JPH06104548B2 - リフティングマグネットクレーン装置 - Google Patents

リフティングマグネットクレーン装置

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JPH06104548B2
JPH06104548B2 JP1118231A JP11823189A JPH06104548B2 JP H06104548 B2 JPH06104548 B2 JP H06104548B2 JP 1118231 A JP1118231 A JP 1118231A JP 11823189 A JP11823189 A JP 11823189A JP H06104548 B2 JPH06104548 B2 JP H06104548B2
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steel plates
lifting
magnetic flux
steel
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敬 山野寺
和彦 福谷
政孝 中目
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、リフティングマグネットクレーンと呼ばれて
いる、電磁石により鋼板を吸着して吊上げるタイプのク
レーン装置に関し、特に、吊上げる鋼板の枚数制御に関
する。
〔従来技術〕
リフティングマグネットクレーンは、鋼板の保持に磁力
を利用したクレーンであり、リフティングマグネットと
呼ばれる鋼板吸着用の電磁石を備えている。このクレー
ンは、リフティングマグネットの励磁により鋼板の比較
的広い面が吸着されるので、長さに比べて厚さの薄い鋼
板を吊上げ等に適している。つまり、1つのクレーンに
複数個のリフティングマグネットを備えて、その種の鋼
板をあまり撓わせることなく保持して載積位置の変更等
を行なっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、一般に、この種のクレーンの吊上げ対象とな
る鋼板は他の鋼板とと共に積重ねられていわゆる「山」
を形成している。つまり、その「山」の上にリフティン
グマグネットを載置して励磁した場合、吊上げ対象の鋼
板以外の鋼板も磁化される。このため、吊上げ鋼板の枚
数制御が極めて難しく、従来は熟練したオペレータが鋼
板の状態を観察しながら励磁電流を調整する手動制御に
頼らざるを得なかった。
本発明は、鋼板の吊上げ枚数制御の自動化が容易なリフ
ティングマグネットクレーン装置を提供することを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明のリフティングマグネ
ットクレーン装置は、 磁性体コアおよび該コアを励磁するための励磁コイルを
有し、鋼板を磁気吸着するための少なくとも1つの電磁
石; 前記磁性体コアの一部を通る磁束を検出する磁束検出手
段; 前記励磁コイルに励磁電流を供給する電流供給手段; 前記電磁石を上下動する上下動手段; 前記電磁石による吊荷重を検出する吊荷重検出手段;お
よび、 予め求めた前記励磁コイルの励磁電流,前記磁性体コア
の一部を通る磁束,および、前記電磁石が磁気吸着して
いる鋼板の合計の厚さ,の相互関係を記憶しており、吊
上げ予定の鋼板の合計の厚さが前記磁束検出手段の位置
における磁束が実質上飽和する厚みすなわち飽和層厚以
下の時は、前記電流供給手段による励磁電流の供給およ
び、前記上下動手段による電磁石の上駆動があり、前記
電磁石が1枚乃至複数枚の鋼板をつり上げている状態
で、該電流供給手段が供給している励磁電流および前記
磁束検出手段が検出した磁束より、該電磁石が磁気吸着
している鋼板の合計の厚さを検出し、該合計の厚さと吊
上げ予定の鋼板の合計の厚さとの比較により吊上げの適
否を判定し、吊上げ予定の鋼板の合計の厚さが前記飽和
層厚を超えるときは、前記吊荷重検出手段が検出した吊
荷重と吊上げ予定の鋼板の合計の重さとの比較により吊
上げの適否を判定する処理手段; を備える。
〔作用〕
これによれば、処理手段が、吊上げ予定の鋼板の合計の
厚さが飽和層厚以下のときには、予め記憶している情報
との照合により、電磁石の励磁電流および磁性体コアの
一部を通る磁束に対応する吸着鋼板の合計の厚さ(層
厚)を求めているので、機械的な振動等の影響を受ける
ことなく層厚が迅速に検出される。そして、求めた層厚
と吊上げ予定鋼板の合計の厚さとの比較を行なうことに
より吊上げの適否を自動判定するので、吊上げた層厚の
適否が正確に定まり、オペレータによる鋼板の観察が不
要になる。また、学習機能等を併用すれば鋼板の吊上げ
