JPH06120889A - コードレス電話における電話信号送信方法とシステム - Google Patents

コードレス電話における電話信号送信方法とシステム

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JPH06120889A
JPH06120889A JP4292077A JP29207792A JPH06120889A JP H06120889 A JPH06120889 A JP H06120889A JP 4292077 A JP4292077 A JP 4292077A JP 29207792 A JP29207792 A JP 29207792A JP H06120889 A JPH06120889 A JP H06120889A
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JP
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signal
telephone
time piece
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call
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JP4292077A
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Sadao Ito
貞男 伊藤
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Iwatsu Electric Co Ltd
Original Assignee
Iwatsu Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電話信号の送受信情報量を減少したコードレ
ス電話を提供すること。 【構成】 電話網10に接続されたコードレス電話親装
置30を介して携帯電話機100との通話あるいは携帯
電話機100相互間の通話において、通話をする双方
に、あらかじめ電話信号を時間的に細分し区切られた時
間片信号の状態で識別情報を付して共有しており、電話
信号を送信するとき、時間片信号がすでに共有している
ものであるときには識別情報のみを送信し、共有してい
ない場合は時間片信号を送信すると同時に、これを共有
化するようにした。 【効果】 時間片信号そのものを送信する頻度は著しく
減少し、電話信号に比べて情報量の著しく少ない識別情
報を送信することになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディジタル形式もしくは
時間分割形式の電話信号を使用するコードレス電話にお
ける通話品質の向上を図るとともに、周波数の有効利用
ならびに送信電力の低減を可能とする電話信号送信方法
とシステムに関する。
【0002】具体的には、公衆回線に接続されているデ
ィジタル・コードレス電話等ディジタル形式の電話信号
を使用する無線システムにおいて、互いに対向して通信
を行う無線機内の記憶回路に電話信号に関連した情報を
共有して記憶させることにより、電話信号を送受信する
代わりに共有する情報(識別情報)を送受信し、通話品
質の向上と電話信号の有する冗長度の削減による周波数
の有効利用および送信電力の低減を可能にするシステム
の構築に関する。
【0003】
【従来の技術】ディジタル信号形式の電話信号,各種デ
ータ信号等多種多様なディジタル信号を使用する移動体
通信システムや、人間の発する音声の性質に関しては、
従来から多くの文献がある。たとえば、
【0004】文献1. 倉本 “日本の現状と動向−デ
ジタル自動車電話小特集” 電子情報通信学会誌 Vo
l.73 No.8 804−808頁 1990年8
【0005】文献2. 高橋他 “低ビットレート音声
符号化技術−デジタル自動車電話小特集” 電子情報通
信学会誌 Vol.73 No.8 836−841頁
1990年8月
【0006】文献3. 伊藤 “携帯電話の方式検討−
時分割時間圧縮FM変調方式の提案−通学会技報 RC
S89−11 1988年7月
【0007】文献4. 早坂 “音響工学入門” 日刊
工業新聞社刊 昭和53年3月 21〜30頁
【0008】文献5. 勝木、三浦編 “知覚と音声”
電子通信学会刊 昭和41年8月416〜420頁
【0009】文献6. 木村 “音声中の音響セグメン
ト長の変動調査” 音響学会講演集、1−2−14 1
988年3月
【0010】文献7. 中田 “音声の合成と認識”
総合電子出版刊、昭和55年7月100〜107頁 等である。
【0011】文献1では従来、移動通信方式で使用され
てきたアナログ信号型式に代わり、今後はディジタル信
号型式が使用される理由や方式の概要を説明している。
【0012】文献2では、移動通信方式に適するディジ
タル信号として、低ビット・レートの信号が適すること
を説明し、また、低ビット・レート音声符号化技術を紹
介している。
【0013】文献3では、時分割された送信信号(ディ
ジタルもしくはアナログ)を時間圧縮した後、送信する
技術に関して説明しており、システム構築の可能性のあ
ることを明示している。
【0014】文献4では、人間の発する音声の性質に関
して詳しく説明している。
【0015】図16(a)〜(e)には、音声の母音
イ,エ,ア,オ,ウの波形を示している。同図(a)の
母音イの第1フォルマントは250〜350Hz,第2
フォルマントは2400〜3000Hzにある。(b)
の母音エの第1フォルマントは350〜550Hz,第
2フォルマントは1500〜2000Hz,第3フォル
マントは2500〜3000Hzにあり、以下同様に
(c)の母音アの場合は600〜800Hz,1000
〜1400Hz,2700〜3100Hz、(d)の母
音オの場合は420〜500Hz,760〜1000H
z,1300〜2000Hz,(e)の母音ウの場合は
300〜480Hz,1000〜1400Hz,200
0〜3000Hzである。
【0016】このような母音を特徴づける周波数成分の
ことを、フォルマント(Formant)と呼んでいる。ただ
し、その周波数は各人によりそれぞれ若干異なってい
る。子音はこれに対してまったく過渡的に短時間だけ出
現するものであって、その周波数成分は比較的高いとこ
ろにあり、エネルギーは極めて小さい。図17は“CH
O”(チョ)の発音波形で、振幅が大きく目立つ部分は
CHにつづく母音Oの部分であって、肝心の子音ははじ
めのところに現われる細かい波形部分である。
【0017】言葉を構成する発音上の最小単位のことを
音節と呼ぶ。日本語の音節は大半(子音c)+(母音
v)の形をとるが、外国語ではその構成は複雑で代表的
な音節として、(子音c)+(母音v)+(子音c)の
ような構成がとられている。音節の継続時間は100〜
300msで、平均1/8秒、また音節間の休止時間は
100〜200msである。
【0018】文献5では、人間の発する音声の情報発生
速度の面から考察した結果が説明されている。以下にそ
の結論のみ紹介する。
【0019】まず、言語情報による情報発生速度に関し
ては「音声による言語情報の情報発生速度は音韻単位で
考えて最大約70(bits/s)、単語単位で考えて、その
出現頻度の一次確率分布まで考慮すれば約10(bits/
s)の程度と推定される。」としている。つぎに、個人
性と情緒性までを含めた情報発生速度に関しては「それ
らを含めた情報発生速度は1,000(bits/s)程度」
としている。また、音声波形の伝送に必要な情報量に関
しては、「音声波形の伝送に必要な情報量の上限値は5
6,000(bits/s)、ただし必要伝送帯域を7,00
0Hzとし、S/Nを24dBと仮定」としている。
【0020】一方、人の聴覚の情報受入れ能力の推定に
関しては、「聴覚の情報受入れ能力は8,000(bits
/s)と推定される」としている。
【0021】文献6では、人の発する音声の音韻レベル
におけるセグメント長に関する実験結果が報告されてい
る。
【0022】文献7では、人の発する音声の合成と認識
に関して詳しく説明されているが、とくに日本語の音声
を認識するために要する種類は1,500程度必要であ
ることが述べられている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】まず、本発明が解決し
ようとする課題の社会的背景について説明する。現代は
パーソナル通信時代を迎えたと言われる。パーソナル通
信時代においては通信、とくに電話通信に使用する端末
は移動可能な形態となり、1人1台の時代になりつつあ
る。このような時代においては、通信端末に使用者自身
の特徴、たとえば音韻をすべて記憶させることが可能と
なる。このパーソナル通信時代を迎えて、1人が1台の
電話通信に使用する移動可能な端末を所有するようにな
ると、電話通信の通話トラフィックは増大する。通話ト
ラフィック増大の影響は有線回線より、無線回線におけ
る方が周波数スペクトラムを使用する関係で極めて大き
く、周波数の不足が現実の問題となる公算が大きい。し
たがって、周波数の有効利用度を可及的に高くする必要
がある。また、移動端末を使用するときの問題となる周
囲雑音に対する対策も緊急の課題である。
【0024】一方、周波数の有効利用度の向上対策を技
術的側面からサポートする環境が整いつつある時代でも
ある。それは、まず、大容量メモリや高速通信処理部品
を使用できる時代となったことがあげられる。半導体技
術の進歩により、安価で、書込み・読出し可能な大容量
メモリを使用できる時代を迎えた。本発明の狙いもその
点にあり、このような時代を迎えて、始めて通信端末に
大容量メモリを具備し、かつ、高速通信処理可能な機能
を活用して、上記に述べたような使用者自身の特徴のあ
る音韻を高速で検索し合成することが可能になると判断
される。
【0025】さらに、現代はコードレス電話および携帯
電話の花盛りの時代である。これは、部品や素子の低消
