JPH0611950Y2 - コインコンベアの整流器具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本案はコインコンベアの整流器具に関するものである。

（従来の技術） 従来パチンコ台に隣接してパチンコ玉の玉貸機が配列さ
れており、玉貸機に投入したコインを回収するためにゲ
ーム台の裏側にコインコンベアが装置されている。

このコインコンベアにはコインコンベアの終端近くに整
流ローラを設け金庫ボックスに回収されるコインの数が
積算され易いようになっている。

以上のようなコインコンベアにあっては、各玉貸機から
排出されたコインがコインコンベアで搬送され、整流ロ
ーラによって一枚づつ整流されるが、排出されたコイン
が重合状態で移送されてくると整流ローラで整流しきれ
ずコイン詰まり等のトラブルが発生し易い。

そこで、かかる問題を解決する手段として本出願人は先
に実願平１−57897号の「コインコンベアの整流機構」
を提案している。

このものは、コインコンベアの移送途中にコインの流れ
方向に沿って揺動する実開平２−４３８２１号にみられ
るような整流板を設けることにより構成されている。

（考案が解決しようとする課題） しかるに、以上のようなものにおいて、取付部材への整
流板の取付方法がスポット熔接やビス止めなどである
と、取付け作業に手間がかかる。

また、溶着やビス止めしていると、整流板下端が摩耗し
て取替える必要が生じた場合には、整流器全体を取替え
なければならず不経済である。

（課題を解決するための手段） 本案は、以上の課題を解決するために、整流板を取付部
材に対して脱着自在にしてコインコンベアの整流器具を
構成し、コイン移送樋に対する整流器具の取付けを容易
にするとともに、整流板の取替えもできるようにしたも
のである。具体的な構成はコインコンベアで移送される
重合状態のコインに当接してコインを整流する弾性体か
らなる整流板と、該整流板をコイン移送樋に装置せしめ
る断面、下向きコ字形の取付部材から成り、前記整流板
を該取付部材に対して着脱自在に構成するに当たり取付
部材の橋梁部を型押して打抜き穴から下面と平行となる
左右の係止爪を形成して該係止爪と橋梁部下面との間に
整流板の水平部が自由に挿入できる如く構成し、かつ橋
梁部下面の突起に係脱自在な係止孔を整流板の水平部に
設けてなるコインコンベアの整流器具である。

（作用） コインコンベアで移送される重合状態のコインは、その
移送中に整流板に当接して一枚づつ整流される。しかし
て整流板が摩耗や疲労して交換の必要が生じた時は、取
付部材から整流板のみを外し、新しい整流板と交換する
ことができる。

（実施例） 以下図面に示す実施例について説明する。

先ずコインコンベアから説明すると、第８図において
（１）はパチンコ台でこのパチンコ台（１）間に玉貸機
（２）がある。

玉貸機（２）に投入されたコインはコインコンベア
（３）で移送され、整流ローラ（４）で一枚づつ整流さ
れ、コンベアロール（６）でセンサー（８）によって積
算され、金庫ボックス（７）に集積されるようになって
いる。なお、図中（５）はコインコンベアテンションロ
ーラである。

以上のようなコンベアでは整流ローラ（４）で一枚づつ
整流されることになるが、各玉貸機から排出されたコイ
ンがコンベア上で重合状態で移送されてくると整流ロー
ラ（４）で整流しきれずコイン詰まり等のトラブルが発
生する。

本案は以上のようなコインコンベアの移送途中でのコイ
ン詰まりを防ぐために設けられる整流器具において、そ
の整流板と取付部材とを脱着自在に構成したものであ
る。

整流器具（９）としては第１図乃至第６図に示すような
コンベア（３）の樋（10）の内側にまたがって、折曲部
（12）が装着される断面下向きコ字形の取付部材（11）
に整流板（13）の基部（14）が脱着自在に取付けられた
もので構成する。

