JPH06120304A - アライメント方法 - Google Patents
アライメント方法Info
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- JPH06120304A JPH06120304A JP26465792A JP26465792A JPH06120304A JP H06120304 A JPH06120304 A JP H06120304A JP 26465792 A JP26465792 A JP 26465792A JP 26465792 A JP26465792 A JP 26465792A JP H06120304 A JPH06120304 A JP H06120304A
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- Japan
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- coordinate system
- measurement
- pattern
- coordinates
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- Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
- Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
- Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
- Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 装置座標系での座標の測定精度を向上させる
ことなく、測定対象パターンのサーチエリアを縮小して
サーチ時間を短縮する。 【構成】 アライメントマークAM1,AM2及び測定
マークP1〜P5のウエハ3上の試料座標系(X,Y)
での座標が予め求められている。測定マークP1〜P5
に対する計測の順番をアライメントマーク及び既に計測
された測定マークに最も近い順に設定し、アライメント
マーク及び既にサーチされた測定マークの装置座標系
(x,y)で測定された座標に基づいて試料座標系から
装置座標系への座標変換式を計算し、この座標変換式に
より得られた装置座標系の座標を囲む領域に各測定パタ
ーン毎にサーチエリアを設定する。
ことなく、測定対象パターンのサーチエリアを縮小して
サーチ時間を短縮する。 【構成】 アライメントマークAM1,AM2及び測定
マークP1〜P5のウエハ3上の試料座標系(X,Y)
での座標が予め求められている。測定マークP1〜P5
に対する計測の順番をアライメントマーク及び既に計測
された測定マークに最も近い順に設定し、アライメント
マーク及び既にサーチされた測定マークの装置座標系
(x,y)で測定された座標に基づいて試料座標系から
装置座標系への座標変換式を計算し、この座標変換式に
より得られた装置座標系の座標を囲む領域に各測定パタ
ーン毎にサーチエリアを設定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばプリント基板や
半導体ウエハ等の試料上のパターンの形状測定や検査を
行う際に、所謂グローバルアライメント方法で試料の位
置決めをする場合に適用して好適なアライメント方法に
関する。
半導体ウエハ等の試料上のパターンの形状測定や検査を
行う際に、所謂グローバルアライメント方法で試料の位
置決めをする場合に適用して好適なアライメント方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】プリント基板や半導体ウエハ等の試料上
に加工された特定の微細パターンの形状測定や検査を行
う際には、それら特定の微細パターンのサーチを効率的
に行う必要がある。この場合、試料上に形成された測定
対象パターンは試料上の試料座標系により位置が指定さ
れているのに対して、例えば測定対象パターンの形状測
定を行う測定装置においては、ステージ上に載置された
試料上を走査する電子ビーム等の位置は測定装置固有の
装置座標系上で表されている。従って、測定装置側で試
料上の測定対象パターンのサーチを効率的に行うために
は、試料座標系から装置座標系への座標変換式を求め、
この座標変換式を用いて試料上の測定対象パターンの位
置を装置座標系上での座標に変換する必要がある。この
ような座標変換式を求めて効率的に測定対象パターンの
サーチを行う方法として、所謂グローバルアライメント
方法が知られている。
に加工された特定の微細パターンの形状測定や検査を行
う際には、それら特定の微細パターンのサーチを効率的
に行う必要がある。この場合、試料上に形成された測定
対象パターンは試料上の試料座標系により位置が指定さ
れているのに対して、例えば測定対象パターンの形状測
定を行う測定装置においては、ステージ上に載置された
試料上を走査する電子ビーム等の位置は測定装置固有の
装置座標系上で表されている。従って、測定装置側で試
料上の測定対象パターンのサーチを効率的に行うために
は、試料座標系から装置座標系への座標変換式を求め、
この座標変換式を用いて試料上の測定対象パターンの位
置を装置座標系上での座標に変換する必要がある。この
ような座標変換式を求めて効率的に測定対象パターンの
サーチを行う方法として、所謂グローバルアライメント
方法が知られている。
【0003】以下、微細パターン測定装置に適用した場
合の従来のグローバルアライメント方法について説明す
る。図3は従来の微細パターン測定装置を示し、この図
3において、1は電子光学鏡筒であり、電子光学鏡筒1
の下方にステージ2が配置され、ステージ2上に試料と
しての直径8インチのウエハ3が載置されている。ウエ
ハ3上には、ウエハ3上の各パターンの位置を指定する
ためのX軸及びこれに垂直なY軸よりなる試料座標系が
設定されている。ステージ2は電子光学鏡筒1の光軸A
Xに垂直な面内において、一方向(これをx方向とす
る)及びこれに垂直なy方向に図示省略された駆動装置
により移動できるようになっている。また、ステージ2
上のx方向及びy方向の端部にはそれぞれ移動鏡4X及
び4Yが固定され、移動鏡4Xのx方向の移動量及び移
動鏡4Yのy方向の移動量がそれぞれレーザー干渉計5
X及び5Yにより常時計測され、これら計測結果が制御
装置6に供給されている。
合の従来のグローバルアライメント方法について説明す
る。図3は従来の微細パターン測定装置を示し、この図
3において、1は電子光学鏡筒であり、電子光学鏡筒1
の下方にステージ2が配置され、ステージ2上に試料と
しての直径8インチのウエハ3が載置されている。ウエ
ハ3上には、ウエハ3上の各パターンの位置を指定する
ためのX軸及びこれに垂直なY軸よりなる試料座標系が
設定されている。ステージ2は電子光学鏡筒1の光軸A
Xに垂直な面内において、一方向(これをx方向とす
る)及びこれに垂直なy方向に図示省略された駆動装置
により移動できるようになっている。また、ステージ2
上のx方向及びy方向の端部にはそれぞれ移動鏡4X及
び4Yが固定され、移動鏡4Xのx方向の移動量及び移
動鏡4Yのy方向の移動量がそれぞれレーザー干渉計5
X及び5Yにより常時計測され、これら計測結果が制御
装置6に供給されている。
【0004】そして、制御装置6がレーザー干渉計5X
及び5Yの計測結果をリセットすると、そのときの電子
光学鏡筒1の光軸AXとステージ2の表面との交点が装
置座標系の原点となる。その後、ステージ6をx方向及
びy方向に移動させると、光軸AXとステージ6の表面
との交点の先に設定した原点とのx方向及びy方向の距
離はそれぞれレーザー干渉計5X及び5Yの計測結果で
表される。従って、レーザー干渉計5X及び5Yの計測
結果により、それぞれ装置座標系上でのx軸の座標及び
y軸の座標が表される。但し、電子光学鏡筒1からウエ
ハ3上に照射される電子ビームは偏向されているので、
装置座標系上での正確な座標は、レーザー干渉計5X,
5Yの計測結果に電子ビームの偏向量の補正を行うこと
により得られる。
及び5Yの計測結果をリセットすると、そのときの電子
光学鏡筒1の光軸AXとステージ2の表面との交点が装
置座標系の原点となる。その後、ステージ6をx方向及
びy方向に移動させると、光軸AXとステージ6の表面
との交点の先に設定した原点とのx方向及びy方向の距
離はそれぞれレーザー干渉計5X及び5Yの計測結果で
