JPH06103234B2 - 圧電型圧力センサ - Google Patents

圧電型圧力センサ

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JPH06103234B2
JPH06103234B2 JP63088513A JP8851388A JPH06103234B2 JP H06103234 B2 JPH06103234 B2 JP H06103234B2 JP 63088513 A JP63088513 A JP 63088513A JP 8851388 A JP8851388 A JP 8851388A JP H06103234 B2 JPH06103234 B2 JP H06103234B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、圧電型圧力センサ、特にマトリクス状に配置
された複数個の圧電素子により接触圧力分布を検出する
圧電型圧力センサに関する。
[従来の技術およびその課題] 従来の圧電型圧力センサとしては、たとえば特開昭62−
297735号に、圧電素子をマトリクス状に配置して接触圧
力分布を検出する構成が示されている。
その構成では、圧電素子の上下両端に設けられた電極間
での電位差をそれぞれ測定することによって、各圧電素
子に加えられた圧力を計算し、それに基づいて圧力分布
を知ることができるようになっている。
前記従来の構成を具体的に実施する場合には、たとえば
第9図に示すような構造とすることが考えられる。第9
図では、基板1はその上面に配線パターン2を有してい
る。配線パターン2の所定位置上には、それぞれ圧電素
子3が載置されている。圧電素子3は、上下両端にそれ
ぞれ1対の電極を有しており、下側の電極が配線パター
ン2の所定位置に導電性の接着剤によって固着されてい
る。圧電素子3の上方には、可撓性の加圧板4が配置さ
れている。加圧板4の下面には、配線パターン5が形成
されている。配線パターン5の所定位置には、圧電素子
3の上端に形成された電極が導電性の接着剤によって固
着されている。
第9図に示す構成では、加圧板4上に或る物体が載せら
れた場合には、その物体に基づく圧力分布に従って圧電
素子3に圧力がそれぞれ加えられる。その結果、圧電素
子3は、圧電効果に基づいて電荷を生じ、その電荷量を
図示しない圧力分布検出装置を用いて検出すれば、当該
物体に基づく圧力分布を知ることができる。
ところが、第9図の構成では、多数の圧電素子3が、基
板1および加圧板4にそれぞれ固着された状態にある。
したがって、圧電素子3の一部に不良が生じた場合に
は、加圧板4を取り除くことが困難となり、修復作業が
非常に難しいという問題を有している。また、その修復
作業が非常に難しいことから、圧電素子3の1つにでも
不良が生じた場合には、全体の使用ができなくなって、
製品歩留りを低下させる原因ともなる。
本発明の目的は、マトリクス状に配置された複数個の圧
電素子の一部に不良が生じた場合に、容易に修復が行な
えるようにすることにある。
[課題を解決するための手段] 本発明に係る圧電型圧力センサは、配線パターンを含む
台と、台上にマトリクス状に配置され、それぞれ上下両
端部に1対の電極を有する複数個の圧電素子と、その複
数個の圧電素子に対応してそれぞれ設けられるものであ
って、上下両端部の1対の電極にそれぞれ固着されかつ
配線パターンの所定位置にそれぞれ電気的に接続される
複数個の第1および第2の電極板と、圧電素子の上端に
圧接し得るように、圧電素子には固着されずに、圧電素
子の上方に配置された可撓性の加圧板とを含んでいる。
[作用] 本発明に係る圧電型圧力分布センサでは、測定対象とな
る物体を加圧板上に置く。この置かれた物体に基づく加
圧力に対応して、マトリクス状に配置された複数個の圧
電素子には、それぞれ電界効果に基づく電荷が発生す
る。この電荷量を検出することにより、圧力分布を知る
ことができる。
一方、前記加圧板は、圧電素子の上端に圧接し得るよう
に圧電素子の上方に配置されているが、圧電素子側には
固着されていない。したがって、複数個の圧電素子の一
部に不良が生じた場合には、加圧板を取り除くことによ
って、圧電素子側へ容易にアプローチすることができ
る。したがって、本発明に係る圧電型圧力分布センサで
は、圧力素子の修復作業が簡単に行なえるようになり、
