JPH06116008A - パターン形成用シート及び焼成用ラベル - Google Patents

パターン形成用シート及び焼成用ラベル

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JPH06116008A
JPH06116008A JP4289395A JP28939592A JPH06116008A JP H06116008 A JPH06116008 A JP H06116008A JP 4289395 A JP4289395 A JP 4289395A JP 28939592 A JP28939592 A JP 28939592A JP H06116008 A JPH06116008 A JP H06116008A
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pattern
firing
forming sheet
label
pattern forming
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JP4289395A
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English (en)
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Shigesato Itou
栄聡 伊藤
Hiroshi Nakatsuka
洋 中司
Kazuhiro Tajiri
和洋 田尻
Takafumi Sakuramoto
孝文 櫻本
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼成時に流動しにくくて焼成時の収縮率も小
さく寸法安定性や焼成保形性に優れると共に、被着体に
対する焼成固着性にも優れて耐熱性、耐久性等に優れる
良好な焼成パターンを被着体に強固に焼成固着でき、微
細パターンも良好な状態で形成できるパターン形成用シ
ートないし焼成用ラベルを得ること。 【構成】 酸化物型セラミック系化合物の粉末と、軟化
点が異なる少なくとも2種類のガラス粉末を有機バイン
ダでシート形態に保形してなるパターン形成用シート、
及びかかるパターン形成用シートに耐熱性インクからな
るパターン、ないし孔又は凹凸からなる彫刻パターンを
有する又はかかるパターン形成用シートの打抜き体から
なる焼成用ラベル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼成保形性と焼成固着
性に優れて被着体への識別ラベル等の焼成パターンの付
与などに好適なパターン形成用シート及び焼成用ラベル
に関する。
【0002】
【従来の技術】多品種少量生産へと生産体制が変遷する
なか、金属やガラスないし焼成セラミックなどからなる
製品や半製品ないし部品等の管理に用いる、耐久性、耐
熱性等に優れるラベルの提供が重要な課題となってい
る。
【0003】従来、焼成により焼成パターンを形成する
ようにしたパターン形成用シートないし焼成用ラベルと
しては、ガラス粉末を有機バインダで保形したシートに
ガラス粉末含有インクでパターンを付与したものが知ら
れていた。これによれば、柔軟性、臨機なラベル形成性
を有して焼成処理下に焼成パターンを被着体に固着で
き、形成パターンは耐候性、耐熱性、耐薬品性に優れ
る。
【0004】従って、かかるタイプのパターン形成用シ
ートないし焼成用ラベルによれば、それまでの焼成セラ
ミックや金属、琺瑯体などからなる基板タイプのラベル
が有していた、ビス止め等の固着手間による簡便固着性
欠如の問題、剛性による曲面固着性欠如の問題、現場等
でのパターン付与の困難性によるラベルの臨機形成性欠
如の問題、ないし多品種少量生産体制下での個々の部品
の管理等に必要な多種多様なラベルの形成性欠如の問題
などを克服することができる。
【0005】しかしながら、前記した従来のパターン形
成用シートないし焼成用ラベルにあっては、焼成時に流
動して本来のラベル形態を喪失するなどの焼成保形性に
乏しいか、被着体への接着力に弱くて焼成固着性に乏し
い問題点があった。前記の焼成保形性は、付与パターン
の温存性などとしてバーコードラベル等では判読性等の
本質問題に関り、また焼成固着性も焼成ラベルの固定、
