JPH06107269A - 自転車用変速操作装置 - Google Patents

自転車用変速操作装置

Info

Publication number
JPH06107269A
JPH06107269A JP4261395A JP26139592A JPH06107269A JP H06107269 A JPH06107269 A JP H06107269A JP 4261395 A JP4261395 A JP 4261395A JP 26139592 A JP26139592 A JP 26139592A JP H06107269 A JPH06107269 A JP H06107269A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ratchet
ratchet wheel
ratchet teeth
cable
gear shift
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4261395A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Tagawa
幸一 田川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maeda Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Maeda Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Maeda Kogyo Co Ltd filed Critical Maeda Kogyo Co Ltd
Priority to JP4261395A priority Critical patent/JPH06107269A/ja
Publication of JPH06107269A publication Critical patent/JPH06107269A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Control Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラチェット歯のピッチを小さくすることな
く、変速操作体の係止間隔を小さくして、変速操作体の
回動操作を精度高く行うことができる。 【構成】 変速操作体を一回動方向に回動操作するとき
にラチェットホイール27のラチェット歯32に係合さ
せられ上記変速操作体を所定の回動位置に係止する複数
の係合部材29b,29cを備え、上記各係合部材は、
上記ラチェットホイールがラチェット歯の一ピッチ分回
動させられる間に、上記ラチェット歯に順次係合するよ
うにそれぞれ変位して配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、自転車用変速操作装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】自転車用変速機を操作するための変速操
作レバー装置は、操作ケーブルの端部を外周に巻き付け
てこれを保持するボス部と、乗者が指を掛けるアーム部
とを備えたレバー本体を、自転車フレームの下パイプ等
に設けたレバー軸に一定の回動抵抗をもって回動操作可
能に支持させることにより構成されたものが多い。
【0003】この種のレバー装置は、レバー本体を一方
向に回動操作することにより、操作ケーブルが上記ボス
部外周に巻き付けられるようにして牽引される一方、レ
バー本体を逆方向に回動操作すると、ボス部に巻き付け
られた操作ケーブルが繰り出され、これにより操作ケー
ブルに軸方向の動きを与えるように構成されている。上
記変速操作レバー装置には、操作ケーブルの引っ張り力
を受けて常時一方向に回動付勢されているレバー本体
を、上記引っ張り力に打ち勝って所望の回動位置に係止
させるための係止機構が設けられている。
【0004】通常、上記係止機構は、レバーの基端部に
摩擦力による一定の回動抵抗を与えるようにして構成さ
れている。すなわち、上記操作レバー装置においては、
フレーム適部に設けられたレバー軸に、レバーの基端部
が回動可能に套嵌されている一方、上記基端部の外側面
を直接的または間接的に押圧する摩擦部材が回動不可能
に套嵌されている。そして、上記レバー軸の先端部にボ
ルト等の螺締部材を螺合させ、この螺締部材の螺進量を
調節することにより、上記摩擦部材とレバーの上記基端
部間の摩擦抵抗を調節して、レバーに一定の回動抵抗を
与えるように構成している。
【0005】また、上記変速操作レバー装置では、操作
ケーブルを繰り出す方向にレバー本体を操作する場合に
は、レバー本体に作用する摩擦力から変速機本体のリタ
ーンスプリングによって操作ケーブルに与えられている
引っ張り力を減じた比較的小さな操作力ですむのに対
し、操作ケーブルを引っ張る方向にレバー本体を操作す
る場合には、レバー本体に回動時に作用する摩擦力と上
