になる。
【0437】また上述した一実施例においては、露光間
ズームモードが設定された状態で、シャッタレリーズ時
にズーム操作リング78が中立位置から時計方向または
反時計方向に回動されて、パワーズームスイッチがオン
している場合には、通常のオートパワーズーミングによ
る露光間ズーム動作を実行せずに、マニュアルパワーズ
ーミングによる露光間ズーム動作を実行する様に設定さ
れている。この結果、カメラ側で設定された露光間ズー
ムの設定条件、例えば、ズーミング方向、ズーミング速
度等で露光間ズームを実行したくなく、自身が設定した
ズーミング方向やズーミング速度等で露光間ズームを実
行したいと撮影者が思った場合でも、ズーム操作リング
78の回動方向でズーミング方向が規定され、また、ズ
ーム操作リング78の回動量でズーミング速度が規定さ
れる事になり、撮影者の意図を反映した露光間ズームを
実施することが出来る事になる。
【0438】また、上述した一実施例においては、露光
間ズームが設定された状態において、カメラ側で、ズー
ミング速度は、シャッタ速度(即ち、露出時間)、設定
された現在の焦点距離、設定されたズーミング方向等を
考慮して、少なくとも露光時間が終了した時点で、ズー
ミング動作が終了していない様に設定されている。この
結果、撮影された露光間ズームモードにおける写真像
に、芯(静止画像)が2つある失敗が効果的に抑制さ
れ、1つしか芯が存在しない良好な露光間ズーム像が写
し出される事になる。
【0439】また、上述した一実施例においては、露光
間ズームが設定された状態において、シャッタ速度がバ
ルブ(開放)に設定された場合には、マニュアルパワー
ズームが許容される様に設定されている。この結果、従
来においては、バルブが設定された場合には、露出時間
が不明であるとして露光間ズームは禁止されていたが、
マニュアルパワーズームが許容される事により、例え、
バルブが設定されて露出時間が不明であっても、撮影者
の意図の下に、露出時間の一部を用いてマニュアルパワ
ーズームを実行する事により、露光間ズームを実施する
事が出来る事になる。
【0440】また、上述した一実施例においては、露光
間ズームが設定された状態において、露光動作中にズー
ム操作リング78を回動駆動する事により、マニュアル
パワーズームが許容される様に設定されている。この結
果、カメラ側で設定された条件に基づくオートパワーズ
ームでの露光間ズームではなく、撮影者の意図に応じた
条件に基づくマニュアルパワーズームで露光間ズームを
実行することが出来る事になる。
【0441】また、上述した一実施例においては、シャ
ッタボタンを半押ししない状態で、ズーム操作リング7
8を回動させて、焦点距離を変更(ズーミング)させた
場合に、自動的に合焦動作が実施される様に設定されて
いる。この結果、ファインダを見ながらズーミングを行
って、所謂フレーミングをなした場合において、ファイ
ダから見る事の出来る被写体像は、常に、ピントのあっ
た状態となり、このフレーミング動作が良好に行い得る
事となる。
【0442】また、上述した一実施例においては、シャ
ッタボタンを半押ししない状態で、ズーム操作リング7
8を回動させてのズーミング中において合焦動作が実施
される事になるが、その際の合焦動作においては、合焦
幅を、シャッタボタンが半押し状態となり測光スイッチ
がオンされる事による合焦動作の場合の合焦幅よりも広
く設定されている。この結果、AF時の微妙な動作が抑
制され、煩わしさが軽減される事になる。
【0443】また、上述した一実施例においては、像倍
率設定モードにおいて、ズーム操作リング78を回動さ
せて所望の焦点距離を設定し、この状態でズームセット
ボタンを押す事により、合焦動作が開始され、この合焦
動作の完了時における被写体までの距離と設定された焦
点距離とにより、像倍率を演算し、この演算された値を
メモリに記憶する様に構成されている。この結果、簡単
に像倍率を設定することが出来る事となり、従来高度な
撮影テクニックとされていた像倍率を一定した撮影を、
誰でも簡単に出来る事になる。
【0444】ここで、上述した像倍率設定動作は、上述
した動作手順に限定されることなく、例えば、ズームセ
ットボタンを押すことなく、ズーム操作リングが中立位
置まで弾性復帰した時点で、合焦動作を開始し、以下同
様な動作を実行する様にしても良い。この様に構成する
事により、像倍率の設定に際して、ズームセットボタン
が不要となり、部品点数の減少を図ることが出来る事に
なる。
【0445】また、上述した一実施例のパワーズームレ
ンズを備えた一眼レフカメラは、プリセットズームセッ
トモードが選択されているときには、ズームセットボタ
ンがオンされたときにその時点の焦点距離をプリセット
焦点距離としてメモリし、メモリするとプリセットズー
ムモードにモード変更するので、次にズームセットボタ
ンがオンされたときには上記プリセット焦点距離までパ
ワーズームする。したがって、撮影者は使用頻度の高い
