JPH06127449A - 二輪又は三輪自動車の車体 - Google Patents

二輪又は三輪自動車の車体

Info

Publication number
JPH06127449A
JPH06127449A JP30628292A JP30628292A JPH06127449A JP H06127449 A JPH06127449 A JP H06127449A JP 30628292 A JP30628292 A JP 30628292A JP 30628292 A JP30628292 A JP 30628292A JP H06127449 A JPH06127449 A JP H06127449A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle body
rigidity
carbon fiber
resin
monocoque structure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30628292A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Uematsu
孝夫 植松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Kasei Corp filed Critical Mitsubishi Kasei Corp
Priority to JP30628292A priority Critical patent/JPH06127449A/ja
Publication of JPH06127449A publication Critical patent/JPH06127449A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 エポキシ樹脂をマトリックスとする炭素繊維
強化樹脂からなり、かつ樹脂中の炭素繊維の体積含量V
f(%)と樹脂の厚みt(mm)が、次式(1) 270≦(29×Vf+115)×t≦3800 --- (1) を満足する範囲内にある二輪車又は三輪車用のモノコッ
ク構造の車体。 【効果】 軽量で、実用的に適切な剛性を有し、乗り心
地が快適で操縦安定性の優れた二輪車又は三輪車用のモ
ノコック構造車体が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は二輪又は三輪自動車の車
体に関するものである。詳しくは、繊維強化樹脂により
構成された二輪又は三輪自動車のモノコック構造の車体
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、二輪又は三輪自動車の車体は、鉄
鋼材料の加工品あるいは鋳鋼製品で構成され、更に、車
体の構造を支持する主要部分は自転車に類似したパイプ
からなるフレ−ム構造となっている。近年、二輪自動車
(スク−タ−)の車体として、薄肉の繊維強化樹脂材料に
より中空状に一体的に構成された、所謂モノコック構造
の車体が提案されている(特公平3-224887号公報)。
【0003】繊維強化樹脂材料を用いたモノコック構造
の車体は、スチ−ル材料の車体に比較して軽量であり、
特に電動スク−タ−の場合には走行動力の負担が軽減さ
れ、また、モノコック構造とすることにより、電源電池
を搭載する電池用ケ−スを別異の構造として付設する必
要がない等の利点がある。
【0004】しかしながら、繊維強化樹脂材料を用いた
モノコック構造の車体においては、車体の剛性に関する
考慮が極めて重要であり、車体の剛性は大きいほど良い
というものではなく最適な範囲が存在する。即ち、剛性
が大き過ぎると車体が硬い感じとなり乗り心地が悪くな
る。また、剛性が小さ過ぎる場合は変形が過大となり操
縦安定性が劣る等の問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、軽量でしか
も適切な剛性を有すると共に、乗り心地が快適で操縦安
定性の優れた二輪又は三輪自動車用のモノコック構造の
車体を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成するために検討を重ねた結果、モノコック構造の
車体用の材料として、エポキシ樹脂を主たるマトリック
ス樹脂とする炭素繊維強化樹脂を使用し、しかも、この
材料中の炭素繊維の体積含量Vf(%)と、該炭素繊維強
化樹脂の厚みとを特定の範囲内に選ぶことにより、上記
の目的が達成されることを見い出し本発明に到達した。
【0007】即ち、本発明の要旨は、エポキシ樹脂を主
たるマトリックス樹脂とする炭素繊維強化樹脂から構成
され、かつ該炭素繊維強化樹脂中の炭素繊維の体積含量
