JPH06114531A - 金属の精密鋳造方法および精密鋳造装置 - Google Patents
金属の精密鋳造方法および精密鋳造装置Info
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- JPH06114531A JPH06114531A JP26607892A JP26607892A JPH06114531A JP H06114531 A JPH06114531 A JP H06114531A JP 26607892 A JP26607892 A JP 26607892A JP 26607892 A JP26607892 A JP 26607892A JP H06114531 A JPH06114531 A JP H06114531A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属溶解るつぼからガスの差圧により溶湯を
鋳型内に吸引して鋳造するに際し、吸引圧力を増大して
湯回り不良を改善しようとしたときでも、スノート部か
らのガスの巻き込みによるブローホール欠陥が生じない
ようにする。 【構成】 金属溶解るつぼ６と、鋳型１５と、金属溶解
るつぼ６と鋳型１５との間に設けられて金属溶解るつぼ
６内の溶湯２０を鋳型１５内に流入可能とする金属製ス
ノート１７を備え、金属溶解るつぼ６の内部でのガス圧
力と鋳型１５の外部でのガス圧力とにおけるガスの差圧
により金属溶解るつぼ６内の溶湯２０を金属製スノート
１７を通して鋳型１５内に吸引充填可能とする。
鋳型内に吸引して鋳造するに際し、吸引圧力を増大して
湯回り不良を改善しようとしたときでも、スノート部か
らのガスの巻き込みによるブローホール欠陥が生じない
ようにする。 【構成】 金属溶解るつぼ６と、鋳型１５と、金属溶解
るつぼ６と鋳型１５との間に設けられて金属溶解るつぼ
６内の溶湯２０を鋳型１５内に流入可能とする金属製ス
ノート１７を備え、金属溶解るつぼ６の内部でのガス圧
力と鋳型１５の外部でのガス圧力とにおけるガスの差圧
により金属溶解るつぼ６内の溶湯２０を金属製スノート
１７を通して鋳型１５内に吸引充填可能とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、金属の精密鋳造方法お
よび精密鋳造装置に係わり、とくに、精密鋳造品の湯回
り不良，ブローホール等の鋳造欠陥を防止するのに好適
な金属の精密鋳造方法および精密鋳造装置に関するもの
である。
よび精密鋳造装置に係わり、とくに、精密鋳造品の湯回
り不良，ブローホール等の鋳造欠陥を防止するのに好適
な金属の精密鋳造方法および精密鋳造装置に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】金属の精密鋳造方法は、ロストワックス
法，フルモールド法，シェルモールド法等々の各種の方
法があるが、精密鋳造品には、ブローホール，湯回り不
良，引け巣等の鋳造欠陥を発生することがある。そし
て、とくに、チタン鋳物を鋳造するときのような高融点
で流動性の比較的悪いチタン合金溶湯を用いて鋳造する
場合や、鉄基あるいはニッケル基合金溶湯を用いて鋳造
するときであっても薄肉で複雑形状の精密鋳造品を鋳造
する場合には、湯回り不良を生ずることがある。
法，フルモールド法，シェルモールド法等々の各種の方
法があるが、精密鋳造品には、ブローホール，湯回り不
良，引け巣等の鋳造欠陥を発生することがある。そし
て、とくに、チタン鋳物を鋳造するときのような高融点
で流動性の比較的悪いチタン合金溶湯を用いて鋳造する
場合や、鉄基あるいはニッケル基合金溶湯を用いて鋳造
するときであっても薄肉で複雑形状の精密鋳造品を鋳造
する場合には、湯回り不良を生ずることがある。
【０００３】そこで、このような湯回り不良を改善する
ためには、鋳型内になるべく速やかに溶湯を吸引充填す
ることが望ましく、金属溶解るつぼ内の溶湯を耐火物製
スノートを通して鋳型内に吸引充填しようとすることも
良く行われている。
ためには、鋳型内になるべく速やかに溶湯を吸引充填す
ることが望ましく、金属溶解るつぼ内の溶湯を耐火物製
スノートを通して鋳型内に吸引充填しようとすることも
良く行われている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな金属の精密鋳造方法において、鋳型内になるべく速
やかに溶湯を吸引充填することができるようにするため
