JP3244530B2 - 撮影レンズ、カメラボディおよびカメラシステム - Google Patents

撮影レンズ、カメラボディおよびカメラシステム

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JP3244530B2
JP3244530B2 JP12855792A JP12855792A JP3244530B2 JP 3244530 B2 JP3244530 B2 JP 3244530B2 JP 12855792 A JP12855792 A JP 12855792A JP 12855792 A JP12855792 A JP 12855792A JP 3244530 B2 JP3244530 B2 JP 3244530B2
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zoom
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雅博 川崎
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旭光学工業株式会社
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  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、自動焦点装置を備えたパワーズ
ームレンズ、カメラボディおよびカメラシステムに関す
る。
【0002】
【従来技術およびその問題点】近年、パワーズームレン
ズを備えたレンズシャッタ式カメラが各種開発されてい
る。レンズ交換ができないレンズシャッタ式のパワーズ
ームカメラは、カメラボディに設けられた制御手段およ
びズーム操作スイッチによりパワーズームを制御する構
成である。この種レンズシャッタ式カメラは、レンズと
ボディとが一体なので、パワーズーム化が比較的容易で
あった。しかし、レンズ交換が可能なカメラ、例えば一
眼レフカメラにおいては、交換レンズをパワーズームレ
ンズ化しようとしても、その構造が複雑になるなど問題
が多いので、パワーズーム化は実現されていない。
【0003】また、焦点距離、被写体距離を撮影に利用
するためには、合焦用レンズ群の位置(被写体距離)、
ズーミングレンズ群の位置(焦点距離)を検出しなけれ
ばならない。従来の自動焦点装置およびズームレンズを
備えたカメラにおけるレンズ群の位置を検出する手段の
一つとして、コード板によりレンズ群の絶対位置を検出
する方法が知られている。例えば、従来のパワーズーム
レンズでは、その焦点距離をコード板により検出してい
た。例えば、ズーミングに伴なって光軸の回りを回転ま
たは光軸に沿って進退動するズーム環に、このズーム環
の運動方向に沿って延びるコード板を固定し、このコー
ド板と対向する固定部にコード読取部材を固定し、この
コード読取部材によりコード板上のコードを読み取って
焦点距離を検出していた。フォーカシングレンズ群の位
置(合焦被写体距離)の検出も、同様の構成により行な
われる。しかし、このコード板により検出手段は、コー
ドの切換え点の位置検出はできるが、切換え点と切換え
点の間の位置は検出できなかった。つまり、粗検出はで
きるが、精密な検出はできなかった。
【0004】別の検出手段としては、上記レンズ群を駆
動するモータの回転に連動して出力されるパルス数をカ
ウント(駆動方向に応じて加減算)してパルス値として
検出するものがあるが、この検出手段ではカウント値の
誤差が積算される虞れがある。そこで、上記レンズ群が
無限遠端点位置、至近端点位置または広角端点位置、望
遠端点位置等に達したときに、上記パルス値を補正して
いる。しかし、この構成では、カウント途中で電源がオ
フされたりしてカウント値が消えたり、あるいは電源オ
フの状態でマニュアルでレンズ駆動された後に電源オン
されると、現在のレンズ群の位置を検出できない。
【0005】また、このカウント検出手段ではカウント
値の誤差が積算される虞れがあるため、上記レンズ群が
無限遠端点位置、至近端点位置または広角端点位置、望
遠端点位置等に達したときに、上記パルス値を補正して
いる。しかし、この構成では、上記レンズ群がいずれか
の端点位置に達しなければカウント値の補正ができない
ので、端点位置に達しない状態(範囲内)でレンズ群の
駆動動作が繰り返されると、誤差が徐々に蓄積されて大
きな誤差を生じる虞れがある。つまり、検出精度に信頼
がなくなる。このようにレンズ位置(合焦被写体距離、
焦点距離)の正確な検出ができないときには、被写体距
離および焦点距離を利用するいわゆる制御ズームができ
ない。例えば、被写体距離と焦点距離により決まる像倍
率を一定に保つ像倍率一定ズームができない。
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【発明の目的】本発明は、上記従来技術の問題に鑑みて
なされたもので、その目的は、以下の通りである。
【0022】本発明は、撮影レンズのレンズ位置、例え
ばズーミングレンズ群、フォーカシングレンズ群の位置
(焦点距離、被写体距離)を精密にかつ正確に検出でき
るパワーズームレンズを提供することを目的とする。さ
らに本発明は、レンズ交換可能なカメラにおいて、パワ
ーズームが可能なパワーズームレンズ、カメラボディお
よびカメラシステムを提供することを目的とする。
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【発明の概要】この目的を達成する本発明は、移動レン
ズ群とこの移動レンズ群を光軸方向に移動可能に支持す
るレンズ移動機構を備えた撮影レンズにおいて、上記移
動レンズ群の移動に連動して少なくとも一方が移動す
る、コード部材およびこのコード部材に形成された上記
移動レンズ群の位置に関するコードを読み取るコード読
取手段;上記移動レンズ機構の作動量を、上記移動レン
ズ群特定位置に位置するときを初期値としてカウント
するカウント手段;上記コード読取手段が上記各コード
の切換わり点を検知したときの上記移動レンズ群の位置
をそれぞれ基準カウント値としてメモリした基準カウン
ト値メモリ手段;および、上記コード読取手段が上記コ
ードの切換わり点を検知する毎に、上記カウント手段の
カウント値と上記切換わり点に対応する上記基準カウン
ト値とを比較して所定のカウント値補正を行なうカウン
ト値補正手段;を備え、上記基準カウント値メモリ手段
には、上記移動レンズ群の移動方向の上記コードの幅に
より規定される2つの切換わり点に応じた2個の基準カ
ウント値がメモリされていて、上記基準カウント値補正
手段は、上記移動レンズ群の移動方向に応じた切換わり
点を検出したときに該切換わり点に基づいて上記所定の
カウント値補正を行うこと、に特徴を有する。
【0031】上記コード部材の上記コードは、上記移動
レンズ群の絶対位置を検出する絶対位置コードと、各絶
対位置コードの間の位置を検出する指標コードとを含
み、上記基準カウント値は、上記各指標コードの切換わ
り点を基準として設けることができる。
【0032】
【実施例】以下図示実施例に基づいて本発明を説明す
る。図1は、本発明を適用した自動焦点(AF)一眼レ
フカメラのボディ部の主要構成を示したブロック図、図
2は、同パワーズームレンズの主要構成を示したブロッ
ク図、図3は、同パワーズームレンズの回路ブロック図
である。
【0033】このAF一眼レフカメラは、カメラボディ
11と、このカメラボディ11に着脱可能な撮影レンズ
(パワーズームレンズ)51とを備えている。撮影レン
ズ51のズーム光学系53からカメラボディ11内に入
射した被写体光束は、大部分がメインミラー13により
ファインダ光学系を構成するペンタプリズム15に向か
って反射され、さらに反射光の一部が測光用IC17の
受光素子(図示せず)に入射する。一方、カメラボディ
11内に入射した被写体光束のうち、メインミラー13
のハーフミラー部14に入射した被写体光束の一部はこ
こを透過し、後方のサブミラー19で下方に反射されて
測距用CCDセンサユニット21に入射する。
【0034】測光用IC17は、被写体光束を受光する
受光素子を備えていて、この受光素子が受光量に応じて
発生する電気信号を対数圧縮およびA/D変換し、周辺
部制御回路23を介して測光信号としてメイン(ボデ
ィ)CPU35に出力する。メインCPU35は、測光
信号およびフィルム感度情報に基づいて所定の演算を実
行し、露出用の適正シャッタ速度および絞り値を算出す
る。そして、これらのシャッタ速度および絞り値に基づ
いて露出機構(シャッタ機構)25および絞り機構27
を駆動する。
【0035】測距用CCDセンサユニット21は、いわ
ゆる位相差方式の測距センサであって、図示しないが、
被写体光束を二分割する分割光学系と、二分割された被
写体光束をそれぞれ受光して積分(光電変換およびその
電荷を蓄積)するCCDラインセンサを備えている。そ
して測距用CCDセンサユニット21は、CCDライン
センサが積分した積分データを、制御手段としてのメイ
ンCPU35に出力する。なお、測距用CCDセンサユ
ニット21は、周辺部制御回路23により駆動制御され
る。また、CCDセンサユニット21はモニタ素子を備
えていて、周辺部制御回路23は、このモニタ素子を介
して被写体輝度を検出し、その検出結果に応じて積分時
間を変更する。
【0036】周辺部制御回路23は、デジタル測光信号
およびフィルム感度情報に基づいて所定の露出演算を実
行し、露出用の適正シャッタ速度および絞り値を算出す
る。そして、これらのシャッタ速度および絞り値に基づ
いて、露光機構(シャッタ機構)25および絞り機構2
7を駆動して露光する。さらに周辺部制御回路23は、
レリーズに際して、モータドライブ回路(モータードラ
イブIC)29を介してミラーモータ31を駆動してメ
インミラー13のアップ/ダウン処理を行ない、露光終
了後には巻上モータ33を駆動してフィルムを巻上げ
る。
【0037】さらにメインCPU35は、周辺部制御回
路23と、ボディマウント面に設けられた電気接点群B
Cと、パワーズームレンズ51のマウント面に設けられ
た電気接点群LCとの接続を介して、レンズCPU61
との間でデータ、コマンド等の通信を行なう。
【0038】また、メインCPU35は、測距用CCD
センサユニット21から出力される積分データに基づい
て所定の演算(プレディクタ演算)によりデフォーカス
量を算出し、そのデフォーカス量に基づいて、AFモー
タ39の回転方向および回転数(エンコーダ41のパル
ス数)を算出する。そしてメインCPU35は、その回
転方向およびパルス数に基づき、AFモータドライブ回
路37を介してAFモータ39を駆動する。
【0039】さらにメインCPU35は、AFモータ3
9の回転に応じてエンコーダ41が出力するパルスを検
知し、カウントしてカウント値が上記パルス数に達した
らAFモータ39を停止させる。メインCPU35は、
このAFモータ39を、起動時にはDC駆動により一気
に加速してDC駆動を維持し、フォーカシングレンズ群
53Fが目標位置に接近したら停止前に徐々に減速して
停止させる。さらにメインCPU35は、エンコーダ4
1の出力パルスの間隔に基づいてAFモータ39を一定
速度制御する機能を有する。なお、AFモータ39の回
転は、カメラボディ11のマウント部に設けられたAF
ジョイント47と撮影レンズ51のマウント部に設けら
れたAFジョイント57との接続を介して撮影レンズ5
1のAF駆動機構55に伝達される。そして、AF駆動
機構55により、フォーカシングレンズ群53Fが駆動
される。
【0040】またメインCPU35は、プログラムをメ
モリしたROM35a、所定のデータをメモリするRA
M35bを内蔵し、さらに外部メモリ手段としてE2PROM
43が接続されている。このE2PROM43には、カメラボ
ディ11特有の各種定数のほかに、本発明のAF(オー
トフォーカス)演算、PZ(パワーズーム)演算に必要
な各種関数、定数などがメモリされている。
【0041】メインCPU35には、レリーズボタン
(図示せず)の半押しでオンする測光スイッチSWSお
よび同全押しでオンするレリーズスイッチSWR、自動
焦点スイッチSWAF、メインCPU35や周辺機器等
への電源をON/OFFするメインスイッチSWM、AFモー
ド、露出モードなどのモード、シャッタ速度などのパラ
メータ変更用のアップダウンスイッチSWUP/DOWN など
が接続されている。
【0042】メインCPU35により設定されたAFモ
ード、露出モード、撮影モードなどのモード、シャッタ
速度、絞り値などの露出データは、メインCPU35に
より表示装置45に表示される。この表示装置45は、
通常、カメラボディ11の外面およびファインダ視野内
の2か所に設けられる。
【0043】カメラボディ11のマウント付近には、バ
ッテリ20の電力を撮影レンズに供給するための一対の
電源ピンBPCが設けられている。一方、パワーズーム
レンズ51にも、装着時に上記電源ピンBPCと電気的
に接続される一対の電源ピンLPCが設けられている。
【0044】パワーズームレンズ51は、撮影光学系と
してフォーカシングレンズ群53Fおよびズーミングレ
ンズ群53Zを備えたズーム光学系53を有している。
フォーカシングレンズ群53Fは、AF機構55により
駆動される。このAF機構55には、AFジョイント5
7、47を介してAFモータ39の駆動力が伝達され
る。フォーカシングレンズ群53Fの移動量は、AF機
構55の回転に応じてパルスを出力するAFパルサー5
9のAFパルスをレンズCPU61がカウントして測定
する。なお、レンズCPU61は、AFパルスをハード
的にカウントするAFパルスハードカウンタを含んでい
る。ズーミングレンズ群53Zは、PZ(パワーズー
ム)機構67により駆動される。このPZ機構67を駆
動するズームモータ65は、レンズCPU61によりモ
ータドライブIC63を介し制御される。また、ズーミ
ングレンズ群53Zの移動量は、ズームモータ65の回
転に連動してPZパルサー69が出力するPZパルスを
レンズCPU61がカウントして測定する。
【0045】パルサー59、69は、例えば、円周方向
に等間隔で設けられた、半径方向に延びる複数のスリッ
トを有する回転円板と、この回転円板のスリットを挟ん
で対向するLEDおよびフォトダイオード(フォトイン
タラプタ)とを備えている。そして各パルサー59、6
9の回転円板は、AF機構55、PZ機構67の回転に
連動して回転する。また、各パルサー59、69のLE
DのON/OFFはレンズCPU61により制御され、フォト
ダイオードの出力(パルス)は、レンズCPU61に入
力される。
【0046】さらに、ズーミングレンズ群53Zの絶対
位置(焦点距離)およびフォーカシングレンズ群53F
の絶対位置(合焦被写体距離)はそれぞれ、ズームコー
ド板71、距離コード板81により検出される。図4お
よび図5にこれらのコード板71、81の展開図を示し
た。各コード板71、81のコード列71a〜71f、
81a〜81eにはそれぞれ、ブラシ73、85が摺接
する。
【0047】コード板71、81のうち各一列のコード
列71a、81aは接地され、複数のコード列71b〜
71e、81b〜81eは、レンズCPU61の入力ポ
ートに接続されている。ズームコード板71は、ズーミ
ングレンズ群53Zの全移動範囲を26分割して、各分
割領域を5ビットの絶対位置(焦点距離)情報で識別す
る。距離コード板81は、フォーカシングレンズ群53
Fの全移動範囲を8分割して、各分割領域を3ビットの
絶対位置(被写体距離)情報で識別する。各分割領域内
における相対位置は、それぞれパルサー69、59が出
力するパルス数のカウントにより検出する。距離コード
板81のコード列81eの指標83は、各領域の中央位
置を検出するためのものである。コード板71の各領域
の境界位置(切換わり点)72及びコード板81のコー
ド列81eの指標83は、それぞれパルサーのカウント
値修正の基準として利用される。
【0048】パワーズームレンズ51は、操作スイッチ
類として、ズームスピード切替えスイッチ75およびズ
ームモード切替えスイッチ77を備えている。ズームス
ピード切替えスイッチ75は、パワーズームモードにお
いて、テレ方向ズームとワイド方向ズーム、および各ズ
ーム方向におけるズーミングスピードをそれぞれ3段階
調整するスイッチ(詳細は図示せず)を備えている。ズ
ームモード切替えスイッチ77は、パワーズームとマニ
ュアル駆動ズームとを切り替えるスイッチ(D/M)、
マニュアルパワーズームモード、一定の制御下で実行す
る複数のパワーズームモードを切替えるPAスイッチ、
制御パワーズームモード(像倍率一定パワーズームモー
ド)のときに、現焦点距離等をメモリするSLスイッチ
等を備えている。なお、ズームスピード切り替えスイッ
チ75は、図示しないが、レンズ鏡筒に対して回動自在
および光軸方向に移動可能に嵌められ、常時回転方向中
立位置に付勢されたズーム操作リングに連動する。な
お、ズーム操作リングは、パワーズームとマニュアルズ
ームとを機械的に切替える機構も備えている。
【0049】以上のズームスピード切替えスイッチ75
およびズームモード切替えスイッチ77の各接点はレン
ズCPU61に接続されている。レンズCPU61は、
これらのスイッチ操作を受けてパワーズームに関する制
御処理を行なう。
【0050】レンズCPU61は、インターフェース6
2、通信接点LC、BCおよびカメラボディの周辺部制
御回路23を介してメインCPU35と接続され、メイ
ンCPU35との間で双方向通信により所定のデータ通
信を実行する。レンズCPU61からメインCPU35
に伝達されるデータとしては、開放絞り値AVMIN、最大
絞り値AVMAX、最小、最大焦点距離、現焦点距離、現被
写体距離、Kバリュー情報などのほかに、AFパルス
数、PZパルス数などがある。なおKバリュー情報と
は、ズーム光学系53により結像された像面を単位距離
(例えば1mm)移動させるために必要なエンコーダ41
(AFパルサー59)のパルス数データである。
【0051】図3には、パワーズームレンズ51のより
詳細な回路をブロックで示してある。電気接点群LC
は、インターフェース62に接続されたCONT端子、RES
端子、~SCK端子、DATA端子およびGND 端子の5個の端子
を備えている。こららの端子の内、CONT端子およびGND
端子を介して、レンズCPU61等の動作に必要な電源
電圧がカメラボディ11から供給され、残りのRES 端
子、~SCK端子およびDATA端子を介して通信が行なわれ
る。RES 端子は主にリセット信号、~SCK端子はクロッ
ク、DATA端子は所定の情報、コマンドなどのデータの通
信に供せられる。なお本明細書では、記号"~" は、トッ
プバーを意味し、この記号"~" が前に付された記号は、
アクティブロー、または反転信号であることを表わす。
電源ピンLPCは、VBATT 端子およびPGND端子からな
る。これらのVBATT 、PGND端子を介して、ズームモータ
65の駆動に必要な電力が、カメラボディ11のバッテ
リ20から供給される。電力の供給は、周辺部制御回路
23を介してCPU35によりコントロールされる。な
お、図中91はクロック発生回路である。また、VBATT
端子は、モータドライブIC63、および抵抗R4を介
してレンズCPU61の電圧モニタ用のポートP12に
それぞれ接続されている。
【0052】『レンズCPUのメイン処理』図6および
図7を参照して、レンズCPU61のメイン処理につい
て説明する。また、インストラクションコマンドを表
1、2に、カメラボディから種々のボディ側のデータを
レンズ側に送るためのコマンド(データ)を表3に、レ
ンズから種々のレンズ側のデータを送るためのコマンド
を表4に、レンズCPU61のRAM61bのメモリマ
ップを表5〜表11に示してある。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【表6】
【表7】
【表8】
【表9】
【表10】
【表11】
【0053】メインルーチンでは、先ずレンズCPU6
1は、高速作動モードのセット、割込みの禁止、スタッ
クアドレスのセット、ポートPの初期化を行ない、ズー
ムコード板71から現在の絶対ズームコードを入力する
(S101〜S109)。そして、ズームコードに基づ
いて演算したデータをRAM61bにメモリし、カメラ
ボディ11のクロック信号による通信(旧通信)により
RAM61bにメモリしたデータ群(表5の LC0〜
LC15)をカメラボディ11に送信する(S11
1)。そして、送信が終了したら3msタイマーをスター
トさせる(S113)。
【0054】その後、旧通信が正常に終了すると、イン
ターフェース62からKAFEND信号(“L”レベル)が出
力されるので、それを3msタイマーがタイムアップする
まで待つ(S115、S117)。3msタイマーがタイ
ムアップする前に旧通信終了信号(KAFEND信号)が出力
されなかったときには、旧通信が正常に終了しなかった
ことになるので、ストップ処理(クロック91の停止)
を行なって処理を停止する(S115、S117、S1
19)。タイムアップ前にKAFEND信号が出力されたとき
には正常動作なので、カメラボディ11から通信により
コマンドを受信するが、それが新通信可能なカメラであ
ることを識別する新通信コマンドでなければ、新通信可
能なボディではない場合があるので、ストップ処理を行
なう(S121、S123、S119)。新通信とは、
カメラボディと撮影レンズとの間において、撮影レンズ
のクロックに同期して双方向にコマンド、データの送受
が可能な通信である。
【0055】新通信コマンドを受信したときには、コマ
ンド受信完了信号をカメラボディ11に出力し、2msタ
イマ割込みの許可および2msタイマをスタートさせ、さ
らに、新通信の割込みを許可し、他の割込みも許可する
(S123、S125、S127、S128、S12
9)。これ以降、2msタイマ割込み処理及び新通信の
割込みが可能になる。以上の処理は、カメラボディ11
のメインスイッチがオンされ、ボディ11から電力が供
給されたとき最初に実行される。その後は、メインスイ
ッチがオンされている間は以下の処理が繰り返される。
【0056】ズームコード板71からズームコードを入
力する(S131)。ズームコードが前回と異なれば、
距離コードデータを入力して、これを含むレンズコード
データLC2をRAM61bにメモリし(表5参照)、
ズームコードのデータに基づいて演算を行ない、算出し
たデータをLC0〜17及びLB4、LBBデータとし
てレンズRAM61bにメモリする(S133、S13
5、S137)。ズームコードが前回と同一であれば、
カメラボディ11から距離コードデータを入力してこれ
を含むレンズコードデータ(LC2)をレンズRAM6
1bの所定のアドレスにメモリする(S133、S13
9、S141)。
【0057】次に、カメラボディからの通信割込みで、
ストップ要求があったかどうか(フラグF_STNDBYがセッ
トされているかどうか)、2msタイマ割込み内で電力
要求があったかどうか(フラグF_LBATREQ がセットされ
ているかどうか)をチェックし、ストップの要求がない
とき、または電力要求があるときには像倍率一定ズーム
処理(ISZ処理)を行なってからNIOST処理、つ
まりメインルーチンのS131に戻って上記処理を繰り
返す(S143、S145、S147)。なお、電力要
求とは、カメラボディ11内のバッテリ20の電力をズ
ームモーター65駆動用に、電源ピンBPC、LPCを
介してパワーズームレンズ51に供給することをカメラ
ボディ11(ボディCPU35)に要求することをい
う。
【0058】ストップの要求がありかつバッテリの要求
がないときには、ストップ準備(2msタイマ割込み禁
止、ストップ解除の準備)の後にストップ処理を行なう
(S143、S145、S149、S151)。つま
り、レンズCPU61は、クロック91を止めて低消費
電力(スタンバイ)モードに入る。このストップ状態
(低消費電力モード)は、例えば、カメラボディからの
通信割込みにより解除され、通常動作(クロック91作
動)に戻る。通常動作に戻ると、通信割込みルーチン終
了後にS153に復帰し、通信割込みにて、ストップ要
求が無くなるかまたは電力要求があったときに、2msタ
イマ割込みの許可および2msタイマスタート処理を行な
ってS131に戻るが、それ以外のときにはS149に
戻って再びストップ状態(省電力モード)に入る(S1
53、S155、S157)。
【0059】『INTI処理』レンズCPU61により
実行される、図8に示した通信割込み(INT1)処理
について説明する。INT1処理は、通信割込みを行な
う処理であって、通信により受信したコマンド及びデー
タ等に基づいた処理を行なう。なお、このINT1処理
は、レンズCPU61のポートPINTIにインターフェー
ス62からの割込み信号が入力されたときに開始され
る。
【0060】通信割込みに入ると、先ず、通信割込みを
禁止し、ストップフラグ(F_STNDBY) およびNGフラグ
(F_SCKNG、F_CMDNG)をクリアした後にカメラボディ11
からコマンドを入力する(S201、S203、S20
5)。そして、入力したコマンドの上位4ビットをチェ
ックして、その上位ビットに応じたサブルーチンに進む
(S207〜S229)。さらに各サブルーチンにおい
て、下位ビットに応じた処理を行なう。本実施例では、
上位ビット(4ビット)により識別するサブルーチンと
して、LBコマンドサブルーチン、BLコマンドサブル
ーチン、インストラクションコードサブルーチン、16
byteデータ、前半8byteデータ、後半8byt
eデータサブルーチン、1バイト毎データサブルーチ
ン、テストモードサブルーチンが設けられている(S2
09、S213、S217、S221、S225、S2
29)。
【0061】上記4ビットが上記の設定されたビットで
なければ、コマンドNGフラグF_CMNDNGをセッ
トし、通信割込みを許可してメインルーチンに復帰する
(S227、S231、S233)。
【0062】『2msタイマ割込み処理』図9に示した2
