JPH06104572B2 - 高純度四塩化ジルコニウムの製造方法 - Google Patents

高純度四塩化ジルコニウムの製造方法

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JPH06104572B2
JPH06104572B2 JP30662986A JP30662986A JPH06104572B2 JP H06104572 B2 JPH06104572 B2 JP H06104572B2 JP 30662986 A JP30662986 A JP 30662986A JP 30662986 A JP30662986 A JP 30662986A JP H06104572 B2 JPH06104572 B2 JP H06104572B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は四塩化ジルコニウム(ZrCl4)の製造方法に関
し、とくに種々の電子材料に利用される各種のZr含有化
合物の原料として用いられる高純度のZrCl4を製造する
方法に関する。
Zrは各種電子材料としての用途が急増しており、高純度
のZrが求められている。特に、気相成長法(CVD法)に
よりZr含有化合物を製造する場合等は、原料としてZrCl
4ガスが用いられており、純度の極めて高いZrCl4が必要
とされている。本発明は、電子材料として利用されるZr
含有化合物等の原料として最適な高純度のZrCl4を効率
良く、かつ容易に製造する方法を提供する。
[従来技術と問題点] 現在、ZrCl4はZr製錬の際に金属Zrを採取する中間工程
から得られる。Zr鉱石は通常、Fe、Al、P、U、Hf等を
含有するので、これらの不純物を除去するために、例え
ば次の工程に従って製錬される。最初にZr鉱石を塩素化
し、更にオキシ塩化物に転換して液液抽出法で精製し、
抽出物を一度酸化物に代え、これを再び塩化物に転化す
る。生成したZrCl4は固形物であり、これを金属Mgと共
に加熱炉に装入し、Mgにより還元してスポンジ状の金属
Zrを得る。
上記Zr製錬工程により得られるZrCl4にはアルカリ金
属、重金属等が数10ppm以上含有されており、電子材料
用原料として用いるには純度が低く利用できない。
[問題解決に係る知見] 本発明者等は、従来のZr製錬方法に代えて、ZrCl4の蒸
留器と複合還元蒸留装置を組合せることにより、高純度
の金属Zrを製造する方法を完成した(特願昭60−275928
号)。
該方法の概略は、ZrCl4とアルカリ金属塩化物との混合
物等からなる溶融浴に粗ZrCl4を加え、ZrCl4を蒸留して
予め金属Mgを存在させた還元域に導き、上記蒸留域と還
元域との内圧差によりZrCl4ガスを間欠的に該還元域に
導入してZrCl4をMgにより還元して金属Zrスポンジを生
成させ、副生するMgCl2融体を間欠的に抜き出して、そ
の後未反応Mgと副生MgCl2とを真空蒸着でZrスポンジか
ら除去することによって高純度金属Zrを製造する方法で
ある。該方法は原料のZrCl4を気体状態で還元域に導入
するため高純度の金属Zrを効率よく製造できる利点を有
している。
本発明は、上記高純度金属Zrの製造方法に用いられる蒸
留装置を利用し、これに塩素ガスの供給手段を付設し
て、粗ZrCl4、金属ZrあるいはZr含有スクラップ等を原
料として高純度のZrCl4を製造できるようにしたもので
ある。
[発明の構成] 本発明によれば、蒸留器に、ZrCl4の昇華点よりはるか
に高い沸点を有する溶融塩と、Zr原料とを装入し、該蒸
留器内に塩素ガスを吹込みZrCl4の昇華点以上に加熱し
てZrCl4を蒸留し回収する高純度四塩化ジルコニウムの
製造方法が提供される。
本発明は、ZrCl4の昇華点よりはるかに高い沸点を有す
る溶融塩を用いて、Zr原料を溶融し、ZrCl4を蒸留す
る。Zr原料としては粗ZrCl4、金属Zr、Zr合金あるいはZ
r含有化合物等を用いることができ、これらは2種以上
