JPH06105814A - 血圧計の定速排気弁装置 - Google Patents
血圧計の定速排気弁装置Info
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- JPH06105814A JPH06105814A JP4255254A JP25525492A JPH06105814A JP H06105814 A JPH06105814 A JP H06105814A JP 4255254 A JP4255254 A JP 4255254A JP 25525492 A JP25525492 A JP 25525492A JP H06105814 A JPH06105814 A JP H06105814A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 スリットの端部の裂けを防止して長期に亘っ
て排気速度の変化なく使用できるようにする。 【構成】 排気弁体1を押圧することにより排気弁体1
に設けたスリット2の開口量を調整して排気速度を調節
するように血圧計の定速排気弁装置を形成する。これに
おいて、スリット2の両端付近において排気弁体1に厚
肉部11を設ける。厚肉部11によって排気弁体1の肉
厚をスリット2の端部の近傍で部分的に増大させてこの
部分での引き裂き強度を高め、スリット2の両端に繰り
返し応力が掛かっても裂けが発生することを防止する。
て排気速度の変化なく使用できるようにする。 【構成】 排気弁体1を押圧することにより排気弁体1
に設けたスリット2の開口量を調整して排気速度を調節
するように血圧計の定速排気弁装置を形成する。これに
おいて、スリット2の両端付近において排気弁体1に厚
肉部11を設ける。厚肉部11によって排気弁体1の肉
厚をスリット2の端部の近傍で部分的に増大させてこの
部分での引き裂き強度を高め、スリット2の両端に繰り
返し応力が掛かっても裂けが発生することを防止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血圧測定時に一定の速
度で減圧させるために血圧計に用いられる定速排気弁装
置に関するものである。
度で減圧させるために血圧計に用いられる定速排気弁装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】いわゆるオシロメトリック血圧計は、上
腕等に巻いたカフをエアポンプで所定圧力に加圧し、動
脈を圧迫して血流を一旦阻血した後、カフ内の圧力を定
速排気弁装置によって徐々に降下させ、動脈拍動に伴う
カフ内圧及び振動振幅のパターンをマイクロコンピュー
タで処理し、最高血圧及び最低血圧を測定するようにし
たものである。この血圧計に用いられる定速排気弁装置
の特性は、カフ内圧力を3〜4mmHg/sec程度の
一定の速度で、時間と共に直線的に降下させるのが望ま
しいとされている。
腕等に巻いたカフをエアポンプで所定圧力に加圧し、動
脈を圧迫して血流を一旦阻血した後、カフ内の圧力を定
速排気弁装置によって徐々に降下させ、動脈拍動に伴う
カフ内圧及び振動振幅のパターンをマイクロコンピュー
タで処理し、最高血圧及び最低血圧を測定するようにし
たものである。この血圧計に用いられる定速排気弁装置
の特性は、カフ内圧力を3〜4mmHg/sec程度の
一定の速度で、時間と共に直線的に降下させるのが望ま
しいとされている。
【0003】このような目的に用いられる定速排気弁装
置としては従来から各種のものが提供されているが、例
えば図4及び図5に示すものが本出願人によって案出さ
れている。このものは、ゴム等の柔軟な弾性材よりなる
排気弁体1を両端が開口する円筒形に形成し、その側面
に軸方向に沿って図5に示すようにスリット2が設けて
ある。このスリット2は、カッターナイフ等の先端が鋭
利な刃物で排気弁体1に軸方向の切り込みを入れ内外に
貫通させることによって形成されるのが一般的である。
排気弁体1による排気速度はスリット2の長さが長く、
またスリット2の本数が多い程速くなるが、スリット2
の長さや本数は接続されるカフの容積との関係で所定の
排気速度が得られるように設定されるものである。