焦点距離をメモリすることにより、他の焦点距離に変更
していたときでも、簡単にメモリした焦点距離に変更す
ることができる。
【0446】また、上述した一実施例においては、プリ
セットズームモードの実行時に、ズームセットボタンを
押す事により、記憶された焦点距離までズームされると
共に、合焦動作が実行される様に構成されている。この
結果、使い勝手の良いプリセットズームモード(クリッ
プモード)が達成される事になる。
【0447】この一実施例では、AFモータ39をカメ
ラボディ11に、ズームモータ65を撮影レンズ51に
搭載してあるが、本発明は、両モータをカメラボディ1
1または撮影レンズ51に搭載する構成でも、逆にAF
モータを撮影レンズに、ズームモータをカメラボディに
搭載する構成でもよい。また、レンズ群の絶対位置を検
出するコード板71、81の構造を焦点距離検出用と被
写体距離検出用とで異なる構造にしているが、どの構造
のコード板を利用するかは任意であり、どちらか一方を
利用してもよい。
【0448】さらに本実施例のパワーズームを備えた一
眼レフカメラでは、PWM制御によるズームモータ69
の回転速度に応じて端点検出時間が可変(高速ほど短
く)になるので、高速時に端点に達したときにはズーム
モータ69の過負荷が減少し、低速時には通電時間を最
長(駆動トルク最大)にしてもなお回転しないときに端
点であることを検出するので、確実な端点検出が可能に
なる。
【0449】本実施例の一眼レフカメラは、ズームレン
ズ51に電動手段(ズームモータ69)及び電動手段を
制御するレンズ制御手段(レンズCPU61)を搭載し
て、ボディ制御手段(ボディCPU35)とは独立して
電動手段の駆動制御を可能にした。したがって、ボディ
制御手段による自動焦点調節処理等と同時に並行して、
パワーズームを利用した複雑な制御を迅速に処理するこ
とが可能になった。本実施例では、像倍率一定ズームに
おいては、ボディCPU35が自動焦点処理を実行して
いる一方で、レンズCPU61が像倍率を算出してその
焦点距離までパワーズームできる。しかもレンズCPU
61は、ボディCPU35とは独立して演算及び制御処
理を実行するので、迅速な制御動作が可能である。
【0450】本実施例では、プリセットズームセットモ
ードのときにはレンズCPU61は、ボディCPU35
から上記モードに関する所定のコマンドを受信し、その
後、ズームセットボタンがオンされたときにその時点の
焦点距離データをレンズメモリ手段(レンズRAM61
b)にメモリし、さらにその焦点距離データをボディC
PU35に送信する。この焦点距離データを受けたボデ
ィCPU35は、プリセットズームセットモードからプ
リセットズームモードに移行し、そのプリセットズーム
モード状態に関するデータをレンズCPU61に送信す
る。このモードデータを受けたレンズCPU61は、ズ
ームセットボタンがオンされると、上記レンズRAM6
1bにメモリした焦点距離までズームモータ69を駆動
する。このように、レンズCPU61とボディCPU3
5とが相互に通信しながら連係して並行処理を実行する
ので、複雑な処理を迅速に実行することができる。
【0451】メインCPU35は、上記ズームモータ6
5を作動させるときには、バッテリの電力が正常の供給
されているかどうかをレンズCPU61との通信により
チェックし、正常に供給されていないときには何らかの
トラブルが発生しているので供給を遮断して、トラブル
を防止する。また、メインCPU35は、所定時間なん
ら撮影に関する操作がされないときなどには、レンズC
PU69にスタンバイコマンドを送信してクロックを停
止させるので、無駄なエネルギーの消費が防止される。
【0452】本実施例では、カメラボディにバッテリを
搭載してレンズに電力供給を行なったが、逆にレンズに
バッテリを搭載してボディに電力供給する構成でもよ
い。また、本発明はカメラに限定されず、給電装置と被
給電装置とからなる装置一般に適用できる。
【0453】本実施例のパワーズームレンズを備えた一
眼レフカメラは、プリセットズームセットモードが選択
されているときには、ズームセットボタンがオンされた
ときにその時点の焦点距離をプリセット焦点距離として
メモリし、メモリするとプリセットズームモードにモー
ド変更するので、次にズームセットボタンがオンされた
ときには上記プリセット焦点距離までパワーズームす
る。したがって、撮影者は使用頻度の高い焦点距離をメ
モリすることにより、他の焦点距離に変更していたとき
でも、簡単にメモリした焦点距離に変更することができ
る。
【0454】また、本実施例のパワーズームレンズ51
は、ボディ11のメインスイッチがオフされるとレンズ
51への電源がオフされるので、レンズRAM61bに
プリセット焦点距離をメモリしていたときには、このプ
リセット焦点距離をカメラボディ11に転送してボディ
RAM35bにメモリする。そして、メインスイッチが
