JPH06117441A - 電食防止用転がり軸受の製造方法 - Google Patents
電食防止用転がり軸受の製造方法Info
- Publication number
- JPH06117441A JPH06117441A JP26245092A JP26245092A JPH06117441A JP H06117441 A JPH06117441 A JP H06117441A JP 26245092 A JP26245092 A JP 26245092A JP 26245092 A JP26245092 A JP 26245092A JP H06117441 A JPH06117441 A JP H06117441A
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- JP
- Japan
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- insulating film
- outer ring
- electrolytic corrosion
- inner diameter
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- Pending
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- Rolling Contact Bearings (AREA)
- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 絶縁皮膜の成形精度に影響されることなく、
絶縁皮膜の外周部に高精度な仕上げ加工を施す。 【構成】 鍛造、旋削、熱処理の工程を経た外輪（１）
の一方の内径面（５）に内面研削加工を施す。次に、外
輪（１）の外径面および幅面に絶縁皮膜（９）を形成す
る。この後、研削加工の施された内径面（５）を基準と
して、外径が所定寸法（ｒ）になるまで絶縁皮膜（９）
を研削する。
絶縁皮膜の外周部に高精度な仕上げ加工を施す。 【構成】 鍛造、旋削、熱処理の工程を経た外輪（１）
の一方の内径面（５）に内面研削加工を施す。次に、外
輪（１）の外径面および幅面に絶縁皮膜（９）を形成す
る。この後、研削加工の施された内径面（５）を基準と
して、外径が所定寸法（ｒ）になるまで絶縁皮膜（９）
を研削する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄道車両のモータ用軸
受のように、電食が起こり得る環境下で使用される電食
防止用転がり軸受の製造方法に関する。
受のように、電食が起こり得る環境下で使用される電食
防止用転がり軸受の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】一般に、電気機関車・電動客車等の電力
を動力源として走行する鉄道車両では、モータから漏れ
た電流によって車両部品が損傷を受けないようにするた
め、漏洩電流をアースする設置用集電装置を車体等と車
軸との間に設けている。しかし、何らかの理由で僅かな
漏洩電流が車軸を支承する転がり軸受を通って車輪、そ
してレールへと流れる場合がある。この場合、漏洩電流
によって、転がり軸受の転動体と、外輪又は内輪の転走
面との間でスパークが発生し、これがいわゆる電食を起
こすおそれがある。
を動力源として走行する鉄道車両では、モータから漏れ
た電流によって車両部品が損傷を受けないようにするた
め、漏洩電流をアースする設置用集電装置を車体等と車
軸との間に設けている。しかし、何らかの理由で僅かな
漏洩電流が車軸を支承する転がり軸受を通って車輪、そ
してレールへと流れる場合がある。この場合、漏洩電流
によって、転がり軸受の転動体と、外輪又は内輪の転走
面との間でスパークが発生し、これがいわゆる電食を起
こすおそれがある。
【０００３】このような電食の防止対策としては、図２
に示すように、外輪（15）の外径面および両幅面に樹脂
等の絶縁材料からなる絶縁皮膜（17）を形成したものが
知られている。この絶縁皮膜（17）により、外輪（15）
と軸受の外部とが電気的に絶縁されるため、軸受内での
電食の発生を防止することが可能となる。
に示すように、外輪（15）の外径面および両幅面に樹脂
等の絶縁材料からなる絶縁皮膜（17）を形成したものが
知られている。この絶縁皮膜（17）により、外輪（15）
と軸受の外部とが電気的に絶縁されるため、軸受内での
電食の発生を防止することが可能となる。
【０００４】従来、このような絶縁皮膜（17）は、外輪
（15）の旋削、熱処理完了後に被着形成されている。
（15）の旋削、熱処理完了後に被着形成されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記絶縁皮膜の形成後
には、所定の外径寸法を得るべく、仕上げ加工として外
輪の外径面、即ち絶縁皮膜を研削する必要がある。通
常、この研削加工は心無し研削で行なわれるが、基準面
のない心無し研削では、その加工精度が絶縁皮膜の成形
精度に大きく左右される。このため、研削加工後の外輪
の外径寸法が所定の寸法精度からずれるおそれがある。
には、所定の外径寸法を得るべく、仕上げ加工として外
輪の外径面、即ち絶縁皮膜を研削する必要がある。通
常、この研削加工は心無し研削で行なわれるが、基準面
のない心無し研削では、その加工精度が絶縁皮膜の成形
精度に大きく左右される。このため、研削加工後の外輪
の外径寸法が所定の寸法精度からずれるおそれがある。
【０００６】そこで、本発明は、絶縁皮膜の成形精度に
影響されることなく、絶縁皮膜の外周部に高精度な仕上
げ加工を施すことのできる電食防止用転がり軸受の製造
方法の提供を目的とする。