存続等の本質問題に関る。そのため、付与パターンを温
存しつつ固着処理できる焼成条件を試行錯誤で技能的に
見つけ出して対処している現状であり、焼成パターンを
付与できる被着体も大きく制約されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、焼成時に流
動しにくくて焼成時の収縮率も小さく寸法安定性や焼成
保形性に優れると共に、被着体に対する焼成固着性にも
優れて耐熱性、耐久性等に優れる良好な焼成パターンを
被着体に強固に焼成固着でき、微細パターンも良好な状
態で形成できるパターン形成用シートないし焼成用ラベ
ルの開発を課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化物型セラ
ミック系化合物の粉末と、軟化点が異なる少なくとも2
種類のガラス粉末を有機バインダでシート形態に保形し
てなることを特徴とするパターン形成用シート、及びか
かるパターン形成用シートに耐熱性インクからなるパタ
ーン、ないし孔又は凹凸からなる彫刻パターンを有する
こと、又はかかるパターン形成用シートの打抜き体から
なることを特徴とする焼成用ラベルを提供するものであ
る。
【0008】
【作用】上記構成のパターン形成用シートは、柔軟で良
好な曲面密着性を有し、彫刻方式、打抜き方式、熱転写
プリンタやスクリーン印刷等による適宜な印刷方式など
によりパターンないし識別形態等を臨機に付与すること
ができる。一方、焼成により付与パターンないし形態を
温存しつつ焼成体化し、被着体への仮着下に焼成固着す
ることができる。その場合、軟化点が異なる少なくとも
2種類のガラス粉末を含有することにより、高軟化点の
ガラス粉末に基づいて高粘度状態が維持されて流動等に
よる変形が防止ないし抑制され他方、低軟化点のガラス
粉末に基づいて被着体に強固に固着する。
【0009】前記の結果、良好な焼成保形性と焼成固着
性を示して付与パターンないし形態を良好に温存しつつ
被着体に強固に固着し、耐熱性、耐候性、耐薬品性等と
共に強度に優れ、また含有の酸化物型セラミック系化合
物に基づく酸化物型セラミックにより隠蔽力、パターン
とのコントラストにも優れる良好な焼成パターンを形成
する。かかる焼成パターンは、反射光量検知式の認識装
置による自動判読なども円滑に実行することができる。
【0010】
【発明の構成要素の例示】本発明のパターン形成用シー
トは、酸化物型セラミック系化合物の粉末と、軟化点が
異なる少なくとも2種類のガラス粉末を有機バインダで
シート形態に保形(保形層)したものであり、焼成用ラ
ベルはかかるシートに適宜な方式でパターンを付与した
ものである。
【0011】本発明においてパターン形成用シートは、
前記の保形層がシート形態で存在すればよく、従って適
宜な形態に形成することができる。その例としては、保
形層そのものからなる形態、保形層を支持基材上に有す
る形態、保形層が樹脂層やフィルム層で補強された形
態、粘着層を有する形態などがあげられる。
【0012】パターン形成用シートの形成に用いる酸化
物型セラミック系化合物の粉末は、酸化物型セラミック
そのものでもよいし、焼成時に酸化されてかかる酸化物
型セラミックとなる炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩などの化合
物であっもよい。酸化物型セラミック系化合物の粉末
は、1種又は2種以上を用いることができ、粒径は5〜
200μmが一般的であるがこれに限定されない。
【0013】用いる酸化物型セラミック系化合物の粉末
は、目的とする地色などに応じて適宜に決定してよい。
ちなみに白色系にする場合には、例えばシリカ、ジルコ
ニア、チタニア、アルミナ、亜鉛華、酸化カルシウムの
如き酸化物型セラミックや、焼成温度以下で酸化されて
かかる酸化物型セラミックとなる炭酸塩、硝酸塩、硫酸
塩の如き金属化合物などが用いられる。
【0014】ガラス粉末としては、所定の焼成温度で軟
化ないし溶融して被着体に固着する異軟化点の2種以上
が用いられる。ガラス粉末としては適宜なものを用いて
よく公知物のいずれも用いうる。前記の焼成温度は被着
体の耐熱性等に応じて適宜に決定されるが、通例400
〜850℃である。かかる温度で一般的に用いられるガ
ラス粉末としては、鉛ガラス系のもの(焼成温度400
〜600℃)、ホウ珪酸鉛ガラス系やソーダガラス系の
