JPH06108119A - 金属粉末の製造方法 - Google Patents
金属粉末の製造方法Info
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- JPH06108119A JPH06108119A JP28540892A JP28540892A JPH06108119A JP H06108119 A JPH06108119 A JP H06108119A JP 28540892 A JP28540892 A JP 28540892A JP 28540892 A JP28540892 A JP 28540892A JP H06108119 A JPH06108119 A JP H06108119A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】Ti合金等の活性金属の微粉末を汚染せず、ア
トマイズ法で生成する方法を提供する。 【構成】円柱状あるいはシート状の溶融金属流を当該供
給管内を流下させてアトマイズノズルに供給するに際
し、スプラッシュあるいは揺動のない安定した溶融金属
流を生成するため、溶融金属材料供給管内のガス空塔速
度基準のレイノルズ数を層流範囲に制御して、前記溶融
金属流が当該供給管内壁に接触しないように管中心部を
流下させる。
トマイズ法で生成する方法を提供する。 【構成】円柱状あるいはシート状の溶融金属流を当該供
給管内を流下させてアトマイズノズルに供給するに際
し、スプラッシュあるいは揺動のない安定した溶融金属
流を生成するため、溶融金属材料供給管内のガス空塔速
度基準のレイノルズ数を層流範囲に制御して、前記溶融
金属流が当該供給管内壁に接触しないように管中心部を
流下させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は溶融金属材料、特に活
性成分を含む溶融金属材料から噴霧法によって金属粉末
を製造する方法に係り、特に耐火物との接触を可及的に
抑制し溶融金属の酸化を防止するのに好適な金属粉末の
製造方法に関する。
性成分を含む溶融金属材料から噴霧法によって金属粉末
を製造する方法に係り、特に耐火物との接触を可及的に
抑制し溶融金属の酸化を防止するのに好適な金属粉末の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶融金属材料から粉末材料を生成する技
術は一般に広く用いられている。特に、近年はTi等の
活性成分を主成分とする合金の微粉末に対する需要が高
まっている。これに対応するため、耐火物と溶融金属と
の接触を抑制する方式の粉末製造法が試みられようとし
ており、次のような方法が検討されている。
術は一般に広く用いられている。特に、近年はTi等の
活性成分を主成分とする合金の微粉末に対する需要が高
まっている。これに対応するため、耐火物と溶融金属と
の接触を抑制する方式の粉末製造法が試みられようとし
ており、次のような方法が検討されている。
【0003】(A) 回転電極法 この方法は、目標成分の合金を棒状に成形して消耗電極
とし、高速回転装置に取付けて10000〜50000
rpmの程度の高速回転させ、最も一般的にはプラズマ
あるいはアーク放電によって当該電極の端部を溶解して
滴状に分裂させ、粉末を生成する方法である。一般に粉
末が生成する部分は不活性ガスで置換されており、清浄
な粉末が生成可能とされている。
とし、高速回転装置に取付けて10000〜50000
rpmの程度の高速回転させ、最も一般的にはプラズマ
あるいはアーク放電によって当該電極の端部を溶解して
滴状に分裂させ、粉末を生成する方法である。一般に粉
末が生成する部分は不活性ガスで置換されており、清浄
な粉末が生成可能とされている。
【0004】しかしながら、上記した従来の方法は技術
的安定性、経済性が不十分であり、それぞれ次のような
問題点がある。すなわち、回転電極法は遠心力による粉
末生成のため微粉化に限界があり、実質的に100〜2
00ミクロンが限界である。電極の回転数を増せば原理
的には微粒化するが、現状の高速回転装置では5000
0rpm程度が性能の限界であり、市場の要求が強くな
りつつある50ミクロン程度の微粉末の収率は極端に低
い。
的安定性、経済性が不十分であり、それぞれ次のような
問題点がある。すなわち、回転電極法は遠心力による粉
末生成のため微粉化に限界があり、実質的に100〜2
00ミクロンが限界である。電極の回転数を増せば原理
的には微粒化するが、現状の高速回転装置では5000
0rpm程度が性能の限界であり、市場の要求が強くな