影響されることなく、絶縁皮膜の外周部に高精度な仕上
げ加工を施すことのできる電食防止用転がり軸受の製造
方法の提供を目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のため、
本発明では、外輪の幅面および外径面に形成した絶縁皮
膜の外周部に仕上げ加工を施して所定の外径寸法を得る
に際し、外輪の内径面に仕上げ加工を施し、この内径面
を基準として前記絶縁皮膜の外周部の仕上げ加工を行な
うこととした。
本発明では、外輪の幅面および外径面に形成した絶縁皮
膜の外周部に仕上げ加工を施して所定の外径寸法を得る
に際し、外輪の内径面に仕上げ加工を施し、この内径面
を基準として前記絶縁皮膜の外周部の仕上げ加工を行な
うこととした。
【０００８】
【作用】予め内径面に仕上げ加工を施し、この内径面を
基準として絶縁皮膜の外周部に仕上げ加工を施すことに
より、絶縁皮膜の成形精度とは無関係に所定の外径寸法
を備えた高精度の外輪を製造することが可能となる。
基準として絶縁皮膜の外周部に仕上げ加工を施すことに
より、絶縁皮膜の成形精度とは無関係に所定の外径寸法
を備えた高精度の外輪を製造することが可能となる。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の実施例を図１（ａ）〜（ｃ）
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【００１０】図１（ａ）〜（ｃ）は、本発明方法を電食
防止用深溝玉軸受に適用した場合を示す断面図である。
防止用深溝玉軸受に適用した場合を示す断面図である。
【００１１】外輪（１）は、鍛造、旋削、熱処理等の工
程を順次経て、内面仕上げ工程に搬送される。この工程
では、転動面（３）および内径面（５）に内面研削によ
る仕上げ加工を施す（同図（ａ）参照）。なお、前記仕
上げ面のうち内径面（５）は、一定の精度が得られるの
であれば、研削の他、旋削等の他の加工手段で仕上げて
もよい。また、この仕上げ加工は、両方の内径面（５）
（５）の他、どちらか一方の内径面（５）にのみ施して
もよい。
程を順次経て、内面仕上げ工程に搬送される。この工程
では、転動面（３）および内径面（５）に内面研削によ
る仕上げ加工を施す（同図（ａ）参照）。なお、前記仕
上げ面のうち内径面（５）は、一定の精度が得られるの
であれば、研削の他、旋削等の他の加工手段で仕上げて
もよい。また、この仕上げ加工は、両方の内径面（５）
（５）の他、どちらか一方の内径面（５）にのみ施して
もよい。
【００１２】次に、外輪（１）は、皮膜形成工程に搬送
される。この工程では、外輪（１）の両幅面の内径側お
よび両内径面（５）をマスキング部材（７）でマスクし
ながら樹脂等の絶縁材料を溶射し、マスクされていない
外径面および幅面に絶縁皮膜（９）を形成する。この絶
縁皮膜（９）は、後述の外径面仕上げ工程での削り代
（ｈ）を確保すべく、若干厚めに形成しておく。なお、
図面中の絶縁皮膜（９）は実際の厚さより誇張して描か
れている（同図（ｂ）参照）。
される。この工程では、外輪（１）の両幅面の内径側お
よび両内径面（５）をマスキング部材（７）でマスクし
ながら樹脂等の絶縁材料を溶射し、マスクされていない
外径面および幅面に絶縁皮膜（９）を形成する。この絶
縁皮膜（９）は、後述の外径面仕上げ工程での削り代
（ｈ）を確保すべく、若干厚めに形成しておく。なお、
図面中の絶縁皮膜（９）は実際の厚さより誇張して描か
れている（同図（ｂ）参照）。
【００１３】次に、外輪（１）は、外径面仕上げ工程に
搬送される。この工程では、仕上げ加工の施された内径
面（５）に適当な治具を嵌合させて位置決めを行い、外
径が所定寸法（ｒ）となるまで絶縁皮膜（９）の削り代
（ｈ）を研削する（同図（ｃ）参照）。このように、仕
上げ加工の施された内径面（５）を基準とすることによ
り、従来の心無し研削に代えて円筒研削を採用すること
ができる。従って、絶縁皮膜（９）の成形精度の良否に
関わらず、外輪（１）の外径寸法を精度よく仕上げるこ
とが可能となる。
搬送される。この工程では、仕上げ加工の施された内径
面（５）に適当な治具を嵌合させて位置決めを行い、外
径が所定寸法（ｒ）となるまで絶縁皮膜（９）の削り代
（ｈ）を研削する（同図（ｃ）参照）。このように、仕
上げ加工の施された内径面（５）を基準とすることによ
り、従来の心無し研削に代えて円筒研削を採用すること
ができる。従って、絶縁皮膜（９）の成形精度の良否に
関わらず、外輪（１）の外径寸法を精度よく仕上げるこ
とが可能となる。
【００１４】上記手順を経て得られた外輪（１）を、別
工程で製作された転動体、内輪、保持器等の各軸受部品
（何れも図示省略）と組み合わせることにより、電食防
止用深溝玉軸受が完成する。
工程で製作された転動体、内輪、保持器等の各軸受部品
（何れも図示省略）と組み合わせることにより、電食防
止用深溝玉軸受が完成する。
【００１５】なお、本発明方法は、深溝玉軸受に限ら
ず、円筒ころ軸受を始めとする種々のタイプの電食防止
用転がり軸受に適用することができる。
ず、円筒ころ軸受を始めとする種々のタイプの電食防止
用転がり軸受に適用することができる。
【００１６】
【発明の効果】本発明方法によれば、仕上げ加工の施さ
れた内径面を基準として外径面の仕上げ加工を行なうの
で、絶縁皮膜の成形精度に左右されることなく、外輪の
外径寸法を高精度に仕上げることができる。従って、軸
受装着後のラジアル方向への振動等の発生を回避するこ
とが可能となる。
れた内径面を基準として外径面の仕上げ加工を行なうの
で、絶縁皮膜の成形精度に左右されることなく、外輪の
外径寸法を高精度に仕上げることができる。従って、軸
受装着後のラジアル方向への振動等の発生を回避するこ
