JP2645891B2 - 焼成パターン付鉄系基板の製造方法 - Google Patents

焼成パターン付鉄系基板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、無機粉末の焼き付け層を介し焼成パターン
を有して識別ラベル等として好適な焼成パターン付鉄系
基板の製造方法に関する。
従来の技術 多品種少量生産へと生産体制が変遷するなか、金属や
ガラス、ないし焼成セラミック等からなる製品、あるい
は半製品や部品等の管理に用いる、耐熱性、耐久性、耐
薬品性等に優れる識別ラベルの提供が重要な課題となっ
ている。
従来、識別ラベルなどに用いうる焼成パターン付金属
基板の製造方法としては、アルミニウム等からなる金属
基板に、ガラス粉末含有の焼成用インクからなるパター
ンを、スクリーン印刷方式等で直接塗布するか、一旦転
写紙上に塗布してこれを転写するかして形成し、これを
焼成処理して焼成パターンとする方法が知られていた。
しかしながら、焼成パターンを付与するまでに多工程
を要して製造効率に劣る問題点、曲がり基板への適用が
困難な問題点があった。また、金属基板の全面を焼成層
で被覆して耐薬品性を持たせることが困難な問題点もあ
った。ほうろう基板を用いれば耐薬品性を付与しうる
が、この場合には焼成パターンの密着がさらに困難にな
り、ほうろう化工程も要するなどしてより製造効率に劣
ることとなる。
発明が解決しようとする課題 本発明者らは鋭意研究の結果、無機粉末シートを介し
パターンを付与してこれを焼成処理するシート媒介方式
により前記の問題点を克服できることを見出した。
しかし、ステンレスの如き鉄系合金からなる基板に前
記のシート媒介方式を適用した場合、シート焼成層と基
板とが密着力に乏しいときのあることが判明した。すな
わち、前記のシート媒介方式においては有機物の燃え残
りや、下地としての鉄系基板の影響でシート焼成層と反
射率が低く、焼成パターンとの反射濃度比(PCS値)に
乏しくてパターンを判別しにくい場合がある。殊に、ガ
ラス粉末をベースとしたシートの場合にはその傾向が強
い。識別ラベルでは、パターンの高度な識別性が要求さ
れることから、かかる判別問題は特に重要である。着色
剤の多用でPCS値の向上、ひいてはパターン判別性の向
上をはかりうるが、着色剤を多用するとシート焼成層の
鉄系基板に対する密着力が低下する問題点のあることが
わかった。本発明はかかる問題を克服し、着色剤を多用
しても密着力に優れる製造方法の開発を課題とするもの
である。
課題を解決するための手段 本発明は、表面ないし表層にアルミナを存在させた鉄
系基板を用いて、シート媒介方式における上記の課題を
克服したものである。
すなわち本発明は、アルミニウムを含有する鉄系合金
を加熱処理してそのアルミニウムをアルミナに変性し、
表層におけるアルミナ濃度を高めてなる鉄系基板と、無
機粉末を樹脂バインダで保形してなる無機粉末シートの
片面に焼成用パターンを有する焼成用シートとの、粘着
層を介した仮着体を焼成処理することを特徴とする焼成
パターン付鉄系基板の製造方法を提供するものである。
作用 無機粉末シートを介しパターンを付与してこれを焼成
処理する方法により、かかるシートが焼成処理による焼
成体化過程を介して、鉄系基板に密着すると共に、付与
したパターンの焼成体とも融着一体化し、これにより焼
成パターンが無機粉末焼成層を介して鉄系基板に密着す
る。
その場合に鉄系基板として、アルミニウムを含有する
鉄系合金を加熱処理してそのアルミニウムをアルミナに
変性し、表層におけるアルミナ濃度を高めたものを用い
ることにより、そのアルミナが無機粉末シートの溶融促
進剤として作用し、シートの溶融温度、ないし溶融粘度
を低下させる。その結果、着色剤の配合量を多くした場
合にも鉄系基板に十分な密着力で焼き付けることがで
き、シート焼成層の高反射率、焼成パターンとの高さPC
S値が達成される。