msタイマ割込みフローチャートを参照して、2msタイマ
により割込みが入ったときのレンズCPU61の処理に
ついて説明する。2msタイマは、2ms経過する毎に割込
み信号を出力する、レンズCPU61の内蔵ハードタイ
マであり、2msタイマ割込みは、2msタイマがタイムア
ップする毎に、割込みが許可されていることを条件に割
込み処理を行なう定期的なインターバル処理である。
【0063】2msタイマ割込み処理に入ると、先ず、他
の割込みを禁止する(S301)。次に、AFパルスカ
ウンタから現在値を入力してレンズRAM61bにメモ
リし、距離コード板81から現在の距離コードデータを
入力してレンズRAM61bにメモリする(S303、
S305)。そして、必要に応じて、AFパルス数を補
正し、現在の距離コードを次回の2msタイマ割込み処理
のために前回の距離コードとしてレンズRAM61bの
別のアドレスにメモリする(S307、S309)。
【0064】次に、ズームコード板71から現在のズー
ムコードを読み込んで現在のズームコードとしてレンズ
RAM61bにメモリし、ズームモード切換えスイッチ
77の切換え状態とズームスピード切替えスイッチ75
の切替え状態を入力する(S311、S313)。そし
て、パワーズームモードであればDZ処理に進み、マニ
ュアルズームモードであればMZ処理に進む(S31
5)。
【0065】『DZ処理』図10に示したDZ、MZ処
理は、それぞれ電動(パワー)ズームおよびマニュアル
(手動)ズーム処理に関するフローチャートである。こ
れらの処理は、レンズCPU61により実行される。パ
ワーズーム(DZ)処理では、先ず、ズーミングレンズ
群53Zが端点に達しているかどうかを検出する端点検
出処理(端点検出サブルーチン)を実行する(S35
1)。
【0066】次に、ズームスピード切替えスイッチ75
及びフラグF_MOVTRG、F_MOV 等の制御用フラグに基づい
て、モータを制御するためのフラグ等をセットし、PZ
パルスおよび焦点距離の現在値の入力及びRAM61b
へのメモリ、必要に応じてPZパルスの補正を行ない、
また、ズーミングレンズ群53Zの現在位置が不明のと
きは、ズーミングレンズ群53Zに関するポジションイ
ニシャライズ(PZ−INITPOS)処理を行なっ
て、次回の2msタイマ割込み処理のために前回のズーム
コードとしてズームコードを別のアドレスにメモリする
(S353、S355、S357)。
【0067】像倍率一定ズームモード(F_ISM =1)
(ISZ処理)であれば、ISZメモリ処理を行ない、
次回の2msタイマ割込み処理用に、ズームスイッチ7
5、77の状態を保存する(S357〜S361)。そ
して、S353においてセットしたフラグに応じてズー
ムモータ65の駆動制御、割込みビット・フラグの設
定、PWM制御用のデューティー比アップ処理およびP
WM制御時にはPWMタイマーのスタートなどを行なう
(S363)。そして、割込みを許可してリターンする
(S395)。
【0068】マニュアルズーム(MZ)サブルーチンで
は、先ずズームモータ65をストップし、PZパルサー
69のLEDをオフし、バッテリリクエスト(電力要
求)フラグ(F_LBATREQ )をクリアし、PZレンズステ
ートPZ_LSTデータの各ビットをクリアする(S371、
S373、S375、S379)。
【0069】次に、PZコントロールに関するデータを
レンズRAM61bの所定アドレスからクリアし、次回
の2msタイマ割込み処理用にズームコードを保存(メモ
リ)する(S381、S383)。そして、ズームコー
ドより粗検出したPZパルス数を、PZパルス現在値
(PZPX)、およびPZパルススタート値(PZPS
TART)としてレンズRAM61bにメモリし、PZ
パルスカウンタ(PZPCNT)をクリアする。また、
粗検出したPZパルスの現在値を現在の焦点距離(粗デ
ータ)に変換してメモリする(S383、S385、S
387)。
【0070】そして、ズームスイッチ75、77の状態
を次回の2msタイマ割込み処理用に保存し、2msタイマ
ーをスタートし、2msタイマ割込みを許可し、INT3
(PZパルスカウント)割込みおよびINT2(PW
M)割込みを禁止する(S389〜S393)。そし
て、他の割込みを許可してリターンする(S395)。
【0071】『PWMの制御方法』PWM制御方法につ
いて、図11ないし図13に示したフローチャートに基
づいて説明する。図11は、図9及び図10に示す2ms
タイマ割込みルーチンのPWM制御に関する部分を抜粋
したものである。また、図12は、図95および図96
に示す、PZパルスカウント割込みルーチンのPWM制
御に関する部分を抜粋したものである。図13は、PW
M制御時のPWM割込みルーチン(ブレーキ処理)であ
る。
【0072】ここで、図6のメインフローと各種割込み
ルーチンとの関係について説明する。図6のメインフロ
ーチャートのS127〜S131、S131〜S157
のルーチン中では、通信割込み、2msタイマー割込み、
PZパルスカウント割込み、PWM割込みのいずれかに
よる割込みが可能である。また、通信割込みルーチンに
おいては、2msタイマ割込み、PZパルスカウント割込
み、PWM割込みのいずれかによる割込みが可能となっ
ている。
【0073】PWM制御は、通電時間と非通電時間の比
(PWM デューティー比T_PWMBRK)を増減することにより
速度を制御している。つまり、本実施例では、設定時間
内にPZパルスが来なければPWMデューティー比T_PW
MBRKをアップしてズームモータ65への通電時間を長く
することにより高速化し、PZパルスが規定時間内に来
ればPWMデューティー比(T_PWMBRK)をダウンしてズ
ームモータ65への通電時間を短くすることにより低速
化する、という制御により一定速度制御を実現している
(図14参照)。
【0074】また、本実施例では、起動時(モータが停
止状態またはブレーキ状態から動作状態になった時)に
はデューティー比を最小(通電時間を最短)にセットし
てからズームモータ65への通電を開始し、PZパルサ
ー69が出力するパルスをカウントする。そして、設定
時間内にパルスが出力されないときにはデューティー比
を徐々に上げる一方、設定時間内にパルスが出力された
ときにはデューティー比を下げることにより、設定時間
周期でパルスが出力されるようにズームモータ65の加
速制御および一定速制御をしている。
【0075】先ず、ズームモータ65が起動かどうか
(フラグF_START がセットされているか)をチェックす
る(S401)。起動であれば、最低速で起動するため
に、PWMタイマT_PWM をクリアし、PWMデューティ
ー比T_PWMBRKを最小値にセット(最低速)してS405
に進み、起動でなければ、なにもせずにS405に進む
(S401、S403)。また、モータ起動時デューテ
ィー比を最小に設定することで、撮影者による微細な駆
動操作を可能にすることができるとともに、自然なズー
ミング動作が得られる。
【0076】S405では、ズームスピード切替スイッ
チ75等により設定された速度に応じたパルス間隔(パ
ルス周期T_PWMPLS)をセットして、ズームモータ65に
通電する(S405、S407)。つまり、パルス間隔
T_PWMPLSでPZパルスが出力されるようにズーム速度を
制御することを意味する。
【0077】次に、速度に応じたPWM駆動か、DC駆
動かをチェックし、PWM駆動であればS411に進む
が、DC駆動であればそのままリターンする(S40
9)。S411では、PWMタイマT_PWM を1インクリ
メントする。そして、そのインクリメントした値がパル
ス周期T_PWMPLSの値を超えたかどうかをチェックし、超
えていればPWMデューティー比(T_PWMBRK)をアップ
し、超えていなければなにもしない(S413、S41
5)。つまり、設定時間(パルス周期T_PWMPLS)内にP
Zパルスが来なければPWMデューティー比(T_PWMBR
K)をアップして通電時間を長くして設定速度まで高速
化を図るのである。
【0078】そして、PWMデューティー比(T_PWMBR
K)をセットし、PWM用タイマ(T_PWM )をスタート
させ、2msタイマ割込みを許可して終了する(S41
7、S419)。なお、S407〜S419部分が図1
4の(A) 、(C) 、(D) 時刻に相当する。
【0079】また、PZパルサー69からPZパルスが
出力されると、図12のPZパルスカウント割込み処理
に入る。PZパルスカウント割込み処理では、先ずパル
ス周期T_PWMPLSとPWMタイマT_PWM とを比較し、パル
ス周期T_PWMPLSの方が大きければ、パルス周期T_PWMPLS
内にパルスが出力されたのでPWMデューティー比T_PW
MBRKを下げてからPWMタイマT_PWM をクリアし、パル
ス周期T_PWMPLSの方が小さければ、1パルス周期T_PWMP
LS経過後にパルスが出力されたのでPWMタイマT_PWM
をクリアして終了する(S421、S423、S42
5)。
【0080】図13のPWM割込みルーチンでは、割込
みを禁止し、ズームモータ65にブレーキをかけて、I
NT2(PWM)割込みを禁止し、他の割込みを許可し
てリターンする(S431〜S437)。この部分の処
理は、図14の(B) 時刻に相当する。
【0081】本実施例のPWM制御では、パルス周期T_
PWMPLSを、ズームスピード切替えスイッチ75等によっ
て指定された速度に応じて、低速は8、中速は4、高速
は3の3段階に設定する。また、PWMタイマT_PWM は
モータ起動時及びPZパルサー69からPZパルスが出
力され、PZパルスカウント割込み処理に移ったときに
クリアされ、その後PZパルスが出力されるまで2msタ
イマ割込みルーチンのS411にてカウントアップされ
る。従って、PWMタイマT_PWM は、前回のPZパルス
が出力されてからの経過時間の倍数をほぼ表わすことに
なる。ただし、PZパルスの出力間隔は、高速時でも2
msタイマ割込みの周期より大きいものとする。
【0082】例えば、高速3のとき(パルス周期T_PWMP
LS=3)の前回PZパルス出力がされてからの経過時間
は、2ms×3=6msとなる。低速8のときには、パルス
周期T_PWMPLS=8になる。この低速のときの処理を、図
11および図12に示したフローチャートを参照して説
明する。2msタイマ割込みのS413において、パルス
周期T_PWMPLSがPWMタイマT_PWM よりも小さいと判断
したとき、すなわち前回PZパルスが出力されてから2
ms×8=16msよりも長い時間が経過しているときに
は、PWMデューティー比を上げる処理(S415)に
進む。
【0083】また、逆に、PZパルスカウント割込み処
理内では、S421のチェックにおいて、パルス周期T_
PWMPLSがPWMタイマT_PWM よりも大きいときは、すな
わち前回PZパルスが出力されてから2ms×8=16ms
経過前にPZパルスが出力されたことになるので、PW
Mデューティー比を下げる(S423)。
【0084】以上のように、設定されたパルス周期T_PW
MPLSでPZパルスが出力されるようにPWMのデューテ
ィー比(T_PWMBRK)を上げ下げすることによって、PZ
パルスの出力間隔が一定になる一定速度制御を実現して
いる。また、設定するパルス周期T_PWMPLSを変えること
により、PZパルスの出力間隔、すなわち制御速度を変
えることができる。
【0085】「像倍率一定ズーム」次に像倍率一定ズー
ム(ISZ)について説明する。像倍率一定ズームと
は、像倍率(撮影倍率)をm、被写体距離をD、焦点距
離をfとしたときに、m=f/Dで表わされる像倍率m
が被写体距離Dの変動にかかわらず一定になるように焦
点距離fを制御することである。
【0086】先ず、像倍率一定ズームの原理について説
明する。説明を簡単にするため、前群および後群の2群
で構成されているズームレンズに基づいて説明する。こ
のズームレンズの像倍率mは、下記式により表わされ
る。 m1 =x/f12 =f/f1 m =m1 ・m2 =x・f/f1 2 … ただし、m :像倍率 m1 :前群の倍率 m2 :後群の倍率 f1 :前群の焦点距離 f :合成焦点距離 x :∞端からの前群レンズ繰出し量(移動量)
【0087】像倍率設定時の繰出し量をx0 、焦点距離
をf0 とすると、像倍率m0 は、 m0 =x0 ・f0 /f1 2 … となる。
【0088】ここで、合焦処理によりレンズがxまで移
動したときに、像倍率m0 が下記式を満足する焦点距
離fを求めれば、像倍率を一定にできる。 m0 =x・f/f1 2 … 上記および式より、 x0 ・f0 /f1 2=x・f/f1 2 となる。したがって、求める焦点距離fは、 f=x0 ・f0 /x … となる。
【0089】また、AF測距により、レンズ繰出し量x
のときにディフォーカス量Δxが得られたとすると、 f=x0 ・f0 /(x+Δx) … 式により目標となる焦点距離fが求まる。
【0090】以上は像倍率一定ズームの原理であるが、
実際の制御においては、レンズ繰出し量は焦点距離コー
ド板、AFパルサー等によって管理される。なお、AF
パルサーは、繰り出し量とほぼリニアな関係になるよう
に構成される。したがって、の式の繰出し量x及び
0 は、∞端からのAFパルス数に、デフォーカス量は
デフォーカスパルス数にそれぞれ置き換えて考えること
ができる。
【0091】次に、本実施例における実際の演算方法に
ついて説明する。本実施例では、レンズCPU61によ
り像倍率一定ズーム(制御ズーミング)動作がなされ
る。また、その演算も、カメラボディ11から送られた
像倍率に基づいて演算する場合と、ある時点における被
写体距離および焦点距離に基づいて演算する場合とがあ
る。
【0092】(1)ボディから像倍率m0 が送られてき
た場合 (i) m0 より、仮の設定値、繰出しパルス数x0 およ
び焦点距離f0 を求める。先ず、 f0 =|f1 | … とする。ここで、x0 に対応する繰出し量をXとおく
と、式により m0 =X・f0 /f1 2 … となる。レンズ繰出し量1mm当たりの繰出しAFパルス
数をkとすると、 x0 =X・k … となる。以上の式におよび式を代入することによ
り、目的の繰出しパルス数x0が下記式のように求ま
る。 x0 =m0 ・|f1 |・k …
【0093】(ii) 次に、および式からx0 ・f0
を演算し、その結果をx00 とおく。 x00 =x0 ・f0 …(10)
【0094】(iii) 目標焦点距離fを求める。 現在位置(現在の繰出しパルス数)xに基づいて演算す
る場合は、下記式により求まる。 f=x00 /x …(11) デフォーカスパルス数Δxに基づいて求める場合は、下
記式により求まる。 f=x00 /(x+Δx) …(12)
【0095】(2)レンズRAM61bにメモリした繰
出しパルス数x0 および焦点距離f0に基づいて求める
場合 (i) x0 ・f0 は、メモリした繰出しパルス数x0
よび焦点距離f0 により、前記(10)式と同様に求め、演
算結果をx00 とおく。 x00 =x0 ・f0
【0096】(ii) 倍率m0 は、前記、および(10)
式により、下記式のように求まる。 m0 =x00 /(f1 2 ・k) …(13) (iii) 目標焦点距離fを求める。 目標焦点距離fは、先の(1)の(iii) と同様にして、
求まる。なお、前群の焦点距離f1 はレンズ固有のデー
タであり、レンズROM61aにメモリされている。
【0097】『ISZ処理』次に、上記原理に基づいた
本実施例の像倍率一定(イメージサイズ指定)ズーム
(ISZ)に関する演算処理について、図15および図
16に示したフローチャートに基づいてより詳細に説明
する。この処理は、レンズCPU61により実行され
る。なお、像倍率の設定は、ズームスピード切替えスイ
ッチ75またはセットスイッチ(SLスイッチ)により
行なわれる。詳細は、図90を参照して後述する。IS
Z演算は、設定された像倍率の算出および設定像倍率を
維持するための焦点距離の算出に関する。焦点距離の演
算は、合焦を条件とする場合としない場合、撮影レンズ
で演算する場合とカメラボディで演算する場合がある。
合焦を条件にする場合は、合焦時のレンズ繰出し量に基
づいて像倍率および目標レンズ繰出し量を算出する。合
焦を条件としない場合は、デフォーカス量および現焦点
距離に基づいて像倍率および目標レンズ繰出し量を算出
する。
【0098】先ず、通信割込みを禁止(SEI)し、カ
メラボディ11から転送された通信情報に基づいてどの
ようにISZの演算を行うかを、フラグ(F_STIS、F_IS
ZM、F_ISZFOM、 F_ISZXOM)によりチェックする(S45
1、S453、S465、S477、S479)。これ
らのフラグは、カメラボディ11との間でISZに関す
る通信が行なわれたことを示し、各々の通信が行なわれ
たときにRAM61bにセット(メモリ)する。そし
て、これらのフラグに基づいて必要な演算を行なう。F_
STISは、ボディから転送されるデータ使用を指示するフ
ラグ、F_ISZMは撮影レンズのデータ使用を指示するフラ
グ、F_ISZFOMは、ボディからの焦点距離fデータ使用を
指示するフラグ、 F_ISZXOM は、ボディからの被写体距
離xデータ使用を指示するフラグである。
【0099】カメラボディ11から送られた像倍率によ
り像倍率一定ズームを行なうとき(F_STIS=1のとき)
には、通信割込を許可し(CLI)、前記、および
(10)式によりx0 ×f0 を求めてRAM61bの所定の
アドレスにメモリし、割込みを禁止してフラグF_STISを
クリアする(S455〜S463)。
【0100】像倍率のメモリ処理が行なわれ、すでにメ
モリされている焦点距離および被写体距離により像倍率
一定ズームを行なうとき(F_STIS=0、F_ISZM=1のと
き)には、割込みを許可し、前記被写体距離(繰出しパ
ルス数)x0 および焦点距離f0 からx0 ×f0 を算出
し、前記(13)式により像倍率m0 を求めてこれらをRA
M61bの所定のアドレスにメモリし、通信割込みを禁
止してフラグF_ISZMをクリアする(S465〜S47
5)。
【0101】カメラボディ11から送られた焦点距離f
0 および被写体距離(繰出しパルス数)x0 により像倍
率一定ズームを行なう場合(F_STIS=0、F_ISZM=0か
つF_ISZFOM=1、F_ISZXOM=1)には、先ず、受信した
焦点距離f0 および被写体距離x0 に基づいてx00
を求めてメモリし、さらに(13)式により像倍率m0 を求
め、割込みを禁止し、フラグF_ISZFOM、F_ISZXOMをクリ
アする(S477〜S489)。以上のいずれでもなけ
れば、カメラボディ11との間でISZの演算に関する
通信は行なわれていないのでなにもしない。
【0102】次に、カメラボディ11からすでに送られ
てきたデフォーカス量Δxが有効かどうかをフラグF_PR
EOK の状態によりチェックし、有効であればフラグF_FP
REをセットするが、有効でなければフラグF_FPREをセッ
トしない(S491、S493)。
【0103】そして、ISZズームモードであるかどう
かをチェックし、ISZズームモードであれば現在のフ
ォーカシングレンズ53Fの位置(被写体距離)が分か
っているフラグF_AFPOS =1)かどうかをチェックし、
分かっていれば(F_AFPOS =1)、プレディクタ演算結
果を使用して制御するFPRE−OP処理に進み、分か
っていなければISZ処理を抜ける(S495、S49
7)。
【0104】制御ズーム(ISZ)モードでなければ、
フラグF_FPREOK、F_FPRE、F_ISOKをそれぞれクリアし、
さらに、所定アドレス(LNS_INF1)の各ビットデータと
ビット「00000111B 」の各ビットの論理和をとったデー
タを、所定アドレス(LNS_INF1)にメモリしてISZ処
理を抜ける(S495、S498、S499)。
【0105】『FPRE−OP処理』S501〜S51
3に示した、プレディクタ演算結果(デフォーカス量)
に基づいて目標焦点距離fを求める(FPRE−OP)
処理について、図17のフローチャートを参照して説明
する。これはレンズCPU61により実行される処理で
あって、カメラボディ11との通信によりデフォーカス
量がカメラボディ11より送られてきたとき(この通信
中にフラグF_FPREがRAM61bにセット(メモリ)さ
れる)、及びカメラボディ11とのISZに関する通信
により、S453〜S463、S465〜S475、あ
るいはS477〜S489が実行されてx00 の値が
変更され、かつS491〜S493によりフラグF_FPRE
がセットされた場合に実行される。このフラグF_FPRE
は、デフォーカス量による目標焦点距離fを求める演
算、f=x00 /(x+Δx)を実行するかしないか
を決めるフラグである。
【0106】この処理に入ると、フラグF_FPREがセット
されているかどうかをチェックしてプレディクタ量によ
る演算処理を行なうかどうかを判断する(S501)。
フラグF_FPREがセットされていなければS515に飛
び、セットされていれば以下の処理を行なう。
【0107】先ず、フラグF_FPREをクリアし、通信割込
みを禁止し、プレディクタ量を利用した式(12)により目
標焦点距離fを求めて通信割込みを禁止する(S503
〜S509)。次に、目標焦点距離fを、WIDE端か
らの目標PZパルス数に変換してRAM61bの所定の
アドレス(PZPFPRE )にメモリし、プレディクタ量によ
る演算が有効であることを示すフラグF_FPREOKをセット
してS515に進む(S511、S513)。
【0108】S515〜S521は、現在のAFパルス
(繰出しパルス数)による目標焦点距離fを求める処理
である。S515では、割り込み許可(CLI)処理を
行ない、(11)式により目標焦点距離fを演算してRAM
61bの所定のアドレス(ISZ_FL、H)にメモリし、割込
み禁止(SEI)処理を行なう(S515、S51
7)。さらに演算した目標焦点距離fをWIDE端から
の目標PZパルスに変換してそのパルス変換値をRAM
61bの所定のアドレス(PZPF)にメモリする(S51
9、S521)。
【0109】ここで、S529で演算されるLNS_I
NF1のbit3〜7の内容について説明する。LNS
_INF1の情報(表4参照)は、カメラボディとの通
信により、定期的にレンズからボディへ送られる情報で
ある。そのうち、bit3〜7がISZモ−ドに関する
情報である。
【0110】bit6、7は、ISZ演算によって求め
られた目標のPZパルス(PZPFPREあるいはPZ
PF)が、現在位置のPZパルスと比べ、WIDE側に
あるか、TELE側にあるかを示すフラグである。WI
DE側にあればbit7がセットされ、TELE側にあ
ればbit6がセットされ、また一致していれば、bi
t6、7はともにセットされない。
【0111】bit3〜5は、目標PZパルス数と現在
位置のPZパルス数の差、すなわち、現在位置から目標
位置まで移動するのに要するPZパルス数を、PZの総
パルス数(WIDE端からTELE端まで移動させるの
に要するPZパルス数)で割ったおよその値を0〜7/
8の範囲で1/8単位で表す。重みづけはbit3が1
/8、bit4が1/4、bit5が1/2である。現
在位置と目標位置とが一致した場合は上記値は0なの
で、bit3〜5はすべて“0”にクリアされ、現在位
置がWIDE端で目標位置がTELE端またはその逆の
場合は7/8になるので、bit3〜5はすべて“1”
にセットされる。
【0112】このように、ISZモ−ドにおいてカメラ
ボディ11は、撮影レンズ51からLNS_INF1情
報を定期的あるいは必要時に受信することにより、撮影
レンズ51に対して適切なISZ制御情報を送信するこ
とができる。
【0113】次に、プレディクタ演算結果が有効(F_PR
EOK=1 )かどうかをチェックし、有効であればプレディ
クタ演算を使用して求めた目標PZパルス数(PZPFPRE
)をアキュムレータ(ACC )にメモリし、有効でなけ
れば現在のAFパルス数に基づいて求めた目標PZパル
ス数(PZPF)をアキュムレータにメモリする(S52
3、S525、S527)。次に、アキュムレータに入
れた目標PZパルス数に基づいてLNS_INF1のbit 3〜7
の値を演算し、RAM61bの所定のアドレス(LNS_IN
F1のbit 3〜7)にメモリして割込み禁止(SEI)処
理を行なう(S529、S531)。
【0114】そして、像倍率一定ズームモードが選択さ
れていること、現在のズーミングレンズ群53Zの位置
(焦点距離)が得られていること(フラグF_PZPOS =
1)、および像倍率一定ズーム中であること(フラグF_
ISOK=1)を条件に以下の処理を行なうが、上記条件が
一つでも欠けていればS551に飛ぶ(S533〜S5
37)。
【0115】プレディクタ演算結果による目標焦点距離
(PZパルス数)の演算が有効であり(フラグF_FPREOK
=1)、かつISZの制御フラグがセットされていれば
(フラグF_ISZD=1)、プレディクタ演算結果を利用し
て求めたPZパルス数((11)式による)を目標パルス数
としてRAM61bの所定のアドレス(PZPTRGT )にメ
モリする(S539、S541、S543)。しかし、
プレディク量による目標焦点距離の演算が無効(F_FPRE
OK=0)か、ISZ制御フラグがクリアされていれば、
現在位置のAFパルス(繰出しパルス数)に基づいて(1
2)式により求めたPZパルス数を上記所定のアドレス
(PZPTRGT )にメモリする(S539、S541、S5
45)。なお、フラグF_ISZDは、ボディ11から通信に
よって送られ、RAM61bにメモリされたデータであ
り、F_ISZD=1でプレディクタ演算結果による演算値で
ISZ制御を実行し、F_ISZD=0でAFパルスの現在位
置による演算値でISZ制御を実行する。
【0116】そして、カメラボディ11から通信により
送られてきてRAM61bにメモリされているISZの
ズームスピードデータ(BD_ST1の bit6、7 )をRAM6