Vf(%)と該炭素繊維強化樹脂の厚みt(mm)が、次式
(1) 270≦(29×Vf+115)×t≦3800 --- (1) を満足する範囲内にあることを特徴とする二輪又は三輪
自動車のモノコック構造の車体に存する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
モノコック構造の車体を構成する材料としては、エポキ
シ樹脂を主たるマトリックス樹脂とする炭素繊維強化樹
脂が使用される。エポキシ樹脂としては特に限られるも
のでなく、例えば、ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ル
F、ノボラック樹脂等とエピクロルヒドリンとの反応生
成物であるグリシジルエ−テル型エポキシ樹脂、あるい
はグリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステ
ル型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、ハロゲン化
エポキシ樹脂等が挙げられ、これらの一種又は二種以上
が使用される。硬化剤としては、アミン系硬化剤、カル
ボン酸無水物系硬化剤が用いられ、要すれば、更に硬化
促進剤が併用される。
【0009】一方、炭素繊維としては樹脂強化用のグレ
−ドが適している。繊維の長さは弾性率に関係し、従っ
て車体の剛性とも関連するので長い方が好ましい。具体
的にはアスペクト比100以上が望ましい。繊維径が10μm
の場合には1 mm以上が好ましく、更に好ましくは25 mm
以上であり、連続長繊維が最も望ましい。繊維の形態と
しては、以下に述べる成形法とも関連するが、25 mm程
度にカットしたチョップトストランドからなるランダム
配向のマットや、連続長繊維からなるコンティニュアス
ストランドマット、あるいは織物乃至はモノフィラメン
トがランダムに分散した不織布などが挙げられる。
【0010】炭素繊維強化エポキシ樹脂からなる車体の
部材は、周知の種々の成形法により作製することができ
る。少量を作製する場合は、ハンドレイアップ法や、プ
リプレグを積層しオ−トクレ−ブで成形する方法などの
手作りに近い方法が適用できる。一方、大量に作製する
場合は、反応射出成形(RIM)法、強化反応射出成形
(RRIM)法、構造反応射出成形(SRIM)法、レジン
・トランスファ−・モ−ルディング(RTM)法、フィラ
メントワインディング(FW)法又はシ−トモ−ルディン
グ(SMC)法などが適用される。
【0011】本発明のモノコック構造の車体は、上記の
成形法により作製した炭素繊維強化エポキシ樹脂材料の
部材から構成される。二輪車又は三輪自動車は、前輪と
後輪の車軸中心間距離(ホイ−ルベ−ス)で表現すると10
00 mm〜1650 mmの範囲であり、通常は1050 mm〜1270 mm
であるが、モノコック構造の車体はそのまま外板となり
得るので車体重量を1.5〜6 kg程度に軽量化することが
できる。
【0012】次に、図面につき説明するに、図1は本発
明のモノコック構造の車体を使用した二輪自動車(電動
スク−タ−)の一例の正面略図である。なお図1では、
本発明のモノコック構造の車体部分を他の部分と区別す
るため車体部分を特に太線で表示した。図2は図1のA
−A線における車体の断面の略図であり、図3は図1の
B−B線における車体の断面の略図である。図4はモノ
コック構造の車体の剛性測定装置の正面略図、図5はモ
ノコック構造の車体のねじり剛性の実測値と、前記(1)
式における(29×Vf+115)×tの計算値との関係を示
す図表である。
【0013】図1〜図3において、1はモノコック構造
の車体、1aは車体の左側の上部部材、1bは車体の右
側の上部部材であり、左右上部部材の上縁はビス止め等
により結合する。2は車体の下部部材で、左右の上部部
材1a,1bの下縁と下部部材2の上縁はビス止等によ
り一体に構成する。また、左側上部部材及び右側上部部
材の下縁側部と下部部材2の上縁側部には、図2及び図
3に示すように、それぞれ足乗せ用のステップ板用の3
a、3b及び4を延設して重ね合せビス止め等により結
合する。なお、左右上部部材1aと1bは分割せず、単
一の部材として一体に成形することもできる。5はフロ
ントフォ−ク、6は前輪、7は後輪、8はサドルであ
る。
【0014】本発明の最も大きな特徴は、モノコック構
造の車体を構成する炭素繊維強化エポキシ樹脂材料にお
いて、炭素繊維の体積含量Vf(%)と、該炭素繊維強化
樹脂の厚みt(mm)とを、次式(1) 270≦(29×Vf+115)×t≦3800 --- (1) を満足する範囲内とした点である。
【0015】一般にモノコック構造の車体の剛性には、
