JPH06115921A - 多結晶シリコンの製造方法 - Google Patents

多結晶シリコンの製造方法

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JPH06115921A JP28550292A JP28550292A JPH06115921A JP H06115921 A JPH06115921 A JP H06115921A JP 28550292 A JP28550292 A JP 28550292A JP 28550292 A JP28550292 A JP 28550292A JP H06115921 A JPH06115921 A JP H06115921A
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和敏 高綱
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複雑な構造の反応器を使用する必要がなく、反
応器の壁部へのシリコン析出を抑制し、高純度の多結晶
シリコンを製造する方法を提供する。 【構成】モノシランを用いた流動層法による顆粒状の多
結晶シリコンの製造方法において、反応器内径に対して
シリコン粒子の静止層高を3倍以上とし、かつ流動化ガ
スの反応器内空塔速度U0 (m/s) を、流動層内のシリコ
ン粒子の体面積平均粒径Dp (m) 及び最小流動化速度U
mf (m/s)に対して U0 >(80・Dp)1/2 +Umf とする、多結晶シリコンの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高純度の多結晶シリコ
ンの製造方法に係わり、さらに詳しくは、流動層法によ
るモノシランから多結晶シリコンの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】多結晶シリコンの代表的な製造方法とし
てシーメンス法や小松法がある。これらの方法は、ベル
ジャー炉内に配置したシリコンロッドを通電加熱し、そ
こにガス状のクロルシラン(シーメンス法)やモノシラ
ン(小松法)(以下、「シラン類」と称する。)を流通
させるものである。炉内に供給されたシラン類は、熱分
解、還元によりシリコンを生成し、シリコンロッド上に
析出する。シリコンロッドは所定のサイズまで成長した
後に回収して製品とする。
【0003】高純度を維持することが比較的容易である
という特長を有しているため、現在大部分の多結晶シリ
コンはこれらの方法で製造されている。しかしながら、
これらの方法は基本的にバッチ操作であり、生産効率が
悪く、大量生産を行う場合はベルジャーの数を増やして
対処する他になく、設備費用が嵩む欠点を有している。
また反応は1,050〜1,150℃で行うが、壁への
析出を防ぐためにベルジャーを冷却するので、与えるエ
ネルギーは大部分が熱となって放散されてしまう等の欠
点を有している。
【0004】このような状況のもと、最近開発が進めら
れているのが、流動層法による多結晶シリコンの製造で
ある。これは円筒状の流動層反応器内で多結晶シリコン
からなる種粒子(以下「種シリコン粒子」と称する。)
を原料としてその表面上にシリコンの析出を行うもので
ある。この方法では通常、外部ヒーターにより加熱され
た反応器の上方より種シリコン粒子が供給される。下方
より原料であるシラン類を含むガスが供給される。供給
された粒子は、反応器内を上昇するガスにより流動化さ
れて流動層を形成する。原料ガスは反応器内を通過する
間にヒーター及び粒子により加熱され、熱分解してシリ
コンを生成し、流動化している種シリコン粒子の表面に
析出する。
【0005】このような流動層法による多結晶シリコン
の製造は、連続式であり、スケールアップも容易である
ことから工業化に適しているのみならず、断熱した反応
器を使用する事もあって、熱の放散がシーメンス法や小
松法の1/10以下と省エネルギーであり、また顆粒の
表面積はロッドに比較して著しく大きいため生産性の点
でも極めて有利な方法である。
【0006】さらに、この方法で製造された顆粒状の多