置としては従来から各種のものが提供されているが、例
えば図4及び図5に示すものが本出願人によって案出さ
れている。このものは、ゴム等の柔軟な弾性材よりなる
排気弁体1を両端が開口する円筒形に形成し、その側面
に軸方向に沿って図5に示すようにスリット2が設けて
ある。このスリット2は、カッターナイフ等の先端が鋭
利な刃物で排気弁体1に軸方向の切り込みを入れ内外に
貫通させることによって形成されるのが一般的である。
排気弁体1による排気速度はスリット2の長さが長く、
またスリット2の本数が多い程速くなるが、スリット2
の長さや本数は接続されるカフの容積との関係で所定の
排気速度が得られるように設定されるものである。
【0004】そしてこの排気弁体1はケース15の底面
と弁押圧体21との間に配設されるものであり、調圧ね
じ7からバネ33を介して受ける圧力によって弁押圧体
21とケース15の底面との間に挟持されるようにして
ある。ケース15の底部には血圧計のカフ及びエアポン
プ(いずれも図示省略)と連通する配管16を接続する
ための導入口17が設けてあり、また排気弁体1の内周
に形成される空間は弁押圧体21の通気孔22と調圧ね
じ7の排気孔27を通じて大気に連通させてある。
と弁押圧体21との間に配設されるものであり、調圧ね
じ7からバネ33を介して受ける圧力によって弁押圧体
21とケース15の底面との間に挟持されるようにして
ある。ケース15の底部には血圧計のカフ及びエアポン
プ(いずれも図示省略)と連通する配管16を接続する
ための導入口17が設けてあり、また排気弁体1の内周
に形成される空間は弁押圧体21の通気孔22と調圧ね
じ7の排気孔27を通じて大気に連通させてある。
【0005】このものにあって、調圧ねじ7を回してバ
ネ33を圧縮させることによって弁押圧体21で排気弁
体1の端面を押圧させると、排気弁体1は弁押圧体21
とケース15の底面との間に挟圧されて軸方向に圧縮さ
れ、この圧縮力によって排気弁体1はその軸方向の中央
部が膨らんだ樽型の形状になり、圧縮変形に伴って図5
(a)に実線で図示するスリット2が閉じた状態から、
図5(b)に想像線で図示するようにスリット2が開口
される。このスリット2の開口量は調圧ねじ7を回して
排気弁体1の押圧量を加減することによって調整するこ
とができ、所定の排気速度を得るための開口量の調節が
可能になる。
ネ33を圧縮させることによって弁押圧体21で排気弁
体1の端面を押圧させると、排気弁体1は弁押圧体21
とケース15の底面との間に挟圧されて軸方向に圧縮さ
れ、この圧縮力によって排気弁体1はその軸方向の中央
部が膨らんだ樽型の形状になり、圧縮変形に伴って図5
(a)に実線で図示するスリット2が閉じた状態から、
図5(b)に想像線で図示するようにスリット2が開口
される。このスリット2の開口量は調圧ねじ7を回して
排気弁体1の押圧量を加減することによって調整するこ
とができ、所定の排気速度を得るための開口量の調節が
可能になる。
【0006】次に所定の排気速度に調節された排気弁装
置の動作について説明すると、まずエアポンプが駆動さ
れてカフが所定圧力にまで加圧される。この過程におい
て、カフと排気弁装置は連通しているため、カフの加圧
に伴って配管16を通じてカフと同じ圧力が排気弁体1
の外周面に印加されるが、排気弁体1の内周面は大気と
連通しているために排気弁体1の外周面と内周面とで圧
力差が生じ、この圧力差によってスリット2の開口量は
非加圧時に比べて圧力上昇とともに次第に減少し、スリ
ット2の開口は徐々に閉じられていく。このエアポンプ
による加圧期間中、排気弁体1のスリット2から空気が
外部に漏出しているが、漏出量はエアポンプの能力に比
べて非常に小さいためにカフの加圧に影響を与えること
はない。そしてカフが所定圧力まで加圧されてエアポン
プが停止されても、空気はスリット2を通して徐々に排
気され続けるが、時間が経過すると共にカフ内の圧力は
エアポンプが停止しているために段々と低下する。圧力
が低下するとともに排気弁体1の外周面と内周面との圧
力差は縮小されるため、スリット2の開口は徐々に広が
り、最終的には非加圧時の開口量に戻る。エアポンプ停