上下剛性、前後剛性、ねじり剛性の3種類があり、上下
剛性が小さ過ぎると乗車時に車体が沈み込んだり、凹凸
路の走行時に上下振動により車体の底部が路面を擦った
りする弊害を生じる。また、上下剛性が大き過ぎる場合
は、路面からの振動を拾い易く、乗り心地が悪くなった
り、ドライバ−が筋肉疲労を起し易くなる。
【0016】一方、前後剛性が小さ過ぎると、制動時に
ドライバ−が前方又は後方にのめる恐れがある。更に、
ねじり剛性が小さ過ぎると、ハンドルのキレが悪くなっ
たり、スラロ−ム走行や高速走行時の操縦安定性が劣化
する結果を招く。また、過度のねじれ変形を生じ、車体
に取り付けられたエンジンなどに負荷がかかることとな
る。
【0017】本発明者の検討の結果、炭素繊維強化エポ
キシ樹脂中の炭素繊維の体積含量Vf(%)と、該炭素繊
維強化樹脂の厚みt(mm)とを、前記(1)式を満足する範
囲内に選ぶことにより、軽量でしかも適切な剛性を有
し、乗り心地が快適で操縦安定性に優れた二輪又は三輪
自動車用のモノコック構造の車体が得られることが判明
した。即ち、炭素繊維強化エポキシ樹脂の系では、前記
(1)式の(29×Vf+115)×tの値は、車体の剛性にほ
ぼ比例し、所望の剛性のレベルに応じて、この値を適切
に選択することができる。例えば、通常の舗装道路の走
行を考慮した場合は、操縦安定性と乗り心地のバランス
及び車両重量の点で前記(1)式における(29×Vf+11
5)×tの値としては500〜2000の範囲が好ましい。
【0018】前記(1)式における炭素繊維の体積含量V
f(%)は、成形法ごとに成形し易い範囲があるので、そ
れに従って選べばよい。例えば、ハンドレイアップ法の
場合には、Vfは10〜30%であり、プリプレグを積層し
オ−トクレ−ブで成形する場合は40〜70である。また、
レジンインジェクション法やSRIM法の場合は10〜40
%である。FW法は、一般にはモノコック構造の車体の
ような複雑な形状物には適切ではないが、多数の動きの
自由度を有する最新鋭の装置によれば成形でき、Vfは
40〜70%が可能である。SMC法では、Vfは10〜50
%、好ましくは15〜40%が可能である。
【0019】前記(1)式における炭素繊維強化エポキシ
樹脂の厚みt(mm)は、平均厚みを表わし、厚み分布を持
たせることにより、変形し易い箇所を相対的に厚く、そ
うでない箇所は薄くすることができる。炭素繊維の配向
については、基本的にはランダム配向であるが、力のか
かる方向がほぼ一定していることが判っている場合は、
その方向に相対的に多く配向させることができる。本発
明のモノコック構造の車体に、モ−タ−又はエンジン、
フロントフォ−ク、前輪、後輪、サドル、その他の所要
の部材、計器類を組み込むことにより、二輪又は三輪自
動車を作製することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例について更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれ等の実
施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例に
おける車体の剛性は、図4の装置を用いて次に述べる方
法により測定したものである。図4において、モノコッ
ク構造の車体部分を他の部分と区別するために、車体部
分を特に太線で表示した。
【0021】図4は、モノコック構造の車体の剛性測定
装置の略図である。図4において、9は架台、10はハ
ンドルと前輪とをつなぐスチ−ル製のパイプ、11はパ
イプ10を回転させるための治具であり、ねじり剛性試
験の際に取り付けて使用する。12はスチ−ル製のパイ
プ(紙面に垂直)で10に対してT字型に溶接で取り付け
てある。パイプ12は上下剛性試験の際には架台9にネ
ジで固定し、また前後剛性試験の際には架台9の上に置
き、ネジ止めはせず点線で示す前後荷重をかける。13
は、ねじり剛性試験の際の回転軸の推定線である。
【0022】14はリアクッションピボットを車体に取
り付ける治具、15はリアフォ−クピボットを車体に取
り付ける治具、16はリアクッションに相当するスチ−
ル製のパイプである。17はスチ−ル製のパイプ(紙面
に垂直)で、リアフォ−クとパイプ16とをつないでお
り、上下剛性、前後剛性、ねじり剛性試験の何れの場合
にも架台にネジで固定されている。
【0023】モノコック構造の車体の上下剛性は、パイ
プ12及び17を架台9にネジで固定し、左右のステッ
プ部に矢印Xの方向に荷重を負荷し、荷重点での変位は
ダイヤルゲ−ジで測定した。また車体の前後剛性は、1
7を架台9にネジで固定し、12は架台9上に置き、1
2に対して矢印Yの方向に荷重を負荷し、荷重点での変
