JPH0612796A - 磁気ヘッド・アクチュエータ - Google Patents

磁気ヘッド・アクチュエータ

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JPH0612796A
JPH0612796A JP17309192A JP17309192A JPH0612796A JP H0612796 A JPH0612796 A JP H0612796A JP 17309192 A JP17309192 A JP 17309192A JP 17309192 A JP17309192 A JP 17309192A JP H0612796 A JPH0612796 A JP H0612796A
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JP
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magnetic head
air gap
magnetic
bobbin
yoke
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JP17309192A
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Katsuhide Hasegawa
勝英 長谷川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型(外径が小さい)で部品点数の少ない磁
気ヘッド・アクチュエータを提供すること。 【構成】 ボビンの一端部にスリット4Aを形成して軸
方向に変形する弾性変形部24を設ける。これによって
ボビン4の一端部の径が小さくなり小型化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば磁気ヘッドを動
かしてトラッキング動作を行なわせるための磁気ヘッド
・アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(1)従来より磁気ヘッド・アクチュエータとしては、
ボイスコイルを利用するものが知られている。その概略
構成を図4に示す。図4において1A,1Bは永久磁
石、2は内ヨーク、3A,3B,3Cは外ヨーク、8は
磁気ヘッド、5A,5Bはジンバルバネ、4はボイスコ
イルである。円柱上の永久磁石1A,1Bは同一磁極
(本例ではN極)を対向させてあるので、両方の磁石か
ら出た磁束は、内ヨーク2からボイスコイル4の配され
たエアーギャップ部10を通り、外ヨーク内を通ってS
極に戻る。すなわち、エアーギャップ部10には内ヨー
ク2から外ヨーク3Bに向う放射状の磁場が形成され
る。ボイスコイル4は永久磁石1A,1Bの外側に配さ
れた2つのジンバルバネ5A,5Bに取付けられてお
り、軸方向に変位可能に支持されている。したがって、
コイル4に電流を流すことによりエアーギャップ10内
の磁束との間に力が発生し、ジンバルバネ5A,5Bの
反力とのつり合い位置まで軸方向に変位する。このボイ
スコイルに磁気ヘッド8を固着して、アクチュエータと
している。
【0003】(2)従来から磁気ヘッドのアクチュエー
タにはボイスコイルを利用した図8に示すようなものが
知られている。図において、101A,101Bは永久
磁石、102は内ヨーク、103A,103Bおよび1
03Cは外ヨークであり、永久磁石101A,101B
と内ヨーク102とは同径,同心に形成されていて、ボ
イスコイル104が内ヨーク102と外ヨーク103B
との間のエアーギャップ部105に沿って移動可能に保
持されている。
【0004】106Aおよび106Bはボイスコイル1
04をその中心軸方向に移動可能に支持しているジンバ
ルばね、107はコイルホルダ108A,108Bのう
ち下方のコイルホルダ108Bから延在されたヘッド支
持部108Cに装着された磁気ヘッド、109Aおよび
109Bはボイスコイル104や磁気ヘッド107から
引出された配線用回路基板、110は外部を被覆してい
るシールドケースである。
【0005】このように構成された磁気ヘッド・アクチ
ュエータでは、永久磁石101Aおよび101Bが同一
磁極(本例ではN極)同士を対抗させるようにして設け
られているので、双方の磁石101A,101Bからの
磁束はそれぞれ内ヨーク102からエアーギャップ部1