結晶シリコンは、シーメンス法や小松法で製造したロッ
ドに比較して運搬、解砕、梱包等の手間が軽減される。
さらに、流動性を有することから、得られた多結晶シリ
コンから単結晶シリコンを製造する時に、坩堝への供給
が容易である。坩堝への充填密度が上げられること、連
続的に供給することも容易であるなど、単結晶製造にお
いても、数々の利点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】これに対して、流動層
法で製造された顆粒状の多結晶シリコンは、析出面積が
大きいことから、唯でさえ製品が汚染され易い上に、粒
子が反応器内壁と常時接触しているので一層汚染を受け
易く、製品の純度確保が技術的に大きな課題となってい
る。
【0008】加えて、この方法で多結晶シリコンを製造
するに当たっては、反応を600〜850℃で実施し
て、シラン類を分解しシリコンを生成させるが、この温
度の与え方としては、反応器外部からの加熱や、内部に
発熱体を設置する方法が一般に行われている。このた
め、シリコンを析出させるべき種シリコン粒子より、壁
部や発熱体の方が高温になることは避けられず、従って
それら高温部でシラン類の分解が促進され、壁への析
出、内部の閉塞といった障害が必然であった。
【0009】この析出現象は、円滑な粒子流動を妨げ、
反応に致命的な影響を与えるのみならず次に述べるトラ
ブルを引き起こす。即ち、高純度のシリコンを流動層反
応で得る場合には、反応器壁からの汚染を防ぐ目的で、
石英などのセラミックス材を使用するのが一般的である
が、金属材料などに比較して、強度的に劣るため、熱膨
張率の異なるシリコンの析出により、これらセラミック
スの破損が引き起こされ易い。
【0010】安定な反応継続には、この析出に起因する
破損の防止も大きな課題である。これを回避するため
に、種々の工夫が提案されており、たとえば、特開昭5
9ー45917では、反応器内を内筒と外筒の二重に
し、内筒の下部の分散板により内筒内の種シリコン粒子
を流動化し、ガス流れとともに上昇した粒子を内筒と外
筒の間を落下させ、この際に外筒の外側に設けた加熱器
により粒子に熱を与える。このシリコン粒子の循環を利
用し、反応器内部を反応温度に保ちながら、シリコン含
有ガスを内筒内に供給し、壁部への析出を防ごうとする
ものである。この方法では、粒子は環状部を降下するに
つれて加熱され、内筒と底板の間を通過し循環するが、
接触する分散板の温度上昇を伴うためシリコン含有ガス
が分散板近傍で熱分解する。従って析出シリコンは分散
板に付着し目詰まりを引き起こす可能性がある。また内
筒壁面への析出も無視できない。加えてこのような複雑
な反応器は製造し難いという欠点がある。
【0011】さらに特開平2ー279512号において
は反応器壁のシリコン含有ガス濃度を低減させるため、
反応器の器壁内面に沿って水素を流通させ、その内側に
原料ガスを通過させることで、析出を防ぐ工夫を提案し
ている。ここで用いる反応器は、特開昭59ー4591
7のような複雑な構造の反応器を使用しないものである
が、水素と原料ガスが反応器内で速やかに混合されてし
まうので、水素によるシール効果だけで壁への析出を防
止するには十分とはいえない。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、系内を汚
染することなく、壁部への析出を防止する方法を検討し
た結果、本発明に至った。本発明によれば極めて容易に
この問題を解決するもので、製品の純度低下の原因とな
る内筒の使用等といった手段を用いることなしに器壁へ
のシリコンの析出を抑制でき製品の高純度と、安定した
運転とを両立させ得るものである。
【0013】すなわち本発明は、流動層反応器による高
純度多結晶シリコンの製造において、反応器内径(Dt
)に対してシリコン粒子の静止層高(Ls )を3倍以
上とすることで、壁部へのシリコン析出を防止するもの
である。従来この静止層高対塔内径の比、Ls /Dt を
大きくすることは、反応に寄与しない層の割合が非常に
大きくなり、逆にプラグフローの如きスラッギングを引
き起こすことから、流動層反応には有害な操作であると
考えられてきた。