製品の歩留りを簡易に向上させることができるようにな
る。
[実施例] 第4図および第5図は、本発明の一実施例の全体概略を
示している。第4図および第5図において、圧電型圧力
分布センサ10は矩形平板状の台11を有している。台11は
主としてベークライトからなり、台11上にはマトリクス
状に配置されたセンサ素子群12が固定されている。ま
た、台11の周縁部には上方に突出する着脱可能なフレー
ム13が取付けられている。フレーム13の開口部には、可
撓性の加圧板14が配置されている。加圧板14は、センサ
素子群12の上端面を押圧し得るように可撓性を有すると
ともに、その周縁部がフレーム13側に固定されている。
圧力分布センサ10の図右側端部には、入出力用のコネク
タ15が形成されている。
センサ素子群12を構成する各センサ素子21a,21b,…は、
第6図に示すようにそれぞれ、圧電素子22と、電界効果
トランジスタ23と、コンデンサ24とを有している。ま
た、マトリクス状に配置された各センサ素子21a,21b,…
の配置に沿って、各行方向に、それぞれ制御線C1,C2
…が配設されている。また、各列方向には、読取線R1
R2,…が配設されている。さらに、各列方向には、アー
ス25に接続されるアース線26が配設されている。
第7図に、1つのセンサ素子21の等価回路を示す。第7
図において、電界効果トランジスタ23のゲート電極は、
制御線Cに接続されている。また、トランジスタ23のソ
ースあるいはドレイン電極の他方は、圧電素子22の上端
面に形成された電極28に接続されている。圧電素子22の
下端面に形成された電極29は、アース線26に接続されて
いる。また、圧電素子22の上端面の電極28とアース線26
との間には、コンデンサ24が接続されている。すなわ
ち、このコンデンサ24は圧電素子22に対し並列に接続さ
れていることになる。なお、圧電素子22としては、圧電
セラミックスや圧電性単結晶などの剛性の高い圧電材料
よりなる素子が使用される。
次に、各センサ素子11部分の具体的な構造を説明する。
圧力分布センサ10の台11は、第1図に示すように、その
上面にガラスとエポキシ樹脂からなる基板30を有してい
る。基板30の上面には、所定のパターンで配線パターン
31が形成されている。また、基板30において圧電素子22
に対応する位置には、孔32が形成されている。
孔32内には、圧電素子22が配置されている。圧電素子22
と台11との間には、平板状かつ金属製の読出電極板33が
配置されている。読出電極板33は、それと圧電素子22の
下端に形成された電極との間に介在する導電性接着剤に
よって、圧電素子22に固着されている。読出電極板33
は、圧電素子22の4辺中央部に対応する位置に上方に屈
曲する舌片部34,35を有している。第2図で明らかなよ
うに、対向する1対の舌片部34は、その上端部が圧電素
子22から離れる側に直角に屈曲しており、その先端部が
配線パターン31の所定位置に半田付けされている。これ
によって、圧電素子22の下端の電極は、読出電極板33を
介して配線パターン31の所定位置に電気的に接続されて
いることになる。
圧電素子22の上端には、平板状かつ金属製のアース電極
板36が配置されている。アース電極板36と圧電素子22の
上端の電極とは、介在する導電性接着剤によって固着さ
れている。アース電極板36は、圧電素子22の4辺中央に
対応する位置に舌片部37,38を有している。そのうちの
1つの舌片部37は、圧電素子22の上端部から斜め下方に
延び、さらに下方に延びるとともに、先端部が圧電素子
22から離れる側に直角に屈曲している。この舌片部37の
先端部は、配線パターン31の所定位置に半田付けされる
ことによって、電気的に接続されている。また、他の舌
片部38は、圧電素子22の側壁面に沿う姿勢に形成されて
いる。
アース電極板36の上には、加圧板14が載せられている。
加圧板14はたとえばゴム製のシートであり可撓性を有し
ている。加圧板14の下面には、保温シート39が一体的に
接着されている。したがって、保温シート39の下面がア
ース電極板36の上面に直接的に接触していることにな
る。保温シート39は、ニクロム線などからなる発熱体40
をモールドしたシリコンゴム製の部材であり、加圧板14
と同様に可撓性を有している。また、発熱体40は、後述
