JPH0611725A - 圧着機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、信頼性を確保する圧着条件の決定
を容易にし、初期接続抵抗値からの不良品の管理と、圧
着位置ずれなど不良品の管理を目的にする。 【構成】 圧着ヘッド５の下降に従い、測定端子移動装
置７が測定端子８をフレキシブル基板１３の電極端子に
接続させる。圧着ヘッド５がフレキシブル基板１３の上
面から圧着した際に、抵抗測定機９が抵抗値を測定し始
める。そして、圧着ヘッド５が上昇してからも３０sec
程度後まで、１秒おきに抵抗値を測定する。圧着後３０
sec 付近で圧着ヘッド５が上昇している時に、抵抗値の
上昇が認められる時と抵抗値が著しく目標抵抗値から離
れた時に、警報装置１０で作業者に電気接続の不良を知
らせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、異方性導電膜により回
路基板を電気接続する圧着機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の圧着機では、圧着ヘッドとその圧
着ヘッドに内蔵されたヒータの温度と圧着ヘッドの圧力
と圧着ヘッドの圧着時間をコントロールする機能を有す
る構造が知られていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の圧着機
では、下記の課題があった。 従来の圧着機で、２つの回路基板を異方性導電膜で接
続した製品の信頼性を環境試験を行い、その前後に観察
される異方性導電膜により接続される回路基板の接続抵
抗値の変化で評価していたため、信頼性を確保するヒー
タの温度と圧着ヘッドの圧力と圧着ヘッドの圧着時間な
どの圧着条件を決定するのに多大な時間を要していた。
また、製造過程において発生する異方性導電膜の電気接
続の不良品を検出する場合に、初期接続抵抗値と信頼性
との相関関係が明確にできないため、初期接続抵抗値か
らの不良品の管理が難しかった。

【０００４】回路基板の両面が透明基板でない場合、
異方性導電膜により電気接続した回路基板間の接続状態
を観察することができないため、圧着位置ずれなど不良
品の管理ができなかった。そこで、この発明の目的は、
従来のこのような課題を解決するため、圧着時に不良品
の管理を行うことができる圧着装置を提供することにあ
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、少なくともヒータが内蔵された圧着ヘ
ッドを有する圧着機において、圧着ヘッドで、２つ以上
の回路基板を異方性導電膜で電気接続することを目的と
して圧着するときに、圧着時又圧着直後の回路基板間の
接続抵抗値の変化量により不良品を管理する事ができる
ため、これを利用し圧着機に接続抵抗値の変化量を測定
する機能と、かつ、圧着直後の接続抵抗を測定する機能
を有する計測機と、圧着ヘッドの可動と連動し、かつ、
圧着ヘッドの受け台に内蔵する計測機の測定端子と、抵
抗の変化量と抵抗値により不良品と判断した時に作業者
に伝える警報装置とを有する構成とした。

【０００６】

【作用】上記のように構成された圧着ヘッドを有する圧
着機においては、圧着ヘッドで、２つ以上の回路基板を
異方性導電膜で電気接続することを目的として圧着する
ときに、圧着経過時間に従って２つ以上の回路基板間の
接続抵抗値の変化量を測定することにより、信頼を確保
した圧着条件を即座に判断できる。また、量産時におけ
る信頼性を確保しない不良品の管理を行うことができ
る。

【０００７】圧着後の抵抗値を測定することにより、位
置ずれによる接続抵抗の低下も同時に判断でき、良品、
不良品を即座に判断できる。計測機の測定端子は、圧着
ヘッドの可動と連動することや、圧着ヘッドの受け台に
内蔵することにより、自動化が容易となる。抵抗の変化
量と抵抗値により不良品と判断したものは、警報ランプ
や警報ブザーで作業者に伝え、工程管理も容易となる。

【０００８】

【実施例】以下に、この発明の一実施例を図面に基づい
て説明する。この実施例は、熱硬化性異方性導電膜を用
いて、表面に回路が形成された回路基板とフレキシブル
基板を電気接続した例である。符号は共通なものは各図
面同一としてある。１は外部入力装置、２は圧着条件コ
ントロールユニット、３はプレスシリンダ、４はヒー
タ、５は圧着ヘッド、６は圧着ヘッド受け台、７は測定
端子移動装置、８は測定端子、９は抵抗測定機、１０は
警報装置、１１は表面に回路が形成された回路基板、１
２は熱硬化性異方性導電膜、１３はフレキシブル基板で
ある。

【０００９】圧着ヘッド５は、ヒータ４を内蔵してお
り、その上部は、プレスシリンダ３の先端に接続され、
測定機端子８は、測定機端子移動装置７と共に圧着ヘッ
ド受け台６に内蔵され、その後端は測定機９、警報装置
１０と接続され、圧着機を構成している。つぎに、この
構成による動作を説明する。