オンされたときに、ボディRAM35bにメモリしたプ
リセット焦点距離をパワーズームレンズ51に転送して
レンズRAM61bにメモリし、プリセットズームを可
能にする。
【0455】パワーズームレンズ51は、ボディ11の
メインスイッチがオフされたときには、カメラボディ1
1からPZ収納コマンドを受けて、レンズZCPU65
がズームモータ69を起動してレンズ鏡筒が最短になる
焦点距離までパワーズームする。したがって撮影者は、
撮影しないときにはメインスイッチをオフするだけで、
鏡筒を簡単にコンパクトにすることができる。なお、こ
のPZ収納の際にボディ11は、パワーズームレンズ5
1のフォーカシングレンズ群53Fを鏡筒が最短になる
位置(無限遠位置)までAFモータ39を駆動するの
で、パワーズームレンズ51は、全長が最短になる。
【0456】上記ズーム収納の際の現焦点距離データ
は、新通信によりカメラボディ11に転送され、ボディ
RAM35bにメモリされる。この現焦点距離データ
は、メインスイッチがオンされたときに、新通信により
パワーズームレンズ51に転送され、レンズRAM65
bにメモリされる。そして、レンズCPU65は、上記
転送された現焦点距離データまでズームモータ69を駆
動する。この処理によりパワーズームレンズ51は、収
納前の状態に復帰する。
【0457】本実施例のパワーズームレンズを備えた一
眼レフカメラは、像倍率一定制御時には、フォーカシン
グレンズ群の繰出し量に基づいて像倍率および目標焦点
距離を求めてパワーズーム制御するので、演算が簡単で
ある。しかも、フォーカシングレンズ群の動きにのみ追
従するので、レンズ駆動動作に不安定要素がなく、応答
性のよい安定した像倍率一定ズーム制御が可能である。
【0458】また、像倍率設定時に非合焦のときにはデ
フォーカス量に基づてい像倍率、目標焦点距離を演算
し、合焦しているときにはフォーカスレンズ繰出し量に
基づいて像倍率および目標焦点距離を演算するので、よ
り正確な像倍率一定制御が可能になる。
【0459】また、露光時間に応じてズーミング速度を
変更するので、超低速シャッタ速度から中、高速シャッ
タ速度まで効果的な露光間ズーミングができる。特に、
低速シャッタ速度時には、低速ズーミングすることによ
り露光終了時までズーミングを継続することが可能にな
り、中、高速シャッタ速度時には最高速ズーミングする
ことにより効果的な露光間ズームが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる電動ズーム機能を有するカメ
ラの一実施例が適用された一眼レフレックスカメラの構
成を概略的に示すブロック図である。
【図2A】図1に示す一眼レフレックスカメラのパワー
ズームレンズの構成を概要的に示すブロック図である。
【図2B】図2Aに示す一眼レフレックスカメラのパワ
ーズームレンズの外観を概要的に示す斜視図である。
【図3】図2に示すパワーズームレンズの回路構成の実
施例を示すブロック図である。
【図4】図2に示すパワーズームレンズのズームコード
板の展開図である。
【図5】図2に示すパワーズームレンズの焦点距離コー
ド板の展開図である。
【図6】、
【図7】レンズCPUのメインフローチャートである。
【図8】レンズCPUの通信割込処理に関するフローチ
ャートである。
【図9】2msタイマ割り込みに関するフローチャートで
ある。
【図10】パワーズーム、マニュアルズーム処理に関す
るフローチャートである。
【図11】PWM2msタイマ割り込みに関するフローチ
ャートである。
【図12】PZパルスカウント割り込み処理に関するフ
ローチャートである。
【図13】PWM割り込みに関するフローチャートであ
る。
【図14】PWM制御に関するタイムチャートである。
【図15】、
【図16】像倍率一定ズーム制御に関するフローチャー
トである。
【図17】、
【図18】プレディクタオペレーション処理に関するフ
ローチャートである。
【図19】スタンバイ処理に関するフローチャートであ
る。
【図20】AFパルス初期化処理に関するフローチャー
トである。
【図21】パワーズーム位置初期化処理に関するフロー
チャートである。
【図22】パワーズームレンズの収納処理に関するフロ
ーチャートである。
【図23】パワーズームレンズの復帰処理に関するフロ
ーチャートである。
【図24】パワーズームのストップ処理に関するフロー
チャートである。
【図25】像倍率一定ズームに必要なデータを受信した
ときのフローチャートである。
【図26】像倍率一定ズーム処理に関するフローチャー
トであ。
【図27】像倍率一定ズームに関する情報を入力したと
きのフローチャートである。
【図28】カメラボディの状態に関する情報を入力した
時の処理に関するフローチャートである。
【図29】ボディシーケンス情報を入力したときのフロ
ーチャートである。
【図30】カメラボディ側からAFパルスを入力したと
きのフローチャートである。
【図31】カメラボディ側からPZパルスを入力したと