費電力化が進んだことに負うところが大きい。本発明も
これら部品や素子の低消費電力化に負っている。また、
上記で説明した大容量メモリ情報を、たとえば通信の最
初に相手端末に送信して、無線区間には電話信号を送受
信せず、電話信号を時間的に細分化した信号(時間片信
号と称する)の識別情報のみを送受信する方法も可能に
なってきた。
【0026】つぎに、本発明が解決しようとする課題を
説明する。前記の文献1および文献2に示されたシステ
ム構築例では、ディジタル信号型式の電話信号、各種デ
ータ信号等多種多様なディジタル信号を使用する移動体
通信システムの構築は可能であり、種々な対策により周
波数の有効利用度の向上も図られてはいるが、一層の向
上策を求めようとすると、技術的困難が多々存在するこ
とが見込まれる。加えて抜本的な解決策により、たとえ
ば周波数の有効利用度を1桁向上するための方法といっ
た従来技術の延長線上にない効率的な削減策の開示はな
されていない。
【0027】文献3に示されたシステム構築例では、時
分割・時間圧縮された送信信号を使用する移動体通信シ
ステムに関する一般的な説明がなされているに止まり、
上記と同様な冗長度を有する音声信号の処理法に関する
記述はない。
【0028】文献4に示されている音声に関する記述も
一般的な説明がなされているに止まり、ディジタル・コ
ードレス電話等移動通信に適する信号の処理法に関する
記述はない。
【0029】文献5に示されている音声に関する記述
は、人間の発する音声の情報発生速度の面から考察した
結果であり、大変参考になるが、それでは、どのような
方法で通信システムにおいて実行して行くのか、という
具体的な問題になると何の記述もない。さらに、本発明
の基本をなす音声信号の合成はかなり以前から行われて
おり、文献5にも例示されている。しかしながら、その
目的は各種の情報処理機械において、その出力情報を人
間が伝えるために、音声を用いようとするものである。
そして、種々の方式が研究され実用化されているが、本
発明のような「人と人との電話通信にリアルタイムで使
用」するのではなく、“伝言サービス”とか“案内サー
ビス”といった「音声による人と機械との通信に使用」
されたと考えられる。すなわち、本発明による、電話信
号そのものを送信するのではなく、信号を時間的に細分
し区切られて貯蔵されている多数の時間片信号の中か
ら、信号と全く同一、もしくは近似的ではあるがほぼ同
一の信号の性質(波形、信号レベル等)を有するものを
検索し、その有する識別情報のみを送信するようにした
方式に関する説明はない。
【0030】また、通話品質の向上も本発明の主要な目
的である。従来の移動通信は全般的に周囲雑音の影響を
受けやすく、とくに自動車電話や携帯電話においては、
走行中、あるいは歩行中の移動端末はこの影響が顕著で
あり、移動端末からの通話者はもとより、対向して通信
している固定端末の通話者も相手の通話が明瞭に聴取り
できないという問題点があった。これに対する対策とし
ては、文献1〜3においては、無線区間の品質改善に効
果的な方策が公開されているが、送話者が送話するとき
の問題となる周囲雑音に対する対策には何等考慮されて
おらず、できるだけ周囲雑音の少ない場所で使用する程
度の対策しか実行できない状態であり、解決されねばな
らない課題であった。
【0031】
【課題を解決するための手段】電話信号を用いて通信を
行う双方の通信装置が、あらかじめ電話信号を時間的に
細分し区切られた状態で貯蔵されている多数の時間片信
号を所有しており、かつ、それら時間片信号の識別情報
を通信を行う双方で共有している場合、電話信号を送信
するとき、通信を構成する信号がすでに所有している時
間片信号の集合により表現されるときは、電話信号を送
信するかわりに、前記の識別情報のみを送信することに
した。この結果、電話信号の有する情報量に比べて少な
い情報量により移動体通信が可能になった。
【0032】
【作用】電話信号を短い時間間隔(たとえば10ms)
で区切ると、信号の波形の一部が区切られることにな
る。この信号の波形の一部を時間片信号として多数種類
用意し、これを記憶回路に記憶させると、時間片信号の
数量(以下サンプル数と称する)が一定の大きさを越え
ると、電話信号を構成する信号は、すべて記憶された時
間片信号から組み立て可能となることを仮定して良いこ
とになる(文献4、5)。
【0033】したがって、これらの信号に識別情報を付
して貯蔵し、通信を行う当事者間でこれらを共有すれ
ば、当事者間での電話通信は実際の電話信号を送受信す
ることなく、前記の識別情報のみを送信し、受信者側で
送られてきた識別情報をもとに時間片信号を時間的に並
べて組み立てることにより、もとの電話信号が再生可能
となる。
【0034】以上の結果、電話信号の有する情報量に比
べて少ない情報量により、従来と同等の通信品質を有す
る移動体電話通信が可能になった。
【0035】
【実施例】本発明は一般の時間分割された電話信号の伝
送方法において適用可能である。以下のシステムでは、
ディジタル符号形式を適用する移動無線システムに適用
した場合を説明する。
【0036】図1は本発明の動作例を説明するためのシ
ステムの概念構成を示している。まず、システムの基本
動作の概念を説明するため、図1を用いて説明する。1
0は一般の電話網であり、電話網10から電話回線22
でコードレス電話親装置30に結ばれている。コードレ
ス電話親装置30は通常の電話機に相当しており、異な
るところは、複数の携帯電話機100−1、100−
2、…、100−n(これらを代表させて携帯電話機1
00と略称する場合がある)と無線により回線が接続さ
れる点である。なお、コードレス電話親装置30と携帯
電話機100とに設定可能な回線数は、わが国のディジ
タル・コードレス電話の場合4回線(信号速度32kb
ps)と定められている。したがって、コードレス電話
親装置30は4個の異なる携帯電話機100と同時に通
信が可能である。
【0037】上記の回線数は、電話網10とコードレス
電話親装置30との回線数は最大4であることを意味す
るが、フレーム構成では8チャネル構成となる。それは
1フレームに送受信各4チャネルが同時に存在している
からである。
【0038】また、電話網10とコードレス電話親装置
30とで使用される信号形式がディジタルの場合は、そ
の信号速度は64kbps(正確には64kbps回線
が2、16kbps回線が1、すなわち2B+Dであ
る。)であるから、携帯電話機100との通信には、コ
ードレス電話親装置30のインタフェース回路で32k
bpsに速度変換される。また、電話網10とコードレ
ス電話親装置30との信号形式がアナログの場合は、コ
ードレス電話親装置30のインタフェース回路のアナロ
グ−ディジタル回路でアナログ−ディジタル変換を受
け、32kbpsの速度を有するディジタル信号に変換
される。
【0039】逆に携帯電話機100からの送信信号、も
しくはコードレス電話親装置30から電話網10向けに
送信される信号の形式は、携帯電話機100とコードレ
ス電話親装置30との間は32kbpsで8多重のフレ
ーム構成に、コードレス電話親装置30と電話網10と
は通常の64kbps回線に変換される。
【0040】図2は1つの無線搬送波を時間分割して送
受信を行うシステム(TDMA−TDD)において、1
フレームに与えられた時間を時間分割するスロット構造
を示し、(a)はコードレス電話親装置30が送信し携
帯電話機100が受信する場合を、(b)は携帯電話機
100−1が送信しコードレス電話親装置30が受信す
る場合を、(c)は携帯電話機100−2が送信しコー
ドレス電話親装置30が受信する場合を示している。
【0041】図中Tは送信、Iはアイドル、Rは受信、
斜線を付したTi→Riは対応する送受信スロットを示
す。すなわち、(a)のT2,T4のスロットでコード
レス電話親装置30が送信し、それを(b),(c)の
スロットR2,R4で携帯電話機100−1,100−
2が受信し、(b),(c)のスロットT2,T4で携
帯電話機100−1,100−2が送信し、(a)のス
ロットR2,R4でコードレス電話親装置30が受信し
ている。
【0042】また、1フレームに与えられた時間長は、
わが国のディジタル・コードレス電話システムでは5m
s、また多重度は4(i=4)となる。なお、1スロッ
トには信号速度32kbit/sのディジタル信号が搭
載される。一般にTDMAシステムではフレーム時間長
は、5〜20ms程度に、また多重度は8〜16(i=
8〜16)にとられる。
【0043】ただし、本発明には上記の電話網10とコ
ードレス電話親装置30とのインタフェース問題は、と
くに本質的なものではないから、以下はアナログ・イン
タフェースの場合に限定して説明する。
【0044】図3にはコードレス電話親装置30との間
で交信する携帯電話機100の回路構成が示されてい
る。アンテナ部に受けた制御信号や通話信号(後述の識
別情報を含む)等の受信信号は、受信ミクサ136と検
波回路137を含む無線受信回路135に入り検波され
る。
【0045】その出力信号の内、制御信号やタイミング
信号は制御部140へ、電話信号(もしくは識別情報等
データ信号、以下これらはとくに断わらない限り電話信
号に含めることとする)は復号化回路139へ送られ
る。復合化回路139では信号に含まれていたタイミン
グ等が調整(デフレーミング)されてデコーダ138へ
送られる。デコーダ138では送られてきた信号の内か
ら誤符号の訂正等を実施した後、ディジタル−アナログ
変換を行って電話機部101の受話器へ電話信号を送
る。
【0046】一方、検波回路137から制御部140へ
送られた制御信号等は制御部140の各種機能を発揮す
るために使用される。制御部140が出力するタイミン
グ信号はシンセサイザ121−1および121−2を始
め、符号化回路152、デコーダ138、コーダ151
等のタイミングを取るために使用される。
【0047】基準水晶発信器120は安定な周波数を発
生してシンセサイザ121−1および121−2へ供給