枚数の制御を容易に自動化することができる。
吊上げ予定の鋼板の合計の厚さが飽和層厚を越えるとき
には、磁束検出手段が検出する磁束と吊上げ層厚との比
例関係がくずれて、上述の、吸着鋼板層厚の算出がエラ
ーとなって、上述の吊上げた層厚の適否判定がエラーと
なる可能性があるが、本発明では、処理手段が、吊上げ
予定鋼板の合計厚すなわち層厚が飽和層厚を越えるとき
には、吊荷重検出手段が検出する吊荷重と吊上げ予定鋼
板の総重量との比較により吊上げの適否を自動判定する
ので、磁束検出手段の位置における磁束飽和による層厚
適否判定にエラーを生ずることなく、吊上げた鋼板の総
重量の適否が正確に定まり、オペレータによる鋼板の観
察が不要になる。
以上のように本発明は、電磁石の吊上げ予定層厚が、吊
上げ層厚を正確に検出することができる飽和層厚以下の
場合には、電磁石の励磁電流および磁性体コアの一部を
通る磁束に基づいて吸着鋼板の層厚を求めて、それを吊
上げ予定層厚と比較して層厚適否を判定し、電磁石の吊
上げ予定層厚が飽和層厚を越える場合、すなわち吊上げ
層厚の検出にエラーを生ずる可能性がある場合には、吊
荷重と吊上げ予定鋼板の総重量との比較により吊上げの
適否を自動判定するので、電磁石の吊上げ量の適否自動
判定の信頼性が高く、電磁石による鋼板搬送の安全性が
向上する。
本発明の他の目的および特徴は、以下の図面を参照した
実施例の説明より明らかになろう。
〔実施例〕
第1図に、本発明を一例で実施するリフティングマグネ
ットクレーンを模式的に示した。このクレーンは、固定
レール1-1,1-2上を移動するトラベラ2,トラベラ2に昇
降自在に係合されたアーム3-1,3-2,各アームの先端に固
着されたビームるのでオペレータによる鋼板の観察が不
要になる。また、学習機能等を併用すれば鋼板の吊上げ
枚数の制御を容易に自動化することができる。
なお、電磁石が吸着する鋼板の厚さがある程度厚くなる
と、磁性体コアの一部を通る磁束が飽和し、上記手段に
よる厚さ検出が不正確になるので、そのような虞れがあ
るリフティングマグネットクレーン装置においては、吊
荷重を検出する吊荷重検出手段を備え、吊上げ予定の鋼
板の合計の厚さが所定値を超えるときは、該吊荷重検出
手段が検出した吊荷重と吊上げ予定の鋼板の合計の重さ
との比較により吊上げの適否を判定すれば良い。
本発明の他の目的および特徴は、以下の図面を参照した
実施例説明より明らかになろう。
〔実施例〕
第1図に、本発明を一例で実施するリフティングマグネ
ットクレーンを模式的に示した。このクレーンは、固定
レール1-1,1-2上を移動するトラベラ2,トラベラ2に昇
降自在に係合されたアーム3-1,3-2,各アームの先端に固
着されたビーム4-1,4-2,各ビームに懸下されたリフティ
ングマグネット(以下リフマグと略す。)5-1〜5-Jおよ
び着床センサ,吊荷重を検出するためのロードセル6-1,
6-2,および、トラベラ2を移動する移動装置,各アーム
を昇降する昇降装置,各リフマグの間隔を調整する間隔
調整装置,ならびに制御装置等からなる(ただし、第1
図では着床センサ,移動装置,昇降装置,間隔調整装置
および制御装置の図示を省略している。)。
各リフマグは電磁石であり、それぞれ個別に励磁され
る。第2a図は1つのリフマグを下方から見たときの外観
を示し、第2b図はそのIIB−IIB線断面を示す。このよう
に、各リフマグは、第2b図に示したような変形E字形断
面を有するコア51(個別のリフマグについて論ずるとき
には上記同様に枝番を付す。他について同じ。),コア
51を励磁するための励磁コイル52およびコア51の中心部
の磁束(以下中心磁束という。)を検出するためのサー
チコイル53よりなる。
制御装置は、第3図に示すように、上位コンピュータMC
PUおよびマイクロコンピュータCPUを主体に構成されて
いる。上位コンピュータMCPUは、実施例装置のシステム
としての動作に関する制御を担い、マイクロコンピュー
タCPUは、鋼板の吊上げに関する制御を担う。したがっ
て、上位コンピュータMCPUには、図示を省略したが、オ
ペレータとの間の入出力装置や他の制御装置との通信装
置ならびにトラベラ2の移動装置が接続され、マイクロ
コンピュータCPUには、各リフマグのサーチコイル53-1
〜53-J,ロードセル6-1,6-2および着床センサ等を含む各
種センサ,アーム昇降装置およびリフマグ間隔調整装置
等を含む駆動装置,および電流供給ユニットREGが接続
されている。なお、この電流供給ユニットREGは、マイ
クロコンピュータCPUが選定したリフマグの励磁コイル
に、マイクロコンピュータCPUが設定した励磁電流を供
給する一種の定電流源である。