りつつある50ミクロン程度の微粉末の収率は極端に低
い。
【0005】(B) ガスアトマイズ この方法は、上部の溶解室で目標成分の合金を溶解し、
下部のアトマイズタンクへその溶湯を流下させる際に、
その溶湯流にアルゴンや窒素等の不活性ガスを高速で噴
射させることにより、溶湯流を霧化分散し粉末を生成す
る方法である。このガスアトマイズ方法では50ミクロ
ン程度の微粉末も容易に得ることができる。
下部のアトマイズタンクへその溶湯を流下させる際に、
その溶湯流にアルゴンや窒素等の不活性ガスを高速で噴
射させることにより、溶湯流を霧化分散し粉末を生成す
る方法である。このガスアトマイズ方法では50ミクロ
ン程度の微粉末も容易に得ることができる。
【0006】しかしながら、一般的なガスアトマイズ方
法では、合金の溶解を耐火物ルツボ内で行うため、T
i、Zr、希土類金属のような耐火物と反応しやすい金
属を多量に含む合金を溶解すると酸素ピックアップ等の
汚染が生じてしまう。このため、溶解室内で次のような
溶解法をとれば汚染させることなく、上記金属を主成分
とする合金を溶解することが可能となることがわかって
きた。
法では、合金の溶解を耐火物ルツボ内で行うため、T
i、Zr、希土類金属のような耐火物と反応しやすい金
属を多量に含む合金を溶解すると酸素ピックアップ等の
汚染が生じてしまう。このため、溶解室内で次のような
溶解法をとれば汚染させることなく、上記金属を主成分
とする合金を溶解することが可能となることがわかって
きた。
【0007】(1) コールドクレーシブル法:水冷の銅製
モールド内で合金材料を浮遊溶解させ、当該モールドの
底部から非接触で溶融合金を流出させ、これをアトマイ
ズノズル装置に供給してガス噴霧し粉末を製造する。 (2) ドリップ法:回転電極法の場合と同様に、目標成分
の合金を棒状に成形し、これを垂直に懸架して低速で回
転させながら、端部に誘導コイルを配置して溶解し溶融
合金を流下させ、これをアトマイズノズル装置に供給し
てガス噴霧し粉末を製造する。
モールド内で合金材料を浮遊溶解させ、当該モールドの
底部から非接触で溶融合金を流出させ、これをアトマイ
ズノズル装置に供給してガス噴霧し粉末を製造する。 (2) ドリップ法:回転電極法の場合と同様に、目標成分
の合金を棒状に成形し、これを垂直に懸架して低速で回
転させながら、端部に誘導コイルを配置して溶解し溶融
合金を流下させ、これをアトマイズノズル装置に供給し
てガス噴霧し粉末を製造する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法で溶解して溶融合金を流出または流下させ、アトマ
イズノズルからガス噴霧し粉末を製造しても、酸素ピッ
クアップ等の汚染は十分に軽減できないことがわかっ
た。これは、溶解室からアトマイズタンクへ溶融合金が
流出または流下する時に、両者の間に設けられた溶融材
料供給管の耐火物に溶融合金が接触することに起因す
る。
方法で溶解して溶融合金を流出または流下させ、アトマ
イズノズルからガス噴霧し粉末を製造しても、酸素ピッ
クアップ等の汚染は十分に軽減できないことがわかっ
た。これは、溶解室からアトマイズタンクへ溶融合金が
流出または流下する時に、両者の間に設けられた溶融材
料供給管の耐火物に溶融合金が接触することに起因す
る。
【0009】この発明は、この問題点に対処するため、
金属材料、特に活性成分を多量に含む原料合金を溶解装
置にて調製した後に、その溶融金属材料を流下させる際
の耐火物との接触を避けてアトマイズノズルに供給し粉
末を製造する方法を提案しようとするものである。
金属材料、特に活性成分を多量に含む原料合金を溶解装
置にて調製した後に、その溶融金属材料を流下させる際
の耐火物との接触を避けてアトマイズノズルに供給し粉
末を製造する方法を提案しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、溶融金属材
料の円柱状あるいはシート状の流れを、下記(1)式の
条件を満足するガス流と共に円形断面または矩形断面の
溶融金属材料供給管内を落下させ、その落下流に対し不
活性ガスを噴射させることにより当該溶融金属材料を粉
砕、冷却することを特徴とする金属粉末の製造方法を要
旨とするものである。 R=D×Vg/νg≦2300 …(1) R:レイノルズ数 D:溶融金属材料供給管の内径(m) Vg:溶融金属材料供給管内のガス流速(m/sec) νg:ガスの動粘度(m2/sec)
料の円柱状あるいはシート状の流れを、下記(1)式の
条件を満足するガス流と共に円形断面または矩形断面の
溶融金属材料供給管内を落下させ、その落下流に対し不