きのフローチャートである。
【図32】レンズ内でカウントしたAFパルスデータを
メモリするコマンドを受けたときの処理に関するフロー
チャートである。
【図33】ボディ側のAFで求めたデフォーカス量をレ
ンズメモリにストアする処理に関するフローチャートで
ある。
【図34】指定されたPZパルスデータ、焦点距離デー
タのメモリ処理に関するフローチャートである。
【図35】ボディ側のAFで求めたデフォーカス量をレ
ンズメモリにストアする処理に関するフローチャートで
ある。
【図36】カメラボディから受信した像倍率一定ズーム
データのメモリ処理に関するフローチャートである。
【図37】指定方向または指定位置へのパワーズーミン
グ処理に関するフローチャートである。
【図38】カメラボディにより指定されたデータに基づ
くパワーズーム処理に関するフローチャートである。
【図39】、
【図40】、
【図41】、
【図42】、
【図43】AFパルスカウント処理に関するレンズフロ
ーチャートである。
【図44】撮影レンズ側のパワーズームに関するデータ
の送信処理に関するフローチャートである。
【図45】撮影レンズのスタンバイ処理等に関するフロ
ーチャートである。
【図46】撮影レンズの可変データ送信処理に関するフ
ローチャートである。
【図47】撮影レンズの固定情報送信処理に関するフロ
ーチャートである。
【図48】レンズ側のAFパルスカウント値送信処理に
関するフローチャートである。
【図49】撮影レンズの現焦点距離データの出力処理に
関するフローチャートである。
【図50】撮影レンズ側の像倍率一定ズームデータ送信
処理に関するフローチャートである。
【図51】レンズのすべてのデータ出力処理に関するフ
ローチャートである。
【図52】、
【図53A】、
【図53B】、
【図54】、
【図55】PZ動作処理原理に関するフローチャートで
ある。
【図56】PZのイニシャライズ処理に関するフローチ
ャートである。
【図57】、
【図58】AFのイニシャライズ処理に関するフローチ
ャートである。
【図59】電力供給チェック処理に関するフローチャー
トである。
【図60A】、
【図60B】、
【図61A】PZのループ処理に関するフローチャート
である。
【図61B】PZのループ処理の変形例にに関するフロ
ーチャートである。
【図62】プリセットパワーズーム終了チェック処理に
関するフローチャートである。
【図63】、
【図64】像倍率一定ズームの第1実施例のフローチャ
ートである。
【図65】、
【図66】像倍率一定ズームの第2実施例のフローチャ
ートである。
【図67】、
【図68】像倍率一定ズームの第3実施例のフローチャ
ートである。
【図69】AFパルスカウント処理に関するフローチャ
ートである。
【図70】AFパルスカウント値のアジャスト処理に関
するフローチャートである。
【図71】PZ端点処理に関するフローチャートであ
る。
【図72】ズームモーターの回転方向、回転スピード制
御に関するフローチャートである。
【図73】、
【図74】、
【図75】ズームスイッチによるパワーズーム動作に関
するフローチャートである。
【図76】PZパルスカウント割り込み処理に関するフ
ローチャートである。
【図77】パワーズーム停止処理に関するフローチャー
トである。
【図78】ズームモーターのブレーキ処理に関するフロ
ーチャートである。
【図79】、
【図80】撮影レンズ状態のセット処理に関するフロー
チャートである。
【図81】、
【図82】指定焦点距離へのパワーズーム処理に関する
フローチャートである。
【図83】、
【図84】目標位置までのパルス数に応じた駆動スピー
ド調整処理に関するフローチャートである。
【図85】端点に達したときのPZパルスカウント修正
処理に関するフローチャートである。
【図86】、
【図87】現在のズーミングレンズ位置が不明のときの
PZパルスカウンタ修正処理に関するフローチャートで
ある。
【図88】現在の位置が分かっているときのPZパルス
カウント処理に関するフローチャートである。
【図89】PZパルスカウンタ修正処理に関するフロー
チャートである。
【図90】プリセット焦点距離プリセット処理に関する
フローチャートである。
【図91】ズームモーターの駆動制御に関するフローチ
ャートである。
【図92A】、
【図92B】、
【図92C】カメラボディにおけるレリーズ処理に関す
るフローチャートである。
【図93A】ズーミング方向のセット手順を示すフロー
チャートである。
【図93B】ズーミング方向のセット手順の変形例を示
すフローチャートである。
【図93C】ズーミング速度のセット手順を示すフロー
チャートである。
【図93D】コマンドPZTIME−XTOTの実行手
順を示すフローチャートである。
【図93E】コマンドPZTIME−XTOWの実行手
順を示すフローチャートである。
【図94】パワーズームモードの切替処理に関するフロ
ーチャートである。