ここでは、概略で以下のような制御が行なわれる。
上位コンピュータMCPUは、オペレータとの対話等によ
り、移動対象となる鋼板のある移動元の“山”の位置,
その“山”を構成している各鋼板の諸元(厚さt,幅WD,
長さL),その“山”から移動する鋼板の枚数n,および
移動先の“山”の位置等に関する情報を得ると、必要な
情報をマイクロコンピュータCPUに与えて鋼板の吊上げ
を行なう制御の実行を指示するとともに、トラベラ2を
移動元の“山”の直上に移動する。
マイクロコンピュータCPUは、上位コンピュータMCPUか
ら与えられた情報に基づいて使用するリフマグを選定
し、それらの間隔を調整するとともに、選定したリフマ
グの励磁電流を設定する。この後、トラベラ2が移動元
の“山”の直上に移動すると、各アームを下降駆動して
各リフマグをその“山”の上に下し、電流供給ユニット
REGを介して選択したリフマグを設定した励磁電流によ
り励磁し、各アームを上昇駆動する。
上位コンピュータMCPUは、マイクロコンピュータCPUの
制御により所望の鋼板が吊上げられると、トラベラ2を
移動先の“山”に移動し、マイクロコンピュータCPUに
鋼板の載積を行なう制御の実行を指示する。これにより
マイクロコンピュータCPUは、各アームを下降駆動して
吊上げた鋼板をその“山”の上に載置し、各リフマグの
励磁を解除して再び各アームを上昇駆動する。
次に、マイクロコンピュータCPUが行なう鋼板の吊上げ
に係る制御のうち、本発明の要旨に係る指定枚数の鋼板
の吸着を制御する鋼板吸着制御について詳細に説明す
る。
鋼板の“山”の上に載置したリフマグを励磁してn枚の
鋼板を吊上げるためには、上から(n−1)番目の鋼板
とn番目の鋼板との間に働く磁気吸着力F(n)がn番
目の鋼板に働く下向きの力より大きくなり、n番目の鋼
板と(n+1)番目の鋼板との間に働く磁気吸着力が
(n+1)番目の鋼板に働く下向きの力より小さくなる
ようにリフマグを励磁すれば良い。
一方、各鋼板間の吸着力は、励磁電流,吸着する側にあ
る全鋼板の合計の厚さ(以下、この種の複数枚の鋼板の
合計の厚さを層厚という。)および吸着される側となる
鋼板の厚さ(以下、個々の鋼板の厚さを板厚という。)
により変化する。例えば、n番目の鋼板の板厚t(n)
を一定(tc)とし、1〜(n−1)番目までの鋼板の層
厚T(n−1)を3とおり(Tc1,Tc2,Tc3)に変化し
てリフマグの励磁電流IAと(n−1)番目の鋼板とn番
目の鋼板との間に働く磁気吸着力F(n)との関係を調
べると第4図に示したように3とおりのグラフが得ら
れ、板厚t(n)を変化すればさらに多様化する。しか
し、リフマグの励磁電流と、吸着する側の鋼板(この場
合は(n−1)番目の鋼板)と吸着される側の鋼板(こ
の場合はn番目の鋼板)の間に働く磁気吸着力との関係
は、吸着する側にある全鋼板の層厚および吸着される側
となる鋼板の板厚の組合せで特定できるので、予めその
組合せ毎に、励磁電流と該磁気吸着力との関係を明らか
にしておけば、所望する枚数の鋼板の吊上げに必要なリ
フマグの励磁電流を知ることができる。
例えば、第5図に、上記各種の組合せ毎に求めた励磁電
流と磁気吸着力との関係を示すデータのうち、1〜(n
−1)番目までの鋼板の層厚T(n−1)とn番目の鋼
板の板厚t(n)の組合せ、および、1〜n番目までの
鋼板の層厚T(n)と(n+1)番目の鋼板の板厚t
(n+1)の組合せに係るものを整理したグラフであ
り、このグラフから、電流IAでリフマグを励磁したとき
に(n−1)番目の鋼板とn番目の鋼板との間に働く磁
気吸着力、および、n番目の鋼板と(n+1)番目の鋼
板との間に働く磁気吸着力が読取れる。
ところで、静止系(等速系を含む)においては、吸着さ
れる側となる鋼板に働く下向きの力は、その鋼板の重
さ、すなわち、“質量×重力加速度”に一致する。つま
り、第5図に示したグラフから読取った(n−1)番目
の鋼板とn番目の鋼板との間に働く磁気吸着力をn番目
の鋼板の重さw(n)に等しくする励磁電流をIA′
(n)とし、n番目の鋼板と(n+1)番目の鋼板との
間に働く磁気吸着力を(n+1)番目の鋼板の重さw
(n+1)に等しくする励磁電流をIA′(n+1)とす
ると、リフマグが静止している場合には、IA′(n)以
上IA′(n+1)未満の励磁電流でリフマグを励磁する
ことにより1〜n番目までの鋼板をリフマグに吸着させ
得る。これと同様に、“山”からn枚の鋼板を吊上げる
ときに要求される励磁電流を求めることができるが、実
際の吊上げにおいては、吊上げや振動等の加速度が加わ
るのでn番目の鋼板に働く下向きの力とその鋼板の重さ
とは一致しない。つまり、実際の吊上げに必要な励磁電
流を求めるためには、この下向きの力をまず求めなけれ