活性ガスを噴射させることにより当該溶融金属材料を粉
砕、冷却することを特徴とする金属粉末の製造方法を要
旨とするものである。 R=D×Vg/νg≦2300 …(1) R:レイノルズ数 D:溶融金属材料供給管の内径(m) Vg:溶融金属材料供給管内のガス流速(m/sec) νg:ガスの動粘度(m2/sec)
【0011】
【作用】この発明方法を実施するための装置としては、
密閉構造のチャンバー内に設置した例えばコールドクル
ーシブル法やドリップ法の原料合金溶解装置で溶解した
溶融金属を、溶融金属材料供給管を介してアトマイズノ
ズル装置に供給してガス噴霧し、粉末を製造する方式の
微粉末製造装置を用いる。
密閉構造のチャンバー内に設置した例えばコールドクル
ーシブル法やドリップ法の原料合金溶解装置で溶解した
溶融金属を、溶融金属材料供給管を介してアトマイズノ
ズル装置に供給してガス噴霧し、粉末を製造する方式の
微粉末製造装置を用いる。
【0012】アトマイズは溶融金属の酸化を抑制するた
め不活性ガスアトマイズ法を適用すると共に、微粉末の
生成に好適なコンファインド型ノズルを使用する。コン
ファインド型ノズルでは、ガスの吹上げを抑えるため、
ガス流の中に溶融金属材料供給管を一部突出させる。こ
れは、コンファインド型ノズルの場合は、ガス噴射のエ
ゼクター効果により、ガスジェットで囲まれた部分の排
気作用によって、溶解装置内蔵のチャンバーからガス噴
射ジェットに吸引される気流が生成し、溶融金属材料供
給管の内部を大量のガスが流れることになる。このこと
は、溶融金属の流下の不安定を招き、液面からスプラッ
シュが発生して供給管の管内面に付着したり、溶融金属
流の揺動によって耐火物の管内面の全体に接触して流れ
落ちる状態となるため、これを防止するため、この発明
では原料合金溶解装置で溶解した溶融金属を上記(1)
式の条件を満足するガス流と共に溶融金属材料供給管内
を落下させる手段をこうじたのである。
め不活性ガスアトマイズ法を適用すると共に、微粉末の
生成に好適なコンファインド型ノズルを使用する。コン
ファインド型ノズルでは、ガスの吹上げを抑えるため、
ガス流の中に溶融金属材料供給管を一部突出させる。こ
れは、コンファインド型ノズルの場合は、ガス噴射のエ
ゼクター効果により、ガスジェットで囲まれた部分の排
気作用によって、溶解装置内蔵のチャンバーからガス噴
射ジェットに吸引される気流が生成し、溶融金属材料供
給管の内部を大量のガスが流れることになる。このこと
は、溶融金属の流下の不安定を招き、液面からスプラッ
シュが発生して供給管の管内面に付着したり、溶融金属
流の揺動によって耐火物の管内面の全体に接触して流れ
落ちる状態となるため、これを防止するため、この発明
では原料合金溶解装置で溶解した溶融金属を上記(1)
式の条件を満足するガス流と共に溶融金属材料供給管内
を落下させる手段をこうじたのである。
【0013】すなわち、この発明では、溶融金属流を当
該供給管の管内面に接触することなく安定して管内中心
部を落下させるためには、溶融金属材料供給管内のガス
空塔速度を制御して空塔速度基準のレイノルズ数Rを層
流範囲とする必要があり、その条件として上記(1)式
を満足するガス流と共に溶融金属材料供給管内を落下さ
せることとしたのである。ここで、レイノルズ数Rを2
300以下と限定したのは、レイノルズ数Rが2300
を超えると、溶融金属流が当該供給管の内面に接触し酸
化するとともに、ブロッキング(溶湯の閉塞)も発生す
るためである。
該供給管の管内面に接触することなく安定して管内中心
部を落下させるためには、溶融金属材料供給管内のガス
空塔速度を制御して空塔速度基準のレイノルズ数Rを層
流範囲とする必要があり、その条件として上記(1)式
を満足するガス流と共に溶融金属材料供給管内を落下さ
せることとしたのである。ここで、レイノルズ数Rを2
300以下と限定したのは、レイノルズ数Rが2300
を超えると、溶融金属流が当該供給管の内面に接触し酸
化するとともに、ブロッキング(溶湯の閉塞)も発生す
るためである。
【0014】上記(1)式の条件を満足するには、溶融
金属材料供給管内のガス流速Vgを所定量以下に制御す
ればよい。ガス流速Vgは、溶融金属材料供給管内のガ
ス流量Qgと下記(2)式の関係にあるため、ガス流量
Qgを制御すればガス流速Vgを制御できる。 Vg=Qg/(π・D2/4) …(2)
金属材料供給管内のガス流速Vgを所定量以下に制御す
ればよい。ガス流速Vgは、溶融金属材料供給管内のガ
ス流量Qgと下記(2)式の関係にあるため、ガス流量
Qgを制御すればガス流速Vgを制御できる。 Vg=Qg/(π・D2/4) …(2)