表される。従って、レーザー干渉計5X及び5Yの計測
結果により、それぞれ装置座標系上でのx軸の座標及び
y軸の座標が表される。但し、電子光学鏡筒1からウエ
ハ3上に照射される電子ビームは偏向されているので、
装置座標系上での正確な座標は、レーザー干渉計5X,
5Yの計測結果に電子ビームの偏向量の補正を行うこと
により得られる。
【0005】図4は測定対象のウエハ3を示し、図4に
おいて、ウエハ3上の周縁部に2個のアライメントマー
クAM1及びAM2が形成されている。また、ウエハ3
上にはパターンを描画する際の単位となるチップ等に対
応するブロック7−1〜7−5が形成され、これらブロ
ック7−1〜7−5内のそれぞれほぼ同一の位置に5個
の測定パターンP1〜P5が形成されている。描画単位
としてのブロックはウエハ3のほぼ全面に格子状に形成
されているが、図4では測定対象パターンを含むブロッ
クだけを示している。また、例えばブロック7−3の4
隅には、ブロック7−3への描画を重ねて行う際にアラ
イメント用に使用されるブロックマーク8−3A〜8−
3Dが形成されている。
おいて、ウエハ3上の周縁部に2個のアライメントマー
クAM1及びAM2が形成されている。また、ウエハ3
上にはパターンを描画する際の単位となるチップ等に対
応するブロック7−1〜7−5が形成され、これらブロ
ック7−1〜7−5内のそれぞれほぼ同一の位置に5個
の測定パターンP1〜P5が形成されている。描画単位
としてのブロックはウエハ3のほぼ全面に格子状に形成
されているが、図4では測定対象パターンを含むブロッ
クだけを示している。また、例えばブロック7−3の4
隅には、ブロック7−3への描画を重ねて行う際にアラ
イメント用に使用されるブロックマーク8−3A〜8−
3Dが形成されている。
【0006】それらアライメントマークAM1,AM2
及び測定パターンP1〜P5のウエハ3上での位置は試
料座標系上の座標(X,Y)で表され、それらの座標は
ウエハ3をステージ2上に載置する前に既に分かってい
る。図3の制御装置6にはそれらの座標が入力されてい
る。具体的に、アライメントマークAM1及びAM2の
試料座標系上での座標(X,Y)をそれぞれ(XM1,Y
M1)及び(XM2,YM2)、測定パターンP1〜P5の試
料座標系上での座標(X,Y)をそれぞれ(X P1,
YP1)、(XP2,YP2)、(XP3,YP3)、(XP4,Y
P4)及び(XP5,Y P5)とする。
及び測定パターンP1〜P5のウエハ3上での位置は試
料座標系上の座標(X,Y)で表され、それらの座標は
ウエハ3をステージ2上に載置する前に既に分かってい
る。図3の制御装置6にはそれらの座標が入力されてい
る。具体的に、アライメントマークAM1及びAM2の
試料座標系上での座標(X,Y)をそれぞれ(XM1,Y
M1)及び(XM2,YM2)、測定パターンP1〜P5の試
料座標系上での座標(X,Y)をそれぞれ(X P1,
YP1)、(XP2,YP2)、(XP3,YP3)、(XP4,Y
P4)及び(XP5,Y P5)とする。
【0007】ウエハ3はステージ2上の予め決められた
位置に載置されるので、試料座標系の座標と装置座標系
の座標との差は通常1〜2mmより小さいことが保証さ
れており、パターン測定装置では装置座標系上で例えば
3〜4mm角の範囲内をサーチすることにより、アライ
メントマークAM1及びAM2を見つけることができ
る。これらアライメントマーク又は測定パターンを探す
範囲をサーチエリアと呼び、アライメントマークや測定
パターンを探すために要するサーチ時間はほぼサーチエ
リアの面積に比例する。従って、サーチエリアが広いほ
ど位置合わせに時間がかかることになる。
位置に載置されるので、試料座標系の座標と装置座標系
の座標との差は通常1〜2mmより小さいことが保証さ
れており、パターン測定装置では装置座標系上で例えば
3〜4mm角の範囲内をサーチすることにより、アライ
メントマークAM1及びAM2を見つけることができ
る。これらアライメントマーク又は測定パターンを探す
範囲をサーチエリアと呼び、アライメントマークや測定
パターンを探すために要するサーチ時間はほぼサーチエ
リアの面積に比例する。従って、サーチエリアが広いほ
ど位置合わせに時間がかかることになる。
【0008】図3の測定装置でグローバルアライメント
を実行する際には、制御装置6は先ずステージ2を駆動
して、ウエハ3のアライメントマークAM1及びAM2
があると予想されるそれぞれのサーチエリアを順次電子
光学鏡筒1の下方に設定する。そして、それぞれのサー
チエリアで電子ビームを走査することにより、アライメ
ントマークAM1及びAM2のサーチを行う。その結
果、アライメントマークAM1及びAM2が見つかる
と、それらマークの位置を装置座標系で測定し、次の演
算により座標変換式を求める。
を実行する際には、制御装置6は先ずステージ2を駆動
して、ウエハ3のアライメントマークAM1及びAM2
があると予想されるそれぞれのサーチエリアを順次電子
光学鏡筒1の下方に設定する。そして、それぞれのサー
チエリアで電子ビームを走査することにより、アライメ
ントマークAM1及びAM2のサーチを行う。その結
果、アライメントマークAM1及びAM2が見つかる
と、それらマークの位置を装置座標系で測定し、次の演
算により座標変換式を求める。
【0009】この場合、一般的に装置座標系で表した試
料座標系の原点の位置を(x0 ,y 0 )、両座標系間の
角度差をθとすると、試料座標系上の座標(X,Y)か
ら装置座標系上の座標(x,y)への座標変換式は次の
ように表される。
料座標系の原点の位置を(x0 ,y 0 )、両座標系間の
角度差をθとすると、試料座標系上の座標(X,Y)か
ら装置座標系上の座標(x,y)への座標変換式は次の
ように表される。
【0010】
【数1】
【0011】次に具体的に、アライメントマークAM1
及びAM2の装置座標系上で測定された座標をそれぞれ
(xM1,yM1)及び(xM2,yM2)とする。そして、図
4のウエハ3上の試料座標系の原点を装置座標系で表し
た座標を(x0r,y0r)、ウエハ3のステージ2への載
置時の傾斜角をθr とすると、アライメントマークAM
1及びAM2の試料座標系上での座標は(XM1,YM1)
及び(XM2,YM2)であるため、次の関係が成立する。
及びAM2の装置座標系上で測定された座標をそれぞれ
(xM1,yM1)及び(xM2,yM2)とする。そして、図
4のウエハ3上の試料座標系の原点を装置座標系で表し
た座標を(x0r,y0r)、ウエハ3のステージ2への載
置時の傾斜角をθr とすると、アライメントマークAM
1及びAM2の試料座標系上での座標は(XM1,YM1)
及び(XM2,YM2)であるため、次の関係が成立する。
【0012】
【数2】
【0013】この(数2)を係数cosθr、係数si
nθr、座標x0r及び座標y0rについて解くと、次のよ
うになる。
nθr、座標x0r及び座標y0rについて解くと、次のよ
うになる。
【0014】
【数3】
【0015】
【数4】
【0016】
【数5】
【0017】
【数6】
【0018】(数3)〜(数6)を(数1)に代入する
ことにより、試料座標系の座標(X,Y)から装置座標
系の座標(x,y)への座標変換式は次の(数7)とし
て求められる。
ことにより、試料座標系の座標(X,Y)から装置座標
系の座標(x,y)への座標変換式は次の(数7)とし
て求められる。
【0019】
【数7】
【0020】(数7)を用いて試料座標系で表される測
定パターンP1〜P5の装置座標系での位置を求め、ス
テージ2を駆動して電子ビームの走査領域にそれらの位
置を順次移動することにより、各測定パターンの測定が
行われる。測定パターンの位置を電子ビームの走査領域
に移動して測定パターンの形状計測を行うためには、測
定パターンの形状にも依るが、通常1μm程度のアライ
メント位置精度が必要になる。しかしながら、実際には
グローバルアライメント実行時に測定する装置座標系の
座標値には誤差が含まれており、この誤差量によって、
測定パターンの形状計測を行う前に再びパターンサーチ
を行って測定パターンを探す必要が生じる。
定パターンP1〜P5の装置座標系での位置を求め、ス
テージ2を駆動して電子ビームの走査領域にそれらの位
置を順次移動することにより、各測定パターンの測定が
行われる。測定パターンの位置を電子ビームの走査領域
に移動して測定パターンの形状計測を行うためには、測
定パターンの形状にも依るが、通常1μm程度のアライ