止時以降の排気弁装置からの空気漏出によってカフ内圧
は一定の圧力降下特性を示す。
置の動作について説明すると、まずエアポンプが駆動さ
れてカフが所定圧力にまで加圧される。この過程におい
て、カフと排気弁装置は連通しているため、カフの加圧
に伴って配管16を通じてカフと同じ圧力が排気弁体1
の外周面に印加されるが、排気弁体1の内周面は大気と
連通しているために排気弁体1の外周面と内周面とで圧
力差が生じ、この圧力差によってスリット2の開口量は
非加圧時に比べて圧力上昇とともに次第に減少し、スリ
ット2の開口は徐々に閉じられていく。このエアポンプ
による加圧期間中、排気弁体1のスリット2から空気が
外部に漏出しているが、漏出量はエアポンプの能力に比
べて非常に小さいためにカフの加圧に影響を与えること
はない。そしてカフが所定圧力まで加圧されてエアポン
プが停止されても、空気はスリット2を通して徐々に排
気され続けるが、時間が経過すると共にカフ内の圧力は
エアポンプが停止しているために段々と低下する。圧力
が低下するとともに排気弁体1の外周面と内周面との圧
力差は縮小されるため、スリット2の開口は徐々に広が
り、最終的には非加圧時の開口量に戻る。エアポンプ停
止時以降の排気弁装置からの空気漏出によってカフ内圧
は一定の圧力降下特性を示す。
【0007】このように一回の血圧測定の度に、排気弁
体1のスリット2は、無加圧時の開口量から加圧ととも
に開口量が減少し、またエアポンプが停止された後の血
圧測定時から段々と増大して、最後には初期の開口量に
復帰するという一連の動作をおこなうことになる。
体1のスリット2は、無加圧時の開口量から加圧ととも
に開口量が減少し、またエアポンプが停止された後の血
圧測定時から段々と増大して、最後には初期の開口量に
復帰するという一連の動作をおこなうことになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従ってこのような定速
排気弁装置にあって、長期に亘って血圧測定を繰り返す
と、印加される圧力変化によって排気弁体1に設けたス
リット2の部分が圧縮・膨張を繰り返されることにな
り、スリット2の端部において排気弁体1に裂けが発生
してスリット2の長さが長くなる。この結果、スリット
2による排気速度が速くなって血圧測定を正常におこな
うことができなくなるという問題があった。
排気弁装置にあって、長期に亘って血圧測定を繰り返す
と、印加される圧力変化によって排気弁体1に設けたス
リット2の部分が圧縮・膨張を繰り返されることにな
り、スリット2の端部において排気弁体1に裂けが発生
してスリット2の長さが長くなる。この結果、スリット
2による排気速度が速くなって血圧測定を正常におこな
うことができなくなるという問題があった。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、スリットの端部での裂けを防止して長期に亘って
排気速度の変化なく使用することができる血圧計の定速
排気弁装置を提供することを目的とするものである。
あり、スリットの端部での裂けを防止して長期に亘って
排気速度の変化なく使用することができる血圧計の定速
排気弁装置を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、排気弁体1を
押圧することにより排気弁体1に設けたスリット2の開
口量を調整して排気速度を調節するようにした血圧計の
定速排気弁装置において、スリット2の両端付近におい
て排気弁体1に厚肉部11を設けて成ることを特徴とす
るものである。
押圧することにより排気弁体1に設けたスリット2の開
口量を調整して排気速度を調節するようにした血圧計の
定速排気弁装置において、スリット2の両端付近におい
て排気弁体1に厚肉部11を設けて成ることを特徴とす
るものである。
【0011】厚肉部11は排気弁体1の外周の全周に亘
って設けることができる。また、厚肉部11はスリット
2の近傍において排気弁体1の外周の一部にのみ設ける
ようにしてもよい。
って設けることができる。また、厚肉部11はスリット
2の近傍において排気弁体1の外周の一部にのみ設ける