発明の構成要素の例示 本発明において用いる鉄系基板は、アルミニウムを含
有する鉄系合金を加熱処理してそのアルミニウムをアル
ミナに変性し、表層におけるアルミナ濃度を高めたもの
である。ちなみに、アルミニウムを1〜20重量%、就中
3〜15重量%含有するステンレスなどの鉄系合金を500
〜1200℃で処理することにより、表層(表面における厚
さ0.1〜10μm部分)にアルミナを3〜40重量%有する
ものとすることができる。基板の形態としては箔ないし
板などが一般であるが、これに限定されない。
本発明において用いる無機粉末シートは、無機粉末を
樹脂バインダで保形したものである。
無機粉末としては、鉄系基板の溶融温度以下で軟化、
ないし溶融して鉄系基板と接着するもが用いられる。一
般にはガラス粉末が用いられる。就中、鉛ガラス系、ホ
ウ珪酸鉛ガラス系、ソーダガラス系の如き400〜1000℃
で軟化、ないし溶融するものが好ましく用いられる。
無機粉末シートには、無機粉末以外の焼成体形成成分
を配合してもよい。無機粉末以外の焼成体形成成分は、
無機粉末シートの焼成時、軟化ないし溶融した無機粉末
に取り込まれて焼成体を構成する。
前記無機粉末以外の焼成体成形成分としては例えば、
焼成温度以上の融点を有する異種のセラミック等からな
る無機物や、金属ないし合金、その酸化物等からなる無
機物の粉末や繊維などが一般に用いられる。粒径が0.1
〜20μmの粉末、同径で長さが100μm以下の繊維の使
用が適当であるが、これに限定されない。配合成分の種
類や組合せは適宜に決定してもよい。着色化の点より
は、顔料ないし充填剤からなる無機系着色剤の使用が適
当である。その例としては、シリカ、炭酸カルシウム、
酸化チタン、亜鉛華、ジルコニア、酸化カルシウム、ア
ルミナ、焼成温度以下で酸化されてかかる酸化物となる
炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩の如き金属化合物等の白色物、
鉄、銅、金、セレン、クロム等の金属イオンを含む、例
えば酸化マンガン・アルミナ、酸化クロム・酸化錫、酸
化鉄、硫化カドミウム・硫化セレン等の赤色物、マンガ
ン、コバルト、銅、鉄等の金属イオンを含む、例えば酸
化コバルト、ジルコニア・酸化バナジウム、酸化クロム
・五酸化二バナジウム等の青色物、鉄、銅、マンガン、
クロム、コバルト等の金属イオンを含む、例えば酸化ク
ロム・酸化コバルト・酸化鉄・酸化マンガン等の黒色
物、バナジウム、錫、ジルコニウム、クロム、チタン、
アンチモン等の金属イオンを含む、例えばジルコニウム
・ケイ素・プラセオジム、バナジウム・錫、クロム・チ
タン・アンチモン等の黄色物、クロム、アルミニウム、
コバルト、カルシウム等の金属イオンを含む、例えば酸
化クロム、コバルト・クロム、アルミナ・クロム等の緑
色物、鉄、ケイ素、ジルコニウム、アルミニウム、マン
ガン等の金属イオンを含む、例えばアルミニウム・マン
ガン、鉄・ケイ素・ジルコニウム層の桃色物などがあげ
られる。
無機粉末以外の焼成体形成成分の使用量は、形成され
る焼成層の耐擦過性、耐久性、耐薬品性、鉄系基板との
密着性などの点より、無機粉末100重量部あたり150重量
部以下、就中2〜45重量部が適当である。無機系着色剤
の使用量等に応じて焼成層の反射率を調節しうるが、そ
の反射率は使用目的に応じ適宜に設定してもよい。識別
ラベルとして使用する場合には、パターンの判別性の点
より50%以上の反射率となるよう無機系着色剤を配合す
ることが好ましい。
樹脂バインダとしては、焼成時に焼失するものが用い
られる。その例としては、炭化水素系樹脂、ビニル系な
いしスチレン系樹脂、アセタール系樹脂、ブチラール系
樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン
系樹脂、繊維素系樹脂などがあげられる。焼成時におけ
る焼失性は良好なものが好ましく用いられ、この点より
は炭化水素系樹脂、アセタール系樹脂、アクリル系樹