【0015】ここで、ガス噴射ノズル上部の原料合金の
溶解装置を内蔵する溶解室に、流量制御機構を有するガ
ス媒体の供給配管を接続しておき、所定流量のガス媒体
を溶融金属材料供給室内に送給することによって、溶融
金属材料供給管内を流れるガス流量Qg、ガス流速Vg
を所定値にすることができる。
溶解装置を内蔵する溶解室に、流量制御機構を有するガ
ス媒体の供給配管を接続しておき、所定流量のガス媒体
を溶融金属材料供給室内に送給することによって、溶融
金属材料供給管内を流れるガス流量Qg、ガス流速Vg
を所定値にすることができる。
【0016】
【実施例】図1はこの発明を実施するための金属粉末製
造装置の一例を示す概略図、図2は同上装置におけるガ
ス噴射ノズル部を拡大して示す縦断面図で、1はアトマ
イズノズル、2は溶融金属材料供給管、3は溶解室、4
はアトマイズタンク、5は原料合金の回転連続供給装
置、6は原料合金溶解装置、7は棒状の原料合金、8は
流量調整系、8−1は圧力導管、8−2は差圧変換器、
8−3は流量制御弁、8−4は流量検出器、9はサイク
ロンである。
造装置の一例を示す概略図、図2は同上装置におけるガ
ス噴射ノズル部を拡大して示す縦断面図で、1はアトマ
イズノズル、2は溶融金属材料供給管、3は溶解室、4
はアトマイズタンク、5は原料合金の回転連続供給装
置、6は原料合金溶解装置、7は棒状の原料合金、8は
流量調整系、8−1は圧力導管、8−2は差圧変換器、
8−3は流量制御弁、8−4は流量検出器、9はサイク
ロンである。
【0017】溶融金属材料供給管2は、アトマイズノズ
ル1より噴射されるガス流の中に一部が突出するごとく
原料合金溶解装置6の底部に接続されている。回転連続
供給装置5は棒状の原料合金7を垂直に懸架して所定の
速度で回転させながら連続して供給できる仕組みとなっ
ている。原料合金溶解装置6は、回転連続供給装置5に
て垂直に懸架して回転させられる棒状の原料合金7の端
部を取囲むように配置した誘導コイル6−1と、該コイ
ルに誘導電力を送給する誘導電力発生装置6−2とから
なり、回転する原料合金7を溶解し、その溶融合金をほ
ぼ連続した流れに流下させるごとく構成されている。
ル1より噴射されるガス流の中に一部が突出するごとく
原料合金溶解装置6の底部に接続されている。回転連続
供給装置5は棒状の原料合金7を垂直に懸架して所定の
速度で回転させながら連続して供給できる仕組みとなっ
ている。原料合金溶解装置6は、回転連続供給装置5に
て垂直に懸架して回転させられる棒状の原料合金7の端
部を取囲むように配置した誘導コイル6−1と、該コイ
ルに誘導電力を送給する誘導電力発生装置6−2とから
なり、回転する原料合金7を溶解し、その溶融合金をほ
ぼ連続した流れに流下させるごとく構成されている。
【0018】流量調整系8は、溶解室3に吹込む不活性
ガスの流量を流量検出器8−4で検出し測定した流量を
所定値と比べ、流量制御弁8−3の開度を調整して所定
値となるように調整するごとく構成している。なお、ア
トマイズノズル上側の溶解室3とノズル下方のアトマイ
ズタンク4の内圧は、圧力導管8−1を介して差圧変換
器8−2に伝達して測定し、アトマイズ状態を監視する
手段の一つとしている。
ガスの流量を流量検出器8−4で検出し測定した流量を
所定値と比べ、流量制御弁8−3の開度を調整して所定
値となるように調整するごとく構成している。なお、ア
トマイズノズル上側の溶解室3とノズル下方のアトマイ
ズタンク4の内圧は、圧力導管8−1を介して差圧変換
器8−2に伝達して測定し、アトマイズ状態を監視する
手段の一つとしている。
【0019】上記アトマイズ装置において、溶解室3内
で原料合金溶解装置6により生成した溶融合金材料をア
トマイズノズル1に供給する際は、溶融金属材料供給管
2内を流下する溶融合金流7−1が当該供給管の内面に
付着して酸化するのを抑制するため、流量調整系8によ
り溶解室3内に供給される不活性ガスの流量を調整し
て、溶融金属材料供給管2内部のガス流れが、所定の層
流状態すなわちレイノルズ数Rが層流範囲(2300以
下)となるように調整する。
で原料合金溶解装置6により生成した溶融合金材料をア
トマイズノズル1に供給する際は、溶融金属材料供給管
2内を流下する溶融合金流7−1が当該供給管の内面に
付着して酸化するのを抑制するため、流量調整系8によ
り溶解室3内に供給される不活性ガスの流量を調整し
て、溶融金属材料供給管2内部のガス流れが、所定の層
流状態すなわちレイノルズ数Rが層流範囲(2300以
下)となるように調整する。
【0020】このようにして、溶融合金材料は図2に示