する。シンセサイザ121−1、あるいは121−2か
ら出力される周波数は制御部140の指示する値に従っ
ており、受信ミクサ136および送信ミクサ133へ供
給される。
【0048】さて、電話機部101の送話器からの電話
信号はコーダ151へ送られる。コーダ151ではアナ
ログ−ディジタル変換や誤り訂正用の信号が加えられ、
符号化回路152へ送られる。符号化回路152では制
御部140からの制御信号とタイミングにより、ディジ
タル信号のタイミング等が調整され(フレーミング)、
制御信号等が加えられたのち、送信ミクサ133と変調
回路134を含む無線送信回路132へ送られる。そし
て、まず変調回路134では信号が高周波に変換され、
ついで送信ミクサ133ではシンセサイザ121−2の
周波数と混合され、規定の周波数になってアンテナ部へ
送られ、コードレス電話親装置30に宛て送信される。
ランダム信号発生器175は近傍に存在する携帯電話機
と発呼が競合した場合の発呼順を決定するためのもので
ある。
【0049】図4にはコードレス電話親装置30が示さ
れている。電話網10との間の電話回線22に含まれた
nチャネルの通信信号22−1〜22−nは、伝送路と
のインタフェースをなす信号処理部31に接続される。
そこで電話網10から送られてきた通信信号22−1〜
22−nは、コードレス電話親装置30の信号処理部3
1へ入力される。信号処理部31では伝送損失を補償す
るための増幅器が具備されており、アナログ入力の場合
は、いわゆる2線−4線変換がなされる。すなわち、入
力信号と出力信号との混合分離が行われた後、コーダ群
51へ送られる。
【0050】コーダ群51にはコーダ51−1,51−
2,…,51−nが含まれており、それぞれ電話チャネ
ル対応に事前に各コーダ51と電話網10に含まれた交
換機間で発生するエコーを除去する動作や、アナログ−
ディジタル変換を行った後、誤り符号の訂正用の信号が
加えられ、符号化回路52−1,52−2,…,52−
nを含む符号化回路群52へ送られる。符号化回路群5
2での動作は入力された信号群をフレーム化する作業が
行われる。すなわち、それぞれ電話チャネル対応に制御
信号等が加えられたのち、フレーム内に置かれる位置が
決定される。
【0051】上記の処理でフレーム化が完了し時間多重
された信号は、送信ミクサと変調回路とを含む無線送信
回路32へ送られる。無線送信回路32では、制御部4
0からの、システム全体に関する(フレーム対応等の)
制御信号等が加えられたのち、規定の周波数に変換され
てアンテナ部へ送られ、各携帯電話機100に宛て送信
される。コードレス電話親装置30にはクロック発生器
41やタイミング発生回路42を具備しており、それぞ
れクロックの発生やタイミングの発生を行い、制御部4
0やコーダ群51、符号化回路群52、デコーダ群3
8、復号化回路群39等へ印加される。
【0052】さて、携帯電話機100から送られて来た
信号は、コードレス電話親装置30のアンテナ部で受信
され、無線受信回路35へ入力される。無線受信回路3
5は携帯電話機100の無線受信回路135と同様の機
能を有しており、受信信号の周波数を変換して増幅した
後、変調波が検波される。
【0053】この出力のうち、システム全体に関する
(フレーム対応等の)制御信号やチャネル対応の制御信
号は制御部40へ送られる。また、チャネル対応の電話
信号や制御信号は復号化回路群39の復号化回路39−
1〜39−nへそれぞれ送られる。復号化回路群39で
は信号のタイミング等が調整されてデコーダ群38へ送
られる。デコーダ群38にはデコーダ38−1〜38−
nが含まれており、そこでは送られてきた信号の中から
誤り訂正等を実行した後、電話信号成分のみを取り出し
て、コードレス電話親装置30がディジタル・インタフ
ェースの場合は、信号の速度変換の後、アナログ・イン
タフェースの場合はディジタル−アナログ変換を行った
後、それぞれ信号処理部31へ送信する。
【0054】一方、無線受信回路35から制御部40へ
送られた制御信号は、各携帯電話機100から送信され
てきたものであり、制御部40ではこれを読取り、コー
ドレス電話親装置30としてとるべき制御作用はもとよ
り、各携帯電話機100へ指示するために使用される。
【0055】以上は基本的システム構成(ディジタル・
コードレス電話とほぼ同一のシステム構成)を説明した
が、つぎにコードレス電話親装置30を介して携帯電話
機100の発呼および着呼等実際のシステム動作につい
て、および携帯電話機100がコードレス電話親装置3
0を介さずに他の携帯電話機100と行う発呼および着
呼動作に関し説明し、その後、本発明の電話信号を送信
する代わりにその識別情報を送信する方法、およびその
場合のシステム動作に関し説明する。
【0056】(1) 基本的システム構成におけるシス
テム動作 (1.1) 携帯電話機100からの発呼 図5、図6および図7に示すフローチャートを用いて説
明する。携帯電話機100の電源をオンした状態にする
と、図3の無線受信回路135では下り(コードレス電
話親装置30→携帯電話機100)制御チャネル(報知
チャネル)CHAに流れているコードレス電話親装置3
0からの報知情報(S101、図5)の把握を開始す
る。その結果、受信に成功し(S102)、発着呼のと
きに必要となる発着呼制御用無線チャネル情報を得るこ
とが可能となる。制御部140では、シンセサイザ12
1−1に発着呼制御用無線チャネルCHCの受信を可能
とする局発周波数を発生させるように制御信号を送出す
る。
【0057】つぎに、電話機部101の受話器をオフ・
フック(発呼開始)すると(S103)シンセサイザ1
21−2は、発着呼制御用無線チャネルCHCの送信を
可能とする局発周波数を発生させるように制御信号を制
御部140から受ける。
【0058】つぎに、発着呼制御用無線チャネルCHC
を用い電話機部101から出力された発呼用制御信号を
送信する。この制御信号は、図2(b)に示されるスロ
ット配置が発着呼制御用無線チャネルCHCとすると、
スロットT2を用いて送信される。携帯電話機100か
らの発呼用制御信号が良好にコードレス電話親装置30
に受信され、携帯電話機100のID(識別番号)を検
出したとすると(S104)、制御部40では、現在空
いているリンク・チャネルCHL内で空いているスロッ
トをスロット1とすると、これらの情報を携帯電話機1
00へ送信(S105)し、携帯電話機100の動作状
態をこれらの情報に合せるように指示する。
【0059】この信号を受信した携帯電話機100では
(S106)、指示されたリンク・チャネルCHLおよ
び、このリンク・チャネルCHLのスロット1で送受信
可能なように動作状態を調整する(S107)。このと
き携帯電話機100の制御部140では、シンセサイザ
121−1、シンセサイザ121−2を上記の送受信可
能な周波数が得られるように制御信号を送り、また、符
号化回路152、復号化回路139へは、スロット1で
信号の送受信を行うように指示する。それが完了する
と、スロット切替完了報告をリンク・チャネルCHLを
用いて送信する(S108)。
【0060】コードレス電話親装置30では携帯電話機
100からのスロット切替完了報告を受信する(S10
9)。携帯電話機100ではスロット切替完了報告を送
信すると、コードレス電話親装置30からダイヤル・ト
ーンが送られてくるのを待っている(S110、図
6)。また、コードレス電話親装置30ではスロット切
替完了報告を受信したので、電話網10に対し、発呼信
号を送出する(S111)。この信号を電話網10で受
信すると(S112)、電話網10ではダイヤル・トー
ンを送出する(S113)。この信号をコードレス電話
親装置30が受信すると、携帯電話機100へ信号を転
送する(S114)。携帯電話機100ではこの信号を
受信し、リンクが設定されていることを確認すると(S
115)、ダイヤル信号を送出する(S116)。
【0061】一方、コードレス電話親装置30ではダイ
ヤル信号を受信すると、電話網10に対し、ダイヤル信
号を転送する(S117)。これと同時に携帯電話機1
00へ通話のために使用する通話チャネル(サービス・
チャネル)の情報、すなわち、通話リンク確立用情報を
送信する(S118)。すなわち、この情報が通話リン
ク・チャネルCH1、およびその通話リンク・チャネル
CH1内で空いているスロットをスロット1とすると、
これらの情報を携帯電話機100へリンク・チャネルC
HLを用いて、この旨連絡し、携帯電話機100の動作
状態をこれらの情報に合わせるように指示する(S11
8)。これと同時に、電話網10は通話路を設定する
(S119)。
【0062】信号を受信した携帯電話機100では(S
120)、指示された通話リンク・チャネルCH1、お
よび、この通話リンク・チャネルCH1のスロット1で
送受信可能なように動作状態を調整する。このとき携帯
電話機100の制御部140では、シンセサイザ121
−1,121−2が上記の通話リンク・チャネル送受信
可能な周波数が得られるように制御信号を送り、また、
符号化回路152、復号化回路139へは、スロット1
で信号の送受信を行うように指示する(S121)。
【0063】以上の動作を完了すると、その旨、コード
レス電話親装置30へ報告する(S122、図7)。こ
の信号を受信したコードレス電話親装置30では、(S
123)、電話網10からの呼出し信号の受信待機の状
態に入る。電話網10では、呼出し信号を送信しオフ・
フックされて(S124)、コードレス電話親装置30
で受信すると、携帯電話機100へ呼出信号を転送する
(S125)
【0064】以上の動作でコードレス電話親装置30は
コードレス電話親装置30を介して、電話網10と携帯
電話機100との間に通話路の設定を完了したことを認
識する。このとき携帯電話機100には、コードレス電
話親装置30から呼出音が聞こえ(S126)、通話の
相手が受話器を上げると通話が開始される(S12
7)。終話は携帯電話機100の電話機部101の受話
器をオン・フックすることにより(S128)、終話信