記操作ケーブルに与えられている引っ張り力とを合算し
た抗力に打ち勝つだけの操作力を要する。このため、上
記レバー装置では、操作ケーブルを牽引する方向にレバ
ー操作する場合には、微妙な操作を行い難いという問題
点があった。
【0006】上記問題を解消するため、たとえば、実開
平1−1195号公報に記載されているもののように、
レバー本体のボス部を、ラチェット機構を介して回動可
能に支持させることにより、操作ケーブルの繰り出し方
向においてラチェットホイールのラチェット歯と係合部
材とが係合するように構成して、レバー本体がラチェッ
トホイールに対して相対的に戻り回動しないように構成
し、実質的にラチェットホイールに与えられた摩擦力に
より所定の回動位置に変速操作レバーを保持できる一
方、操作ケーブルを牽引する方向にレバー本体を回動操
作する場合には、係合部材がラチェットホイールのラチ
ェット歯の上を係合離脱しながら相対回動させられ、ラ
チェットホイールに作用する摩擦力に関係なくレバー本
体を回動操作できるように構成したものが提案されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ラチェット機構を有する変速操作装置においては、変速
操作レバーをケーブル牽引方向に回動操作するとき、上
記係合部材がラチェットホイールのラチェット歯の上を
滑りながら、互いに係合離脱を繰り返す一方、変速操作
レバーを回動操作する力を解除したときには、上記係合
部材とラチェットホイールのラチェット歯とが係合させ
られ、操作力を解除した上記回動位置で変速操作レバー
が保持されるように構成されている。
【0008】したがって、上記変速操作レバーを係止で
きる回動位置の精度は、上記ラチェットホイールのラチ
ェット歯のピッチ間隔に左右されることになる。このた
め、変速操作レバーの微妙な操作を行うためには、上記
ラチェットホイールに設けるラチェット歯のピッチを細
かくしなければならない。ところが、上記係合部材ある
いはラチェット歯のピッチを小さくするには、高い加工
精度が要求され、加工が困難になるとともに、製造コス
トが増大する。
【0009】しかも、上記ラチェットホイールのラチェ
ット歯のピッチを細かくすると、各ラチトェット歯の歯
幅が小さくなり、歯の強度が低下するといった問題が生
ずる。このため、上記ラチェットホイールや係合部材を
樹脂で形成することが困難となる。この結果、製造コス
トを低減することが困難になるとともに、車体の軽量化
を図ることも困難になる。
【0010】本願発明は、上述の事情のもとで考え出さ
れたものであって、上記従来の問題を解決し、ラチェッ
ト歯のピッチを小さくすることなく、変速操作体の係止
間隔を小さくして、変速操作体の回動操作を精度高く行
うことのできる変速操作装置を提供することをその課題
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願発明では、次の技術的手段を講じている。すな
わち、本願発明は、自転車フレーム適部に回動操作可能
に支持された変速操作体と、この変速操作体を所定の回
動位置に係止しうる係止機構とを備え、上記変速操作体
の回動操作によって牽引され、あるいは繰り出される変
速操作ケーブルによって変速機本体が作動させられるよ
うに構成された自転車用変速操作装置において、上記係
止機構は、摩擦部材によって所定の回動抵抗が与えられ
つつ回動可能に支持されたラチェットホイールと、上記
変速操作体を一回動方向に回動操作するときに上記ラチ
ェットホイールのラチェット歯に係合させられ上記変速
操作体を所定の回動位置に係止する複数の係合部材とを
備え、上記各係合部材は、上記ラチェットホイールがラ
チェット歯の一ピッチ分回動させられる間に、上記ラチ
ェット歯に順次係合するようにそれぞれ変位して配置さ
れていることを特徴とする。
【0012】
【発明の作用および効果】本願発明に係るラチェット機
構においては、ラチェットホイールのラチェット歯に係
合させられる複数の係合部材を設け、上記ラチェットホ
イールがラチェット歯の一ピッチ分回動させられる間
に、上記各係合部材が上記ラチェット歯に順次係合する
ように構成されている。すなわち、複数の係合部材とラ
チェット歯とが同時に噛み合うのではなく、上記ラチェ
ット歯の一ピッチを上記係合部材の数で除した上記ラチ
ェットホイールの各回動位置ごとに、各係合部材が上記
ラチェット歯に順次噛み合うように構成されているので
ある。
【0013】たとえば、二つの係合部材を設け、これら
係合部材とラチェットホイールのラチェット歯との噛み
合いが半ピッチずれるように、各係合部材を配置する
と、上記ラチェット歯の半ピッチに対応するラチェット
ホイールの回動位置毎に上記係合部材が交互に噛み合
う。この結果、上記変速操作体を、上記ラチェット歯の
半ピッチ毎に係止することが可能となる。
【0014】上記構成により、上記ラチェットホイール
に設けられるラチェット歯半分のピッチで設けたのと同
様の効果を得ることができるのである。したがって、変