に、吸引力をさらに増大しようとした場合に、溶湯の導
入手段として用いる耐火物製スノートからのガスの巻き
込みが発生しやすくなり、この巻き込みガスが溶湯内に
混入することによって、ブローホール欠陥の発生を助長
することになりやすくなるという問題点があった。
うな金属の精密鋳造方法において、鋳型内になるべく速
やかに溶湯を吸引充填することができるようにするため
に、吸引力をさらに増大しようとした場合に、溶湯の導
入手段として用いる耐火物製スノートからのガスの巻き
込みが発生しやすくなり、この巻き込みガスが溶湯内に
混入することによって、ブローホール欠陥の発生を助長
することになりやすくなるという問題点があった。
【０００５】そして、従来の耐火物製スノートでは、シ
ャモット，ムライト系の耐火物や、黒鉛系の耐火物を使
用しているが、これらの耐火物では通気度を皆無のもの
にすることが困難であり、吸引力の増大とともに耐火物
製スノートからのガスの巻き込み量が増大し、その結果
ブローホール欠陥の発生が顕著になるという問題点があ
った。したがって、このような問題点を解決することが
課題となっていた。
ャモット，ムライト系の耐火物や、黒鉛系の耐火物を使
用しているが、これらの耐火物では通気度を皆無のもの
にすることが困難であり、吸引力の増大とともに耐火物
製スノートからのガスの巻き込み量が増大し、その結果
ブローホール欠陥の発生が顕著になるという問題点があ
った。したがって、このような問題点を解決することが
課題となっていた。
【０００６】
【発明の目的】本発明は、このような従来の課題にかん
がみてなされたものであって、金属溶解るつぼからガス
の差圧により溶湯を鋳型内に吸引して鋳造するに際し、
吸引力をさらに増大させて湯回り不良を改善し、より高
精度な精密鋳造品を得ようとしたときでも、スノート部
からのガスの巻き込みがなく、ブローホール欠陥の発生
が増大することがないようにして、より高精度かつ高品
質な精密鋳造品を得ることができるようにすることを目
的としている。
がみてなされたものであって、金属溶解るつぼからガス
の差圧により溶湯を鋳型内に吸引して鋳造するに際し、
吸引力をさらに増大させて湯回り不良を改善し、より高
精度な精密鋳造品を得ようとしたときでも、スノート部
からのガスの巻き込みがなく、ブローホール欠陥の発生
が増大することがないようにして、より高精度かつ高品
質な精密鋳造品を得ることができるようにすることを目
的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる金属の精
密鋳造方法は、金属溶解るつぼからガスの差圧により溶
湯を鋳型内に吸引して鋳造するに際し、金属溶解るつぼ
からガスの差圧により溶湯を金属製スノートを通して鋳
型内に吸引して鋳造する構成としたことを特徴としてい
る。
密鋳造方法は、金属溶解るつぼからガスの差圧により溶
湯を鋳型内に吸引して鋳造するに際し、金属溶解るつぼ
からガスの差圧により溶湯を金属製スノートを通して鋳
型内に吸引して鋳造する構成としたことを特徴としてい
る。
【０００８】また、本発明に係わる金属の精密鋳造装置
は、金属溶解るつぼと、鋳型と、前記金属溶解るつぼと
鋳型との間に設けられて前記金属溶解るつぼ内の溶湯を
前記鋳型内に流入可能とする金属製スノートを備え、金
属溶解るつぼの内部でのガス圧力と鋳型の外部でのガス
圧力とにおけるガスの差圧により前記金属溶解るつぼ内
の溶湯を前記金属製スノートを通して前記鋳型内に吸引
充填可能とした構成としたことを特徴としており、実施
態様においては、金属製スノートを鋳型に対して着脱可
能とし、同じく実施態様において、金属製スノートの材
質を鉄系，チタン系等、溶湯の材質に合わせて選定する
構成としたことを特徴としている。
は、金属溶解るつぼと、鋳型と、前記金属溶解るつぼと
鋳型との間に設けられて前記金属溶解るつぼ内の溶湯を
前記鋳型内に流入可能とする金属製スノートを備え、金
属溶解るつぼの内部でのガス圧力と鋳型の外部でのガス
圧力とにおけるガスの差圧により前記金属溶解るつぼ内
の溶湯を前記金属製スノートを通して前記鋳型内に吸引
充填可能とした構成としたことを特徴としており、実施
態様においては、金属製スノートを鋳型に対して着脱可
能とし、同じく実施態様において、金属製スノートの材
質を鉄系，チタン系等、溶湯の材質に合わせて選定する
構成としたことを特徴としている。
【０００９】