ようにしてもよい。
【0012】
【作用】スリット2の両端付近において排気弁体1に厚
肉部11を設けることによって、排気弁体1の肉厚をス
リット2の端部の近傍で部分的に増大させてこの部分で
の引き裂き強度を高めることができ、スリット2の両端
に繰り返し応力が掛かっても裂けが発生することを防止
することができる。
肉部11を設けることによって、排気弁体1の肉厚をス
リット2の端部の近傍で部分的に増大させてこの部分で
の引き裂き強度を高めることができ、スリット2の両端
に繰り返し応力が掛かっても裂けが発生することを防止
することができる。
【0013】
【実施例】以下本発明を実施例によって詳述する。図1
は本発明の一実施例を示すものであり、図中15は定速
排気弁装置の本体となるケースである。ケース15は有
底円筒状に形成されるものであり、底部の側面には血圧
計のカフからの空気をケース15内に導入する配管16
を接続するための導入口17が設けてある。このケース
15の上端部の大径となった開口縁の内面には雌ねじ部
18が形成してある。
は本発明の一実施例を示すものであり、図中15は定速
排気弁装置の本体となるケースである。ケース15は有
底円筒状に形成されるものであり、底部の側面には血圧
計のカフからの空気をケース15内に導入する配管16
を接続するための導入口17が設けてある。このケース
15の上端部の大径となった開口縁の内面には雌ねじ部
18が形成してある。
【0014】また図1において21は通気孔22を中央
に上下に貫通させて設けることによって円筒形に形成さ
れる弁押圧体であって、下部の外周の溝部23にはOリ
ング24が取着してあり、下面の中央に外径を排気弁体
1の上端部の内径とほぼ等しい寸法に形成した円筒状の
弁保持片25が突出してある。この弁押圧体21はOリ
ング24でシール性を確保した状態でケース15内に上
下摺動自在に挿着してある。
に上下に貫通させて設けることによって円筒形に形成さ
れる弁押圧体であって、下部の外周の溝部23にはOリ
ング24が取着してあり、下面の中央に外径を排気弁体
1の上端部の内径とほぼ等しい寸法に形成した円筒状の
弁保持片25が突出してある。この弁押圧体21はOリ
ング24でシール性を確保した状態でケース15内に上
下摺動自在に挿着してある。
【0015】調圧ねじ7は中央に排気孔27を上下に貫
通させて設けて円筒状に形成してあって、その外周には
雄ねじ部28が設けてあり、調圧ねじ7の上面には調圧
ねじ7を回すための工具を差し込む操作溝29が設けて
ある。この調圧ねじ7は、外周の雄ねじ部28をケース
15の雌ねじ部18に螺合することによってケース15
に取り付けてある。また、調圧ねじ7の下面と上記弁押
圧体21の上面にはそれぞればね受け座30,31を設
け、調圧ねじ7と弁押圧体21の間にばね33が取り付
けてあり、ばね33を介して調圧ねじ7から弁押圧体2
1に押圧力を作用させるようにしてある。このばね33
は必ずしも必要ではなく、調圧ねじ7で弁押圧体21を
直接押圧する構造に形成してもよい。
通させて設けて円筒状に形成してあって、その外周には
雄ねじ部28が設けてあり、調圧ねじ7の上面には調圧
ねじ7を回すための工具を差し込む操作溝29が設けて
ある。この調圧ねじ7は、外周の雄ねじ部28をケース
15の雌ねじ部18に螺合することによってケース15
に取り付けてある。また、調圧ねじ7の下面と上記弁押
圧体21の上面にはそれぞればね受け座30,31を設
け、調圧ねじ7と弁押圧体21の間にばね33が取り付
けてあり、ばね33を介して調圧ねじ7から弁押圧体2
1に押圧力を作用させるようにしてある。このばね33
は必ずしも必要ではなく、調圧ねじ7で弁押圧体21を
直接押圧する構造に形成してもよい。
【0016】また、排気弁体1は図2に示すように、ゴ
ム等の柔軟な弾性体によって両端が開口した略円筒形に
形成してあり、その外周壁面に全周に亘る帯状の厚肉部
11が排気弁体1の上部と下部の2箇所に設けてある。
さらに排気弁体の壁面の中央部には軸方向(両端開口方
向と平行)に沿ってカッターナイフ等で切り込んでスリ
ット2が形成してある。上記2箇所の厚肉部11はスリ
ット2の切り始めと切り終わり、すなわちスリット2の
