JPH0611030Y2 - ゴルフカート - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は、ゴルフプレイヤーやキャディが、そのキャデ
ィバッグを運搬するために用いている、動力により走行
自在なゴルフカートの改良に関する。

《従来の技術》 既に、ブルフカートには、手押し式、電動式、エンジン
式等各種のものが用いられており、電動式の動力源とし
てはバッテリが用いられている。

しかし、当該従来の電動式ゴルフカートによるときは、
上記バッテリの充電設備を用意しておかねばならないだ
けでなく、当該充電に可成りの手間と労力を必要とする
ことになるだけでなく、一回の充電走行距離も、それほ
ど大きなものではないため、再三充電を行なわなければ
ならず不用意に放電状態のまま放置してしまい、使用し
ようとしたとき使うことができないといったことにもな
る難点を有している。

《考案が解決しようとする課題》 本考案は上記従来の難点に鑑み検討されたもので、太陽
電池パネルをカート本体に付帯させて、太陽光を受ける
ことにより得られる太陽電池パネルの出力によって、バ
ッテリを充電しておくようにし、これにより特に充電設
備を設けておいたり、これを用いて充電のための作業を
行うといった不便を解消し、使用に際しあわてて充電し
なければないといったことからも解放されるようにする
だけでなく、上記の太陽電池パネルを、ゴルフカートに
搭載する際の開閉扉として活用することで、別途キャデ
ィバッグを拘束するための締め帯などを具備させること
なく、また危険な場所は打球避けとして、当該太陽電池
パネルの裏側にかくれることもでき、しかも、走行中に
この太陽電池パネルの受光面を斜め上方へ指向させるよ
う保持することで、太陽光の効率的な利用を可能にしよ
うとするのが、その目的である。

《課題を解決するための手段》 本願請求項(1)のゴルフカートは、上記の目的を達成す
るためカート本体が、走行車輪とキャディバッグの受承
座を備えたローフレームと、このローフレームから立設
したハンドルを有するメインフレームと、このメインフ
レームと上記ローフレームから前方側へ延設された夫々
アッパーホルダとローホルダとからなり、このカート本
体にバッテリ、モータ、減速ギヤ、速度コントローラを
設けることで、バッテリにより駆動されるモータの回転
が、減速ギヤを介して前記走行車輪としての駆動輪を、
速度コントローラにより変速自在に回転駆動するように
したものにおいて、上記バッテリをチャージコントロー
ラを介して充電可能とした太陽電池パネルを、前記のア
ッパーホルダとローホルダの前端部である各一対の支承
腕端に、搭載したキャディバッグの前面側が、開閉自在
となるよう取り付けられていると共に、閉成状態にある
当該太陽電池パネルの受光面が、斜め上方へ指向する先
低後高の傾斜状態に保持されてなるゴルフカートを提供
しようとするものであり、請求項(2)にあっては、上記
請求項(1)において、太陽電池パネルのアッパーホルダ
とローホルダへの取付構成が、板状である太陽電池パネ
ルの一側部を、上下配置であるアッパーホルダとローホ
ルダの一側各支承腕端に蝶着し、当該太陽電池パネルの
他側部に設けた脱着部が、上記アッパーホルダとローホ
ルダの他側各支承腕端に設けた受承脱着部と、脱着自在
に固定されていることを、その内容としている。

《作用》 太陽電池パネルは、カート本体に搭載されたキャディバ
ッグの前面にあって、開閉自在であるから、当該バッグ
の搭載後、太陽電池パネルを閉成状態にしてやれば、キ
ャディバッグの不本意な倒出等が阻止されると共に、ハ
ンドルをもって走行させている際、かがみ込むことで、
すでに太陽電池パネルを球避けとして利用することもで
きる。

しかも、この太陽電池パネルは傾斜状態にて保持されて
いるので、太陽光の有効利用ができ、同上パネルの受光
による発生出力が、バッテリを必要かつ十分に充電する
ので、日中の走行時にバッテリが使用不能となったり、
また翌日の稼動に際し、バッテリが放電し尽されている
といったことも回避されることとなる。

また請求項(2)によるときは、太陽電池パネルがカート
本体に対し、着脱自在なるよう開閉扉のように蝶着され
ているので、ドアを開閉操作すると同じ手軽さで、迅速
かつ容易にキャディバッグの積み卸し作業を行うことが
できる。

《実施例》 本考案を第１図乃至第３図に示す実施例によって詳記す
れば、既知の如くカート本体１は、前輪2aと、駆動輪2b
となる後輪とからなる走行車輪２、そしてキャディバッ
グＡを載置するため、前輪2a側に設けた受承座３とを具
備しているローフレーム４と、このローフレーム４の駆
動輪2b側から斜め後方へ向けて、固定ナット５の締め付
けなどにより着脱自在に立設したハンドル6a付きのメイ
ンフレーム６とを有している。

さらに、これまた従来のものと同じく上記のメインレフ
ーム６とローフレーム４からは、何れも斜め上方に向け
て平行状にＵ字状に曲成された夫々アッパーホルダ７と
ローホルダ８とが延設されており、第３図の９はローフ
レーム４を分解、組立てする際用いる固定用ピンを示し
ている。