ばならない。
そこで、本実施例装置を用いて種々の実験を行なった結
果、吊上げる全鋼板(例えば1〜n番目までの鋼板)の
層厚によりその最下位となる鋼板(例えばn番目の鋼
板)に働く下向きの力をある範囲で特定できることがわ
かった。第6図は、吊上げる全鋼板の層厚を横軸にと
り、“下向きの力”と“重さ”との比(前者を後者で除
した値:以下補正比という。)を縦軸にとってこれらの
関係を示したグラフである。つまり、このグラフにおい
て、吊上げる全鋼板の層厚がT(n)のときの補正比の
最大値をmaxSF(T(n)),そのときの最小値minSF
(T(n))とし、T(n+1)のときの補正比の最大
値をmaxSF(T(n+1)),そのときの最小値をminSF
(T(n+1))とすると、n枚の鋼板の吊上げ時にn
番目の鋼板に働く下向きの力は、 w(n)×minSF(T(n)) 〜w(n)×maxSF(T(n)) の範囲に特定され、(n+1)枚の鋼板の吊上げ時に
(n+1)番目の鋼板に働く下向きの力は、 w(n+1)×minSF(T(n+1)) 〜w(n+1)×maxSF(T(n+
1)) の範囲に特定される。
したがって、(n−1)番目の鋼板とn番目の鋼板との
間に働く磁気吸着力が、その吊上げによりn番目の鋼板
に働くものと予想される下向きの力の最大値、すなわち
w(n)×maxSF(T(n))以上となり、n番目の鋼
板と(n+1)番目の鋼板との間に働く磁気吸着力が、
その吊上げにより(n+1)番目の鋼板に働くものと予
想される下向きの力の最小値、すなわちw(n+1)×
minSF(T(n+1))未満となるような励磁電流IAを
設定すれば“山”からn枚の鋼板を確実に吊上げること
ができる。つまり、第5図に示したグラフ(一例)か
ら、(n−1)番目の鋼板とn番目の鋼板との間に、n
枚の鋼板の吊上げ時にn番目の鋼板に働くものと予想さ
れる下向きの力の最大値に等しい磁気吸着力F(n)を
得る励磁電流IA(n)を、n番目の鋼板と(n+1)番
目の鋼板との間に、(n+1)枚の鋼板の吊上げ時に
(n+1)番目の鋼板に働くものと予想される下向きの
力の最小値に等しい磁気吸着力F(n+1)を得る励磁
電流IA(n+1)をそれぞれ読取ったものとすれば、励
磁電流IAをIA(n)以上IA(n+1)未満の値に設定す
れば良い。
ところで、リフマグを励磁して(n−1)番目の鋼板に
n番目の鋼板を吸着させるのに充分な磁気吸着力を発生
させたとき、n番目の鋼板に(n+1)番目の鋼板を磁
気吸着させるのに充分な磁気吸着力あるいはその虞れが
ある磁気吸着力が発生することがある。いいかえると、
n番目の鋼板に(n+1)番目の鋼板を吸着させるのに
充分な磁気吸着力あるいはその虞れがある磁気吸着力を
発生させる程度にリフマグを励磁しても(n−1)番目
の鋼板にn番目の鋼板を吸着させるのに充分な磁気吸着
力が発生しないことがある。例えば、第5図に示したグ
ラフにおいて、(n−1)番目の鋼板とn番目の鋼板と
の間に要求される磁気吸着力がF″(n)となる場合な
どがこれに相当する。この場合、n番目の鋼板に(n+
1)番目の鋼板を磁気吸着させる虞れがある磁気吸着力
F(n+1)を発生し得る励磁電流IA(n+1)でリフ
マグを励磁しても(n−1)番目の鋼板とn番目の鋼板
との間にはF″(n)より小さい磁気吸着力F′(n)
しか発生しないために、n番目の鋼板に(n+1)番目
の鋼板を磁気吸着させることなく(n−1)番目の鋼板
にn番目の鋼板を吸着させるようなリフマグの励磁が得
られない。このような現象は、n番目の鋼板が広幅ある
いは長尺なために板厚に比して大重量となるとき等に起
り得る。
このため、n番目の鋼板に(n+1)番目の鋼板を磁気
吸着させることなく(n−1)番目の鋼板にn番目の鋼
板を吸着させることの可否を判定(以下、“n番目の鋼
板の吊上げ可否の判定”という。)する必要がある。こ
こでは、n番目の鋼板に(n+1)番目の鋼板を磁気吸
着させる虞れがある磁気吸着力F(n+1)を発生し得
る励磁電流IA(n+1)でリフマグを励磁した場合に、
(n−1)番目の鋼板とn番目の鋼板との間に生じると
グラフより予想される磁気吸着力F′(n)と、(n−
1)番目の鋼板にn番目の鋼板を確実に磁気吸着させ得
る磁気吸着力F(n)との比の値F′(n)/F(n)を
求め、その比の値が(1+α)を超えていれば“吊上げ
可能”と判定し、それが(1+α)以下であれば“吊上
げ不可”と判定している。
n番目の鋼板の吊上げを“不可”と判定した場合には、
(n+1)番目の鋼板を含めた吊上げを行なう。つま
り、上記と同様にして(n−1)番目の鋼板とn番目の
鋼板とが確実に磁気吸着し得る磁気吸着力F(n)を発
生する励磁電流IA(n)と、(n+1)番目の鋼板と