1bの所定のアドレス(SPDDRC2 のbit2、3)にメモリ
し、像倍率一定ズームフラグF_ISZ をセットし、割り込
みを許可してリターンする(S547、S549、S5
51)。この像倍率一定ズームフラグF_ISZ は、レンズ
CPU61が目標焦点距離の算出およびズームモータ6
9の駆動設定が完了し、ズームレンズ群53Zを駆動す
る準備が完了したことを示すものである。このF_ISZ が
セットされると、2msタイマ割込みルーチンにおいて像
倍率一定ズーム処理がなされる。また、PZPTRGT 、SPDD
RCの値も2msタイマ割込みルーチンで利用される。
【0117】『インストラクション処理』次に、カメラ
ボディ11からインストラクションコード(コマンド)
を受信したときに撮影レンズ51において実行されるイ
ンストラクション処理について、図19ないし図26に
示したフローチャートおよびインストラクションコード
の内容を示した表1および表2を参照して説明する。な
お、これらのインストラクションコードは、図8の通信
割込みルーチンのS217の詳細である。コマンドの下
位の内容によって各インストラクション処理が実行され
る。STANDBYコマンドは、レンズCPU61をス
リープ状態にさせるコマンドである。STANDBYコ
マンドを入力したときの処理に関するフローチャートを
図19に示してある。
【0118】レンズCPU61は、STANDBYコマ
ンドを受信すると、フラグF_STNDBYをセットし、コマン
ド受信完了信号をボディ11に送信し、通信割込みを許
可してリターンする(S601、S602、S60
3)。レンズCPU61は、フラグF_STNDBYをメインル
ーチンのS143においてチェックし、このフラグF_ST
NDBYが立っているときには、クロック91を停止させて
低消費電力状態(スタンバイモード)に移行する(図7
参照)。
【0119】AF−INTPOSコマンドは、カメラボ
ディ11がAFモータ39によりフォーカシングレンズ
53Fを∞端に移動させた後に送られるコマンドで、撮
影レンズ51のAFパルスカウンタをクリアさせるAF
の初期化処理コマンドである。このAF−INTPOS
コマンドを入力したときのレンズCPU61の処理に関
するフローチャートを図20に示してある。
【0120】レンズCPU61は、AF−INITPO
Sコマンドを入力すると、まず距離コード板81から距
離コードデータを入力する(S611)。距離コードデ
ータが∞端(ファー端)であれば、RAM61b内に設
けられているAFパルス現在位置データ(AFPXL,H)およ
びAFパルススタート位置データ(AFPSTRTL,H)をクリア
し、フォーカシングレンズ53Fの現在位置が判明して
いることを識別するフラグF_AFPOS をセットしてS61
5に進み、∞端でなければ、上記ステップをスキップし
てS615に進む(S612〜S614)。そして、コ
マンド受信完了信号をボディ11に出力し、通信割込み
を許可してリターンする(S615、S616)。
【0121】PZ−INITPOSコマンドは、レンズ
CPU61がズーミングレンズの位置を知るために初期
化動作を行なわせるコマンドである。本実施例では、ズ
ームモータ65を起動してズームコード板71のコード
の境目72を検出したときに、そのコードに対応するP
Zパルス数をPZパルスカウンタにセットする。PZ−
INITPOSコマンドを入力したときの処理に関する
フローチャートを図21に示してある。なお、PZパル
スのカウント等の処理は、後述の「POS−NG処理」
(図86)において説明する。
【0122】レンズCPU61は、PZINTPOSコ
ードを入力すると、フラグF_PZPOSをクリアし、各フラ
グF_BATREQ、F_IPZB、F_MOV をセットし、レンズRAM
61bのSPDDRC1に所定のデータ(スピード最低
速、方向TELE)をメモリし、現在位置からコードの境界
部までのPZパルスをカウントするPZパルスカウンタ
のPZPA2Bを0にする(S621〜S624)。そ
して、コマンド受信完了信号を出力し、通信割込みを許
可してリターンする(S625〜S626)。なお、こ
れらのセットされた値に基づいて、2msタイマ割込み処
理中にパワーズーム関係(PZ)の初期化動作が行なわ
れる。
【0123】RETRACT−PZコマンドは、カメラ
ボディのメインスイッチがオフされた場合などに、撮影
レンズ51の鏡筒長が最短状態になるようにパワーズー
ムさせるコマンドである。RETRACT−PZコマン
ドを入力したときの処理に関するフローチャートが図2
2に示されている。
【0124】レンズCPU61は、このRETRACT
−PZコマンドを受信すると、現在の焦点距離データを
レンズRAM61bの所定アドレス(RETPOSL,H)にメモ
リし、レンズ鏡筒長が最短となるPZパルスデータ(レ
ンズ固有のデータ)をレンズRAM61bの所定アドレ
ス(PZPTRGT) にセットし、SPDDRC2 に所定のデータ(最
高速)をセットする(S631、S632、S632−
2)。そして、各フラグF_BATREQ、F_IPZB及びフラグF_
MOVTRGをセットし、コマンド受信完了信号を送信し、通
信割込みを許可してリターンする(S634〜S63
6)。
【0125】リトラクト(収納)前の焦点距離データ
は、別の通信コマンド(FOCALLEN−Xコマン
ド)にてカメラボディ11に送信される。なお、フラグ
F_BATREQはパワーズームレンズ51にパワーズーミング
用の電力供給を要求するフラグであり、フラグF_IPZBは
レンズ内でズーミングの制御(ISZ、PZ−INIT
POS等)を行なっていることを示すフラグであり、フ
ラグF_MOVTRGは、アドレスPZPTRGに設定された目標パル
ス位置までズーミングレンズ53Zを動かすように、2
msタイマ割込み処理において実行させるフラグである。
なお、これらの設定された値に基づいて2msタイマ割込
みルーチンにおいて、ズーミングレンズ53Zに関する
収納動作が行なわれる。
【0126】RET−PZPOSコマンドは、RETR
ACT−PZコマンドによるズーミングレンズ群53Z
の収納状態から収納前の状態に復帰させるコマンドであ
る。つまり、カメラボディのメインスイッチSWMAINが
オンされた場合等に、ズーミングレンズ53Zを収納前
の状態に復帰(リトラクトパワーズーミングする前の焦
点距離位置まで復帰)させるコマンドである。このRE
T−PZPOSコマンドを入力したときの処理に関する
フローチャートを図23に示してある。
【0127】レンズCPU61は、PET−PZPOS
コマンドを受信すると、このコードに含まれる、リトラ
クトパワーズーム直前に送信したリトラクト前の焦点距
離データ(RETPOSL,H )をレンズRAM61bの所定ア
ドレス(FCLL、H)にセットする(S641)。なお、この
アドレスRETPOSL,H には、別の通信コマンドにてカメラ
ボディ51より送られてきた収納前の焦点距離データが
メモリされている。そして、上記焦点距離データを目標
パルス数に変換し、目標パルス数PZPTRGとしてレ
ンズRAM61bの所定のアドレスにメモリし、SPDDRC
2 に所定のPZスピードデータ(高速)をメモリし、フ
ラグF_BATREQ、F_IPZB、F_MOVTRGをセットし、コマンド
受信完了信号を送信し、通信割込みを許可してリターン
する(S642〜S646)。なお、この復帰処理も、
2msタイマ割込み処理において実行される。
【0128】IPZ−STOPコマンドは、パワーズー
ミング動作をストップさせるためのコマンドである。こ
のコマンドは、ISZ(像倍率一定)、PZ−INIT
POS(復帰)、RETRACT−PZ(収納)等の制
御パワーズーミングをストップさせるコマンドであり、
マニュアルパワーズームをストップさせるものではな
い。IPZ−STOPコマンドを入力したときの処理に
関するフローチャートを図24に示してある。
【0129】レンズCPU61は、IPZ−STOPコ
マンドを入力すると、フラグF_ISOKをクリアし、さらに
パワーズーム動作の実行に関する所定のフラグ(F_MOVT
ARG、F_MOV 、F_ISZ )をクリアする(S651、S6
52)。そして、コマンド受信完了信号を出力し、通信
割込みを許可してリターンする(S653、S65
4)。これらのフラグがクリアされるため、2msタイマ
割込み処理内では、マニュアルパワーズーム以外の、例
えばISZ等の制御パワーズーミングは行なわれなくな
る。
【0130】ISZ−MEMORYコマンドは、像倍率
一定ズームを行なうために、AFパルスおよび焦点距離
の現在値を入力してメモリするためのコマンドである。
ISZ−MEMORYコマンドを入力したときの処理に
関するフローチャートを図25に示してある。
【0131】レンズCPU61は、ISZ−MEMOR
Yコマンドを入力すると、AFパルスカウンタの現在値
(AFPXL,H) をISZAFパルスメモリ(ISZ_AFPL,H)(レ
ンズRAM61bの所定アドレス)にメモリし、焦点距
離の現在値(FCLXL,H) をISZ焦点距離メモリ(ISZ_FCL
L,H)(レンズRAM61bの所定アドレス)にメモリす
る(S661、S662)。そして、フラグF_ISZMをセ
ットし、コマンド受信完了信号を出力し、通信割込みを
許可してからリターンする(S663〜S665)。こ
れらの値をもとに、図15のS465〜S475に示さ
れるISZの演算が行なわれる。
【0132】ISZ−STARTコマンドは、像倍率一
定ズームをスタートさせるコマンドである。ISZ−S
TARTコマンドを入力したときの処理に関するフロー
チャートを図26に示してある。
【0133】レンズCPU61は、このISZ−STA
RTコマンドを入力すると、各フラグF_BATREQ、F_IPZ
B、F_ISOKをセットし、データ送信完了信号を出力し、
通信割込みを許可してリターンする(S671〜S67
3)。これらのフラグに基づいて2msタイマ割込み処理
や、図18のS537以降の処理が行なわれる。
【0134】『BLコマンドサブルーチン』次に、カメ
ラボディ11からBLコマンドを受信したときの撮影レ
ンズ51における動作について、図27〜図37および
表3を参照して説明する。このBLコマンド通信処理で
は、先ずコマンド受信完了信号を出力し、その後にデー
タを入力し、入力完了信号を出力する点が、インストラ
クションコマンドサブルーチンのときと相違する。な
お、これらBLコマンドは、図8の通信割込みルーチン
におけるS213処理の詳細である。コマンドの下位の
内容によって各コマンド処理が実行される。
【0135】PZ−BSTATEコマンド(20)は、
ISZ(像倍率一定ズーム制御)に必要なデータを送る
コマンドである。このコマンドにより送られるデータに
は、フォーカシングレンズ53Fがファー端(無限遠
端)(F_ENDF=1)にあるかニア端(最近距離端)(F_
ENDN=1)にあるか、ファームーブ(F_FARM=1)かニ
アムーブ(F_NEARM =1)か、オーバーラップ積分中
(F_OVAF=1)かどうか、動体予測モード(F_MOBJ=
1)かどうか、合焦状態(F_AFIF=1)かどうか、像倍
率をメモリするときにボディの命令(通信)によりメモ
リするか、レンズ自身(レンズCPU61)の判断でメ
モリするか (F_ISM =1)等に関するデータが含まれ
る。図27には、PZ−BSTATEコマンドを受信し
たときの処理に関するフローチャートを示してある。
【0136】レンズCPU61は、PZ−BSTATE
コマンドを入力すると、コマンド受信完了信号を送信
し、カメラボディ11から1バイトのPZ−BSTAT
Eデータを入力し、AFパルスカウント処理に関するC
NTAFPサブルーチンを実行する(S701〜S70
3)。なお、CNTAFPサブルーチンの詳細は、図3
9〜図43に示してあり、後でこれらの図に基づいて説
明する。
【0137】そして、データ入力完了信号を出力し、通
信割込みを許可してからリターンする(S704、S7
05)。なお、本実施例のカメラはAF駆動源をボディ
11に搭載してあるので、レンズ51内でAFパルスを
カウントするときには、AF駆動前及び駆動方向変更時
等に、必ずこのコマンドでAFの駆動方向情報等をボデ
ィ11からレンズ51に送る。
【0138】BODY−STATE0コマンドは、ボデ
ィ状態に関するデータを撮影レンズに知らせるコマンド
で、撮影レンズとカメラボディ間の定期通信の際に送信
される。図28には、BODY−STATE0コマンド
を受信したときの処理に関するフローチャートを示して
ある。
【0139】レンズCPU61は、このBODY−ST
ATE0コマンドを入力すると、コマンド受信完了信号
を送信し、カメラボディ11から1バイトのボディ状態
に関するデータ(BODY−STATE0)を入力し、
そのデータをレンズRAM61bのBD_ST0にスト
アする(S711〜S713)。そして、上記1バイト
データの上位5ビットをマスクしてレンズRAM61b
のZM_MODEにストアしたら、データ入力完了信号
を出力し、通信割込みを許可してリターンする(S71
4〜S716)。
【0140】BODY−STATE0データには、カメ
ラボディ11のパワーズームモードに関する情報とし
て、例えば、像倍率一定ズーム(ISZ)、露光間ズー
ム(EXZ)、マニュアルパワーズーム(MPZ)等の
情報が下位3ビットに含まれ、上位5ビットには、ボデ
ィ回路系の電源がオン(F_VDD =1)しているか、測光
スイッチがオン(F_SWS =0)しているか、ボディ11
からズームモータに電力が供給されているか(F_BATT=
1)、ボディ11のAF/MF切替えスイッチ(図示せ
ず)がAFかMFか(F_SWAF=1かどうか)、AFのモー
ドがシングルかコンティニュアスかの情報が入る。
【0141】フラグF_BATTは、カメラ側で(メインCP
U35)が、端子VBATTに電力を供給する際に立て
る。一方、レンズ側では、レンズCPU61は、ポート
P12を介して端子VBATTの電圧レベルをモニタし
ていて、電圧が供給されているときはフラグF_VDETを立
てる。そして、フラグF_BDETは、POFF−STATE
通信によりカメラ側(メインCPU35)に取り込まれ
る。カメラ側は、フラグF_BDETがセットされていること
により、正常に電力供給が行なわれていることを把握す
る。フラグF_BATTをセットしているにもかかわらず、フ
ラグF_BDETがクリアされているときは何らかの異常が発
生したものと認識し、端子VBATTへの電力供給を中
止する。
【0142】BODY−STATE1コマンドはBOD
Y−STATE0コマンドと同様のカメラボディ11の
状態に関するデータ送信に関するコマンドであり、カメ
ラボディ11のシーケンス状態情報が含まれる。図29
には、BODY−STATE1コマンドを受信したとき
の処理に関するフローチャートを示してある。
【0143】レンズCPU61は、BODY−STAT
E1コマンドを受信すると、コマンド受信完了信号を送
信してカメラボディ11から1バイトのデータ(BOD
Y−STATE1)を入力し、レンズRAM61bのB
D_ST1にストアする(S721〜S723)。そし
て、フラグF_IPZDがセットされていればフラグF_ISOKを
クリアしてさらにアドレスBD_ST1のフラグF_MOVT
RG、F_MOV 、F_ISZ をクリアするが、フラグF_IPZDがセ
ットされていなければ上記処理を行なわない(S72
4、S725、S726)。そして、データ入力完了信
号を出力し、最後に通信割込みを許可してリターンする
(S724、S727、S728)。
【0144】フラグF_IPZDがセットされている場合の動
作(S725〜S726)は、インストラクションコー
ド35のIPZ−STOPコマンドと同様の処理であ
る。このコマンドはレンズCPU61に、ボディ側の情
報を受けさせると同時にIPZ−STOPコマンドの実
行も兼ねさせる。本コマンドに関係するフラグについて
説明する。
【0145】F_IPZDは、上記のようにIPZ−S
TOPと同様の動作を行わせるかどうかを決めるフラグ
である。F_MPZDは、マニュアルパワーズームを禁
止するかどうかを決めるフラグであり、F_MPZDが
セットされているときにマニュアルパワーズームが禁止
される。なお、このフラグF_MPZDは2msタイマ
割り込み処理において参照される。F_ISZDは、I
SZの制御を現在位置(合焦時)のAFパルス数に基づ
いて求めた焦点距離で行うか、プレディクタ量により求
めた焦点距離で行うかを決めるフラグである。このフラ
グは、ISZの演算処理ル−チン(図18のS541)
で参照される。F_ISSPAおよびF_ISSPB
は、ISZの制御スピードを決めるフラグであり、図1
8のS547で参照される。
【0146】図30には、SET−AFPOINTコマ
ンドを受信したときの処理に関するフローチャートを示
してある。レンズCPU61は、SET−AFPOIN
Tコマンド(23)を入力すると、コマンド受信完了信
号を出力し、ボディ側から1バイトのSET−AFPO
INTデータを受信してレンズRAM61bの所定のア
ドレスにセットし、データ入力完了信号を出力し、通信
割込みを許可してリターンする(S731〜735)。
【0147】SET−AFPOINTコマンドは、LB
コマンド、LENS−AFPULSE(15)の通信前
に、実行される。LENS−AFPULSEコマンドで
は、SET−AFPOINTコマンドで送られてきた情
報により、どのAFPULSEをレンズ51からボディ
11へ送るかを決める。
【0148】bit3(X)がセットされているとき
は、現在位置のAFパルス数(AFPULSE(AFP
XL,H))を送る。bit7(ISZM)がセットさ
れているときは、ISZモード時に像倍率をメモリした
ときのAFパルス数(AFPULSE(ISZ_AFP
L,H))を送る。なお、bit3とbit7とが同時
にセットされることはない。bit3及びbit7がセ
ットされていないときは、bit4〜6(FM0、FM
1、FM2)が有効となる。
【0149】レンズCPU61のレンズRAM61b内
には、AFパルスデータをメモリする領域が8個(0〜
7番)用意されており(AFP0L、H〜AFP7L,
H)、ボディ11からのコマンドによりそれぞれの番地
にAFパルスデータをメモリすることができる。なお、
bit4〜6の3ビットで0〜7番までのアドレスを指
定し、そのアドレスにメモリされているAFパルスデー
タを送る。なお、このコマンドは、LENS−AFPU
LSE(15)においてボディ11に送るAFパルスデ
ータをどれにするかを指定するだけのコマンドである。
【0150】図31には、SET−PZPOINTコマ
ンドを受信したときの処理に関するフローチャートを示
してある。レンズCPU61は、SET−PZPOIN
Tコマンド(24)を入力すると、コマンド受信完了信
号を出力し、ボディ側からSET−PZPOINTデー
タを受信してレンズRAM61bの所定のアドレスにセ
ットし、データ入力完了信号を出力し、通信割込みを許
可してリターンする(S741〜745)。
【0151】SET−PZPOINTコマンドは、LB
コマンド、FOCALLEN−X(16)の通信前に実
行される。FOCALLEN−Xコマンドでは、SET
−PZPOINTコマンドで送られてきた情報により、
現在位置の焦点距離データ、ISZモ−ド時に像倍率を
メモリしたときの焦点距離のいずれをボディ11へ送る
かを決める。
【0152】bit3(X)がセットされているとき
は、現在位置の焦点距離データ(FCLXL,H)を送
る。bit7(ISZM)がセットされているときは、
ISZモ−ド時に像倍率をメモリしたときの焦点距離
(ISZメモリの焦点距離(ISZ_FCLL,H))
を送る。なお、bit3とbit7とは同時にセットさ
れない。bit3及びbit7がセットされていないと
きは、bit4〜6(FM0、FM1、FM2)が有効
となる。
【0153】レンズRAM61b内には、焦点距離をメ
モリする領域が8個(0〜7番)用意されており(FC
L0L、H〜FCL7L,H)、ボディ11からのSE
T−PZPOINTコマンドによりそれぞれの番地に焦
点距離をメモリすることができる。そのうち、bit4
〜6の3ビットで、0〜7番までのアドレスを指定し、
そのアドレスにメモリされた焦点距離を送る。なお、こ
のコマンドは、FOCALLEN−X(16)において
ボディ11に送る焦点距離をどれにするかを指定するだ
けのコマンドである。
【0154】STORE−AFPコマンドは、指定され
たアドレスに所定のAFパルスデータをセットさせるコ
マンドである。図32には、STORE−AFPコマン
ドを受信したときの処理に関するフローチャートを示し
てある。
【0155】レンズCPU61は、STORE−AFP
コマンド(25)を受信すると、コマンド受信完了信号
を出力してカメラボディ11から2バイトのデータを入
力する(S751、S752)。入力したデータを、そ
の内のあるビットがISZメモリでなければ(ISZM
=0)、そのデータ内のAM0〜AM2により指定され
たレンズRAM61bのアドレス(AFP0L,H〜A
FP7L,H)にメモリし、ISZメモリであれば(I
SZM=1)、レンズRAM61bのISZメモリ(I
SZ−AFPL,H)にストアする(S751〜S75
6)。そして、ISZ演算フラグF_ISZXOMをセットし
て、データ入力完了信号を出力し、通信割込みを許可し
てリターンする(S757〜758)。
【0156】STORE−DEFP&Dコマンド(2
6)は、カメラボディ11側のAFに関するデフォーカ
ス量及びデフォーカスパルスをレンズRAM61bにメ
モリさせるコマンドである。図33には、STORE−
DEFP&Dコマンドを受信したときの処理に関するフ
ローチャートを示してある。
【0157】レンズCPU61は、STORE−DEF
P&Dコマンドを受信すると、コマンド入力完了信号を
出力してカメラボディ11から2バイトのデフォーカス
パルスデータおよび2バイトのデフォーカス量データを
入力し、入力したデフォーカスパルスを1/2倍する
(S761〜S764)。本実施例では、ボディAFパ
ルス:レンズAFパルスが2:1なので、入力したデフ
ォーカスパルスを1/2倍している。なお、この比は任
意に設定可能である。
【0158】そして、フラグF_SIGNがクリアされていれ
ばデフォーカスパルス数に現在のAFパルス数を加算し
てISZ_FPXにストアし、フラグF_SIGNが立ってい
れば現在のAFパルス数からデフォーカスパルス数を減
算してISZ_FPXにストアする(S765〜S76
7)。フラグF_SIGN=1のときはFAR端側へのデフォー
カス量で、フラグF_SIGN=0のときはNEAR端側へのデ
フォーカス量である。そしてフラグF_FPREを立ててデー
タ入力完了信号を出力し、通信割込みを許可してリター
ンする(S765〜S771)。このように通信により
送られたデフォーカスパルスは、ISZ演算ルーチン内
で、デフォーカスパルスを利用して目標焦点距離を求め
る演算に使用される。また、フラグF_FPREは、デフォー
カス量を利用した演算実施の指示フラグである。
【0159】STORE−PZPコマンド(27)は、
現在のAFの位置(フォーカシングレンズの位置または
合焦被写体距離)および現在のPZの位置(ズーミング
レンズ群53Zの位置または焦点距離)を指定のメモリ
(アドレス)にメモリさせるコマンドである。STOR
E−PZFコマンド(28)は、カメラボディ11で指
定した焦点距離を所定のアドレスに記憶させるコマンド
である。
【0160】図34には、STORE−PZPコマンド
を受信したときの処理に関するフローチャートを示して
ある。レンズCPU61は、STORE−PZPコマン
ドを受信すると、コマンド受信完了信号を出力してカメ
ラボディ11から1バイトのデータを入力する(S78
1、S782)。このデータ内でPZメモリと指定され
ているとき(PZMフラグが立っているとき)には、現
在位置の焦点距離データをFM0〜FM2により指定さ
れたアドレス(FCL0L,H〜FCL7L,H)にメ
モリし、PZメモリでないときにはメモリしない(S7
83、S784)。
【0161】さらに、AFメモリと指定されているとき
(F_AFMフラグが立っているとき)には、現在位置
のAFパルス数をAM0〜AM2により指定されたアド
レス(AFP0L,H〜AFP7L,H)にメモリし、
AFメモリでないときには何もせずに、データ入力完了
信号を出力し、通信割込みを許可してリターンする(S
785〜S788)。
【0162】図35には、STORE−PZFコマンド
を受信したときの処理に関するフローチャートを示して
ある。レンズCPU61は、STORE−PZFコマン
ドを受信すると、カメラボディ11から2バイトのデー
タを入力し、これがISZメモリでなければ(フラグF_
ISZMが立っていなければ)、入力した2バイトのデータ
をビットFM0〜FM2により指定されたレンズRAM
61bのアドレス(FCL0L,H〜FCL7L,H)
にストアし、ISZメモリであれば(F_ISZMが立ってい
れば)、入力したデータをISZ用メモリにストアし、
焦点距離に基づいてISZの演算を実行するフラグF_IS
ZFOMを立てる(S791〜S796)。そして、データ
入力完了信号を出力し、通信割込みを許可してリターン
する(S797〜S798)。
【0163】STORE−IS(29)コマンドは、像
倍率メモリ(レンズRAM61bのアドレスISZ−I
MGL,H)に像倍率をメモリさせるコマンドである。
図36には、STORE−ISコマンドを受信したとき
の処理に関するフローチャートを示してある。
【0164】レンズCPU61は、STORE−ISコ
マンドを受信すると、コマンド受信完了信号を出力し、
カメラボディ11から2バイトの像倍率に関するデータ
を入力し、そのデータを像倍率メモリ(ISZ−IMG
L,H)にストアし、フラグF_STISをセットする(S8
01〜804)。そして、データ入力完了信号を出力
し、通信割込みを許可してリターンする(S805〜S