【図95】PZパルスカウント割り込み処理に関するフ
ローチャートである。
【図96】ズームモーターのPWM制御処理に関するフ
ローチャートである。
【符号の説明】
11 カメラボディ 20 バッテリ 21 測距用CCDセンサユニット 23 周辺部制御回路 35 メイン(ボディ)CPU 35b RAM 37 モータードライブIC 39 AFモーター 41 エンコーダ 51 撮影レンズ(パワーズームレンズ) 51F フォーカシングレンズ群 51Z ズーミングレンズ群 55 AF機構 59 AFパルサー 61 レンズCPU 61b レンズRAM 62 インターフェース 63 モータードライブIC 65 ズームモーター 67 PZ機構 69 PZパルサー 71 ズーム(焦点距離)コード板 72 切替え点 81 距離コード板

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラ本体と、 このカメラ本体に取り付けられ、モータを介してズーミ
    ングさせる事の出来る電動ズームレンズと、 操作される事により、前記モータを起動して、電動ズー
    ムレンズの焦点距離を変更させる焦点距離変更部材と、 露光動作中に、前記モータを駆動してズーミングさせる
    露光間ズーム制御手段とを具備し、 前記露光間ズーム制御手段は、露光間ズーム動作を実行
    するに際して、前記焦点距離変更部材が操作されている
    場合には、露光時間の前半または後半の所定時間だけマ
    ニュアルパワーズーミングを実行する事を特徴とする電
    動ズーム機能を有するカメラ。
  2. 【請求項2】前記所定時間は、設定された露光時間の半
    分の時間に相当している事を特徴とする請求項1に記載
    の電動ズーム機能を有するカメラ。
JP30617392A 1992-10-19 1992-10-19 電動ズーム機能を有するカメラ Pending JPH06130275A (ja)

Priority Applications (11)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30617392A JPH06130275A (ja) 1992-10-19 1992-10-19 電動ズーム機能を有するカメラ
GB9524857A GB2294123B (en) 1992-10-19 1993-07-29 A focusing operation method and zoom camera
GB9315654A GB2271646B (en) 1992-10-19 1993-07-29 An optical camera and a method of conducting a focusing operation therein
GB9524854A GB2294121B (en) 1992-10-19 1993-07-29 Motor driven zoom lens camera
GB9524855A GB2294122B (en) 1992-10-19 1993-07-29 Motor driven zoom camera
FR9309402A FR2697097B1 (fr) 1992-10-19 1993-07-30 Appareil photo avec objectif zoom.
DE19934326454 DE4326454C2 (de) 1992-10-19 1993-08-06 Kamera mit Zoomobjektiv
US08/414,130 US5654789A (en) 1992-10-19 1995-03-30 Motor driven zoom camera
US08/463,302 US5680647A (en) 1992-10-19 1995-06-05 Motor driven zoom camera
US08/889,007 US5812888A (en) 1992-10-19 1997-07-07 Motor driven zoom camera
US08/895,564 US5754894A (en) 1992-10-19 1997-07-16 Motor driven zoom camera

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30617392A JPH06130275A (ja) 1992-10-19 1992-10-19 電動ズーム機能を有するカメラ

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100366055C (zh) * 2004-01-30 2008-01-30 佳能株式会社 摄像方法及装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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