【0014】ところが本発明者らは、壁部へのシリコン
析出を抑制する方法を研究した結果以下の新事実を見い
出した。すなわち、流動化ガスの反応器内空塔速度が、
粒子の平均粒径と最小流動化速度に対して、ある値以上
を与えるならば、Ls /Dtを大きくすることは何等、
流動層反応の障害にならず、逆に壁部へのシリコン析出
を防止する上で、非常に効果的であるのである。
【0015】本発明の構成は、特許請求の範囲の欄に記
載したとおりであり、以下、図面に即して本発明を詳細
に説明する。図1は本発明の一実施態様を示す模式図で
ある。円筒状の反応器1は、上部にガス排出管2と、種
シリコン粒子を反応器内に投入するための投入管3を備
えている。反応器の底部は、底板4との間に間隔をあけ
て設けられたガス分散板5により二重にされている。底
板4に接続された原料ガス供給管6より原料のモノシラ
ンガスあるいはモノシランと希釈ガスの混合ガスが供給
される。分散板5には、底板4を貫通して製品抜き出し
管7が接続されている。また、ガス分散板5より上方に
は、反応器1を包む様に加熱用ヒーター8が設けられて
いる。
【0016】反応器1内に所定量の多結晶シリコン粒子
を装入する。多結晶シリコン粒子の粒径は300〜2,
000μmが好ましい。また反応器内圧は、常圧〜5気
圧程度が好ましい。容器内をヒーター8で加熱し、原料
ガス供給管6より必要により希釈ガスと混合された原料
ガスが吹き込まれる。多結晶シリコン粒子はこれらのガ
ス流により、激しく流動して流動層9を形成する。加熱
された原料ガスは分解し粒子表面にシリコンが析出し成
長してゆく。所定の析出反応の終了した多結晶シリコン
粒子は、製品抜き出し管7より反応器外に抜き出され
る。抜き出し量、頻度については流動層の高さを一定に
すべく抜き出す方法が通常であり、その層高測定のため
の方法としては、流動層の差圧を測定する方法が簡便で
精度良く利用できる。
【0017】成長する流動層内粒子に補給のため、装入
管3から追加の種シリコン粒子が反応器内に供給され
る。追加の種シリコン粒子は、できるだけ小粒径の方
が、製品を得る効率が良いが、流動層の流速が粒子の終
末速度を上回ると、流動層内に留まれず、系外に排出さ
れてしまい有効に作用しなくなる。従って粒径50〜3
50μm程度のサイズを使うのが通例である。シリコン
析出反応に使用された後の原料ガス及び希釈ガスは、ガ
ス排出管2より系外に排出される。この排ガスを、圧縮
して循環使用することは何等差し支えない。また別の系
統へ使用することも問題はない。
【0018】本発明の好ましい反応温度は、600〜8
50℃である。600℃未満では析出反応が殆ど起き
ず、また850℃を超えても反応率の向上は望めず、経
済的に不利なばかりでなく、微粉の生成も増大し好まし
くない。また混合ガス中のシランガスの濃度は5〜40
Vol%が好ましく、更に好ましくは10〜30 Vol%で
ある。5 Vol%未満では種シリコン粒子表面へのシラン
の析出が極めて少なく生産性が悪く、40 Vol%を超え
ると反応器内壁へのシリコン析出が多くなる。反応によ
り得られる顆粒状の多結晶シリコンの粒子径は300〜
3,000μmの範囲が好ましく、この中でも500μ
m以上が特に好ましい。希釈ガスとしては、窒素、アル
ゴン等の不活性ガスや水素ガスが使用可能であるが、多
結晶シリコンの製造時に水素が発生し、該希釈ガスを循
環使用する際に分離が不要な点から水素ガスの使用が好
ましい。
【0019】本発明は、反応器内径(Dt )に対する、
流動層の静止層高(Ls )の比(Ls /Dt )を高くす
る事により反応への障害を除去したもので、具体的には
Ls/Dt を3以上とするものである。なおLs /Dt
の値に上限は特にないが、反応は反応器下部でのみ起こ
るため、この比をあまり大きくしても経済的でなく、1
0以下が好ましい。
【0020】更に本発明は、モノシランを含む流動化ガ
ス、すなわちモノシラン及び水素等の希釈ガスの混合ガ
スの反応器内空塔速度を、流動層内のシリコン粒子の体
面積平均粒径(以下単に「平均粒径」と称する。)及び
最小流動化速度に対して次の式で示される値の範囲内と