05、外ヨーク103Bを経て、さらに外ヨーク103
A,103Cを介して各磁石のS極に戻るループを形成
する。そこで、エアーギャップ部105には内ヨーク1
02から外ヨーク103Bに向けて放射状の磁場が形成
されることになる。
【0006】いま、ボイスコイル104に電流を流す
と、エアーギャップ部105に形成される磁束を横切る
方向に力が発生し、それによってジンバルばね106
A,106Bに支持されているボイスコイル104がば
ねの反力とつり合う状態にまでその軸方向に変位する。
よって、この変位を利用して磁気ヘッド107のアクチ
ュエータとして継続させることができる。
【0007】(3)従来から、磁気ヘッド・アクチュエ
ータとしては、ボイスコイルを利用したものが知られて
いる。その概略構成を図11に示す。
【0008】図11において201A,201Bは永久
磁石、202は内ヨーク、203A,203B,203
Cは外ヨーク、208は磁気ヘッド、205A,205
Bはジンバルばね、204はボイスコイルである。
【0009】円柱状の永久磁石201A,201Bは同
一磁極(本例ではN極)を対向させてあるので、両方の
磁石から出た磁束は、内ヨーク202からボイスコイル
204の配されたエアーギャップ部210を通り、外ヨ
ーク内を通ってS極に戻る。すなわち、エアーギャップ
部210には内ヨーク202から外ヨーク部203Bに
向う放射状の磁場が形成される。
【0010】ボイスコイル4は永久磁石201A,20
1Bの外側に配された2つのジンバルばね205A,2
05Bに取付けられており、軸方向に変位可能に支持さ
れている。したがって、コイル204に電流を流すこと
によりエアーギャップ210内の磁束との間に力が発生
し、ジンバルばね205A,205Bの反力とのつり合
い位置まで軸方向に変位する。このボイスコイル4に磁
気ヘッド208を固着して、アクチュエータとしてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例(1)では、永久磁石の外側にジンバルバネを配して
いるため、エアーギャップ部の径に対してアクチュエー
タの外径がそれだけ大きくなってしまい、小型化が困難
であった。
【0012】また、上記従来例(2)では、ボイスコイ
ル104の外側にジンバルばね106A,106Bの可
動部が配置される構成のために、その可動部が配置され
る分だけ少なくともアクチュエータ全体としての径が大
きくなる。また、ジンバルばね106A,106Bから
ヘッド支持部108Cや配線を外方に引出すために、磁
気回路を構成している外ヨーク103Bの一部を切欠く
必要があり、これらの切欠き部111から磁束が漏れ易
いという欠点があった。
【0013】さらにまた、磁束の漏れが大きく、その漏
れが磁気ヘッド107に導入されると、十分な性能が保
持できなくなるので、磁気ヘッド107を磁場からでき
るだけ引離したり、シールドを施す等の対策が必要であ
り、そのためにもアクチュエータ全体が大きくなってし
まい、また部品点数が増大する等の不都合が生じてい
た。
【0014】また、可動する磁気ヘッド107への配線
が磁気回路内を横切る構成ではヘッド107の振動に対
応した起電力が生じる虞があり、かかる影響を抑制する
ために再生アンプの低域を規制する等の必要が生じる
が、特にディジタル記録方式においては従来のFM方式
に比べてより低い周波数までの帯域が要求される(方式
によっては直流成分まで要求される)ので、規制できな
いこともある。
【0015】さらに、上記従来例(3)では、永久磁石
の外側にジンバルばねを配しているため、エアーギャッ
プ部の径に対してアクチュエータの外形をそれだけ大き
くしなければならないという欠点が見られた。
【0016】また、磁気回路の内部にジンバルばねが配
されていることから、外ヨークの一部を切欠いて可動突
出させ、そこに磁気ヘッドを積載する構造となってい
る。すなわち、磁束が最も漏れやすい切欠部の近傍に磁
気ヘッドを配すことになり、この漏れ磁束の影響を避け
るために、磁気ヘッドを径方向に大きく突出させて離し
たり、シールドケースを用いる等の対策が必要となり、
それだけアクチュエータの占めるスペースが大きくなる
という欠点があった。
【0017】さらに上記従来例(3)では、可動側に設
けられている磁気ヘッドへの配線を、磁気回路の内部を
通す構成とすると、磁気ヘッドの振動に対応した起電力