メント位置精度が必要になる。しかしながら、実際には
グローバルアライメント実行時に測定する装置座標系の
座標値には誤差が含まれており、この誤差量によって、
測定パターンの形状計測を行う前に再びパターンサーチ
を行って測定パターンを探す必要が生じる。
【0021】従来の微細パターン測定装置では、パター
ン位置測定系の測定精度はおよそ数μm(標準偏差σ=
3μmとして±3σの誤差範囲で考えた場合)であり、
アライメントマークAM1及びAM2の間隔を約70m
mとすると、角度θの誤差範囲θeは次のようになる。
ン位置測定系の測定精度はおよそ数μm(標準偏差σ=
3μmとして±3σの誤差範囲で考えた場合)であり、
アライメントマークAM1及びAM2の間隔を約70m
mとすると、角度θの誤差範囲θeは次のようになる。
【数8】 θe≒±9[μm]×21/2 /70[mm]≒±0.18[mrad]
【0022】例えば図4の測定マークP2はアライメン
トマークAM1から180mm離れているので、試料座
標系から装置座標系に座標変換した場合のx方向の座標
xP2の位置誤差xEP2 は近似計算で次のようになる。
トマークAM1から180mm離れているので、試料座
標系から装置座標系に座標変換した場合のx方向の座標
xP2の位置誤差xEP2 は近似計算で次のようになる。
【数9】 xEP2 ≒±0.18[mrad]×180[mm]≒±33[μm]
【0023】但し、実際にはステージ2の停止位置誤差
もあり、余裕を見ると100〜150μm角程度のサー
チエリアが必要になる。このように、ウエハ3の設置時
の精度だけでは3〜4mm角程度は必要であったサーチ
エリアが、グローバルアライメントを行うことによって
面積比でおよそ1/700に縮小できる。従って、グロ
ーバルアライメント終了後の計測パターンP1〜P5の
測定におけるパターンサーチ時間を、グローバルアライ
メントを行わなかった場合に比べて大幅に短縮できるこ
とが分かる。
もあり、余裕を見ると100〜150μm角程度のサー
チエリアが必要になる。このように、ウエハ3の設置時
の精度だけでは3〜4mm角程度は必要であったサーチ
エリアが、グローバルアライメントを行うことによって
面積比でおよそ1/700に縮小できる。従って、グロ
ーバルアライメント終了後の計測パターンP1〜P5の
測定におけるパターンサーチ時間を、グローバルアライ
メントを行わなかった場合に比べて大幅に短縮できるこ
とが分かる。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】近年、半導体集積回路
の一層の微細化に伴い、集積回路製造上のパターン形状
に関する寸法マージンが少なくなっている。従って、寸
法管理を厳しく行うために、検査工程で測定するパター
ンの個数が増加する傾向にある。1枚のウエハ上で測定
するパターンの個数が多くなる程にパターンサーチの回
数が増えるが、装置全体のスループットを低下させない
ためには、測定パターンのサーチエリアを出来るだけ小
さくしてサーチ時間を短縮することが要求されている。
の一層の微細化に伴い、集積回路製造上のパターン形状
に関する寸法マージンが少なくなっている。従って、寸
法管理を厳しく行うために、検査工程で測定するパター
ンの個数が増加する傾向にある。1枚のウエハ上で測定
するパターンの個数が多くなる程にパターンサーチの回
数が増えるが、装置全体のスループットを低下させない
ためには、測定パターンのサーチエリアを出来るだけ小
さくしてサーチ時間を短縮することが要求されている。
【0025】しかしながら、従来のグローバルアライメ
ントでは、アライメントマークAM1及びAM2の位置
測定結果から求めた座標変換式により全ての測定パター
ンの座標を計算しているために、アライメントマークか
ら最も遠く離れた測定パターン、即ち計算精度の最も悪
くなる測定パターンの位置でもそのパターンが探せるよ
うに広いサーチエリアを設定しなければならなかった。
そのため、測定するパターンの個数が多くなると、全体
の検査時間が非常に長くなり、スループットが大きく低
下するという不都合があった。
ントでは、アライメントマークAM1及びAM2の位置
測定結果から求めた座標変換式により全ての測定パター
ンの座標を計算しているために、アライメントマークか
ら最も遠く離れた測定パターン、即ち計算精度の最も悪
くなる測定パターンの位置でもそのパターンが探せるよ
うに広いサーチエリアを設定しなければならなかった。
そのため、測定するパターンの個数が多くなると、全体
の検査時間が非常に長くなり、スループットが大きく低
下するという不都合があった。
【0026】これに関して、従来のグローバルアライメ
ント方法を使用する場合でも、パターン位置測定系の測
定精度を向上することによりサーチエリアを縮小してサ
ーチ時間を短縮することができるが、パターン位置測定
系の測定精度の向上は装置の製造コストの上昇を招くと
いう不都合がある。本発明は斯かる点に鑑み、装置座標
系での座標の測定精度を向上させることなく、測定対象
パターンのサーチエリアを縮小してサーチ時間を短縮で
きるアライメント方法を提供することを目的とする。
ント方法を使用する場合でも、パターン位置測定系の測
定精度を向上することによりサーチエリアを縮小してサ
ーチ時間を短縮することができるが、パターン位置測定
系の測定精度の向上は装置の製造コストの上昇を招くと
いう不都合がある。本発明は斯かる点に鑑み、装置座標
系での座標の測定精度を向上させることなく、測定対象
パターンのサーチエリアを縮小してサーチ時間を短縮で
きるアライメント方法を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明によるアライメン
ト方法は、例えば図1及び図2に示す如く、2次元の第
1の座標系(x,y)上の座標で各位置が表される面上
で、第2の座標系(X,Y)が定められると共に複数の
アライメントマーク(AM1,AM2)及び複数の測定
対象パターン(P1〜P5)がその第2の座標系に基づ
いて形成された試料(3)の測定対象パターン(P1〜
P5)のサーチを行う方法において、複数のアライメン
トマーク(AM1,AM2)のその第1の座標系上で測
定された座標より、試料(3)上に定めた第2の座標系
(X,Y)から第1の座標系(x,y)への座標変換式
を求める第1工程(ステップ102)と、この座標変換
式に基づいて複数の測定対象パターン(P1〜P5)の
内の複数のアライメントマーク(AM1,AM2)に最
も近い測定対象パターン(P5)の第1の座標系(x,
y)上での座標を算出する第2工程(ステップ105)
と、この算出された座標を含む所定範囲のサーチエリア
で測定対象パターン(P5)のサーチを行うと共に、こ
のサーチにより得られた測定対象パターン(P5)の第
1の座標系(x,y)上での座標を求める第3工程(ス
テップ108)とを有する。
ト方法は、例えば図1及び図2に示す如く、2次元の第
1の座標系(x,y)上の座標で各位置が表される面上
で、第2の座標系(X,Y)が定められると共に複数の
アライメントマーク(AM1,AM2)及び複数の測定
対象パターン(P1〜P5)がその第2の座標系に基づ
いて形成された試料(3)の測定対象パターン(P1〜
P5)のサーチを行う方法において、複数のアライメン
トマーク(AM1,AM2)のその第1の座標系上で測
定された座標より、試料(3)上に定めた第2の座標系
(X,Y)から第1の座標系(x,y)への座標変換式
を求める第1工程(ステップ102)と、この座標変換
式に基づいて複数の測定対象パターン(P1〜P5)の
内の複数のアライメントマーク(AM1,AM2)に最
も近い測定対象パターン(P5)の第1の座標系(x,
y)上での座標を算出する第2工程(ステップ105)
と、この算出された座標を含む所定範囲のサーチエリア
で測定対象パターン(P5)のサーチを行うと共に、こ
のサーチにより得られた測定対象パターン(P5)の第
1の座標系(x,y)上での座標を求める第3工程(ス
テップ108)とを有する。
【0028】更に、本発明は、複数の測定対象パターン
(P1〜P5)中で既にサーチにより得られた測定対象
パターン及び複数のアライメントマーク(AM1,AM
2)の第1の座標系(x,y)上での座標より、試料
(3)上の第2の座標系(X,Y)から第1の座標系
(x,y)への座標変換式を求める第4工程(ステップ
111)と、この第4工程で得られた座標変換式に基づ
いて、複数の測定対象パターン(P1〜P5)の内の複
数のアライメントマーク(AM1,AM2)及びその既