両端にほぼ一致するように設けられているものであり、
厚肉部11の上下間隔とスリット2の長さはほぼ同一の
寸法に設定してある。尚、厚肉部11は排気弁体1の外
周でなく内周面に設けるようにしてもよいが、排気弁体
1を成形した後にカッターナイフ等でスリット2を切り
込み形成する際に、厚肉部11が排気弁体1の内周に設
けられていると厚肉部11を外部から視認することがで
きないために、スリット2の両端を厚肉部11に正確に
一致させるように形成することが難しくなる。従って厚
肉部11は排気弁体1の外周に設けるのが好ましい。こ
の排気弁体1は一端部を弁押圧体21の弁保持片25に
嵌合した状態でケース15内に取り付けてあり、排気弁
体1の上端の開口端面が弁押圧体21の下面に密着する
と共に排気弁体1の下端の開口端面がケース15の底面
に密着することによって排気弁体1の外周と内周との間
の気密が保たれるようにしてある。
ム等の柔軟な弾性体によって両端が開口した略円筒形に
形成してあり、その外周壁面に全周に亘る帯状の厚肉部
11が排気弁体1の上部と下部の2箇所に設けてある。
さらに排気弁体の壁面の中央部には軸方向(両端開口方
向と平行)に沿ってカッターナイフ等で切り込んでスリ
ット2が形成してある。上記2箇所の厚肉部11はスリ
ット2の切り始めと切り終わり、すなわちスリット2の
両端にほぼ一致するように設けられているものであり、
厚肉部11の上下間隔とスリット2の長さはほぼ同一の
寸法に設定してある。尚、厚肉部11は排気弁体1の外
周でなく内周面に設けるようにしてもよいが、排気弁体
1を成形した後にカッターナイフ等でスリット2を切り
込み形成する際に、厚肉部11が排気弁体1の内周に設
けられていると厚肉部11を外部から視認することがで
きないために、スリット2の両端を厚肉部11に正確に
一致させるように形成することが難しくなる。従って厚
肉部11は排気弁体1の外周に設けるのが好ましい。こ
の排気弁体1は一端部を弁押圧体21の弁保持片25に
嵌合した状態でケース15内に取り付けてあり、排気弁
体1の上端の開口端面が弁押圧体21の下面に密着する
と共に排気弁体1の下端の開口端面がケース15の底面
に密着することによって排気弁体1の外周と内周との間
の気密が保たれるようにしてある。
【0017】上記のようにして形成される定速排気弁装
置にあって、操作溝29に工具を差し込んで調圧ねじ7
を回して下方へ螺進させると、ばね33が圧縮されてば
ね力により弁押圧体21は下方へ変位し、弁押圧体21
で排気弁体1を押圧させることができる。そしてこのよ
うに排気弁体1を押圧すると、排気弁体1の両開口端面
が弁押圧体21とケース15の底面との間で挟圧されて
圧縮力を受け、排気弁体1は長手方向の中央部が外方へ
膨らむ変形をし、この変形に伴ってスリット2を図2
(a)に想像線で示すように開口させることができるも
のであり、この開口量は弁押圧体21の移動量に応じた
排気弁体1の変形量で調節することができる。
置にあって、操作溝29に工具を差し込んで調圧ねじ7
を回して下方へ螺進させると、ばね33が圧縮されてば
ね力により弁押圧体21は下方へ変位し、弁押圧体21
で排気弁体1を押圧させることができる。そしてこのよ
うに排気弁体1を押圧すると、排気弁体1の両開口端面
が弁押圧体21とケース15の底面との間で挟圧されて
圧縮力を受け、排気弁体1は長手方向の中央部が外方へ
膨らむ変形をし、この変形に伴ってスリット2を図2
(a)に想像線で示すように開口させることができるも
のであり、この開口量は弁押圧体21の移動量に応じた
排気弁体1の変形量で調節することができる。
【0018】次に、本発明に係る定速排気弁装置の動作
について説明する。まずエアポンプ(図示省略)が駆動
されてカフが所定圧力に向かって加圧されると、カフと
同じ圧力が排気弁体1の外周面に印加されるので、排気
弁体1の外周面と内周面との圧力差によってスリット2
は圧力上昇とともに次第に開口面積が減少し、スリット
2の開口は徐々に閉じられていく。このエアポンプによ
る所定圧力に至るまでの加圧期間中、排気弁体1のスリ
ット2から空気が外部に漏出しているが、漏出量はエア
