JPH06128021A - セラミックス部品及びその製造方法 - Google Patents

セラミックス部品及びその製造方法

Info

Publication number
JPH06128021A
JPH06128021A JP4304420A JP30442092A JPH06128021A JP H06128021 A JPH06128021 A JP H06128021A JP 4304420 A JP4304420 A JP 4304420A JP 30442092 A JP30442092 A JP 30442092A JP H06128021 A JPH06128021 A JP H06128021A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic
ceramic component
crack
ceramic part
notch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4304420A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidenori Kita
英紀 北
Hideo Kawamura
英男 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Original Assignee
Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd filed Critical Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Priority to JP4304420A priority Critical patent/JPH06128021A/ja
Publication of JPH06128021A publication Critical patent/JPH06128021A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/009After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/0072Heat treatment
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/50Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
    • C04B41/5025Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials with ceramic materials
    • C04B41/5035Silica
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B41/00After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/52Multiple coating or impregnating multiple coating or impregnating with the same composition or with compositions only differing in the concentration of the constituents, is classified as single coating or impregnation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/72Repairing or restoring existing buildings or building materials

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、亀裂、切欠き等のダメージの近傍
部分に圧縮応力が残留し、破断強度と破壊靱性値を向上
させたセラミックス部品及びその製造方法を提供するこ
とである。 【構成】 本発明は、亀裂、切欠き等のダメージを有す
るSi3 4 のセラミックス部品を加熱し、次いで加熱
した前記セラミックス部品を急冷して熱衝撃を付与し、
それによって亀裂、切欠き等のダメージを有する部分に
圧縮応力を残留させ、強度及び破壊靱性を向上させたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、亀裂、切欠き等のダ
メージを有するセラミックス部品及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、セラミックス部品については、適
正化された加工条件により仕上げられ、亀裂、切欠き等
のダメージの欠陥サイズが小さく、また、その欠陥の量
が少ないものがあり、該セラミックス部品については、
1400℃以上での再焼成によるヒーリング効果を目的
とした高強度化は、既に知られていることである。更
に、一般に、このようなセラミックス部品を加熱して急
冷することにより、セラミックス部品に熱衝撃をかける
と、強度が低下すると言われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、セラミック