にサーチにより得られた測定対象パターンに最も近い測
定対象パターンの第1の座標系(x,y)上での座標を
算出する第5工程(ステップ105)と、この算出され
た座標を含む所定範囲のサーチエリアでその測定対象パ
ターンのサーチを行う第6工程(ステップ108)とを
有するものである。
(P1〜P5)中で既にサーチにより得られた測定対象
パターン及び複数のアライメントマーク(AM1,AM
2)の第1の座標系(x,y)上での座標より、試料
(3)上の第2の座標系(X,Y)から第1の座標系
(x,y)への座標変換式を求める第4工程(ステップ
111)と、この第4工程で得られた座標変換式に基づ
いて、複数の測定対象パターン(P1〜P5)の内の複
数のアライメントマーク(AM1,AM2)及びその既
にサーチにより得られた測定対象パターンに最も近い測
定対象パターンの第1の座標系(x,y)上での座標を
算出する第5工程(ステップ105)と、この算出され
た座標を含む所定範囲のサーチエリアでその測定対象パ
ターンのサーチを行う第6工程(ステップ108)とを
有するものである。
【0029】この場合、その第6工程(ステップ10
8)において、その第4工程(ステップ111)におい
て算出されるその測定対象パターンの座標又はこの座標
の演算誤差に基づいて、そのサーチエリアの形状をその
測定対象パターン毎に独立に設定することが望ましい。
更に、その第6工程(ステップ108)において、その
サーチエリアを矩形に設定し、且つこの矩形の縦横比を
その測定対象パターン毎に独立に設定するようにしても
よい。
8)において、その第4工程(ステップ111)におい
て算出されるその測定対象パターンの座標又はこの座標
の演算誤差に基づいて、そのサーチエリアの形状をその
測定対象パターン毎に独立に設定することが望ましい。
更に、その第6工程(ステップ108)において、その
サーチエリアを矩形に設定し、且つこの矩形の縦横比を
その測定対象パターン毎に独立に設定するようにしても
よい。
【0030】
【作用】斯かる本発明においては、アライメントマーク
(AM1,AM2)も測定対象パターン(P1〜P5)
もその位置は試料(3)上の第2の座標系(X,Y)、
即ち試料座標系上で与えられている。そして、実際の測
定によりアライメントマーク及び測定対象パターンの第
1の座標系(x,y)、即ち装置座標系上での座標が測
定される。そこで、本発明の第4工程(ステップ11
1)では、試料座標系から装置座標系への座標変換式を
求める際に、測定対象パターンの測定された装置座標を
も使用することにより計算精度を向上させている。
(AM1,AM2)も測定対象パターン(P1〜P5)
もその位置は試料(3)上の第2の座標系(X,Y)、
即ち試料座標系上で与えられている。そして、実際の測
定によりアライメントマーク及び測定対象パターンの第
1の座標系(x,y)、即ち装置座標系上での座標が測
定される。そこで、本発明の第4工程(ステップ11
1)では、試料座標系から装置座標系への座標変換式を
求める際に、測定対象パターンの測定された装置座標を
も使用することにより計算精度を向上させている。
【0031】即ち、アライメントマークの位置測定結果
及び測定対象パターンの位置測定結果の誤差は基本的に
正規分布に従っているので、測定対象パターンが増える
と測定対象パターンの個数の平方根に比例して、座標変
換式の計算精度が向上する。本発明においては、測定対
象パターンのサーチを行う度に同時に測定対象パターン
の装置座標系(x,y)上での座標も測定し、この測定
された座標をも含めて改めて座標変換式を補正するの
で、後から測定する測定対象パターンほどアライメント
精度が良くなる。
及び測定対象パターンの位置測定結果の誤差は基本的に
正規分布に従っているので、測定対象パターンが増える
と測定対象パターンの個数の平方根に比例して、座標変
換式の計算精度が向上する。本発明においては、測定対
象パターンのサーチを行う度に同時に測定対象パターン
の装置座標系(x,y)上での座標も測定し、この測定
された座標をも含めて改めて座標変換式を補正するの
で、後から測定する測定対象パターンほどアライメント
精度が良くなる。
【0032】また、図2に示すように、装置座標系
(x,y)と試料座標系(X,Y)との角度差θに基づ
く誤差により、アライメントマーク(AM1,AM2)
から遠く離れた測定対象パターンほどアライメント精度
が悪くなる。これら2つの条件に鑑みて、アライメント
マーク(AM1,AM2)に近い測定対象パターンから
測定を行うことにより、角度差θの誤差の大きい測定対
象パターン、即ち遠い測定対象パターンの測定を行うと
きには、測定誤差の平均化により、座標変換式の精度が
向上している。また、特に角度差θの計算誤差θeその
ものが小さくなりアライメント精度が悪化しないので、
従来の方法よりサーチエリアを予め小さく設定すること
ができ、サーチ時間が短縮できる。
(x,y)と試料座標系(X,Y)との角度差θに基づ
く誤差により、アライメントマーク(AM1,AM2)
から遠く離れた測定対象パターンほどアライメント精度
が悪くなる。これら2つの条件に鑑みて、アライメント
マーク(AM1,AM2)に近い測定対象パターンから
測定を行うことにより、角度差θの誤差の大きい測定対
象パターン、即ち遠い測定対象パターンの測定を行うと
きには、測定誤差の平均化により、座標変換式の精度が
向上している。また、特に角度差θの計算誤差θeその
ものが小さくなりアライメント精度が悪化しないので、
従来の方法よりサーチエリアを予め小さく設定すること
ができ、サーチ時間が短縮できる。
【0033】また、座標変換式による演算誤差は次第に
小さくなるので、この演算誤差又はアライメントマーク
等からの間隔等に基づいて、サーチエリアを測定対象パ
ターン毎に独立に設定することにより、サーチエリアを
それぞれ最も小さくすることができ、サーチ時間をより
短縮できる。更に、座標変換式による演算誤差は、装置
座標系の一方向とこれに垂直な方向とで異なることがあ
る。このような場合には、そのサーチエリアを例えば装
置座標系(x,y)に沿って矩形に設定し、その縦横比
(y/x)を変えてサーチエリアを設定することによ
り、それぞれサーチエリアをより小さく設定することが
できる。
小さくなるので、この演算誤差又はアライメントマーク
等からの間隔等に基づいて、サーチエリアを測定対象パ
ターン毎に独立に設定することにより、サーチエリアを
それぞれ最も小さくすることができ、サーチ時間をより
短縮できる。更に、座標変換式による演算誤差は、装置
座標系の一方向とこれに垂直な方向とで異なることがあ
る。このような場合には、そのサーチエリアを例えば装
置座標系(x,y)に沿って矩形に設定し、その縦横比
(y/x)を変えてサーチエリアを設定することによ
り、それぞれサーチエリアをより小さく設定することが
できる。
【0034】
【実施例】以下、本発明によるアライメント方法の一実
施例につき図1及び図2を参照して説明する。本例は図
3の微細パターン測定装置で図2のウエハ3上の測定パ
ターンの形状測定を行う場合に本発明を適用したもので
ある。
施例につき図1及び図2を参照して説明する。本例は図
3の微細パターン測定装置で図2のウエハ3上の測定パ
ターンの形状測定を行う場合に本発明を適用したもので
ある。
【0035】図2は本例の測定対象のウエハ3を示し、
この図2において、実線で示したx軸及びこれに垂直な
y軸がウエハ3の形状測定を行う装置の装置座標系、破
線で示したX軸及びこれに垂直なY軸がウエハ3上に定
められた試料座標系である。両座標系の間には角度差θ
があると共に、原点位置もずれている。また、ウエハ3
上の周縁部にはグローバルアライメント用の2個のアラ
イメントマークAM1及びAM2が形成され、測定対象
の5個の測定パターンP1〜P5がウエハ3上に形成さ
れている。図2においても、図4と同様に、各測定パタ
ーンP1〜P5が属する矩形のブロック(チップ)7−
1〜7−5が示してある。なお、図4で説明したよう
に、各ブロックには重ねてパターンを描画する際にアラ
イメントを行うためのブロックマーク(例えば図4のブ
ロックマーク8−3A,8−3B)が形成してあるの
で、これらブロックマークをアライメントマークAM1
及びAM2の代わりに使用することも可能である。
この図2において、実線で示したx軸及びこれに垂直な
y軸がウエハ3の形状測定を行う装置の装置座標系、破
線で示したX軸及びこれに垂直なY軸がウエハ3上に定