もの(焼成温度500〜850℃)などがあげられる。
【0015】前記ガラス粉末における軟化点が異なる2
種以上の組合せとしては、焼成保形性等の点より焼成温
度付近で軟化する高温軟化物と、それよりも50℃以上
低い温度で軟化する低温軟化物を少なくとも含む組合せ
とすることが好ましい。その使用割合は、軟化時の粘度
変化等に応じて適宜に決定してよいが一般には、高温軟
化物10〜90重量%、就中30〜70重量%、低温軟
化物90〜10重量%、就中70〜30重量%の範囲と
される。
【0016】有機バインダとしては、焼成時に熱分解す
るなどして消失するものが用いられ、保形力や柔軟性の
付与性、強度に優れるものが好ましく用いられる。好ま
しく用いうる有機バインダの例としては、炭化水素系樹
脂、ビニル系ないしスチレン系樹脂、アセタール系樹
脂、ブチラール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、繊維素系
樹脂などがあげられる。焼成時における焼失性の点より
は、炭化水素系樹脂、アセタール系樹脂、アクリル系樹
脂、繊維素系樹脂、就中アクリル系樹脂が好ましい。
【0017】パターン形成用シート(保形層)の形成は
例えば、1種又は2種以上のシート形成成分を有機溶剤
等を用いてボールミル等で混合し、その混合液を適宜な
方式で必要に応じセパレータ等の支持基材上に展開して
乾燥させる方法などにより行うことができる。展開方式
は、ドクターブレード法等の層厚制御性に優れる方式が
好ましい。消泡剤を併用するなどして展開層中に気泡が
残らないよう十分に脱泡処理することが好ましい。パタ
ーン形成用シート(保形層)の厚さは使用目的に応じ適
宜に決定してよい。一般には、10μm〜5mmとされ
る。
【0018】酸化物型セラミック系化合物の粉末とガラ
ス粉末の総量との使用割合は通例、前者3〜90重量
%、後者97〜10重量%の範囲とされる。有機バイン
ダの使用量は通例、酸化物型セラミック系化合物粉末と
ガラス粉末の合計100重量部あたり20〜80重量部
とされる。
【0019】有機溶剤としては適宜なものを用いること
ができ、一般にはブチルカルビトール、酢酸エチル、ブ
チルセロソルブアセテート、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、トルエンなどが用いられる。混合
液は、展開性等の点より有機バインダ濃度が5〜40重
量%となるように調製することが好ましい。混合液の調
製に際しては、必要に応じて分散剤、助燃剤などの適宜
な添加剤を配合してよい。
【0020】本発明のパターン形成用シートは、そのま
ま又は焼成用ラベルとして被着体に仮着して焼成し、焼
成下にかかるシートないし焼成用ラベルの焼成体を被着
体に固着する用途に好ましく用いられる。焼成に際して
は、パターン形成用シートに被固着物を付設し、これを
焼成して該シートの焼成体を介し被固着物を被着体に固
着する方法も採ることができる。
【0021】パターン形成用シート又は焼成用ラベルに
は、被着体への仮着性を高めるべく必要に応じて粘着層
を設けることができる。その粘着層は、焼成時に消失す
るように形成される。従って用いる粘着層形成剤は、被
着体に仮着できる接着力を有し、焼成温度以下で熱分解
するなどして消失するものであればよい。
【0022】一般には、ゴム系粘着剤、アクリル系粘着
剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤などが用いられ
る。就中、アクリル酸ないしメタクリル酸のアルキルエ
ステルのポリマーを主体とするアクリル系粘着剤や、ゴ
ム系粘着剤が好ましく用いられる。
【0023】ゴム系粘着剤としては例えば、天然ゴムな
いし同系の合成ゴム、ブチルゴム、ポリイソプレンゴ
ム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン・イソプレン
・スチレンブロック共重合体ゴム、スチレン・ブタジエ
ン・スチレンブロック共重合体ゴムの如きポリマーの単
独物からなるもの、あるいはかかるポリマー100重量
部に、石油系樹脂、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、キ
シレン系樹脂、クマロンインデン系樹脂の如き粘着付与
樹脂を10〜300重量部、その他、軟化剤、老化防止
