JPH06103B2

JPH06103B2 - 生体圧迫器具

Info

Publication number: JPH06103B2
Application number: JP60078657A
Authority: JP
Inventors: 憲一山越; 秀昭嶋津; 勉山沢
Original assignee: Omron Tateisi Electronics Co
Current assignee: Omron Corp
Priority date: 1985-04-12
Filing date: 1985-04-12
Publication date: 1994-01-05
Anticipated expiration: 2009-01-05
Also published as: JPS61238226A

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野この発明は、例えば手の指体を圧迫して阻血し、血圧を
測定する指圧迫式の電子血圧計（指用血圧計）等のカフ
に関する。

（ロ）従来の技術一般に血圧計は、カフを上腕部に巻き付けて、この上腕
部を阻血し、血圧を測定していたが、近年、カフを手の
指体、例えば第２指に巻き付けて血圧を測定する指用血
圧計がある。

この指用血圧計は、カフを指体に巻回し、このカフに加
圧空気を供給して指体を阻血し、この加圧空気を微速排
気しつつ、光電素子で脈波を検知し、この脈波より最高
血圧及び最低血圧を検出するように構成されている。

（ハ）発明が解決しようとする問題点上述した指用血圧計のカフにおいて、従来、可撓性の袋
体が、腕帯と同じように、単に矩形の袋状に形成されて
いるのみであった。従って、このカフを指体に巻き付け
て加圧空気を供給し、指体を圧迫していた。

しかし、このカフでは、内面部と外面部とが同じ長さで
あるため、加圧空気を供給した際、内面部に折れ目が生
じるという欠点があった。特に、指体は腕体に比して小
径であるので、当然、内面部の曲率は大きく、折れ目が
生ずると、指体の接触部に対するその折れ目部の比率が
腕帯の場合に比して大きくなる。従って、圧力が指帯の
全周に亘り均等に加わらないことになり、血圧測定を正
確に行えない場合があった。

更に、脈波を検知する光電素子は、袋体と指体の間に介
在させるが、この光電素子も均一に押圧されない場合が
生じ、脈波を正確に検知できない場合があった。

（ニ）問題点を解決するための手段及び作用この発明は、可撓性の袋体が指体周りより小幅に形成さ
れて空気室が構成され、この袋体が複数個に連接される
と共に、各空気室が互いに流通自在に連通され、それぞ
れ各袋体の内面部が別個に膨出自在に形成され、複数個
の袋体で指体を囲撓して加圧空気を供給すると、袋体の
内面部が膨出して指体を圧迫すると同時に、各袋体の内
面部も互いに圧接し、指体を全周に亘って圧迫するよう
になっている。

（ホ）実施例以下、この発明の実施例について、図面に基づいて説明
する。

第１図乃至第３図に示すように、１は指用血圧計２にお
けるカフであって、図示しない指体、例えば手の第２指
を巻回して、その第２指を阻血するものである。

このカフ１は、血圧計２における本体３の側部に円筒状
に収納されており、基体４と加圧袋５と素子ケース６と
より構成されている。

基体４は、やや硬質の可撓性部材で形成され、平板状態
より円筒状態に変形可能に構成されている。

加圧袋５は、ゴムなどの可撓性部材より成る袋体７が複
数個、例えば８個連接されて構成されている。この袋体
７は指体の長手方向に形成され、指体の周りより小幅に
形成され、内部が空気室８に構成されている。袋体７は
断面台形状に形成され、底面部７ａと両側の斜面部７ｂ
と項辺の平面部７ｃとより成り、両斜面部７ｂと平面部
７ｃとが指体側に位置して内面部となっている。

この袋体７は、側辺で連接され、指体の巻回方向に連続
しており、各袋体７の底面部７ａは一体物で連続してい
る。また、各袋体７は斜面部７ｂの下端で連接され、連
続する斜面部７ｂと底面部７ａとの間に小隙が形成され
て、各空気室８が流通自在に構成されている。更に、平
面部７ｃ及び斜面部７ｂは加圧空気で膨出自在に構成さ
れ、底面部７ａは基体４に接着されている。そして、加
圧袋５を円筒状態に変形すると、各平面部７ｃがほぼ連
続するようになっている。

また、袋体７の１つには長手方向の片端面に送排気用の
パイプ９が連接されている。更にまた、２つの袋体７に
は厚さの小さい段差部１０が形成され、この段差部１０
に前記ケース６が取付けられている。

このケース６には、図示しないが、発光ダイオード及び
フォトダイオード等の光電素子が収納され、この光電素
子で脈波を検知するようになっている（脈波センサ）。
このケース６は偏平な絶縁ケースで、外端面が開放され
ると共に、検知窓６ａが形成されており、内部に仕切板
６ｂが設けられて構成されている。そして、ケース６の
上面は袋体７の平面部７ｃと略面一に形成され、検知窓
６ａより光が入出射する一方、仕切板６ｂでリード線が
離隔絶縁されている。