められた試料座標系である。両座標系の間には角度差θ
があると共に、原点位置もずれている。また、ウエハ3
上の周縁部にはグローバルアライメント用の2個のアラ
イメントマークAM1及びAM2が形成され、測定対象
の5個の測定パターンP1〜P5がウエハ3上に形成さ
れている。図2においても、図4と同様に、各測定パタ
ーンP1〜P5が属する矩形のブロック(チップ)7−
1〜7−5が示してある。なお、図4で説明したよう
に、各ブロックには重ねてパターンを描画する際にアラ
イメントを行うためのブロックマーク(例えば図4のブ
ロックマーク8−3A,8−3B)が形成してあるの
で、これらブロックマークをアライメントマークAM1
及びAM2の代わりに使用することも可能である。
【0036】実際には、例えば図3のステージ2の移動
時の真直度の誤差やステージ2の停止位置の誤差に起因
する装置座標系の誤差、又はウエハ3の歪による試料座
標系の誤差などの誤差要因が存在する。しかし、ここで
は説明を簡単にし且つ定量的に評価し易いようにそれぞ
れの座標系は理想的なものとして、ステージ2の停止位
置誤差も無いものとする。従って、誤差要因としては、
パターン位置測定系の測定誤差だけを考え、測定値のば
らつきの標準偏差σを3μmと仮定して、ウエハ3上の
各測定パターンの装置座標系上の計算された座標を中心
として±3σの範囲をサーチエリアとする。
時の真直度の誤差やステージ2の停止位置の誤差に起因
する装置座標系の誤差、又はウエハ3の歪による試料座
標系の誤差などの誤差要因が存在する。しかし、ここで
は説明を簡単にし且つ定量的に評価し易いようにそれぞ
れの座標系は理想的なものとして、ステージ2の停止位
置誤差も無いものとする。従って、誤差要因としては、
パターン位置測定系の測定誤差だけを考え、測定値のば
らつきの標準偏差σを3μmと仮定して、ウエハ3上の
各測定パターンの装置座標系上の計算された座標を中心
として±3σの範囲をサーチエリアとする。
【0037】実際に近い形で評価するために、ウエハ3
の直径を8インチ、試料座標系(X,Y)の原点をウエ
ハ3の中心として、グローバルアライメント用のアライ
メントマークAM1及びAM2の試料座標系(X,Y)
上でのmm単位(以下同様)の座標値をそれぞれ(3
5,−90)及び(−35,−90)とする。また、各
ブロック7−1〜7−5の大きさを20mm角として、
試料座標系(X,Y)上の中心のブロック7−1及び最
も外側のブロック7−2〜7−5の上の測定パターンP
1〜P5を計測するものとする。各測定パターンP1〜
P5はそれぞれブロック7−1〜7ー5の中心座標に関
して(7,7)の位置にあるものとする。従って、測定
パターンP1〜P5の試料座標系(X,Y)上での座標
はそれぞれ(7,7)、(7,87)、(−73,
7)、(87,7)、(7,−73)となる。
の直径を8インチ、試料座標系(X,Y)の原点をウエ
ハ3の中心として、グローバルアライメント用のアライ
メントマークAM1及びAM2の試料座標系(X,Y)
上でのmm単位(以下同様)の座標値をそれぞれ(3
5,−90)及び(−35,−90)とする。また、各
ブロック7−1〜7−5の大きさを20mm角として、
試料座標系(X,Y)上の中心のブロック7−1及び最
も外側のブロック7−2〜7−5の上の測定パターンP
1〜P5を計測するものとする。各測定パターンP1〜
P5はそれぞれブロック7−1〜7ー5の中心座標に関
して(7,7)の位置にあるものとする。従って、測定
パターンP1〜P5の試料座標系(X,Y)上での座標
はそれぞれ(7,7)、(7,87)、(−73,
7)、(87,7)、(7,−73)となる。
【0038】更に、ウエハ3を図3のステージ2上に設
置した際の装置座標系と試料座標系との間の角度差θを
5mrad、試料座標系の原点、即ちウエハ3の中心の
装置座標系(x,y)上での座標(x0 ,y0 )を
(0.2,0.1)とする。次に、本例で測定パターン
P1〜P5の形状測定を行う際の動作の一例につき図1
のフローチャートを参照して説明する。
置した際の装置座標系と試料座標系との間の角度差θを
5mrad、試料座標系の原点、即ちウエハ3の中心の
装置座標系(x,y)上での座標(x0 ,y0 )を
(0.2,0.1)とする。次に、本例で測定パターン
P1〜P5の形状測定を行う際の動作の一例につき図1
のフローチャートを参照して説明する。
【0039】先ず図1のステップ101で、図2のウエ
ハ3を図4のステージ2上に搬送してウエハ3をステー
ジ2上に設置する。続いて、ステップ102において従
来の方法でサーチを行うことにより、アライメントマー
クAM1及びAM2の装置座標系での座標(xM1,
yM1)及び(xM2,yM2)を順次計測する。このときの
アライメントマークAM1及びAM2に関するサーチエ
リアはウエハ3の設置精度に依存するので特に規定しな
いが、前述の仮定から、測定された座標は標準偏差σで
3μmの誤差を持っている。アライメントマークAM
1,AM2の試料座標系における既知の座標(XM1,Y
M1),(XM2,YM2)及びそれら測定値を(数3)〜
(数6)に代入することにより、座標(x0 ,y0 )、
sinθ及びcosθが算出される。これらの座標x
0 、座標y0 、sinθ及びcosθをそれぞれ(数
7)の座標x0r、座標y0r、sinθr 及びcosθr
に代入することにより、試料座標系から装置座標系への
座標変換式が得られる。その後、実際の動作はステップ
103に移行するが、以下では参考のためその座標変換
式による計算誤差につき検討する。
ハ3を図4のステージ2上に搬送してウエハ3をステー
ジ2上に設置する。続いて、ステップ102において従
来の方法でサーチを行うことにより、アライメントマー
クAM1及びAM2の装置座標系での座標(xM1,
yM1)及び(xM2,yM2)を順次計測する。このときの
アライメントマークAM1及びAM2に関するサーチエ
リアはウエハ3の設置精度に依存するので特に規定しな
いが、前述の仮定から、測定された座標は標準偏差σで
3μmの誤差を持っている。アライメントマークAM
1,AM2の試料座標系における既知の座標(XM1,Y
M1),(XM2,YM2)及びそれら測定値を(数3)〜
(数6)に代入することにより、座標(x0 ,y0 )、
sinθ及びcosθが算出される。これらの座標x
0 、座標y0 、sinθ及びcosθをそれぞれ(数
7)の座標x0r、座標y0r、sinθr 及びcosθr
に代入することにより、試料座標系から装置座標系への
座標変換式が得られる。その後、実際の動作はステップ
103に移行するが、以下では参考のためその座標変換
式による計算誤差につき検討する。
【0040】先ず、sinθから角度差θを求めるもの
として、(数3)〜(数6)により算出される座標x
0 、座標y0 及び角度差θの誤差の標準偏差をそれぞれ
σx0、σy0及びσθとすると、これら標準偏差σx0、σ
y0及びσθはそれぞれ6μm、6μm及び0.06mr
ad程度になる。これだけの誤差を含んだ座標x0 、座
標y0 及び角度差θを代入して得られた(数7)の座標
変換式を用いて、測定パターンP1〜P5の試料座標系
上の座標を装置座標系上の座標に変換した場合の、各測
定パターンP1〜P5の座標の計算結果に含まれる誤差
の標準偏差はおよそ表1に示す値になる。但し、表1で
は装置座標系のx方向の誤差の標準偏差及びy方向の誤
差の標準偏差をそれぞれσx 及びσy で表している。
として、(数3)〜(数6)により算出される座標x
0 、座標y0 及び角度差θの誤差の標準偏差をそれぞれ
σx0、σy0及びσθとすると、これら標準偏差σx0、σ
y0及びσθはそれぞれ6μm、6μm及び0.06mr
ad程度になる。これだけの誤差を含んだ座標x0 、座
標y0 及び角度差θを代入して得られた(数7)の座標
変換式を用いて、測定パターンP1〜P5の試料座標系
上の座標を装置座標系上の座標に変換した場合の、各測
定パターンP1〜P5の座標の計算結果に含まれる誤差
の標準偏差はおよそ表1に示す値になる。但し、表1で
は装置座標系のx方向の誤差の標準偏差及びy方向の誤
差の標準偏差をそれぞれσx 及びσy で表している。
【0041】
【表1】
【0042】表1より、測定パターンP2のx方向の誤
差の標準偏差σx が10.9μmとなり最も大きいこと
が分かる。従って、仮に従来の方法を用いてサーチエリ
アを設定する場合には、測定パターンP2がx方向及び
y方向にそれぞれ±3σx の誤差内で収まるようにその