806)。なお、フラグF_STISは、ボディ側から送られ
てくる像倍率に基づいて像倍率一定ズームISZの演算
を実行させるフラグである。
【0165】MOVE−PZMDコマンド(2A)は、
指定方向、または指定したメモリ(レンズRAM61b
のアドレス)の焦点距離にパワーズームさせるコマンド
である。MOVE−PZfコマンド(2B)は、指定焦
点距離、例えばカメラボディ11で演算した焦点距離に
パワーズーミングさせるコマンドであり、このコマンド
により授受されるデータには、焦点距離およびズーミン
グスピードに関するデータが含まれる。
【0166】図37には、MOVE−PZMDコマンド
を受信したときの処理に関するフローチャートを示して
ある。レンズCPU61は、このMOVE−PZMDコ
マンドを入力すると、コマンド入力完了信号を出力し、
カメラボディ11から1バイトのデータを入力する(S
811〜S812)。そして、入力したデータ中のフラ
グF_MDM が立っていれば、MVM0〜MVM2により指
定されたアドレス(FCL0L,H〜FCL7L,H)
からデータを読み出して、PZパルスデータに変換して
レンズRAM61bのPZPTRGETにストアし、駆
動スピードデータ(bit6,7のF_SPA,F_SPB)をSPDDR
C2にセットし、フラグF_MOVTRGを立てるが、フラグF_
MDM が下りていれば、入力したデータの上位4ビットを
アドレスSPDDRC1にストアし、フラグF_MOV をセ
ットする(S813〜S819)。これらのデータは、
2msタイマ割込みルーチンの中で参照され、指定された
動作のパワーズームが行なわれる。
【0167】フラグF_LBATREQ およびF_IPZBをセットし
たら、データ入力完了信号を出力し、通信割込みを許可
してリターンする(S820〜S820−2)。なお、
フラグF_MDM(bit3) が立っているときは、指定したメモ
リにストアされている焦点距離にパワーズームさせるコ
マンドとなり、フラグF_MDM が立っていないときは、フ
ラグF_MDT 、F_MDW(bit4,5) で指示される方向にパワー
ズームさせるコマンドとなる。フラグF_MDT がTELE
方向駆動を指定し、フラグF_MDW がWIDE方向駆動を
指定し、フラグF_SPA 、F_SPB(bit6,7) は、ズーミング
スピードを指定する。
【0168】図38には、MOVE−PZfコマンドを
受信したときの処理に関するフローチャートを示してあ
る。レンズCPU61は、MOVE−PZfコマンドを
入力すると、コマンド受信完了信号を出力し、カメラボ
ディ11から2バイトの焦点距離データを入力し、入力
した焦点距離データをPZパルスデータに変換してレン
ズRAM61bのアドレスPZPTRGTにストアし、
SPDDRC2に駆動スピードデータをセットし、フラ
グF_BATREQ、F_IPZB、F_MOVTRGをセットする。これらの
データは2msタイマ割込みルーチン内で参照され、指定
された動作のパワーズームを実行させる。そしてデータ
入力完了信号を出力し、通信割込みを許可してからリタ
ーンする(S821〜S827)。
【0169】『CNTAF処理』次に、撮影レンズ51
におけるAFパルスカウント処理に関して、図39〜図
43に示したフローチャートを参照して説明する。な
お、このカウント処理は、図27のPZ−BSTATE
コマンド(20)のS703の処理の詳細である。本実
施例では、フォーカシングレンズ53Fがファー端(無
限遠撮影位置)に達したときにAFパルスカウンタの値
をクリアして0にし、ニア端(最短撮影位置)に達した
ときには最大値をAFパルスカウンタにセットする。そ
して、AFパルサー59から出力されるAFパルスを、
ニアムーブ(至近距離方向に駆動)のときには加算し、
ファームーブ(無限遠方向に駆動)のときには減算す
る。
【0170】先ず、割込みを禁止し、通信で入力したデ
ータをアドレスPZ_BDSTにメモリし、距離コード
板81から現在の距離コードを入力する(S901〜S
905)。そして、ファー端(無限遠位置)であること
を識別するフラグF_ENDFが立っていれば、入力した距離
コードがファー端のコードであるかどうかをチェックす
る(S907〜S909)。距離コードがファー端であ
れば、現在のAFパルス値及びAFパルスカウントスタ
ート値(アドレスAFPXL,H、AFPSTRTL,
Hの内容)をクリアし、現在位置のAFパルスが分かっ
ていることを表わすフラグF_AFPOS を立てる(S90
9、S913、S915)。さらにニアムーブであるこ
とを識別するフラグF_NEARM がクリアされていればCN
TAFP10処理に飛び、立っていれば駆動方向が変わ
るのでCNTAFP11処理に飛ぶ(S917)。検出
した距離コードがファー端コードでなければ、ファー端
フラグF_ENDFをクリアしてCNTAFP3処理に飛ぶ
(S909、S911)。
【0171】ファー端フラグF_ENDFがクリアされている
ときには、ニア端(至近合焦位置)であることを識別す
るニア端フラグF_ENDNをチェックし、クリアされていれ
ばCNTAFP3に進む(S919)。ニア端フラグF_
ENDNが立っているときには、距離コードがニア端のコー
ドであるかどうかをチェックし、ニア端のコードでなけ
れば、ファー端フラグF_ENDNをクリアしてCNTAFP
3処理に進む(S919〜S923)。距離コードがニ
ア端のときには、現在のAFパルスカウント値及びAF
パルスカウントスタート値を最大値にセット(N_AF
MAXL,HをAFPXL,H、AFPSTRTL,H
にセット)し、現在のAFパルス値がわかっていること
を表わすフラグF_AFPOS をセットし、ファームーブ(F_
FARM=1)であるかどうかをチェックし、ファームーブ
であればCNTAFP11処理に進み、ファームーブで
なければCNTAFP10処理に進む(S925〜S9
29)。
【0172】以上のように、ファー端(F_ENDF=1) ある
いはニア端 (F_ENDN=1) のときには、それぞれ所定の値
でAFパルスのカウント値を補正する。ただし、入力し
た距離コードを判断して端点にないときは、上記端点補
正は行なわない。
【0173】フォーカシングレンズ群53Fがファー端
とニア端の間にあるときの処理(CNTAFP3処理)
について、図40に示したフローチャートを参照して説
明する。先ず、現在のAFパルスのハードカウンタのカ
ウンタ値をAFパルスカウンタ(AFPCNTL,H)
にセットする(S931、S933)。フラグF_FARMが
クリアされているときにはCNTAFP6処理に進み、
セットされているときには、前回ニアムーブであったか
どうか(フラグF_NEARMOK が立っているかどうか)をチ
ェックする(S933、S935)。ニアムーブからフ
ァームーブに変わったときには、AFパルスカウントス
タート値(AFPSTRL,H)にAFパルスカウント
値(AFPCNTL,H)を加算して所定の現在AFパ
ルス値及びAFパルスカウントスタート値メモリAFP
XL,H&AFPSTRTL,HにメモリしてCNTA
FP12処理に進む(S935、S937)。
【0174】前回ニアムーブではなかったときには、前
回ファームーブであったかどうかをチェックし、ファー
ムーブでもなかったとき、つまり動いていなかったとき
にはCNTAFP11処理に進み、前回もファームーブ
だったときには駆動方向が変わっていないので、AFパ
ルスカウントスタート値(AFPSTRL,H)からカ
ウント値(AFPCNTL,H)を減算してその差を現
在のAFパルス値(AFPXL,H)にメモリし、CN
TAFP16処理に進む(S939、S941)。
【0175】現在ファームーブでなかったときのCNT
AFP6処理について、図41に示したフローチャート
を参照して説明する。なお、CNTAFP6処理は、A
F処理開始後最初に入るルーチンでもある。先ず、ニア
ムーブであるかどうかをチェックし、ニアムーブでなけ
ればCNTAFP8処理に進む(S951)。ニアムー
ブであれば、前回ニアムーブであったかどうかをチェッ
クし、前回もニアムーブであったときには、AFパルス
カウントスタート値(AFPSTRTL,H)にAFパ
ルスカウント値(AFPCNTL,H)を加算してその
和を現在のAFパルス値(AFPXL,H)にメモリす
る(S953、S955)。
【0176】前回ニアムーブでなく、かつ前記ファーム
ーブであれば駆動方向が変わっているので、AFパルス
カウントスタート値(AFPSTRTL,H)からAF
Pカウント値(AFPCNTL,H)を減算してその差
を現在のAFパルス値及びAFパルスカウントスタート
値(AFPXL,H&AFPSTRTL,H)にメモリ
する(S957、S959)。前回ファームーブでなけ
れば、CNTAFP11処理に進む(S957)。
【0177】AFモータ39が停止しているときの処理
(CNTAFP8処理)について、図42に示したフロ
ーチャートを参照して説明する。CNTAFP8処理で
は、先ず、前回ニアムーブであったかどうかをチェック
する(S961)。前回ニアムーブであれば、ニアムー
ブからの停止なので、AFパルスカウントスタート値
(AFPSTRTL,H)にAFパルスカウント値(A
FPCNTL,H)を加算してその和を現在のAFパル
ス値及びAFパルスカウントスタート値(AFPXL,
H&AFPSTRTL,H)にメモリしてCNTAFP
10処理に進む(S961、S963)。前回ファーム
ーブのときにはファームーブからの停止なので、AFパ
ルスカウントスタート値(AFPSTRTL,H)から
AFパルスカウント値(AFPCNTL,H)を減算し
て現在のAFパルス値及びAFパルスカウントスタート
値(AFPXL,H&AFPSTRTL,H)にメモリ
してからCNTAFP10処理に進む(S961、S9
65、S967)。前回ニアムーブでもファームーブで
もなければ停止なので、CNTAFP16処理に進む
(S961、S965)。
【0178】CNTAFP10、11、12、16処理
について、図43に示したフローチャートを参照して説
明する。CNTAFP10にはAFモータ39が停止し
た直後に入るので、AFパルサー59のLEDを消灯
し、PZ_BDSTの内容をPZ_BDST0にメモリ
し、通信割込みを許可してからAFパルスカウント処理
を抜ける(S971、S977、S979)。
【0179】CNTAFP11処理には、AF駆動開始
時に入るので、AFパルサー59のLEDを点灯してA
Fパルスハードカウンタ及びAFパルスカウント値メモ
リ(AFPCNTL,H)をクリアし、PZ_BDST
のメモリ内容をPZ_BDST0に移し、通信割込みを
許可してからAFパルスカウント処理を抜ける(S97
3、S975、S977、S979)。
【0180】CNTAFP12処理には、AF駆動中に
駆動方向が変わるときに入るので、AFパルスハードカ
ウンタ及びAFパルスカウント値(AFPCNTL,
H)をクリアし、PZ_BDSTのメモリ内容をPZ_
BDST0に移し、通信割込みを許可してからAFパル
スカウント処理を抜ける(S975、S977、S97
9)。
【0181】CNTAFP16処理には、ニアムーブま
たはファームーブでの同方向駆動中(S655、S64
1)、またはAFモータ停止中(S965)に入るの
で、PZ_BDSTのメモリ内容をPZ_BDST0に
移し、通信割込みを許可してからAFパルスカウント処
理を抜ける(S977、S979)。
【0182】LBコマンド処理 次に、レンズの状態等のレンズ側情報をカメラ側の要求
に応じてパワーズームレンズ51からカメラボディ11
に転送させる処理について、表4および図44〜図51
に示したフローチャートを参照して説明する。これらの
コマンドの内容は、表4に示してある。なお、これらの
図44〜図51に示したフローチャートは、図8の通信
割込みルーチンにおけるS209に示した処理の詳細図
である。コマンドの下位の内容によって対応する処理が
実行される。
【0183】『PZ−LSTATE処理』図44に示し
たフローチャートは、PZ−LSTATE(10)処理
に関するもので、パワーズームレンズ51のパワーズー
ム制御状態に関するデータをカメラボディ11に送る処
理である。レンズCPU61は、パワーズームに関する
レンズステート(PZ−LSTATE)要求コマンドを
受信すると、コマンド受信完了信号を出力した後に、パ
ワーズームの制御状態に関するデータ(PZ_LS
T)、例えば像倍率一定ズーム制御中であるかどうかな
どをカメラボディ11に出力する(S1001、S10
02)。そして、データ送信完了信号を出力して通信割
込みを許可してリターンする(S1003、S100
4)。
【0184】この処理において使用されるフラグの内容
について説明する。フラグF_TMOV(bit 0)は、
ズームモータがTELE方向に動いているときにセット
される。フラグF_WMOV(bit 1)は、ズームモー
タがWIDE方向に動いているときにセットされる。フ
ラグF_TENDは、ズーミングレンズ群53ZがTE
LE端にあるときにセットされる。フラグF_WEND
は、ズーミングレンズ群53ZがWIDE端にあるとき
にセットされる。フラグF_IPZBは、マニュアルパ
ワーズーム以外でパワーズーム動作(ISZ、PZのイ
ニシャライズ動作、収納動作)するときにセットされ
る。フラグF_IPZIは、ISZ中にマニュアルパワ
ーズーム操作が行われたときにセットされる。フラグF
_ISOKは、ISZ動作中であるときにセットされ
る。フラグF_MPZIは、マニュアルパワーズーム動
作中であるときにセットされる。
【0185】『POFF−STATE、POFFS−W
SLEEP処理』図45には、POFF−STATE
(11)処理及びPOFFS−WSLEEP(12)処
理に関するフローチャートを示してある。これらの処理
は、レンズのパワーズームに関するスイッチの情報、バ
ッテリ要求情報、PZ用の電源(バッテリ)のモニタ情
報等をボディ11に送る処理である。POFF−STA
TE(11)とPOFFS−WSLEEP(12)との
違いは、本コマンド通信終了後にレンズCPU61が低
消費電力モードに入るかどうかの違いである。POFF
S−WSLEEP(12)処理を実行すると、本通信中
にフラグF_STNDBYをセットし、メインルーチンに戻った
ときに低消費電力モードに移行するコマンドである。す
なわち、POFFS−WSLEEP(12)コマンド
は、POFF−STATE(11)とインストラクショ
ンコードのSTANDBYコマンド(30)の内容を両
方実行するコマンドである。
【0186】レンズCPU61は、POFFS−WSL
EEP(12)コマンドの場合、フラグF_STNDBYをセッ
トしてコマンド受信完了信号を出力し、スイッチ(7
5、77)の状態を入力する(S1011〜S101
5)。そして、フラグF_STNDBYがセットされているとき
(POFFS−WSLEEP(12)のとき)には電動
/手動切替えスイッチ(D/Mスイッチ)が電動のとき
で、かつテレ、またはワイドスイッチ(スピード切替え
スイッチ)がオンされているときにはバッテリ要求フラ
グF_BATREQを立ててS1025に進むが、それ以外のと
きにはそのままS1025に進む(S1017、S01
9、S1021、S1023)。
【0187】なお、フラグF_STNDBYがセットされている
ときは、通常、本通信割り込みを終了して、メインルー
チンに戻ったときに、低消費電力モ−ドへ移行するが、
フラグF_BATREQがセットされていれば、フラグF_STNDBY
がセットされていても、低消費電力モ−ドに移行せず、
通常動作を続けることができ、マニュアルパワーズーム
の動作等が可能となる(図7参照)。
【0188】また、フラグF_STNDBYがセットされていな
いときは、メインルーチンに戻っても低消費電力モ−ド
に移行しないので、PZスピードスイッチ75がオンさ
れていれば、本コマンド内でフラグF_BATREQをセットし
なくてもマニュアルパワーズーム等の動作は可能であ
る。フラグF_STNDBYがクリアされているとき(POFF
−STATE(11)のとき)には、そのままS102
5に進む。
【0189】S1025では、入力したズームモード切
換えスイッチ77に応じてフラグF_SLSW、F_ASSW、F_PZ
M 、F_PZD 、F_AFSWをセットまたはクリアする。そし
て、端子VBATTの状態をモニタし、カメラボディ1
1からズームモータ69用の電力が供給されていなけれ
ばフラグF_BDETをクリアし(VBATTオフ)、供給さ
れていればフラグF_BDETをセットする(VBATTオ
ン)(S1027〜S1031)。そして、上記セット
した1バイトのデータ(POFF−ST)をカメラボデ
ィ11へ転送し、データ入力完了信号を出力し、通信割
込みを許可してリターンする(S1033〜S103
7)。
【0190】POFF−STATE処理のときには、S
1011のフラグF_STNDBYセット処理を飛ばしてS10
13に入り、以降はPOFFS−WSLEEP処理と同
一の処理を実行する。
【0191】『LENS−INF1処理』図46に示し
たLENS−INF1のフローチャートは、レンズ51
の可変情報をカメラボディ11に送る処理である。
【0192】レンズCPU61は、LENS−INF1
データ要求コマンド入力すると、コマンド受信完了信号
を送信し、1バイトのLNS_INF1データのうち、
パワーズームの方向に関する2ビットをクリアし、AE
オートレンズであることを識別する1ビットをセットし
てから、ズーム方向スイッチ情報を入力する(S104
1〜S1043)。そして、入力したスイッチ情報に応
じて対応するビットをセットし、1バイトのレンズデー
タとしてカメラボディ11に出力する(S1044、S
1045)。そして、データ送信完了信号を出力し、通
信割込みを許可してリターンする(S1046〜S10
47)。なお、LNS_INF1データには、像倍率一
定ズーム処理に関するデータが含まれている。詳細は先
に記した通りである。
【0193】『LENZ−INF2処理』図47に示し
たLENS−INF2のフローチャートは、レンズ51
固有の固定データをカメラボディ11に送信する処理で
ある。レンズCPU61は、LENS−INF2コマン
ドを入力すると、コマンド受信完了信号を出力し、LN
S−INF2データをカメラボディ11へ出力し、デー
タ入力完了信号を出力し、通信割込みを許可してリター
ンする(S1051〜S1054)。LENS−INF
2データには、レンズのバージョン、PZレンズかどう
かなどを識別するデータが含まれており、これらのデー
タは固定値で、レンズROM61aに格納されている。
【0194】『LENS−AFPULSE処理』図48
に示したLENS−AFPULSEのフローチャート
は、レンズAFパルスカウント値をカメラボディ11に
出力する処理である。すでに説明したように、LENS
−AFPULSコマンドの通信前に必ず、SET−AF
POINTコマンド通信が行われる。このSET−AF
POINTコマンドの内容に応じてLENS−AFPU
LSEコマンドでどのAFパルスをボディに送るかが決
まる。
【0195】レンズCPU61は、LENS−AFPU
LSEコマンドを入力すると、コマンド受信完了信号を
出力し、現在のAFパルスを要求されているときには、
現在のAFパルス数(AFPXL,H)をレジスタ(図
示せず)にストアする(S1061〜S1063)。像
倍率一定ズーム(ISZ)のパルスを要求されていると
きには、ISZのAFパルスデータ(ISZ−AFP
L,H)をレジスタにストアする(S1062、S10
64、S1065)。いずれでもないときには、指定さ
れたアドレスのAFパルスデータ(AFP0L,H〜A
FP7L,H)をレジスタにストアする(S1062、
S1064、S1066)。そして、レジスタにセット
したAFパルスデータをカメラボディ11に出力し、デ
ータ送信完了信号を出力し、通信割込みを許可してリタ
ーンする(S1067〜S1069)。
【0196】『FOCALLEN−X処理』レンズ51
の焦点距離データをカメラボディ11に出力するFOC
ALLEN−X処理について、図49に示したフローチ
ャートを参照して説明する。すでに説明したように、F
OCALLEN−Xコマンドの通信前に必ずSET−P
ZPOINTコマンドの通信が行われる。このSET−
PZPOINTコマンドの内容に応じて、FOCALL
EN−Xコマンドを受けたときにどの焦点距離をボディ
に送るかが決まる。
【0197】レンズCPU61は、FOCALLEN−
Xコマンドを受信すると、コマンド受信完了信号を出力
し、現在の焦点距離を要求されているときには、現在の
焦点距離(FCLXL,H)をレジスタにストアする
(S1071〜S1073)。像倍率一定ズーム(IS
Z)の焦点距離(ISZ−FCLL,H)を要求されて
いるときには、像倍率一定ズームの焦点距離データをレ
ジスタにストアする(S1072、S1074、S10
75)。いずれでもないときには、指定されたアドレス
の焦点距離(FCL0L,H〜FCL7L,H)をレジ
スタにストアする(S1072、S1074、S107
6)。そして、レジスタにセットした焦点距離データを
カメラボディ11に出力し、データ送信完了信号を出力
し、通信割込みを許可してリターンする(S1077〜
S1079)。
【0198】『IMAGE−LSIZE処理』図50に
示したIMAGE−LSIZEのフローチャートは、レ
ンズRAM61bの所定アドレスにメモリされている、
像倍率一定ズーム制御のための像倍率データをカメラボ
ディ11に送る処理である。
【0199】レンズCPU61は、IMAGE−LSI
ZEコマンドを入力すると、コマンド受信完了信号をカ
メラボディ11に出力し、像倍率(イメージサイズ)に
関するデータ(ISZ−IMGL,H)をカメラボディ
11に出力し、データ送信完了信号を出力し、通信割込
みを許可してからリターンする(S1081〜S108
5)。
【0200】『16byteデータ処理』図51に示し
た16byteデータフローチャートは、16バイトの
基本レンズデータのすべてをカメラボディ11に送る処
理である。なお、このコマンドは、図8の通信割込みル
ーチンのS221における処理の詳細である。コマンド
下位の内容によって各コマンドが実行される。なお、前
半8byteおよび後半8byte処理は、16byt
eデータ通信と同様なので詳細は略す。
【0201】レンズCPU61は、16byteコマン
ドを入力すると、コマンド受信完了信号をカメラボディ
11に出力し、16バイトの所定データ(LC0〜LC
15)をカメラボディ11に出力し、データ送信完了信
号を出力し、通信割込みを許可してリターンする(S1
091〜S1095)。
【0202】[ボディのPZ処理]次に、カメラボディ
11側のパワーズームに関する処理に関して、図52〜
図55に示したフローチャートを参照して説明する。こ
の処理は、カメラボディ11のメイン(ボディ)CPU
35のROM35aにメモリされたプログラムに基い
て、メインCPU35により実行される。
【0203】このメインフロー処理には、メインスイッ
チがオン(電池を入れて電源が投入されたとき)など、
メインCPU35がリセットされたときに、最初に入
る。この処理に入ると、まずRAM35b、ポート設定
等のイニシャライズ行い、スイッチ入力、E2PROMデータ
入力等により所定の情報を入力し、パワーズームイニシ
ャライズ処理(PZINITサブルーチン)を実行する
(S1101、S1103、S1105)。パワズーム
イニシャライズとは、本実施例では、PZレンズにズー
ミングレンズ位置検出のための初期化処理、フォーカシ
ングレンズ位置検出のための初期化処理等を行なわせる
ための処理である。以上は最初に電源が投入されたとき
(図示しないメインスイッチがオンされたとき)の処理
で、電源が投入されている間は、次ステップ(S110
7)以降の処理を繰り返す。
【0204】S1107では、所定の情報を入力し、ロ
ックされていなければ(メインスイッチがオンしていれ
ば)撮影可能なので所定の処理に進み、ロック解除され
ていれば(メインスイッチがオフしていれば)、S11
81以降のロック処理に進む(S1109)。
【0205】ロックが解除されているときには、そのロ
ック解除が最初の場合、あるいは撮影レンズが装着され
てから最初の処理であれば、フラグF_NEWCOM(撮影レン
ズとの間で旧通信が終了して新通信に入ったときに立つ
フラグ)をクリアし、PZイニシャライズフラグF_PZIN
ITをクリアしてパワーズームのイニシャライズを行う
(S1109〜S1115、S1121、S112
3)。
【0206】最初のロック解除でも撮影レンズが装着さ
れて最初の処理でもない場合には、最初のAFモードで
あるか、あるいは最初のPZモードであれば、AF、P
Zに関する諸動作、データ等をイニシャライズするため
に、これらがイニシャライズされたときに立つフラグF_
PZINITをクリアし、PZINITサブルーチンをコール
する(S1111、S1113、S1117〜S112
3)。
【0207】次に、スイッチ情報を入力してから、パワ
ーズームに関する処理(PZLOOPサブルーチン)を
実行し、表示パネル45に所定の表示を行なってS11
33に進む(S1127〜S1131)。S1133の
測光スイッチSWS(AFスイッチ)チェックにおい
て、測光スイッチSWSがオフしていれば、測光IC、
CCD、E2PROM及び周辺制御回路の一部の電源Vddを
オフする(S1133、S1135)。そして、AF中
フラグF_AFがクリアされていれば、STARTからの処
理へ戻り、AF中フラグF_AFが立っていればS1165
に進む(S1136)。
【0208】AF中フラグF_AFが立っていれば、測光ス
イッチSWSがオフする前にAFおよびこれに関連する
像倍率一定ズーム処理が行われている場合があるので、
像倍率一定ズームストップフラグF_ISZSTOP をセット
し、像倍率一定ズームの停止及び停止チェック処理(I
PZENDCHECKサブルーチン)を実行する(S1
136、S1165、S1167)。
【0209】次に合焦フラグF_INFOCUS をクリアし、A
