JPH06114204A - 気液分離装置及び液体供給装置 - Google Patents

気液分離装置及び液体供給装置

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JPH06114204A
JPH06114204A JP28692992A JP28692992A JPH06114204A JP H06114204 A JPH06114204 A JP H06114204A JP 28692992 A JP28692992 A JP 28692992A JP 28692992 A JP28692992 A JP 28692992A JP H06114204 A JPH06114204 A JP H06114204A
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gas
pressure container
pipe
exhaust pipe
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Shoichi Takashina
正一 高科
Hiroshi Hayamizu
博 速水
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Fuji Oil Co Ltd
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  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧力容体内に導かれた液体から気体を分離さ
せるにあたり、食用油脂等のように粘度の高い液体であ
っても、小型の気液分離装置によって気体を効率良く分
離できるようにし、流出管から流出される液体中に含ま
れる気体の量を極力少なくし、タンク等の容器に一定量
の液体が正確に供給されるようにする。 【構成】 流入管11を通して圧力容体10内に導かれ
た気体を含有する液体1を、圧力容体10の内周側に設
けた内管の上縁よりオーバーフローさせて収容部14内
に導き、この収容部14内に収容された液体の液面レベ
ルを検知手段16によって検知し、これに基づいて制御
手段17により、収容部14内における液体1を流出さ
せる流出管12と、圧力容体10内において分離された
気体を排出させる排気管13の開閉を制御するようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液体と一緒になって
気体が流入管を通して導かれる圧力容体内において上記
液体から気体を分離させ、液体を圧力容体の下部に設け
られた流出管を開放させて流出させる一方、気体を圧力
容体の上部に設けられた排気管を開放させて排出させる
ようになった気液分離装置及びこのような気液分離装置
によって分離された液体を流出管を通してタンク等の容
器に一定量供給する液体供給装置に係り、特に、圧力容
体内に導かれる液体が食用油脂等の粘度の高い液体の場
合においても、この粘度の高い液体に含まれる気体が小
型の装置によって効率良く分離され、タンク等に供給さ
れる液体に気体が含まれるということが少なく、粘度の
高い液体を所定量適切に供給できる気液分離装置及び液
体供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来において、食用油脂等の粘度の高い
液体を小口需要者に配送する場合には一般に上記液体を
斗缶等の容器に分取して配送するようにしていた。
【0003】しかし、近年においては、次第に小口需要
者が食用油脂等の液体を収容させるタンクを備えること
が多くなり、小口需要者に配送する食用油脂等の液体の
量が次第に増加し、上記のように食用油脂等の液体を斗
缶等の容器に分取して配送する場合、斗缶等の容器への
液体の分取や、斗缶等の容器からタンクへの液体の供給
等の作業が面倒で多くの時間を要し、作業効率が悪い
上、使用する斗缶等の容器の数も多くなってコストが高
く付くという問題があった。
【0004】このため、近年においては、食用油脂等の
液体をタンクローリーに収容させて搬送し、このタンク
ローリーから上記液体を需要者のタンク等に直接供給す
ることが検討されるようになった。
【0005】ここで、上記のように食用油脂等の液体を
タンクローリーに収容させて搬送する場合、その搬送時
における揺れ等により上記液体中に気体が混入し、また
このタンクローリーから上記液体を需要者のタンク等に
供給する場合、気体による圧力によってタンクローリー
から上記液体を送り出すため、タンクローリーから送り
出される液体中に気体が混入した。
【0006】そして、このようにタンクローリーから需
要者のタンク等に供給された食用油脂等の液体の量を測
定する場合、タンクローリーから送り出された液体の量
を流量計により測定するのであるが、上記のように液体
