JPH06112703A - 誘電体フィルタ - Google Patents

誘電体フィルタ

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JPH06112703A
JPH06112703A JP28395792A JP28395792A JPH06112703A JP H06112703 A JPH06112703 A JP H06112703A JP 28395792 A JP28395792 A JP 28395792A JP 28395792 A JP28395792 A JP 28395792A JP H06112703 A JPH06112703 A JP H06112703A
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JP
Japan
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dielectric
electrodes
resonator
electrode
resonators
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Application number
JP28395792A
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English (en)
Inventor
Hideki Yamanaka
英樹 山中
Terutaka Sugano
照登 菅野
Masanobu Mitarai
将伸 御手洗
Hisao Sato
久夫 佐藤
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FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 多段フィルタを構成する場合でも帯域幅の制
御が容易で、フィルタ特性のばらつきを少ないくする。 【構成】 貼合せ誘電体基板の内部に内部電極16を形
成すると共に、その一端面と両主表面に外部電極18を
形成し、他端面側から内部電極を切断するような結合調
整用のスリット10を設けて、1/4波長共振ストリッ
プ線路型の共振器12a,…,12cが一端部で連結し
た共振器ブロック14を形成する。外側主表面と外周部
に電極24を有する外側基板22a,22bを、共振器
ブロックの両側に接合して一体化する。入出力結合させ
るには、両側の共振器に外部電極から独立した島状電極
20a,20bを設ける。スリットに別体の結合調整用
誘電体を挿入してもよい。開放面には遮蔽手段を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スリットによって複数
の1/4波長共振ストリップ線路型の共振器を形成した
誘電体フィルタに関するものである。この誘電体フィル
タは、例えばマイクロ波用の各種無線機器などに好適で
ある。
【0002】
【従来の技術】マイクロ波用フィルタとして共振器をス
トリップ線路で構成する形式がある。例えば1/4波長
共振器の場合、誘電体基板上に直線状のストリップ線路
型の共振器導体を設け、その一端が開放となり、他端が
外部電極に短絡されるようにする。ここで共振器導体
は、共振波長の1/4波長の奇数倍の長さに設定する。
実際のフィルタを構成する場合には、複数の上記共振器
導体を誘電体基板上に並べて短絡側を共通に接続し、隣
接する共振器導体の間隔はフィルタ特性に対応した結合
強度となる所定の距離に定める。
【0003】このようなストリップ線路型フィルタで
は、各共振器導体を平面的に配置している。例えば、誘
電体基板上にスクリーン印刷法によって所定形状に導電
ペーストを付着させるか、あるいは誘電体基板の表面に
所定形状となるように電極形成部をやや窪ませる加工を
施し、その内部に導電ペーストを充填する。その後、誘
電体基板を加熱処理して導電ペーストを焼き付け、所望
の電極パターンを形成する。また別の例としては、2枚
の誘電体基板の間に、予め打抜きあるいはエッチングな
どにより所定の形状に成形した薄肉導電板(共振器導
体)を挾み込むトリプレート構造もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これら従来のストリッ
プ線路型フィルタは、いずれにしても同一の誘電体基板
上に共振器導体を形成する構成であり、フィルタの帯域
は共振器導体の間隔による結合状態で決まるため、特に
フィルタを小形化する場合に所望の帯域を制御すること