する温度コントロール装置に接続されるようになってお
り、これによって発熱体40の温度が制御できるようにな
っている。
第3図に示すように、基板30の上面には、孔32を挟んで
各列方向に延びる読取線Rが形成されている。また、基
板30の裏面には、各行方向に延びる制御線Cが形成され
ている。さらに、基板30の上面および下面において、読
取線Rと制御線Cとに対して干渉しない位置に、アース
線26が形成されている。なお、制御線Cは、スルーホー
ル45を通じて、基板30の上面に形成された配線部分46に
接続されている。また、基板30の上面に形成されたアー
ス線26と下面に形成されたアース線26との間は、それぞ
れスルーホール47を通じて互いに接続されている。
前記読出電極板33の舌片部34は読取線Rに半田付けによ
って接続されている。また、アース電極板36の舌片部37
は、基板30の上面に形成された配線部分48に半田付けに
よって接続されている。配線部分48と読取線Rとの間に
は前記コンデンサ24が接続されている。配線部分48に
は、また、電界効果トランジスタ23の一方の電極が接続
されている。トランジスタ23の他方の電極はアース線26
に接続されている。さらに、トランジスタ23のゲート電
極は制御線Cに連続する配線部分46に接続されている。
上述の圧電型圧力センサ10は、たとえば第8図に示すよ
うな圧力分布検出装置に組込まれる。第8図において、
圧電型圧力センサ10の制御線C1,C2,…は、制御線切換
回路51に接続されている。また、読取線R1,R2,…は、
読取線切換回路52に接続されている。読取線切換回路52
は積分回路53に接続され、積分回路53はピークホールド
回路54に接続されている。ピークホールド回路54は、A/
Dコンバータ55を介してデータ処理装置56に接続されて
いる。さらに、第8図の検出装置は、マトリクス制御回
路57を備えている。マトリクス制御回路57は、制御線切
換回路51および読取線切換回路52を制御するとともに、
ピークホールド回路54に所定タイミングでリセット信号
を送り、さらにデータ処理装置56に素子切換情報信号を
送るようになっている。また、データ処理装置56は、A/
Dコンバータ55を制御するための制御信号をA/Dコンバー
タ55に送るようになっている。さらに、検出装置50は温
度コントロール装置58を有しており、温度コントロール
装置58は圧電型圧力センサ10の保温シート39の発熱体40
に接続されて発熱体40の発熱温度を制御し得るようにな
っている。
次に、第8図の圧力分布検出装置50に組込まれた圧電型
圧力センサの作動を説明する。
圧力分布を検知するための物体を圧電分布センサ10の加
圧板14上に載せると、その物体に基づく加圧力の分布に
応じて、各センサ素子11には電荷が蓄積される。なお、
この物体を載せる前に、温度コントロール装置58によっ
て、予めその物体の温度にほぼ一致する温度まで発熱体
40を加熱しておく。
次に、マトリクス制御回路57により、制御線切換回路51
を通して、まず制御線C1に接続されているトランジスタ
23を導通状態にする。このとき他の制御線C2,C3,…
は、非導通状態にある。これにより、制御線C1に対応す
る行のセンサ素子の情報が、読取線R1,R2,…を通して
読取可能な状態となる。
この状態において、読取線切換回路52を通して、まず読
取線R1のみをコンパレータ53に接続する。このとき、残
りの読取線R2,R3,…は、回路的に開放状態になってい
るため、対応するセンサ素子11内の情報は保持されてい
る。
読取線R1をコンパレータ53に接続すると、対応する圧電
素子22に加圧により蓄積された電荷が、コンパレータ53
側に放電される。この電荷を積分回路53において時間的
に積分すれば、対応するセンサ素子21が加圧されること
により蓄積していた電荷量を測定できることになる。こ
れは、後段のピークホールド回路54、A/Dコンバータ55
を通してデータ処理装置56に入力される。
以後、読取線R2、R3、…と読取線の切換えを行ない、す
べての読取線からの検出を終えると、次に制御線C2のみ
を導通状態とする。これによって上述の動作と同様に、
制御線C2に対応する行に配置された各センサ素子21の情
報を読取線R1,R2,…から読取り、その情報をデータ処
理装置56に蓄積する。この蓄積されたデータに基づき、
圧電型圧力センサ10の上に接触している未知物体に基づ