の混合物でもよい。ZrCl4の昇華点は331℃であり、上記
溶融塩は融点が比較的低くかつ上記昇華点よりはるかに
高い沸点を有するものを用いる。沸点がZrCl4の昇華点
に近いものは該溶融塩から揮発するZrCl4ガスに該溶融
塩の蒸発ガスが混入し、ZrCl4を蒸留分離することがで
きない。一方、該溶融塩は出来るだけ低融点であること
が好ましく、溶融塩の浴中に塩素ガスを吹込みZr原料の
塩素化を促進する必要上少なくとも上記ZrCl4の昇華点
以下の融点を有するものが用いられる。また該蒸留はZr
原料の塩素化を行なうものであることから該溶融塩の成
分は塩化物が好ましい。とくに複合塩とすれば融点が低
下するので、上記溶融塩としてZrCl4とアルカリ金属塩
化物の混合物が好適である。因に、上記溶融塩は実用上
230℃以上で溶融するものが好ましく、以下のものが好
適に用いられる。
密閉された蒸留器内に上記溶融塩とZr原料を装入し、こ
れらを上記昇華点以上に加熱し、塩素ガスを吹込みZr原
料を塩素化する。この場合、塩素化を促進するため、溶
融浴を攪拌し、該浴中に塩素ガスを導入すると良い。溶
融塩とZr原料との混合物の浴中で塩素ガスによりZr原料
が塩素化され、次のようにZrCl4が生成される。
Zr→ZrCl2→ZrCl4 生成したZrCl4は直ちに昇華しZrCl4ガスとなり蒸留器か
ら抜き出され、系外のコンデンサー等に導かれる。
一方、不純物として含まれるFe、Al、P、U等の塩化物
は、アルカリ金属塩化物との錯形成定数がZrCl4より大
きいので蒸発せず、該溶融浴中に残留する。溶融塩を用
いて溶融することにより、局部的な反応は起こることが
なく、反応がスムーズに進行する。また上記反応は発熱
反応であり、反応媒体が液であるために、反応熱の反応
容器への伝達がよく、反応熱の除去が容易である。
コンデンサーに導かれたZrCl4ガスは、該ZrCl4の昇華点
以下に温度制御されたコンデンサー内で凝縮され分離さ
れる。尚、ZrCl4より低い沸点を有するCl2、HCl、COC
l2、SiCl4等が該ZrCl4ガス中に不純物として混在する場
合には、該コンデンサーでの凝縮の際、コンデンサーの
温度をZrCl4の昇華点以下であって、かつ上記不純物ガ
スの沸点以上に設定することにより、粉体状に凝縮する
ZrCl4とガス状の上記塩化物とが分離される。
回収されるZrCl4に含有されるアルカリ金属およびアル
カリ土類金属は1ppm未満であり、また他の重金属の含有
量は10ppm未満である。尚、従来の方法により得られるZ
rCl4にはアルカリ金属、アルカリ土類金属および他の重
金属が10ppm以上含有されており、本発明の方法によっ
て製造されるZrCl4の10倍以上の不純物が含有されてい
る。
次に、本発明の方法を実施する装置構成の一例を第1図
に示す。
蒸留器10は密閉された蒸留槽11と該蒸留槽11を囲む加熱
炉12を有する。蒸留槽11にはZr原料と上記溶融塩が装入
される。蒸留槽11の内部には溶融塩中で回転する攪拌羽
根13が設けられており、該攪拌羽根13はステム14を介し
て蒸留器11の蓋部15に装着されたモータ16によって回転
される。更に蒸留槽11の内部には塩素ガスを導入するた
めの供給管17が配設されており、該供給管17は溶融塩と
Zr原料との混合浴中に塩素ガスが供給されるように該蒸
留槽11の底部に向って延びている。また蒸留槽11の底部
には残留溶融液を抜出すための排出管18が付設され、一
方、蓋部15には混合浴から昇華する四塩化ジルコニウム
ガスをコンデンサー19の導く連通管20が連結されてい
る。コンデンサー19はガス状で導入される四塩化ジルコ
ニウムを凝縮して分離回収するためのものであり、上記
昇華点以下、即ち330℃以下に保持されており、その底
部には凝縮して内壁に付着する粉体状の四塩化ジルコニ
ウムを回収する排出管21が設けられてる。また四塩化ジ
ルコニウム以外のガスを排出するための排気管22が付設
されている。上記各管路には制御バルブ23が夫々介設さ
れており、また四塩化ジルコニウムをコンデンサー19に