して流動層反応を行うものである。 U0 >(80・Dp )1/2 +Umf U0 が(80・Dp )1/2 +Umf以下だと反応器流動層
内での粒子の凝集や壁へのシリコン析出が起こり易く、
不適当である。
【0021】ここでUmfは流動層内のシリコン粒子の平
均粒径における最小流動化速度であり、以下の式で示さ
れる。 Umf=(ρp −ρf )・g・Dp2/1650μ Umf ;最小流動化速度(m/s) ρp 、ρf ;シリコン粒子及びガスの密度(kg/m3 ) g ;重力の加速度(m/s2 ) Dp ;シリコン粒子の平均粒径(m) μ ;ガスの粘度(Pa ・s)
【0022】空塔速度は次の式で求められ、通常は流動
化ガスの供給量で調整する。 U0 =(QSiH4+QH2+QX )・(Pinitial /Pr
・(Tr /Tinitial )/Ar 0 ;空塔速度(m/s) QSiH4、QH2、QX ;供給時のガス(SiH4、H2、その
他)流量(m3 /s) Pinitial 、Pr ;圧力(供給時、反応器内)(kg/
cm2 ) Tinitial 、Tr ;温度(供給時、反応器内)(K) Ar ;反応器断面積(m2
【0023】シリコン粒子の平均粒径は、 Dp =Σw/Σ(w/dp )で示される体面積平均径で
ある。 Dp ;シリコン粒子の平均粒径(m) w ;質量(kg) dp ;粒径の実測値(m)
【0024】
【作用】本発明を用いると、従来流動層によるシリコン
の製造の際大きな問題となっていた、壁部、特にヒータ
ーにより加熱のなされている壁部へのシリコンの析出を
ほとんど無視できる程度まで抑制することが可能とな
る。この理由は、反応器内の空塔速度に平均粒径と最小
流動化速度に対して、ある値以上を与え、かつ反応器内
径(Dt )に対する、流動層の静止層高(Ls )の比
(Ls /Dt )を3以上とすることにより、壁部に析出
するシリコンを流動層内のシリコン粒子により、剥がし
落とし、一定量以上の付着を防止するためと推測され
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明はこの態様に限定されるものではな
い。 (実施例1)図1に示す態様により、下記条件で顆粒状
の多結晶シリコンを製造した。誤って石英製管が破損し
た場合のシランの漏洩を防止するための内径100mm、
高さ2,000mmのステンレス製外筒を設けた、内径8
0mm、高さ1,800mmの石英製反応管からなる流動層
反応器を用いた。加熱ヒーターは外筒の外側に、分散板
より1,000mm上部までの範囲に設置した。モノシラ
ンを15 Vol%含有する水素混合ガスを供給し流動化さ
せた。粒子径範囲300〜2,000μmの粒子で平均
粒径750μmの多結晶シリコン粒子を、塔径に対して
静止時の粒子層高の比を1:3.3となるように石英製
反応管に充填した。反応温度を650℃、原料ガスの流
速(空塔速度)を0.58m/sとして反応させた。こ
のときの最小流動化速度は、0.30m/sであり、
(80・Dp )1/2 +Umfの値は0.54m/sであ
る。また、反応器内の圧力は1.3気圧である。
【0026】流動層反応中の流動層高を一定に保つよ
う、反応により増加する重量分の粒子を連続的に系外へ
抜き出した。また平均粒径を初期状態と同様に保つた
め、平均粒径200μmの種シリコンを定期的に追加投
入した。50時間継続したが流動層内の粒子が凝集する
ような現象は生じなかった。反応終了後、反応器内部の
点検を行ったところ、壁部へのシリコン析出は1mm以下
であった。
【0027】(実施例2〜6)流動層内のシリコン粒子
の平均粒径、空塔速度、静止層高及び反応時間を表1の
とおり変化させた以外は、実施例1と同じ条件で反応さ
せた。結果を表1に記す。
【0028】
【表1】
【0029】(比較例1)実施例1と同じ反応器に、モ
ノシランを15 Vol%含有する水素混合ガスを供給し流
動化させた。粒子径範囲300〜2,000μmで平均
粒径750μmの種シリコン粒子を、塔径に対して流動
層高の比を1:2となるように充填した。反応温度を6
50℃、原料ガスの流速(空塔速度)を0.58m/s
として反応させた。このときの最小流動化速度は、0.