位はダイヤルゲ−ジで測定した。
【0024】更に、車体のねじり剛性は、17を架台9
にネジで固定し、一方回転用の治具11を架台9に固定
(図示せず)するが回転し得るようにしておく。12をフ
リ−にしておき、これに紙面に垂直に荷重を負荷し、そ
の結果として矢印Z方向のねじれを発生させ、荷重点1
2での変位はダイヤルゲ−ジで測定した。
【0025】実施例1 図1〜図3に示す一人乗り二輪電動自動車用のモノコッ
ク構造の車体を、左側及び右側の上部部材1a及び1b
と、下部部材2の三種類の部材から構成し、各部材を構
造反応射出成形法(SRIM)により成形した。上部部材
1aと1b及び下部部材2に対応する成形型を樹脂型で
作製し、この型を成形機のプラテン(定盤)に取り付けた
後、各部材と同一の形状に賦形した炭素繊維のランダム
配向のマットを型上に載置し型締めした。この型の中
に、下記の樹脂成分を射出して成形を行なった。
【0026】[樹脂成分]エポキシ樹脂として、ビスフ
ェノ−ルF型グリシジルエ−テル("エピクロン 830" 大
日本インキ化学社製)50部及びグリシジルメタクリレ−
ト("SYモノマ−G"阪本薬品社製)50部、カルボン酸無水
物としてメチルテトラヒドロ無水フタル酸("MT500" 新
日本理化社製)106部、硬化促進剤として2-エチル-4-メ
チルイミダゾ−ル("2E4MZ" 四国化成工業社製)5部及び
ラジカル重合開始剤として1,1-ビス(t-ブチルパ−オキ
シ)3,3,5-トリメチルシクロヘキサン("パ−ヘキサ3M"
日本油脂社製)1部からなる。
【0027】上記三種類の成形部材を夫々トリミングし
た後、左右の上部部材1a及び1bの上縁部をビス止め
して上部部材1を組み立て、次いで、上部部材1の下縁
部と下部部材2の下縁部をビス止めしてモノコック構造
の車体を組み立てた。
【0028】車体の炭素繊維の体積含量Vfは20%であ
り、平均厚みは1.4 mmであり、車体の重量は3.1 kgであ
った。この車体の上下剛性、前後剛性及びねじり剛性を
図4の装置により実測し、車体の重量と共に表1に示
す。なお、参考までに、参考例1及び2として、スチ−
ルパイプフレ−ム構造の2種の車体の剛性の測定値及び
車体重量を併記した。表1における剛性は、荷重(kg)/
荷重点における変位(mm)で表わした。
【0029】
【表1】
【0030】表1に示すように、本発明のモノコック構
造の車体は、参考例1及び2の車体に比し大幅に軽量化
されているにも拘らず、実用可能な剛性を保有している
ことが理解される。
【0031】本実施例で作製したモノコック構造の車体
に、モ−タ−、モ−タ−マウントブラケット、ベルトプ
−リ−、リアフォ−ク、ヘッドライト、ウインカ−、速
度計、フロントブレ−キ、リヤブレ−キ、バックミラ
−、リヤランプ、フロントカバ−、座席、リヤフェンダ
−、フロントインナ−フェンダ−、フロントフォ−ク、
ハンドルパイプ、前輪、後輪、リヤクッション、電池、
自立用スタンド、スタンドブラケット、コ−ドハ−ネス
類、モ−タ−コントロ−ラ、充電器、ヘッドパイプ、リ
ヤフォ−クピボット、リヤクッションピボット、警音器
等を組み付けて一人乗りの電動スク−タ−を作製した。
【0032】前輪と後輪の車軸間距離(ホイ−ルベ−ス)
は1080 mmであった。この二輪自動車について、周回コ
−スにおける一般走行試験(最高速度、制動距離、加速
性能、スラロ−ム走行性、一充電走行距離)及び凹凸路
における走行試験を実施して実用性があることが実証さ
れた。
【0033】実施例2〜4 実施例1の各成形部材において、炭素繊維の体積含量V
f(%)及び平均厚みt(mm)を表2に記載の通りとした外
は、実施例1と同様にしてモノコック構造の車体を組み
立てた。得られた車体のねじり剛性を図4の測定装置に
より実測した。その結果を車体の重量と共に表2に示
す。
【0034】
【表2】
【0035】実施例5 炭素繊維のUD(一方向性)プリプレグを用いて車体の部
材を作製した。予めエポキシ樹脂をマトリックスとして
含浸させて指触乾燥状態にした炭素繊維マット(プリプ
レグ)として、化成ファイバ−ライト社製のhyE10714AK
を使用した。実施例1の各部材と同じ形状の雌型を成形
用の型に使用し、プリプレグの積層は疑似等方の配向に
なるように行い、バッギングしたのち120℃で硬化させ
た。成形した各部材をトリミングし、実施例1と同様の
方法でモノコック構造の車体に組み立てた。炭素繊維の
体積含量Vfは55%であり、平均厚みtは1.2 mmであ
り、車体のねじり剛性は8.5 kg/mmであった。また車体
重量は3.1 kgであった。
【0036】図5は、実施例1〜5のモノコック構造車
体のねじり剛性の実測値と、(1)式における(29×Vf