ス部品について、例えば、複雑な形状を有するセラミッ
クス部品では、加工条件だけで亀裂、切欠き等のダメー
ジが発生することを防止することは困難なことである。
従って、セラミックス部品では、このような亀裂、切欠
き等のダメージを有する状態で部品として使用せざるを
得ない。このような場合に、セラミックス部品に140
0℃以上の再焼成での強度向上はヒーリングできる亀裂
サイズには限界があり、また、大掛かりな設備を使用し
て行なうと、工程が増加するということで、製造コスト
が高くなるという問題がある。
【0004】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、亀裂、切欠き等のダメージを有す
る近傍部分に、熱衝撃を付与してその部分に圧縮応力を
残留させ、強度及び破壊靱性を向上させるセラミックス
部品及びその製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次のように構成されている。即ち、
この発明は、亀裂、切欠き等のダメージの近傍に圧縮応
力が残留していることを特徴とするセラミックス部品に
関する。
【0006】また、このセラミックス部品において、亀
裂、切欠き等のダメージを有する部分の表面にセラミッ
クス膜が形成されているものである。
【0007】また、このセラミックス部品において、前
記セラミックス膜は非晶質であることを特徴とするもの
である。
【0008】或いは、この発明は、亀裂、切欠き等のダ
メージを有するセラミックス部品を加熱し、次いで加熱
した前記セラミックス部品を急冷して熱衝撃を付与する
ことを特徴とするセラミックス部品の製造方法に関す
る。
【0009】また、このセラミックス部品の製造方法に
おいて、前記セラミックス部品の加熱温度は実質的に5
00℃以上である。
【0010】更に、このセラミックス部品の製造方法に
おいて、前記セラミックス部品の加熱は大気中で行なわ
れるものである。
【0011】更に、このセラミックス部品の製造方法に
おいて、加熱した前記セラミックス部品を急冷した後
に、前記セラミックス部品の表面に有機ケイ素ポリマー
を付着させ、該有機ケイ素ポリマーを熱分解させること
によって前記有機ケイ素ポリマーをセラミックスに転化
させたものである。
【0012】
【作用】この発明によるセラミックス部品及びその製造
方法は、上記のように構成されており、次のように作用
する。即ち、このセラミックス部品は、亀裂、切欠き等
のダメージを有する近傍部分に圧縮応力が残留している
ので、この圧縮応力が亀裂、切欠き等のダメージを押し
縮めるように作用し、強度及び破壊靱性を向上させるこ
とができる。
【0013】或いは、このセラミックス部品の製造方法
は、亀裂、切欠き等のダメージを有するセラミックス部
品を加熱し、次いで加熱した前記セラミックス部品を急
冷したので、前記セラミックス部品に熱衝撃を与えるこ
ととなり、亀裂、切欠き等のダメージを有する部分に圧
縮応力を残留し、強度及び破壊靱性を向上させることが
できる。
【0014】
【実施例】以下、この発明によるセラミックス部品及び
その製造方法の実施例を、図面を参照して説明する。図
1はセラミックス部品に亀裂を発生させた後に、熱衝撃
付与のため加熱する温度差に伴うセラミックス部品の破
断強度を示すグラフ、及び図2はセラミックス部品に亀
裂を発生させた後に、熱衝撃付与のため加熱する温度差
に伴うセラミックス部品の破壊靱性値を示すグラフであ
る。
【0015】この発明によるセラミックス部品は、亀
裂、切欠き等のダメージを有する部分即ち亀裂、切欠き
等のダメージの近傍に圧縮応力が残留していることを特
徴とするものである。また、このセラミックス部品は、
亀裂、切欠き等のダメージを有する部分の表面にセラミ
ックス膜が形成され、そのセラミックス膜が非晶質であ
ることを特徴とするものである。このセラミックス部品
としてのセラミックスは、熱膨張係数が小さい窒化ケイ
素Si3 4 、或いは炭化ケイ素SiCに好ましいもの
である。
【0016】或いは、この発明によるセラミックス部品
の製造方法は、亀裂、切欠き等のダメージを有するセラ
ミックス部品を大気中で所定の温度で加熱し、加熱状態
のセラミックス部品を水中に投入し、急冷したものであ
る。即ち、この発明は、亀裂、切欠き等のダメージを有
するセラミックス部品を加熱し、次いで加熱した前記セ
ラミックス部品を急冷して亀裂、切欠き等のダメージを
有する部分に圧縮応力を残留させるものである。この製
造方法において、セラミックス部品の加熱温度は、実質
的に500℃以上であり、また、セラミックス部品の加
熱は大気中で行なわれるものである。このセラミックス
部品の製造方法において、使用するセラミックスは、熱
膨張係数が小さい窒化ケイ素Si3 4 、或いは炭化ケ
イ素SiCに適応して好ましいものである。
【0017】更に、このセラミックス部品の製造方法
は、別の実施例として、上記処理工程に加えて、加熱し
たセラミックス部品を急冷した後に、そのセラミックス
部品の表面に有機ケイ素ポリマーを付着させ、該有機ケ
イ素ポリマーを熱分解させることによって有機ケイ素ポ
リマーをセラミックスに転化させ、熱衝撃を付与したセ
ラミックス部品の表面に非晶質のセラミックス膜を形成
させたことを特徴とするものである。
【0018】この発明によるセラミックス部品は、上記