号がコードレス電話親装置30宛に送出されるとともに
(S129)、制御部140では無線送信回路132、
無線受信回路135の機能を停止させる。一方、コード
レス電話親装置30では携帯電話機100からの終話信
号を受信すると終話を確認し、電話網10に終話信号を
転送し電話回線の開放を要請する(S130)。電話網
10がこの信号を受信すると電話網10に含まれた図示
されてはいない交換機のスイッチ群のスイッチをオフと
し(S131)、電話回線が開放される。
【0065】(1.2) 携帯電話機100への着呼 携帯電話機100は電源をオンした状態で待機中とす
る。この場合、携帯電話機100からの発呼の項で説明
したように、無線チャネル(報知チャネル)に流れてい
る情報を把握可能な状態にある。電話網10より携帯電
話機100へ着呼信号がコードレス電話親装置30へ到
来したとする。この信号を受信してコードレス電話親装
置30では報知チャネルCHAを用いて、携帯電話機1
00へ着呼があるので発着呼制御用無線チャネルCHC
のスロット1を用いて応答するように要請する。携帯電
話機100は報知チャネルCHAを受信中であり、この
要請を認識し、発着呼制御用無線チャネルCHCのスロ
ット1を用いてコードレス電話親装置30へ応答する。
【0066】携帯電話機100からの応答信号を受信し
たコードレス電話親装置30では、現在空いているリン
ク・チャネルCHL、およびそのリンク・チャネルCH
L内で空いているスロットをスロット1とすると、これ
らの情報を携帯電話機100へ送信し(S105)、携
帯電話機100の動作状態をこれらの情報と合せるよう
に指示する。以下の動作は図5のステップS105以降
とほぼ同一の動作フローが実行され、着呼が確立され
る。
【0067】(1.3) 携帯電話機100相互間の発
呼および着呼動作 つぎに、携帯電話機100−1と携帯電話機100−2
とがコードレス電話親装置30を介さないで通話を実行
する場合の動作を図8および図9に示すフローチャート
を用いて説明する。これは、携帯電話機100がコード
レス電話親装置30から遠く離れて無線機として使用さ
れる場合である。
【0068】携帯電話機100−1、100−2とも電
源オンの状態とすると、図5で説明したように両携帯電
話機100−1,100−2とも報知チャネルCHAの
信号をモニタ中である(S161,S162、図8)し
かしながら、携帯電話機100のそばにはコードレス電
話親装置30は存在せず、あるいは、遠くにあるコード
レス電話親装置30からの報知チャネルCHAの信号は
良好に受信できない。したがって報知チャネルCHAに
は無線搬送波を含め何も信号が流れていない状態であ
る。
【0069】さて、説明上、携帯電話機100−1が発
呼し、携帯電話機100−2に着呼する場合とする。携
帯電話機100−1の電話機部101の受話器をオン・
フック(発呼開始)する。すると制御部140では通話
用無線チャネルの受信を可能とする局発周波数を発生さ
せるようにシンセサイザ121−1に制御信号を送信
し、通話用無線チャネルの他無線機の使用状況を調査す
る。その結果、通話用無線チャネルCH1、スロットT
2が空き状態にあることを確認する。これらの状態を携
帯電話機100−2へ知らせるため、報知チャネルCH
Aを用い、自己のIDと通話用無線チャネルCH1、ス
ロットT2を使用することを発呼信号(相手ID+自己
のIDと通話リンク確立用情報)を送信する(S16
3)。
【0070】携帯電話機100−2では、この信号を受
信中の報知チャネルCHAから受取り、IDを検出して
(S164)、相手を確認した後、携帯電話機100−
2の動作状態を通話用無線チャネルCH1、スロットT
2で送受信可能な状態へ移行させ(S165)、応答信
号(ダイヤル・トーン)を通話用無線チャネルCH1を
用いて送信する(S166)なお、このダイヤル・トー
ン信号は電話機部101に内蔵されている(図示せず)
ダイヤル・トーン発生器から取り出される。
【0071】携帯電話機100−2からのダイヤル・ト
ーン信号を受信した携帯電話機100−1では、同時に
送られてきたIDにより通話を希望する携帯電話機10
0−2であることを確認する(S167)。そこで携帯
電話機100−1ではダイヤル信号を通話用無線チャネ
ルCH1を用いて送出する(S168、図9)。このダ
イヤル信号を受信した携帯電話機100−2では呼出し
音が鳴動し(S169)、受話器をオフ・フックすると
(S170)通話が開始される(S171)。終話は携
帯電話機100−1の電話機部101の受話器をオン・
フックすることにより(S172)、終話信号が携帯電
話機100−2宛に送出されるとともに(S173)、
制御部140では無線送信回路132、無線受信回路1
35の機能を停止させる。一方、携帯電話機100−2
では携帯電話機100−1からの終話信号を受信すると
終話を確認し、自携帯電話機100−2の送受信動作を
停止させる(S174)。
【0072】以上、説明した2つの携帯電話機100−
1,100−2間の発呼および着呼動作では、報知チャ
ネルCHAから、ただちに通話チャネルCH1へ移行し
たがシステムによっては、リンク・チャネルCHLへ一
度移行した後、通話チャネルCH1へ移行させてもよ
い。さらに、2つの携帯電話機100−1,100−2
間の発呼および着呼動作で問題になるのは、2つの携帯
電話機100−1,100−2の同時発呼である。この
場合、図8のステップS163が同時に発生し、ともに
発呼不能となる。このような障害は1つのシステムに含
まれる携帯電話機100の数が多くなるほど発生し易く
なる。そこで同時発呼の現象を避けるため、一度発呼し
て呼が成立しなかった場合は、たとえばつぎのような方
策を採用すると解決が可能となる。ただし、携帯電話機
100の数が10個以下で有効であり、それ以上の場合
も容易に拡張可能である。
【0073】i) 携帯電話機100のID番号の若い順
に発呼しやすくする。すなわち一度発呼して呼が成立し
なかった場合には、番号が1ならば次の発呼は前回から
3秒後、ID番号がmならば次の発呼は前回から(3+
0.1×m)秒後とする。
【0074】ii)携帯電話機にクロックを持たせてお
き、一度発呼して呼が成立しなかった場合は、クロック
の末位桁を10進法で表して、mとすると、次の発呼は
前回から(3+0.1×m)秒後とする。
【0075】iii)携帯電話機ごとに発呼可能なタイミ
ングを定めておき、この間隔をグループごとに異ならせ
る。たとえば、携帯電話機100−1,100−2,1
00−3は一度発呼し失敗した場合は、3秒後でないと
発呼できないようにし、携帯電話機100−4,100
−5,100−6は一度発呼し失敗した場合は、3.5
秒後でないと発呼できないようにし、携帯電話機100
−7,100−8,100−9および100−10は一
度発呼し失敗した場合は、4.0秒後でないと発呼でき
ないようにし、グループ分けする。さらに衝突を減らし
たい場合は、グループ分けを細かくすればよい。
【0076】iv)以上の方法では携帯電話機100によ
り発呼の機会が均等でないことが問題になるおそれがあ
る。これを避けるには携帯電話機100にランダム信号
発生器175(図3)をもたせておき、これから発生す
る数字を発呼の動作開始に関するIDと認識すれば、上
記i)〜iii)のすべてに適用することが可能になる。
【0077】(2) 電話信号を送信する代わりにその
識別情報を送信する方法 (2.1) 時間片信号の種類と総数の推定 (2.1.1) 日本語を形成する音韻の種類とその継
続時間長について 文献7から引用した図10は日本語を形成する音韻の種
類とその継続時間長について示しており、これを参考に
して、本発明に関係のある時間片信号の種類の推定をす
る。ここで時間片信号というのは音声を音韻レベル(1
0〜50ms)まで時間的に細分したとき、その各々の
信号をいう。
【0078】(2.1.2) 時間片信号の種類と総数
の推定 以下、時間片信号の種類−これには、全て異なる識別情
報が付されることになる−を調査し、その種類がどの位
になるか推定する。ここでは時間片信号の時間長を20
msとする。時間片信号群を用いて、あらゆる種類の音
声信号を組立て可能とするには、時間片信号として、す
くなくとも図10のすべてを含まなければならない。た
とえば[a]の時間片信号を作成する場合を考えると、
音韻[a]の継続時間長は語頭、語中、語尾がそれぞ
れ、平均106、116、148ms、偏差がそれぞれ
26、26、35msであることが知られている。音韻
[a]の波形は文献4によると語頭と語尾に若干の変化
があるだけで、語中はほとんど変化していないとみるこ
とができる。そこで、時間片信号の種類として、つぎの
条件を設定する。
【0079】 時間1ms毎に時間差があれば別の信
号とみなす。 信号の位相差は別の信号とみないで同一信号とす
る。これは人間の耳の聴覚が位相差を分別する能力が弱
いことを活用した結果である。 音韻の継続時間長の偏差も考慮し、音韻が偏差だけ
長くなった場合も考慮する。 語中はほとんど変化していないから1種類とする。 この〜の条件の下に、音韻[a]の時間片信号の種
類を求める。 ・ 語頭の平均長106msに偏差26msを加え13
2ms、したがって、132種類、・ 語中は1種類、
・ 語尾は平均長148msに偏差35msを加え18
3ms、したがって、183種類、以上の和を求めて、
計316種類と推定する。このような推定を図10に示
す全ての音韻に関し実施すると図11のようになり、3
728種類存在することになる。
【0080】つぎに、音韻を連結する場合の時間片信号
の種類を推定する。これは上記の単純な音韻の時間片信
号化だけでは、あらゆる種類の音声信号を作成するには
不十分である。なぜならば、言葉には音韻[a]と
[i]の連結、[a]と[u]の連結等、図10の音韻
同志の連結があるからである。この数を推定する。
【0081】時間片信号の継続時間長は20msである
から、たとえば[a]と[i]の連結を考えると、時間