が生ずるおそれがあるため、この影響を避けるよう再生
アンプの低域を抑圧する等の配慮が必要であった。
【0018】特に、デジタル記録方式においては、従来
のFM記録方式に比べてより低周波数まで帯域が必要で
あるため(方式によっては直流成分まで必要)、適用し
難い場合も見られた。
【0019】そこで本発明の目的(1)は、以上のよう
な問題を解消した磁気ヘッド・アクチュエータを提供す
ることにある。
【0020】本発明の目的(2)は、以上に述べてきた
ような従来の問題点に着目し、これらの問題の解決を図
るべく、本体の小型化と共に磁束漏れの抑制によって高
性能化された磁気ヘッド・アクチュエータを提供するこ
とにある。
【0021】よって本発明の目的(3)は、上述の点に
鑑み、アクチュエータ全体の寸法を小形化すると共に、
漏れ磁束が磁気ヘッドに悪影響を与えることのないよう
構成した磁気ヘッド・アクチュエータを提供することに
ある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的(1)を達成す
るため、本発明は、エアーギャップを有する磁路を形成
する磁性材と、駆動用コイルが巻回されるとともに磁気
ヘッドが固着され、前記エアーギャップ内に弾性的に保
持されたボビンとを有し、前記ボビンの少なくとも一端
に軸方向に変形する弾性変形部を設けたことを特徴とす
る。
【0023】上記目的(2)を達成するために、本発明
は、複数の永久磁石と一体の円柱状に形成された内ヨー
クと、該内ヨークとの間にエアーギャップ部を介して同
心に配設され、これらの間に磁気回路を形成する外ヨー
クと、弾性支持部材により前記エアーギャップ部に沿っ
て移動自在に弾性支持される電磁コイル部と、該電磁コ
イル部に前記弾性支持部材の可動部を介して装着された
磁気ヘッドとを有する磁気ヘッド・アクチュエータにお
いて、前記電磁コイル部の一方の端部に当該電磁コイル
部の軸方向の移動を許容する弾性支持部を設けると共
に、他方の端部に前記軸方向に沿って前記磁気回路より
外方に延在させた脚部を設け、該脚部を前記弾性支持部
材の可動部の外側に連結させるようにしたことを特徴と
する。
【0024】上記目的(3)を達成するため、本発明
は、エアーギャップを有する磁路を形成するためのヨー
クおよび永久磁石と、弾性支持部材により前記エアーギ
ャップ内を変位可能に支持され、磁気ヘッドを固着した
コイルとを備え、前記コイルの少なくとも一端に複数の
突出部を設け、前記ヨークに設けた小孔より突出させて
前記弾性支持部材に固着したことを特徴とする。
【0025】
【作用】本発明によれば、ボビンの少なくとも一端に軸
方向に変形する弾性変形部を設けることにより、少なく
とも一方のジンバルバネを使用しなくてすむようにな
り、小型化が可能になる。
【0026】さらに、本発明によれば、電磁コイル部を
自体の一方の端部に設けた弾性支持部と他方の脚部に連
結された弾性支持部材とで弾性支持させるようになし
て、かつ脚部を弾性支持部材の可動部の外側に連結する
ようにしたことによって、電磁コイル部のさらに外側に
配設される外ヨークの径を抑制することが可能なことか
らアクチュエータを小型化することができ、さらに上記
の連結が磁気回路外でなされることにより、磁束漏れの
影響を少なくできる。
【0027】さらに、本発明では、ボイスコイルに突出
部を設けて、これを磁気回路の外側で支持するようにし
ている。すなわち、磁気回路部とコイル支持部を軸方向
に離隔させることで、エアーギャップ部と永久磁石の直
径をアクチュエータの外径に対して最大限まで大きくし
ている。
【0028】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0029】(実施例1)図1,図2は本発明の第一の
実施例の断面図およびボビンの斜視図である。図におい
て、1A,1Bは永久磁石、2は内ヨーク、3A,3
B,3Cは外ヨーク、4はコイル14が巻回されたボビ
ン、5はジンバルバネ、25A,25Bはコイルおよび
磁気ヘッド8の配線用のフレキシブルプリント基板であ
る。
【0030】ボビン4には、スリット4Aを刻むことに
よって、軸方向に弾性変形可能であり、しかも径方向に
剛性のある変形部24が設けられており、その固定端3
4は外ヨーク3A,3Bに固着されている。ボビン4の
反対側の端部は、補強部材15Bを介してジンバルバネ