ポンプの能力に比べて非常に小さいためにカフの加圧に
影響を与えることはない。そしてカフが所定圧力まで加
圧されるとエアポンプが停止され、定速排気による血圧
測定がおこなわれるが、蓄えられたカフ内の高圧の空気
は配管16を通ってケース15の導入口17に導かれ、
排気弁体1の外周とケース15の内周との間に形成され
る空気室37内に流入する。空気室37の上面は弁押圧
体21に設けられたOリング24によって密封性が保持
されており、排気弁体1の上下両端面と空気室37との
密封性も弁押圧体21で排気弁体1が弁押圧体21とケ
ース15の底面に押圧されていることによって保持され
ている。従って、空気室37に至った高圧空気はスリッ
ト2の開口のみを通って排気弁体1の内側に至り、弁押
圧体21の通気孔22と調圧ねじ7の排気孔27から排
気されるが、排気弁体1の内側は通気孔22と排気孔2
7によって外部と連通しているためにその圧力は大気圧
と等しくなっている。このために高圧空気が流入する空
気室37と排気弁体1の内側との間には圧力差が生じ、
この排気弁体1の内外の圧力差はスリット2の開口を閉
じる方向の力として働き、スリット2の開口は圧力を受
けない状態よりも狭くなる。この結果、空気室37に至
る空気の圧力が高いときにはスリット2の開口は小さく
なって排気弁体1を通過して排出される空気量が減少す
ることになり、定速排気特性を得ることができるもので
ある。
について説明する。まずエアポンプ(図示省略)が駆動
されてカフが所定圧力に向かって加圧されると、カフと
同じ圧力が排気弁体1の外周面に印加されるので、排気
弁体1の外周面と内周面との圧力差によってスリット2
は圧力上昇とともに次第に開口面積が減少し、スリット
2の開口は徐々に閉じられていく。このエアポンプによ
る所定圧力に至るまでの加圧期間中、排気弁体1のスリ
ット2から空気が外部に漏出しているが、漏出量はエア
ポンプの能力に比べて非常に小さいためにカフの加圧に
影響を与えることはない。そしてカフが所定圧力まで加
圧されるとエアポンプが停止され、定速排気による血圧
測定がおこなわれるが、蓄えられたカフ内の高圧の空気
は配管16を通ってケース15の導入口17に導かれ、
排気弁体1の外周とケース15の内周との間に形成され
る空気室37内に流入する。空気室37の上面は弁押圧
体21に設けられたOリング24によって密封性が保持
されており、排気弁体1の上下両端面と空気室37との
密封性も弁押圧体21で排気弁体1が弁押圧体21とケ
ース15の底面に押圧されていることによって保持され
ている。従って、空気室37に至った高圧空気はスリッ
ト2の開口のみを通って排気弁体1の内側に至り、弁押
圧体21の通気孔22と調圧ねじ7の排気孔27から排
気されるが、排気弁体1の内側は通気孔22と排気孔2
7によって外部と連通しているためにその圧力は大気圧
と等しくなっている。このために高圧空気が流入する空
気室37と排気弁体1の内側との間には圧力差が生じ、
この排気弁体1の内外の圧力差はスリット2の開口を閉
じる方向の力として働き、スリット2の開口は圧力を受
けない状態よりも狭くなる。この結果、空気室37に至
る空気の圧力が高いときにはスリット2の開口は小さく
なって排気弁体1を通過して排出される空気量が減少す
ることになり、定速排気特性を得ることができるもので
ある。
【0019】これが一回の血圧測定に際しての定速排気
弁の動作であるが、排気弁体1にはスリット2の両端の
近傍に厚肉部11を設けてあるので引き裂き強度が高く
なっており、圧力の上昇及び降下に伴ってスリット2が
閉じたり開いたりする動作が長期に亘って繰り返されて
も、応力割れ等による裂けがスリット2の端部に発生し
てスリット2の長さが初期に比べて長くなることがなく
なり、スリット2からの排気速度が速くなって血圧測定
を正常におこなうことができなくなることを防ぐことが
できるものである。
弁の動作であるが、排気弁体1にはスリット2の両端の
近傍に厚肉部11を設けてあるので引き裂き強度が高く
なっており、圧力の上昇及び降下に伴ってスリット2が
閉じたり開いたりする動作が長期に亘って繰り返されて
も、応力割れ等による裂けがスリット2の端部に発生し