速操作体を従来の倍の精度で係止することが可能とな
り、変速操作性を格段に向上させることができる。
【0015】また、ラチェットホイールに設けられるラ
チェット歯および各係合部材は、従来と同様のピッチで
形成されているため、加工が困難になるということはな
い。また、精度を向上させるために、製造コストが増大
することもない。さらに、各ラチェット歯の歯幅が減少
することがないため、各歯の強度が低下することはな
い。このため、上記係合部材およびラチェットホイール
を樹脂で形成しても、強度が低下するといった問題は生
じない。
【0016】さらにまた、ラチェット歯のピッチを小さ
く設定することができるため、変速操作ケーブルの牽引
を小刻みに行うことが可能となる。このため、変速機本
体にステップカムを採用した場合、上記ラチェット歯の
ピッチに起因するケーブルの戻り量が少なくなり、変速
機を所定の段位に保持するための上記ステップカムのス
テップ幅を小さく設定することができる。この結果、変
速操作性が大幅に向上させられるとともに、上記ステッ
プカムの小型化を図って、変速機本体の寸法および重量
を低減させることも可能となる。
【0017】
【実施例の説明】以下、本願発明に係る実施例を図に基
づいて具体的に説明する。図1に示すように、本願発明
に係る変速操作装置5a,5bは、ハンドルバー2の左
右握持部3a,3bの外周に回動操作可能に套嵌支持さ
れる筒状操作体4a,4bを備え、上記筒状操作体4
a,4bを回動操作することにより、前変速機1aある
いは後変速機1bを作動させるように構成されている。
【0018】以下の説明は、後変速機1bを作動させる
右側の変速操作装置5bの例について行うが、前変速機
1aを作動させる左側の変速操作装置5aにおいてもほ
ぼ同様の構成が取られている。
【0019】本実施例に係る変速操作装置5bは、図3
に示すように、右側のブレーキレバー装置6bおよび右
側握持部3bと一体的に形成されている。上記ブレーキ
レバー装置6bのブレーキブラケット8の基端部には、
周壁の一部を軸方向に切り欠いて内外周を連通させたス
リット9を備える円筒状取付け部10が設けられてお
り、この円筒状取付け部10が、ハンドルバー2の上記
握持部3bの車幅方向内側に套嵌され、上記スリット9
を横切って螺合される取付けねじ11によって上記円筒
状取付け部10の内径を強制的に弾性縮径させることに
より、ブレーキブラケット8および変速操作装置5bが
ハンドルバー2に対して固定されている。
【0020】本実施例に係る上記ブレーキレバー装置6
bは、図2および図3に示すように、ハンドルバー2の
前面から車体前方に向けて突出するように設けられたブ
レーキブラケット8と、上記ブレーキブラケット8に設
けたレバー軸12に基端部が回動可能に連結され、上記
ハンドルグリップ7の前方に延出させられたブレーキレ
バー13とを備える。インナケーブルw1とこれに套挿
されるアウタケーブルw2とからなるブレーキケーブル
Wは、そのアウタケーブルw2が、上記ブレーキブラケ
ット8の車幅方向内端部に止着される一方、インナケー
ブルw1が、ブレーキブラケット8の内部空間に導入さ
れ、その端部のニップル13aが上記ブレーキレバー1
3の基端部に止着されている。
【0021】本実施例に係る変速操作装置5bは、上記
ハンドルバー2に套嵌固定した上記円筒状取付け部10
の車幅方向外側、すなわち、ハンドルバー2の右側握持
部3bの外周部に回動可能に套嵌され、ハンドルグリッ
プ7に連続するように形成された筒状操作体4bと、上
記筒状操作体4bの内側部ないしブレーキブラケット8
の基端部内周部に構成される変速操作機構14とを備え
て構成されている。
【0022】本実施例に係る上記筒状操作体4bは、ブ
レーキブラケット8の基端部の軸方向外側において、ハ
ンドルバー2の外周に固定状に套嵌された円筒状のスリ
ーブ体15の外周に回動可能に套嵌されている。上記筒
状操作体4bは、乗者が握持して回動操作する握持操作
部16と、上記握持操作部16の車幅方向内側に形成さ
れ、インナケーブルt1とこれに套挿されるアウタケー
ブルt2とから構成される変速操作ケーブルTの上記イ
ンナケーブルt1を巻き取るリール部17と、後に説明
するラチェット機構25の係合部材として一対のラチェ
ット爪29b,29cを収容する爪収容部28b,28
cとを備えて大略構成されている。
【0023】上記握持操作部16の外周には、乗者が握
持しやすいようにゴム製の外套体19が套嵌されてお
り、上記ハンドルグリップ7とその外周がほぼ連動する
ように形成されている。そして、この筒状操作体4bな
いしハンドルグリップ7を握持した状態でハンドル操作
を行いつつ変速操作をも行えるように構成されている。
【0024】図2は、本実施例に係る変速操作装置5b
の平面図であり、図3は上記変速操作装置5bの中心軸
に沿う拡大断面図である。本実施例においては、変速操
作ケーブルTは、アウタケーブルt2がブレーキブラケ
ットの基端部に設けた止着ボルト18に止着されるとと