5の可動部分に接続されている。このように、ボビン4
は両端部を軸方向に弾性支持しつつエアーギャップ10
内に保持する構成とされている。コイル14の配線は、
フレキシブル基板25Aの可動側に接続することによっ
て行なわれている。
【0031】前述の従来例と比較すれば明らかなよう
に、エアーギャップ部から上方の部分の外径が大幅に小
さくなっている。また、ジンバルバネが一枚減ってお
り、それだけ組立が容易で、部品コストの節約にもなっ
ている。
【0032】(実施例2)前述の実施例においてはボビ
ン4の一端だけに弾性変形部を設けたが、両端に設けて
もよい。この場合、ジンバルバネを使用しないようにす
ることも可能であり、磁気ヘッド8を積載するための板
状部材をボビン4の可動部分に固着しさえすれば良い。
また、前述の実施例のジンバルバネのようにボビンの弾
性変形部と共用する弾性支持手段としては、種々の板バ
ネの他、コイルバネでも良い。図3はそのような実施例
の断面図であって、ボビン4の両端部に設けた弾性変形
部24A,24Bに圧縮バネ54A,54Bが同軸にな
るように嵌合させてあり、必要なストローク内でバネが
のびきらないように組込時にバネ54A,54Bに予圧
が与えられている。
【0033】本実施例の場合、配線スペースは必要であ
るが、前述の実施例よりさらに小型化が可能である。な
お、本実施例ではヘッド8の配線をアクチュエータの外
部にフレキシブルプリント基板25Bを用いて行なって
おり、コイル14の配線もヘッド8と同一平面内で別位
相の部分に同様の突出部を設けて不図示のフレキシブル
プリント基板(25A)を用いて行なっている。またヘ
ッド積載用板状部材15のアクチュエータの外側の部分
にジンバルバネ等の弾性支持を行なわせることももちろ
ん可能である。その場合、コイルバネ54A,54Bの
少なくとも一方を廃止できることは言うまでもない。
【0034】(実施例3)図5は本発明の第3の実施例
を示す。ここで、本実施例によるボイスコイル114
は、図6にも示されているように、その一方の端部に環
状の固定部114Aを有すると共に、他方の端部に軸方
向に延在された複数の脚部114Bを有する。また、1
14Cはコイル巻回部114Dと上記固定部114Aと
の間に設けられ、軸方向に弾性変形が可能な弾性変形部
(以下でばね部という)である。このばね部114Cは
例えば複数の周方向に断続するスリットまたはスパイラ
ル状のスリットの形成等によって、軸方向の伸縮変形は
許容するが、半径方向の変形に対しては剛性を保つよう
に構成されている。
【0035】さらにまた、116はジンバルばね、11
7はジンバルばね116の可動部116Aから延在部1
16Bに取付けられた磁気ヘッド、118は図7に示す
ようにジンバルばね116を可動に保持すると共に、下
側の外ヨーク103Cとアクチュエータ支持体120と
の間に支持されるコイルホルダである。なお、本例のコ
イルホルダ118にはその上下面にコイル114E(図
6参照)用および磁気ヘッド117(図7参照)用のフ
レキシブル回路基板119A,119Bが添装されてい
る。そして、上記のように構成したジンバルばね116
に対し、ボイスコイル114の複数の脚部114Bを図
5に示すように下側の外ヨーク103Cに設けた孔10
3Dからさらに下方に貫通させて、ジンバルばね116
の脚固走孔116Cに嵌着固定する。
【0036】このように構成した磁気ヘッド・アクチュ
エータでは、ボイスコイル114に電流を流すと、エア
ーギャップ部105に形成される磁束を横切る方向に力
が作用する。そして、ボイスコイル114自体のばね部
114Cとジンバルばね116との双方によって弾性支
持されているボイスコイル114がこれらのばねの反力
と均合う状態にまで軸方向に変位し、この変位に応じて
磁気ヘッド117を駆動させることができる。
【0037】しかも、本例のように、ジンバルばね11
6の可動部116Aをボイスコイル114の内側に位置
させるように構成したことによって、エアーギャップ部
105の外側に設けられる外ヨークを格別に大きい径と
する必要がなくなり、アクチェエータとしての全体径の
大幅な細径化を計ることができると共に、機能的にも高
性能化を期待することができる。また、磁気回路をほぼ
閉じた形に保つことが可能な上、さらにジンバルばね1
16を介して外に突出させる磁気ヘッド117を磁気回
路外に置くことができるので、磁束の漏れを従来に比し