長1ms単位とすると、[a]が19ms持続し、後
[i]が1ms持続する場合、つぎに[a]が18ms
持続し、後[i]が2ms持続する場合、…、最後に、
[a]が1ms持続し、後[i]が19ms持続する場
合の合計20種類存在することになる。
【0082】また、[a]と[u]、[a]と[e]、
…等、全部で18種類あるから、すべてを組合せると、 20×18=360 の種類が発生することが分かる。上記の計算を、 [i]と[a]、[i]と[u]、…、[i]と[b]、 [u]と[a]、[u]と[i]、…、[u]と[b]、 ………… ………… [b]と[a]、[b]と[i]、…、[b]と[d] について求め、その中から日本語として存在しない組合
せを除外(3で除した)すると、音韻の連結する場合の
時間片信号の種類の推定数は下式から求められる。 20×18×19/3=2280 したがって、以上2つのケースを合計すると、図11に
示すように時間片信号の種類は6008となる。すなわ
ち、識別情報の種類は約6000となる。
【0083】以上は、時間片信号長が20msの場合で
あった。時間片信号長を5、10および40msに変化
させた場合の時間片信号の種類は図11に示すようにな
る。図11より明らかなように時間片信号の種類は大略
5000〜10000と推定してよいものと判断され
る。なお、図11で時間片信号長が40msの場合、単
一音韻による時間片信号の種類が減少しているのは、単
一音韻長に比較して時間片信号長が大きいからである。
なお、照合すべき原信号として、さらに正確な時間片信
号を作成したいのであれば、上記の設定条件の内、の
時間1ms毎に時間差のある信号を別の信号とみなした
のを、0.1ms毎にすればよい。この場合、時間片信
号の種類は約1桁増加するが実用上は必要のないものも
含まれると推定される。
【0084】(2.2) 発呼者の有する音声(電話信
号)の携帯電話機100の記憶回路への入力法 (a) 初期設定動作 以下、図12もしくは図13に示される携帯電話機10
0Bもしくは携帯電話機100C(以下、単に携帯電話
機100B等と称する)の使用者が発呼動作に先立ち、
自己の音声(電話信号)を携帯電話機100B等の時間
片信号群記憶・比較回路181へ入力する方法を説明す
る。
【0085】図12および図13の携帯電話機100B
等が、すでに説明した図3と異なる点は、図12に時間
片信号作成回路169、時間片信号群記憶・比較回路1
81、識別情報送受信回路182およびスイッチ16
5,167が具備されている点である。これらは本発明
の主要な作用を発揮する上で重要な動作をするので以下
詳細に説明する。ただし、図13の携帯電話機100C
にはデコーダ138,コーダ151,スイッチ165,
167およびランダム信号発生器175は具備していな
い。
【0086】発呼動作に先立ち携帯電話機100B等を
“初期設定モード”にする。これは携帯電話機100B
等の電話機部101のダイヤル部にある特定番号をダイ
ヤルすることで設定可能である。
【0087】この“初期設定モード”は電話機部101
の送話回路から、発呼者に“発呼信号用テスト・パター
ン”を発声してもらい、これを時間片信号群記憶・比較
回路181へ記憶させる動作である。“発呼信号用テス
ト・パターン”には、たとえば、50音、濁音、半濁
音、拗音等を含んだ単音表の朗読でもよいし、あるいは
任意の言葉を構成可能なように、あらゆる種類の音声素
子を含んだ小説の一部でもよい。ただし、単音表の朗読
は20分程度、小説の一部分の朗読は30分程度念入り
に行う必要がある。それは、以後あらゆる電話信号にお
いて識別情報の送信だけですむように、あらゆる種類の
時間片信号を記憶しておかなくてはならないからであ
る。ただし、時間片信号を照合するとき、近似する時間
片信号の送信を許容するシステムでは、上記の朗読の時
間は2分の1ないし5分の1に短縮することができる。
【0088】携帯電話機100B等が“初期設定モー
ド”になったことを制御部140が認識すると、制御部
140は、電話機部101の送話回路の出力が時間片信
号作成回路169に入力されるように回路を設定する。
この状態で、上記“発呼信号用テスト・パターン”の音
声信号が時間片信号作成回路169に入力される。時間
片信号作成回路169では制御部140からの制御信号
を得て、一定の時間間隔(たとえば20ms)で音声信
号を切断した後、切断した音声信号を一定のタイミング
で時間片信号群記憶・比較回路181へ送る。時間片信
号群記憶・比較回路181では、これらの時間片信号を
識別情報を付加した上で記憶する。これらの記憶される
時間片信号は、それぞれ互いに異なった信号であり、す
でに記憶されているものと同一の信号は破棄されて記憶
されない。
【0089】時間片信号群記憶・比較回路181に記憶
された信号と新しく入力された信号との具体的な比較は
つぎのように行われる。記憶する時間片信号は、波形の
形で記憶される。たとえば時間長5msの時間片信号が
あるとする。信号の有する最高周波数は3kHzとする
と、ナイキスト周波数に近い8kHzの逆数の周期でサ
ンプリングし、その結果を電圧値で時間片信号群記憶・
比較回路181に記憶する。新しく入力された信号もこ
れと同様に電圧値で時間片信号群記憶・比較回路181
に記憶(臨時的に)される。そうして、すでに記憶され
た信号と電圧値で比較される。まず第1サンプル値が等
しいか否か、ついで第2サンプル値が等しいか否か、第
3サンプル値が等しいか否か、というようにである。こ
の比較の結果、たとえば第8サンプルまで比較して、1
個でも異なる値があれば「記憶されていない新しい信
号」として記憶される。あるいは比較の対象とするサン
プルを第1、第3、第5、…と奇数番目に選んでも良い
し、第1、第5、第6、…というようにランダムに選定
しても良い。
【0090】上記の比較はディジタル値による比較であ
り、量子化雑音と同様若干の誤差を伴なっている。した
がって第8サンプルまで比較して、全く同一値になった
といっても厳密には比較した2つの信号は等しくなく、
誤差を含んでいる。しかしながら実用上問題のない程度
の誤差と考えられる時間片信号の比較は通話中に行われ
る場合、すなわち、「電話信号の形で送信すべきか」、
「識別情報の形で送信すべきか」を決定するため、時間
片信号群記憶・比較回路181に記憶されている信号と
比較する場合にもその動作は全く同様である。
【0091】以上の「初期設定モード」の結果、時間片
信号群記憶・比較回路181には携帯電話機100B等
の使用者の有する音声(電話信号)が時間片電話信号の
形で入力され、それぞれに識別情報が付けられているこ
とになる。また、時間片電話信号の種類は5000〜1
0000と想定される。なお、万一使用者の有する音声
(電話信号)が時間片信号群記憶・比較回路181に記
憶されていない場合は、通常の音声(電話信号)を送信
する形式(ディジタルならばディジタル信号形式で)送
信すればよい。
【0092】(b) 発呼者の通話中に「初期設定動
作」と同様の動作を行わせる場合のシステム例 以上の説明では発呼者の通話に先立ち「初期設定動作」
を行わせる場合のシステム例であった。システムによっ
ては「初期設定動作」をせず、発呼者の通話中に「初期
設定動作」と同様の動作を行わせる必要がある。この方
法は後述する方法により可能である。ただし、周波数利
用効率の上からは若干前述の初期設定動作を行わせる場
合のシステムに劣るが、発呼者の利便向上の点からこの
ような方法が望まれるからである。
【0093】ただし、携帯電話機100B等の使用者が
特定されている必要がある。これは、パーソナル通信時
代を迎えた現在においては、この条件は容易に満たされ
ると推定される。なお、携帯電話機100B等の使用者
が1名に限定される必要は必ずしも必要ではない。数人
でも差支えはないが、各個人が使用に先立ちIDを入力
することと、携帯電話機100B等の時間片信号群記憶
・比較回路181の記憶容量を増大させる必要がある。
【0094】(c) 時間片信号群記憶・比較回路18
1に必要とされる記憶容量 つぎに、5000種類の時間片信号を収容するための記
憶回路に要求される容量を求める。1個の時間片信号の
時間間隔は20msとすると、電話信号を速度64kb
psで記憶するには、1個の時間片信号に必要とされる
記憶容量は、 64kbps×0.02=1.28kb それゆえ、5000種類の時間片信号を記憶するのに必
要な容量は、 1.28kb×5000=6.4Mb を得る。この容量は現在の技術では容易に得られる。
【0095】(2.3) 電話信号に代えて識別情報を
送信する場合のシステム動作例 以下、電話信号のみでなく、時間片信号の識別情報をも
送信することがあるシステム動作例を説明する。
【0096】すでにディジタル信号を使用する発着呼動
作例は説明しているから、携帯電話機100B等の発呼
動作において、時間片信号の識別情報(とそのレベル情
報)をも送信する場合の動作を図5〜図7を用いて説明
する。携帯電話機100B等のオフ・フック動作(S1
03、図5)から電話網10への通話路設定(S12
6、図7)をし、通話動作を開始する(S127)まで
の動作にはとくに変わるところはない。
【0097】以下のシステム動作で携帯電話機100B
等と対向して通信する相手は図14に示すコードレス電
話親装置30Bであり、すでに説明したコードレス電話
親装置30(図4参照)と異なる点は以下の通りであ
る。図14では図4にない信号処理回路群60が具備さ
れている点である。多数の同じ構成の時間片信号処理回
路60−1,60−2,…,60−nを含む時間片信号
処理回路60−1の構成は図15に示されている。
【0098】ここで多くの復号化回路39−1,39−
2,…,39−nを含む復号化回路群39において復号
化された信号は、図15において、スイッチ65の端子
a側が選択されて、デコーダ38においてデコードさ
れ、まだ記憶されていない時間片信号の場合は時間片信
号群記憶・比較回路81に記憶し、オア回路ORを介し
て多くの信号復元回路68−1,68−2,…,68−