もに、インナケーブルt1は、ブレーキブラケット8の
基端部上面に設けられたリール体20によって、牽引繰
り出し方向が変換された後に上記筒状操作体5bのリー
ル部17に巻き取られる。
【0025】上記リール体20は、図2および図4に示
すように、ブレーキブラケット1の基端部上面に設けら
れた支軸21に回動可能に支持されており、ハンドルバ
ー2に沿って導かれる変速操作ケーブルTのインナケー
ブルt1をハンドルバー2に套嵌される筒状操作体4b
の外周方向へ向かう方向に変換する役割を果たしてい
る。
【0026】上記リール体20によって方向変換された
インナケーブルt1は、図4に示すように、その先端部
に設けられたニップル22が、上記筒状操作体4bのリ
ール部17のリール巻取り溝17aに沿って設けられた
ニップル係止孔23に収容されることにより、上記筒状
操作体4bに対して止着されている。
【0027】図1および図4に示すように、本実施例に
おいては、右側の筒状操作体4bをその上面が後方(矢
印P方向)へ移動するように回動操作すると、上記変速
操作ケーブルTのインナケーブルt1が牽引されるよう
に構成されており、このインナケーブルt1の他端は後
変速機1bに連結されている。上記筒状操作体4bの車
幅方向内側には、上記筒状操作体4bの回動を規制する
係止機構24が設けられている。
【0028】本実施例に係る上記係止機構24は、上記
筒状操作体4bがインナケーブルt1を牽引する際にこ
の筒状操作体4bを所望の回動位置に保持するラチェッ
ト機構25と、上記筒状操作体4bのリール部17に巻
き取ったインナケーブルt1が、変速機側のリターンバ
ネの張力によって無用に繰り出されないように摩擦力を
与える抵抗付与手段26とから構成されている。そし
て、上記筒状操作体4bの軸方向内側には、図3に示す
ように、上記係止機構24を構成し、上記筒状操作体4
bと一体回動させられる係止体としてのラチェットホイ
ール27が上記スリーブ体15の外周に回動可能に套嵌
されている。
【0029】上記ラチェットホイール27は、車幅方向
外側の外周に形成され、上記筒状操作体4bの内端部に
設けた爪収容孔28b,28cに収容されるラチェット
爪29b,29cと係合する係合歯部30と、車幅方向
内側の外周に形成され、上記筒状操作体4bのケーブル
繰り出し方向の回動に所定の回動抵抗を付与する抵抗付
与部31とを備えている。
【0030】上記ラチェットホイール27の係合歯部3
0は、図5に示すように、一方向のラチェット歯32が
形成されており、図6に示すように、筒状操作体4bを
ケーブル巻取り方向(矢印P方向)に回転操作する場合
には、上記筒状操作体4bの爪収容孔28b,28cに
収容されたラチェット爪29b,29cが半径方向外方
に浮き上がって、上記ラチェットホイール27と上記筒
状操作体4bとの相対動が許容される。一方、ケーブル
繰り出し方向(矢印Q方向)に筒状操作体4bを回動操
作する場合には、図5に示すように、リング状バネ29
aによって半径方向内方に弾力付勢された上記ラチェッ
ト爪29b,29cとラチェットホイール27とラチェ
ット歯32とが噛み合い、上記筒状操作体4bと上記ラ
チェットホイール27とが一体的に回動するように構成
されている。
【0031】しかも、本実施例においては、上記ラチェ
ットホイール27を挟むようにして、対向する2か所に
ラチェット爪29b,29cを設けるとともに、上記二
つのラチェット爪29b,29cと上記ラチェット歯3
2とが噛み合う相対回動位置を上記ラチェット歯32の
2分の1ピッチ分ずらせて構成している。すなわち、上
記各ラチェット爪29b,29cは、上記ラチェットホ
イール27が上記ラチェット歯32の一ピッチ分回動さ
せられる間に、上記ラチェット歯32に交互に係合する
ようにそれぞれ変位して配置されている。
【0032】したがって、上記筒状操作体4bをケーブ
ル牽引方向に回動操作する場合には、上記ラチェットホ
イール27の回動にともなって、上記ラチェット爪29
b,29cが上記ラチェットホイールの外周を相対回動
させられながら交互に係合離脱するように構成されてい
る。このため、上記ラチェットホイール27を、上記ラ
チェット歯32のピッチの2分の1の間隔で係止するこ
とが可能となる。
【0033】一方、上記ラチェットホイール27の抵抗
付与部31の外周には、図3および図7に示すように、
上記ラチェットホイール27に所定の回動抵抗を与える
ための摩擦部材として、リング状のフリクションバンド
33が設けられている。そして、上記フリクションバン
ド33の端部が、上記ブレーキブラケット8の基端部に
設けた空間内において、締め付けボルト34および締め
付けナット35によって近接させられることにより、上
記抵抗付与部31の外周を締め付けて、上記ラチェット
ホイール27に所定の回動抵抗を与えることができるよ
うに構成されている。
【0034】すなわち、上記締め付けボルト34と上記
締め付けナット35の締め付け位置を調節することによ
り、上記ラチェットホイール27に所定の回動抵抗を与