て著しく抑制することができる。
【0038】以上に述べた第3の実施例では、ボイスコ
イルのばね部を形成するのにスリットを設けるようにし
たが、これに代えてダイヤフラム式のばねあるいは板ば
ね式のばねを一体に形成するようにしてもよい。また、
ボイスコイルに設けた脚部の数も図6に示したような4
本に限られるものではなく、適切にジンバルばねと結合
できるように配置される限り本数はいくらであってもよ
い。特にこの脚部には比較的に大きい力が連続的にかか
るので、それに耐えるように別材料で形成し、ボイスコ
イルに接続するようにしてもよい。
【0039】(実施例4)図9および図10は、それぞ
れ本発明の第4の実施例を示す断面図および分解斜視図
である。これら各図において、201A,201Bは軸
方向に着磁された円板状の永久磁石、202は内ヨー
ク、203A〜203Cは外ヨークである。
【0040】内ヨーク202と外ヨーク203A,20
3B,203Cには軟鉄等の高透磁率材料が用いられて
おり、永久磁石201A,201Bから出た磁束は、内
ヨーク202からエアーギャップ210を通って外ヨー
ク203Bに流れ、外ヨーク203A,203Cを通っ
て 永久磁石201A,201Bに戻る。
【0041】エアーギャップ210内には、ジンバルば
ね205A,205Bによって軸方向に変位可能に支持
されたボビン204が収納されている。
【0042】ボビン204に巻かれたコイル214は、
フレキシブルプリント基板225Aに接続され、給電さ
れる。フレキシブルプリント基板225Aは略円環状で
あり、固定側が補強部材215Aによって、また可動側
が補強部材235Aによってジンバルばね205Aに固
着されている。
【0043】また、磁気ヘッド208A,208Bはジ
ンバルばね205Bの突出部405A,405Bに固着
され、その巻線はフレキシブルプリント基板225Bに
接続されている。この基板225Bもまた基板225A
と同様に補強部材215B,235Bを介してジンバル
ばね205Bに固着されている。
【0044】213A,213Bはジンバルばねを保護
する部材であって、取扱いを容易にするとともに、軟鉄
を用いることにより、電磁的にシールドの役目も果たさ
せることが可能であることはいうまでもないが、本実施
例においては、非磁性のアルミ材を用いている。
【0045】次に、ボビン204とジンバルばね205
A,205Bの接続部についてさらに詳しく説明する。
【0046】ボビン204には複数の突起部304A,
304Bが一体的に形成されており、これが外ヨーク2
03A,203Cに設けられた小孔303A,303B
を貫通し、ジンバルばね205A,205Bのほぼ最外
周の可動側に設けられた角孔305A,305Bに係合
させられ、接着剤により固着されている(熱カシメ,圧
入等でも良い)。
【0047】ジンバルばね205A,205Bは、図1
0に示すように、薄版の最外周に近い部分に角孔305
A,305Bを設けて可動部とし、円弧上のスリットを
刻むことによって適当なバネ性が付与され、最内周が固
定側として用いられる。
【0048】このような構成により、エアーギャップ2
10には放射状の磁束が流れ、これとコイル214に流
される電流の作用によりボビン204を軸方向に変位さ
せる力を生じさせることができ、ジンバルばね205
A,205Bの反力とのつり合い位置まで変位させるこ
とができる。本実施例において、磁気回路は外ヨーク2
03A,203B,203Cにより完全に囲まれてお
り、ヨークが飽和しない限り、磁束の漏れは小孔303
A,303Bの部分でわずかしか生じない。しかも、小
孔303Bは磁気ヘッド208A,208Bから離れた
位置にあり、漏れ磁束の影響はほとんど無いといって良
い。配線への影響についても同様である。
【0049】ここで、本実施例と前述の従来例(図11
参照)と比較する。いま、アクチュエータの外径を同一
とするならば、本実施例の方がマグネットが大径で偏平
になっている。これは、希土類磁石やネオジム磁石のよ
うな高保磁力の高性能な永久磁石材料に適した形状であ
り、より高いギャップ磁束密度をより少量の磁石量で得
ることが可能になる。
【0050】なぜなら、内ヨークの軸方向長さを一定と
すると、磁石の断面積は半径の2乗に、エアーギャップ
の面積は半径に比例するため、半径が1.5倍ならばエ
アーギャップの面積に対する、磁石の断面積の比が1.