中に気体が混入した状態でタンクローリーから液体が送
り出されると、液体中に含まれる気体も流量計によって
測定され、流量計によって測定された液体の量と、実際
に需要者のタンク等に供給された液体の量との間に大き
な差が生じ、需要者のタンク等に所定量の液体を正確に
供給することができないというが問題があった。
【0007】このため、タンクローリーから需要者のタ
ンク等に液体を供給する場合には、上記のように液体中
に混入されて一緒に送られてきた気体を液体から分離さ
せる必要が生じた。
【0008】ここで、上記のように液体中に混入された
気体を液体から分離させるため、従来より様々な気液分
離装置が用いられており、一般には、気体が混入された
状態で流入管を通して送られてきた液体を直接圧力容体
内に供給し、この圧力容体内おいて上記液体から気体を
分離させ、液体を圧力容体の下部に設けられた流出管か
ら流出させる一方、気体を圧力容体上部に設けられた排
気管から排出させるようになっていた。
【0009】しかし、従来において一般に使用されてい
る気液分離装置は、石油類等の粘度の低い液体中に混入
された気体を液体から分離させるものであり、前記のよ
うに粘度の高い食用油脂等の液体中に混入されて一緒に
送られてきた気体を分離させる場合、その分離効率が非
常に悪くなり、食用油脂等の粘度の高い液体中に混入さ
れた気体を充分に分離させることが困難になり、また充
分に分離させるためには非常に多くの時間を要するとい
う問題があった。
【0010】また、食用油脂等の粘度の高い液体中に混
入された気体を充分に分離させるため、分離効率の高い
大型の気液分離装置を用いることもできるが、このよう
な大型の気液分離装置はコストが高く付くと共に、タン
クローリー等に搭載して使用することができない等の問
題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、液体と一
緒になって気体が流入管を通して導かれる圧力容体内に
おいて上記液体から気体を分離させ、液体を圧力容体の
下部に設けられた流出管を開放させて流出させる一方、
気体を圧力容体の上部に設けられた排気管を開放させて
排出させるにあたり、上記液体が食用油脂等のように粘
度の高い液体の場合においても、小型の気液分離装置に
よって粘度の高い液体中に混入された気体を効率良く分
離できるようにし、流出管から流出される液体中に含ま
れる気体の量を極力少なくして、タンク等の容器に一定
量の液体が安定して正確に供給されるようにすることを
課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明においては、上
記のような課題を解決するため、液体1と一緒になって
気体が流入管11を通して導かれる圧力容体10内にお
いて上記液体1から気体を分離させ、液体1を圧力容体
10の下部に設けられた流出管12を開放させて流出さ
せる一方、気体を圧力容体10の上部に設けられた排気
管13を開放させて排出させる気液分離装置において、
上記圧力容体10の内周側において上記流入管11を通
して圧力容体10内に導かれた液体1を上縁よりオーバ
ーフローさせて圧力容体10の収容部14内に導く内管
15と、この収容部14内に収容された液体1の液面レ
ベルを検知する検知手段16と、この検知手段16によ
って検知された液体1の液面レベルに基づいて、上記流
出管12と排気管13の開閉を制御する制御手段17と
を設けるようにしたのである。
【0013】ここで、上記制御手段17により流出管1
2と排気管13の開閉を制御するにあたっては、圧力容
体10の収容部14内における液体1の液面レベルが上
レベルHに達したことを上記検知手段16が検知した場
合に、これに基づいて上記流出管12を開放させ、収容
部14内における液体1を流出管12を通して流出させ
る一方、上記排気管13を閉塞させて気体の排出を停止
させ、気体を圧力容体10内に蓄積させるようにし、ま
た収容部14内における液体1の液面レベルが下レベル
Lに達したことを上記検知手段16が検知した場合に
は、上記流出管12を閉塞させて液体1の流出を停止さ
せる一方、上記排気管13を開放させて圧力容体10に
おける気体を排気管13を通して排出させるようにす
る。
【0014】また、上記の気液分離装置においては、排
気管13を通して排出される気体に含まれるミストの量
を少なくすると共に、液体1を効率良くタンク等の容器
に供給するため、圧力容体10内において液体1から分
離された気体を上記排気管13に導く途中の段階に、気
体の中に含まれる液分を回収するミスト回収部18を設
け、このミスト回収部18において回収された液分を圧
力容体10の収容部14内に戻すようにすることが好ま
しい。
【0015】また、上記の気液分離装置において、圧力
容体10内に収容された液体の量を検知する検知手段1
6としては、例えば、圧力容体10内に収容された液体
1によって昇降するフロートと、このフロートの位置を