えることができるように構成されており、上記回動抵抗
は、後変速機1b内のリターンバネによって与えられる
インナケーブルt1の張力に打ち勝つように設定されて
いる。
【0035】さらに、本実施例においては、図3に示す
ように、上記ラチェットホイール27の内端においてハ
ンドルバー2の軸方向に係合離脱するラチェット機構3
6が設けられている。上記ラチェット機構36は、上記
ラチェットホイール27の内端面に形成された歯部37
と、上記ブレーキブラケット8の基端部に形成された爪
収容孔38に収容されるバネ39と、このバネ39によ
って弾力付勢される係合部材40とを備えて構成されて
いる。
【0036】上記ラチェット機構36によって、ケーブ
ル繰り出し方向における回動操作においては、上記歯部
37と上記係合部材40の係合離脱が繰り返されること
によってラチェット音が発生させられ、変速操作を乗者
に認識できるように構成している。
【0037】以下に上記構成の変速操作装置5bの作動
を説明する。上記右側の筒状操作体4bをその上面が後
方に移動するように(図1における矢印P方向)回動操
作すると、図4に示すように、インナケーブルt1が筒
状操作体4bのリール部17に巻き取られ、インナケー
ブルt1が牽引される。
【0038】このとき、上記筒状操作体4bの車幅方向
内端部に保持されるラチェット爪29b,29bは、図
6に示すようにリング状バネ29aの弾力に逆らってラ
チェットホイール27の半径方向外方に浮き上がる。そ
して、係合歯部30の上を滑りながら係合離脱を繰り返
して相対回動し、上記筒状操作体4bには上記抵抗付与
部31によって与えられる回動抵抗が作用しない。
【0039】しかも、上記筒状相対をケーブル牽引方向
に回動操作するとき、上記ラチェット爪29b,29c
は、上記ラチェットホイールのラチェット歯に、交互に
係合離脱させられる。すなわち、一方のラチェット爪2
9bが、上記ラチェット歯32に係合している場合に
は、他方のラチェット爪29cが、ラチェットホイール
27の半径方向外方に浮き上げられた状態となってお
り、上記状態が、ラチェットホイールの回動操作にとも
なって、交互に繰り返されるのである。
【0040】所望の回動位置で上筒状操作体4bの回動
操作を止めると、図5に示すように後変速機1bのリタ
ーンバネによって与えられるインナケーブルt1の張力
およびリング状バネ29aの弾力によって、上記ラチェ
ット爪29b,29cの一方と上記ラチェットホイール
27のラチェット歯32とが噛み合い、上記筒状操作体
4bと上記ラチェットホイール27とを一体的に回動さ
せようとする。しかし、上記ラチェットホイール27の
抵抗付与部31に巻回されたフリクションバンド33に
よる摩擦力によって上記回動が阻止され、インナケーブ
ルt1が上記筒状操作体4bの回動位置に対応した牽引
位置に係止される。この結果、インナケーブルt1が無
用に繰り出されるようなことはない。上記構成により、
インナケーブルt1を所望量牽引して保持することがで
きる。
【0041】しかも、本実施例においては、上記二つの
ラチェット爪29b,29cを、上記ラチェットホイー
ル27のラチェット歯37との噛み合いピッチを2分の
1ずらせて配置しているため、上記ラチェットホイール
27ないし筒状相対体4bを、上記ラチェット歯32の
ピッチの2分の1の間隔で係止することが可能となる。
この結果、筒状操作体4bを精度高く所定の回動位置に
係止することが可能となり、変速操作の精度を大幅に向
上させることができる。
【0042】一方、上記筒状操作体4bをその上面が前
方(矢印Q方向)に移動するように回動操作すると、上
記ラチェット爪29b,29cの一方とラチェット歯3
2とが噛み合ったまま上記筒状操作体4bとラチェット
ホイール27とが一体的に回動させられる。このとき、
上記抵抗付与部31に巻回されたフリクションバンド3
3によって一定の回動抵抗が付与されるが、筒状操作体
4bを回動させるに必要な力は、上記フリクションバン
ド33によって与えられる回動抵抗からインナケーブル
t1の張力を減じた分ですむため、回動操作力が減少し
て容易にインナケーブルt1を繰り出すことできる。
【0043】上記構成の変速操作装置においては、上記
筒状操作体4bを上記ラチェット歯32のピッチの2分
の1の間隔で係止することが可能となる。このため、上
記筒状操作体4bの操作精度が大幅に向上させられる。
また、ラチェットホイール27に設けられるラチェット
歯32および各ラチェット爪29b,29cは、従来と
同様のピッチで形成することができるため、加工が困難
になるということはない。また、精度を向上させるため
に、製造コストが増大することもない。さらに、各ラチ
ェット歯32の歯幅が減少することがないため、各歯の
強度が低下することはない。このため、上記ラチェット
爪29b,29cおよびラチェットホイール27を樹脂
で形成しても、強度が低下するといった問題は生じな
い。
【0044】さらにまた、ラチェット歯のピッチ、すな