が難しい。
【0005】スクリーン印刷による共振器パターンの形
成は、一般に印刷精度が悪く、周波数及び結合が変化す
るため、トリミングが必要となる。また誘電体基板に凹
部を形成して導電材料を充填する場合は、不必要な部分
にまで導電材料が付着してしまうため、それを除去しな
ければならず、煩雑な作業が要求される。更にトリプレ
ート構造の場合は、導電板の存在によって、その厚み分
だけ両誘電体基板の間に隙間が生じるため、等価誘電率
が低下し、寸法をさほど小さくできない。また導電板の
厚みの部分の遮蔽対策も必要となる。誘電体基板を重ね
合わせるときに寸法的なずれが発生し易く、所望の特性
が得られ難い。
【0006】本発明の目的は、上記のような従来技術の
欠点、即ちスクリーン印刷による電極寸法のばらつきの
問題、凹部への導電ペーストの塗布の困難性、及びトリ
プレート構造における導電板電極の厚みによる不具合、
重ね合わせ時の寸法のずれ等を解決でき、且つ多段フィ
ルタを構成する場合でも帯域幅の制御が容易で、フィル
タ特性のばらつきが少ない誘電体フィルタを提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の1/4
波長共振ストリップ線路型の共振器を一体的に形成した
誘電体フィルタである。この誘電体フィルタは、貼合せ
誘電体基板の内部に内部電極を形成すると共に、その一
端面と両主表面に外部電極を形成し、該貼合せ誘電体基
板に他端面側から内部電極を切断するような結合調整用
のスリットを設けて、1/4波長共振ストリップ線路型
の複数の共振器が一端部で連結した共振器ブロックを形
成し、外側主表面と外周部に電極を備えている外側基板
を前記共振器ブロックの両側に接合して一体化した構造
をなしている。この誘電体フィルタに入出力結合をさせ
るには、例えば両側に位置する共振器の外周面の開放端
近傍に外部電極から独立した島状電極を設け、それらを
入出力結合電極とすればよい。
【0008】また共振器ブロックのスリットに別体の結
合調整用誘電体を挿入することによって隣接する共振器
間の結合度を調整することもできる。また共振器ブロッ
クの少なくとも開放面を覆うように、金属板や導体を被
覆した誘電体基板などの遮蔽手段を設ける。勿論、全体
に金属製ケースを被せる構成でもよい。
【0009】
【作用】結合調整用のスリットで内部電極を切断するよ
うに共振器ブロックを区切ることによって独立した複数
の共振器が形成され、各共振器は、内部及び外部の電極
によって1/4波長共振型ストリップ線路形式となる。
従って共振器ブロックの一端面の外部電極が付着してい
る面が短絡面であり、それと反対側の無電極端面が開放
面である。各共振器を区切っている結合調整用のスリッ
トは、その幅に応じて隣接する共振器間の結合度を調整
する。また該スリット内に別体の結合調整用誘電体を挿
入すると、その材質、厚み、構造などによって隣接する
共振器間の結合度を調整できる。
【0010】共振器ブロックには、上記の共振器が複数
個並設され、それらの間に結合調整用スリットや結合調
整用誘電体が配置された構造となるから、所望段数の誘
電体フィルタを容易に製造できる。また単一の共振器ブ
ロックにスリットを入れて各共振器に分離する構造であ
るから、各共振器の特性のばらつきが少ない。
【0011】
【実施例】図1は本発明に係る誘電体フィルタの一実施
例を示す説明図であり、Aは分解した状態を、Bは組み
立てた状態を示している。これは3個の共振器を有する
3段フィルタの場合である。この誘電体フィルタは、貼
合せ誘電体基板に2本のスリット10を形成して3個の
共振器12a,12b,12cに区分した共振器ブロッ
ク14を有する構造である。なお図面を分かり易くする
ため、各図において電極形成部分に影線を施し、無電極
部分(誘電体の素地が露出している部分)には細かな点
々を付して表している。
【0012】図2に示すように、貼合せ誘電体基板30
は、所定の電極を有する2枚の誘電体基板32a,32
bを接着剤で貼り合わせた構造である。誘電体基板32
a,32bは、例えばチタン酸バリウム系など、通常マ
イクロ波用フィルタに使用しているマイクロ波用高誘電
率材料の焼結体であり、所定の厚みと幅を有する。誘電
体基板32aには、図面右手前側の端面を除く外面に銀
ペースト34を塗布して焼き付ける。同様に、誘電体基
板32bには、図面右手前側の端面を除く外面に銀ペー
スト34を塗布して焼き付ける。そして両者を接着剤な
どで接合する。これによって、内部全体に内部電極が形
成され、同時に一端面と両主表面に外部電極が形成され