てスリット2の長さが初期に比べて長くなることがなく
なり、スリット2からの排気速度が速くなって血圧測定
を正常におこなうことができなくなることを防ぐことが
できるものである。
【0020】図3は本発明の他の実施例を示すものであ
り、上記実施例とは排気弁体1の形状が異なるのみで、
他は上記実施例をそのまま援用することができる。この
実施例において排気弁体1は上端部の外周に鍔部12を
設けた有底円筒状(カップ状)に形成してあり、排気弁
体1にその軸方向にスリット2がカッターナイフ等で切
り込むことによって設けてある。スリット2の始点は鍔
部12の基部で断面の肉厚が変化する位置であり、スリ
ット2の終点の下側の近傍には厚肉部11が設けてあ
る。この厚肉部11はスリット2の幅よりも長い寸法で
排気弁体1の周方向に部分的に設けられているものであ
り、スリット2の本数に応じた数で形成してある。この
実施例では鍔部12が厚肉部11と同じ作用をなしてお
り、鍔部12と厚肉部11との間の上下間隔はスリット
2の長さと同じ寸法に設定してある。尚、スリット2の
上端が鍔部12の根本から離れているときには、スリッ
ト2の上端の近傍にも部分的な厚肉部11が設けられる
ものである。
り、上記実施例とは排気弁体1の形状が異なるのみで、
他は上記実施例をそのまま援用することができる。この
実施例において排気弁体1は上端部の外周に鍔部12を
設けた有底円筒状(カップ状)に形成してあり、排気弁
体1にその軸方向にスリット2がカッターナイフ等で切
り込むことによって設けてある。スリット2の始点は鍔
部12の基部で断面の肉厚が変化する位置であり、スリ
ット2の終点の下側の近傍には厚肉部11が設けてあ
る。この厚肉部11はスリット2の幅よりも長い寸法で
排気弁体1の周方向に部分的に設けられているものであ
り、スリット2の本数に応じた数で形成してある。この
実施例では鍔部12が厚肉部11と同じ作用をなしてお
り、鍔部12と厚肉部11との間の上下間隔はスリット
2の長さと同じ寸法に設定してある。尚、スリット2の
上端が鍔部12の根本から離れているときには、スリッ
ト2の上端の近傍にも部分的な厚肉部11が設けられる
ものである。
【0021】
【発明の効果】上記のように本発明は、排気弁体を押圧
することにより排気弁体に設けたスリットの開口量を調
整して排気速度を調節するようにした血圧計の定速排気
弁装置において、スリットの両端付近において排気弁体
に厚肉部を設けるようにしたので、排気弁体の肉厚をス
リット2の端部の近傍で部分的に増大させてこの部分で
の引き裂き強度を高めることができ、長期の使用でスリ
ットの両端に繰り返し応力が掛かっても裂けが発生して
スリットの長さが長くなることを防止することができ、
排気速度が変化することを防いで長寿命に使用すること
ができるものである。
することにより排気弁体に設けたスリットの開口量を調
整して排気速度を調節するようにした血圧計の定速排気
弁装置において、スリットの両端付近において排気弁体
に厚肉部を設けるようにしたので、排気弁体の肉厚をス
リット2の端部の近傍で部分的に増大させてこの部分で
の引き裂き強度を高めることができ、長期の使用でスリ
ットの両端に繰り返し応力が掛かっても裂けが発生して
スリットの長さが長くなることを防止することができ、
排気速度が変化することを防いで長寿命に使用すること
ができるものである。
【図1】本発明の一実施例を示すものであり、(a)は
断面図、(b)は底面図である。
断面図、(b)は底面図である。
【図2】本発明において用いる排気弁体の一実施例を示
すものであり、(a)は斜視図、(b)は断面図であ
る。
すものであり、(a)は斜視図、(b)は断面図であ
る。
【図3】本発明において用いる排気弁体の他の実施例を
示すものであり、(a)は斜視図、(b)は断面図であ
る。
示すものであり、(a)は斜視図、(b)は断面図であ
る。
【図4】従来例を示すものであり、(a)は断面図、
(b)は底面図である。
(b)は底面図である。
【図5】従来例の排気弁体を示すものであり、(a)は
斜視図、(b)は断面図である。
斜視図、(b)は断面図である。