5倍になり、それだけ多くの磁束を集中させることがで
きるからである。
【0051】また、偏平化は磁石の動作点を有利に選ぶ
ことで磁石量を減少させ、アクチャエータの軸方向寸法
を小さくするのに役立つ。すなわち、パーミアンス係数
が2前後になるように磁石の厚さを選ぶことにより、パ
ーミアンス係数4の場合に比し、ギャップ磁束密度は約
17%減少するが、磁石厚さは約50%小さくなる。
【0052】このように、占有体積を小さくしながらギ
ャップ磁束密度を高めること、すなわち高性能化を達成
することが可能となる。
【0053】次に、その他の実施例について説明する。
【0054】図9および図10に示した第4の実施例に
おいては、弾性支持部材として2つのジンバルばねを用
いたが、他の支持方式も適用可能である。例えば、ジン
バルばねを1枚だけにしても良いし、エアーギャップに
磁性流体を注入し、磁気軸受として動作させても良い。
【0055】また、第4の実施例では、ボビンと一体的
に突出部を設けたが、板状または棒状の別部材としても
良い。この場合、材料を変えることで突出部の強度を高
めたり、加工を容易にすることが可能である。但し、非
磁性であること、比強度が高いこと(すなわち重量が増
加しないこと)が必要である。
【0056】また、一般に引張強度が圧縮強度より高い
材料が多く、特に突出部は細長い形状であるので、引張
方向の力を与圧として与えるようにして両端のばねに固
着することで突出部の強度に余裕を持たせることができ
る。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればボ
ビンの少なくとも一端に弾性変形部を設けたことによっ
て、アクチュエータの小型化が可能になり、また部品点
数も減らすことができるという効果がある。
【0058】さらに、本発明によれば、前記電磁コイル
部の一方の端部に当該電磁コイル部の軸方向の移動を許
容する弾性支持部を設けると共に、他方の端部に前記軸
方向に沿って前記磁気回路より外方に延在させた脚部を
設け、該脚部を前記弾性支持部材の可動部の外側に連結
させるようにしたので、アクチュエータの細径化,小型
化を図ることができると共に、ボイスコイルにジンバル
ばねを介して取付けられる磁気ヘッド支持部を磁気回路
外に設定可能としたことにより磁束漏れの影響などを低
減する効果が得られる。
【0059】さらに、本発明によれば、ボイスコイルに
突出部を設けてこれを磁気回路の外側で支持することに
より、エアーギャップ部の磁束密度を高め、アクチュエ
ータの高性能化を図ると共に、外径を小さくすることが
可能となる。さらに、本発明によれば、磁石材料の使用
量を少なくしてコストを下げることが可能になると共
に、磁気ヘッドや配線への漏れ磁束の影響を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例にかかるアクチュエータ
の断面図である。
【図2】同実施例におけるボビンの斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施例にかかるアクチュエータ
の断面図である。
【図4】従来のアクチュエータの断面図である。
【図5】本発明磁気ヘッド・アクチュエータの構成の一
例を示す断面図である。
【図6】本発明にかかるボイスコイルの構成例を示す斜
視図である。
【図7】本発明にかかるジンバルばねおよびその磁気ヘ
ッド支持構造を示す斜視図である。
【図8】従来例の構成を示す断面図である。
【図9】本発明の一実施例によるアクチュエータの断面
図である。
【図10】本発明の一実施例によるアクチュエータの分
解斜視図である。
【図11】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1A,1B 磁石 2 内ヨーク 3A,3B,3C 外ヨーク 4 ボビン 14 コイル 24 弾性変形部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアギャップを有する磁路を形成する磁
    性材と、駆動用コイルが巻回されるとともに磁気ヘッド
    が固着され、前記エアーギャップ内に弾性的に保持され
    たボビンとを有し、前記ボビンの少なくとも一端に軸方
    向に変形する弾性変形部を設けたことを特徴とする磁気
    ヘッド・アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 複数の永久磁石と一体の円柱状に形成さ
    れた内ヨークと、該内ヨークとの間にエアギャップ部を
    介して同心に配設され、これらの間に磁気回路を形成す
    る外ヨークと、弾性支持部材により前記エアギャップ部
    に沿って移動自在に弾性支持される電磁コイル部と、該
    電磁コイル部に前記弾性支持部材の可動部を介して装着
    された磁気ヘッドとを有する磁気ヘッド・アクチュエー
    タにおいて、 前記電磁コイル部の一方の端部に当該電磁コイル部の軸
    方向の移動を許容する弾性支持部を設けると共に、他方
    の端部に前記軸方向に沿って前記磁気回路より外方に延
    在させた脚部を設け、該脚部を前記弾性支持部材の可動
    部の外側に連結させるようにしたことを特徴とする磁気
    ヘッド・アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 エアギャップを有する磁路を形成するた
    めのヨークおよび永久磁石と、 弾性支持部材により前記エアギャップ内を変位可能に支
    持され、磁気ヘッドを固着したコイルとを備え、 前記コイルの少なくとも一端に複数の突出部を設け、前
    記ヨークに設けた小孔より突出させて前記弾性支持部材
    に固着したことを特徴とする磁気ヘッド・アクチュエー
    タ。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記突出部を前記弾
    性支持部材の外周側に固着し、内周側を固定側としたこ
    とを特徴とする磁気ヘッド・アクチュエータ。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09510534A (ja) * 1994-03-21 1997-10-21 サンパワー アイ エヌ シー. 往復運動物体を中心位置に向けるための撓性連結機構を有する流体ベアリング
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