取付部材（11）の折曲部（12）外側には段部（15）を設
けて樋（10）上端に係止させる。

整流板（13）の取付部材（11）に対する装着機構は、取
付部材（11）の橋梁部（16）を型押しして下面と平行と
なるように左右の係止爪（17）（17）を形成し、これら
係止爪（17）と橋梁部（16）下面との間に整流板（13）
の水平部（14）を挿入して挟持する。そして、橋梁部
（16）下面に突起（18）を形成する一方で整流板水平部
（14）には係止孔（19）を穿設して、前記挿入の際にこ
れら突起（18）と係止孔（19）を係合せしめることによ
り、整流板（13）の抜けを防止する。しかして、以上の
ような装着機構であれば、整流板水平部（14）を押し下
げて突起（18）と係止孔（19）との係合を外し、容易に
整流板（13）を係止爪（17）から抜き取ることができ
る。なお、整流板水平部（14）を押し下げるには、係止
爪（17）を型押し加工する際に形成される打ち抜き孔
（20）から指を入れて押し下げることができる。

整流板（13）は図示の如く下端を内側に屈曲（21）させ
る。かかる整流器具をコインコンベア（３）の樋（10）
に装着した場合に屈曲（21）下端とコンベア（３）表面
との間隙をコイン（ａ）の厚さの1.5倍程度に保ち、そ
れより下降しないように規制する。

整流板（13）には、鋼板等の弾性体を用い、大きな力が
かかった時は、コインの流れ方向に撓むことができるよ
うにする。

又、整流器具（９）はコインコンベア（３）の樋に取付
部材（11）を介して各玉貸機（２）のコイン排出口前方
にそれぞれ装着されるが、その位置、装着方法は必要に
応じて変更される。

さて、第１〜５図に示す整流器具（９）が第６、７図の
如くコインコンベア（３）上に取付けられると各玉貸機
（２）から排出されたコイン（ａ）が重合状態で搬送さ
れてきても重なり合ったコイン（ａ）のうち１枚は通す
が２枚目以上は整流板（12）の下端（21）に引掛けら
れ、これによって重合状態のコイン（ａ）は崩されて予
め整流され、さらに終端の整流ローラ（４）で確実に整
流されて、コイン（ａ）の積算が正確にできる。

しかして、整流板下端（21）が摩耗損傷してコイン
（ａ）の整流が充分にできなくなった場合には、水平部
（14）を押し下げて突起（18）から係止孔（19）を外
し、係止爪（17）の間から整流板（12）を簡単に取り去
ることができ、新しい整流板を差し込んで簡単に交換が
行なわれる。

（考案の効果） 本案のものによれば、コインコンベアで移送されるコイ
ンは、整流ローラに達するまでに整流板によって予め重
合状態のコインが崩され、整流ローラに送られるので整
流ローラに対する負荷を軽減すると共に整流ローラでコ
イン１枚づつにする作用を確実に行なうことができ、コ
イン詰まり等のトラブルを解消することができる。

又、簡単な構造の整流器具を例えばコインコンベアの樋
に装着するだけで整流効果を高めることができる。

しかも、整流板を取付部材に対して脱着自在としている
から、整流板が摩耗、損傷した場合には整流板のみを取
り外して、新しいものと交換できるから、取り外し、取
り付け作業は極めて簡単であり、取付部材とそのまま使
用できるから経済的であるという優れた特徴がある。

加えて、整流器具の取り付け前は取付部材と整流板とに
分離しておけるから、保管スペースが少なくて済み、整
流板が鋼板等の弾性体で構成されているので大きな力が
かかった時は整流板が撓んで摩耗を少なくし、取付部材
の装着部にかかる反動を少なくできるという特徴がある

【図面の簡単な説明】

第１図は本案整流器具の平面図、 第２図は第１図Ａ−Ａ′線の断面図、 第３、４図は取付部材の底面図と側面図、 第５図は整流板の斜視図、 第６図は本案整流器具をコインコンベアに取付けた状態
を示す斜視図、 第７図は本案整流器具の動作説明図、 第８図は従来のコインコンベアの説明図である。 （１）……パチンコ台 （２）……玉貸機 （３）……コインコンベア （４）……整流ローラ （９）……整流器具 （10）……樋 （11）……取付部材 （13）……整流板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】コインコンベアで移送される重合状態のコ
   インに当接してコインを整流する弾性体からなる整流板
   と、該整流板をコイン移送樋に装置せしめる断面、下向
   きコ字形の取付部材から成り、前記整流板を該取付部材
   に対して着脱自在に構成するに当たり取付部材の橋梁部
   を型押して打抜き穴から下面と平行となる左右の係止爪
   を形成して該係止爪と橋梁部下面との間に整流板の水平
   部が自由に挿入できる如く構成し、かつ橋梁部下面の突
   起に係脱自在な係止孔を整流板の水平部に設けてなるコ
   インコンベアの整流器具。