た貼合せ誘電体基板が得られる。
【0013】図1に立ち戻って、共振器ブロック14に
おける内部電極を符号16で示し、外部電極を符号18
で示す。これは、前記のような貼合せ誘電体基板に、内
部電極を切断するような結合調整用のスリット10を形
成することによって製作できる。これによって内部電極
16は無電極端面で3本に分離し、それぞれが共振器1
2a,…,12cの内導体となる。ここでは、両側に位
置する共振器12a,12cの外周面の開放面側に外部
電極18から独立した島状電極20a,20bを設け、
それらを入出力結合電極としている。島状電極20a,
20bは、予め誘電体基板にスクリーン印刷などで所定
の形状に銀ペーストを形成して焼き付けたものでもよい
し、焼き付けた外部電極の一部を切削することによって
形成してもよい。更に前記の共振器ブロック14の両側
に外側基板22a,22bを接合する。これら外側基板
22a,22bは、外側主表面と外周部に電極24を有
する構造である。これら外側基板22a,22bは、必
ずしも誘電体共振器と同一材質である必要はなく、誘電
体共振器より誘電率が低い材料(例えばフォルステライ
トなど)でもよい。
【0014】各共振器12a,…,12cは、基本的に
はほぼ同様の形状であり、内部電極16によって1/4
波長共振のストリップ線路が形成される構成である。各
共振器12a,…,12cは、その外部電極18あるい
は島状電極20a,20bをトリミングすることによ
り、それぞれ共振周波数あるいは入出力結合を微調整す
ることができる。そしてスリット10の幅によって隣接
する共振器間の結合を調整する。
【0015】図3は本発明の他の実施例を示している。
基本的な構造は図1の場合と同様であるので、対応する
部材に同一符号を付し、それらについての記載は省略す
る。この実施例の特徴は、結合調整用のスリットに、別
体の結合調整用誘電体26を挿入した点である。この結
合調整用誘電体26の材質(特に誘電率)、厚さ、構造
(穴の有無や形成位置、電極とは接続しない導体の有無
や形成位置など)によって、隣接する共振器間の結合度
をより自由に調整可能となる。この結合調整用誘電体2
6は、外周面に電極(アース電極)を有する構造として
もよい。
【0016】図4に示すように、通常、このような誘電
体フィルタ40には、金属製ケース42を被せて遮蔽
し、回路基板に実装する。金属製ケース42は、底面が
開口しており、底面の側部外向きに4個のアースタブ4
4を突設すると共に上面に貫通した長窓46を設けた構
造である。島状電極が底面で露出する向きに誘電体フィ
ルタ40を金属製ケース42内に装着し、長窓46から
半田を流し込んで両者の機械的固定と電気的接続を行
う。この誘電体フィルタは回路基板上に面実装できる。
回路基板上に載せて島状電極を回路基板の入出力パター
ンに接続すると共にアースタブ44も回路基板のアース
パターンに半田付けして電気的接続と機械的固定を行
う。
【0017】上記のようなストリップ線路型の誘電体共
振器は、貼合せ誘電体基板中に形成した内部電極によっ
て1/4波長共振器が形成され、それが外部電極で短絡
したものとなる。従って、基本的には共振器の長さ寸法
(内部電極の長さ)で共振波長(言い換えると共振周波
数)が決まる。また共振器の幅が大きいほど共振周波数
は低くなり、厚さ(内部電極と外部電極との間隔)が小
さくなるほど共振周波数は低くなる。各共振器は、間に
位置する結合調整用のスリット(空隙)あるいは別体の
誘電体によって段間の結合調整が行われ、それによって
所望のフィルタ特性が発現する。そのため入出力結合を
行う島状電極の位置を変えずに、所望の種々のフィルタ
特性に調整することも可能である。なお入出力は共振器
の内部電極と島状電極との間の容量によって結合する。
【0018】結合調整用誘電体には、中央開口部や切り
込み部を形成してもよい。開口部の形状は任意であり、
複数個あってもよい。また導体膜を設けてもよい。但し
導体膜は共振器の電極には接触しないように形成する。
導体膜は片面のみに設けてもよいし、両面に設けてもよ
い。また導体膜は、外部電極に接続される構成でもよ
い。導体膜によって電磁界を制御できるから、これによ
って隣接する誘電体共振器間の結合度を調整し、フィル
タ特性を制御することが可能である。
【0019】両側の共振器12a,12cに形成する島
状電極20a,20bは、外側基板22a,22bの外
側主表面まで延設されているような形状としてもよい。
そのようにすると、面実装時に半田付け部(フィレッ
ト)が目視確認できるようになり、実装の確実性を高