nを含む信号復元回路群68へ送られ、電話信号が復元
される。復号化回路群39からの信号が、識別情報であ
る場合は、識別情報はデコーダ38でデコードされ、識
別情報送受信回路82に印加され、そこから時間片信号
群記憶・比較回路81の識別情報の示す時間片信号を読
出して、オア回路ORを介して信号復元回路群68へ送
られ電話信号が復元される。
【0099】多くの時間片信号作成回路69−1,69
−2,…,69−nを含む時間片信号作成回路群69か
らの時間片信号はデバイダDで分割されて時間片信号群
記憶・比較回路81とコーダ51に印加され、その時間
片信号がまだ記憶されていない場合は、それを識別情報
を付して時間片信号群記憶・比較回路81に記憶すると
同時に、コーダ51からコード化されてスイッチ67の
端子bを介して多くの符号化回路52−1,52−2,
…,52−nを含む符号化回路群52に印加され符号化
される。デバイダDに受けた時間片信号が時間片信号群
記憶・比較回路81にすでに記憶されている場合には、
それに付されている識別情報が時間片信号群記憶・比較
回路81から識別情報送受信回路82へ送られ、そこか
らスイッチ67の端子aを介して符号化回路群52へ印
加される。図15における以上の動作は、携帯電話機1
00B等(図12,図13)で対応する構成要素につい
て説明したのと同様である。
【0100】通話が開始されると、まず通話者双方の送
信する電話信号は当初はディジタル電話信号を使用す
る。以下、携帯電話機100B等からの時間片信号を説
明する。通話者の発する“mosimosi、もしも
し”の持続時間を2秒とする。ディジタル電話信号のフ
レーム長を5msとすると、5msごとに切断された時
間片信号の数値(サンプル数)は400となる。これら
最初の“mosi”の母音と子音をあらわす200サン
プルは、時間片信号の形(ディジタル形式の電話信号、
これにそれぞれ識別情報が付加されている)で送信さ
れ、同時に時間片信号群記憶・比較回路181へ記憶さ
れる。(ただし記憶される情報のレベルは標準レベルで
位相情報があり、すなわち前述のの音韻の継続時間長
の偏差も考慮する場合とする)。これらの信号を受信し
たコードレス電話親装置30においては、これらの信号
を時間片信号処理回路60に含まれている時間片信号群
記憶・比較回路81へ記憶する(図15参照)。
【0101】さて、つぎの“mosi”が図15の時間
片信号群記憶・比較回路181へ入力(もちろん同時に
でなく時系列的に順序良く入力されることになる)され
る。この信号の100サンプルは母音および子音とも時
間片信号群記憶・比較回路181へすでに記憶されてい
るサンプル信号とほとんど変わらない信号であろう。た
だし、位相が異なっていても、信号波形が同一であれ
ば、これらを同一と見なすことにするから、この相違か
ら電話信号そのものを送信する必要はない。もちろん信
号の照合の結果、何等かの点で異なっていれは信号その
ものを送信する。
【0102】したがって、時間片信号群記憶・比較回路
181では、すでに記憶した時間片信号と同一と判定し
た信号に対しては、制御部140へ対応する識別情報
(とその信号のレベル情報を加えて)を送信すべきこと
を連絡する。この結果、前述のように、これら400サ
ンプルのそれぞれに付与してある識別情報が送信され
る。これらの情報量は後述するように時間片信号を送信
する場合に比べて極めて少量であり、周波数有効利用度
に大きく貢献をする。
【0103】コードレス電話親装置30Bでは携帯電話
機100B等に含まれている時間片信号群記憶・比較回
路181と同様な動作をする回路(図14および図15
参照)で携帯電話機100B等の指示した時間片信号を
逐次記憶しているので、時間片信号処理回路群60から
携帯電話機100B等の指示した時間片信号を検索可能
であり、これらの信号を信号速度復元回路群68で信号
処理することにより原電話信号を復元することができ
る。
【0104】携帯電話機100B等からは通話信号が次
々と送信されるが、上記と同様な処理が実行されること
になる。その結果、コードレス電話親装置30Bでの記
憶情報は増大する。そして、携帯電話機100B等から
電話信号の送信に代えて識別情報を送信する確率は順次
増加する。
【0105】以上は携帯電話機100B等が送信する信
号であったが、コードレス電話親装置30Bから送信さ
れる信号も同様に処理される。したがって、通話信号が
長引く(60秒以上、この場合作成される時間片信号の
総数は12000)ディジタル化された電話信号を送信
するケースは大きく減少し、さらに長引けば(10分程
度)すべて識別情報(とその信号のレベル情報)のみの
送信といってもよい状態になり、本システムは周波数有
効利用度に大きく貢献する。
【0106】なお、通話終了後の動作は図7のステップ
S128以下の通りである。
【0107】以上の説明から明らかなように、通話信号
は識別情報の形で送信されるから、携帯電話機100B
等の周辺の雑音の影響を全く受けなくなるという利点を
有することになる。とくに、都市の道路上や自動車内等
周辺の雑音の影響を受けやすい場所での使用には効果的
となる。ただし、使用する送話器は指向性が良く、周囲
雑音の混入がすくないものが望ましい。
【0108】さらに本発明の携帯電話機100B等には
パーソナル電話としての特性を基本的に供えている点が
特徴的である。すなわち、第三者が無断で特定の個人が
所有している携帯電話機100を使用しようとしても、
第三者の時間片信号が事前に登録(記憶)されていない
と発呼不能である。また、本発明による信号伝送は一種
の秘話通信であり、第三者の傍聴防止に有効である。
【0109】(3) 電話信号を識別情報の形で送信す
るためのシステム構成と動作および評価 (3.1) 電話信号を識別情報の形で送信するための
システム構成と動作 電話信号を識別情報の形で送信するための携帯電話機1
00Bの構成を図12を用いて説明する。まず、携帯電
話機100Bからの送信信号の作成を説明する。
【0110】電話機部101から送出された電話信号は
時間片信号作成回路169に入力される。電話信号はこ
こで一定の時間間隔(たとえば10ms)に切断され
る。この切断された電話信号は2分されて、 i) 時間片信号群記憶・比較回路181 ii)コーダ151 へ送られる。
【0111】i)の時間片信号群記憶・比較回路181
へ入力された信号は、すでに記憶されている時間片信号
群の各々と照合され、すでに記憶されている信号と判断
した場合は、制御部140に対し時間片信号を送信せず
に識別情報を送信することを要求する。この連絡を受け
た制御部140では、すでに記憶された時間片信号の識
別情報にレベル情報等を加えた信号を識別情報送受信回
路182から送信することを指示し、スイッチ167に
制御信号を送り、スイッチ167の端子aをオン状態、
端子bをオフ状態にする。この結果、スイッチ167の
端子b側の出力信号は送信されず、識別情報送受信回路
182からの識別情報(とこれにレベル情報や位相情報
等が加えられる。以下誤解のないときは単に識別情報と
略記する)だけが符号化回路152へ送られる。
【0112】以上はすでに記憶されている時間片信号で
あったが、記憶されていない信号と判断されると、識別
情報を付加されて記憶され、符号化回路152へは送ら
れない。
【0113】さて、時間片信号群記憶・比較回路181
において、時間片信号を識別情報を付加して記憶する方
法には次の3通りが考えられる。
【0114】(a) 時間片信号をそのままの状態、す
なわち信号の有する波形、信号の有する電力を変更しな
いで記憶する。 (b) 時間片信号の有する電力を正規化(一定のレベ
ルに統一)した後、信号の有する波形は変更しないで記
憶する。 (c) 時間片信号の有する電力を正規化(一定のレベ
ルに統一)した後、信号の有する波形は基本的には変更
しないが、その有する位相は変更可能な形で記憶する。
【0115】以上3種類のいずれで記憶したかを信号の
相手に知らせる必要があるが、それは時間片電話信号に
付加する識別情報に含めればよい。
【0116】さて、上記ii)のコーダ151に入力した
信号は、アナログ・ディジタル変換や誤り訂正用の信号
等を加えられた後、符号化回路152へ送られる。
【0117】この過程で符号化回路152に入力された
ディジタル形式の信号は、制御部140からの制御信号
により、ディジタル信号のタイミング等が調整され(フ
レーミング)、制御信号等が加えられ(4相化もここで
行われる)た後、送信ミクサ133と変調回路134を
含む無線送信回路132へ送られる。以下はすでに図3
で説明したのと同様に、アンテナ回路に加えられ、無線
電波としてコードレス電話親装置30Bへ送信される。
【0118】以上説明した携帯電話機100Bからの信
号を受信したコードレス電話親装置30Bでは、受信信
号は無線受信回路35、復号化回路群39を通過するこ
とにより、電話チャネル対応の信号となり、時間片信号
処理回路群60に入力される。時間片信号処理回路群6
0の構成は図15に示されており、この機能は携帯電話
機100Bの構成を示す図12のそれぞれに対応する回
路と全く同様である。すなわち、 受信した圧縮された時間片信号の復調 受信した時間片信号を記憶回路へ記憶 する。
【0119】は説明するまでもないことであるが、
の時間片信号を記憶回路へ記憶するのは各時間片信号に
付加して送信されてきた識別情報を付加して時間片信号
群記憶・比較回路81に記憶することに特徴がある。こ
の結果、コードレス電話親装置30Bの時間片信号処理
回路群60の時間片信号群記憶・比較回路81に記憶さ
れた情報は送信元である携帯電話機100Bの具備して
いる時間片信号群記憶・比較回路181に記憶されてい
る情報と互いに共用可能な状態になる。
【0120】すなわち、携帯電話機100Bから「識別
情報1001の情報」と指示されれば、コードレス電話
親装置30Bでは自局の時間片信号群記憶・比較回路8
1に記憶された情報を検索し、その結果得られる時間片
信号は携帯電話機100Bから送信しようとした時間片