剤、着色剤、充填剤等の配合剤を添加してなるものなど
があげられる。
【0024】また焼成前の陶磁器の如く湿潤状態にある
被着体に仮着するための粘着層の形成には、例えばポリ
ビニルアルコール系粘着剤、ポリビニルピロリドン系粘
着剤、ポリアクリルアミド系粘着剤、セルロース系粘着
剤などの親水性粘着剤が好ましく用いられる。かかる粘
着剤は例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリルアミド、アクリル酸共重合体、ポ
リビニルメチルエーテルの如き水溶性高分子や親水性高
分子、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポリエー
テルポリオール、ポリオキシエチレンフェノールエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルの
如き粘着付与剤、架橋剤、充填剤などの適宜な成分を配
合したものである。
【0025】パターン形成用シート又は焼成用ラベルへ
の粘着層の付設は、適宜な塗工機を用いて粘着剤を塗工
する方式や、セパレータ上に設けた粘着層を移着する方
式など、粘着テープ等の形成方法に準じた適宜な方式で
行ってよい。付設する粘着層の厚さは、使用目的に応じ
て決定でき一般には1〜500μmとされる。なお粘着
層は実用に供するまでの間、セパレータ等を接着するな
どして保護しておくことが好ましい。
【0026】焼成用ラベルの形成は、パターン形成用シ
ートに耐熱性インクからなるパターンや孔又は凹凸から
なる彫刻パターンを設けることにより、あるいはパター
ン形成用シートを適宜な形態に打抜くことにより行うこ
とができる。前記のパターン要素を複合させたものや、
その他の種々の方式で形成したパターンの複合パターン
を有するものなど任意なパターンを有する焼成用ラベル
も形成することができる。
【0027】焼成用ラベルの形成に用いる耐熱性インク
は、焼成処理を介しパターン形成用シートの焼成体と一
体化するように調製したものである。かかる耐熱性イン
クは通例、1種又は2種以上の無機系着色剤を溶媒を用
いて、必要に応じセラミック粉末、バインダ、可塑剤、
分散剤等の適宜な添加剤の併用下、ボールミル等で混合
してペースト状等の流動物としたものである。従来技術
におけるスクリーン印刷方式等による直接塗布方式や、
転写紙上に形成した塗布パターンの転写方式などに使用
されていた、例えばガラス粉末と無機顔料等の任意成
分、又は有色ガラス系顔料を単独でバインダと共に混合
してなるペースト状のインクなどは耐熱性インクの代表
例である。
【0028】耐熱性インクの組成は、パターン形成用シ
ートの焼成体とのコントラストや固着性などにより適宜
に決定してよい。焼成により残留して焼成パターンを形
成する成分の組成は通例、無機系着色剤5〜100重量
%、セラミック粉末、就中ガラス粉末95〜0重量%と
される。
【0029】耐熱性インクの調製に用いうる無機系着色
剤やセラミック粉末の具体例としては、上記したパター
ン形成用シートで例示したもののほか例えば、酸化マン
ガン・アルミナ、酸化クロム・酸化錫、酸化鉄、硫化カ
ドミウム・硫化セレンの如き赤色物、酸化コバルト、ジ
ルコニア・酸化バナジウム、酸化クロム・五酸化二バナ
ジウムの如き青色物、酸化クロム・酸化コバルト・酸化
鉄・酸化マンガンやクロム酸塩、過マンガン酸塩の如き
黒色物、ジルコニウム・珪素・プラセオジム、バナジウ
ム・錫、クロム・チタン・アンチモンの如き黄色物、酸
化クロム、コバルト・クロム、アルミナ・クロムの如き
緑色物、アルミニウム・マンガン、鉄・珪素・ジルコニ
ウムの如き桃色物などがあげられる。
【0030】耐熱性インクの調製に必要に応じて用いら
れるバインダとしては、ワックスや樹脂など、焼成温度
以下で熱分解するなどして消失するものがあげられる。
バインダの使用量は、焼成パターンを形成する成分の5
〜80重量%が適当である。
【0031】好ましく用いうるワックスとしては、パラ
フィン系ワックス類、天然系ワックス類、エステル系ワ
ックス類、高級アルコール系ワックス類、高級アミド系
ワックス類などがあげられる。樹脂としては、上記パタ
ーン形成用シートの形成素材として例示した有機バイン
ダなどがあげられる。耐熱性インクのバインダとパター
ン形成用シートの有機バインダとの熱分解温度等の特性