導く連結管22の外周には四塩化ジルコニウムの凝縮によ
る管路の閉塞を防止するため該管路内温度を四塩化ジル
コニウムの昇華点以上に保持する加熱手段24が設けられ
ている。
上記溶融塩とZr原料は予め蒸留槽11に装入され、加熱炉
12により四塩化ジルコニウムの昇華点以上に加熱され、
攪拌羽根13によりこれら混合浴を攪拌しながら供給管17
を通じて塩素ガスが混合浴中に吹込まれる。該塩素化に
より生成された四塩化ジルコニウムはガス状となって連
結管20を通じてコンデンサー19に導かれ、ここで凝縮さ
れ排出管21を通じて回収される。四塩化ジルコニウムの
昇華点より低い沸点を有するガスは排気管23を通じて外
部に導かれる。
[発明の効果] 本発明の方法においては、低融点でありなが四塩化ジル
コニウムの昇華点よりは高い沸点を有する溶融塩を用い
てZr原料を塩素化し溶解するので、塩素化効率が極めて
良く、また四塩化ジルコニウムが蒸留する際、Zr原料に
混在する不純物が該溶融塩に取込まれて残留し、確実に
分離される。従って純度の高い四塩化ジルコニウムを得
ることが出来る。
またZr原料としては粗ZrCl4、金属Zr、Zr合金あるいはZ
r含有化合物等各種のZr含有物質を用いることができ、
該原料から直接高純度の四塩化ジルコニウムを製造する
ことが出来る。
[実施例] NaCl5.8Kg、KCl7.5Kg、市販のZrCl475.3KgとをVブレン
ダーで混合し、均一に混合した。これらの混合物88.6Kg
を径400mm、高さ800mmのステンレス製の反応容器内に充
填し、120℃まで真空ポンプで脱気しながら昇温し、吸
着水分や揮発成分を除去した後330℃で溶解した。反応
装置の概略は、図1に示した。そしてZrスクラップ又は
Zrスポンジを43.5Kg供給した。これを攪拌機で攪拌しな
がら塩素ガスを導入した。導入した塩素ガスはすべての
塩素ガスが、ジルコニウムスクラップ又はスポンジと反
応して、未反応ガスがでないようにその流量をコントロ
ールした。
反応の開始はZr→ZrCl2→ZrCl4と進行し、生成したZrCl
4は昇華し、ZrCl4ガスとしてコンデンサー内に導かれ
た。コンデンサーの周囲は水冷されており、ZrCl4の凝
縮に十分な冷却速度を提供した。その結果76.5KgのZrCl
4が得られ、その分析値はLi、Na、K、Ca、Mg、Baそれ
ぞれ1ppm以下、Feその他の重金属は10ppm以下であっ
た。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の方法を実施する装置構成の一例を示す概略
断面図。 図面中、10…蒸留器 11…蒸留槽、12…加熱炉 13…攪拌羽根、14…ステム 15…蓋部、16…モータ 17…供給管、18…排出管 19…コンデンサー、20…連通管 21…排出管、22…排気管 23…制御バルブ、24…加熱手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸留器に、四塩化ジルコニウムの昇華点よ
    り高い沸点を有する溶融塩と、ジルコニウム原料とを装
    入し、該蒸留器内に塩素ガスを吹込み四塩化ジルコニウ
    ムの昇華点以上に加熱して四塩化ジルコニウムを蒸留し
    回収する高純度四塩化ジルコニウムの製造方法。
  2. 【請求項2】上記溶融塩として、ZrCl4−KCl−NaCl、Zr
    Cl4−KCl、又はZrCl4−NaClを用いる特許請求の範囲第
    1項の方法。
  3. 【請求項3】上記溶融塩とジルコニウム原料との溶融浴
    を230〜600℃に加熱し、攪拌しながら該浴中に塩素ガス
    を吹込む特許請求の範囲第1項の製造方法。
  4. 【請求項4】上記ジルコニウム原料として、粗四塩化ジ
    ルコニウム、金属ジルコニウム若しくはジルコニウム含
    有合金又はこれらの混合物を用いる特許請求の範囲第1
    項の製造方法。
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