(n+2)番目の鋼板とが磁気吸着する虞れがある磁気
吸着力F(n+2)を発生する励磁電流IA(n+2)を
求め、IA(n)以上IA(n+2)未満の励磁電流IAを設
定する。この励磁電流IAでリフマグを励磁すると“山”
から(n+1)枚の鋼板が吊上がるので、それらが確実
に“山”から分離したとき励磁電流IAを瞬断する。励磁
電流を遮断するとリフマグと(n+1)枚の鋼板を吸着
していた磁気が消滅するので各鋼板が落下することにな
るが、この磁気の消滅は励磁電流の遮断と同時に起らな
い。つまり、励磁電流の瞬断時間および/または励磁電
流を瞬断するリフマグを適当に選ぶことにより、遮断時
の残留磁気を利用して吊上げている鋼板のうちの最下位
の1枚、すなわち、不要な(n+1)番目の鋼板のみを
落下させ得る。
以下、第7a図〜第7d図に示したフローチャートを参照し
て鋼板吸着制御の一例を具体的に説明する。
この制御は、上位コンピュータMCPUの指示により起動す
る。このとき、上位コンピュータMCPUから移動元の
“山”の構成、すなわち、そこに積重ねられている各鋼
板の厚さt,幅WD,長さLおよび積重ねの順序ならびに吸
着する鋼板の枚数nが与えられるので、ステップ1にお
いて吸着する鋼板の長さに基づいて使用するリフマグ5-
i〜5-jを選定し、選定したリフマグの間隔を調整する。
ステップ2においては、第6図に示したグラフに相当す
るテーブル(予め不揮発性メモリに記憶されている。他
について同じ。)から、層厚T(n)に対応する補正比
の最大値maxSF(T(n)),および、層厚T(n+
1)に対応する補正比の最小値minSF(T(n+1))
を読取る。前述したようにこれらの補正比は、吊上げ時
に鋼板に働く下向きの力の変動に対して所望の鋼板の吊
上げを保証するものであるので、ステップ3において
は、補正比maxSF(T(n))にn番目の鋼板の重さw
(n)を乗じて(n−1)番目の鋼板にn番目の鋼板を
確実に磁気吸着させ得る磁気吸着力F(n)を求め、ま
た、補正比minSF(T(n+1))に(n+1)番目の
鋼板の重さw(n+1)を乗じてn番目の鋼板に(n+
1)番目の鋼板を磁気吸着させる虞れがある磁気吸着力
F(n+1)を求める。
続いてステップ4において、第5図に示したグラフに相
当するテーブルから(n−1)番目の鋼板とn番目の鋼
板との間に磁気吸着力F(n)を発生させ得る励磁電流
IA(n),および、(n)番目の鋼板と(n+1)番目
の鋼板との間に磁気吸着力F(n+1)を発生させ得る
励磁電流IA(n+1)を読取ると、ステップ5におい
て、同様のテーブルを参照して励磁電流IA(n+1)で
リフマグを励磁したときに(n−1)番目の鋼板とn番
目の鋼板との間に発生する磁気吸着力F′(n)を読取
り、ステップ6において“n番目の鋼板の吊上げ可否の
判定”を行なう。ここでは、前述したようにF′(n)
/F(n)の値が(1+α)を超えていれば“吊上げ可
能”と判定し、その値が(1+α)以下であれば“吊上
げ不可”と判定する。
この判定において“n番目の鋼板の吊上げ”を可能と判
定した場合には、ステップ7において、先に求めた励磁
電流IA(n)とIA(n+1)により選定したリフマグ5-
i〜5-jを励磁するためのIA(n)以上IA(n+1)未満
の励磁電流IAを設定する(フローチャートのKは0以上
1未満の値)。
この後、上位コンピュータMCPUから移動元の“山”にト
ラベラ2を移動完了したことが知らされると、ステップ
9においてアーム4-1および4-2の下降駆動(巻下げ)を
開始する。この下降においては、選定した各リフマグが
その“山”の上に下りる前に着床センサが着床を検出す
るので、その検出があるとステップ11において着床後巻
下げ量Dをリセットし、ステップ12において励磁電流IA
により選定したリフマグ5-i〜5-jの励磁を開始する。
さらに巻下げを行なうと、リフマグ5-i〜5-jが“山”の
最上位の鋼板上に降りて磁気吸着するのでサーチコイル
53-i〜53-jを介して中心磁束の急激な増加が検出され
る。ただし、着床後巻下げ量Dが設定値D0を超えてもこ
の検出がないときには、リフマグ5-i〜5-jと“山”との
位置関係に誤りがある異常や“山”の最上位の鋼板上に
異物等が存在する異常等が発生している虞れがあるた
め、ステップ14において巻下げを停止して上位コンピュ
ータMCPUにエラーを報知する。
異常なく中心磁束の急激な増加を検出すると、ステップ
16〜18においてアーム4-1および4-2の下降駆動(巻下
げ)を停止し、続いてそれらの上昇駆動(巻上げ)を開
始して巻上げ量Uをリセットする。
この巻上げにより、リフマグ5-i〜5-jが“山”から複数