の製造方法によって作製されるので、亀裂先端近傍に圧
縮応力が発生し、亀裂近傍の圧縮応力はその亀裂を押し
縮めるように作用する結果、亀裂成長に必要な表面エネ
ルギーが大きくなるため、破壊靱性値KI C が向上する
と共に強度MPaが向上する。ここでいう、破壊靱性値
I C は、応力拡大係数の臨界値としての臨界応力拡大
係数であり、セラミックスの機械的機能性を評価する材
料定数である。そして、破壊靱性値KI C は、(2E
γ)1 / 2 に等しく、ここで、Eはヤング率であり、γ
は表面エネルギーである。
【0019】次に、この発明によるセラミックス部品の
製造方法の一実施例を説明する。まず、結晶粒サイズの
異なる3種類の窒化ケイ素Si3 4 を直方体3×4×
20mmに加工した後、その1つの直方体の1つの面に
ダイヤモンド圧子により、10kgで15秒間荷重をか
けた。その結果、直方体の表面に約60μm程度の長さ
の亀裂を導入することができ、セラミックス部品の試料
の表面に微小亀裂を導入することができた。次いで、表
面に亀裂を形成した直方体即ちセラミックス部品を、5
22℃、622℃、及び722℃まで加熱して各種の試
料を作製し、それぞれの試料を20分間保持した後、2
2℃の水中に投入し、急冷した。その結果、各試料に
は、各温度差ΔTに対する熱衝撃を付与することができ
た。
【0020】各試料即ち各セラミックス部品は、図1に
示すグラフのような破断強度(MPa)を示し、図1で
は横軸に熱衝撃の温度ΔT(℃)をとり、且つ縦軸に破
断強度(MPa)をとっている。また、各試料即ち各セ
ラミックス部品は、図2に示すグラフのような破壊靱性
値KI C (MPa・m1 / 2 )を示し、図2では横軸に
熱衝撃の温度ΔT(℃)をとり、縦軸に破壊靱性値K
I C (MPa・m1 / 2)をとっている。図1及び図2
において、符号nはそれぞれの試料の本数を示し、縦線
は試料の測定値のバラツキ範囲であり、ほぼ中央の丸印
は平均値を示している。
【0021】また、図2において、窒化ケイ素Si3
4 −A、Si3 4 −B及びSi34 −Cの破壊靱性
値KI C を示している。ここで、Si3 4 −A、Si
3 4 −B及びSi3 4 −Cは、原料は同じである
が、焼成温度が異なるものであり、焼成温度の相違によ
って、各々の結晶粒サイズが異なっている。即ち、Si
3 4 −Aは焼成温度を高くしたため、結晶粒サイズが
大きい組織を有している。また、Si3 4 −Cは焼成
温度を低くすることで、結晶粒サイズが小さい組織を有
している。また、Si3 4 −Bは両者の中間の焼成温
度であり、結晶粒サイズについても中間の組織を有して
いる。
【0022】図1及び図2において、温度差ΔTが0℃
のものが、加熱せず熱衝撃を付与しなかったセラミック
ス部品であり、温度差ΔTが500℃,600℃,70
0℃であるものが熱衝撃を付与したセラミックス部品で
ある。そして、破壊靱性値KI C は、破断後の欠陥サイ
ズと楕円積分で求めた形状因子から算出する方法をとっ
た。図1から分かるように、亀裂導入した試料に熱衝撃
をかけることで、元の試料即ち亀裂導入したままの試料
(例えば、室温22℃)の強度に比較して17%も向上
していることが分かる。また、温度差ΔTが700℃に
なると、破壊靱性値KI C が低下する傾向がみられる
が、熱衝撃を付与しない試料(例えば、室温22℃)に
比較して向上していることが分かる。以上のことから、
セラミックス部品に対して熱衝撃を与える温度差ΔT
は、少なくとも実質的に500℃以上で行なわれると、
破断強度Mpa及び破壊靱性値KI C を向上させること
が分かる。
【0023】次に、このセラミックス部品の各試料のS
EM(Scanning Electron Microscopy)で観察したSE
M像即ち組織について説明する。セラミックス部品に亀
裂を導入した後に、そのセラミックス部品の表面を観察
した組織即ちSEM像を撮り、また、セラミックス部品
に亀裂を導入した後のセラミックス部品に対して、52
2℃に加熱した後に22℃の水中に投入して急冷し、熱
衝撃を付与したセラミックス部品について観察した組織
即ちSEM像を撮った。この時、セラミックス部品につ
いては、同一の試料について観察を行い、しかも同一の
視野を観察した。各組織図の写真では、Si3 4 が黒
色の部分として現れ、また、亀裂は黒色の部分中に白色
の細長い引っ掻ききずとして現れた。両者の写真を比較
すると、セラミックス部品に導入された亀裂は、熱衝撃
を付与することによって亀裂幅が明らかに狭くなってい
ることが確認できた。
【0024】次に、このセラミックス部品について、亀
裂を形成した亀裂先端近傍について、X線によって残留
応力の測定を行なったところ、亀裂を導入した直後のセ
ラミックス部品に付いては、約110MPaの引張モー
ドの応力が残留していた。しかしながら、セラミックス
部品に亀裂を導入した後に、亀裂近傍に熱衝撃を付与し
たセラミックス部品については、約30MPaの圧縮モ
ードの残留応力に変化していることが分かった。セラミ
ックス部品に対する圧縮モードの残留応力は、強度向上
に有利な状態である。
【0025】また、このセラミックス部品の別の実施例
として、先端の曲率半径が10μm程度、深さ3mmの
切欠きを有するセラミックス部品を作製した。このセラ
ミックス部品を、SEMで組織を観察したところ、その
先端からさらに亀裂が伸びていることが分かった。この