検知するセンサーとからなるものを用いることができ、
このようにフロートによって圧力容体10内に収容され
た液体1の液面レベルを調べる場合には、上記フロート
が上記内管15の上縁からオーバーフローして供給され
る液体1によって踊らないようにするため、上記圧力容
体10内において緩衝用の保護管を設け、この保護管内
にフロートを収容させるようにすることが好ましい。
【0016】また、上記の気液分離装置によって気体が
分離された液体1をタンク等の容器に供給するにあたっ
ては、収容部14内における液体1を流出させる流出管
12に流量計19を接続させ、この流量計19により流
出管12を通して流出される液体1の流量を測定する。
【0017】また、上記のように気液分離装置によって
気体が分離された液体1を供給するタンク等が、大気が
流入されても良いものである場合には、圧力容体10内
において液体1から分離された気体を排出する排気管1
3を上記流量計19より下流側の位置において流出管1
2に接続させ、上記気体が流量計19によって測定され
ないようにしてタンク等に送り込み、気体に含まれる液
分も一緒にタンク等に供給させるようにすることが好ま
しい。
【0018】
【作用】この発明における気液分離装置においては、液
体1と一緒になって気体が流入管11を通して圧力容体
10内に導かれると、このように導かれた液体1を圧力
容体10内に設けられた内管15の上縁よりオーバーフ
ローさせて圧力容体10の収容部14内に供給する。
【0019】このように流入管11を通して供給された
気体を含有する液体1を、内管15の上縁からオーバー
フローさせるようにすると、オーバーフロー時に液体1
と一緒に導かれた気体が液体1から分離され、また圧力
容体10の収容部14内に液体1を供給する際に、液体
1中に気体が混ざり込むことが少なくなる。
【0020】また、上記のように液体1を内管15の上
縁からオーバーフローさせて圧力容体10の収容部14
内に供給した際に、液体1から分離されず残った気体
は、圧力容体10の収容部14内に収容された液体1中
からその浮力によって浮き上がり、液体1から分離され
るようになる。
【0021】また、上記のように流入管11を通して気
体を含有する液体1が、内管15の上縁からオーバーフ
ローして圧力容体10の収容部14内に供給されると、
この収容部14内に供給された液体1の液面レベルを検
知手段16によって検知し、この検知手段16によって
検知された結果に基づいて、制御手段17により上記流
出管12と排気管13の開閉を制御する。なお、制御手
段17によって流出管12と排気管13の開閉を制御す
るにあたっては、その制御を正確に行うため、流出管1
2及び排気管13の開閉を電気的に行うようにすること
が好ましい。
【0022】ここで、制御手段17により上記流出管1
2と排気管13の開閉を制御する場合、上記のようにし
て液体1を圧力容体10の収容部14内に供給する当初
においては、圧力容体10の下部に設けられた上記流出
管12を閉塞させ、収容部14内に供給された液体1が
すぐに流出管12を通して流出されないようにする一
方、圧力容体10の上部に設けられた排気管13を開放
させて、圧力容体10内に液体1と一緒に導かれて分離
された気体を排出させるようにする。
【0023】そして、上記のようにして液体1が圧力容
体10の収容部14内に供給され、収容部14内に収容
された液体1の量が次第に増加し、その液面レベルが予
め定められた下レベルLを超え、さらに液体1が上記の
ようにして圧力容体10の収容部14内に供給されて、
収容部14内に収容された液体1の液面レベルが予め定
められた上レベルHに達した場合には、これを検知手段
16によって検知し、これに基づいて上記制御手段17
により、上記のように開放されていた排気管13を閉塞
させ、気体を圧力容体10内に蓄積させるようにする一
方、上記のように閉塞されていた流出管12を開放させ
て、収容部14内における液体1を流出させるようにす
る。
【0024】また、このように気体を圧力容体10内に
蓄積させると共に、収容部14内における液体1を流出
管12を通して流出させた結果、次第に収容部14内に
おける液体1の量が減少し、その液面レベルが上記の下
レベルLに達した場合には、これを検知手段16によっ
て検知し、これに基づいて制御手段17により、流出管
12を閉塞させて液体1の流出を停止させる一方、気体
を排出させる上記排気管13を開放させて、圧力容体1
0内における気体を排出させるようする。
【0025】そして、上記のように収容部14内におけ
る液体1の液面レベルが下レベルLと上レベルHとの間
において往復するようにして、上記制御手段17により
上記流出管12と排気管13の開閉を何度も行い、液体
1中から気体を分離させながら、液体1を流出管12か
ら流出させるようにする。
【0026】このようにして液体1中から気体を分離さ