信号と、全く同一の信号を選出可能になる。そして、実
際の電話信号は、この時間片信号に付された識別情報内
に含まれていた「レベル情報等」を加えて適切な電力お
よび位相を有する電話信号波形(ただし時間的には断片
的な信号)が再生される。
【0121】つぎに、コードレス電話親装置30Bから
送信されてきた信号(下り信号)を携帯電話機100B
で受信した時の信号の再生に関し説明する。
【0122】コードレス電話親装置30Bから送信され
てきた信号はアンテナ部で受信され、受信回路135の
無線受信ミクサ136に入力される。ここで、適当な周
波数に変換され、増幅後、検波回路137で検波され、
この出力は復号化回路139へ送られる。復号化回路1
39では次の動作が行われる。
【0123】 信号のデフレーム化、これはフレーム
内の信号で携帯電話機100Bに必要な信号のみを取出
す。 信号の修復、タイミングの調整や、4相等多相で送
られてきた信号は2相化される。
【0124】上記の動作は信号が時間片信号の形で送ら
れてきたときも、識別情報の形で送られたきたときも難
易の差はあるが同様に行われる。上記の処理の実行後、
信号は下記のように2分され、つぎのステージへ送られ
る。
【0125】i) 時間片信号の形で送られてきた信号は
スイッチ165を介してデコーダ138と時間片信号群
記憶・比較回路181へ ii)識別情報の形で送られたきた信号はスイッチ165
を介して識別情報送受信回路182へ
【0126】すなわち、前者 i)の場合は制御部140
に対しスイッチ165の端子aをオン、後者の場合は、
スイッチ165の端子bをオンするように要請し、制御
部140がこれに応じることにより可能となる。そして
時間片ディジタル信号の形で送られてきた信号は誤り訂
正等が実行された後デコードされ、時間片化されたアナ
ログ電話信号が取出される。この出力の一部は信号復元
回路163に入力され、すでに説明したように連続した
音声信号が再生される。この出力の残りは時間片信号群
記憶・比較回路181へ送られ、ここで記憶される。
【0127】また、デコーダ138へ入力された信号の
内、識別情報は選別されて識別情報送受信回路182へ
送られ、デコーダ138の出力の内、時間片信号群記憶
・比較回路181へ送られた信号の識別情報を付するの
に使用される。一方、後者ii)の識別情報送受信回路1
82へ送られた信号は検索のため時間片信号群記憶・比
較回路181へ送られ、識別情報に一致する時間片信号
が選び出され、信号復元回路163へ印加される。
【0128】信号復元回路163では入来した信号を時
系列的に断続のないように並べ、連続したアナログ電話
信号の形で電話機部101の受話器部へ送り出す。電話
機部101の受話部では音響信号に変換し、人の耳で聴
取可能な形にする。つぎに携帯電話機100Bの使用者
が特定されており使用者の音声がすべて時間片信号の形
で時間片信号群記憶・比較回路181に記憶されている
場合の動作を図13を用いて説明する。
【0129】図13が図12と異なる点は図12のコー
ダ151,デコーダ138およびスイッチ165、16
7が具備されていない点である。これは当然であり携帯
電話機100Cの使用者が特定されており、使用者の音
声がすべて時間片信号の形で時間片信号群記憶・比較回
路181に記憶されているので、とくに新たに記憶すべ
き信号はないからである。また、携帯電話機100Cと
対向して通信を行うコードレス電話親装置30Bの時間
片信号群記憶・比較回路81にも携帯電話機100Cと
全く同一の情報が記憶されていることを前提にしてい
る。
【0130】以上は携帯電話機100Bからコードレス
電話親装置30B向けの信号送信動作およびコードレス
電話親装置30Bからの信号を携帯電話機100Bで受
信したときの信号受信動作に関し説明したが、コードレ
ス電話親装置30Bの送受信動作も上記の説明と同様に
実行される。
【0131】(3.2) 識別情報の送信による周波数
有効利用度の算定 (3.2.1) 識別情報の一括送信について すでに説明したのは携帯電話機100B等とコードレス
電話親装置30Bの行う通信に際し、電話信号(時間片
信号)を送信しつつ、同時に識別情報を相互に送信し、
相手が記憶した時間片信号に対しては時間片信号を送信
する代わりに識別情報を送信する方法であった。しかし
ながら、以下に述べる条件が成立すれば、更に効果的な
識別情報の送信が可能となる。
【0132】(a) 通信端末とくに移動端末において
はその使用者が特定していること。 (b) 通信端末に具備する記憶回路の記憶容量が大き
いこと。 (c) システムの通信トラフィックが大きく、かつ通
信端末がそれを活用可能なこと。
【0133】これらの内(a)はパーソナル通信の発達
とともに使用される移動端末は1人1台の時代になつり
りある。あるいは、1人1台でなくても、たとえば、A
氏、B氏、C氏と使用者が特定可能ならばよい。ただ
し、この場合は移動端末の記憶回路の記憶容量は3倍必
要になる。また固定網に収容されている電話機も移動端
末すなわち、携帯電話機100B等は1人1台の時代に
なつりりある。あるいは、1人1台でなくとも使用者が
特定可能ならばよい。(b)は現在の技術水準では極め
て容易に得られるので、(a)の条件は余り厳しくなら
ない。また、(c)は本発明のシステムでは可能であ
る。
【0134】(3.2.2) 識別情報の送信による周
波数有効利用度の算定 電話信号は多くの冗長度を有することは文献4,5およ
び7より明らかである。また音声信号は、ある数の音声
素子(数10msと言われている)に分解され、これら
を組立ることにより任意の音声信号(若干の雑音を含む
ことを認めるとする)が得られることも文献7に説明さ
れている。以下、これらの公知の事実をもとに、本発明
の時間片信号の代用である識別情報の送信による周波数
有効利用度を算定する。
【0135】音声信号を音声素子に分解したとき、最も
少ない数の音声素子から任意の音声信号を得ようとする
と、音声素子の有する時間長が関係することになる。音
声素子の有する時間長は長短いろいろあり一定ではな
い。一方、電話信号の時間分割通信システムでは、フレ
ーム長は一定(5〜10ms)である。それゆえ、最適
の音声素子の時間長を設定することはできないが、時間
長がほぼ同一であるから、かなり満足の行く結果が得ら
れることになる。
【0136】以下、ディジタル・システムのフレーム長
(システム・モデム)を5msとすると時間長5msを
有する音声素子から、任意の音声信号を作成可能(若干
の雑音を含むことを認めるとする)とする必要音声素子
数を5000と仮定する。このとき、識別情報の種類は
5000、すなわち、9ビットで十分となる。実際のシ
ステムでは、これにレベル情報4〜6ビットを付加する
ことにすると、送信すべき情報量は15ビットとなる。
一方、1つのタイム・スロット内の時間片信号の有する
情報量は、わが国のディジタル・コードレス電話システ
ムの場合、32kbpsであるから、 32kbps×0.005(s)=160b したがって、識別情報のみ送信した場合は、時間片信号
の送信時に比べ、 15/160=1/10.7 すなわち、約1/10でよいことになる。これを周波数
有効利用度の見地からみれば、10倍の周波数有効利用
度を有することになる。
【0137】なお、上記のフレーム長5msは、コーデ
ックの条件から定められたものであり、識別情報を常時
送受信するシステムの最適値ではない。そこで、フレー
ム長を20msとすると周波数有効利用度は、 15/640=1/42.7 と、さらに改善される。
【0138】(3.2.3) 電話信号を搭載しないタ
イム・スロットの有効活用について すでに説明したように本発明による識別情報(とその信
号のレベル情報)のみ送信した場合、スロット内の信号
は15ビット程度にしかならず、ディジタル電話信号送
信用スロットをこのまま送信したのでは、能率が極めて
悪いことになる。
【0139】以下、これの有効活用について説明する。
有効活用の方法には1フレーム内のタイム・スロットを
電話信号対応に固定的に与えず、各フレーム毎にダイナ
ミック・タイムスロット・アサインメントを実行する方
法がある。そして識別情報のみの信号は、たとえば、 フレームおよびスロット同期信号と識別情報のスロ
ットの共用 識別情報のみのタイム・スロット(他の電話チャネ
ルと共用)の設置 等の方法が考えられる。以上の結果1フレーム内に収容
可能となる電話チャネル数が増大し送信効率の向上とと
もに周波数有効利用度が向上することになる。
【0140】(3.3) 識別情報を送信するシステム
の評価 本発明の識別情報を送信するシステムの評価を、他のシ
ステムと比較しながら説明する。 (3.3.1) 送信電力の低減 (3.2.2)で説明したように、本発明の識別情報を
送信するシステムにおいては、送信すべき信号の情報量
が大きく減少している。したがって 減少した分だけ送
信電力を低減してもよいことになる。これは、人が常時
携帯する携帯電話機100B等にとっては大変効果的で
ある。すなわち、電池の消費電力が大幅に減少可能とな
り、電池の長寿命化に貢献する。あるいは、送信電力を
従来のシステムと同一に保てばサービス・エリアの拡大
が可能となる。
【0141】(3.3.2) 周波数の有効利用度の増
大 (3.2.2)で説明したように、本発明の識別情報を
送信するシステムにおいては、送信すべき信号の情報量
が大きく減少している。したがって 減少した分だけ周
波数の使用を低減してもよいことになる。これは今後パ
ーソナル通信の発達により周波数の不足が心配されてい
る現状では大変効果的である。周波数の使用は従来のシ
ステムと同一に保てば、変調の深さを深めることが可能
となる。その結果、等価的に送信電力を増大したのと同
等になり、サービス・エリアの拡大が可能となる。
【0142】(3.3.3) 信号の時間圧縮による同
時通話可能な電話チャネル数の増大 識別情報を送信するシステムにおいては、送信すべき信
号の情報量が大きく減少している。これは信号速度が減