すごとく原料合金溶解装置6の底部から層状の溶融合金
流7−1となって溶融金属材料供給管2内を該管内面に
接触することなく管中心部を流下してアトマイズノズル
1に供給される。アトマイズノズル1には高圧の不活性
ガスが供給され、アトマイズノズルの噴射孔1−1より
高流速のガス噴流となり溶融合金流7−1に衝突してこ
れを粉砕、微粉化するとともに冷却して合金粉末を生成
する。このとき、溶融金属材料供給管2の出口付近に生
成するガスの逆流域を抑制するため、ガス噴射の交差角
θは6.5〜65度、望ましくは15〜50度の範囲と
する。
すごとく原料合金溶解装置6の底部から層状の溶融合金
流7−1となって溶融金属材料供給管2内を該管内面に
接触することなく管中心部を流下してアトマイズノズル
1に供給される。アトマイズノズル1には高圧の不活性
ガスが供給され、アトマイズノズルの噴射孔1−1より
高流速のガス噴流となり溶融合金流7−1に衝突してこ
れを粉砕、微粉化するとともに冷却して合金粉末を生成
する。このとき、溶融金属材料供給管2の出口付近に生
成するガスの逆流域を抑制するため、ガス噴射の交差角
θは6.5〜65度、望ましくは15〜50度の範囲と
する。
【0021】このようにして生成した粉末はアトマイズ
タンク4の底部並びにこれに接続されたサイクロン9に
て回収される。
タンク4の底部並びにこれに接続されたサイクロン9に
て回収される。
【0022】実施例1 図1に示す金属粉末製造装置を用い、表1に示す化学成
分を有するTi合金を表2、表3に示す条件でアトマイ
ズした結果を表4に示す。本実施例では、回転連続供給
装置に棒状の原料合金を垂直に懸架してこれを15rp
mで回転させながら、原料合金溶解装置の誘導コイルに
約200KHZ、25KWの電力を送給して原料合金棒
を溶解し、溶融金属材料供給管を流下させてアトマイズ
ノズルに供給した。この時、流下する溶融金属材料が該
供給管の内壁に付着するのを防止するため、溶解室とア
トマイズタンクとの差圧に応じて溶解室に吹込むガス量
を調整し、溶融金属材料供給管内部のガス流れ、すなわ
ちレイノルズ数Rが層流範囲(2300以下)となるよ
うに調整した。アトマイズノズルのガス噴射の交差角θ
は20度とした。
分を有するTi合金を表2、表3に示す条件でアトマイ
ズした結果を表4に示す。本実施例では、回転連続供給
装置に棒状の原料合金を垂直に懸架してこれを15rp
mで回転させながら、原料合金溶解装置の誘導コイルに
約200KHZ、25KWの電力を送給して原料合金棒
を溶解し、溶融金属材料供給管を流下させてアトマイズ
ノズルに供給した。この時、流下する溶融金属材料が該
供給管の内壁に付着するのを防止するため、溶解室とア
トマイズタンクとの差圧に応じて溶解室に吹込むガス量
を調整し、溶融金属材料供給管内部のガス流れ、すなわ
ちレイノルズ数Rが層流範囲(2300以下)となるよ
うに調整した。アトマイズノズルのガス噴射の交差角θ
は20度とした。
【0023】表4の結果より明らかなごとく、溶融金属
材料供給管内のガス空塔速度を制御して空塔速度基準の
レイノルズ数Rを層流範囲とすることによって、溶融材
料供給管内壁に溶融合金材料が接触するのを抑制するこ
とにより該溶融合金材料の酸素汚染は防止できている。
一方、比較例では、溶融金属材料供給管内壁に溶融合金
材料が接触し、酸素による汚染が増加することが明らか
である。
材料供給管内のガス空塔速度を制御して空塔速度基準の
レイノルズ数Rを層流範囲とすることによって、溶融材
料供給管内壁に溶融合金材料が接触するのを抑制するこ
とにより該溶融合金材料の酸素汚染は防止できている。
一方、比較例では、溶融金属材料供給管内壁に溶融合金
材料が接触し、酸素による汚染が増加することが明らか
である。
【0024】なお、ここでは溶融合金を生成する方法と
してドリップ方式を採用した場合の実施例を示したが、
コールドクルーシブルを用いて装置と溶融合金が非接触
のまま溶解、流下させる方法、あるいはプラズマトーチ
によって水冷モールド内の合金材料を溶解させ傾転して
流下させる方法にも適用できることはいうまでもない。
してドリップ方式を採用した場合の実施例を示したが、
コールドクルーシブルを用いて装置と溶融合金が非接触
のまま溶解、流下させる方法、あるいはプラズマトーチ
によって水冷モールド内の合金材料を溶解させ傾転して
流下させる方法にも適用できることはいうまでもない。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【発明の効果】以上説明したごとく、この発明方法によ