が著しく相違すると焼成体に発泡や変形等の外観不良を
生じやすい。かかる点より、耐熱性インクのバインダと
パターン形成用シートの有機バインダは同種の樹脂から
なることが好ましい。
【0032】耐熱性インクによるパターンの形成方式は
任意である。手書き方式、パターン形成マスクを介して
の塗布方式、転写紙に設けたパターンの転写方式、イン
クジェット型等のプリンタによる形成方式など、適宜な
パターン形成方式を採用してよい。プリンタによるパタ
ーン形成方式は、適宜なパターンを精度よく、効率的に
形成できる利点がある。
【0033】形成するパターンも任意である。印字パタ
ーン、絵柄パターン、バーコードパターンなどの任意な
パターンを付与してよい。プリンタ、例えばXYプロッ
タ、ワイヤドット型や熱転写型ないしインパクト型等に
よりパターンを形成する場合に必要な、印字リボンの如
きインクシートは例えば、塗布方式、含浸方式等により
耐熱性インクをフィルムや布等からなる支持基材に保持
させることにより形成することができる。支持基材とし
ては、ポリエステル、ポリイミド、フッ素樹脂等のプラ
スチックフィルム、ポリアミドやポリエステル等の繊維
からなる布など、通例のものを用いてよい。
【0034】なお識別ラベルを形成する場合などには、
パターン形成用シートの焼成体と耐熱性インクの焼成パ
ターンとに良好なコントラスト、ないし色調の相違が形
成されるように酸化物型セラミック系化合物の粉末や着
色剤等を組合せ使用することが好ましい。
【0035】パターン形成用シートに孔又は凹凸からな
るパターンを彫刻してなるラベルの形成方式も、その形
成パターンも任意である。孔パターンにおいては、孔部
分が表示内容を表す方式や、孔部分以外のシート残存部
分が表示内容を表す方式など任意な表示方式を採用して
よい。
【0036】さらに、打抜き形式の孔線パターンを形成
し、最終的にはその孔線パターンの内部部分のみが被着
体に残存するような方式を採用してもよい。この方式は
例えば、バーコードパターンや絵柄パターンなどの形成
に好ましく適用できる。また打抜き体として取扱うこと
が損壊しやすいなどの理由で困難な場合に有利である。
なお凹凸からなるパターンも装飾目的の場合などのほ
か、反射光量検知式認識装置などに適用されるバーコー
ドパターン等の識別ラベルの形成に利用しうる。
【0037】パターン形成用シートにパターンないし形
態を形成する段階は、パターン形成用シートを被着体に
仮着する前後のいずれであってもよい。プリンタにより
パターンを形成する場合には、予めパターン形成用シー
トにパターンを付与して焼成用ラベルとし、それを被着
体と仮着する方式が通例である。被着体への仮着後にパ
ターン形成用シートにパターン等を付与して焼成用ラベ
ルを形成する方式は、仮着処理下に凹凸パターンを付与
できて処理効率に優れる利点、あるいは仮着による凹凸
パターンの変形を防止できるなど、パターンの温存性に
優れる利点がある。
【0038】なお予めパターン形成用シートにパターン
を形成する場合、その形成面は焼成処理に供するまでの
間、必要に応じてセパレータを接着するなどして保護し
てもよい。転写方式の場合には、その転写紙をそのまま
接着しておいてセパレータに代えることもできる。
【0039】焼成用ラベルと被着体との仮着体の焼成処
理は、パターン形成用シートあるいは被着体の焼成温度
などに応じて適宜な加熱条件で行うことができる。焼成
処理により、有機バインダや粘着層等の有機成分は消失
し、パターン形成用シートが付与パターンを温存しつつ
融和して焼成体化し、被着体と固着する。
【0040】本発明のパターン形成用シートないし焼成
用ラベルは、例えば陶磁器、ガラス製品、琺瑯体などへ
の絵付けや、識別ラベル等の付与など種々の目的に好ま
しく用いうる。またガラスないしセラミックや、金属な
どからなる製品、ないし搬送パレット、特にセラミック
等の耐熱基板や試作品などに、社名、ロット番号、品名
等の任意な識別記号、着色ないし色別パターン、バーコ
ードなどからなる識別ラベルの付与などにも好ましく用
いうる。
【0041】従って焼成パターンの付与対象である被着
体については特に限定はなく、パターン形成用シートの
焼成温度に耐えるものが用いられる。また未焼成のセラ
ミック成形体や、未焼成陶磁器等の湿潤体なども被着体
とすることができ、その場合、セラミック成形体等の焼