1 排気弁体 2 スリット 11 厚肉部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】このものにあって、調圧ねじ7を回してバ
ネ33を圧縮させることによって弁押圧体21で排気弁
体1の端面を押圧させると、排気弁体1は弁押圧体21
とケース15の底面との間に挟圧されて軸方向に圧縮さ
れ、この圧縮力によって排気弁体1はその軸方向の中央
部が膨らんだ樽型の形状になり、圧縮変形に伴って図5
(a)に実線で図示するスリット2が閉じた状態から、
図5(a)に想像線で図示するようにスリット2が開口
される。このスリット2の開口量は調圧ねじ7を回して
排気弁体1の押圧量を加減することによって調整するこ
とができ、所定の排気速度を得るための開口量の調節が
可能になる。
ネ33を圧縮させることによって弁押圧体21で排気弁
体1の端面を押圧させると、排気弁体1は弁押圧体21
とケース15の底面との間に挟圧されて軸方向に圧縮さ
れ、この圧縮力によって排気弁体1はその軸方向の中央
部が膨らんだ樽型の形状になり、圧縮変形に伴って図5
(a)に実線で図示するスリット2が閉じた状態から、
図5(a)に想像線で図示するようにスリット2が開口
される。このスリット2の開口量は調圧ねじ7を回して
排気弁体1の押圧量を加減することによって調整するこ
とができ、所定の排気速度を得るための開口量の調節が
可能になる。
Claims (3)
- 【請求項1】 排気弁体を押圧することにより排気弁体
に設けたスリットの開口量を調整して排気速度を調節す
るようにした血圧計の定速排気弁装置において、スリッ
トの両端付近において排気弁体に厚肉部を設けて成るこ
とを特徴とする血圧計の定速排気弁装置。 - 【請求項2】 厚肉部は排気弁体の外周の全周に亘って
設けられていることを特徴とする請求項1に記載の血圧
計の定速排気弁装置。 - 【請求項3】 厚肉部はスリットの近傍において排気弁
体の外周の一部にのみ設けられていることを特徴とする
請求項1に記載の血圧計の定速排気弁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4255254A JPH06105814A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 血圧計の定速排気弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4255254A JPH06105814A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 血圧計の定速排気弁装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06105814A true JPH06105814A (ja) | 1994-04-19 |
Family
ID=17276192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4255254A Withdrawn JPH06105814A (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 血圧計の定速排気弁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06105814A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013094289A (ja) * | 2011-10-28 | 2013-05-20 | Okamura Corp | 椅子 |
-
1992
- 1992-09-25 JP JP4255254A patent/JPH06105814A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013094289A (ja) * | 2011-10-28 | 2013-05-20 | Okamura Corp | 椅子 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19991130 |