ここで、図中7a,7aは上記アッパーホルダ７の左右端部
を斜め下方へ向け曲成した支承腕端を示し、8a,8aは上
記支承腕端7a,7aに対応して左右端部を斜め上方へ向け
曲成した支承腕端を示し、これらの支承腕端7a,7a、8a,
8aは、前方斜め上方へ指向する一傾斜面内に配設されて
いる。

また、第３図に示す如くローフレーム４上には、電源と
してのバッテリ10が取り付けられていると共に、図示さ
れていないモータ、減速ギヤも備えられていて、前記メ
インフレーム６のハンドル6aに取り付けられている速度
コントローラ11の操作によって、バッテリ10を電源と
し、所望の速度と所要回転方向にて、モータの回転が、
減速ギアを介して駆動輪2bに伝動されるようにしてあ
る。

本考案は、上記の如き構成をもったカート本体１の適所
に、上記バッテリ10を、図示しないチャージコントロー
ラを介して充電することとなる太陽電池パネル12が、設
けられているのである。

すなわち、太陽電池パネル12として図示したものは、矩
形板状に形成されたパネル本体12a内に、多数の太陽電
池12bが接続配置され、その受光面直上には合成樹脂等
による透光閉蓋12cが閉覆されており、この太陽電池パ
ネル12は、受承座３上に載置され、かつアッパーホルダ
７とローホルダ８に支承されたキャディバッグＡの前面
側を開閉可能なるようカート本体１に取り付けられてい
る。

図示例では、上記太陽電池パネル12の開閉自在な取付手
段として、第２図に明示されているように、太陽電池パ
ネル12の一側部が、上下配置であるアッパーホルダ７の
支承腕端7a、ローホルダ８の支承腕端8aに夫々ヒンジ13
a,13bにより蝶着されており、第２図のように太陽電池
パネル12を開動させて支承腕端7a,7a、8a,8a間を開成さ
せた状態から、太陽電池パネル12を閉動することによ
り、パネル本体12aの他側部に上下配置にて設けた磁性
片等による脱着部14a,14bが、アッパーホルダ７とロー
ホルダ８の上記とは反対側の支承腕端7a,8aに設けた磁
石等による受承脱着部15a,15bに当接固定され、支承腕
端7a,7a、8a,8a間が太陽電池パネル12により閉成状態に
保持されるようにしてある。

上記のゴルフカートを用いるには、従来のものと同じよ
うに操作すればよいが、走行中に太陽光が太陽電池パネ
ル12の太陽電池12bに照射されることで、その出力によ
りバッテリ10が充電され、当該バッテリ10を電源として
駆動輪2bが駆動されるのであり、キャディバッグＡの積
み卸しには、太陽電池パネル12を開閉作動すればよい。

《考案の効果》 本考案は上記のようにして構成されるものであるから、
太陽電池パネルの出力により、バッテリが走行中に充電
され、別途充電装置を備えたり、充電を人為的に行うこ
とも必要なく、太陽電池パネルがキャディバッグの開閉
扉として兼用されるので、その開閉操作だけで当該バッ
グの積み卸しができ、かつ適切な傾斜状態にて走行する
こととなるので、太陽光の入射効率も良好となり、また
打球による危険から身を守る際にも、太陽電池パネルの
裏側へかがむだけで、これを活用することができる等の
効果をあげ得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係るゴルフカートの正面図、第２図
は、太陽電池パネルの開成状態における同上カートの正
面図、第３図は第１図のものの側面図を示している。 １……カート本体 ２……走行車輪 2b……駆動輪 ３……受承座 ４……ローフレーム ６……メインフレーム 6a……ハンドル ７……アッパーホルダ 7a……支承腕端 ８……ローホルダ 8a……支承腕端 10……バッテリ 11……速度コントローラ 12……太陽電池パネル 13a,13b……ヒンジ 14a,14b……脱着部 15a,15b……受承脱着部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】カート本体が、走行車輪とキャディバッグ
   の受承座を備えたローフレームと、このローフレームか
   ら立設したハンドルを有するメインフレームと、このメ
   インフレームと上記ローフレームから前方側へ延設され
   た夫々アッパーホルダとローホルダとからなり、このカ
   ート本体にバッテリ、モータ、減速ギヤ、速度コントロ
   ーラを設けることで、バッテリにより駆動されるモータ
   の回転が、減速ギヤを介して前記走行車輪としての駆動
   輪を、速度コントローラにより変速自在に回転駆動する
   ようにしたものにおいて、上記バッテリをチャージコン
   トローラを介して充電可能とした太陽電池パネルを、前
   記のアッパーホルダとローホルダの前端部である各一対
   の支承腕端に、搭載したキャディバッグの前面側が、開
   閉自在となるよう取り付けられていると共に、閉成状態
   にある当該太陽電池パネルの受光面が、斜め上方へ指向
   する先低後高の傾斜状態に保持されてなるゴルフカー
   ト。
2. 【請求項２】太陽電池パネルのアッパーホルダとローホ
   ルダへの取付構成が、板状である太陽電池パネルの一側
   部を、上下配置であるアッパーホルダとローホルダの一
   側各支承腕端に蝶着し、当該太陽電池パネルの他側部に
   設けた脱着部が、上記アッパーホルダとローホルダの他
   側各支承腕端に設けた受承脱着部と、脱着自在に固定さ
   れている請求項(1)記載のゴルフカート。