JPH0611525Y2 - プリント基板の取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、プリント基板の取付装置に関する。

〈従来の技術〉 箱体内に電子部品を収納してコネクタ等により外部の電
子機器と接続されるエンジン制御装置のコントロールユ
ニット等車載電子機器のコントロールユニットが従来よ
り知られている（実開昭５９−５８６５５号公報，実開
昭５８−１３８３８号公報等参照）。

ところで、このようなコントロールユニットにおいて、
電子部品の実装密度を向上するために、メインプリント
基板に対してサブのプリント基板を設けるようにしてい
る。

この場合、第３図に示すように、図示しないコントロー
ルユニット内に取り付けられたメインプリント基板１上
方に所定の間隔をもって平行にサブプリント基板２を配
置し、両プリント基板１，２間に配設されかつ該両プリ
ント基板基板１，２にねじ３で固定される円柱状のスペ
ーサ４（第４図参照）を設けている。

〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながら、このような従来の構成にあっては、プリ
ント基板１の上面及びプリント基板２の下面とスペーサ
４の両端面とが接触する構成であるため、次のような問
題点があった。

即ち、上記接触面５は、第５図に示すように、はねじ３
の軸部分を除くのでリング状に形成される。尚、このリ
ング状の接触面５の直径は例えば７mm程度ある。

従って、従来では、プリント基板１の上面及びプリント
基板２の下面とに印刷回路を設ける場合、この回路のパ
ターンと前記接触面５との干渉が生じないようにしてい
る。即ち、上記リング状接触面５をパターン禁止域とし
て定めている。この結果、パターンの引き回しに制約を
受けるという問題点があった。

そこで、本考案は以上のような従来の問題点に鑑み、メ
インプリント基板とサブプリント基板とを結合するスペ
ーサの形状の改良を行って、印刷回路のパターン禁止域
を極力低減することを目的とする。

〈課題を解決するための手段〉 このため、本考案のプリント基板の取付装置は、コント
ロールユニット内に取り付けられたメインプリント基板
と所定の間隔をもって平行にサブプリント基板を配置
し、両プリント基板間に配設されかつ該両プリント基板
に固定される柱状のスペーサを設けてなるプリント基板
の取付装置であって、前記スペーサの両端部夫々のコー
ナ部を斜めにカットしてテーパ面を設け、該スペーサの
両端面と両プリント基板との接触面を減じた構成とす
る。

〈作用〉 かかる構成において、スペーサの両端面と両プリント基
板との接触面が減じられる結果、プリント基板の上面及
びプリント基板の下面とに印刷回路を設ける場合、該回
路のパターンの引き回しに制約を受けることがなくな
り、印刷回路の製作性の向上を図れる。

〈実施例〉 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図において、メインプリント基板１上方に所定の間
隔をもって平行にサブプリント基板２を配置し、両プリ
ント基板１，２間に配設されかつ該両プリント基板１，
２にねじ３で固定される円柱状のスペーサ１４（第２図
参照）を設けている構成は従来と同様である。

尚、前記ねじ３は両プリント基板１，２夫々に形成され
た貫通孔１ａ，２ａを貫通し、スペーサ１４の両端部に
形成されたねじ孔１４ｂに嵌合される。

ここで、前記スペーサ１４の両端部夫々のコーナ部は全
周にわたり斜めにカットされて環状に連なるテーパ面１
４ａが設けられている。

この場合、スペーサ１４の両端部のテーパ面１４ａ形成
部の一部は、プリント基板１，２に夫々形成された貫通
孔１ａ，２ａの内側に突入され、テーパ面１４ａと貫通
孔１ａ，２ａ下端開口内周縁との線接触状態となる。

かかる構成によると、上述のように、プリント基板１の
上面及びプリント基板２の下面とスペーサ１４の両端面
との接触は、テーパ面１４ａとねじ３の貫通孔１ａ，２
ａ下端開口内周縁となるため、従来のようなリング状の
接触面がなくなる。

この結果、プリント基板１の上面及びプリント基板２の
下面とに印刷回路を設ける場合、該回路のパターンの引
き回しに制約を受けることがなくなり、印刷回路の製作
を問題なく行うことができる。

〈考案の効果〉 以上説明したように、本考案に係るプリント基板の取付
装置によると、メインプリント基板とサブプリント基板
間に配設されかつ該両プリント基板に固定される柱状の
スペーサの両端部夫々のコーナ部を斜めにカットしてテ
ーパ面を設けるようにしたから、該スペーサの両端面と
両プリント基板との接触面を減じることができ、プリン
ト基板の上面及びプリント基板の下面とに印刷回路を設
ける場合、該回路のパターンの引き回しに制約を受ける
ことがなくなり、印刷回路の製作性の向上を図れる実用
的効果大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るプリント基板の取付装置の一実施
例を示す断面図、第２図は同上実施例におけるスペーサ
の斜視図、第３図は従来のプリント基板の取付装置の一
例を示す断面図、第４図は同上実施例におけるスペーサ
の斜視図、第５図はパターン禁止域を示す図である。 １……メインプリント基板、２……サブプリント基、１
ａ，２ａ……貫通孔、３……ねじ、１４……スペーサ、
１４ａ……テーパ面、１４ｂ……ねじ孔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】コントロールユニット内に取り付けられた
   メインプリント基板と所定の間隔をもって平行にサブプ
   リント基板を配置し、両プリント基板間に配設されかつ
   該両プリント基板に固定される柱状のスペーサを設けて
   なるプリント基板の取付装置であって、前記スペーサの
   両端部夫々のコーナ部を斜めにカットしてテーパ面を設
   け、該スペーサの両端面と両プリント基板との接触面を
   減じたことを特徴とするプリント基板の取付装置。