切欠きを有するセラミックス部品を、522℃まで加熱
した後、水中に投入して急冷し、セラミックス部品に熱
衝撃を付与した。そこで、この熱衝撃付与した切欠きを
有するセラミックス部品と、熱衝撃付与を行なっていな
い切欠きを有するセラミックス部品とについて、切欠き
近傍を含むような曲げ試験片をそれぞれ30本作製し
た。それぞれについて、破断強度MPa及び破壊靱性値
I C を測定した。その結果、熱衝撃を与えていない亀
裂導入したままの試験片の平均強度は、435MPaで
あり、破壊靱性値KI C は10.5MPa・m1 / 2
あった。これに対して、熱衝撃付与した切欠きを有する
試験片の平均強度は、540MPaであり、破壊靱性値
I C は11.6MPa・m 1 / 2 であった。即ち、熱
衝撃付与した切欠き付き試験片は、熱衝撃付与を行なっ
ていない切欠き付き試験片に比較して、破断強度及び破
壊靱性値が向上していることが分かる。
【0026】更に、この発明によるセラミックス部品の
他の実施例について説明する。上記実施例と同様に、先
端の曲率半径が10μm程度、深さ3mmの切欠きを有
するセラミックス部品を作製した。このセラミックス部
品を、SEMで組織を観察したところ、その先端からさ
らに亀裂が伸びていることが分かった。この切欠きを有
するセラミックス部品を、522℃まで加熱した後、水
中に投入して急冷し、セラミックス部品に熱衝撃を付与
した。次いで、このセラミックス部品の表面に有機ケイ
素ポリマーを付着させた。具体的には、有機ケイ素ポリ
マーとしてポリシラザンを使用した。即ち、このセラミ
ックス部品を10wt%濃度のポリシラザン溶液中に浸
し、セラミックス部品の表面にポリシラザンを付着させ
た。次いで、アンモニア雰囲気中で最高800℃まで加
熱し、ポリシラザン層をセラミックス膜に転化させた。
このセラミックス膜を有し且つ熱衝撃を付与した切欠き
を有するセラミックス部品について、切欠き近傍を含む
ような曲げ試験片を30本作製した。曲げ試験片の強度
を測定したところ、平均強度は590MPaであり、破
壊靱性値KI C は12.1MPa・m1 / 2 であった。
即ち、セラミックス膜を有するセラミックス部品は、セ
ラミックス膜を有していないセラミックス部品に比較し
て破断強度及び破壊靱性値は更に向上している。
【0027】
【発明の効果】この発明によるセラミックス部品及びそ
の製造方法は、上記のように構成されており、次のよう
な効果を有する。即ち、このセラミックス部品は、亀
裂、切欠き等のダメージの近傍に圧縮応力が残留してい
るので、亀裂等近傍に存在する上記圧縮応力が亀裂、切
欠き等のダメージを押し縮めるように作用し、強度及び
破壊靱性を向上させることができ、エンジン部品等に使
用できる十分な強度を確保できる。
【0028】或いは、このセラミックス部品の製造方法
は、亀裂、切欠き等のダメージを有するセラミックス部
品を加熱し、次いで加熱した前記セラミックス部品を急
冷したので、亀裂、切欠き等のダメージを有する部分に
圧縮応力を残留し、強度及び破壊靱性を向上させること
ができる。しかも、前記セラミックス部品の熱衝撃を付
与する加熱温度は500℃以上であれば、十分な強度及
び破壊靱性を向上させるとができ、また、前記セラミッ
クス部品の加熱は大気中で行うことができるものであ
る。
【0029】また、このセラミックス部品の製造方法に
おいて、加熱した前記セラミックス部品を急冷した後
に、前記セラミックス部品の表面に有機ケイ素ポリマー
を付着させ、該有機ケイ素ポリマーを熱分解させること
によって前記有機ケイ素ポリマーをセラミックスに転化
させたので、セラミックス膜を有してにないセラミック
ス部品より更に一層強度及び破壊靱性を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるセラミックス部品の熱衝撃付与
に与えた温度差に対する破断強度を示すグラフである。
【図2】この発明によるセラミックス部品の熱衝撃付与
に与えた温度差に対する破壊靱性値を示すグラフであ
る。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亀裂、切欠き等のダメージの近傍に圧縮
    応力が残留していることを特徴とするセラミックス部
    品。
  2. 【請求項2】 亀裂、切欠き等のダメージを有する部分
    の表面にセラミックス膜が形成されていることを特徴と
    する請求項1に記載のセラミックス部品。
  3. 【請求項3】 前記セラミックス膜が非晶質であること
    を特徴とする請求項2に記載のセラミックス部品。
  4. 【請求項4】 亀裂、切欠き等のダメージを有するセラ
    ミックス部品を加熱し、次いで加熱した前記セラミック
    ス部品を急冷して熱衝撃を付与することを特徴とするセ
    ラミックス部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記セラミックス部品の加熱温度は実質
    的に500℃以上であることを特徴とする請求項4に記
    載のセラミックス部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記セラミックス部品の加熱は大気中で
    行なわれることを特徴とする請求項4に記載のセラミッ