脂、繊維素系樹脂、就中アクリル系樹脂が好ましい。
無機粉末シートの形成は、例えば1種又は2種以上の
焼成体形成成分と樹脂バインダを有機溶剤で混合し、そ
の混合液を展開することにより行うことができる。可塑
剤等の添加剤を加えてもよい。シートの厚さは適宜に決
定してよい。一般には、10〜500μm、就中30〜100μm
とされる。薄すぎると取り扱いが困難であるし、厚すぎ
ると焼成層に発泡が生じるなど焼成不良を生じやすい。
本発明において無機粉末シートは、そのまま又は焼成
用シートとして鉄系基板に粘着層を介して仮着される。
焼成用シートは、無機粉末シートの片面に焼成用のパタ
ーンを設けたものである。
粘着層は、焼成時に焼失するよう形成される。その形
成に好ましく用いうる粘着剤としては、ゴム系粘着剤、
アクリル系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤な
どがあげられる。就中、天然ゴムやその同系の合成ゴ
ム、ブチルゴム、ポリイソプレンゴム、スチレン・ブタ
ジエンゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック
共重合体ゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロッ
ク共重合体ゴムの如きポリマの単独からなるゴム系粘着
剤、あるいはかかる100重量部に、石油系樹脂、テルペ
ン系樹脂、ロジン系樹脂、キシレン系樹脂、クマロンイ
ンデン系樹脂の如き粘着性付与剤を10〜300重量部、そ
の他軟化剤、老化防止剤、着色剤、充填剤等の配合剤を
添加してなるゴム系粘着剤、あるいはアクリル酸ないし
メタクリル酸のアルキルエステルからなるポリマを主体
とするアクリル系粘着剤などが好ましい。
粘着層は、無機粉末シートないし焼成用シート、又は
鉄系基板に適宜な段階で設けてよい。鉄系基板との簡便
仮着性や付設効率などの点よりは無機粉末シートの片面
に予め付設する方式が好ましい。無機粉末シートへの粘
着層の付設は、適宜な塗工機により粘着剤を塗工する方
式や、セパレータ上に設けた熱着層の移着方式など、粘
着テープ等の形成方法に準じた適宜な方式で行ってもよ
い。粘着層の厚さは通例、5〜50μm、就中8〜20μm
とされる。薄すぎると充分な接着力を発現せず、厚すぎ
ると焼成時に脱落したり、焼成不良が生じやすくなる。
なお、粘着層を予め無機粉末シートに設ける場合、鉄系
基板に仮着するまでの間、セパレータなどを貼着して保
護しておくことが好ましい。
無機粉末シートの片面に焼成用パターンを付与してな
る焼成用シートの例を第1図に示した。1が焼成用パタ
ーン、2が無機粉末シート、3が粘着層である。
焼成用パターンは、焼成用インクを用いて付与しても
よいし、前記した無機粉末シートに準じた構成からなる
パターン形成用シートの打ち抜き体、あるいはかかるパ
ターン形成用シートに孔ないし凹凸からなるパターンを
彫刻してこれを無機粉末シートに粘着層等を介して仮着
することにより付与してもよい。また、無機粉末シート
そのものに孔ないし凹凸からなるパターンを彫刻するこ
とにより付与してもよい。この場合には、無機粉末シー
トそのものが彫刻パターンの形成を受けて焼成用シート
に変身する。従って本発明において、無機粉末シートの
片面に焼成用パターンを有することの意味には、無機粉
末シートに貫通孔からなるパターンを有する場合も含ま
れる。
前記した焼成用インクは、焼成処理を介しその焼成体
が無機粉末シートに固着するよう調製したものである。
かかる焼成用インクは通例、1種又は2種以上の無機系
着色剤を溶媒を用いて、必要に応じセラミック粉末、バ
インダ、可塑剤、分散剤等の適宜な添加剤の併用下、ボ
ールミル等で混合してペースト状等の流動物としたもの
である。従来のスクリーン印刷方式等による直接塗布方
式や、転写紙上に形成した塗布パターンの転写方式など
に使用されていた、例えばガラス粉末と無機顔料等の任