サーチエリアを設定しなければならない。即ち、測定パ
ターンP2の±3σx は幅で65.4(=10.9×
6)μmであるため、サーチエリアはおよそ66μm角
に設定しなければならないことになる。
差の標準偏差σx が10.9μmとなり最も大きいこと
が分かる。従って、仮に従来の方法を用いてサーチエリ
アを設定する場合には、測定パターンP2がx方向及び
y方向にそれぞれ±3σx の誤差内で収まるようにその
サーチエリアを設定しなければならない。即ち、測定パ
ターンP2の±3σx は幅で65.4(=10.9×
6)μmであるため、サーチエリアはおよそ66μm角
に設定しなければならないことになる。
【0043】これに対して本実施例では、ステップ10
3において、アライメントマークAM1,AM2及び既
に測定を終えた測定パターンに最も近い未測定パターン
から測定が行われるように、測定パターンP1〜P5に
対する測定の順番を設定する。測定の順番を決める場合
の「近さ」の定義としては例えば次の〜のような定
義が考えられる。なお、以下の定義における距離は試料
座標系上で計算されるものである。
3において、アライメントマークAM1,AM2及び既
に測定を終えた測定パターンに最も近い未測定パターン
から測定が行われるように、測定パターンP1〜P5に
対する測定の順番を設定する。測定の順番を決める場合
の「近さ」の定義としては例えば次の〜のような定
義が考えられる。なお、以下の定義における距離は試料
座標系上で計算されるものである。
【0044】アライメントマークAM1,AM2及び
既に測定された(近いと決定された)測定パターンに対
する距離の平均値が最も短い測定パターンを最も近い測
定パターンとする。 アライメントマークAM1,AM2及び既に測定され
た(近いと決定された)測定パターンの何れかに対する
距離が最も短い測定パターンを最も近い測定パターンと
する。
既に測定された(近いと決定された)測定パターンに対
する距離の平均値が最も短い測定パターンを最も近い測
定パターンとする。 アライメントマークAM1,AM2及び既に測定され
た(近いと決定された)測定パターンの何れかに対する
距離が最も短い測定パターンを最も近い測定パターンと
する。
【0045】既に測定された(近いと決定された)測
定パターンは考えずに、単純にアライメントマークAM
1又はAM2に対する距離が短いものをより近い測定パ
ターンとする。
定パターンは考えずに、単純にアライメントマークAM
1又はAM2に対する距離が短いものをより近い測定パ
ターンとする。
【0046】図2の場合に例えば上記のの定義を用い
ると、測定する順序は矢印で示すように、測定パターン
P5、測定パターンP1、測定パターンP3、測定パタ
ーンP4、測定パターンP2となる。次にステップ10
4に移行して、未測定パターンの中で最も測定順位の早
い測定パターンP5を測定対象に選定し、(数7)の座
標変換式を用いて測定パターンP5の試料座標系上の座
標を装置座標系上の座標に変換する(ステップ10
5)。次に、ステップ106において、図3のステージ
2の装置座標系の座標を測定パターンP5の座標に合わ
せる。これは測定パターンP5を図3の電子光学鏡筒1
による電子ビームの走査領域に設定することを意味す
る。
ると、測定する順序は矢印で示すように、測定パターン
P5、測定パターンP1、測定パターンP3、測定パタ
ーンP4、測定パターンP2となる。次にステップ10
4に移行して、未測定パターンの中で最も測定順位の早
い測定パターンP5を測定対象に選定し、(数7)の座
標変換式を用いて測定パターンP5の試料座標系上の座
標を装置座標系上の座標に変換する(ステップ10
5)。次に、ステップ106において、図3のステージ
2の装置座標系の座標を測定パターンP5の座標に合わ
せる。これは測定パターンP5を図3の電子光学鏡筒1
による電子ビームの走査領域に設定することを意味す
る。
【0047】次に、測定パターンP5に対するサーチエ
リアを設定して(ステップ107)、測定パターンP5
のサーチを行う(ステップ108)。ステップ107で
設定するサーチエリアの形状及び大きさについては後述
する。そして、測定パターンP5が得られたときには、
その測定パターンP5の装置座標系(x,y)上の座標
を求めると共に、そのパターンP5の形状の計測又は検
査を行う(ステップ109)。その後、ステップ110
において、未測定パターンが残っているがどうかを調べ
るが、本例では測定パターンP1等が残っているので動
作はステップ111に移行する。このステップ111で
は、アライメントマークAM1,AM2及び測定パター
ンP5の装置座標系(x,y)上での座標に基づいて、
例えば最小自乗法により試料座標系(X,Y)から装置
座標系(x,y)への座標変換式を求める。
リアを設定して(ステップ107)、測定パターンP5
のサーチを行う(ステップ108)。ステップ107で
設定するサーチエリアの形状及び大きさについては後述
する。そして、測定パターンP5が得られたときには、
その測定パターンP5の装置座標系(x,y)上の座標
を求めると共に、そのパターンP5の形状の計測又は検
査を行う(ステップ109)。その後、ステップ110
において、未測定パターンが残っているがどうかを調べ
るが、本例では測定パターンP1等が残っているので動
作はステップ111に移行する。このステップ111で
は、アライメントマークAM1,AM2及び測定パター
ンP5の装置座標系(x,y)上での座標に基づいて、
例えば最小自乗法により試料座標系(X,Y)から装置
座標系(x,y)への座標変換式を求める。
【0048】具体的に、座標変換式は(数7)のように
3個のパラメータx0r、y0r及びθ r で表されるので、
実際には2個のアライメントマークAM1及びAM2の
装置座標が分かれば、それら3個のパラメータは(数
3)〜(数6)のように正確に計算される。これに対し
て、今のステップ111では2個のアライメントマーク
AM1,AM2及び1個の測定パターンP5の装置座標
が分かっているので、最小自乗法によりそれら3個のパ
ラメータをより高精度に求めることができる。具体的な
計算方法については周知であるため省略する。
3個のパラメータx0r、y0r及びθ r で表されるので、
実際には2個のアライメントマークAM1及びAM2の
装置座標が分かれば、それら3個のパラメータは(数
3)〜(数6)のように正確に計算される。これに対し
て、今のステップ111では2個のアライメントマーク
AM1,AM2及び1個の測定パターンP5の装置座標
が分かっているので、最小自乗法によりそれら3個のパ
ラメータをより高精度に求めることができる。具体的な
計算方法については周知であるため省略する。
【0049】その後、動作はステップ104に戻り、今
度は測定パターンP1が測定対象に選定され、ステップ
111で求めた座標変換式により測定パターンP1の試
料座標系の座標が装置座標系の座標に変換される(ステ
ップ105)。次に、測定パターンP1を図3の電子光
学鏡筒1による電子ビームの走査領域に設定した後に
(ステップ106)、測定パターンP1に対するサーチ
エリアを設定して(ステップ107)、測定パターンP
1のサーチを行う(ステップ108)。そして、測定パ
ターンP1が得られたときには、その測定パターンP1
の装置座標系(x,y)上の座標を求めると共に、その
パターンP1の形状の計測又は検査を行う(ステップ1
09)。その後、ステップ110において、未測定パタ
ーンが残っているがどうかを調べるが、本例では測定パ
ターンP3等が残っているので動作はステップ111に
移行する。このステップ111では、アライメントマー
クAM1,AM2及び測定パターンP5,P1の装置座
標系(x,y)上での座標に基づいて、例えば最小自乗
法により試料座標系(X,Y)から装置座標系(x,
y)への座標変換式を求める。
度は測定パターンP1が測定対象に選定され、ステップ
111で求めた座標変換式により測定パターンP1の試
料座標系の座標が装置座標系の座標に変換される(ステ
ップ105)。次に、測定パターンP1を図3の電子光
学鏡筒1による電子ビームの走査領域に設定した後に
(ステップ106)、測定パターンP1に対するサーチ
エリアを設定して(ステップ107)、測定パターンP
1のサーチを行う(ステップ108)。そして、測定パ
ターンP1が得られたときには、その測定パターンP1
の装置座標系(x,y)上の座標を求めると共に、その
パターンP1の形状の計測又は検査を行う(ステップ1