+115)×tの計算値との関係を示す図表であり、縦軸は
車体のねじり剛性値(kg/mm)を示し、横軸は、(29×V
f+115)×tの計算値を示す。 図5によれば、(29×
Vf+115)×tの値が、実施例1〜5の車体の剛性に比
例することを示しており、また、同じ剛性を得るには、
(29×Vf+115)×tの値を同じにすればよいことを示
している。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、モノコック構造の車体
として、炭素繊維強化エポキシ樹脂を使用し、かつ、炭
素繊維の体積含量Vf(%)と炭素繊維強化樹脂の厚みを
特定の範囲から選ぶことにより、軽量で適切な剛性を有
し、乗り心地が快適で操縦安定性の優れた二輪又は三輪
自動車用のモノコック構造車体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車体を使用した二輪自動車の一例の正
面略図である。
【図2】図1のA−A線における車体断面の略図であ
る。
【図3】図1のB−B線における車体断面の略図であ
る。
【図4】本発明の車体の剛性測定装置の略図である。
【図5】本発明の車体のねじり剛性の実測値と計算値と
の関係を示す図表である。
【符号の説明】
1 モノコック構造の車体 1a 車体の左側の上部部材 1b 車体の右側の上部部材 2 車体の下部部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂を主たるマトリックス樹脂
    とする炭素繊維強化樹脂から構成され、かつ、該炭素繊
    維強化樹脂中の炭素繊維の体積含量Vf(%)と該炭素
    繊維強化樹脂の厚みt(mm)が、次式(1) 270≦(29×Vf+115)×t≦3800 −−− (1) を満足する範囲内にあることを特徴とする二輪又は三輪
    自動車のモノコック構造の車体。
JP30628292A 1992-10-20 1992-10-20 二輪又は三輪自動車の車体 Pending JPH06127449A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30628292A JPH06127449A (ja) 1992-10-20 1992-10-20 二輪又は三輪自動車の車体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30628292A JPH06127449A (ja) 1992-10-20 1992-10-20 二輪又は三輪自動車の車体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06127449A true JPH06127449A (ja) 1994-05-10

Family

ID=17955224

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30628292A Pending JPH06127449A (ja) 1992-10-20 1992-10-20 二輪又は三輪自動車の車体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06127449A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4829638A (en) * 1986-12-19 1989-05-16 Yoshida Kogyo K. K. Automatically locking slider
JP2009179279A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Honda Motor Co Ltd スクータ型車両のフロア構造
JP2009292467A (ja) * 2008-06-04 2009-12-17 Ducati Motor Holding Spa 改良され簡素化されたオートバイ
DE102011053100A1 (de) * 2011-08-30 2013-02-28 Rehau Ag + Co Zweiradrahmen, Zweirad und Verfahren zur Herstellung eines Zweiradrahmens
CN107499433A (zh) * 2017-09-11 2017-12-22 天津懿峯科技发展有限公司 一种铝合金个性电动车
WO2018056819A3 (en) * 2016-09-22 2018-07-26 Bolt Mobility B.V. Scooter
WO2018174037A1 (ja) * 2017-03-21 2018-09-27 ヤマハ発動機株式会社 傾斜車両