【発明の作用】本発明に係わる金属の精密鋳造方法およ
び精密鋳造装置では、金属溶解るつぼからガスの差圧に
より溶湯を金属製スノートを通して鋳型内に吸引充填し
て鋳造することとしているので、例えば、薄肉ないしは
複雑形状の鋳造品を鋳造する場合において湯回り不良を
より一層改善するために、溶湯に対する吸引力をさらに
増大させたときでも、スノート部からのガスの巻き込み
が生じないので、鋳造品にブローホール欠陥が発生しが
たいものとなって、薄肉ないしは複雑形状の精密鋳造品
の鋳造欠陥が防止され、高精度・高品質の精密鋳造品が
得られることとなる。
び精密鋳造装置では、金属溶解るつぼからガスの差圧に
より溶湯を金属製スノートを通して鋳型内に吸引充填し
て鋳造することとしているので、例えば、薄肉ないしは
複雑形状の鋳造品を鋳造する場合において湯回り不良を
より一層改善するために、溶湯に対する吸引力をさらに
増大させたときでも、スノート部からのガスの巻き込み
が生じないので、鋳造品にブローホール欠陥が発生しが
たいものとなって、薄肉ないしは複雑形状の精密鋳造品
の鋳造欠陥が防止され、高精度・高品質の精密鋳造品が
得られることとなる。
【００１０】
【実施例】図１は本発明に係わる金属の精密鋳造方法の
実施に使用した金属の精密鋳造装置の一実施例を示すも
のであって、この金属の精密鋳造装置１は、その下方部
分に、図２にも示しているように、絶縁体２により相互
に絶縁状態にして円環状に配置された複数の水冷銅製セ
グメント３ａ・・・３ｈよりなる磁気集中体３が設置し
てあり、各水冷銅製セグメント３ａ・・・３ｈには冷却
水通路４が設けてあって、図１の矢印Ｗ１方向より流入
した冷却水が冷却水通路４を流れたのち矢印Ｗ２方向に
流出するようにしてある。
実施に使用した金属の精密鋳造装置の一実施例を示すも
のであって、この金属の精密鋳造装置１は、その下方部
分に、図２にも示しているように、絶縁体２により相互
に絶縁状態にして円環状に配置された複数の水冷銅製セ
グメント３ａ・・・３ｈよりなる磁気集中体３が設置し
てあり、各水冷銅製セグメント３ａ・・・３ｈには冷却
水通路４が設けてあって、図１の矢印Ｗ１方向より流入
した冷却水が冷却水通路４を流れたのち矢印Ｗ２方向に
流出するようにしてある。
【００１１】また、この磁気集中体３の外側には誘導加
熱コイル５が配設してあって、前記水冷銅製セグメント
３ａ・・・３ｈよりなる磁気集中体３と誘導加熱コイル
５とによって金属溶解るつぼ６が形成されるようになっ
ており、この金属溶解るつぼ６によってコールド クル
ーシブル レビテーション メルティングが可能となる
ようにしてある。
熱コイル５が配設してあって、前記水冷銅製セグメント
３ａ・・・３ｈよりなる磁気集中体３と誘導加熱コイル
５とによって金属溶解るつぼ６が形成されるようになっ
ており、この金属溶解るつぼ６によってコールド クル
ーシブル レビテーション メルティングが可能となる
ようにしてある。
【００１２】そして、磁気集中体３の下部側には、耐火
物ブロック８が設置してあって、溶解用金属母材１０を
保持することができるようにしている。
物ブロック８が設置してあって、溶解用金属母材１０を
保持することができるようにしている。
【００１３】一方、磁気集中体３の上端側には、定盤１
１を介して竪型スリーブ１２が設けてあり、この竪型ス
リーブ１２には図示しない不活性ガス導入管が接続して
あると共に、この竪型スリーブ１２の内部には鋳型チャ
ンバー１４が昇降可能に設けてあって、この鋳型チャン
バー１４の内部には通気性を有する鋳型１５が設置され
るようになっている。
１を介して竪型スリーブ１２が設けてあり、この竪型ス
リーブ１２には図示しない不活性ガス導入管が接続して
あると共に、この竪型スリーブ１２の内部には鋳型チャ
ンバー１４が昇降可能に設けてあって、この鋳型チャン
バー１４の内部には通気性を有する鋳型１５が設置され
るようになっている。
【００１４】この通気性を有する鋳型１５の鋳型キャビ
ティ１５ａには、湯道１５ｂが連通させてあり、この湯
道１５ｂには金属製スノート１７が接続してある。
ティ１５ａには、湯道１５ｂが連通させてあり、この湯
道１５ｂには金属製スノート１７が接続してある。
【００１５】この場合、金属製スノート１７の上端側を
上広がりの円錐形状に形成し、この円錐形状部１７ａの
下面側を前記鋳型チャンバー１４の底部に形成した上広
がりの円錐形状部１４ａに載置すると共に、金属製スノ