せながら、液体1を流出管12から流出させるようにす
ると、流入管11を通して液体1と一緒に導かれた気体
が液体1中から効率よく分離されるようになり、食用油
脂等の粘度の高い液体1であっても気体が充分に分離さ
れるようになる。
【0027】また、圧力容体10内における気体を排気
管13に導く途中にミスト回収部18を設けた場合に
は、気体に含まれる液分がこのミスト回収部18におい
て回収され、排気管13から排出される気体に含まれる
ミストの量が少なくなると共に液体1の損失分が少なく
なる。
【0028】また、この気液分離装置により、上記のよ
うにして気体を分離させた液体1を流出管12を通して
タンク等の容器に供給するにあたっては、上記流出管1
2に流量計19を接続させ、流出管12より流出される
液体1の量をこの流量計19により測定しながら、液体
1を流出管12を通してタンク等の容器に供給させるよ
うにする。
【0029】このようにして液体1をタンク等の容器に
供給すると、上記の気液分離装置ににおいて液体1と一
緒に供給された気体が充分に分離されて、液体1中にお
ける気体の量が非常に少なくなっているため、上記流量
計19によって測定された液体1の液面レベルと実際に
タンク等の容器に供給される液体1の液面レベルとの差
が少なくなり、所定量の液体1がタンク等の容器に正確
に供給されるようになる。
【0030】また、上記の気液分離装置において、圧力
容体10内における気体を排出させる排気管13を上記
流量計19より下流側の位置において上記流出管12に
接続させ、上記気体を流出管12に送り込むようにする
と、気体が流量計19によって計測されることなく、気
体中に含まれる液分がタンク等の容器に供給されるよう
になる。
【0031】このため、上記のようにすると流量計19
を通してタンク等の容器に供給される液体1中に僅かに
気体が含まれていても、排気管13を通していくらかの
量の液体1がタンク等の容器内に供給されて補充される
ようになり、流量計19によって測定された液体1の量
と実際にタンク等の容器に供給される液体1の量とのと
の差がさらに少なくなり、所定量の液体1がタンク等の
容器に一層正確に供給されるようになる。
【0032】また、流出管12を通して液体1を供給す
るタンク等の容器が、例えば、窒素シールタンクや真空
系タンクのように大気を流入させることができないもの
である場合には、排気管13を流出管12に接続させ
ず、排気管13から気体を排気させてタンク等の容器に
送り込まないようにする。なお、このように排気管13
から気体を排気させる場合には、排気される気体中に含
まれるミストを少なくして環境を害さないようにするた
め、前記のように圧力容体10内において分離された気
体を排気管13に導く途中にミスト回収部18を設け、
このミスト回収部18において気体に含まれる液分を回
収することが好ましい。
【0033】
【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面に基づい
て具体的に説明する。
【0034】この実施例における気液分離装置において
は、図1及び図2に示すように、気体が含有される液体
1を導く流入管11を、圧力容体10の下部に接続させ
た。
【0035】そして、このように流入管11が接続され
た圧力容体10内においては、流入管11が接続された
下部から上方に向けて案内路20を形成し、流入管11
を通して圧力容体10内に導かれた気体を含有する液体
1をこの案内路20を通して上方に導くようにした。
【0036】また、上記圧力容体10内においては、そ
の内壁10aと所要間隔を介するようにして内管15を
設けると共に、上記案内路20の上端を開口させるよう
にして、この内管15の外周に沿って内管15の外周面
15aから圧力容体10の内壁10aに至る隔壁15b
を設け、さらに上記案内路20の上方における内管15
の上縁に押え板15cを設けるようにした。
【0037】そして、上記のように案内路20を通して
上方に導かれた気体を含有する液体1を上記押え板15
cにより抑止して、内管15の外周面15aと圧力容体
10の内壁10aとの間に導き、この液体1を内管15
の上縁周囲からオーバーフローさせて圧力容体10の収
容部14内に供給するようにした。
【0038】また、このように液体1が供給される圧力
容体10の収容部14の下部に、収容部14内における
液体1を流出させる流出管12を接続させると共に、こ
の流出管12の開閉を行う弁12aを設けた。
【0039】さらに、上記内管15の内周側に多数の孔
21aが設けられた筒部材21を圧力容体10の上部か
ら下方に向けて設けるようにした。
【0040】また、上記のようにして圧力容体10の収
容部14内に供給された液体1の液面レベルを検知する
検知手段16として、この実施例のものにおいては、収
容部14内に供給された液体1によって昇降するフロー
ト16aと、このフロート16aの位置を検知するセン