【００１０】この構成で、外部入力１からの信号に従
い、圧着条件コントロールユニット２は、プレスシリン
ダ３の圧着圧力と圧着時間と、ヒータ４の温度とを制御
することによって、圧着ヘッド５の下降及び上昇を制御
している。また、表面に回路が形成された回路基板１１
が圧着ヘッド受け台６に設置されており、その電極部の
上に、熱硬化性異方性導電膜１２とフレキシブル基板１
３が置かれている。圧着ヘッド５の下降に従い、測定端
子移動装置７が測定端子８をフレキシブル基板１３の電
極端子に接続させる。圧着ヘッド５がフレキシブル基板
１３の上面から圧着した際に、抵抗測定機９が抵抗値を
測定し始める。そして、圧着ヘッド５が上昇してからも
３０sec 程度後まで、１秒おきに抵抗値を測定する。

【００１１】図２と図３は、測定結果例であり、縦軸は
接続抵抗値、横軸は圧着経過時間である。圧着後３０se
c 付近で圧着ヘッド５が上昇しているのだが、図２の場
合では抵抗値の上昇が確認でき、この場合は信頼性が確
保されないものである。この抵抗値の上昇が認められる
場合又抵抗値が著しく目標抵抗値に対し大きい場合に、
警報装置１０で作業者に電気接続の不良を知らせる。抵
抗値の上昇が認められない測定結果例は図３であり、警
報装置１０が動作しない。

【００１２】

【発明の効果】この発明は、以上説明したように、少な
くともヒータが内蔵された圧着ヘッドを有する圧着機に
おいて、圧着ヘッドで、２つ以上の回路基板を異方性導
電膜で電気接続することを目的として圧着するときに、
圧着経過時間に従い２つ以上の回路基板間の接続抵抗値
の変化量を測定する機能と、かつ、圧着直後の接続抵抗
変化を測定する機能を有する計測機と、圧着ヘッドの可
動と連動し、かつ、圧着ヘッドの受け台に内蔵する計測
機の測定端子と、抵抗の変化量と抵抗値により不良品と
判断した時に作業者に伝える警報装置と、を有する構成
としたのでいかに記載する効果を有する。

【００１３】圧着経過時間に従って２つ以上の回路基
板間の接続抵抗値の変化量を測定することにより、異方
性導電膜の熱硬化性接着剤の硬化状態が判断できるた
め、信頼を確保した圧着条件の条件だしが容易になっ
た。 圧着経過時間に従って２つ以上の回路基板間の接続抵
抗値の変化量を測定することにより、異方性導電膜の熱
硬化性接着剤の硬化状態が判断できるため、量産時にお
ける不良品の管理を行うことができるようになった。

【００１４】圧着後の抵抗値を測定することにより、
位置ずれによる接続抵抗の増加も同時に判断でき、良
品、不良品を即座に判断できるようになった。 計測機の測定端子は、圧着ヘッドの可動と連動するこ
とや、圧着ヘッドの受け台に内蔵することにより、自動
化が容易となった。 抵抗の変化量と抵抗値により不良品と判断したもの
は、警報ランプや警報ブザーで作業者に伝え、工程管理
も容易となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる圧着機のシステムブロック図で
ある。

【図２】本発明による実施例の接続抵抗値の測定結果の
グラフである。

【図３】本発明による実施例の接続抵抗値の測定結果の
グラフである。

【符号の説明】

１ 外部入力装置 ２ 圧着条件コントロールユニット ３ プレスシリンダ ４ ヒータ ５ 圧着ヘッド ６ 圧着ヘッド受け台 ７ 測定端子移動装置 ８ 測定端子 ９ 抵抗測定機 １０ 警報装置 １１ 表面に回路が形成された回路基板 １２ 熱硬化性異方性導電膜 １３ フレキシブル基板

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の回路基板を載置するための圧着受
   け台と、ヒータが内蔵された圧着ヘッドとを有し、前記
   複数の回路基板を、前記圧着ヘッドにより圧着して電気
   的に接続する圧着機において、 前記圧着受け台に測定端子を配設し、前記測定端子は前
   記圧着受け台上に設置された前記回路基板とが電気的に
   接続され、圧着すべき回路基板間の電気抵抗を計測する
   ための測定機を具備したことを特徴とする圧着機。
2. 【請求項２】 前記測定端子は、圧着ヘッドと連動して
   可動する測定端子移動装置に配設されていることを特徴
   とする請求項１記載の圧着装置。
3. 【請求項３】 前記計測機の測定端子は、圧着受け台に
   内蔵されていることを特徴とする請求項１記載の圧着装
   置。
4. 【請求項４】 前記圧着機は、前記測定機からの信号に
   よって発報する警報装置を有する請求項１記載の圧着
   機。