ート１７の円錐形状部１７ａの上面側に鋳型１５の底部
に形成した円錐形状部１５ｃを載置し、このような構造
とすることによって、金属製スノート１７を鋳型１５に
対して着脱可能としている。
上広がりの円錐形状に形成し、この円錐形状部１７ａの
下面側を前記鋳型チャンバー１４の底部に形成した上広
がりの円錐形状部１４ａに載置すると共に、金属製スノ
ート１７の円錐形状部１７ａの上面側に鋳型１５の底部
に形成した円錐形状部１５ｃを載置し、このような構造
とすることによって、金属製スノート１７を鋳型１５に
対して着脱可能としている。
【００１６】さらに、通気性を有する鋳型１５は、天板
１８を貫通させた鋳型押え１９により支持されていると
共に、前記天板１８に設けたガス吸引口２１から吸引排
気することによって、鋳型チャンバー１４および鋳型１
５の内部を減圧することができるようになっている。
１８を貫通させた鋳型押え１９により支持されていると
共に、前記天板１８に設けたガス吸引口２１から吸引排
気することによって、鋳型チャンバー１４および鋳型１
５の内部を減圧することができるようになっている。
【００１７】このような金属の精密鋳造装置１によって
精密鋳造品を製造するに際しては、金属溶解るつぼ６を
構成する水冷磁気集中体３の中に溶解用金属母材１０を
装入し、また、底部に金属製スノート１７を置いたのち
所定の温度に加熱した通気性を有する鋳型１５を設置し
て金属製スノート１７を固定し、この金属製スノート１
７と鋳型１５との接続部はあらかじめ鋳型１７と一体造
型した耐火物にてすり合わせを行った鋳型チャンバー１
４を竪型スリーブ１２の上方にセットした後、誘導加熱
コイル５への通電を開始する。
精密鋳造品を製造するに際しては、金属溶解るつぼ６を
構成する水冷磁気集中体３の中に溶解用金属母材１０を
装入し、また、底部に金属製スノート１７を置いたのち
所定の温度に加熱した通気性を有する鋳型１５を設置し
て金属製スノート１７を固定し、この金属製スノート１
７と鋳型１５との接続部はあらかじめ鋳型１７と一体造
型した耐火物にてすり合わせを行った鋳型チャンバー１
４を竪型スリーブ１２の上方にセットした後、誘導加熱
コイル５への通電を開始する。
【００１８】この実施例で用いた精密鋳造装置１では、
誘導加熱コイル５の内側に磁気集中体３を配設してコー
ルド クルーシブル レビテーション メルティングを
行うことができるようにした金属溶解るつぼ６を用いて
いることから、図２にも示すように、誘導加熱コイル５
のコイル電流Ｉｃによる誘導加熱によって水冷銅製磁気
集中体３の内側に渦電流Ｉｓが形成され、この交番電流
である渦電流によって溶解用金属母材１０に表皮電流Ｉ
ｆを誘起して溶解することにより、溶湯２０を得る。
誘導加熱コイル５の内側に磁気集中体３を配設してコー
ルド クルーシブル レビテーション メルティングを
行うことができるようにした金属溶解るつぼ６を用いて
いることから、図２にも示すように、誘導加熱コイル５
のコイル電流Ｉｃによる誘導加熱によって水冷銅製磁気
集中体３の内側に渦電流Ｉｓが形成され、この交番電流
である渦電流によって溶解用金属母材１０に表皮電流Ｉ
ｆを誘起して溶解することにより、溶湯２０を得る。
【００１９】このとき、水冷銅製磁気集中体３と溶湯２
０の表面にお互いに位相が反対である電流の反発を生じ
ることによって、前記溶湯２０は水冷銅製磁気集中体
（すなわち、るつぼ）３の内面から少し離れてギャップ
が形成されるいわゆる非接触溶解が可能となる。
０の表面にお互いに位相が反対である電流の反発を生じ
ることによって、前記溶湯２０は水冷銅製磁気集中体
（すなわち、るつぼ）３の内面から少し離れてギャップ
が形成されるいわゆる非接触溶解が可能となる。
【００２０】この状態において、鋳型チャンバー１４を
降下させて、鋳型１５および金属製スノート１７を降下
させ、金属製スノート１７の下端部分を溶湯２０中に浸
漬する。
降下させて、鋳型１５および金属製スノート１７を降下
させ、金属製スノート１７の下端部分を溶湯２０中に浸
漬する。
【００２１】この金属製スノート１７の下端部分が溶湯
２０中に浸漬した状態において、溶解空間６ａと鋳型キ
ャビティ１５ａとの間での連通状態が断たれ、溶解空間
６ａへの不活性ガスの導入と、鋳型チャンバー１４の減
圧吸引とによって、金属溶解るつぼ６の内部でのガス圧
力と鋳型１５の外部でのガス圧力とに差を生じ、このガ
スの差圧によって、金属溶解るつぼ６内の溶湯２０が金