09)。その後、ステップ110において、未測定パタ
ーンが残っているがどうかを調べるが、本例では測定パ
ターンP3等が残っているので動作はステップ111に
移行する。このステップ111では、アライメントマー
クAM1,AM2及び測定パターンP5,P1の装置座
標系(x,y)上での座標に基づいて、例えば最小自乗
法により試料座標系(X,Y)から装置座標系(x,
y)への座標変換式を求める。
【0050】その後、動作はステップ104に移行して
残りの測定パターンP3,P4及びP2の形状の計測又
は検査が順次行われる。また、ステップ111では順次
新たに計測された測定パターンの装置座標を組み入れて
座標変換式がそれぞれ計算されるが、データ数が次第に
増加するので計算誤差は次第に減少する。その後、ステ
ップ110で未測定パターンが無くなると、ステップ1
12においてウエハ3の搬出が行われる。
残りの測定パターンP3,P4及びP2の形状の計測又
は検査が順次行われる。また、ステップ111では順次
新たに計測された測定パターンの装置座標を組み入れて
座標変換式がそれぞれ計算されるが、データ数が次第に
増加するので計算誤差は次第に減少する。その後、ステ
ップ110で未測定パターンが無くなると、ステップ1
12においてウエハ3の搬出が行われる。
【0051】本例のような順番で測定パターンP1〜P
5の位置決めを行った場合の、各測定パターンP1〜P
5の装置座標系上の座標の誤差の標準偏差を表2に示
す。表2では、各測定パターンP1〜P5の測定の順
番、x方向の誤差の標準偏差σx及びy方向の誤差の標
準偏差σy を示している。
5の位置決めを行った場合の、各測定パターンP1〜P
5の装置座標系上の座標の誤差の標準偏差を表2に示
す。表2では、各測定パターンP1〜P5の測定の順
番、x方向の誤差の標準偏差σx及びy方向の誤差の標
準偏差σy を示している。
【0052】
【表2】
【0053】この表2より、測定の順番の遅い測定パタ
ーンほど座標変換時の誤差が小さくなっていることが分
かる。表2において、最も計算誤差が大きいパターンは
最初に計測した測定パターンP5であり、測定パターン
P5の座標誤差の標準偏差(σy )は6μmである。こ
の場合、±3σy まで考えて、サーチエリアを全ての測
定パターンに対して共通な正方形としても、サーチエリ
アは36(=6×3×2)μm角で良いことになる。こ
れに対して、表1の従来の場合にはサーチエリアは66
μm角程度に設定する必要があるので、本例によれば、
サーチエリアの大きさはほぼ0.3倍程度に縮小でき
る。従って、サーチ時間を従来の1/3以下に短縮する
ことができる。
ーンほど座標変換時の誤差が小さくなっていることが分
かる。表2において、最も計算誤差が大きいパターンは
最初に計測した測定パターンP5であり、測定パターン
P5の座標誤差の標準偏差(σy )は6μmである。こ
の場合、±3σy まで考えて、サーチエリアを全ての測
定パターンに対して共通な正方形としても、サーチエリ
アは36(=6×3×2)μm角で良いことになる。こ
れに対して、表1の従来の場合にはサーチエリアは66
μm角程度に設定する必要があるので、本例によれば、
サーチエリアの大きさはほぼ0.3倍程度に縮小でき
る。従って、サーチ時間を従来の1/3以下に短縮する
ことができる。
【0054】更に、本例では測定パターンP1〜P5の
試料座標系上での座標及び装置座標系上で測定された座
標の誤差が分かっているので、サーチ対象の測定パター
ンに対してそれぞれどの程度のサーチエリアが必要かは
予め計算できる。例えば表2より、測定パターンP2に
対しては、±3σx でほぼ16μm角のサーチエリアを
設定すればよいことが計算される。このように、測定パ
ターン毎に個別に必要最小限のサーチエリアを設定する
ことにより、全体としてのサーチエリアの面積を小さく
することができ、よりサーチ時間を短縮できる。
試料座標系上での座標及び装置座標系上で測定された座
標の誤差が分かっているので、サーチ対象の測定パター
ンに対してそれぞれどの程度のサーチエリアが必要かは
予め計算できる。例えば表2より、測定パターンP2に
対しては、±3σx でほぼ16μm角のサーチエリアを
設定すればよいことが計算される。このように、測定パ
ターン毎に個別に必要最小限のサーチエリアを設定する
ことにより、全体としてのサーチエリアの面積を小さく
することができ、よりサーチ時間を短縮できる。
【0055】また、表2より明かなように、座標変換に
より得られた座標の誤差の標準偏差はx方向とy方向と
で異なっている。従って、サーチエリアをx方向とy方
向とに平行な辺を有する矩形に設定すると共に、x方向
及びy方向の辺の長さをそれぞれx方向の標準偏差及び
y方向の標準偏差の6倍(±3σ)に設定することによ
り、各測定パターンのサーチエリアをより小さくするこ
とができる。具体的に表2より、測定パターンP5のサ
ーチエリアはx方向の長さが約15μmで且つy方向の
長さが約36μmの矩形に設定すればよい。
より得られた座標の誤差の標準偏差はx方向とy方向と
で異なっている。従って、サーチエリアをx方向とy方
向とに平行な辺を有する矩形に設定すると共に、x方向
及びy方向の辺の長さをそれぞれx方向の標準偏差及び
y方向の標準偏差の6倍(±3σ)に設定することによ
り、各測定パターンのサーチエリアをより小さくするこ
とができる。具体的に表2より、測定パターンP5のサ
ーチエリアはx方向の長さが約15μmで且つy方向の
長さが約36μmの矩形に設定すればよい。
【0056】このように各測定パターンP1〜P5毎に
それぞれサーチエリアを独立に設定すると共に、各測定
パターンP1〜P5毎にそのサーチエリアのx方向とy
方向との長さを最適化した場合には、サーチエリアの総
面積は2266μm2 となり、従来例の21780μm
2 に比べてほぼ1/10になる。従って、サーチ時間を
大幅に短縮できる。
それぞれサーチエリアを独立に設定すると共に、各測定
パターンP1〜P5毎にそのサーチエリアのx方向とy
方向との長さを最適化した場合には、サーチエリアの総
面積は2266μm2 となり、従来例の21780μm
2 に比べてほぼ1/10になる。従って、サーチ時間を
大幅に短縮できる。
【0057】また、全自動でウエハ3上の測定パターン
の計測又は検査を行う場合、図3のステージ2を駆動し
てウエハ3上の測定パターンを電子ビームの走査領域へ
移動する際のアライメント時間は、全体の計測時間又は
検査時間の中で比較的大きな割合を占めている。従っ
て、本例のように、アライメントマークAM1,1M2
及び既に測定された測定パターンに近いパターンから計
測等を行うことにより、ステージ2を駆動する時間をも
短縮でき、全体の計測等の工程のスループットを更に向
上させることができる。
の計測又は検査を行う場合、図3のステージ2を駆動し
てウエハ3上の測定パターンを電子ビームの走査領域へ
移動する際のアライメント時間は、全体の計測時間又は
検査時間の中で比較的大きな割合を占めている。従っ
て、本例のように、アライメントマークAM1,1M2
及び既に測定された測定パターンに近いパターンから計
測等を行うことにより、ステージ2を駆動する時間をも
短縮でき、全体の計測等の工程のスループットを更に向
上させることができる。
【0058】なお、表2に示した数値は、アライメント
マーク及び測定パターンの位置計測結果にのみ誤差が存
在しそれ以外は理想的な装置を想定してシミュレーショ
ンによって得られたものである。これに対して、実際の
装置においては、位置計測結果以外にも多くの誤差要因
が存在するが、誤差要因同士が独立しているために、測
定パターンの個数を増加させて最小自乗法により座標変
換の計算式を補正することにより、計算精度は次第に向
上する。従って、実際の装置においては表2の数値がそ
のまま当てはまることはないが、実際の装置において
も、ほぼ表2に近い傾向の計算誤差が得られるものと考
えられる。
マーク及び測定パターンの位置計測結果にのみ誤差が存
在しそれ以外は理想的な装置を想定してシミュレーショ
ンによって得られたものである。これに対して、実際の
装置においては、位置計測結果以外にも多くの誤差要因
が存在するが、誤差要因同士が独立しているために、測
定パターンの個数を増加させて最小自乗法により座標変
換の計算式を補正することにより、計算精度は次第に向
上する。従って、実際の装置においては表2の数値がそ
のまま当てはまることはないが、実際の装置において
も、ほぼ表2に近い傾向の計算誤差が得られるものと考
えられる。