枚(n枚が予定されている。)の鋼板を離板して吊上げ
る。このとき、吊上げた鋼板の合計の厚さが中心磁束を
飽和させる厚さに至っていなければ第8a図に示すように
中心磁束の減少が検出されるが、その厚さが中心磁束を
飽和させる厚さあるいはそれに近い厚さのときには第8b
図に示すように中心磁束があまり変化しない。そこで、
ステップ19において中心磁束の減少を検出した場合、あ
るいは、ステップ20において巻上げ量Uが設定値U0を超
えた場合に離板を検知し、ステップ21において巻上げを
一担停止し、“吊上げの適否の判定”を行なう。
“吊上げの適否”は、吊上げを予定している鋼板の層
厚、すなわち、1〜n番目までの鋼板の層厚T(n)に
応じて、中心磁束または吊荷重に基づいて判定される。
中心磁束は、第9図に一例を示したように、励磁電流が
一定であれば飽和層厚T0以下で層厚Tに比例して変化す
る。この関係は、電気磁気的な条件によってのみ定まる
ので機械的な振動等の影響を受けない。そこで、吊上げ
を予定している鋼板の層厚T(n)が飽和層厚T0以下で
あれば、ステップ23において中心磁束φを読み取り、ス
テップ24においてそのときの励磁電流IAの層厚読取り用
のテーブル(第9図に示したグラフに相当するテーブ
ル)から中心磁束φに対応する吊上げている鋼板の層厚
Tを読み取る。ステップ25では、このとき読み取った層
厚Tと吊上げを予定している鋼板の層厚T(n)とを比
較し、それらが誤差の範囲で等しければ“吊上げ適”と
判定し、誤差の範囲を超えて異なると“吊上げ不適”と
判定する。
一方、吊上げを予定している鋼板の層厚T(n)が飽和
層厚T0を超えるときには、第9図に示したグラフからも
わかるように、中心磁束が飽和して層厚Tとの関係が不
定になるので、ロードセル6-1および6-2を介して検出し
た吊荷重Wによる判定を行なう。この場合、吊荷重Wの
検出が機械的な振動等の影響を強く受けるので、ステッ
プ26および27において、連続して読み取った極大値W+
極小値W-の差が所定値W0以下になる(機械的な振動が小
さくなる)まで待ち、その後、ステップ28において極大
値W+および極小値W-から吊荷重Wの確からしい値を求め
る。ステップ29では、このときの吊荷重Wと吊上げを予
定している鋼板の全重量W(n)とを比較し、それらが
誤差の範囲で等しければ“吊上げ適”と判定し、誤差の
範囲を超えて異なると“吊上げ不適”と判定する。
以上において、“吊上げ適”と判定した場合にはステッ
プ30および31においてリフマグ5-i〜5-jの励磁電流IAを
増加して確実な磁気吸着を確保した後、上位コンピュー
タMCPUに鋼板吸着制御の終了を報知するが、“吊上げ不
適”と判定した場合には上位コンピュータMCPUにエラー
を報知する。
ところで、ステップ6において“n番目の鋼板の吊上げ
可否の判定”を行ない、F′(n)/F(n)の値が(1
+α)以下であり、“吊上げ不可”と判定した場合には
ステップ35以下に進む。
ステップ35においては、第6図に示したグラフに相当す
るテーブルから層厚T(n+2)に対応する補正比の最
小値minSF(T(n+2))を読取る。この比は、前述
したように吊上げた時に鋼板に働く下向きの力の変動を
補償するものであり、(n+1)番目の鋼板と(n+
2)番目の鋼板との間の磁気吸着力F(n+2)が、そ
の値と(n+2)番目の鋼板の重さw(n+2)を乗じ
た値未満であれば(n+2)番目の鋼板を磁気吸着しな
いことを保証する。したがって、ステップ37において、
第5図に示したグラフに相当するテーブルから(n+
1)番目の鋼板と(n+2)番目の鋼板との間に磁気吸
着力F(n+2)を発生させ得る励磁電流IA(n+2)
を読み取ると、ステップ38において、この励磁電流IA
(n+2)と先に求めた励磁電流IA(n)とを用いて、
選定したリフマグ5-i〜5-jを励磁するためのIA(n)以
上IA(n+2)未満の励磁電流IAを設定する(フローチ
ャートのK′は0以上1未満の値を示す)。
この後、上位コンピュータMCPUから移動元の“山”にト
ラベラ2を移動完了したことが知らされると、前述と同
様に、ステップ40〜47においてリフマグ5-i〜5-jが
“山”の最上位の鋼板上に降りて磁気吸着するまでアー
ム4-1および4-2の巻下げを行ない、その後、ステップ48
〜52において、中心磁束の減少を検出するか、または、
巻上げ量Uが設定値U0を超えるまで各アームの巻上げを
行なう。
この場合、(n+1)枚の鋼板の吊上げが期待されてい
るので、1〜(n+1)番目までの鋼板の層厚T(n+
1)が飽和層厚T0以下の場合にはステップ54以下におい
て“中心磁束に基づく不要鋼板の切離し”を行ない、層
厚T(n+1)が飽和層厚T0を超える場合にはステップ