れば、ガスアトマイズノズル上下のガス圧力を調整し溶
融金属材料供給管内の溶融金属流を層流範囲に制御する
ことによって、溶融金属流を当該供給管内壁と非接触で
流下させることができるので、ガスアトマイズ法によっ
て活性成分を多く含む高品質の金属粉末を大量にかつ高
歩留りで生成することができるという大なる効果を奏す
る。
れば、ガスアトマイズノズル上下のガス圧力を調整し溶
融金属材料供給管内の溶融金属流を層流範囲に制御する
ことによって、溶融金属流を当該供給管内壁と非接触で
流下させることができるので、ガスアトマイズ法によっ
て活性成分を多く含む高品質の金属粉末を大量にかつ高
歩留りで生成することができるという大なる効果を奏す
る。
【図1】この発明を実施するための金属粉末製造装置の
一例を示す概略図である。
一例を示す概略図である。
【図2】同上装置におけるガス噴射ノズル部を拡大して
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
【符号の説明】 1 アトマイズノズル 2 溶融金属材料供給管 3 溶解室 4 アトマイズタンク 5 原料合金の回転連続供給装置 6 原料合金溶解装置 7 棒状の原料合金 7−1 溶融合金流 8 流量調整系 8−1 圧力導管 8−2 差圧変換器 8−3 流量制御弁 8−4 流量検出器 9 サイクロン
Claims (1)
- 【請求項1】 溶融金属材料の円柱状あるいはシート状
の流れを、下記(1)式の条件を満足するガス流と共に
円形断面または矩形断面の溶融金属材料供給管内を落下
させ、その落下流に対し不活性ガスを噴射させることに
より当該溶融金属材料を粉砕、冷却することを特徴とす
る金属粉末の製造方法。 R=D×Vg/νg≦2300 …(1) R:レイノルズ数 D:溶融金属材料供給管の内径(m) Vg:溶融金属材料供給管内のガス流速(m/sec) νg:ガスの動粘度(m2/sec)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28540892A JPH06108119A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 金属粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28540892A JPH06108119A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 金属粉末の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06108119A true JPH06108119A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17691132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28540892A Pending JPH06108119A (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | 金属粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06108119A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8850715B2 (en) * | 2006-09-07 | 2014-10-07 | Eisenmann Ag | Process and installation for drying articles |
JP2017075386A (ja) * | 2015-10-15 | 2017-04-20 | 日新技研株式会社 | 金属粉末の製造装置及びその製造方法 |
-
1992
- 1992-09-30 JP JP28540892A patent/JPH06108119A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8850715B2 (en) * | 2006-09-07 | 2014-10-07 | Eisenmann Ag | Process and installation for drying articles |
JP2017075386A (ja) * | 2015-10-15 | 2017-04-20 | 日新技研株式会社 | 金属粉末の製造装置及びその製造方法 |
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