30m/sである。また、反応器内の圧力は1.3気圧
である。
【0030】流動層反応中の流動層高を一定に保つよ
う、反応により増加する重量分の粒子を連続的に系外へ
抜き出した。また平均粒径を初期状態と同様に保つた
め、平均粒径200μmの種シリコンを定期的に追加投
入した。反応を30時間継続したが流動層内の粒子が凝
集するような現象は生じなかった。しかしながら、反応
終了後、反応器内部の点検を行ったところ、壁部にシリ
コンが2〜10mm析出していた。
【0031】(比較例2〜6)平均粒径、空塔速度、静
止層高及び反応時間を表2のとおり変化させた以外は、
実施例1と同じ条件で反応させた。結果を表2に記す。
【0032】
【表2】
【0033】(実施例7〜11)平均粒径、空塔速度、
静止層高及び反応時間を表3のとおり変化させた以外
は、実施例1と同じ条件で反応させた。結果を表3に記
す。
【0034】
【表3】
【0035】(比較例7〜11)平均粒径、空塔速度、
静止層高及び反応時間を表4のとおり変化させた以外
は、実施例1と同じ条件で反応させた。なお流動層内で
の粒子凝集や壁へのシリコン析出があり、反応を途中で
断念した。結果を表4に記す。
【0036】
【表4】
【0037】(比較例12)原料ガスの流速(空塔速
度)を0.40m/sとした以外は、比較例1と同じ条
件で反応させた。反応を1時間継続したところ、壁部に
粒子が堆積し反応の継続が不可能であった。
【0038】
【発明の効果】本発明の製造方法は、従来流動層法によ
る多結晶シリコンの製造において、安定運転を妨げる要
因であった、壁へのシリコン析出を防止する方法を提供
するものである。
【0039】これにより反応器の閉塞、破損や、析出に
よる流動化不十分といった異常事態に至らず安定した反
応が可能になる。また、格別の装置を要せず容易に実施
できることに加えて、反応器内に、何等の内挿物を入れ
ることなしに、本発明の方法を実施できるので、それら
材質からの汚染を考慮する必要がなく、高純度のシリコ
ンを得るのにきわめて有利な方法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様を示す模式図である。
【符号の説明】
1 反応器 2 ガス排出管 3 種シリコン粒子投入管 4 底板 5 ガス分散板 6 原料ガス供給管 7 製品抜き出し管 8 加熱用ヒーター 9 流動層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲廣▼田 大助 愛知県名古屋市港区昭和町17番地の23東亞 合成化学工業株式会社名古屋工場内 (72)発明者 小松 善徳 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号東燃 化学株式会社技術開発センター内 (72)発明者 石井 正明 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号東燃 化学株式会社技術開発センター内 (72)発明者 高綱 和敏 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号東燃 化学株式会社技術開発センター内 (72)発明者 猿渡 康裕 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号東燃 化学株式会社技術開発センター内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノシランを用いた流動層法による顆粒
    状の多結晶シリコンの製造方法において、反応器内径に
    対してシリコン粒子の静止層高を3倍以上とし、かつ流
    動化ガスの反応器内空塔速度U0 (m/s) を、流動層内の
    シリコン粒子の体面積平均粒径Dp (m) 及び最小流動化
    速度Umf (m/s)に対して U0 >(80・Dp)1/2 +Umf とすることを特徴とする多結晶シリコンの製造方法。
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