Fモータ停止処理を行い、PZ−BSTATEコマンド
通信により、パワーズームレンズ51にAFの駆動情報
等を送り、AF中フラグF_AFをクリアしてS1176に
進む(S1169、S1171、S1173、S117
5)。
【0210】S1133のチェック時に測光スイッチS
WSがONしていれば、端子Vddをオン(定電圧を印
加)し、露出に関する測光および演算を行い、その結果
を表示する(S1137、S1138)。そして、AF
モ−ドでなければS1165からの処理へ飛ぶ(S11
39、S1165)。AFモードのときには、AF中フ
ラグF_AFをセットし、測距処理、つまり積分を開始し、
積分データを取り込んで所定のプレディクタ演算を実行
する(S1139、S1140、S1143)。
【0211】そのプレディクタ演算結果が有効のときに
は、合焦かどうかを判断して、合焦のときには合焦処理
を行なう(S1145、S1149、S1151)。非
合焦のときには、パワーズームレンズでなければ(F_PZ
=0のとき)S1176に飛ぶが、パワーズームであれ
ば、AFの駆動情報等をPZ−BSTATEコマンドで
パワーズームレンズ51に送信して、AFモータ39を
起動してからS1159の動体処理に進む(S114
5、S1149、S1153〜S1157)。
【0212】プレディクタ演算結果が有効範囲内にない
とき、例えば被写体のコントラストが低過ぎたときなど
は、有効値を求めるサーチ処理を行なってからS115
3に進む(S1145、S1147)。サーチ処理と
は、AFモータ39を近距離側または遠距離側に駆動し
ながら積分を行なって、有効デフォーカス値を求める処
理である。
【0213】S1157の合焦処理が終了したとき、あ
るいはS1157のAFモータ駆動が終了したときに
は、被写体が動体であれば動体追従AF処理を行なう
(S1159)。そして、像倍率一定ズームモードであ
れば像倍率一定ズーム処理を行なってからレリーズスイ
ッチSWRチェック処理(S1176)に進む(S11
59〜S1163)。
【0214】S1176ではレリーズスイッチSWRが
オンされたかどうかのチェックを行ない、オフされてい
ればそのままスタートに戻り、オンされていればレリー
ズが許可されていることを条件にレリーズ処理を行なっ
てスタートに戻る(S1176、S1178、S117
9)。
【0215】また、S1109のチェック時にロックさ
れているとき(メインスイッチオフのとき)にはS11
81に進む。このロックがこのルーチンにおいて最初の
ロックかつパワーズームのときには、プリセットズーム
セットモードでメモリされている焦点距離データをカメ
ラボディに退避するために退避処理(S1183)に進
むが、それ以外のときにはS1223へ飛ぶ(S118
1、S1183)。最初のロックでないとき、または撮
影レンズがパワーズームでないときには、撮影レンズへ
の定電圧供給(CONT)および電力供給(VBAT
T)をオフし、表示器45の表示をオフしてスタートに
戻る(S1181、S1183、S1223〜S122
7)。
【0216】退避処理では、先ずレンズRAM61bに
メモリされている焦点距離をボディへ退避するため、S
ET−PZPOINTコマンドにより退避するメモリ
(RAM61b)のアドレスを指定する。次に、FOC
ALLEN−Xコマンドで指定されたアドレスにメモリ
されている焦点距離データをレンズ51から入力し、入
力した焦点距離データを焦点距離データとしてボディR
AM35bのアドレスFLMにメモリする(S118
4、S1185、S1187)。そして、レンズRAM
65bから像倍率を含むIMAG−LSIZEデータを
入力して像倍率データをボディRAM35bのアドレス
ISMにメモリし、さらにレンズRAM65bからLE
NS−INF2データを入力してS1195に進む(S
1181〜S1193)。本実施例では、退避処理にお
ける通信プロセスを簡略化するために、像倍率データを
カメラ側に転送する構成としているが、像倍率設定時の
焦点距離データおよびレンズ繰出し量データの両方を転
送する構成でもよい。
【0217】S1195、S1197では、LENS−
INF2で入力したデータをもとにパワーズーム収納可
能か、パワーズームかどうかをチェックする。パワーズ
ーム収納不可、またはパワーズームでないときにはその
ままCONT1に進み、パワーズーム収納可でかつパワ
ーズーム(retPZ=1 、PZD =1)のときには、ボディ側で
バッテリを要求してバッテリチェックを行ない、バッテ
リが正常のときには、パワーズームレンズ51にパワー
ズーム収納処理を行なわせるコマンド(RETRACT
−PZ)を送信し、制御ズーム中であることを識別する
フラグF_IPZONを立て、NGタイマーをスタートさせて
CONT1処理に進む(S1195〜S1209)。ま
た、バッテリチェックにおいてバッテリ異常のときには
CONT1処理に進む(S1203)。なお、フラグre
tPZ は、レンズ固有の情報で、ズームレンズがインナー
ズーム等でズーミングレンズの収納を必要としない場合
はクリアされていて、収納処理をしない。
【0218】CONT1処理では、パワーズームレンズ
51がAF収納可能かAFモードかをLENS−INF
2により入力したAF収納フラグRETAF 等によりチェッ
クし、AF収納可能かつAFモードであれば、AFモー
タ39を駆動してフォーカシングレンズ53Fを収納位
置(ファー端)に戻す(S1211〜S1215)。そ
して、制御パワーズーム中であれば、制御パワーズーム
が終了するのをチェックしながら待ち、終了したら、撮
影レンズへの定電圧供給および電力供給をオフし、表示
器45の表示をオフしてスタートに戻る(S1217〜
S1227)。AF収納不可、あるいはAFモードでな
ければレンズ収納処理をスキップする。なお、フラグRE
TAF はレンズ固有の情報で、ズームレンズがインナーフ
ォーカス等でフォーカシングレンズの収納を必要としな
い場合はクリアされていて、収納処理をしない。
【0219】[PZ、AF−INIT処理]ボディ11
側で制御する、パワーズームレンズ51の初期化(S1
105)処理について、図56〜図58に示したPZI
NITサブルーチンを参照して説明する。この処理は、
パワーズームレンズ51にズーミングレンズ群53Zの
初期化とフォーカシングレンズ53F群の初期化を実行
させ、メインスイッチのOFF でボディ11に退避してい
た情報をレンズ51に戻す処理である。すなわち、前者
は、ズーミングレンズの位置検出及びAFレンズの位置
検出のための処理で、後者はメインスイッチオフ時(ロ
ック時)にボディRAM35bに退避していたISZの
像倍率及びプリセットズーム用の焦点距離を再びレンズ
51(レンズRAM65b)に戻してメモりさせる処理
である。
【0220】この処理に初めて入るときには、旧通信終
了を表わす新通信フラグNEWCOMがクリアされてい
るので、レンズROMとの間でカメラボディ11のクロ
ックに同期してデータ通信を行う旧通信を行ない、その
後レンズCPU61との間で、レンズCPU61のクロ
ックに同期してデータ通信を行う新通信に切り替える
(S1301、S1303)。
【0221】装着された撮影レンズがレンズCPUを搭
載しているKzレンズ(本実施例のパワーズームレンズ
51を含む)でないときには新通信が不可能なのでリタ
ーンし、Kzレンズであれば、撮影レンズから新通信L
ENS−INF2(14)によりデータを入力してパワ
ーズームレンズ(PZレンズ)かどうかをチェックする
(S1305、S1309)。PZレンズでなければ、
PZレンズであることを識別するフラグF_PZをクリアし
てS1323に進む(S1309、S1311)。
【0222】PZレンズであればフラグF_PZを立て、リ
セットからきた(電池が入れ替えられた)とき、または
初めてレンズが装着されたときには、初期値を像倍率
(イメージサイズ)用メモリISZにメモリする(S1
313、S1315、S1319)。他の場合には、S
TORE−PZF(28)通信により、S1185にお
いてボディRAM35bのアドレスFMLに退避させて
おいたプリセットズーム等のための焦点距離の情報を、
レンズCPU61のレンズRAM61bの所定のアドレ
ス(FCL0L,H〜FCL7L,H)にメモリさせる
(S1315、S1317)。そして、STORE−I
S(29)通信を行ない、ボディCPUのRAM(35
b)に退避させておいた像倍率か、S1319でセット
した初期値の像倍率をレンズCPUのRAM(61b)
の所定のアドレス(ISZ−IMGL,H)へメモリさ
せ、新通信フラグをセットする(S1321、S132
3)。
【0223】次に、POFF−STATE(11)通信
によりレンズCPU61からデータを入力する(S13
25)。パワーズームのイニシャライズが完了したこと
を示すフラグF_PZINITがセットされているか、
パワーズームであることを示すフラグF_PZがクリア
されていれば、スタンバイ処理を行うS1361に飛ぶ
(S1327、S1329)。
【0224】フラグPZINITがクリアされ、かつフ
ラグF_PZが立っていれば、パワーズームでないとき
(フラグF_PZD (POFF−STATEデータのbit
5)がクリアされているとき)、すなわち手動ズームの
ときには、そのままAF初期化(AFINIT)処理に
進む(S1325〜S1331)。パワーズームモード
のときには、PZの電源オンをボディ自身が要求するフ
ラグF_BBATREQを立て、BATONOFFサブ
ルーチンにおいてPZの電源をONしてパワーズームレ
ンズ51に電力を供給し、さらに正常に電力が供給され
たかをチェックする(S1131〜S1137)。バッ
テリの電力が正常に出力されていなければ(フラグF_
BATNG=1のとき)、そのままAFINIT処理に
進み、正常(F_BATNG=0) であればPZ−IN
ITPOSコマンド(32)を出力して、撮影レンズに
PZの初期化動作を行わせ、PZのイニシャライズが完
了したことを示すフラグF_PZINITを立ててAF
INIT処理に進む(S1337〜S1341)。
【0225】[AFINIT処理]図58に示したAF
INIT処理フローチャートは、ボディ11側の制御に
より、AFに関する初期化を行う処理である。なお、本
実施例ではPZの初期化後にAFの初期化を行なってい
るが、逆でもよい。
【0226】AFINIT処理では、撮影レンズがAF
モードであることを条件に、フォーカシングレンズ53
Fを収納位置、つまり鏡筒長が最も短くなる位置に移動
させる(S1341、S1343)。なお、本実施例で
は、無限遠位置である。そして、AFINITPOS通
信により初期化データを入力し、フラグF_AFINI
Tを立てる(S1345、S1347)。また、この初
期化において、レンズCPU61は、AFパルスカウン
ト用のレンズRAM61bの初期化等を行なう。
【0227】次に、手動パワーズーム以外のパワーズー
ムであることを示すフラグF_IPZONが立っていれ
ば、パワーズームの初期化が終了したかどうかをIPZ
ENDCHECKサブルーチンでチェックする(S13
49〜S1353)。パワーズームの初期化が終了した
ら、パワーズームが初期化されたことを識別するフラグ
F_PZINITを立て、ボディ側のバッテリ要求フラ
グF_BBATREQ を降ろし、BATONOFFサブルーチン
にてバッテリの電力供給停止及び停止チェックを行う
(S1355〜S1359)。
【0228】そして、ボディ11の測光IC17、CC
D21、E2PROM43等の電源がオン(Vdd ON)し
ていればそのままリターンし、オフしていればSTAN
DBYコマンドを送信して撮影レンズ51のレンズCP
U61をスタンバイ(低消費電力モードへ移行)させて
からリターンする(S1361、S1363)。
【0229】[BATONOFF処理]図59に示した
BATONOFFフローチャートは、電力要求(バッテ
リ要求)がボディまたはレンズから出されたときに、ズ
ームモータ65用の電力をカメラボディ11からパワー
ズームレンズ51に対して供給し、供給が正常になされ
ているかどうかをどうかをチェックする、メインCPU
35によるチェック処理である。本実施例では、バッテ
リ要求は、カメラボディ11自身が出す場合と、撮影レ
ンズ51が出す場合とがある。
【0230】BATONOFF処理では、先ず、パワー
ズームレンズ51からもカメラボディ11からもバッテ
リ要求がない場合には、すでに端子VBATTへの電力
供給をしていないとき(フラグF_BATONがクリア
されているとき)にはそのままリターンするが(S14
01、S1403、S1405)、端子VBATTに電
力が供給されているときには、パワーズームレンズ51
(端子VBATT)への電力供給をオフし、フラグF_
BATONをクリアし、BODY−STATE0コマン
ドを出力して電力供給がオフしたことを示すデータ(b
it5のVBATT=1)をレンズに送ってからリター
ンする(S1421〜S1425)。
【0231】パワーズームレンズ51またはカメラボデ
ィ11からバッテリ要求があったとき(POFF−ST
ATEデータのbit1のLBATREQがセットされ
ているとき、またはBBATREQがセットされている
とき)には、電力がまだ供給されていなければパワーズ
ームレンズ51に電力供給を行ない、ボディ状態に関す
るBODY−STATE0データを送信して電力供給中
であることを示すデータ(bit5のBBATをセッ
ト)をレンズに送り、電力供給中であることを識別する
フラグF_BATONを立ててからPOFF−STAT
Eデータを受信するが、電力がすでに供給されていると
きにはそのままPOFF−STATEデータを受信する
(S1407〜S1415)。
【0232】そして、バッテリ供給が正常(POFF−
STATEのbit0のフラグF_BDET=1)であ
ればそのままリターンする(S1417)。しかし、電
力供給が異常のとき、例えばGNDラインとショートし
ているときなどには、バッテリ異常であることを識別す
るフラグF_BATNGを立てて、パワーズームレンズ
51への電力供給を停止し、フラグF_BATONをク
リアし、BODY−STATE0コマンドを出力して電
力供給停止データをレンズ51に送ってリターンする
(S1419〜S1425)。
【0233】[PZ−LOOP処理]図60A、60B
および図61に示したPZ−LOOP処理は、メインC
PU35が行なうパワーズームに関する処理であって、
間欠的に実行される。この処理では、パワーズーム関
連、プリセットされた焦点距離までパワーズームするプ
リセットズーム、焦点距離のプリセット、像倍率一定ズ
ーム制御等を行なう。本実施例では、プリセットズーム
セット(PSZS)モードのときは、SLスイッチ(P
Zモードスイッチ77)がオンされた時に現在の焦点距
離をメモリし、プリセットズーム(PSZ)モードのと
きは、SLスイッチがオンされた時にプリセットされた
焦点距離までパワーズームを行なう。そして、SLスイ
ッチがオフされた時、またはズーム操作リングが中立位
置に戻った時(PZスピードスイッチ75がオフした
時)にその時の像倍率をメモリする。
【0234】この処理に入ると、新通信およびパワーズ
ーム可能であることを条件にS1505に進んで各処理
を実行するが、新通信不可のときにはそのままリターン
する。また、新通信可でパワーズーム不可のときには、
BODY−STATE0通信を行なう(S1501、S
1503、S1504−1)。このBODY−STAT
E0通信では、パワーズームのモ−ド情報等のボディ側
の情報をレンズに送り、Vddがオンしているときは、
POFF−STATE通信でレンズ側のスイッチ状態等
のレンズ情報を入力する(S1504−2、S1504
−3)。Vddオフのときは、POFFS−WSLEE
P通信でレンズの情報を入力し、かつ、レンズCPU6
1をスタンバイモ−ド(低消費電力モ−ド)に移行させ
る(S1504−2、S1504−4)。このPOFF
S−WSLEEPコマンドによりレンズCPU61は、
次の通信コマンドを受信するまで低消費電力モ−ドを維
持したままとなる。
【0235】S1505では、パワーズームレンズ51
からPOFF−STATEでレンズのスイッチ等のデー
タを入力して、そのデータに応じてPZモードの切換え
および表示修正を行なって、電力供給あるいは停止を行
なう(S1503〜S1509)。そして、入力したデ
ータに基づいて以下の処理を行なう(S1509〜S1
511)。
【0236】プリセットズーム(PSZ)モードであれ
ば、像倍率一定ズームの動作を禁止し(フラグF_IS
Zstopをセット)、IPZENDCHECKサブル
ーチンにて像倍率一定ズームを終了させる(S1513
〜S1517)。プリセットズーム駆動開始(SLスイ
ッチがオン)でなければリターンする(S1519)。
プリセットズーム駆動開始であり、かつ現在プリセット
ズーム駆動中(F_IPZON =1)であれば、IPZEND
チェックサブルーチンにてプリセットズームが終了した
かどうかのチェック処理を実行し、終了したらリターン
する(S1519、S1521、S1555)。
【0237】プリセットズーム駆動中でなければカメラ
ボディ11自体で電力供給を要求し、電力供給を行なう
(S1521〜S1525)。そして、バッテリが異常
であればそのままリターンし、正常であれば、MOVE
−PZNDコマンドを送信して指定したアドレスにメモ
リされている焦点距離位置へパワーズームさせ、プリセ
ットズーム中であることを識別するフラグF_IPZO
Nを立ててリターンする(S1527〜S1531)。
【0238】プリセットズームセット(PSZS)モー
ドのときには、プリセットズームおよび像倍率一定制御
の駆動を停止させるフラグ(F_ISZSTOP 、F_IPZSTOP )
を立てて、IPZENDCHECKサブルーチンにてプ
リセットズームあるいは像倍率一定ズームの駆動を停止
させる(S1513、S1541、S1543、S15
45)。
【0239】そして、SLスイッチがオンされた時に
は、レンズCPU61に現在の焦点距離データを指定さ
れたレンズRAM61bのアドレスにメモリさせるため
に、STORE−PZPコマンドをパワーズームレンズ
51に送信し、プリセットズームセット(PSZS)モ
ードをプリセットズーム(PSZ)モードに変更すると
ともに、BODYSTATE0コマンドにおけるビット
0〜2の値を変更して、BODYSTATE0コマンド
を出力してプリセットズームモードに変わったこと等を
パワーズームレンズ51に知らせてからリターンする
(S1547〜S1553)。SLスイッチがオフのま
まのときには、何もせずにリターンする(S154
7)。
【0240】像倍率一定ズームモードのときには、プリ
セットズームを停止させ、プリセットズームが終了した
ことをチェックする(S1541、S1561、S15
63、S1565)。ここで、SLスイッチが押されて
いるときには、像倍率一定ズームの開始を禁止するフラ
グF_PZWAITを立ててリターンする(S156
7、S1577)。SLスイッチがオフのときには、L
ENS−INF1データを入力し、ズームスイッチ(ズ
ームスピード切り替えスイッチ75)がオンされていれ
ば、像倍率一定ズームの開始を禁止するフラグF_PZ
WAITを立ててリターンする(S1567、S157
7)。ズームスピード切り替えスイッチ75が中立点に
あるとき(オフのとき)にはフラグF_PZWAITを
クリアし、合焦しているかどうかをチェックし、非合焦
であればそのままリターンする(S1571〜S157
5)。合焦しているときには、SLスイッチがオフされ
た時、または、ズームスピード切り替えスイッチ75が
中立点に戻された時(オフ時)に、その時の像倍率をメ
モリさせるISZ−MEMORYコマンドを撮影レンズ
に出力してリターンし、上記いずれの時でもなければそ
のままリターンする(S1579〜S1583)。
【0241】以上のいずれのモードでもないときには、
プリセットズームおよび像倍率一定ズームを停止させ、
プリセットズームが終了したことをチェックしてリター
ンする(S1513、S1541、S1561、S15
85〜S1587)。
【0242】[IPZENDCHEK処理]図62に示
したIPZendchekフローチャートは、プリセッ
トパワーズーム及び像倍率一定ズーム処理を終了させ、
またはその終了をチェックする、ボディ11側の処理で
ある。
【0243】このIPZENDCHEKサブルーチンに
入ると、像倍率一定ズームストップかつ像倍率一定ズー
ム動作中のとき(F_ISZSTOP =1、F_ISZON =1)、ま
たはプリセットズームストップかつプリセットズーム動
作中のとき(F_IPZSTOP =1、F_IPZON =1)には、N
GTIMERフラグおよびIPZENDフラグをクリア
し、パワーズームを停止させるIPZ−STOPコマン
ドを送信し、各フラグF_ISZON 、F_IPZON 、BBATreq を
クリアし、バッテリ供給停止及びチェックを行なってか
らリターンする(S1601〜S1607、S1623
〜S1631)。
【0244】上記像倍率一定ズーム中でもなく、プリセ
ットズーム中でもないときには、PZ−LSTATEデ
ータを入力し、パワーズームレンズ51がプリセットズ
ーム中あるいは像倍率一定ズーム中であるかどうかをチ
ェックし、ズーム中でなければ(IPZB=0のと
き)、プリセットズームあるいは像倍率一定ズーム終了
フラグF_IPZSTOP 、F_ISZSTOP を立ててリターンする
(S1601〜S1617)。プリセットズーム中ある
いは像倍率一定ズーム中であれば(IPZB=1のと
き)、異常検出タイマー(NGタイマー)がタイムアッ
プしていなければリターンする(S1619)。
【0245】像倍率一定ズームが終了する前にNG(異
常検出)タイマーがタイムアップしたときには何らかの
異常があったと考えられるので、TIMEUPフラグを
セットし(F_TIMEUP=1)、NGTIMERフラグおよ
びIPZENDフラグをクリア(F_NGTIMER =0、F_IP
ZEND=0)する(S1622−1、S1622−2)。
そして、パワーズーム停止処理を行なう(S1623〜
S1631)。NGタイマーがタイムアップしていない
ときには、そのままリターンする
【0246】[ISZ−DRIVE1処理]図63ない
し図66に示したフローチャート(ISZ−DRIVE
1)は、パワーズームレンズ51(レンズCPU61)
に像倍率一定ズーム処理を行なわせるボディCPU31
の処理である。
【0247】フォーカシングレンズ53Fが無限遠位置
にあれば、AF−INITPOSコマンドでAF初期位
置に関するデータをパワーズームレズ51に送信し(S
1701、S1703)、至近距離位置にあればPZ−
BSTATEコマンドでカメラボディ11側のパワーズ
ームモードに関するPZボディステートデータをパワー
ズームレンズ51に送信する(S1701、S170
5、S1707)。
【0248】パワーズームウエイト(F_PZWAIT=1)の
ときまたはプレディクタ演算結果が無効のときにはなに
もせずにリターンする(S1709、S1711)。パ
ワーズームウエイトでなく、かつプレディクタ演算結果
が有効のときには、合焦状態にあるかどうかをチェック
する(S1709〜S1713)。合焦状態にあるとき
には、すでにNGタイマーが起動されているかどうか
(F_NGTIMER =1)をチェックし、起動されていなけれ
ばNGタイマーをスタートさせてフラグF_NGTIMER をセ
ットしてS1721に進む(S1713、S1715、
S1719、S1720)。NGタイマーがすでに起動
されていれば、以上の処理をスキップしてS1721に
進む。
【0249】次に、S1721の像倍率一定ズーム終了
チェック(IPZEND−CHECK)処理終了後、像
倍率一定ズーム駆動中であれば、終了のチェックを行う
(S1723、S1725)。像倍率一定ズーム駆動中
(F_ISZON=1)かつ像倍率一定ズームが終了し
ていれば(IPZEND=1)、フラグIPZENDを
クリアし、フラグISZSTOPを立てて、IPZEN
D−CHECKサブルーチンにて、像倍率一定ズームの
停止処理を行ってからリターンする(S1725〜S1
729)。
【0250】像倍率一定ズーム中でないか、像倍率一定
ズームが終了していなければ、PZ−BSTATEコマ
ンドでカメラボディ11のパワーズーム状態に関するデ
ータを送信する(S1723、S1725、S173
1)。そして、像倍率一定ズーム中でなければボディ側
で電力供給を要求してバッテリ供給チェック処理を行な
い、像倍率一定ズーム中であることを識別するフラグF
_ISZONを立ててから合焦判断に進むが、すでに像
倍率一定ズーム中であればそのまま合焦判断に進む(S
1733〜1741)。
【0251】合焦していれば、現在のAFパルス数(レ
ンズ繰出し量)に基づいて像倍率一定ズームを実行させ
るために、BODY−STATE1コマンドで所定のデ
ータをパワーズームレンズ51に送信し、さらにISZ
−STARTコマンドを送信してパワーズームレンズ5
1に像倍率一定ズームをスタートさせてからリターンす
る(S1741〜S1745)。非合焦であれば、カメ
ラボディ11で測距したデフォーカスパルスのデータを
STORE−DEF&Dコマンドで送信し、デフォーカ
スパルスに基づいて像倍率一定ズームを行なわせるため
のデータをBODY−STATE1コマンドで送信し、
ISZ−STARTコマンドを送信してリターンする
(S1741、S1747〜S1751)。以上のコマ
ンド、データを受信したレンズCPU61は、図15の
ISZ処理を経て目標焦点距離を演算し、ズーミング制
御を実行する。
【0252】[ISZ−DRIVE2]図65および図
66に示した像倍率一定ズーム処理の第2実施例につい
て説明する。この第2実施例は、カメラボディ11にお
いて、像倍率一定ズームに関する演算、制御をすること
に特徴を有する。
【0253】ステップS1801〜S1823までの処
理は、図62に示した第1実施例のS1701〜S17
31と同様であるからそこまでの説明は省略し、S18
25以降の処理について説明する。合焦状態にないとき