【0059】なお、本発明は上述実施例に限定されず本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得るこ
とは勿論である。
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得るこ
とは勿論である。
【0060】
【発明の効果】本発明によれば、既にサーチされた測定
対象パターン及びアライメントマークの第1の座標系
(装置座標系)上での座標より第2の座標系(試料座標
系)から装置座標系への座標変換式を求め直しているの
で、装置座標系での座標の測定精度を向上させることな
く、測定対象パターンのサーチエリアを縮小してサーチ
時間を短縮できる利点がある。また、既にサーチされた
測定対象パターン及びアライメントマークに最も近い測
定対象パターンから測定を行うことにより、測定対象パ
ターンから次の測定対象パターンへ移る際の移動時間を
短縮することができ、全体の検査等に要する時間を更に
短縮できる。
対象パターン及びアライメントマークの第1の座標系
(装置座標系)上での座標より第2の座標系(試料座標
系)から装置座標系への座標変換式を求め直しているの
で、装置座標系での座標の測定精度を向上させることな
く、測定対象パターンのサーチエリアを縮小してサーチ
時間を短縮できる利点がある。また、既にサーチされた
測定対象パターン及びアライメントマークに最も近い測
定対象パターンから測定を行うことにより、測定対象パ
ターンから次の測定対象パターンへ移る際の移動時間を
短縮することができ、全体の検査等に要する時間を更に
短縮できる。
【0061】また、サーチエリアの形状を測定対象パタ
ーン毎に独立に設定する場合には、全体のサーチ時間を
更に短縮することができる。また、座標変換の計算誤差
は装置座標系上の一方向とこれに垂直な方向とで異なる
ことがある。このような場合には、そのサーチエリアを
矩形に設定し、且つこの矩形の縦横比を測定対象パター
ン毎に独立に設定することにより、サーチエリアを更に
小さくしてサーチ時間をより短縮できる。
ーン毎に独立に設定する場合には、全体のサーチ時間を
更に短縮することができる。また、座標変換の計算誤差
は装置座標系上の一方向とこれに垂直な方向とで異なる
ことがある。このような場合には、そのサーチエリアを
矩形に設定し、且つこの矩形の縦横比を測定対象パター
ン毎に独立に設定することにより、サーチエリアを更に
小さくしてサーチ時間をより短縮できる。
【図1】本発明によるアライメント方法の一実施例が適
用された計測方法を示すフローチャートである。
用された計測方法を示すフローチャートである。
【図2】その実施例で計測されるウエハ上の測定パター
ンを示す平面図である。
ンを示す平面図である。
【図3】従来例及び本発明の実施例で使用される微細パ
ターン測定装置を示す斜視図である。
ターン測定装置を示す斜視図である。
【図4】従来のアライメント方法が適用された計測方法
で計測されるウエハを示す平面図である。
で計測されるウエハを示す平面図である。
2 ステージ 3 ウエハ AM1,AM2 アライメントマーク P1〜P5 測定パターン 7−1〜7−5 ブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027 21/68 G 8418−4M
Claims (3)
- 【請求項1】 2次元の第1の座標系上の座標で各位置
が表される面上で、第2の座標系が定められると共に複
数のアライメントマーク及び複数の測定対象パターンが
前記第2の座標系に基づいて形成された試料の前記測定
対象パターンのサーチを行う方法において、 前記複数のアライメントマークの前記第1の座標系上で
測定された座標より、前記試料上に定めた前記第2の座
標系から前記第1の座標系への座標変換式を求める第1
工程と、 該座標変換式に基づいて前記複数の測定対象パターンの
内の前記複数のアライメントマークに最も近い測定対象
パターンの前記第1の座標系上での座標を算出する第2
工程と、 該算出された座標を含む所定範囲のサーチエリアで前記
測定対象パターンのサーチを行うと共に、該サーチによ
り得られた前記測定対象パターンの前記第1の座標系上
での座標を求める第3工程と、 前記複数の測定対象パターン中で既にサーチにより得ら
れた測定対象パターン及び前記複数のアライメントマー
クの前記第1の座標系上での座標より、前記試料上の第
2の座標系から前記第1の座標系への座標変換式を求め
る第4工程と、 該第4工程で得られた座標変換式に基づいて、前記複数
の測定対象パターンの内の前記複数のアライメントマー
ク及び前記既にサーチにより得られた測定対象パターン
に最も近い測定対象パターンの前記第1の座標系上での
座標を算出する第5工程と、 該算出された座標を含む所定範囲のサーチエリアで前記
測定対象パターンのサーチを行う第6工程と、を有する
事を特徴とするアライメント方法。 - 【請求項2】 前記第6工程において、前記第4工程に
おいて算出される前記測定対象パターンの座標又は該座
標の演算誤差に基づいて、前記サーチエリアの形状を前
記測定対象パターン毎に独立に設定する事を特徴とする
請求項1記載のアライメント方法。 - 【請求項3】 前記第6工程において、前記サーチエリ
アを矩形に設定し、且つ該矩形の縦横比を前記測定対象
パターン毎に独立に設定する事を特徴とする請求項2記
載のアライメント方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26465792A JPH06120304A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | アライメント方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26465792A JPH06120304A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | アライメント方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06120304A true JPH06120304A (ja) | 1994-04-28 |
Family
ID=17406402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26465792A Withdrawn JPH06120304A (ja) | 1992-10-02 | 1992-10-02 | アライメント方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06120304A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005024567A (ja) * | 2004-09-07 | 2005-01-27 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 位置測定装置 |
JP2006301991A (ja) * | 2005-04-21 | 2006-11-02 | Pulstec Industrial Co Ltd | 座標変換関数の補正方法 |
JP2008304222A (ja) * | 2007-06-05 | 2008-12-18 | Asahi Kasei Electronics Co Ltd | 磁気検出方法およびその装置 |
-
1992
- 1992-10-02 JP JP26465792A patent/JPH06120304A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005024567A (ja) * | 2004-09-07 | 2005-01-27 | Hitachi Kokusai Electric Inc | 位置測定装置 |
JP2006301991A (ja) * | 2005-04-21 | 2006-11-02 | Pulstec Industrial Co Ltd | 座標変換関数の補正方法 |
JP2008304222A (ja) * | 2007-06-05 | 2008-12-18 | Asahi Kasei Electronics Co Ltd | 磁気検出方法およびその装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000104 |