64以下において“吊荷重に基づく不要鋼板の切離し”を
行なう。
“中心磁束に基づく不要鋼板の切離し”を行なう場合、
まず、ステップ54において各リフマグの中心磁束φを読
み取り、ステップ55においてそのときの励磁電流IAの層
厚読取り用のテーブルから中心磁束φに対応する吊上げ
鋼板の層厚Tを読み取る。このとき読み取った層厚Tと
吊上げを予定している鋼板の層厚T(n+1)とが誤差
の範囲内で等しければ、ステップ57において(n+1)
枚の鋼板を吸着しているリフマグのうち、並び方向に関
して両端に位置するリフマグ5-i′および5-j′(当初
は、それぞれ5-i,5-jに一致する。)を選定し、ステッ
プ58において、このとき選定したリフマグ5-i′および5
-j′の励磁電流IAを第10図の上側グラフに示したように
S0秒間(50〜数100msec)遮断する(より正しくは、マ
イクロコンピュータCPUから電流供給ユニットREGに与え
る励磁電流の指令値をS0秒間“零”とする。)。これに
より(n+1)番目の鋼板の剥離があると、それを吸着
していたリフマグの中心磁束が第10図の下側グラフに示
したように減少する。
この後、ステップ59において各リフマグの中心磁束φを
読み取り、層厚読取用のテーブルを用いて各リフマグが
吸着している鋼板の枚数を検出する。このとき、さらに
(n+1)枚の鋼板を吸着しているリフマグがあれば、
ステップ57に戻り、その両端に位置するリフマグ5-i′
および5-j′を選定して上記を繰り返す。
この“切離し”においては、(n+1)番目の鋼板がリ
フマグの並びに関して両端から剥離するが、剥離がある
毎にn番目の鋼板と(n+1)番目の鋼板との間の磁気
吸着面が減少するため、必要吸着力が見掛け上増加し、
1乃至数回の繰り返しにより(n+1)番目の鋼板の切
離しを完了する。
そこで、(n+1)枚の鋼板を吸着しているリフマグが
なくなると、ステップ61において励磁電流IAの層厚読取
り用のテーブルからこのときの中心磁束φに対応する吊
上げ鋼板の層厚Tを読み取り、ステップ62において吊上
げるべき鋼板の層厚T(n)と比較する。ここでは、前
述と同様に、両者が誤差の範囲内で等しければ“吊上げ
適”と判定し、誤差の範囲を超えて異なると“吊上げ不
適”と判定する。なお、リフマグの励磁電流の瞬断によ
る“切離し”を行なう前に読取った吊上げ鋼板の層厚T
と、その時点で予定している層厚、すなわち、1〜(n
+1)番目までの鋼板の層厚T(n+1)とが誤差の範
囲を超えて異なるときにはステップ56から直接ステップ
62に進むので“切離し”が行われないが、このとき読取
った吊上げ鋼板の層厚Tと吊上げるべき鋼板の層厚T
(n)とが誤差の範囲内で等しければ“吊上げ適”と判
定し、誤差の範囲を超えて異なると“吊上げ不適”と判
定する。
また、“吊荷重に基づく不要鋼板の切離し”を行なう場
合には、ステップ63および64において機械的な振動が小
さくなる(ロードセル6-1および6-2を介して読み取った
前後に連続する吊荷重の極大値W+と極小値W-の差が所定
値W0以下になる)まで待ち、ステップ65において極大値
W+および極小値W-から吊荷重Wの確からしい値を求め
る。この時点では(n+1)枚の鋼板の吊上げを予定し
ているので、このとき求めた吊荷重Wと(n+1)枚の
鋼板の重量W(n+1)とを比較し、それらが誤差の範
囲内で等しければステップ67以下においてリフマグの励
磁電流の瞬断による“切離し”を行なう。
この場合、まず、ステップ67において瞬断時間Sを初期
設定し、ステップ68においてリフマグ5-i〜5-j(つま
り、ステップ1において選定した全リフマグ)の励磁電
流IAをS秒間遮断する。このとき、吊上げている鋼板の
状態に変化があると機械的な振動が発生するので、ステ
ップ69および70においてロードセル6-1,6-2の検出値が
安定するまで待ち、ステップ71において上記同様に吊荷
重Wを求める。ステップ72においては、このとき求めた
吊荷重Wと(n+1)枚の鋼板の重量W(n+1)との
比較を行なうが、両者が誤差の範囲内で等しければ、ス
テップ73において瞬断時間Sを増加して上記のリフマグ
5-i〜5-jの励磁電流IAの瞬断を再実行する。
ステップ74では、ステップ65(つまり、励磁電流の瞬断
による“切離し”を実行する前)において求めた吊荷重
Wと(n+1)枚の鋼板の重量W(n+1)とが誤差の
範囲を超えて異なる場合、または、ステップ71(つま
り、励磁電流の瞬断による“切離し”を実行した後)に
おいて求めた吊荷重Wと(n+1)枚の鋼板の重量W
(n+1)とが誤差の範囲を超えて異なる場合に、その
吊荷重Wと、当初に吊上げを予定していたn枚(上位コ