には、カメラボディ11のパワーズーム状態に関するデ
ータをPZ−BSTATEコマンドで送信する(S18
13、S1825〜S1833)。そして、パワーズー
ムレンズ51が像倍率一定ズーム中でなければ、ボディ
側で電力要求を行なってバッテリ供給およびチェックを
行ない、制御ズーム中フラグF_IPZON をセットする(S
1827〜S1833)。
【0254】次に、像倍率メモリ時の焦点距離がメモリ
されているレンズRAM61bのアドレスを指定してS
ET−PZPOINTコマンドを送信し、パワーズーム
レンズ51から、SET−PZPOINTコマンドで指
定した像倍率メモリ時の焦点距離(FOCALLEN−
Xデータ)を入力する(S1835、S1837)。さ
らに、レンズRAM61bにメモリされている像倍率メ
モリ時の焦点距離データを指定してSET−AFPOI
NTコマンドを送信し、レンズ51から像倍率メモリ時
のAFパルス数(LENS−AFPULSEデータ)を
入力する(S1839、S1841)。そして、入力し
たデータに基づいて像倍率(x00 )を演算する(S
1843)。さらに、現在のAFパルス値を指定してS
ET−AFPOINTコマンドを送信し、その指定に基
づいてレンズ51から現在のAFパルス数(LENS−
AFPULSEデータ)を入力する(S1845、S1
847)。
【0255】次に、合焦しているかどうかをチェック
し、合焦していれば現AFパルス数xを利用した式に
より焦点距離を求め、合焦していなければ、被写体が動
体かどうかをチェックし、動体である場合には、合焦時
の場合と同様に現在のAFパルスに基づいて焦点距離を
演算し、動体でない場合は、現AFパルス数xおよびデ
フォーカスパルスΔxを利用した式により目標焦点距
離を求める(S1849〜S1853)。そして、算出
した目標焦点距離までパワーズームさせるコマンドおよ
び焦点距離データ(MOVE−PZFコマンド)を送信
してからリターンする(S1855)。このMOVE−
PZFコマンドを受信したレンズCPU61は、上記カ
メラボディ11から送られてきた目標焦点距離へズーミ
ングレンズ53Fを駆動する。
【0256】なお、上記実施例において、目標焦点距離
の演算方式を撮影レンズの合焦状態により変更する構成
となっているが、勿論、他の条件、例えば、動体予測A
Fであるか否かに基づいて変更する構成としてもよい。
この場合、S1853の前に、「被写体が動体か?」の
判断処理を付加し、動体である場合は、S1851によ
り目標焦点距離を現在のレンズ繰出し量によって算出
し、動体でない場合は、S1853により焦点距離を算
出する構成とすればよい。ここで、動体予測AF時にデ
フォーカス量を用いずに目標焦点距離を演算する理由
は、レンズ駆動の高速化および安定化を図るためであ
る。
【0257】[ISZ−DRIVE3]図67および図
68に示した像倍率一定ズーム処理は、ボディ11側で
制御する像倍率一定ズームの変形であって、一度合焦し
てから像倍率一定ズームを行なっても、ズーミング終了
時に合焦状態から外れる可能性があるので、像倍率一定
ズーム後に再度AF処理及び像倍率一定ズームを行な
う、第3実施例である。また、この実施例は、併せて、
動体予測AF時に動体移動スピードに応じて像倍率一定
ズームのスピードを変えて駆動する方法も示している。
【0258】フォーカシングレンズ53Fが無限遠位置
にあれば、AF−INITPOSコマンドをパワーズー
ムレンズ51に送信し(S1901、S1903)、至
近距離位置にあれば、PZ−BSTATEコマンドでカ
メラボディ11側のパワーズームモードに関するPZボ
ディステートデータをパワーズームレンズ51に送信す
る(S1901、S1905、S1907)。パワーズ
ームウエイトのとき、またはプレディクタ演算結果が無
効のときにはなにもせずにリターンする(S1909、
S1911)。
【0259】パワーズームウエイトでなく、かつプレデ
ィクタ演算結果が有効のときには被写体が動体であるか
どうかをチェックする(S1909〜S1913)。動
体であり、かつ像倍率一定ズーム中フラグが下りている
とき(像倍率一定ズーム駆動中でないとき)には、ボデ
ィのバッテリ要求フラグをセット(F_BATREQ=1)して
バッテリの供給を行ない、像倍率一定ズーム中フラグ
(F_ISZON =1)をセットする(S1961〜S196
7)。そして、動体移動スピード(像面移動スピード)
に応じたパワーズームスピードをセットし、セットした
パワーズームのスピードデータ(ISSPA、ISSP
B)及び、現在位置のAFパルスでISZ制御を行なわ
せるようにフラグF_ISZDをクリアしてBODY−STA
TE1データ通信により送り、ISZ−STARTコマ
ンドを送信して撮影レンズ51に像倍率一定ズームを開
始させる(S1969〜S1973)。
【0260】動体でなければ、合焦2回目(F_INFOCUS
=2)か、1回目(F_INFOCUS =1)かどうかをチェッ
クする(S1913、S1915、S1917)。な
お、F_INFOCUS は2ビットである。合焦2回目でも1回
目でもなければ、つまり最初のときには、合焦している
かどうかをチェックし、合焦していなければリターン
し、合焦していれば、ボディのバッテリ要求フラグBBAT
REQ をセットして電力供給を行ない、像倍率一定ズーム
中のフラグF_ISZON を立てる(S1919〜S192
5)。
【0261】そして、像倍率一定ズームスタートコマン
ドを送信して像倍率一定ズームをスタートさせ、NGタ
イマーをスタートさせ、像倍率一定ズームの終了チェッ
クを行ない、終了したら合焦1回目フラグをセットし、
像倍率一定ズーム終了フラグF_IPZENDをクリア
して1回目の処理を終了する(S1935〜S194
0)。
【0262】次にこの処理に入ったときには、合焦1回
目フラグ立っているので、S1917からS1941に
入り、合焦しているかどうかをチェックする。合焦して
いなければリターンし、合焦するまで以上の処理を繰り
返す。合焦していれば、NGタイマーをスタートさせ、
像倍率一定ズームスタートコマンドを撮影レンズに送信
して撮影レンズに像倍率一定ズームをスタートさせ、合
焦2回目フラグをセットしてリターンする(S1943
〜S1947)。
【0263】S1947の処理を終了してからこのIS
Z−DRIVE3処理に入ったときには合焦2回目フラ
グが立っているので、S1915からS1951に入
り、像倍率一定(制御)ズームの終了チェックを行な
う。制御ズームが終了していなければリターンし、終了
していれば制御ズーム終了フラグF_IPZENDをク
リアし、像倍率一定ズームストップフラグISZSTO
Pを立て、像倍率一定ズーム終了処理を行なってからリ
ターンする(S1953〜S1957)。
【0264】『AFP−CNT処理』図69に示したA
FP−CNT処理は、パワーズームレンズ51における
AFパルスカウント処理である。レンズCPU61は、
AFパルサー59が出力するAFパルスをハード的にカ
ウントするAFパルスカウンタを備えている。このAF
P−CNT処理には、2msタイマ割り込みにより2ms間
隔で入る。なお、本処理は、図9に示した2msタイマ割
込みルーチンのS303処理の詳細である。
【0265】AFP−CNT処理では先ず、AFパルス
ハードカウンタのカウント値をAFパルスカウント値メ
モリ(レンズRAM61bのアドレスAFPCNTL,
H)にメモリする(S2001)。そして、PZ−BS
TATEコマンドにより入力したオートフォーカス制御
に関するデータ(レンズRAM61bの所定アドレスP
Z_BDSTのbit 3からbit 0のデータ)を参照し、
AFモータ39がニアムーブ中であり、かつニア端に達
していないときには、AFパルスカウントスタート値
(AFPSTRTL,H)にAFパルスカウント値を加
算し、これを現在のAFパルス値メモリ(レンズRAM
61bのAFPXL,H)にメモリしてこのルーチンを
抜けるが、ニア端に達していたときにはそのまま終了す
る(S2002〜S2007)。
【0266】AFモータ39がファームーブ中であるが
ファー端に達していないときには、AFパルスカウント
スタート値からAFパルスカウント値を減算して現在の
AFパルス値メモリ(AFPXL,H)にメモリしてA
FP−CNT処理を抜け、ファー端に達していたときに
はそのままAFP−CNT処理を抜ける(S2009〜
S2013)。また、ニアムーブでもファームーブでも
ないときはAFモータ39が回転していないので、なに
もしないでAFP−CNT処理を終了する(S200
2、S2009)。
【0267】『AFP−ADJ処理』図70に示したA
FP−ADJフローチャートは、バックラッシュ等の影
響による現在のAFパルス値を補正する、撮影レンズ5
1側の処理である。本実施例では、ファー端におけるA
Fパルス値を0とし、ニア端のAFパルス値を最大値に
設定してある。そして、距離コード板81の指標83を
ブラシ85が通る毎に、その指標83位置における絶対
値コードに基づく絶対AFパルス数(基準AFパルス
数)に基づいて、現在のAFパルスカウント値を補正す
る構成である。本処理は、図9に示される2msタイマ割
込みルーチンのS307の詳細である。
【0268】AFP−ADJ処理に入ると、まず、指標
83にブラシ85が接触したかどうかをチェックし、接
触していなければそのまま処理を終了する(S202
1)。接触していても、前回の処理のときも接触してい
ればそのままリターンする(S2021、S202
3)。つまり、指標83とブラシ85とが接触した時点
(指標83のエッジ)を検出する。
【0269】指標83とブラシ85とが接触すると、A
Fモータ39がファームーブのときに接触した場合に
は、その指標83のニア端位置に対応する、AFパルス
FARテーブルデータ(指標83のNEAR端側エッジ
のデータ)を読み込んでアドレスAFPCDL,Hにメ
モリし、ニアムーブで接触したときには、その指標83
のファー端位置に対応するAFパルスNEARテーブル
データ(指標83のFAR端側のエッジのデータ)を読
み込んで、アドレスAFPCDL,Hにメモリする(S
2025〜S2033)。FARテーブルとNEARテ
ーブルの2種類のテーブルを備えているのは、指標83
に幅があるので、接触方向によりその幅分接触時の絶対
位置が異なるからである。また、AFモータ39が停止
しているときには、そのままこの処理から抜ける(S2
027、S2031)。なお、S2025のフラグF_
AFPADJはテスト用で、通常はクリアされている。
【0270】次に、現在のAFパルス値が分かっている
とき(フラグF_AFPOSが立っているとき)には、
テーブルデータ(AFPCDL,H)から現在のAFパ
ルスカウント値(AFPXL,Hのデータ)を減算し、
その減算値(差)をAFパルス誤差メモリ(AFPDI
FXL,H)にメモリする(S2035、S203
7)。ここで、その誤差がマイナスのとき(ボローがあ
るとき)には、上記誤差の絶対値をAFパルス現在値メ
モリにメモリする(S2039、S2041)。
【0271】そして、上記差が所定の許容誤差(N_AFPD
IF) よりも大きいかどうかをチェックして、小さい場合
にはそのまま処理を終了するが、大きい場合には補正、
つまり現在のAFパルス値メモリ(AFPXL,H)お
よびAFパルスカウントスタート値メモリ(AFPST
RTL,H)にテーブルデータ(AFPCDL,H)を
入れる(S2043、S2045)。一方、AFパルス
現在値が分かっていないときには、無条件で上記S20
45の補正処理を実行する(S2035、S204
5)。
【0272】そして、AFパルスハードカウンタをクリ
アしてスタートさせ、AFパルスカウントスタート値
(AFPCNTL,H)をクリアし、現在のAFパルス
値がわかっていることを示すフラグF_AFPOSを立
てて終了する(S2047、S2049)。
【0273】『LMT−DTC処理』図71に示したL
MT−DTCフローチャートは、ズーミングレンズ群5
3Zが端点に達したこと、あるいは何らかの事情で移動
できなくなったこと(擬似端点と称す)を検出する、撮
影レンズ51側の処理である。本実施例では、PZモー
タ65駆動中にPZパルスが所定時間内に出力されたか
どうかをチェックして検出している。さらに所定時間
は、PZモータの駆動速度(ズーミング速度)に応じて
変更している。また、PZモータの起動時(停止状態ま
たはブレーキ状態から駆動状態へ移った時)から一定時
間は起動トルクが大きくなるため、端点の検出は行なわ
ない。本処理は、図10に示される2msタイマ割込みル
ーチンのS351の詳細である。
【0274】まず、PZモータ駆動中であるかどうかを
チェックし、駆動中でなければ、リミット(端点または
擬似端点)に達したことを検出するためのリミットカウ
ンタT_LMTをクリアして抜ける(S2061、S2
071)。なお、PWMタイマT_PWM は、PZパルスが
出力されて図12に示されるPZパルスカウント割込み
処理に入ったときにクリアされる。
【0275】PZ駆動中のときには、起動時からの時間
を計測するカウンタT_STARTが0になったかどう
か(所定時間が経過したかどうか)をチェックし、0で
なければカウンタT_STARTを1デクリメントと
し、リミットカウンタT_LMTをクリアして抜ける
(S2061、S2063、S2069、S207
1)。この処理には2msごとに入るので、2msごとにカ
ウンタT_STARTがデクリメントとされる。カウン
タT_STARTの値はズームモータを起動するときに
所定の値に設定されるが、起動してから一定期間は端点
検出を行なわない。
【0276】カウンタT_STARTが0になると、モ
ータ起動後一定期間経過したことになるのでS2065
以降の端点検出の処理へ進む。PWMのデューティ比T
_PWMBRKが、PWMデューティ比の最大限界値N
_PWMMAX以上になった場合、端点検出用のカウン
タT_LMTを1インクリメントしてS2073に進
み、そうでない場合はそのままS2073に抜ける(S
2065、S2067)。また、モータがDC駆動(最
高速駆動)のときには、デューティー比T_PWMBR
Kとして最大限界値N_PWMMAXの値が設定される
ので、DC駆動時は、リミットカウンタT_LMTがイ
ンクリメントされる(S2065、S2067)。
【0277】次に、ズームモータのPWM駆動は、次の
ように制御する。PWMデューティ比T_PWMBRK
は通常、最大限界値N_PWMMAXより小さい値が設
定されている。したがって、カウンタT_LMTをイン
クリメントせず、そのまま抜ける(S2065、S20
73)。しかし、PZパルスが一定期間出力されないと
きには、2msタイマールーチンによりデューティ比T_
PWMBRKが徐々に大きく変更されるので、所定時間
経過後に最大限界値N_PWMMAXと同じ値(ほぼD
C駆動)となり、カウンタT_LMTが1インクリメン
トされるようになる。
【0278】ここで、PWMで低速駆動の場合は、PW
Mデューティー比T_PWMBRKの値が最初は小さい
ので、端点あるいは疑似端点に達したときに、カウンタ
T_LMTがインクリメントされるまでの時間が長い。
PWMで高速駆動の場合は、PWMデューティー比T_
PWMBRKの値が大きいので、端点あるいは疑似端点
に達したときに、カウンタT_LMTがインクリメント
されるまでの時間が、PWM低速時よりも短い。上記の
処理により、ズームモータの駆動速度により端点検出時
間が可変になる(2063〜S2067)。なお、カウ
ンタT_LMTが所定値(N_LMT)未満のときには
所定の端点検出時間を経過していないので、そのままこ
のサブルーチンを抜ける(S2073)。
【0279】カウンタT_LMTが所定値N_LMT以
上になると、端点または擬似端点とみなす。テレ方向駆
動のときには、ズームコードがテレ端値のときにはテレ
端フラグF_TENDを立て、テレ端でないときには何
らかの異常で停止したので疑似テレ端フラグF_LMT
Tを立てる(S2075〜S2081)。ワイド方向駆
動のときには、ズームコードがワイド端値のときにはワ
イド端フラグF_WENDを立て、テレ端でないときに
は何らかの異常で停止したので疑似ワイド端フラグF_
LMTWを立てる(S2075、S2083〜S208
7)。
【0280】『SET−SET処理』図72〜図80に
示したSET−SETフローチャートは、ズームモータ
の駆動の回転方向およびスピード、停止、ブレーキを制
御するステータス(スピード制御ビット)等を設定す
る、パワーズームレンズ51側の処理である。本処理
は、図10に示される2ms割込みルーチンのS353の
詳細である。なお、ここのSET−SET処理には、図
72〜図80に示したMOV処理、INIT3割込み処
理、NO−MOVE、MOV1処理、BRK1、2処
理、STP1処理、MOV−TRG処理、DRV−TR
G8処理が含まれる。
【0281】先ず、電力要求フラグF_BATREQをセット
し、ズームスピード切替スイッチ75の位置を所定のコ
ード(方向及びスピードを示すコード)に変換して変換
値メモリTRNSSPDに入れる(S2101、S21
03)。
【0282】指定位置への駆動(F_MOVTARG=
1)であればMOV_TRG処理へ進み、指定方向への
通常の駆動のとき(F_MOVがセットされていると
き)にはMOV処理へ進む(S2105、S210
7)。
【0283】いずれの駆動でもなく、かつズーム操作環
が中立位置(ズームスイッチ75がオフ)にあり、かつ
像倍率一定ズームモードであればMOV−TARG処理
へ進み、像倍率一定ズームモードでなければNO−MO
V処理へ進む(S2109、S2115)。ズーム操作
環が中立位置にないときには、マニュアルパワーズーム
停止ビットがセット(F_MPZD=1)されていると
きにはNO−MOV処理へ進み、そうでないときにはマ
ニュアルパワーズームなので、ズームスイッチの状態を
変換したズームスピードデータをアドレスSPDDRC
1にメモリして、MOV処理に進む(S2109、S2
111、S2113)。
【0284】以上の処理において、ボディがレリーズ処
理に入ったとき等に、通信コマンドBODY−ATAT
E1(22)にてフラグF_MPZDがセットされるの
で、レリーズ中のマニュアルパワーズーム動作を停止で
きる。また、パワーズームをストップさせる通信コマン
ドIPZ−STOP(35)が送られてくれば、各フラ
グF_MOVTRG、F_MOV 、F_ISZ 等がクリアされるので、マ
ニュアルパワーズーム以外のパワーズーム動作も停止さ
せることができる。
【0285】『MOV処理』次に、パワーズームモータ
の制御について、図73〜図75に示したMOVフロー
チャートを参照して説明する。この制御は、マニュアル
ズーム及び指定方向へのパワーズーム制御(フラグF_MO
V がセットされているとき)に関するボディパワーレン
ズ51における処理である。先ず、テレ方向駆動(F_TE
LE1 =1)かどうか(駆動方向メモリSPDDRC1の
bit0)をチェックする(S2201)。
【0286】駆動方向がテレ方向であり、かつテレ端ま
たは疑似テレ端に達したときにはNO−MOV処理に進
む(S2201〜S2205)。初めての駆動(起動)
のときには、初期設定のための処理S2233に進む
(S2207)。そして、ズームモータ制御用メモリZ
M_BDSTにセットされた前回のズームモータ制御に
関するデータを参照し、前回も駆動していたが、前回と
駆動方向(ズームモータの回転方向)が変わるとき(F_
DRCW=1)、またはボディ11からの電力供給がオフさ
れたときにはブレーキ処理(BRK1)に進む(S22
07〜S2211)。前回も同一方向駆動であり、かつ
電力が供給されているときにはS2249のスピード設
定処理に進む(S2207〜S2211)。
【0287】駆動方向がテレ方向でなく、ワイド端また
は疑似ワイド端に達していたとき(F_WEND=1またはF_
LMTW=1)にはNO−MOV処理に進む(S2201、
S2223、S2225)。ワイド端または疑似ワイド
端に達していないが起動のときには、初期設定のための
処理S2233に進み、前回も駆動していたが、前回と
駆動方向が変わるとき、またはボディからの電力供給が
オフされたときにはブレーキ処理(BRK1)に進み、
前回も同一方向駆動であり、かつ電力が供給されている
ときにはS2249のスピード設定処理に進む(S22
25〜S2231)。
【0288】起動時の初期設定処理は、電力が供給され
ていることを条件に実行し、電力が供給されていなけれ
ば停止処理(NO−MOV1)へ進む(S2233)。
電力が供給されているときには、ブレーキフラグF_B
RKがセットされているとき(モータがブレーキ中のと
き)にはブレーキカウンタT_BRKを1インクリメン
トして、ブレーキカウンタT_BRKが所定値(N_B
RKREV)以下の場合はブレーキ処理のためにブレー
キ2(BRK2)処理に進む(S2235〜S223
9)。
【0289】ブレーキフラグF_BRKがクリアされて
いるか、セットされていてもブレーキタイマT_BRK
が所定値よりも大きいときにはブレーキ終了なので、起
動フラグF_STARTをセットし、リミットタイマT
_LMTおよびPWMタイマT_PWMをクリアし、起
動時に一定期間端点検出をしないようにするためのカウ
ンタの設定およびPWMデューティー比の初期値(最小
値)セットを行なう(S2235〜S2241)。つま
り、スタートフラグF_STARTをセットし、端点検
出カウンタT_LMTおよびPWMカウンタT_PWM
をクリアし、スタートカウンタT_STARTに初期値
を入れ、PWMのデューティー比T_PWMBRKに最
小値を入れる。PWMデューティー比T_PWMBRK
に最小値をセットすることにより、PWM時には最低速
で起動されることになる。
【0290】設定が終了すると、PZパルサー69のL
EDをオンしてPZパルスカウント準備を行ない、PZ
パルスカウント割込み(INT3)が許可されていなけ
ればこれを許可してスピード設定処理(S2249)に
進む(S2243〜S2247)。
【0291】スピード設定処理では、設定されたスピー
ドに応じてPZパルス間隔(T_PWMPLSの値)を
設定する。本実施例では、設定したPZパルス周期でP
Zパルスが出力されるようにPWMにおける通電時間を
制御する構成であり、4速の設定が可能であるが、これ
に限定されない。なお、スピードの指定は、SPDDR
C1のbit2、3(F_SPDA1、F_SPDB
1)の2bitで指定される。4速については、PWM
制御ではなくDC制御のため、PZパルス間隔は設定し
ないで、端点検出用(図71のS2065)にPWMデ
ューティー比T_PWMBRKに最大値をセットする。
【0292】スピード設定が終了したら、そのスピード
およびその方向(SPDDRC1)をズーム制御用メモ
リ(ZM_ST1)に入れ、ドライブフラグF_DRV
をセットし、ブレーキフラグF_BRKをクリアする
(S2251)。なお、ZM_ST1のbit 3〜0(フ
ラグSPDB1 、SPDA1 、WIDE1 、TELE1 )にそれぞれ対応
してセットされる。さらに、テレ端、ワイド端疑似フラ
グF_LIMTT、LIMTWをクリアし、駆動方向フ
ラグF_TMOV、F_WMOV、F_TELE1、F
_WIDE1をセットし、テレ端、ワイド端フラグF_
TEND、F_WENDをクリアする(S2253〜S
2257)。なお、フラグF_TMOV、F_WMO
V、F_TENDおよびF_WENDは、PZ−LST
データのフラグであり、フラグF_TMOV、F_WM
OVは、SPDDRC1のフラグF_TELE1、FW
IDE1とそれぞれ対応してセットされる。なお、フラ
グF_TMOV、F_WMOVは、ずれか一方がセット
(=1)されているときには他方はクリア(=0)され
る。
【0293】そして、像倍率一定ズーム中であれば像倍
率一定ズーム中に割込んでマニュアルパワーズームとな
ったので、レンズのPZ状態に関するメモリデータ(P
Z_LST)に所定の上記フラグF_TMOV、F_W
MOV、F_TENDおよびF_WENDなどをセット
して終了する(S2259、S2267)。像倍率一定
ズーム中でない場合で、ズームスイッチ操作によるパワ
ーズーム(マニュアルパワーズーム)であれば、マニュ
アルパワーズームに関するフラグF_MPZを含むデー
タをズーム状態データ(PZ−LST)に入れ、制御パ
ワーズーム(指定方向へのズーム)であれば、制御パワ
ーズームに関するフラグF_IPZBを含むデータをズ
ーム状態データ(PZ−LST)に入れてSET−ST
処理を終了する(S2261〜S2265)。なお、P
Z_LSTデータの内容は、コマンドPZ−LSTAT
E(10)に関する通信でカメラボディ11に送られ
る。
【0294】『INT3割込み許可』図76は、PZパ
ルスカウントのための割込み許可処理である。本実施例
では、PZパルスは、2msタイマー割込みによりソフト
的にカウントしている。そこでこの処理では、PZパル
スによるカウンタ割込みを可能にすべく、INIT割込
み許可ビットをセットする。なお本処理は、図74のS
2247及び図82のS2457の詳細である。
【0295】『NO−MOV、NO−MOV1処理』図
77に示したNO−MOV、NO−MOV1処理は、パ
ワーズームを停止またはブレーキに移行させるための処
理である。パワーズーム駆動中(フラグF_DRVがセ
ットされているとき)に入ると、BRK1処理に進み、
パワーズーム駆動中でなく、ブレーキ中でないとき(フ
ラグF_BRKがクリア)には停止処理(STP1)に
進み、ブレーキ中のときにはブレーキカウンタをインク
リメントし、その値が所定値(N_BRK)以上になれ
ばストップ処理(STP1)を行ない、所定値より小さ
いときにはブレーキ処理を継続するためにブレーキ2
(BRK2)処理に進む(S2301〜S2307)。
なお、NO−MOV1処理にはパワーズーム駆動中でな
いときに入るので、S2301を飛ばしてS2303か
ら入る。
【0296】『BRK1、2処理』図78のブレーキ処
理(BRK1)では、ブレーキタイマT_BRKをクリ