わちラチェット歯32とラチェット爪29b,29cと
が噛み合う間隔を小さく設定することができるため、変
速操作ケーブルの牽引を小刻みに行うことができる。こ
のため、変速機本体にステップカムを採用した場合、上
記ラチェット歯のピッチに起因するケーブルの戻りがそ
の分少なくなり、変速機を所定の段位に保持するための
上記ステップカムのステップ幅あるいはステップ長さを
小さく設定することができる。この結果、変速操作性が
大幅に向上させられるとともに、上記ステップカムの小
型化を図って、変速機本体の寸法および重量を低減させ
ることも可能となる。
【0045】本願発明の範囲は上述の実施例に限定され
ることはない。実施例においては、変速操作体として、
ハンドルバー端部に回動操作可能に套嵌される筒状操作
体4bを採用したが、自転車フレーム適部に固定された
レバー軸に対し、ボス部とアーム部とをもつレバー本体
が、上記ボス部において回動可能に支持されるタイプの
自転車用変速操作装置に本願発明を適用することもでき
る。
【0046】また、実施例においては、ラチェット音を
発生させるためのラチェット機構36を設けたが、ラチ
ェット機構25のみによって構成することもできる。
【0047】また、実施例においては、二つのラチェッ
ト爪29b,29cを設けて、ラチェット歯32に交互
に係合するように構成したが、たとえば、三つ以上のラ
チェット爪を設けて、上記ラチェットホイールがラチェ
ット歯32の一ピッチ分回動させられる間に、各ラチェ
ット爪が上記ラチェット歯32に順次係合するように構
成し、ラチェットホイールをラチェット歯32の3分の
1のピッチで係止することができるように構成すること
もできる。
【0048】さらに、実施例においては、ラチェット爪
29b,29cを筒状操作体4bと共回りするように構
成したが、上記筒状操作体側にラチェット歯を形成する
一方、上記ラチェットホイールにラチェット爪を保持す
るように構成することもできる。
【0049】さらにまた、本願発明を適用する変速機構
も、リヤディレーラ、フロントディレーラ等の外装変速
機構に限定されることはなく、内装変速機構等他の変速
機構に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明が適用される変速操作装置を備える変
速操作機構の全体構成を示す図である。
【図2】後変速機を操作する右側の変速操作装置の平面
図である。
【図3】図2の変速操作装置の軸線に沿う断面図であ
る。
【図4】図3におけるIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図3におけるV−V線に沿う断面図である。
【図6】図5に示すラチェット機構の作動を説明する説
明図である。
【図7】図3におけるVII −VII 線に沿う断面図であ
る。
【符号の説明】
4a,4b 変速操作体(筒状操作体) 5a,5b 変速操作装置 24 係止機構 33 摩擦部材(フリクションバンド) 27 ラチェットホイール 29b,29c 係合部材(ラチェット爪)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自転車フレーム適部に回動操作可能に支
    持された変速操作体と、この変速操作体を所定の回動位
    置に係止しうる係止機構とを備え、上記変速操作体の回
    動操作によって牽引され、あるいは繰り出される変速操
    作ケーブルによって変速機本体が作動させられるように
    構成された自転車用変速操作装置において、 上記係止機構は、摩擦部材によって所定の回動抵抗が与
    えられつつ回動可能に支持されたラチェットホイール
    と、上記変速操作体を一回動方向に回動操作するときに
    上記ラチェットホイールのラチェット歯に係合させられ
    上記変速操作体を所定の回動位置に係止する複数の係合
    部材とを備え、 上記各係合部材は、上記ラチェットホイールがラチェッ
    ト歯の一ピッチ分回動させられる間に、上記ラチェット
    歯に順次係合するようにそれぞれ変位して配置されてい
    ることを特徴とする、自転車用変速操作装置。
JP4261395A 1992-09-30 1992-09-30 自転車用変速操作装置 Pending JPH06107269A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4261395A JPH06107269A (ja) 1992-09-30 1992-09-30 自転車用変速操作装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4261395A JPH06107269A (ja) 1992-09-30 1992-09-30 自転車用変速操作装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06107269A true JPH06107269A (ja) 1994-04-19