く圧力分布を知ることができる。
一方、マトリクス状に配置された多数の圧電素子22のい
ずれかに不良が生じた場合には、次のようにして修復を
簡単に行なうことができる。
まず、台11からフレーム13を除去する。そして、センサ
素子群12上に載せられていた加圧板14を取り除く。この
際、加圧板14はセンサ素子群12に単に載せられているだ
けであり、全く接着されていないことから、容易にセン
サ素子群12を露出させることができる。次に、不良とな
った圧電素子22の電極板33,36と配線パターン31とを、
加熱により半田を溶融させることによって分離する。こ
れにより、不要となった圧電素子22を容易に取り除くこ
とができる。そして、予め電極板33,36が接着された新
たな圧電素子22をその箇所に取付ける。
このように、加圧板14は圧電素子22に対して接着されて
おらず、容易に加圧板14を取り除くことができることか
ら、修復作業は容易に行なえる。
修復作業が終われば、再び加圧板14をセンサ素子群12の
上に載置し、フレーム13を台11に取付ければ、修復作業
が完了する。
なお、本発明を実施するにあたり、保温シート39を省略
してもよい。
[発明の効果] 本発明に係る圧電型圧力センサによれば、加圧板が圧電
素子に対して接着されていないことから、容易に加圧板
を取り除いて圧電素子を露出させることができ、修復作
業を簡単に行なうことができるようになる。また、圧電
素子の各電極には電極板が固着され、これら電極板を利
用して配線パターンとの半田付け等の電気的接続が行な
われるので、配線パターンと各圧電素子との間での電気
的接続や機械的固定を確実に行なうことができ、しか
も、特定の圧電素子を配線パターンから除去しようとす
る際、半田付け部分等の電気的接続部分を分離するとき
に生じる応力が圧電素子に直接加わったり、圧電素子の
電極に半田食われが生じたりすることを防止でき、ま
た、交換を必要とする圧電素子のみを容易に交換するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る一実施例の縦断面部分図であ
る。第2図は、第1図のII−II断面部分図である。第3
図は、第1図のIII−III断面部分図である。第4図は、
その実施例の全体概略を示す一部切欠平面図である。第
5図は、その実施例の全体概略を示す一部切欠側面図で
ある。第6図は、センサ素子群の配置を示す斜視略図で
ある。第7図は、センサ素子の等価回路図である。第8
図は、第1図ないし第7図に示された実施例を圧力分布
検出装置の一例に組込んだ場合のブロック図である。第
9図は、従来例の第1図に相当する図である。 10は圧電型圧力センサ、11は台、14は加圧板、22は圧電
素子、28,29は電極、31は配線パターン、36は電極板で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配線パターンを含む台と、 前記台上にマトリクス状に配置され、それぞれ上下両端
    部に1対の電極を有する複数個の圧電素子と、 前記複数個の圧電素子に対応してそれぞれ設けられるも
    のであって、上下両端部の1対の前記電極にそれぞれ固
    着されかつ前記配線パターンの所定位置にそれぞれ電気
    的に接続される複数個の第1および第2の電極板と、 前記圧電素子の上端に圧接し得るように、前記圧電素子
    には固着されずに、前記圧電素子の上方に配置された可
    撓性の加圧板と、 を含む圧電型圧力センサ。
JP63088513A 1988-04-11 1988-04-11 圧電型圧力センサ Expired - Lifetime JPH06103234B2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012185153A (ja) * 2011-02-15 2012-09-27 Canon Inc 圧電振動型力センサ及びロボットハンド並びにロボットアーム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0697194B2 (ja) * 1986-06-16 1994-11-30 株式会社村田製作所 圧電型圧力分布センサ

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