め、作業の容易化を図ることができる。その場合、金属
製ケースの形状を変えるか、開放面及びその近傍のみに
遮蔽手段(金属板あるいは導体膜付きの誘電体基板な
ど)を取り付けることになる。別の導体膜付き誘電体基
板を装着する代わりに、共振器ブロックの開放面側に、
該開放面と平行に内部電極に達するようなスリットを形
成し、そのスリットの壁面を開放面として、共振器ブロ
ックの残りの部分を利用して導体膜を形成し遮蔽手段と
して使用することも可能である。いずれにしても、開放
面側に設けた金属板あるいは導体膜が遮蔽効果を発揮
し、回路基板に面実装した時に外壁全体がほぼ導体(電
極や金属板など)で囲まれた状態となり、入出力間での
電波飛びによる不要な結合を阻止して、減衰特性を向上
させる。
【0020】上記の両実施例はスリットを2本形成した
3段フィルタの例であるが、本発明は2段もしくは4段
以上の多段誘電体フィルタにも適用できることは言うま
でもない。入出力結合用の島状電極は、誘電体フィルタ
の上下面に配置する構成でもよい。
【0021】
【発明の効果】本発明は上記のように、貼合せ誘電体基
板の内部と外部に電極を形成し、スリットで複数の共振
器に区分することによって、複数の1/4波長共振スト
リップ線路型共振器が連結した共振器ブロックを構成で
き、所望の段数のフィルタを容易に作製できる。これに
よってフィルタを、より一層小形化でき、実装する際に
占有面積を小さくでき、機器の小形化に有利である。ま
た各共振器は、単一の貼合せ誘電体基板から連続して作
製されるため、各共振器の特性のばらつきも少なくな
る。
【0022】共振器間の結合度合は、スリットの幅や、
別部材としてスリットに挿入する誘電体の材質、寸法、
構造などを変えることで、容易に制御でき、帯域幅を調
整できる。更に本発明では、外部電極と島状電極(入出
力結合電極)が実装基板の回路パターンに面接合できる
ため、整合が取り易い利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る誘電体フィルタの一実施例を示す
説明図。
【図2】それに用いる貼合せ誘電体基板の説明図。
【図3】本発明に係る誘電体フィルタの他の実施例を示
す分解斜視図。
【図4】誘電体フィルタへの金属製ケースの装着を示す
分解斜視図。
【符号の説明】
10 スリット 12a,12b,12c 共振器 14 共振器ブロック 16 内部電極 18 外部電極 20a,20b 島状電極 22a,22b 外側基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 久夫 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貼合せ誘電体基板の内部に内部電極を形
    成すると共に、その一端面と両主表面に外部電極を形成
    し、該貼合せ誘電体基板に他端面側から内部電極を切断
    するような結合調整用のスリットを設けて、1/4波長
    共振ストリップ線路型の複数の共振器が一端部で連結し
    た共振器ブロックを形成し、外側主表面と外周部に電極
    を備えている外側基板を前記共振器ブロックの両側に接
    合して一体化した構造をなしている誘電体フィルタ。
  2. 【請求項2】 両側に位置する共振器の外周面の開放面
    側近傍に外部電極から独立した島状電極を設け、両島状
    電極を入出力結合電極とする請求項1記載の誘電体フィ
    ルタ。
  3. 【請求項3】 共振器ブロックのスリットに結合調整用
    誘電体を挿入した請求項1又は2記載の誘電体フィル
    タ。
  4. 【請求項4】 共振器ブロックの開放面側に遮蔽手段を
    設けた請求項1、2又は3記載の誘電体フィルタ。
JP28395792A 1992-09-29 1992-09-29 誘電体フィルタ Pending JPH06112703A (ja)

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6152003A (ja) * 1984-08-21 1986-03-14 Murata Mfg Co Ltd 誘電体フイルタ
JPH0242801A (ja) * 1988-08-01 1990-02-13 Tdk Corp 容量調整用接着剤及び容量調整構造
JPH03145803A (ja) * 1989-11-01 1991-06-21 Fujitsu Ltd 誘電体フィルタ

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