サー16bとを設けるようにした。
【0041】ここで、上記フロート16aを設けるにあ
たっては、上記のように内管15の上縁からオーバーフ
ローして収容部14内に供給される液体1によってフロ
ート16aが踊らないようにするため、上記筒部材21
の内周側において、圧力容体10の上部に設けられたミ
スト回収部18から圧力容体10の上壁10bを貫通し
て収容部14内に伸びた筒状の保護管22を設け、さら
にこの保護管22内において上下方向に伸びたガイド管
24に上記フロート16aを昇降可能に取り付けるよう
にした。
【0042】そして、収容部14内に供給された液体1
により上記ガイド管24に沿って昇降するフロート16
aの位置を、上記のセンサー16bによって検知し、こ
のセンサー16bによって検知された結果を制御手段1
7に送るようにした。
【0043】また、上記保護管22においては、圧力容
体10内に導かれた上側の部分に、圧力容体10内にお
ける気体を保護管22内に導く第1通気口22aを開口
させると共に、この保護管22のミスト回収部18内に
位置する部分に、保護管22内に導かれた気体をミスト
回収部18に送り込む第2通気口22bを開口させるよ
うにした。
【0044】そして、上記のように保護管22内を通し
て気体が導かれる上記ミスト回収部18においては、そ
の内部に金属デミスター23を充填させ、この金属デミ
スター23によって上記気体中に含まれる液分を回収
し、このように回収された液体1を保護管22と圧力容
体10との僅かな隙間Sを通して収容部14内に戻すよ
うにすると共に、保護管22に設けられた第2通気口2
2bから離れたミスト回収部18の位置に、上記気体を
排出させる排気管13を接続させると共に、この排気管
13の開閉を行う弁13aを設けるようにした。
【0045】また、前記のようにセンサー16bによっ
て検知された結果が送られる制御手段17においては、
センサー16bによって検知された結果に基づいて、上
記流出管12及び排気管13に設けられた各弁12a,
13aを電気的に制御して、流出管12及び排気管13
を開閉させるようにした。
【0046】ここで、この実施例の気液分離装置によ
り、流入管11を通して圧力容体10内に供給された気
体を含む液体1から気体を分離させるにあたっては、液
体1を圧力容体10の収容部14内に供給する当初にお
いては、圧力容体10の下部に設けられた上記流出管1
2の弁12aを閉塞させ、流出管12を通して液体1が
収容部14内から流出されないようにする一方、圧力容
体10の上部に設けられた排気管13の弁13aを開放
させて、圧力容体10内に液体1と一緒に導かれた気体
を排気管13を通して排出させるようにし、この状態
で、上記のように流入管11を通して気体を含む液体1
を圧力容体10内に導くようにした。
【0047】そして、このように圧力容体10内に導か
れた気体を含む液体1を上記のように案内路20を通し
て内管15の外周面15aと圧力容体10の内壁10a
との間に導き、この液体1を内管15の上縁周囲からオ
ーバーフローさせて圧力容体10の収容部14内に供給
するようにした。
【0048】このように気体を含む液体1を内管15の
上縁周囲からオーバーフローさせて収容部14に供給す
ると、液体1がオーバーフローされる際に、液体1中に
おける気泡の大きい気体が液体1から分離され、またオ
ーバーフローされた液体1が内管15や多数の孔21a
が設けられた筒部材21に沿って収容部14に導かれる
際に、微細な気泡の気体も液体1から分離され、このよ
うに分離された気体が上記筒部材21に設けられた多数
の孔21aを通してその内周側に位置する保護管22に
導かれ、この保護管22に設けられた通気口22a,2
2bを通してミスト回収部18に導かれるようになっ
た。
【0049】また、上記のようにして圧力容体10の収
容部14内に供給された液体1中においても、微細な気
泡の気体が依然として少し混在しているが、このような
気体はその浮力により次第に液体1中から浮き上がって
液体1から分離され、上記のように保護管22に設けら
れた通気口22a,22bを通してミスト回収部18に
導かれるようになった。
【0050】そして、上記のようにして液体1が圧力容
体10の収容部14内に供給され、収容部14内におけ
る液体1の液面が上昇し、これにより上記保護管22内
に設けられたフロート16aが押し上げられて予め定め
られた下レベルLの位置に達し、さらに、その後も液体
1が圧力容体10の収容部14内に供給されて、その液
面レベルが上記の下レベルLを超えて上昇し、上記フロ
ート16aがさらに押し上げられて予め定められた上レ
ベルHに達した場合には、これを上記センサー16bに
よって感知し、これに基づいて上記制御手段17によ
り、上記のように開放されていた排気管13の弁13a
を閉塞させて気体の排出を停止させ、気体を圧力容体1
0内に蓄積させるようにする一方、上記のように閉塞さ