成処理とパターン形成用シートの焼成処理とを兼ねさせ
ることもできる。なお被着体の形態は、平板形態や容器
形態など任意である。
【0042】
【発明の効果】本発明のパターン形成用シートないし焼
成ラベルは、異軟化点のガラス粉末を含有することに基
づいて焼成時の寸法安定性や焼成保形性に優れると共に
焼成固着性にも優れて微細な付与パターンも良好に温存
した焼成パターンを被着体に強固に焼成固着することが
できる。
【0043】
【実施例】
実施例1 PbO、SiO2、B23、Al23を主成分とする軟化点
330℃のガラス粉末40部(重量部、以下同じ)、軟
化点420℃のガラス粉末45部、平均粒径0.5μm
のチタニア粉末15部、平均分子量36万のアクリル樹
脂系バインダ20部、及び沸点が247℃の炭化水素系
昇華性物質0.1部をトルエン65部を用いてボールミ
ルで均一に混合したペーストを得、これを剥離剤で処理
したポリエステルフィルム上にドクターブレード法で展
開し乾燥させて厚さ約100μmの保形層を形成したの
ち、その上にセパレータ上に形成した厚さ約20μmの
アクリル系粘着剤層をラミネートして他面のポリエステ
ルフィルムを剥離除去し、パターン形成用シートを得
た。
【0044】次に、前記のパターン形成用シートの保形
層面に、熱転写式のプリンタとインクシートを介して耐
熱性インクからなるバーコードパターンを形成し、焼成
用ラベルを得た。用いたインクシートは、酸化クロム、
酸化鉄、酸化コバルト系黒色顔料20部とパラフィンワ
ックス20部とトルエン60部の混合ペーストからなる
耐熱性インクを、ポリエステルフィルムに塗工し乾燥さ
せて保持させたものである。
【0045】比較例1 軟化点420℃のガラス粉末を用いずに軟化点330℃
のガラス粉末の使用量を85部としたほかは実施例1に
準じてパターン形成用シートと焼成用ラベルを得た。
【0046】比較例2 軟化点330℃のガラス粉末を用いずに軟化点420℃
のガラス粉末の使用量を85部としたほかは実施例1に
準じてパターン形成用シートと焼成用ラベルを得た。
【0047】評価試験 実施例1、比較例1,2で得た焼成用ラベルよりセパレ
ータを剥がしてその粘着層を介し表面の平均粗さが15
μmのガラス板に仮着し、450℃で30分間焼成(空
気中)した。なお焼成によりアクリル樹脂系バインダ等
の有機成分は焼失した。
【0048】前記において実施例では、白色地の上に黒
色のバーコードパターンを鮮明な状態で有する焼成ラベ
ルが強固に固着したガラス板が得られた。しかし、比較
例1では変形した焼成ラベルが形成されてバーコードパ
ターンの判読が不能であった。また比較例2ではガラス
板に対する焼成ラベルの固着力が弱く、手により簡単に
剥がれるものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 櫻本 孝文 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化物型セラミック系化合物の粉末と、
    軟化点が異なる少なくとも2種類のガラス粉末を有機バ
    インダでシート形態に保形してなることを特徴とするパ
    ターン形成用シート。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のパターン形成用シート
    に耐熱性インクからなるパターンを有することを特徴と
    する焼成用ラベル。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のパターン形成用シート
    に孔又は凹凸からなる彫刻パターンを有することを特徴
    とする焼成用ラベル。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のパターン形成用シート
    の打抜き体からなることを特徴とする焼成用ラベル。
  5. 【請求項5】 仮着用の粘着層を有する請求項1に記載
    のパターン形成用シート又は請求項2、3若しくは4に
    記載の焼成用ラベル。
JP4289395A 1992-10-02 1992-10-02 パターン形成用シート及び焼成用ラベル Pending JPH06116008A (ja)

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