とが可能となる。
【図１】本発明の製造工程を示す断面図である。
【図２】一般的な電食防止用深溝玉軸受の断面図であ
る。
る。
１ 外輪 ５ 内径面 ９ 絶縁皮膜
Claims (1)
- 【請求項１】 外輪の幅面および外径面に形成した絶縁
皮膜の外周部に仕上げ加工を施して所定の外径寸法を得
るに際し、外輪の内径面に仕上げ加工を施し、この内径
面を基準として前記絶縁皮膜の外周部の仕上げ加工を行
なうことを特徴とする電食防止用転がり軸受の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26245092A JPH06117441A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 電食防止用転がり軸受の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26245092A JPH06117441A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 電食防止用転がり軸受の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06117441A true JPH06117441A (ja) | 1994-04-26 |
Family
ID=17375958
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26245092A Pending JPH06117441A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 電食防止用転がり軸受の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06117441A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008179856A (ja) * | 2007-01-24 | 2008-08-07 | Ntn Corp | マスキング治具および環状部材の被覆方法 |
| JP2008179857A (ja) * | 2007-01-24 | 2008-08-07 | Ntn Corp | マスキング治具および環状部材の被覆方法 |
| JP2009052747A (ja) * | 2008-10-31 | 2009-03-12 | Ntn Corp | 電食防止転がり軸受 |
| DE102014210130A1 (de) * | 2014-05-27 | 2015-12-03 | Aktiebolaget Skf | Elastische Abdeckvorrichtung zur partiellen Abdeckung eines Lagerringes in einem Beschichtungsbad und Verfahren zur Herstellung einer elastischen Abdeckvorrichtung |
| US10823229B2 (en) | 2017-03-24 | 2020-11-03 | Aktiebolaget Skf | Rolling-element bearing including an electrically insulating layer |
-
1992
- 1992-09-30 JP JP26245092A patent/JPH06117441A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008179856A (ja) * | 2007-01-24 | 2008-08-07 | Ntn Corp | マスキング治具および環状部材の被覆方法 |
| JP2008179857A (ja) * | 2007-01-24 | 2008-08-07 | Ntn Corp | マスキング治具および環状部材の被覆方法 |
| JP2009052747A (ja) * | 2008-10-31 | 2009-03-12 | Ntn Corp | 電食防止転がり軸受 |
| DE102014210130A1 (de) * | 2014-05-27 | 2015-12-03 | Aktiebolaget Skf | Elastische Abdeckvorrichtung zur partiellen Abdeckung eines Lagerringes in einem Beschichtungsbad und Verfahren zur Herstellung einer elastischen Abdeckvorrichtung |
| DE102014210130B4 (de) * | 2014-05-27 | 2021-01-14 | Aktiebolaget Skf | Elastische Abdeckvorrichtung zur partiellen Abdeckung eines Lagerringes in einem Beschichtungsbad und Verfahren zur Herstellung einer elastischen Abdeckvorrichtung |
| US10823229B2 (en) | 2017-03-24 | 2020-11-03 | Aktiebolaget Skf | Rolling-element bearing including an electrically insulating layer |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020516 |