Family

ID=17361273

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4261395A Pending JPH06107269A (ja) 1992-09-30 1992-09-30 自転車用変速操作装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06107269A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH04260889A (ja) 自転車用変速操作装置
US5921139A (en) Bicycle shift control device
JPH0820378A (ja) 自転車用変速機構およびこれを用いた変速方法
EP1698550B1 (en) Bicycle shifter
JP2848842B2 (ja) 自転車用変速レバー装置
US7150205B2 (en) Handgrip shifter for a bicycle
JPH0648366A (ja) 自転車用変速操作装置
US6718844B2 (en) Twist-grip shift control device for a bicycle
JPH06199270A (ja) 自転車用変速操作装置
US5732593A (en) Bicycle speed changing apparatus
WO1993018960A1 (en) Gear shifter for bicycle
US20090314117A1 (en) Bicycle component positioning device
WO1993018961A1 (en) Gear shifter for bicycle
JP2001219889A (ja) 自転車変速機シフト装置
JPH04331689A (ja) 自転車用ブレーキレバー装置
US7290462B2 (en) Bicycle twist-grip shift control device with parallel gearing
WO1993019977A1 (en) Gear shifter for bicycle
JPH06107269A (ja) 自転車用変速操作装置
JPH05319355A (ja) 自転車用変速操作装置
US5575731A (en) Speed changing device for a bicycle
JPH05193551A (ja) 自転車用変速操作装置
JPH05193550A (ja) 自転車用変速操作装置
US2754698A (en) Shifter mechanism for two speed bicycle transmissions
JPS5811677Y2 (ja) 自転車用変速機における操作レバ−
JP2727335B2 (ja) 自転車用操作装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040406

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20040706

A602 Written permission of extension of time

Effective date: 20040713

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20041116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041202

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071210

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081210

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091210

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101210

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111210

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111210

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121210

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees