JPH06123803A - プリズム成形法及び成形プリズム - Google Patents

プリズム成形法及び成形プリズム

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JPH06123803A
JPH06123803A JP27315292A JP27315292A JPH06123803A JP H06123803 A JPH06123803 A JP H06123803A JP 27315292 A JP27315292 A JP 27315292A JP 27315292 A JP27315292 A JP 27315292A JP H06123803 A JPH06123803 A JP H06123803A
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Fumiaki Akaha
史明 赤羽
Masanori Takemura
正範 竹村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カメラの実像式ファインダに用いられる視野
確認用表示マーク付き成形プリズムの新たな成形法を提
供し、見栄えの良いプリズムを実現する。 【構成】 予め幅と深さの比率が1:2以上の断面楔形
溝を設けた金型を用い、その溝底部まで到達する前に樹
脂充填を停止させる。又、溝はレーザ熱化学加工法によ
り金型表面に彫り込む。溝の幅は40μm以下に設定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラのファインダ等
に用いられるプリズムに関する。より詳しくは撮影視野
やターゲット位置を表示するマークをその一面に付与さ
れたプリズムの成形法とこれらにより成形される成形プ
リズムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンパクト型のカメラには逆ガリ
レオ式などの虚像式ファインダと実像式のファインダの
両者が用いられてきたが、近年ズーム機能を持ったカメ
ラが好まれるようになり、これにともない特に実像式の
ファインダ装置が多用されるようになった。この理由は
実像式ファインダの方が高倍率設計が容易であること、
更に使用者がファインダを覗いた際の画像品質が高いこ
となどによる。虚像式と異なりこの実像式ファインダに
は結像面が必要であるが、これは像反転のためのプリズ
ムの一面を使う例が多く、更に撮影のための視野確認用
表示マークをこの結像面に施すことにより見やすいファ
インダを構成していた。実際のファインダ用プリズムは
射出成形により加工され、表面に上述の視野確認用表示
マークを予めYAGレーザ加工あるいはフライス加工等
で刻んだ金型を使用してワンプロセスで製造されてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる従来の
ファインダ用プリズムには以下のような問題点があっ
た。それは前記の視野確認用表示マークが幅40〜60
μmといかにも太く、さらにその外形に細かいギザギザ
が有るため、ファインダを覗いたときの視野の品位を低
下させ像の見栄えを著しく損なってしまうという問題で
ある。消費者にとってファインダの性能は大切であり、
それを搭載したカメラそのものの評価をも左右する事に
もなりかねないため、その解決は急務となっていた。
【0004】そこで本発明は従来のこの様な問題点を解
決するため、レーザ熱化学加工法等によりシャープで細
いマーキングを施した金型を用いた成形工程において完
全樹脂充填前に射出を停止する新しいプリズム成形法を
提供し、これにより見栄えの良いファインダ用プリズム
成形品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のプリズム成形法は、予め幅と深さの比率が
1:2以上の略楔形の断面形状を有する視野確認用表示
マークを彫り込まれた金型を用い、前記視野確認用表示
マークの溝底部まで到達する前に樹脂充填を停止させた
ことを特徴とする。
【0006】又、前記金型の視野確認用表示マークはレ
ーザ熱化学加工法により彫り込まれたことを特徴とす
る。又、前記視野確認用表示マークは幅40μm以下あ
るいは直径40μm以下であることを特徴とする。
【0007】又、本発明の成形プリズムは、前記のプリ
ズム成形法により成形されたことを特徴とする。
【0008】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は本発明の成形プリズムの一実施例を
示すもので、プリズム1は透明性に優れ屈折率も安定し
ていて射出成形が容易なPMMA、PC、PS、あるい
は非晶質ポリオレフィン等が好適である。入射面3、反
射面4、結像面2はそれぞれ光学鏡面に仕上げられてお
り、収差補正等の設計上の都合に応じて入射面3及び結
像面2は平面あるいは球面あるいは非球面の形状を付与
される。結像面2には視野確認用表示マーク5が設けら
れており、図中の矢印のように進行する光線が結像面2
で結像するからこれを覗き込む人間の目には像の中に視
野確認用表示マーク5が視認できることになる。前記の
視野確認用表示マーク5は、プリズム1を成形する金型
面に予め彫り込んである凹形状が転写して形成される
が、これについて以下に詳しく説明する。
【0009】図2(a)は従来の技術によるプリズム成
形金型の一部断面図であり、視野確認用表示マークとな
る加工溝105を示している。金型表面のマーキングは
YAGレーザで加工したもので、レーザ波長は1065
nm、レーザ出力は10W、レーザスポット径は15μ
mに設定した。YAGレーザによる金属表面の加工原理
は加熱により金属組織を溶融蒸発させるものであり、従
って図中のt寸法はレーザスポット径15μmに相当す
る値が期待された。しかし実際の加工では幅tが一定に
ならず、加工溝の外形線110がギザギザしたものとな
ってしまい実用にたえるものが得られなかった。そこで
各種の加工条件を調整してみたところ満足な外観品質が
得られる加工溝105の最小幅tは約40μmであっ
た。実際のファインダでは幅15〜25μmのシャープ
な溝が好まれるためこれではまだ不十分である。図2
(b)は従来の技術による他のプリズム成形金型の一部
断面図であり、円錐形の超硬カッターを使用してフライ
ス加工したものである。この場合、金型材料にはダイス
鋼あるいはステンレス鋼あるいはこれらの表面にニッケ
ルメッキを施したものを使用したが、いずれの場合も加
工溝105の幅tは40μm以下のものを安定に得るこ
とができなかった。又、加工溝の外形線110もバリ状
にやや蛇行したもので、所望するシャープな形状からは
ほど遠いものであった。
【0010】これに対し、図3は本発明のプリズム成形
法の一実施例における金型の部分断面図である。マーキ
ングはアルゴンイオンレーザを使用したレーザ熱化学加
工にて施されたもので、金型材料としてはダイス鋼ある
いはステンレス鋼を用い、これを水酸化カリウム水溶液
中に浸した状態でレーザを照射した。レーザ波長515
nm、出力1.2W、レーザスポット径4μmに設定し
て加工したところ図のようにシャープな加工溝の外形線
110が得られ、なおかつ加工溝105の幅tも8μm
から40μmの範囲で安定に加工可能であった。なお加
工幅tに対する溝深さdの比率は1:2から1:3とや
や深めに設定した場合に最もシャープな外形線110が
得られた。レーザ熱化学加工法は、従来Mn−Znフェ
ライトやセンダスト等の磁性材料の微細加工に応用され
ており、その加工原理としては図4に示すようにレーザ
光により臨界温度Toに到達した部分だけが加工液によ
りエッチングされるというものである。しかしダイス鋼
などへの応用例は学会でも報告がなく、本発明における
実施例が初めてのものと思われる。
【0011】図5は本発明のプリズム成形法の他の実施
例に於ける金型の部分断面図である。レーザビームをパ
ルス状に照射することでドットの集合による視野確認用
表示マークが実現できた。この場合、ドットの直径は8
μmから25μmとした場合に良好な加工精度が得られ
た。
【0012】次に本発明のプリズム成形法に於ける樹脂
充填プロセスを説明する。図6(a)は図1のA方向か
ら見た視野確認用表示マーク5を示すもので一般的には
像の中央を示すいわゆるターゲットマークと像の外郭を
示すフレームから構成されるものが多用されている。図
6(b)は従来の技術による成形プリズムの視野確認用
表示マーク部分断面図であり、成形されたプリズム1の
結像面2には金型の楔形溝が転写した凸形状の視野確認
用表示マーク5が形成されている。図中のtとdは前記
視野確認用表示マーク5の幅寸法と高さ寸法をそれぞれ
示しており、t=40μm、d=50μmの金型を使用
した場合に幅tはほぼ100%の転写率を、高さdにつ
いては90〜98%の転写率を得ることができた。しか
しここで問題になっていたのは転写率が高くなるほど稜
線6がわずかに蛇行し、更に表面の状態も荒れてくるた
め実際のファインダに組み込んだ場合の見栄えが逆に悪
化してしまうという現象である。
【0013】これに対しいくつかの試行錯誤を経ながら
最終的に得た結論が、視野確認用表示マークの加工溝の
深さに対し充填する樹脂の転写率を意図的に低下させる
という方法である。この方法では視野確認用表示マーク
の外形線10を極めてシャープに転写させながら稜線6
をなめらかな連続曲面で形成させることが可能であり、
これを実現するのが本発明のプリズム成形法である。図
6(c)はこの本発明のプリズム成形法により成形され
た成形プリズムの視野確認用表示マークの部分断面を示
すものであり、成形する際の充填圧力や充填速度を制御
して樹脂が溝底部に到達する前に射出充填を停止させる
ことによりこの様な形状を得ることができた。なお、視
野確認用表示マーク5の幅tと高さdの比率は約1:1
になるようにコントロールするのが最も容易であり、こ
の場合前記視野確認用表示マーク5の断面は図に示した
ようにほぼ半円形になった。又、その表面は金型に転写
していないため非常になめらかなものとなり、実際に上
述した方法により成形したプリズムをファインダに実装
してみたところ良好な像の見栄えが得られた。ところで
図6(c)の成形プリズムにおいてt:dを1:1に制
御するためには図3の金型ではt:dを概ね1:2以上
の深い溝としなければならないことが判ったが、上述し
たように金型加工の精度上1:2ないしは1:3の深溝
の場合に良好な金型加工外観が得られているため、品質
的には最良の一致をみることができた。
【0014】
【発明の効果】本発明によると、以上説明したように、
金型の溝底部まで到達する前に樹脂充填を停止させる新
しいプリズム成形法、さらにその金型の溝を極めて精度
良く加工する技術が提供され、これにより外観品質の高
い見栄えの優れた成形プリズムを提供できるという大き
な効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の成形プリズムの一実施例を示す斜視
図。
【図2】(a)は従来の技術によるプリズム成形法に於
ける金型の一部断面図、(b)は従来の技術によるプリ
ズム成形法に於ける他の金型の一部断面図。
【図3】 本発明のプリズム成形法の一実施例に於ける
金型の部分断面図。
【図4】 レーザ熱化学加工法の原理を示す図。
【図5】 本発明のプリズム成形法の他の実施例に於け
る金型の部分断面図。
【図6】(a)は図1のA方向から見た視野確認用表示
マーク5を示す図、(b)は従来の技術による成形プリ
ズムの視野確認用表示マーク部分断面図、(c)は本発
明の成形プリズムの一実施例に於ける視野確認用表示マ
ーク部分断面図。
【符号の説明】
1 プリズム 2 結像面 3 入射面 4 反射面 5 視野確認用表示マーク 6 稜線 10 視野確認用表示マークの外形線 102 金型加工面 105 金型加工溝 110 金型加工溝の外形線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め幅と深さの比率が1:2以上の略楔
    形の断面形状を有する視野確認用表示マークを彫り込ま
    れた金型を用い、前記視野確認用表示マークの溝底部ま
    で到達する前に樹脂充填を停止させたことを特徴とする
    プリズム成形法。
  2. 【請求項2】 前記金型の視野確認用表示マークはレー
    ザ熱化学加工法により彫り込まれたことを特徴とする請
    求項1記載のプリズム成形法。
  3. 【請求項3】 前記視野確認用表示マークは幅40μm
    以下あるいは直径40μm以下であることを特徴とする
    請求項2記載のプリズム成形法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないしは請求項2ないしは請求
    項3記載のプリズム成形法により成形されたことを特徴
    とする成形プリズム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH11160760A (ja) * 1997-12-01 1999-06-18 Olympus Optical Co Ltd 実像式ファインダー
JPWO2002073256A1 (ja) * 2001-02-28 2004-07-02 日本電気株式会社 光学回路素子とその製造方法、アレイ状光学回路素子、それを用いた光学回路装置

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