少したと見ることができる。そこで信号速度を元の速度
まで高めるには、信号を時間圧縮すればよい。たとえ
ば、送信すべき信号の情報量が1/30に減少している
場合には、信号を30倍時間圧縮すれば、元の速度に復
元する。この場合、送信すべき信号の所要時間は1/3
0に減少しているから、同一フレーム内に従来の約30
倍の電話信号を搭載することができる。なお、このよう
に信号を時間圧縮するシステムについては、文献3に詳
述されている。
【0143】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように電話信号
を用いる時間分割システムにおいて、本文で詳述したよ
うな電話信号に代わる識別情報を送信することにより、
時間分割システムの周波数有効利用度が大きく向上す
る。あるいは、送信すべき情報量の低下を送信電力の低
減に使用することができる。また、騒音の激しい道路を
歩行中や自動車内等で使用する移動通信に本発明を適用
した場合、騒音の影響を除去できる。さらに、第三者の
無断使用を防止する機能を有する等、各種の優れた機能
を有する。とくに小さなサービス・エリアで使用する、
わが国のディジタル・コードレス電話システムの場合に
は、使用者が特定されている場合が多いので、電話信号
に代わる識別情報を送信する可能性は大きい。このよう
なシステムにも適用可能であるので本発明の効果は極め
て大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステムの概念を示す概念構成図であ
る。
【図2】本発明のシステムに使用されるスロット構造図
である。
【図3】本発明のシステムに使用される携帯電話機の基
本動作を示す回路構成図である。
【図4】本発明のシステムに使用されるコードレス電話
親装置の基本動作を示す回路構成図である。
【図5】本発明によるシステムの発呼動作の流れを示す
フロー・チャートである。
【図6】図5とともに本発明によるシステムの発呼動作
の流れを示すフロー・チャートである。
【図7】図5および図6とともに本発明によるシステム
の発呼動作の流れを示すフロー・チャートである。
【図8】携帯電話機間の発着呼動作の流れを示すフロー
・チャートである。
【図9】図8とともに携帯電話機間の発着呼動作の流れ
を示すフロー・チャートである。
【図10】音韻の種類とその継続時間長を示した音韻図
である。
【図11】音韻と時間片信号の種類を示す時間片信号種
類図である。
【図12】携帯電話機の一実施例を示す回路構成図であ
る。
【図13】携帯電話機の他の実施例を示す回路構成図で
ある。
【図14】コードレス電話親装置の一実施例を示す回路
構成図である。
【図15】図14の構成要素の1つである時間片信号処
理回路の一実施例の回路構成図である。
【図16】母音の波形図である。
【図17】子音+母音(チョ)の波形図である。
【符号の説明】 10 電話網 22 電話回線 22−1〜22−n 通信信号 30,30B コードレス電話親装置 31 信号処理部 32 無線送信回路 35 無線受信回路 38 デコーダ群 38−1〜38−n デコーダ 39 復号化回路群 39−1〜39−n 復号化回路 40 制御部 41 クロツク発生器 42 タイミング発生回路 51 コーダ群 51−1〜51−n コーダ 52 符号化回路群 52−1〜52−n 符号化回路 60 時間片信号処理回路群 60−1〜60−n 時間片信号処理回路 65,67 スイッチ 68 信号復元回路群 68−1〜68−n 信号復元回路 69 時間片信号作成回路群 69−1〜69−n 時間片信号作成回路 81 時間片信号群記憶・比較回路 82 識別情報送受信回路 100,100B,100C,100−1〜100−n
携帯電話機 101 電話機部 120 基準水晶発振器 121−1,121−2 シンセサイザ 132 無線送信回路 133 送信ミクサ 134 変調回路 135 無線受信回路 136 受信ミクサ 137 検波回路 138 デコーダ 139 復号化回路 140 制御部 151 コーダ 152 符号化回路 163 信号復元回路 165,167 スイッチ 169 時間片信号作成回路 175 ランダム信号発生器 181 時間片信号群記憶・比較回路 182 識別情報送受信回路 CHA 報知チャネル CHC 発着呼制御用チャネル CHL リンク・チャネル D デバイダ OR オア回路

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の携帯電話手段(100)と、電話
    網(10)に接続された前記複数の携帯電話手段と無線
    信号を用いて通信するためのコードレス電話親手段(3
    0)とがあり、前記携帯電話手段の相互間および前記携
    帯電話手段と前記コードレス電話親手段との間の任意の
    組合せの通話者間で通話するコードレス電話における電
    話信号送信方法において、 前記通話者の音声信号を時間的に音素レベルに細分した
    記憶用時間片信号として識別情報を付して通話に先立っ
    て前記通話者の双方において記憶する初期記憶作業を行
    い(81,181)、 前記通話者が通話するときには通話信号を時間的に音素
    レベルに細分した送信用時間片信号を得て、この送信用
    時間片信号と実質的に一致するものを前記記憶した記憶
    用時間片信号の中から検索する検索作業を行い(81,
    181)、 前記検索された記憶用時間片信号に付された前記識別情
    報を送信するようにした(82,182)コードレス電
    話における電話信号送信方法。
  2. 【請求項2】 前記検索作業において、 前記送信用時間片信号と実質的に一致するものを前記記
    憶した記憶用時間片信号の中から検索できないときに
    は、前記送信用時間片信号に識別情報を付して送信し、
    前記通話者の双方において、前記送信用時間片信号を前
    記付された識別情報とともに前記記憶用時間片信号とし
    て記憶するようにした請求項1のコードレス電話におけ
    る電話信号送信方法。
  3. 【請求項3】 前記初期記憶作業において、前記記憶用
    時間片信号を記憶する場合に、前記音声信号の有する最
    高周波数のナイキスト時間間隔以下でサンプリングして
    記憶用時間片信号として記憶し、 前記検索作業において、前記送信用時間片信号と実質的
    に一致するものを前記記憶した記憶用時間片信号の中か
    ら検索する場合に、前記送信用時間片信号を前記初期記
    憶作業におけるサンプリング間隔でサンプリングして、
    前記記憶した記憶用時間片信号と比較して検索するよう
    にした請求項1のコードレス電話における電話信号送信
    方法。
  4. 【請求項4】 前記通話信号をそのままディジタル化し
    符号化変調して無線信号として送信する場合の通信速度
    と、前記識別情報を送信する場合の通信速度との比だけ
    前記通信信号をそのままディジタル化し符号化変調して
    無線信号として送信する場合よりも送信電力を低減して
    前記携帯電話手段から前記識別情報を送信することによ
    り消費電力を減少せしめるようにした請求項1のコード
    レス電話における電話信号送信方法。
  5. 【請求項5】 前記識別情報を送信する場合に前記通話
    信号をそのままディジタル化し符号化変調して無線信号
    として送信する場合と同じ送信電力を前記携帯電話手段
    が保つことによりサービス・エリアの拡大を可能とする
    請求項1のコードレス電話における電話信号送信方法。
  6. 【請求項6】 前記識別情報を送信する場合に変調の深
    さを大きくして変調信号の有する所要帯域幅を前記通話
    信号をそのままディジタル化し符号化変調して無線信号
    として送信する場合の所要帯域幅と同じに保つことによ
    り、サービス・エリアの拡大を可能とする請求項1のコ
    ードレス電話における電話信号送信方法。
  7. 【請求項7】 前記識別情報を送信する場合に前記識別
    情報を時間圧縮して、前記通話信号をそのままディジタ
    ル化し符号化変調して送信する場合の通信速度に等しく
    して、フレーム内に収容可能とする電話チャネル数の増
    加を可能とする請求項1のコードレス電話における電話
    信号送信方法。
  8. 【請求項8】 前記検索作業において、 前記送信用時間片信号を前記サンプリングの順序とは異
    なる所定の順序で比較して実質的に一致するものを前記
    記憶した記憶用時間片信号の中から検索するようにした
    請求項3のコードレス電話における電話信号送信方法。
  9. 【請求項9】 複数の電話手段(100)と、電話網
    (10)に接続された前記複数の携帯電話手段と無線信
    号を用いて通信するためのコードレス電話親手段(3
    0)とがあり、前記複数の電話手段と前記コードレス電
    話親手段のうちの2つが互いに送信側および受信側とな
    り得るコードレス電話における電話信号送信システムに
    おいて、 前記送信側が、 前記送信側の通話者の音声信号を時間的に音素レベルに
    細分した記憶用時間片信号として識別情報を付して通話
    に先立って前記送信側および前記受信側において記憶す
    るための記憶手段(81,181)と、 前記通話者が通話するときには通話信号を時間的に音素
    レベルに細分した送信用時間片信号と実質的に一致する
    ものを前記記憶手段に記憶した記憶用時間片信号の中か
    ら比較して検索するための比較検索手段(81,18
    1)と、 前記比較検索手段において検索された記憶用時間片信号
    に付された前記識別情報を前記受信側に送信するための
    識別情報送信手段(82,182)とを含むコードレス
    電話における電話信号送信システム。
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