れていた流出管12の弁12aを開放させ、収容部14
内における液体1をこの流出管12を通して流出させる
ようにした。
【0051】また、このように気体を圧力容体10内に
蓄積させると共に、圧力容体10内における液体1を流
出管12を通して流出させた結果、収容部14内におけ
る液体1の量が減少してその液面レベルが下がり、これ
により保護管22内に設けられたフロート16aが下降
して上記の下レベルLの位置に達した場合には、これを
上記センサー16bによって感知し、これに基づいて、
上記制御手段17により上記のように開放された流出管
12の弁12aを閉塞させて、収容部14内における液
体1の流出を停止させる一方、排気管13に設けられた
弁13aを開放させて、前記と同様にミスト回収部18
において液分が回収された気体を上記排気管13から排
出させるようにした。
【0052】そして、上記のように収容部14内に収容
された液体1の液面レベルの変化により、フロート16
aが昇降して上レベルHと下レベルLの位置に達した場
合には、これを上記のようにフロート16aとセンサー
16bとによって検知し、これに基づいて制御手段17
により上記のような制御を行い、気体が分離された液体
1を流出管12を通して流出させる一方、液体1から分
離された気体をミスト回収部18において液分を回収
し、その後、この気体を排気管13から排気させるよう
にした。
【0053】このようにして液体1中から気体を分離さ
せながら、液体1を流出管12から流出させるようにす
ると、流入管11を通して液体1と一緒に導かれた気体
が液体1から圧力容体10内において効率よく分離され
るようになり、食用油脂等の粘度の高い液体1において
も気体が充分に分離されるようになった。
【0054】そして、上記のように流入管11を通して
圧力容体10内に一定量の液体1が供給された後、上記
圧力容体10の収容部14等に液体1が残存している場
合には、流入管11を通して圧力容体10内に気体を一
定時間送り込み、案内路20や、内管15の外周面15
aと圧力容体10の内壁10aとの間に残存している液
体1を収容部14内に送り込み、この収容部14内にお
いて液体1から気体を分離させた後、上記制御手段17
により流出管12の弁12aを強制的に開放させ、収容
部14内に残存する液体1を上記流出管12を通して流
出させるようにした。
【0055】なお、この実施例の気液分離装置において
は、フロート16aを収容させる保護管22として、圧
力容体10内における気体を保護管22内に導く第1通
気口22aが開口されると共に、この保護管22内に導
かれた気体をミスト回収部18に導く第2通気口22b
が開口された筒状のものを用いるようにしたが、この保
護管22を、上記筒部材21と同様に、多数の孔が設け
られた管材で構成するようにしても良く、この場合に
は、この保護管22の底部を開口させなくても良い。
【0056】また、この実施例の気液分離装置において
は、圧力容体10の収容部14内に供給された液体1の
液面レベルを検知手段16によって検知するにあたり、
上記保護管22内において上下方向に伸びたガイド管2
4に1つのフロート16aを昇降可能に取り付け、収容
部14内に供給された液体1により上記ガイド管24に
沿って昇降するフロート16aの位置を、上記のセンサ
ー16bによって検知するようにしたが、収容部14内
に供給された液体1の液面レベルを検知する検知手段1
6は特に上記のようなものに限られるものではない。
【0057】例えば、図3に示すように、上記保護管2
2内において上下方向に伸びたガイド管24に、収容部
14内における液体1の液面レベルが所定の下レベルL
の位置に達したことを検知するための下フロート16c
と、収容部14内における液体1の液面レベルが所定の
上レベルHに達したことを検知するための上フロート1
6dとの2つのフロート16c,16dを昇降可能に取
り付けると共に、各フロート16c,16dの上下にそ
れぞれ一定間隔を介して各フロート16c,16dの昇
降を止める止め部材16e,16fを設け、また下フロ
ート16cの下降を止める下側の止め部材16eにリミ
ットスイッチ(図示せず)を設けると共に、上フロート
16dの上昇を止める上側の止め部材16fにもリミッ
トスイッチ(図示せず)を設けるようにし、これらのリ
ミットスイッチによって収容部14内における液体1の
液面レベルを検知するようにしてもよい。
【0058】すなわち、収容部14内における液体1の
液面レベルが下降し、これに伴って上記の下フロート1
6cが下降して、この下フロート16cがその下側の止
め部材16eに設けられたリミットスイッチに接触した
場合には、収容部14内における液体1の液面レベルが
下レベルLの位置に達したことを検知するようにし、ま
た収容部14内における液体1の液面レベルが上昇し、
これに伴って上記の上フロート16dが上昇して、この