WO2018174036A1 (ja) * 2017-03-21 2018-09-27 ヤマハ発動機株式会社 傾斜車両
US11034404B2 (en) 2016-09-22 2021-06-15 Etergo B.V. Scooter

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4829638A (en) * 1986-12-19 1989-05-16 Yoshida Kogyo K. K. Automatically locking slider
JP2009179279A (ja) * 2008-01-31 2009-08-13 Honda Motor Co Ltd スクータ型車両のフロア構造
JP2009292467A (ja) * 2008-06-04 2009-12-17 Ducati Motor Holding Spa 改良され簡素化されたオートバイ
DE102011053100A1 (de) * 2011-08-30 2013-02-28 Rehau Ag + Co Zweiradrahmen, Zweirad und Verfahren zur Herstellung eines Zweiradrahmens
US11034404B2 (en) 2016-09-22 2021-06-15 Etergo B.V. Scooter
WO2018056819A3 (en) * 2016-09-22 2018-07-26 Bolt Mobility B.V. Scooter
WO2018174037A1 (ja) * 2017-03-21 2018-09-27 ヤマハ発動機株式会社 傾斜車両
WO2018174036A1 (ja) * 2017-03-21 2018-09-27 ヤマハ発動機株式会社 傾斜車両
TWI657958B (zh) * 2017-03-21 2019-05-01 日商山葉發動機股份有限公司 傾斜車輛
TWI659883B (zh) * 2017-03-21 2019-05-21 日商山葉發動機股份有限公司 傾斜車輛
JPWO2018174037A1 (ja) * 2017-03-21 2020-01-23 ヤマハ発動機株式会社 傾斜車両
JPWO2018174036A1 (ja) * 2017-03-21 2020-01-30 ヤマハ発動機株式会社 傾斜車両
CN107499433A (zh) * 2017-09-11 2017-12-22 天津懿峯科技发展有限公司 一种铝合金个性电动车

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4407383A (en) Motor vehicle
US7175191B2 (en) Bicycle front fork assembly
EP2386472A1 (en) Bycicle fork
EP1551691B1 (en) Bicycle seat post assembly
JPH06127449A (ja) 二輪又は三輪自動車の車体
JP2015051662A (ja) 鞍乗り型車両
EP4035982B1 (en) A handlebar for steering a vehicle
KR870004011Y1 (ko) 차량의 플로어(floor)장치
JPH0752837A (ja) モノコック構造の二輪または三輪自動車の車体
JPH0752838A (ja) モノコック構造の二輪または三輪自動車の車体
JPH06184324A (ja) 二輪又は三輪自動車の車体
JPH06184323A (ja) 二輪又は三輪自動車の車体
JPH06184322A (ja) 二輪又は三輪自動車の車体
JPH06184325A (ja) 二輪又は三輪自動車の車体
JPH07156852A (ja) スクータ型車両
TW200305520A (en) Bicycle straddled seat and rider support structure in bicycle
JP2021062724A (ja) 鞍乗型車両
CN218702517U (zh) 一种定点补强轮圈
CN201086782Y (zh) 一种前驱动、减震性能好的自行车
US20020030342A1 (en) Handcycle
JP2006123699A (ja) 樹脂製自転車フレーム又はその部品、及びそれらの製造方法
EP0749383A1 (en) Up-and-down bicycle handlebars
WO2019097858A1 (ja) 車両用外装樹脂部品及びそれを備えた車両
CN2613426Y (zh) 前蹬坐式三轮自行车
CN2266562Y (zh) 人体自重助力自行车