属製スノート１７を通して鋳型１５の鋳型キャビティ１
５ａ内に吸引充填される。このとき、吸引完了後数秒な
いしは数十秒間誘導加熱を続けることで、金属製スノー
ト１７の内部にある溶湯２０は凝固することなく押湯と
してはたらくものとすることができる。
２０中に浸漬した状態において、溶解空間６ａと鋳型キ
ャビティ１５ａとの間での連通状態が断たれ、溶解空間
６ａへの不活性ガスの導入と、鋳型チャンバー１４の減
圧吸引とによって、金属溶解るつぼ６の内部でのガス圧
力と鋳型１５の外部でのガス圧力とに差を生じ、このガ
スの差圧によって、金属溶解るつぼ６内の溶湯２０が金
属製スノート１７を通して鋳型１５の鋳型キャビティ１
５ａ内に吸引充填される。このとき、吸引完了後数秒な
いしは数十秒間誘導加熱を続けることで、金属製スノー
ト１７の内部にある溶湯２０は凝固することなく押湯と
してはたらくものとすることができる。
【００２２】この実施例においては、溶解用金属母材１
０として、Ｔｉ−３３％Ａｌ合金を用い、溶解重量は６
００ｇとした。また、金属製スノート１７には、圧力配
管用鋼管を使用して、ホットホイールの鋳造を行った。
０として、Ｔｉ−３３％Ａｌ合金を用い、溶解重量は６
００ｇとした。また、金属製スノート１７には、圧力配
管用鋼管を使用して、ホットホイールの鋳造を行った。
【００２３】また、比較のために、黒鉛製スノート（１
７）を用いて同じくＴｉ−３３％Ａｌ合金溶湯によりホ
ットホイールの鋳造を行った。そして、ホットホイール
の良品率を調べた結果を表１に示す。
７）を用いて同じくＴｉ−３３％Ａｌ合金溶湯によりホ
ットホイールの鋳造を行った。そして、ホットホイール
の良品率を調べた結果を表１に示す。
【００２４】
【表１】
【００２５】表１に示すように、金属製スノートを採用
することによって、ブローホールの良品率は０％から８
７％に上昇した。
することによって、ブローホールの良品率は０％から８
７％に上昇した。
【００２６】また、金属製スノートとして圧力配管用鋼
管を使用したことによるＴｉ合金への汚染の影響を調べ
たところ、表２に示す結果であった。
管を使用したことによるＴｉ合金への汚染の影響を調べ
たところ、表２に示す結果であった。
【００２７】
【表２】
【００２８】金属製スノート１７として圧力配管用鋼管
を使用している本実施例においては、Ｔｉ−３３％Ａｌ
合金溶湯の融点に比べて、金属製スノート１７の融点の
方が低いのであるが、短時間の浸漬，吸引，引き抜きに
よって、表２に示すように、金属製スノート１７からの
汚染の心配がないことが認められ、著しく安価な鉄製の
スノートを使用することが可能であった。
を使用している本実施例においては、Ｔｉ−３３％Ａｌ
合金溶湯の融点に比べて、金属製スノート１７の融点の
方が低いのであるが、短時間の浸漬，吸引，引き抜きに
よって、表２に示すように、金属製スノート１７からの
汚染の心配がないことが認められ、著しく安価な鉄製の
スノートを使用することが可能であった。
【００２９】
【発明の効果】本発明に係わる金属の精密鋳造方法およ
び精密鋳造装置によれば、金属溶解るつぼからガスの差
圧により溶湯を鋳型内に吸引して鋳造するに際し、吸引
力をさらに増大させて湯回り不良を改善し、より高精度
の精密鋳造品を得ようとしたときでも、スノート部から
のガスの巻き込みがなく、ブローホール欠陥の発生が伴
わないこととなって、より高精度・高品質の精密鋳造品
を得ることが可能になるという著大なる効果がもたらさ
れる。
び精密鋳造装置によれば、金属溶解るつぼからガスの差
圧により溶湯を鋳型内に吸引して鋳造するに際し、吸引
力をさらに増大させて湯回り不良を改善し、より高精度
の精密鋳造品を得ようとしたときでも、スノート部から
のガスの巻き込みがなく、ブローホール欠陥の発生が伴
わないこととなって、より高精度・高品質の精密鋳造品
を得ることが可能になるという著大なる効果がもたらさ
れる。
【図１】本発明に係わる金属の精密鋳造方法の実施に用
いた金属の精密鋳造装置の実施例を示す縦断面説明図で
ある。
いた金属の精密鋳造装置の実施例を示す縦断面説明図で
ある。
【図２】金属製溶解るつぼの平面説明図である。
１ 金属の精密鋳造装置 ３ 磁気集中体 ５ 誘導加熱コイル ６ 金属溶解るつぼ １０ 溶解用金属母材 １５ 鋳型 １７ 金属製スノート ２０ 溶湯
Claims (4)
- 【請求項１】 金属溶解るつぼからガスの差圧により溶
湯を鋳型内に吸引して鋳造するに際し、金属溶解るつぼ