上フロート16dがその上側の止め部材16fに設けら
れたリミットスイッチに接触した場合には、収容部14
内における液体1の液面レベルが上レベルHの位置に達
したことを検知するようにし、これらの検知結果を上記
の場合と同様に制御手段17に送り、これに基づいて制
御手段17により上記流出管12及び排気管13に設け
られた各弁12a,13aを電気的に制御して、流出管
12及び排気管13の開閉を行うようにしてもよい。
【0059】次に、タンクローリー(図示せず)から需
要者のタンク(図示せず)等の容器に食用油脂等の粘度
の高い液体1を供給するにあたり、上記の実施例の気液
分離装置を用いて上記液体1から気体を分離させ、所定
量の上記液体1を需要者のタンク等の容器に供給する場
合について説明する。
【0060】ここで、需要者におけるタンク等の容器
が、大気が流入されても良い容器である場合には、図4
に示すように、圧力容体10の収容部14内における液
体1を流出させる流出管12に液体1の量を計測する流
量計19を接続させると共に、この流量計19より流出
管12の下流側の位置に、液体1から分離された気体を
排出する排気管13を接続させるようにした。
【0061】そして、上記流出管12を通して流出され
る液体1の量を流量計19により測定し、このように流
量計19によって測定された液体1と、排気管13を通
して排出される気体とを一緒にしてタンク等に送り込む
ようにした。
【0062】このように排気管13を通して排出される
気体を需要者のタンク等に送り込むようにすると、ミス
ト回収部18における金属デミスター23に付着してい
た液体1が気体に含まれる液分と共に流量計19によっ
て計測されずにタンク等に送り込まれるようになり、上
記流出管12を通して流出される液体1中にある程度の
気体が残存していて、流出管12を通して実際にタンク
等に供給される液体1の量が、流量計19によって測定
された液体1の量より少ない場合であっても、上記排気
管13を通して供給される気体中に含まれる液体1によ
って補われ、実際に供給される液体1の量と流量計19
を通して測定された液体1の量との差がより少なくな
り、所定量の液体1がより正確に需要者のタンク等に供
給されるようになった。
【0063】一方、需要者におけるタンク等の容器が、
真空系タンクや窒素シールタンク等のように大気の流入
をさけるものである場合には、図5に示すように、流出
管12に流量計19を接続させる一方、液体1から分離
された気体を排出する排気管13を流出管12に接続さ
せず、分離された気体を排気管13を通して排気させる
ようにした。
【0064】なお、このように排気管13を通して気体
を排気させる場合であっても、気体中に含まれる液分を
上記のようにミスト回収部18によって回収しているた
め、排気管13を通して排気される気体に液分が少な
く、環境汚染の問題も少なくなった。
【0065】また、タンクローリーに予め所定量の液体
1を積み込み、上記の気液分離装置を用いて液体1から
気体を分離させて需要者のタンク等に供給する場合にお
いては、再度流量計19によって流出管12から流出さ
れる液体1の量を測定する必要がないため、このような
場合には、上記のように流出管12に流量計19を接続
させる必要もない。
【0066】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明に係る気
液分離装置においては、液体と一緒になって気体が流入
管を通して導かれる圧力容体内において、上記液体から
気体を分離させるにあたり、圧力容体内に導かれた液体
を内管の上縁よりオーバーフローさせて圧力容体の収容
部内に導くようにしたため、オーバーフロー時に液体と
一緒に導かれた気体が液体から分離され、圧力容体の収
容部内に供給される液体中に気体が混ざり込むことが少
なくなり、気体が収容部内において充分に液体から分離
されるようになった。
【0067】この結果、この発明に係る気液分離装置を
用いると、食用油脂等のように粘度の高い液体の場合に
おいても、液体中に混入された気体を効率良く分離でき
るようになり、また気体の分離効率が高いため、装置を
小型化させてタンクローリーに搭載させて使用すること
もできるようになった。
【0068】また、この発明に係る気液分離装置におい
て、圧力容体内において分離された気体を排気管に導く
途中にミスト回収部を設け、気体に含まれる液分をこの
ミスト回収部において回収させるようにすると、排気管
から排出される気体に含まれるミストの量が少なくな
り、環境汚染が抑制されると共に、分離時における液体
の損失分も少なくなり、液体の回収性も向上した。
【0069】また、この気液分離装置によって気体を分
離させた液体を、流出管を通してタンク等の容器に供給
するようにした場合、流出管より流出される液体に含ま
れる気体の量が著しく少なくなっているため、流出管よ
り流出される液体の量を流量計によって測定しながら、