ンピュータMCPUから指定された枚数)の鋼板の重量W
(n)との比較を行なう。これにおいて、両者が誤差の
範囲内で等しければ“吊上げ適”と判定し、誤差の範囲
を超えて異なると“吊上げ不適”と判定する。
前述と同様に、以上において“吊上げ適”と判定した場
合にはステップ75および76においてリフマグ5-i〜5-jの
励磁電流IAを増加して確実な磁気吸着を確保した後、上
位コンピュータMCPUに鋼板吸着制御の終了を報知する
が、“吊上げ不適”と判定した場合には上位コンピュー
タMCPUにエラーを報知する。
〔発明の効果〕
以上のように本発明は、電磁石の吊上げ予定層厚が、吊
上げ層厚を正確に検出することができる飽和層厚以下の
場合には、電磁石の励磁電流および磁性体コアの一部を
通る磁束に基づいて吸着鋼板の層厚を求めて、それを吊
上げ予定層厚と比較して層厚適否を判定し、電磁石の吊
上げ予定層厚が飽和層厚を越える場合、すなわち吊上げ
層厚の検出にエラーを生ずる可能性がある場合には、吊
荷重と吊上げ予定鋼板の総重量との比較により吊上げの
適否を自動判定するので、電磁石の吊上げ量の適否自動
判定の信頼性が高く、電磁石による鋼板搬送の安全性が
向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明を一例で実施するリフティングマグネ
ットクレーンの構成を示す模式図である。 第2a図は、第1図に示したリフティングマグネットクレ
ーンに備わるリフティングマグネット5を下方から見た
平面図であり、第2b図はそのIIB−IIB線断面図である。 第3図は、第1図に示したリフティングマグネットクレ
ーンに備わる制御装置の構成を示すブロック図である。 第4図および第5図は、磁気吸着する側の鋼板の層厚T,
磁気吸着される側の鋼板の板厚t,励磁電流IAおよび各鋼
板の間に働く磁気吸着力Fの関係を示したグラフであ
る。 第6図は、吊上げる鋼板の層厚と補正比の関係を示した
グラフである。 第7a図〜第7d図は、第3図に示したマイクロコンピュー
タCPUの動作を一例で示すフローチャートである。 第8a図および第8b図は、吊上げる鋼板の層厚と離板によ
る検出磁束の変化を示した波形図である。 第9図は、吊上げている鋼板の層厚と検出磁束との関係
を示したグラフである。 第10図は、励磁電流の瞬断と検出磁束の変化を示した波
形図である。 1:レール 2:トラベラ 3:アーム(上下動手段) 4:ビーム 5:リフティングマグネット(電磁石) 51:コア(磁性体コア) 52:励磁コイル(励磁コイル) 53:サーチコイル(磁束検出手段) 6:ロードセル(吊荷重検出手段) MCPU:上位コンピュータ CPU:マイクロコンピュータ(処理手段) REG:電流供給ユニット(電流供給手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−49462(JP,A) 特開 昭52−66258(JP,A) 特開 昭56−93683(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性体コアおよび該コアを励磁するための
    励磁コイルを有し、鋼板を磁気吸着するための少なくと
    も1つの電磁石; 前記磁性体コアの一部を通る磁束を検出する磁束検出手
    段; 前記励磁コイルに励磁電流を供給する電流供給手段; 前記電磁石を上下動する上下動手段; 前記電磁石による吊荷重を検出する吊荷重検出手段;お
    よび、 予め求めた前記励磁コイルの励磁電流,前記磁性体コア
    の一部を通る磁束,および、前記電磁石が磁気吸着して
    いる鋼板の合計の厚さ,の相互関係を記憶しており、吊
    上げ予定の鋼板の合計の厚さが前記磁束検出手段の位置
    における磁束が実質上飽和する厚みすなわち飽和層厚以
    下の時は、前記電流供給手段による励磁電流の供給およ
    び、前記上下動手段による電磁石の上駆動があり、前記
    電磁石が1枚乃至複数枚の鋼板をつり上げている状態
    で、該電流供給手段が供給している励磁電流および前記
    磁束検出手段が検出した磁束より、該電磁石が磁気吸着
    している鋼板の合計の厚さを検出し、該合計の厚さと吊
    上げ予定の鋼板の合計の厚さとの比較により吊上げの適
    否を判定し、吊上げ予定の鋼板の合計の厚さが前記飽和
    層厚を超えるときは、前記吊荷重検出手段が検出した吊
    荷重と吊上げ予定の鋼板の合計の重さとの比較により吊
    上げの適否を判定する処理手段; を備えるリフティングマグネットクレーン装置。
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