アし、テレ方向フラグF_DRCT、ワイド方向フラグF_DRC
W、スピード1フラグF_SPD0、スピード2フラグF_SPD1
および駆動フラグF_DRV をクリアし、ブレーキフラグF
_BRKをセットする(S2311、S2313)。B
RK2には2回目以降に入るので、S2313の処理の
みを行なう。以上の処理を行なった後SET−ST処理
を終了する。
【0297】『STP1処理』図79に示したSTP1
フローチャートは、パワーズームを停止させるための設
定を行なう処理である。先ず、PZパルスカウント割込
みを禁止し、PZパルサー69のLEDをオフする(S
2321、S2323)。
【0298】ズームスイッチ75が中立位置にあるとき
にはZM_ST1データをクリア(フラグをすべてクリ
ア)して、バッテリ要求を解除してS2349に進む
(S2327、S2337、S2347)。なお、ズー
ムスイッチ75が中立に戻ったときには、擬似端点フラ
グ(F_LMTT、F_LMTW)をクリアするので、
前回擬似端点がセットされていた方向にも再びズーミン
グ動作を行なわせることができる。
【0299】ズームスイッチ75が中立位置でなく、テ
レ方向にオンしているときには、ZM_ST1データ中
のフラグF_LMTT、F_LMTWはそのままにして
他のフラグをすべてクリアする(S2329、S233
1)。テレ端または疑似テレ端であればバッテリ要求を
解除してS2349に進むが、テレ端でも疑似テレ端で
もなければバッテリ要求を解除せずにS2349に進む
(S2333、S2335)。ズームモータ65がワイ
ド方向に回転しているときには、ZM_ST1データ中
のフラグF_LMTT、F_LMTWをそのままにして
他のフラグをクリアする(S2329、S2341)。
ワイド端または疑似ワイド端であればバッテリ要求を解
除してS2349に進むが、テレ端でも疑似テレ端でも
なければバッテリ要求を解除せずにS2349に進む
(S2343、S2345)。
【0300】S2349では、像倍率一定ズーム中であ
るかどうかをチェックし、S2351では像倍率一定ズ
ーム演算終了であるかどうかをチェックする。像倍率一
定ズーム中かつ演算が終了していないときには、PZ_
LSTデータ中のフラグF_TEND、F_WEND、
F_IPZB、F_ISZOKをそのままにして、他の
フラグF_TMOV、F_WMOV、F_IPZI、F
_MPZをクリアする(S2353)。像倍率一定ズー
ム中でないとき、または像倍率一定ズーム中でも演算が
終了しているときは、PZ_LSTデータ中のフラグF
_TEND、F_WENDをそのままにして他のフラグ
をクリアする(S2355)。なお、PZ_LSTデー
タの内容は、コマンドPZ−LSTATE(10)の通
信でカメラボディ11に送られる。なお、フラグF_PZDR
C は、ZM_ST1データにおけるフラグF_DRCW、F_DR
CTと同一の機能を有するものであり、F_PZDRC =1のと
きは、ワイド方向駆動を意味する。
【0301】そして、ZM−ST2に、ZM−ST2の
データと所定のデータとの論理和をストアして、スター
トフラグF_START 、像倍率一定ズームフラグF_ISZ 、指
定方向駆動フラグF_MOVTARG 、指定位置駆動フラグF_MO
VPLS、F_MOVZC 等をクリアしてSET−ST処理を終了
する(S2357)。つまり、ZM−ST2データ中の
フラグF_PZPOS、F_PZPDRCをそのままに
して他のフラグをクリアする。
【0302】『MOV−TRG』図81に示したフロー
チャートは、指定した位置までズーミングレンズを駆動
するMOV−TRG処理である。先ず、目標PZパルス
数が現在のPZパルスよりも大きいかどうかをチェック
する(S2401)。大きければテレ方向駆動であり、
小さければワイド方向駆動である。
【0303】テレ方向駆動のときには、目標パルス数
(PZPTRGT)を現在のパルス数(PZPX)から
減算してその差を駆動パルス数としてメモリ(PZPD
IF)する(S2403)。目標パルス数と現在のパル
ス数とが等しければ駆動する必要がないのでNO−MO
V処理に進む(S2405)。等しくなければ、モータ
駆動方向をテレ方向に仮セットし、テレ端か疑似テレ端
であればNO−MOV処理に進む(S2407〜S24
11)。テレ端でも疑似テレ端でもなく、駆動中での場
合には、ワイド方向フラグF_DRCWが立っている
か、バッテリがオフであればBRK1処理に進む(S2
413〜S2417)。同方向駆動であり、かつバッテ
リが供給されているときにはDRV−TRG8処理に進
む(S2413〜S2417)。駆動中でない場合はS
2441へ進む。
【0304】ワイド方向のときには、目標パルス数(P
ZPTRGR)を現在のパルス数(PZPX)から減算
してその差を駆動パルス数としてメモリ(PZPDI
F)する(S2423)。そして、ズームモータ駆動方
向をワイド方向に仮セットし、ワイド端か疑似ワイド端
であればNO−MOV処理に進む(S2427〜S24
31)。
【0305】ワイド端でも疑似ワイド端でもなく、駆動
中での場合には、テレ方向フラグF_DRCTが立って
いるか、バッテリがオフであればBRK1処理に進む
(S2433〜S2437)。同方向駆動であり、かつ
バッテリが供給されているときにはDRV−TRG8処
理に進む(S2433〜S2437)。駆動中でない場
合は2441へ進む。
【0306】本制御方法では、目標のPZパルスと現在
のPZパルスが等しくなったときに駆動からブレーキ処
理に移るので、パルスの行き過ぎがあり得る。しかし、
1パルスの行き過ぎはほとんど問題にならないので、誤
差パルスPZPDIFが1のとき、または誤差パルスP
ZPDIFが1でなくても電力がオフされているときに
はNO−MOV1処理に進む(S2441〜S244
3)。
【0307】誤差パルスPZPDIFが1でなくかつ電
力が供給されている場合には、ブレーキフラグF_BR
KがセットされていればブレーキカウンタT_BRKを
1インクリメントし、ブレーキカウンタT_BRKが所
定値よりも小さいときにはブレーキ処理(BRK2)に
進む(S2443〜S2449)。
【0308】ブレーキフラグF_BRKがクリアされて
いるか、セットされていてもブレーキカウンタT_BR
Kが所定値よりも大きいときにはブレーキ処理終了なの
で、起動フラグF_STARTをセットし、リミットタ
イマおよびPWMタイマをクリアし、起動時に一定期間
端点検出をしないようにするためのカウンタ設定および
PWMデューティー比の初期値(最小値)セットを行な
う(S2451)。つまり、スタートフラグF_STA
RTをセットし、端点検出カウンタT_LMTおよびP
WMカウンタT_PWMをクリアし、スタートカウンタ
T_STARTに初期値を入れ、PWMデューティー比
T_PWMBRKに最小値を入れる。
【0309】設定が終了すると、PZパルサー69のL
EDをオンしてPZパルスカウント準備を行ない、PZ
パルス割込みが許可されていなければこれを許可してか
らDRV−TRG8処理に進む(S2453〜S245
7)。
【0310】『DRV−TRG8処理』図83および図
84に示したDRV−TRG8処理は、目標焦点距離ま
での駆動PZパルス数に応じてズームスピードを制御す
る処理であり、目標位置までのパルス数(PZPDI
F)に応じて段階的に速度を変更している。本実施例で
は、目標までの駆動パルス数が第3パルス数以上であれ
ば最高速の第4速で駆動(DC駆動)し、第3パルス数
未満第2パルス以上であれば第3速で駆動し、第2パル
ス数未満第1パルス以上であれば第2速で駆動し、第1
パルス数未満であれば第1速で駆動する。なお、第4速
>第3速>第2速>第1速、および、第3パルス数>第
2パルス数>第1パルス数とする。また、本実施例では
4速可変としてあるが、可変速度の段数はこれ以上でも
以下でもよく、また無段階に近い程度に段階を多くして
もよい。
【0311】先ず、設定されたズームスピードに応じ
て、スピード選択処理に進む(S2501)。つまり、
第1速が設定されているときにはS2503に進み、第
2速が設定されているときにはS2511に進み、第3
速が設定されているときにはS2521に進み、第4速
が選択されているときにはS2541に進む。なお、ス
ピードの選択は、SPDDRC2のbit2、3(F_
SPDA2、F_SPDB2)の値に基づいて行なう。
SPDDRC2は、目標位置が設定されている場合に利
用され、ズームレンズ駆動開始時のズーム方向、および
メインCPU35あるいはレンズCPU61によって自
動設定されるズームスピードが格納されるものである。
【0312】第1速が設定されているときには、スピー
ドおよび駆動方向(ZM−ST1の値)に変化がないか
どうかをチェックし、変化があればPWMブレーキタイ
マ(PWMデューティー比)に第1速の基準値N_PW
MMI0をセットし、変化がなければなにもせずに、T
−PWMPLSに第1速のPZパルスの周期N_PWM
P0をセットし、R_INTと所定データとの論理和を
ZM−ST1に入れる(スピード及び方向セット)(S
2503〜S2509)。これにより、最低速が設定さ
れる。そして、PZ−LSTデータと所定データの論理
積をとり、さらにこの論理積とR_INTデータとの論
理和をPZ−LSTデータに入れてこのSET−ST処
理を終了する(S2551)。
【0313】第2速が設定されているときには、目標ま
でのパルス数(PZPDIF)が第1のパルス数以上か
どうかをチェックし、小さければ、DRVPWM0(1
速のS2503)に進む。以上であればS2513に進
み、第2速で制御するために、スピード及び方向(ZM
−ST1の値)に変化がないかどうかをチェックし、変
化があればPWMブレーキタイマ(PWMデューティー
比)に第2速の基準値N_PWMMI1をセットし、変
化がなければなにもせずに、T−PWMPLSに第2速
のPZパルスの周期N_PWMP1をセットし、R_I
NTデータと所定データとの論理和をZM−ST1に入
れてS2551に進む(S2503〜S2509)。以
上の処理により、第2速がセットされる。
【0314】第3速が設定されているときには、目標ま
でのパルス数(PZPDIF)が第1のパルス数未満で
あればS2503の第1速処理(DRVPWM0)に進
み、第1のパルス数以上第2のパルス数未満であれば第
2速処理DRVPWM1に進む(S2521、S252
3)。そして、第2のパルス以上であれば、第3速で制
御するために、スピード及び方向(ZM−ST1の値)
に変化がないかどうかをチェックし、変化があればPW
Mブレーキタイマ(PWMデューティー比)に第3速の
基準値N_PWMMI2をセットし、変化がなければな
にもせずに、T_PWMPLSに第3速のPZパルスの
周期N_PWMP2をセットし、R_INTデータと所
定データとの論理和をZM−ST1に入れてS2551
に進む(S2523〜S2531)。以上の処理によ
り、第3速がセットされる。
【0315】第4速が設定されているときには、目標ま
でのパルス数(PZPDIF)が第1のパルス数以上か
どうかをチェックし、第1のパルス数未満であればS2
503の第1速処理(DRVPWM0)に進み、第1の
パルス数以上第2のパルス数未満がどうかをチェックし
この間の値であればDRVPWM1に進み、第2のパル
ス以上第3のパルス数未満であるかをチェックし、第2
のパルス以上第3のパルス数未満であればDRVPWM
2に進み、第3のパルス数以上であれば、PWMブレー
キタイマ(PWMデューティー比)に最大値N_PWM
MAXをセットし、ZM−ST1にR_INTデータと
所定データとの論理和を入れて、S2551に進む(S
2547、S2549)。これにより、第4速(DC駆
動)が設定される。
【0316】『PZP−CNT処理』図85から図89
に示したPZP−CNTフローチャートは、PZパルス
カウントに関する処理である。本処理は、図10の2ms
タイマ割込みルーチンのS355の詳細である。
【0317】ズーミングレンズ群53Zがワイド端にあ
る場合に、PZパルスを補正するとき(F_PZPAD
J=0のとき)には、現在のPZパルス値およびPZパ
ルスカウントスタート値を0にリセットし、現在位置が
わかっているかどうかのフラグF_PZPOS が立っていれば
PZP−CNT5処理に進み、同現在位置フラグがクリ
アされていればパワーズームのイニシャライズ(PZ−
INIT)処理に進む(S2601〜S2605、S2
615)。補正しないときには、現在位置が分かってい
るとき(F_PZPOS =1のとき)は現在位置OK(POS
−OK)処理に進み、現在位置が分かっていないとき
((F_PZPOS =0のとき)には現在位置不明(POS−
NG)処理に進む(S2603、S2607)。
【0318】ズーミングレンズがテレ端にある場合も同
様に、PZパルスを補正するときには、現在のPZパル
ス値およびPZパルスカウントスタート値を最大値(N
_PZPMAX)にセットし、現在位置がわかっている
かどうかのフラグが立っていればPZP−CNT5処理
に進み、現在位置がわかっているかどうかのフラグがク
リアされていればPZイニシャライズ(PZ−INI
T)処理に進む(S2609、S2611、S261
3)。補正しないときには、現在位置が分かっていると
き(フラグが立っているとき)は現在位置OK(POS
−OK)処理に進み、現在位置が分かっていないときに
は現在位置不明(POS−NG)処理に進む(S261
1、S2607)。以上のように、ズーミングレンズ群
53Zがワイド端(F_WEND=1)、あるいはテレ
端(F_TEND=1)にあるときは、所定の値でPZ
パルスの補正を行なう。なお、F_PZPADJはテス
ト用のフラグでF_PZPADJ=1のときは補正が行
なわれない。
【0319】テレ端でもワイド端でもないときには、現
在位置が分かってれば現在位置OK(POS−OK)処
理に進み、現在位置が分かっていないときには現在位置
不明(POS−NG)処理に進む(S2601、S26
11、S2607)。
【0320】『POS−NG、PZ−INIT処理』図
86および図87に示したPOS−NG、PZ−INI
T処理は、現在位置が不明のとき、あるいはテレ端また
はワイド端に達したときの処理である。POS−NG、
PZ−INIT処理は、ズーミングレンズの現在位置が
不明の時の処理であるが、通常、現在位置が不明のと
き、例えばカメラボディのメインスイッチがオンされた
とき、あるいは手動ズームから電動ズームにスイッチが
切り替わったときは、カメラボディよりパワーズームの
イニシャライズコマンドPZ−INITPOS(32)
が通信により送られて来た場合も実行される。
【0321】本実施例では、PZ−INITPOSコマ
ンドが送られてきた場合、ズーミングレンズ群53Zを
最低速でテレ側へ動かして、ズームコード板71の最初
の区分点72あるいはテレ端を検出し、その位置の絶対
PZパルス数をテーブルデータから読出して所定のアド
レス(PZPX、PZPSTRT)にメモりすることに
より、ズーミングレンズ群53Zの現在位置を知るもの
である。なお、本実施例では現在位置を検出した後に、
ズーミングレンズ群53Zを移動前の元の位置まで戻す
という動作を行っている。これはPZ_INITPOS
コマンドが送られてきたときに、あるカウンタ(PZP
AZB)をクリア(0に)しておき、ズームコード板の
最初の区分点あるいはテレ端までのPZパルスをカウン
トし、その位置より(現在位置を検出したら)そのカウ
ント分だけ、ズーミングレンズを戻すということで実現
している。このズーミングレンズを戻すための動作はP
Z−INIT処理(特にS2637〜S2649)で行
っている。
【0322】最低速でテレ側へ動かすための動作は、P
Z−INITPOSコマンド通信により実行される。本
実施例では、現在位置検出のために一律にテレ方向に駆
動させているが、これはワイド方向でも構わないし、何
らかの条件により、どちらかを選択しても構わない。ま
た、本実施例では、現在位置不明のときに、カメラボデ
ィ51よりPZ_INITPOSコマンドが送られてこ
なくも、マニュアルパワーズームを動かせば、ズームコ
ード板の区分点あるいは端点(テレ端、ワイド端)に来
た時に、自動的に、現在位置を検出する(現在位置が分
かる)方式となっている。
【0323】POS−NG処理から入ると、スタートフ
ラグF_STARTが立っていれば(ズームモータ起動
時)現在位置およびスタートパルスカウンタに今回読み
取ったズームコード板71のコードのPZパルス数変換
値(PZパルス粗検出値)を入れて、ズームモータドラ
イブ(DRIVSTRT1)処理に進む(S2621、
S2623)。
【0324】スタートフラグF_STARTが下りてい
るときには、以下の処理を行なう。ズームコードが前回
のものと同一であれば、切換え点に達していないので、
PZP_CNT処理から抜ける(S2623、S262
5)。ズームコードが変わっているとき(コード板の区
分点のとき)は、テレ方向(F_PZPDRC=0)駆
動であれば今回入力したズームコードのPZパルス変換
値を現在のPZパルス値(PZPX)およびPZパルス
カウントスタート値(PZPSTRT)に入れ、ワイド
方向(F_PZPDRC=1)駆動であれば、前回入力
したズームコードのPZパルス変換値を現在のPZパル
ス値(PZPX)およびPZパルスカウントスタート値
(PZPSTRT)に入れる(S2627〜S263
1)。
【0325】ムーブフラグ(F_MOV)がクリアされ
ているとき(PZ_INITPOSコマンドが送られて
来ていないとき)、またはフラグF_PZPINITが
立っているときには、現在位置を認識していることを示
すフラグF_PZPOSをセットしてパルスカウント
(PZP−CNT5)処理に進む(S2633、S26
35、S2649)。
【0326】ムーブフラグF_MOVが立っていて(P
Z−INITPOSコマンドが送られてきたとき)、か
つ現在位置フラグF_PZINITが下りているときに
は、現在のPZパルス値(コード板境界値)から、PZ
イニシャライズ動作前の元の位置からコード板の境界位
置までのPZパルスカウント値(PZPAZB)を減算
した値を目標PZパルス(PZPTRGT)としてセッ
トする(S2633、S2635、S2637)。な
お、F_PZPINITはPZのイニシャライズの戻し
動作を禁止するフラグで、テスト用に使われる。F_P
ZPINIT=1で禁止である。
【0327】上記減算値にボローがあるときには、何ら
かの誤カウントがあったので目標PZパルス数を0にし
て駆動フラグF_MOV をクリアし、ボローがないときには
そのままでムーブフラグをクリアする(S2639、S
2641)。そして、目標値ムーブフラグ(F_MOV
TRG)をセットし、PZスピードを第1速(最低速)
にセットし、現在位置フラグをセットしてPZP−CN
T5処理へ進む(S2643〜S2649)。なお、P
Z−INIT処理から来たときは、S2633からこの
処理に入る。
【0328】『POS−OK、DRVSTRT1処理』
図88に示したPOS−OK処理は、現在のポジション
が分かっているときのPZパルスカウント処理である。
すでに起動しているとき(スタートフラグがクリアされ
ているとき)にはPZパルス補正処理(PZP−ADJ
処理)に進み、起動のときは、テレ方向駆動のとき(F
_PZPDRC=0)には、PZパルスカウントスター
ト値(PZPSTRT)とPZパルスカウント値(PZ
PCNT)とを加算してPZパルスカウントスタート値
(PZPATRT)および現在のPZパルスカウント値
(PZPX)に入れ、ワイド方向駆動のとき(F_PZ
PDRC=1)にはPZパルスカウントスタート値(P
ZPSTRT)からPZパルスカウント値(PZPCN
T)を減算してPZパルスカウントスタート値(PAP
ATRT)および現在のPZパルス値(PZPX)に入
れる(S2651〜S2657)。
【0329】そして、スタートフラグF_STARTを
クリアし、テレ方向ムーブ(今回動こうとする方向)の
ときにはパワーズーム方向フラグF_PZPDRCをク
リア(テレ方向をセット)し、ワイド方向ムーブ(今回
動こうとする方向)のときにはパワーズーム方向フラグ
F_PZPDRCをセット(ワイド方向をセット)する
(S2659〜S2665)。
【0330】DRIVSTART1からきたときにはS
2659に入って、スタートフラグのクリアおよび駆動
方向のセット処理を行なう(S2659〜S266
5)。
【0331】『PZP−ADJ、PZP−CNT5処
理』図89に示したPZP−ADJ処理は、PZパルス
のカウント値の積算誤差を補正する処理である。先ずズ
ームコードが前回と同じかどうかをチェックし、同じで
あれば補正できないのでPZP−CNT処理から抜け、
異なれば、PZP補正禁止フラグF_PZDADJがク
リアされていることを条件に補正処理を続ける。つま
り、コード板71の分割領域(境界)を越えるのを待つ
のである。なお、PZP補正禁止フラグF_PZDAD
Jはテスト用で、通常はクリアされている。
【0332】パワーズームの駆動方向がテレ方向であれ
ば、今回のズームコードのパルス変換値をレジスタXに
メモリし、ワイド方向であれば前回のズームコードのパ
ルス変換値をレジスタXにメモリし、レジスタXの値を
アキュムレータにメモリし、この値と現在のPZパルス
値の差の絶対値が補正限界値未満であるかどうかをチェ
ックする(S2679〜S2683)。補正限界値以上
であれば、レジスタXの値を現在のPZパルス値および
PZパルスカウントスタート値に入れて補正を行ない、
限界値未満であれば補正をしない。そして、PZパルス
カウント値(PZPCNT)をクリアし、現焦点距離の
PZパルス数(PZPX)をテーブルデータを基に現焦
点距離(mm)に変換し、FCLXL,HにメモリしてP
ZP−CNT処理を抜ける(S2685〜S268
9)。
【0333】なお、PZP−CNT5処理から来たとき
には、S2683に入り、PZパルスカウント値をクリ
アし、現焦点距離のパルス数を現焦点距離(mm)に変換
し、メモリしてからPZP−CNT処理を抜ける(S2
685〜S2689)。
【0334】以上のボディからのPZ−INITPOS
コマンドによりPZパルスイニシャライズ処理実行の指
示があると(ボディメイン電源がオンされたときな
ど)、ズーミングレンズ群53Zをテレ側にズーミング
させて、コード板71の分割領域を越えた時に、その分
割領域の境界位置から絶対位置を検出して、現在位置P
Zパルス値(PZPX)およびスタート位置(PZPS
TRT)を設定することができる。また、現在位置を検
出した後、元の位置へ戻すことも可能である。
【0335】また、ズーミング中には、コード板71の
境界を越える度に、その境界部の絶対パルス数をテーブ
ルから読み込んでカウント値と比較し、誤差が一定値よ
り大きければ補正(修正)し、一定値未満であれば補正
しない。
【0336】『ISZMEMO処理』図90に示したI
SZMEMOフローチャートは、像倍率をメモリする処
理である。つまり、像倍率一定ズームモードにおいて、
現在のAFパルス値(AFPX)と現在の焦点距離(F
CLXL,H)を、ズームスピード切り替えスイッチ7
5またはセットSW(SLスイッチSW)の操作により
メモリする処理である。本処理は、図10の2msタイマ
割込みルーチンのS359の詳細である。本実施例で
は、合焦を条件として、ズームリングが中立位置に戻さ
れたとき、またはズームリングが中立位置でなくても、
セットスイッチがオフされた時に、その時点のAFパル
ス値及び焦点距離がメモリされる構成である。
【0337】ISZMEMO処理では、像倍率レンズメ
モリフラグF_ISM がセットされ、像倍率一定モードが選
択され、かつ合焦フラグF_AFINがセットされていること
を条件に、S2707以降のメモリ処理に進む(S27
01〜S2705)。像倍率レンズメモリフラグF_I
SMは、コマンドPZ−BSTATE(20)によりボ
ディから送られてきて、PZ−BDSTにメモリされ
る。
【0338】像倍率メモリフラグF_ISMは、通常は
クリアされて送られてくるので、像倍率のメモリ(現在
のAFパルス値及び現在の焦点距離のメモリ)は、レン
ズ側で勝手に行うのではなく、ボディからのコマンドI
SZ−MEMORY(36)が送られてきた時に行われ
る。また、コマンドISZ−MEMORY(36)が送
られてくるタイミングは、定期的な通信POFF−ST
ATE(11)のbit2(SLSW)及びLENS−
INF1(13)のbit0,1(PTSW、PWS
W)をボディ側が見て、レンズのセットスイッチSL
(SLスイッチ)及びズームスピードスイッチ75のオ
ン/オフ状態を判断し、ズームスピードスイッチ75が
中立に戻ったときあるいは、セットスイッチSLがオフ
したときである。
【0339】また、フラグF_ISMがセットされて送
られてきたときは本処理の説明のごとく、ボディからの
コマンドISZ−MEMORYによらないで、レンズ側
でセットスイッチSL及びズームスピードスイッチ75
のオン/オフを判断して像倍率のメモリを行う。
【0340】ズームスイッチ75が前回中立位置でなく
今回中立位置に戻されたとき、そうでなくても、前回セ
ットスイッチがオンされているが今回オフされた時に、
AFパルスの現在値をアドレスISZ−AFPL,Hに
メモリし、さらに現在の焦点距離をアドレスISZ−F
CLL,Hにメモリし、像倍率演算指示フラグF_IS
MをセットしてからISZMEMO処理を終了する(S
2707〜S2719)。つまり、合焦しかつフラグF
_ISMがセットされていることを条件として、ズーム
スイッチ75がテレあるいはワイド方向から中立位置に
戻されたとき、またはセットスイッチがオン状態からオ
フされたときに、その時点の像倍率がメモリされる構成
である。
【0341】『MTL−CTL処理』図91に示したM
TL−CTLフローチャートは、SET−ST処理でセ
ットされたズームモータ制御用フラグ(ZM−ST1の
各フラグ)に応じたズームモータ65の駆動制御に関す
る処理である。本処理は、図10に示した2msタイマ割
込みルーチンのS363の詳細である。