意成分、又は有色ガラス系顔料を単独でバインダと共に
混合してなるペースト状のインクなどはその代表例であ
る。
焼成用インクの組成は、無機粉末シートとのコントラ
ストや固着性などにより適宜に決定してよい。焼成によ
り残留して焼成パターンを形成する成分の組成は通例、
無機系着色剤1〜100重量%、無機粉末、就中ガラス粉
末99〜0重量%とされる。焼成用インクの調製に用いう
る無機系着色剤や、無機粉末としては、無機粉末シート
の場合と同様のものがあげられる。
焼成用インクにおけるバインダとしては、ワックス樹
脂など、焼成温度以下で熱分解するなどして焼成するも
のが用いられる。好ましく用いうるワックスとしては、
パラフィン系ワックス類、天然系ワックス類、エステル
系ワックス類、高級アルコール系ワックス類、高級アミ
ド系ワックス類などがあげられる。樹脂としては無機粉
末シートの場合に例示した樹脂バインダなどがあげられ
る。焼成用インクにおけるバインダと無機粉末シートに
おける樹脂バインダの熱分解温度等の特性が著しく相違
すると焼成体に発泡や変形等の外観不良を生じやすい。
かかる点より焼成用インクのバインダには無機粉末シー
トに用いた樹脂バインダと同種のものを用いることが好
ましい。必要に応じ用いるバインダの使用量は、焼成体
形成成分の5〜80重量%が適当である。
焼成用インクによる無機粉末シートへの焼成用パター
ンの形成方式は任意である。手書き方式、パターン形成
マスクを介しての塗布方式、転写紙に設けたパターンを
転写する方式、インクジェット型等のプリンタによる形
成方式など、適宜なパターン形成方式を採用してもよ
い。形成する焼成用パターンも任意である。印字パター
ン、転写パターン、絵柄パターン、バーコードパター
ン、回路パターンなどの任意なパターンを付与してよ
い。プリンタ、例えばXYプロッタ、ワイヤドット型や熱
転写型ないしインパクト型などによりパターンを形成す
る場合に必要な、印字リボンの如きインクシートは例え
ば、塗布方式、含浸方式等により焼成用インクをフィル
ムや布等からなる支持基材に保持させることにより形成
することができる。支持基材には、ポリエステル、ポリ
イミド、フッ素樹脂等のプラスチックフィルム、ナイロ
ンやポリエステル等の繊維からなる布など通例のものを
用いてもよい。プリンタによるパターン形成方式は、適
宜なパターンを精度よく、効率的に形成できる利点があ
る。
無機粉末シートに焼成用インクで焼成用パターンを付
与する段階は、鉄系基板に粘着層を介して仮着する前で
もよいし、後でもよい。プリンタにより焼成用パターン
を付与する場合には、予め無機粉末シートにパターンを
付与し、焼成用シートとして鉄系基板と仮着する方式が
通例である。なお、予め無機粉末シートにパターンを付
与する場合、焼成用パターンを形成した面は焼成処理前
まで、必要に応じセパレータを貼着するなどして保護し
てもよい。転写方式の場合には、その転写紙をそのまま
貼着しておいてセパレータに代えることもできる。
前記したパターン形成用シートの打ち抜き体として、
あるいはパターン形成用シート、ないし無機粉末シート
そのものに孔ないし凹凸からなるパターンを彫刻するこ
とにより、焼成用パターンを付与する場合、付与パター
ン、打ち抜き方式、ないし彫刻方式、付与段階は焼成用
インクの場合と同様に任意である。予め彫刻パターンを
付与して焼成用シートとして鉄系基板に仮着する方式
は、適宜な彫刻装置を用いて精微なパターンを容易に付
与できる利点がある。
焼成用シートと鉄系基板との粘着層を介した仮着体の
焼成処理は、無機粉末シートの焼成温度などに応じ適宜
な加熱条件で行われる。焼成処理により、バインダや粘
着層等は焼失し、焼成用シートにおける焼成体形成成分
がパターンの温存下に焼成体化し、第2図に例示したよ
うに無機粉末シートと焼成用パターンが融着一体化して
なる焼成パターン4と鉄系基板5の固着体が得られる。
なお、無機粉末シート、ないし焼成用シートは鉄系基板