前記血圧計本体３には、カフ１の他、プリント基板１
１、表示板１２、加圧ポンプ１３、バッテリ１４及びエ
アーバッファ１５が収納されると共に、電源スイッチ１
６及びスタートスイッチ１７等が設けられている。そし
て、カフ１はパイプ９を介してエアーバッファ１５に連
通され、加圧ポンプ１３より加圧空気が供給されるよう
になっている。また、光電素子はプリント基板１１に連
繋され、表示板１２より最高血圧及び最低血圧を表示す
るように構成されている。

次に、ガフ１の動作について説明する。

先ず、カフ１は、第１図に示すように、平板の状態より
湾曲させて筒状にし、第２図に示すように、血圧計本体
３に取付けるが、この状態において基体４は円筒状にな
り、加圧袋５は各袋体７で８角形の角筒状になる。そし
て、各袋体７の斜面部７ｂは互いに近接する一方、平面
部７ｃがほぼ連続することになる。

続いて、パイプ９をエアーバッファ１５に接続し、この
加圧袋５内に手の第２指などの指体を挿入する。その
後、スタートスイッチ１７の操作により、加圧ポンプ１
３より加圧空気を各空気室に供給すると、平面部７ｃ及
び斜面部７ｂが膨出することになる。そして、この平面
部７ｃは指体を圧迫して阻血する一方、斜面部７ｂは互
いに近接密着することになり、互いの間隙がなくなり、
平面部７ｃが連続して、指体を全周に亘り均一に圧迫す
ることになる。しかも、ケース６が平面部７ｃにより均
一に押圧されることになる。

その後、加圧空気を徐々に微速排気しつつ、光電素子で
脈波を検知し、この脈波より最高血圧及び最低血圧を測
定して、表示板１２で表示する。

第４図乃至第６図は、他の加圧袋５ａ、５ｂ、５ｃを示
しており、第４図の加圧袋５ａはパイプ９を袋体７の底
面部７ａに接続したものであり、その他は前記実施例と
同様である。

第５図の加圧袋は、袋体１８を断面半円状に形成したも
のであり、第６図の加圧袋５ｃは、袋体１９を断面真円
状に形成したものであり、その他は前記実施例と同様に
構成されている。

なお、この各実施例において、袋体７、１８、１９は８
つ連接したが、９つ以上でもよく、また、７つ以下でも
よい。

また、袋体７、１８、１９の断面形状は実施例に限定さ
れず、各種の円弧に形成してもよい。

また、このカフ１を適用する指用血圧計２は、実施例に
限られるものではなく、手動ポンプなどを適用したもの
でもよい。

（ヘ）発明の効果以上のように、この発明の生体圧迫器具を指用血圧計の
カフとして用いれば、複数個の袋体を並接して指体を巻
回すると同時に、各袋体の内面部が膨出するようにした
ために、内面部が指体を圧迫すると同時に、各内面部も
互いに圧接することになるので、各内面部間に間隙がほ
ぼ生じないことになるから、指体の全周に亘って圧力が
均一に作用することになり、測定を正確に行うことがで
きる。

また、袋体に脈波センサを取付けているので、この脈波
センサも指対に均一に押圧されることになるから、脈波
を正確に検知することになる。

【図面の簡単な説明】

図面は、この発明の実施例を示すものであり、第１図
は、カフの斜視図、第２図は、一部省略した指用血圧計
の斜視図、第３図は、加圧袋の横断面図、第４図、第５
図及び第６図は、それぞれ他の加圧袋を示す横断面図で
ある。１：カフ、２：指用血圧計、３：本体、４：基体、５・５ａ・５ｂ・５ｃ：加圧袋、６：ケース、７・１８・１９：袋体、７ａ：底面部、７ｂ：斜面部、７ｃ：平面部、８：空気室。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】生体の一部に巻回してこの生体の一部を阻
血する生体圧迫器具において、可撓性の袋体が生体の一部より小幅に形成されて空気室
が構成され、この袋体が複数個連接されると共に、各空
気室が互いに流通自在に連通され、それぞれ各袋体の内
面部が別個に膨出自在に形成され、前記空気室に加圧空
気が供給されることを特徴とする生体圧迫器具。
【請求項２】前記袋体は、指体の長手方向に並列に連接
したものである特許請求の範囲第１項記載の生体圧迫器
具。
【請求項３】前記袋体には、脈波センサのケースが設け
られたものである特許請求の範囲第２項記載の生体圧迫
器具。