からガスの差圧により溶湯を金属製スノートを通して鋳
型内に吸引して鋳造することを特徴とする金属の精密鋳
造方法。 - 【請求項２】 金属溶解るつぼと、鋳型と、前記金属溶
解るつぼと鋳型との間に設けられて前記金属溶解るつぼ
内の溶湯を前記鋳型内に流入可能とする金属製スノート
を備え、金属溶解るつぼの内部でのガス圧力と鋳型の外
部でのガス圧力とにおけるガスの差圧により前記金属溶
解るつぼ内の溶湯を前記金属製スノートを通して前記鋳
型内に吸引充填可能としたことを特徴とする金属の精密
鋳造装置。 - 【請求項３】 金属製スノートを鋳型に対して着脱可能
とした請求項２に記載の金属の精密鋳造装置。 - 【請求項４】 金属製スノートの材質を鉄系，チタン系
等、溶湯の材質に合わせて選定する請求項２または３に
記載の金属の精密鋳造装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4266078A JP2974517B2 (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 金属のレビテーション溶解によるロストワックス精密鋳造方法およびロストワックス精密鋳造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4266078A JP2974517B2 (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 金属のレビテーション溶解によるロストワックス精密鋳造方法およびロストワックス精密鋳造装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06114531A true JPH06114531A (ja) | 1994-04-26 |
| JP2974517B2 JP2974517B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=17426046
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4266078A Expired - Fee Related JP2974517B2 (ja) | 1992-10-05 | 1992-10-05 | 金属のレビテーション溶解によるロストワックス精密鋳造方法およびロストワックス精密鋳造装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2974517B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111097894A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-05-05 | 西安西工大超晶科技发展有限责任公司 | 一种改善zl210a合金铸件汇流区流线缺陷的方法 |
Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5813463A (ja) * | 1981-07-18 | 1983-01-25 | Kyowa Chuzosho:Kk | 低圧鋳造用スト−ク |
| JPS61273249A (ja) * | 1985-05-28 | 1986-12-03 | ヒツチナ− マニユフアクチユアリング カンパニ−，インコ−ポレイテイド | 鋳造装置および鋳造方法 |
| JPH02229661A (ja) * | 1989-03-02 | 1990-09-12 | Tokyo Yogyo Co Ltd | ストーク |
| JPH0441062A (ja) * | 1990-06-05 | 1992-02-12 | Daido Steel Co Ltd | 高融点金属，活性金属の鋳造方法および鋳造装置 |
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1992
- 1992-10-05 JP JP4266078A patent/JP2974517B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP2974517B2 (ja) | 1999-11-10 |
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