    クス部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 加熱した前記セラミックス部品を急冷し
    た後に、前記セラミックス部品の表面に有機ケイ素ポリ
    マーを付着させ、該有機ケイ素ポリマーを熱分解させる
    ことによって前記有機ケイ素ポリマーをセラミックスに
    転化させたことを特徴とする請求項4に記載のセラミッ
    クス部品の製造方法。
JP4304420A 1992-10-19 1992-10-19 セラミックス部品及びその製造方法 Pending JPH06128021A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4304420A JPH06128021A (ja) 1992-10-19 1992-10-19 セラミックス部品及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4304420A JPH06128021A (ja) 1992-10-19 1992-10-19 セラミックス部品及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06128021A true JPH06128021A (ja) 1994-05-10

Family

ID=17932787

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4304420A Pending JPH06128021A (ja) 1992-10-19 1992-10-19 セラミックス部品及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06128021A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6884386B2 (en) Method of toughening and modifying ceramic and ceramic products
Du et al. Deformation and fracture behaviours of a YAG single crystal characterized using nanoindentation method
EP1741688A1 (en) Method of surface modification for thermal shock resistance and member thereof
Chu et al. Crack healing in silicon carbide
JPH06128021A (ja) セラミックス部品及びその製造方法
JP3869172B2 (ja) 脆性材の表面強靭化方法
CN1618769A (zh) 一种使用玻璃进行氧化物陶瓷表面改良的方法
JPH11147769A (ja) 窒化珪素セラミック材及びその製造方法
Steffen et al. Cyclic fatigue-crack propagation in ceramics: Long and small crack behavior
JPH07315915A (ja) 配向性アルミナ質焼結体
OHJI et al. Cyclic Fatigue Strength of Engineering Ceramics a High Temperatures
EP2832709A1 (en) Process for producing inorganic-fiber-bonded ceramic material
JPS6363518B2 (ja)
KR100602611B1 (ko) 탄화규소의 표면개질 방법 및 표면개질된 탄화규소
KR100576609B1 (ko) 잔류 응력에 대한 기공성 완충층을 포함하는 플라즈마내식성 부재
SU1675356A1 (ru) Способ обработки металлических изделий
SU1684265A1 (ru) Способ выбора оптимальных режимов термообработки керамики на основе нитрида кремни
Feldman et al. Thermo-chemical strengthening of Nd: YAG laser rods
TW201920014A (zh) 具有增進的強度性質之熱強化玻璃以及用於製造之方法
Green et al. Strengthening, crack arrest and multiple cracking in brittle materials using residual stresses
Costa Oliveira et al. Dynamic fatigue behaviour of a steatite ceramic: Dynamisches Ermüdungsverhalten einer Steatit‐Keramik
SU1206259A1 (ru) Способ изготовлени бетонной футеровки
JPH09194260A (ja) 可撓性セラミックス及びその製造方法
CN113035709A (zh) 一种改善SiC器件界面特征的方法
JPH11147774A (ja) セラミック材及びその製造方法