正確にタンク等の容器に供給できるようになった。
【0070】更に、圧力容体内において分離された気体
を排出させる排気管を流量計より下流側の位置において
流出管に接続させ、流量計によって測定された液体と一
緒に排気管を通して排出される気体をタンク等に送り込
むようにすると、流出管を通して流出される液体中にあ
る程度の気体が残存していて、流出管を通して実際にタ
ンク等に供給される液体の量が、流量計によって測定さ
れた液体の量より少ない場合であっても、排気管を通し
て供給される気体中における液体によって補われ、実際
に供給される液体の量と流量計を通して測定された液体
の量との差がより少なくなり、所定量の液体を正確にタ
ンク等に供給できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例における気液分離装置によ
って液体中に含まれる気体を分離させるにあたり、圧力
容体の収容部内における液体の液面が下レベルの位置に
ある状態を示す概略断面図である。
【図2】同実施例の気液分離装置により液体中に含まれ
る気体を分離させるにあたり、圧力容体の収容部内にお
ける液体の液面が上レベルの位置にある状態を示した概
略断面図である。
【図3】同実施例の気液分離装置において、圧力容体の
収容部内に供給された液体の液面レベルを検知する検知
手段を変更させた気液分離装置の状態を示す概略断面図
である。
【図4】同実施例の気液分離装置を用いて分離された液
体を、空気が流入されてもよいタンク等の容器に供給す
る状態を示した概略説明図である。
【図5】同実施例の気液分離装置を用いて分離された液
体だけを真空系のタンク等に供給する状態を示した概略
説明図である。
【符号の説明】
1 液体 10 圧力容体 11 流入管 12 流出管 13 排気管 14 収容部 15 内管 16 検知手段 16a フロート 16b センサー 16c 下フロート 16d 上フロート 16e,16f 止め部材 17 制御手段 18 ミスト回収部 19 流量計

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体1と一緒になって気体が流入管11
    を通して導かれる圧力容体10内において上記液体1か
    ら気体を分離させ、液体1を圧力容体10の下部に設け
    られた流出管12を開放させて流出させる一方、気体を
    圧力容体10の上部に設けられた排気管13を開放させ
    て排出させる気液分離装置において、上記圧力容体10
    の内周側において上記流入管11を通して圧力容体10
    内に導かれた液体1を上縁よりオーバーフローさせて圧
    力容体10の収容部14内に導く内管15と、この収容
    部14内に収容された液体1の液面レベルを検知する検
    知手段16と、この検知手段16によって検知された液
    体1の液面レベルに基づいて、上記流出管12と排気管
    13の開閉を制御する制御手段17とを設けたことを特
    徴とする気液分離装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の気液分離装置におい
    て、上記制御手段17として、圧力容体10の収容部1
    4内における液体1の液面レベルが上レベルHに達した
    ことを上記検知手段16が検知した場合に、上記流出管
    12を開放させて上記排気管13を閉塞させる一方、収
    容部14内における液体1の液面レベルが下レベルLに
    達したことを上記検知手段16が検知した場合、上記流
    出管12を閉塞させて上記排気管13を開放させる制御
    手段17を設けたことを特徴とする気液分離装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の気液分離装置に
    おいて、上記圧力容体10内において液体1から分離さ
    れた気体を上記排気管13に導く途中の段階に、気体の
    中に含まれる液分を回収するミスト回収部18を設けた
    ことを特徴とする気液分離装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載され
    た気液分離装置における上記流出管12に、この流出管
    12より流出される液体1の流量を測定する流量計19
    を接続させたことを特徴とする液体供給装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の液体供給装置におい
    て、圧力容体10内で液体1から分離された気体を排出
    する上記排気管13を上記流量計19より下流側の位置
    において流出管12に接続させたことを特徴とする液体
    供給装置。
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