【0342】ドライブフラグF_DRVがクリアされ、
かつブレーキフラグF_BRKがセットされているとき
にはズームモータ65にブレーキをかけ、ブレーキフラ
グF_BRKがクリアされているときにはズームモータ
65をフリー状態にしてから、2msタイマーをスタート
させ、2msタイマー割込みを許可し、PWM割込みを禁
止して終了する(S2801、S2809〜S281
3、S2817、S2819)。
【0343】ドライブフラグF_DRVがセットされて
いるときには、テレ方向のときにはズームモータ65を
テレ方向に起動し、ワイド方向のときにはズームモータ
65をワイド方向に起動する(S2801〜S280
7)。そして、モータを第4速(DC)駆動するときに
は、2msタイマーをスタートさせ、2msタイマー割込み
を許可し、PWM割込みを禁止して終了する(S281
5、S2817、S2819)。
【0344】第1〜第3速のPWM駆動のときには、P
WMハードタイマーを1インクリメントし、インクルメ
ントした値がオーバーフローしたときにはPWMハード
タイマーに最大値(FFH)を入れ、オーバーフローし
ていないときにはインクリメントした値を保持する(S
2815、S2821〜S2825)。
【0345】次に、PWMハードタイマー値(T_PW
M)がPWMのPZパルス周期(T_PWMPLS)を
越えたかどうか(PWMのPZパルス周期時間内にPZ
パルスが出力されたかどうか)をチェックし、越えてい
れば周期内にパルスが出力されていないのでデューティ
ー比(T_PWMBRK)をアップし、越えていなけれ
ばそのままで、デューティー比(T_PWMBRK)を
PWM制御用のハードタイマーへセットし、PWM制御
用ハードタイマーをスタートさせる(S2827〜S2
833)。そして、2msタイマーをスタートさせ、2ms
タイマー割込みを許可し、PWM割込みを許可して終了
する(S2835、S2837)。
【0346】[レリーズ処理]図92に示した、カメラ
ボディ11におけるレリーズ処理について説明する。こ
のレリーズ処理は、レリーズスイッチSWRがオンされ
たことを条件に、メインCPU35により実行される。
【0347】露光中マニュアルパワーズームが可能かど
うかをE2 PROM等にメモリされているデータをもと
に判断して、この判断に応じて、BODY−STATE
1通信で所定のデータをレンズに送る(S2901、S
2903、S2905)。露光中マニュアルパワーズー
ム可のときは、MPZ禁止フラグ(MPZD)をクリア
し、制御ズーム停止フラグ(IPZD)をセットし、レ
リーズ中フラグ(REL)をセットしたBODY−ST
ATE1データを送る(S2905)。露光中マニュア
ルパワーズーム不可のときは、MPZ禁止フラグ(MP
ZD)をセットし、制御ズーム停止フラグ(IPZD)
をセットし、レリーズ中フラグ(REL)をセットした
BODY−STATE1データを送る(S2903)。
これらの通信で、制御ズーム(像倍率一定ズームあるい
はプリセットズーム)が動作中であることが分かれば制
御ズームを停止させる。
【0348】次に、PZ_LSTATEコマンド通信を
行なってフラグF_IPZBをチェックし、制御ズーム
(像倍率一定ズームあるいはプリセットズーム)が終了
したかをチェックする(S2904−1〜2)。終了し
たら、像倍率一定ズーム中フラグF_ISZON 、プリセット
ズーム中フラグF_IPZON をクリアし、ボディのバッテリ
ー要求フラグをクリアし、バッテリの供給を停止する
(S2904−3〜6)。
【0349】次に、ミラーモータ33および絞り機構4
6を起動してミラー13のアップおよび絞りの絞り込み
を行ない、これらの処理が終了したら、露光機構27の
先幕を走行させ、露光間ズームかどうかをチェックする
(S2907、S2909、S2911)。露光間ズー
ムであれば、S2913〜S2923の処理を実行す
る。
【0350】[露光間ズーム]露光間ズーム動作につい
て、さらに図93に示したタイミングチャートを参照し
て説明する。露光間ズームであれば、露出時間(シャッ
タ速度)が所定時間(例えば1/60秒)よりも長いこ
とを条件に、露出時間に応じたズーミングスピードをセ
ットし、パワーズームの方向(TELE方向またはWI
DE方向)をセットし、パワーズームレンズ51に電力
を供給し、正常に電力が供給されたかどうかをチェック
し、正常に供給されていることを条件に、露出時間の1
/2が経過するのを待つ(S2911、S2913〜S
2923)。
【0351】露出時間の1/2が経過したら、S291
5、S2917でセットしたズーミングスピード及び方
向のデータをMOVE−PZMDコマンド通信でパワー
ズームレンズ51に送信して、パワーズームレンズ51
にパワーズームを開始させて、露光時間が経過するのを
待つ(S2923〜S2927)。
【0352】露出時間が経過(後幕が走行を終了)する
と、BODY−STATE1通信を行ない、マニュアル
パワーズーミングを禁止し、露光間ズーミングを停止さ
せる(S2929)。次にPZ−LSTATEデータ通
信でフラグIPZBをチェックし、露光間ズームのズー
ミングが停止したかをチェックする(S2929〜S2
931)。停止(IPZB=0)を確認したら、ボディ
のバッテリ要求フラグをクリアし、バッテリの供給を停
止する(S2931〜S2933)。そして、ミラーモ
ータ33およびフィルム巻上げモータ25を起動してミ
ラーダウンおよびフィルム巻上げを行ない、BODY−
STATE1通信を行なって、マニュアルパワーズーム
を許可してリターンする(S2934〜S2937)。
【0353】以上本実施例では、露光間ズームを行なう
露出時間を1/60秒以上としたがこれに限定されず、
露光時間に応じてズームスピードを変更したが変更しな
くてもよく、1/2露出時間が経過してからパワーズー
ムを開始したが、パワーズームの開始、終了のタイミン
グも任意である。
【0354】[PZモード切換え処理]図94に示し
た、カメラボディ11におけるパワーズーム(PZ)モ
ード切換え処理について説明する。このPZモード切換
え処理は、図60Aに示したPZループ処理内のS15
07において実行され、撮影レンズ51のモード切換え
スイッチ77が所定操作されたときにPZモード変更処
理を実行する。本実施例では、手動ズームまたはマニュ
アルパワーズーム、像倍率一定ズーム、プリセットズー
ム、プリセットズームセットおよび露光間ズームからな
る5種類のズームモードを備えている。なお本フローチ
ャートでは、各モードのナンバーを付し、 NO.0が手動
ズームまたはマニュアルパワーズームモード、 NO.1が
像倍率一定ズームモード、 NO.2がプリセットズームモ
ード、 NO.3がプリセットズームセットモードおよび N
O.4が露光間ズームモードとしてある。
【0355】先ず、装着された撮影レンズがパワーズー
ムレンズかどうか、手動ズームモードか電動ズームモー
ドか、およびパワーズームレンズであればマニュアルパ
ワーズーム(電動ズーム)かオートパワーズームかどう
かをチェックし、パワーズームレンズ、パワーズームか
つオートパワーズームでなければ、パワーズームモード
フラグをクリアし、この状態を保存してからリターンす
る(S3001、S3035、S3039)。
【0356】オートパワーズームレンズであれば、すで
に保存してあるモードを復帰する。オートフォーカスモ
ードであれば何もしないが、オートフォーカスでないと
きには、像倍率一定ズームはできないので、復帰したP
Zモードが像倍率一定ズームモード(1)あればPZモ
ードをアップ変更し、違えばそのままにする(S300
9〜S3013)。
【0357】次に、パワーズームレンズ51のASスイ
ッチ(ズームモード変更スイッチ)がオンされているこ
とを条件に、カメラボディ11のアップ、ダウンスイッ
チSWUP、DNがオンされたときにPZモードの変更
処理を行なう(S3015〜S3029)。例えば、ダ
ウンスイッチSWDNがオンされたときには、ズームモ
ード NO.が4になるまでアップ処理を行なう(S301
7、S3031、S3033)。アップスイッチSWU
Pがオンされたときは、ズームモード NO.が1になるま
でダウン処理を行なうが、オートフォーカスモードでな
いときには、像倍率一定ズームは選択しない(S301
9〜S3029)。
【0358】以上のUP/DOWN 処理が終了したら、選択し
たズームモード NO.を保存してリターンする(S303
9)。なお、スイッチSWASの状態は、POFF−S
TATE通信により入力するデータに含まれている。
【0359】『PZパルスカウント割込み処理』撮影レ
ンズ51側で実行される、図95及び図96に示したP
Zパルスカウント割込み処理について説明する。PZパ
ルス出力の立ち上がりで本割込み処理を行ない、ソフト
的にPZパルスのカウント等を行なう。なお、レンズC
PUの設定により、割込みは立ち下がりで入ってもかま
わない。
【0360】先ず、割込みを禁止し、PZイニシャライ
ズ処理のときにPZパルスをカウントするPZカウンタ
(PZPA2B)、およびPZパルスカウント値(PZ
PCNT)を1インクリメントし、PZパルスカウンタ
の値がオーバーフローしているときは、PZパルスカウ
ント値に最大値を入れる(S3101〜S3109)。
【0361】次にパワーズームの駆動方向をチェック
し、テレ方向のときにはPZパルスカウントスタート値
にPZパルスカウント値を加算して現PZパルス値に入
れ、ワイド方向のときにはPZパルスカウントスタート
値からPZパルスカウント値を減算して現PZパルス値
に入れる(S3111〜S3115)。
【0362】そして、ドライブ中でなければ(F_DRV =
0)、PWM制御チェック(CHKPWM)処理に進む
(S3117)。ドライブ中であるが、そのドライブが
像倍率一定ズームか目標位置へのドライブでなければP
WM制御チェック(CHKPWM)処理に進む(S31
17〜S3121)。像倍率一定ズームでドライブ中で
あるか目標位置へのドライブ中であるときには、現在の
PZパルス数と目標PZパルス数とが等しくなければP
WM制御チェック(CHKPWM)処理に進むが、等し
ければすぐにズームモータを停止させるためにブレーキ
(BREAK)処理に進む(S3117、S3119、
S3123)。
【0363】『BRAK、CHKPWM処理』図96に
は、ズームモータのブレーキ処理(BRAK処理)およ
びPWMチェック処理に関するフローチャートを示して
ある。この処理は、PZモータの回転スピードを抑える
処理である。
【0364】ブレーキ処理では、先ずズームモータにブ
レーキをかけ、(ズームモータの入力端子を閉成)し
て、ZM−ST1にブレーキデータ(F_BRKをセッ
ト、フラグF_LMTT、F_LMTWはそのまま、他
はクリア)を入れる(S3151、S3153)。そし
て、PWMタイマ、リミットタイマおよびスタートタイ
マをクリアし、現PZパルス値(PZPX)から現焦点
距離データを得てFCLXL,Hにメモリし、割込みを
許可してリターンする(S3155〜S3159)。
【0365】CHKPWM処理は、PWM制御において
デューティー比を下げる処理である。PWM駆動中でな
ければ第4速(DC)そのままS3155に進むが、P
WM駆動中であれば、PWMパルス周期(T−PWMP
LS)とPWMタイマ(T−PWM)を比較し、PWM
パルス周期によりPWMタイマが小さいときはパワーズ
ームスピードが速すぎるので、デューティー比を下げて
からS3155に進み、PWMパルス周期よりPWMタ
イマが大きいときにはそのままS3155に進む(S3
161〜S3165)。以上の通り、本実施例で多数の
機能について説明したが、これらは、すべて単一のカメ
ラシステム(カメラボディ及び撮影レンズ)に搭載する
ことができるが、もちろん一部のみを搭載してもよい。
【0366】以上の通り本実施例のパワーズーム一眼レ
フカメラでは、ズーミングレンズ群53Zおよびフォー
カシングレンズ群53Fの位置を、コード板による絶対
位置およびこれらを駆動するズームモータ65の回転量
およびカメラボディ11内のAFモータ39の回転量
(PZパルス数、AFパルス数)により検出するので、
高精度の位置検出が可能になる。しかも本実施例では、
ズーミングレンズ群53Zがテレ端、ワイド端に達した
とき、およびフォーカシングレンズ群53Fが無限遠撮
影端、至近距離撮影端に達したときに補正をするだけで
なく、焦点距離検出のときにはズームコード板71上の
コードの各切換わり点72を検出する毎にPZパルスカ
ウント値補正処理を行ない、被写体距離検出のときには
距離コード板81上の複数の指標83の一つを検知する
毎にAFパルスカウント値補正処理を行なうので、高精
度かつ正確な焦点距離および被写体距離検出ができる。
そして、本パワーズーム一眼レフカメラは、精密な焦点
距離および被写体距離の検出ができるので、より正確な
像倍率一定制御や、プリセットズームなどの制御パワー
ズームが可能になる。
【0367】
【0368】
【0369】
【0370】
【0371】
【0372】
【0373】
【0374】
【0375】
【0376】
【0377】
【0378】
【0379】
【0380】
【0381】
【0382】
【0383】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り本発明によ
れば、移動レンズ群の位置をコード板のコードおよび移
動レンズ群を駆動する移動レンズ群駆動機構の作動量を
カウント手段でカウントし、さらにこのカウント手段の
カウント値補正を行うコードの切換わり点を移動レンズ
群の移動方向に応じて設定しているので、移動レンズ群
の移動方向にかかわらず、コードの幅にかかわらず、正
確にカウント値の補正が可能になり、積算誤差も生じな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一眼レフカメラボディの実施
例の概要を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した一眼レフカメラ用パワーズー
ムレンズの実施例の概要を示すブロック図である。
【図3】同パワーズームレンズの回路構成の実施例を示
すブロック図である。
【図4】同パワーズームレンズのズームコード板の展開
図である。
【図5】同パワーズームレンズの焦点距離コード板の展
開図である。
【図6】、
【図7】レンズCPUのメインフローチャートである。
【図8】レンズCPUの通信割込処理に関するフローチ
ャートである。
【図9】2msタイマ割り込みに関するフローチャートで
ある。
【図10】パワーズーム、マニュアルズーム処理に関す
るフローチャートである。
【図11】PWM2msタイマ割り込みに関するフローチ
ャートである。
【図12】PZパルスカウント割り込み処理に関するフ
ローチャートである。
【図13】PWM割り込みに関するフローチャートであ
る。
【図14】PWM制御に関するタイムチャートである。
【図15】、
【図16】像倍率一定ズーム制御に関するフローチャー
トである。
【図17】、
【図18】プレディクタオペレーション処理に関するフ
ローチャートである。
【図19】スタンバイ処理に関するフローチャートであ
る。
【図20】AFパルス初期化処理に関するフローチャー
トである。
【図21】パワーズーム位置初期化処理に関するフロー
チャートである。
【図22】パワーズームレンズの収納処理に関するフロ
ーチャートである。
【図23】パワーズームレンズの復帰処理に関するフロ
ーチャートである。
【図24】パワーズームのストップ処理に関するフロー
チャートである。
【図25】像倍率一定ズームに必要なデータを受信した
ときのフローチャートである。
【図26】像倍率一定ズーム処理に関するフローチャー
トであ。
【図27】像倍率一定ズームに関する情報を入力したと
きのフローチャートである。
【図28】カメラボディの状態に関する情報を入力した
時の処理に関するフローチャートである。
【図29】ボディシーケンス情報を入力したときのフロ
ーチャートである。
【図30】カメラボディ側からAFパルスを入力したと
きのフローチャートである。
【図31】カメラボディ側からPZパルスを入力したと
きのフローチャートである。
【図32】レンズ内でカウントしたAFパルスデータを
メモリするコマンドを受けたときの処理に関するフロー
チャートである。
【図33】ボディ側のAFで求めたデフォーカス量をレ
ンズメモリにストアする処理に関するフローチャートで
ある。
【図34】指定されたPZパルスデータ、焦点距離デー
タのメモリ処理に関するフローチャートである。
【図35】ボディ側のAFで求めたデフォーカス量をレ
ンズメモリにストアする処理に関するフローチャートで
ある。
【図36】カメラボディから受信した像倍率一定ズーム
データのメモリ処理に関するフローチャートである。
【図37】指定方向または指定位置へのパワーズーミン
グ処理に関するフローチャートである。
【図38】カメラボディにより指定されたデータに基づ
くパワーズーム処理に関するフローチャートである。
【図39】、
【図40】、
【図41】、
【図42】、
【図43】AFパルスカウント処理に関するレンズフロ
ーチャートである。
【図44】撮影レンズ側のパワーズームに関するデータ
の送信処理に関するフローチャートである。
【図45】撮影レンズのスタンバイ処理等に関するフロ
ーチャートである。
【図46】撮影レンズの可変データ送信処理に関するフ
ローチャートである。
【図47】撮影レンズの固定情報送信処理に関するフロ
ーチャートである。
【図48】レンズ側のAFパルスカウント値送信処理に
関するフローチャートである。
【図49】撮影レンズの現焦点距離データの出力処理に
関するフローチャートである。
【図50】撮影レンズ側の像倍率一定ズームデータ送信
処理に関するフローチャートである。
【図51】レンズのすべてのデータ出力処理に関するフ
ローチャートである。
【図52】、
【図53】、
【図54】、
【図55】PZ動作処理原理に関するフローチャートで
ある。
【図56】PZのイニシャライズ処理に関するフローチ
ャートである。
【図57】、
【図58】AFのイニシャライズ処理に関するフローチ
ャートである。
【図59】電力供給チェック処理に関するフローチャー
トである。
【図60A】、
【図60B】、
【図61】PZのループ処理に関するフローチャートで
ある。
【図62】プリセットパワーズーム終了チェック処理に
関するフローチャートである。
【図63】、
【図64】像倍率一定ズームの第1実施例のフローチャ
ートである。
【図65】、
【図66】像倍率一定ズームの第2実施例のフローチャ
ートである。
【図67】、
【図68】像倍率一定ズームの第3実施例のフローチャ
ートである。
【図69】AFパルスカウント処理に関するフローチャ
ートである。
【図70】AFパルスカウント値のアジャスト処理に関
するフローチャートである。
【図71】PZ端点処理に関するフローチャートであ
る。
【図72】ズームモーターの回転方向、回転スピード制
御に関するフローチャートである。
【図73】、
【図74】、
【図75】ズームスイッチによるパワーズーム動作に関
するフローチャートである。
【図76】PZパルスカウント割り込み処理に関するフ
ローチャートである。
【図77】パワーズーム停止処理に関するフローチャー
トである。
【図78】ズームモーターのブレーキ処理に関するフロ
ーチャートである。
【図79】、
【図80】撮影レンズ状態のセット処理に関するフロー
チャートである。
【図81】、
【図82】指定焦点距離へのパワーズーム処理に関する
フローチャートである。
【図83】、
【図84】目標位置までのパルス数に応じた駆動スピー
ド調整処理に関するフローチャートである。
【図85】端点に達したときのPZパルスカウント修正
処理に関するフローチャートである。
【図86】、
【図87】現在のズーミングレンズ位置が不明のときの
PZパルスカウンタ修正処理に関するフローチャートで
ある。
【図88】現在の位置が分かっているときのPZパルス
カウント処理に関するフローチャートである。
【図89】PZパルスカウンタ修正処理に関するフロー
チャートである。
【図90】プリセット焦点距離プリセット処理に関する
フローチャートである。
【図91】ズームモーターの駆動制御に関するフローチ
ャートである。
【図92】カメラボディにおけるレリーズ処理に関する
フローチャートである。
【図93】露光間ズームに関するタイミングチャートで
ある。
【図94】パワーズームモードの切替処理に関するフロ
ーチャートである。
【図95】PZパルスカウント割り込み処理に関するフ
ローチャートである。
【図96】ズームモーターのPWM制御処理に関するフ
ローチャートである。
【符号の説明】
11 カメラボディ 20 バッテリ 21 測距用CCDセンサユニット 23 周辺部制御回路 35 メイン(ボディ)CPU 35b RAM 37 モータードライブIC 39 AFモーター 41 エンコーダ 51 撮影レンズ(パワーズームレンズ) 51F フォーカシングレンズ群 51Z ズーミングレンズ群 55 AF機構 59 AFパルサー 61 レンズCPU 61b レンズRAM 62 インターフェース 63 モータードライブIC 65 ズームモーター 67 PZ機構 69 PZパルサー 71 ズーム(焦点距離)コード板 72 切替え点 81 距離コード板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−59314(JP,A) 特開 平2−51020(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/02 - 7/34

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動レンズ群とこの移動レンズ群を光軸
    方向に移動可能に支持するレンズ移動機構を備えた撮影
    レンズにおいて、 上記移動レンズ群の移動に連動して少なくとも一方が移
    動する、コード部材およびこのコード部材に形成された
    上記移動レンズ群の位置に関するコードを読み取るコー
    ド読取手段; 上記移動レンズ機構の作動量を、上記移動レンズ群
    定位置に位置するときを初期値としてカウントするカウ
    ント手段; 上記コード読取手段が上記各コードの切換わり点を検知
    したときの上記移動レンズ群の位置をそれぞれ基準カウ
    ント値としてメモリした基準カウント値メモリ手段;お
    よび、 上記コード読取手段が上記コードの切換わり点を検知す
    る毎に、上記カウント手段のカウント値と上記切換わり
    点に対応する上記基準カウント値とを比較して所定のカ
    ウント値補正を行なうカウント値補正手段;を備え、 上記基準カウント値メモリ手段には、上記移動レンズ群
    の移動方向の上記コードの幅により規定される2つの切
    換わり点に応じた2個の基準カウント値がメモリされて
    いて、 上記基準カウント値補正手段は、上記移動レンズ群の移
    動方向に応じた切換わり点を検出したときに該切換わり
    点に基づいて上記所定のカウント値補正を行うこと を特
    徴とする撮影レンズ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の撮影レンズはらさらに、
    上記カウント手段のカウント値に基づいて上記移動レン
    ズ群の位置を検出するレンズ位置検出手段を備えたこと
    を特徴とする撮影レンズ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の撮影レンズにお
    いて、上記カウント値補正手段は、上記基準カウント値
    と上記カウント手段のカウント値との差の絶対値が、所
    定値以上のときには上記カウント手段のカウント値を上
    記基準カウント値に変更する補正を行い、上記所定値未
    満のときには上記カウント手段のカウント値を補正しな
    い撮影レンズ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の撮影レンズにおいて、上
    記レンズ位置検出装置は、上記移動レンズ群が移動可能
    な領域の内少なくとも一方の移動限界端を特定位置とし
    て検出する移動端検出手段を備え、上記基準カウント値
    メモリ手段には上記移動限界端に対応する基準パルスが
    メモリされていて、上記カウント値補正手段は上記移動
    端検出手段が上記移動限界端であることを検出したとき
    に、上記カウント手段のカウント値を補正する撮影レン
    ズ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の撮影レンズにおいて、上
    記コード部材の上記コードは、上記移動レンズ群の絶対
    位置を検出する絶対位置コードと、各絶対位置コードの
    間の位置を検出する指標コードとを含み、上記基準カウ
    ント値は、上記各指標コードの切換わり点を基準として
    設けられている撮影レンズ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の撮影レンズにおいて、
    記コード読み取り部材は、上記絶対値コードおよび指標
    コードに摺接するブラシを備え、上記カウント値補正手
    段は、上記ブラシが上記指標に接触したときに移動レン
    ズ群の移動方向に対応する切換わり点の基準カウント値
    に基づいて上記カウント値の補正を行なう撮影レンズ。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のいずれか一項記載の撮
    影レンズは、上記レンズ移動機構を駆動するモータを備
    え、上記カウント手段は、上記レンズ移動機構の作動量
    を該レンズ移動機構を駆動するモータの回転量としてカ
    ウントする撮影レンズ。
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