の全体を包囲するように仮着してもよい。
得られた焼成パターン付鉄系基板は、識別ラベルや、
その他の表示材、装飾板などどして好ましく用いうる。
その被着体への取り付けは、粘着剤ないし接着剤による
接着、かしめ止めなど適宜な方式で行ってもよい。金属
系被着体の場合には、溶接方式やロウ付け方式なども適
用できる。
発明の効果 本発明によれば、無機粉末シートを介し焼成用パター
ンの付与してこれを焼成処理するようにしたので、焼成
パターンを鉄系基板に容易に固着できる。また、シート
の粘着層による仮着方式であるので、曲がり部分にも容
易に適用でき、製造効率に優れる。さらに、全面包囲も
容易で、耐久性、耐熱性に加えて耐薬品性を持たせるこ
とも簡単である。加えて、任意なパターンを容易、かつ
臨機に付与できる利点もある。
加えて、アルミニウムを含有する鉄系合金を加熱処理
して表面ないし表層にアルミナを存在させた鉄系基板を
用いたもので、無機系着色剤を多量配合した場合にも、
焼成層を鉄系基板に強固に密着させることができる。そ
の結果、焼成用の反射率を向上させて、焼成パターンと
の高いPCS値を達成することができる。
実施例 ホウ珪酸鉛ガラス系粉末100部(重量部、以下同
じ)、酸化チタン20部、ポリイソブチルメタクリレート
20部、ステアリン酸1部、フタル酸ジブチル2部及びト
ルエン45部をボールミルで混合し、その混合物をドクタ
ーブレード法で展開し、乾燥させて得た厚さ60μmの無
機粉末シートの片面に、アクリル系粘着剤からなる厚さ
15μmの粘着層を形成し、他面にパターンマスクを介し
て焼成用インクからなるバーコードパターンを印刷し、
乾燥させて焼成用シートを得た。用いた焼成用インク
は、酸化クロム・酸化鉄・酸化コバルト系黒色顔料20部
と、ポリイソブチルメタクリレート10部をトルエン20部
を用いて混合したものである。
次に、Al含量5%、Cr含量20%のステンレス箔(厚さ
200μm)を900℃で30分間加熱処理して得た、表層にア
ルミナが10.43重量%(XMA)存在するものに前記の焼成
用シートをその粘着層を介して仮着し、10℃/分の速度
で昇温して600℃で20分間焼成(空気中)した。焼成に
よりポリイソブチルメタクリレートやアクリル系粘着剤
等の有機成分は焼失した。
前記により、焼成パターンからなる黒色の鮮明なバー
コードが強固に固着したステンレス箔を得た。その焼成
パターンは、無機粉末シートの焼成層の表面にバーコー
ドパターンが融合一体化したものであった。
比較例 加熱処理でアルミニウムをアルミナに変性する前のテ
ンレス箔(表層のアルミナ:5.00重量%)を用いたほか
は実施例に準じて焼成パターン付のステンレス箔を得
た。しかし、焼成パターンの融着状態は不良であった。
評価試験 実施例、比較例で得た焼成パターン付のステンレス箔
における焼成パターン層にエポキシ系接着剤を介してド
ーリーを接着固定し、焼成パターン層平面に対して垂直
な方向に前記トーリーを引張り(速度100mm/分)、焼成
ガラス層とステンレス箔の密着力を測定した。
結果を表に示した。
【図面の簡単な説明】
第1図は焼成用シート例の斜視図、第2図は焼成パター
ン付鉄系基板例の斜視図である。 1:焼成用パターン 2:無機粉末シート 3:粘着層 4:焼成パターン 5:鉄系基板

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウムを含有する鉄系合金を加熱処
    理してそのアルミニウムをアルミナに変性し、表層にお
    けるアルミナ濃度を高めてなる鉄系基板と、無機粉末を
    樹脂バインダで保形してなる無機粉末シートの片面に焼
    成用パターンを有する焼成用シートとの、粘着層を介し
    た仮着体を焼成処理することを特徴とする焼成パターン
    付鉄系基板の製造方法。
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