JPH06102412A - 広域ndフィルター - Google Patents

広域ndフィルター

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JPH06102412A
JPH06102412A JP25117692A JP25117692A JPH06102412A JP H06102412 A JPH06102412 A JP H06102412A JP 25117692 A JP25117692 A JP 25117692A JP 25117692 A JP25117692 A JP 25117692A JP H06102412 A JPH06102412 A JP H06102412A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
transparent substrate
thin film
refractive index
film
Prior art date
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Pending
Application number
JP25117692A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Yamada
和広 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd filed Critical Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
Priority to JP25117692A priority Critical patent/JPH06102412A/ja
Publication of JPH06102412A publication Critical patent/JPH06102412A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 可視光領域において、空気との境界面側から
の光の透過率を60〜80%に、また透明基板との境界
面においては反射防止作用を有する広域NDフィルター
を得ること。 【構成】 透明基板の一面に、屈折率nがn=1.87
〜3.06、消衰係数kがk=2.58〜3.09の光
吸収単層金属薄膜を、空気との境界面側から入射する可
視光の透過率が60〜80%となり、基板側から入射す
る光に対しては反射防止作用を有する厚さに付した広域
NDフィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、光の透過率を、広域、特に可視
光領域において減少させるNDフィルターに関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】例えば、計器等の表示パ
ネルにはその保護を目的として、カバーガラスが使用さ
れる。ところが、ガラスは一般的に、その表裏の空気と
の境界面において反射が生じ、その反射率は、表裏合計
で8%程度に達するため、表示パネルあるいは計器の見
やすさを著しく損なう。そこで従来、表裏の少なくとも
一面に、反射防止(ANTI-REFLECTION)コートを施すこと
が行なわれている。従来のカバーガラスに関する努力目
標は、ガラス表面と空気との境界における反射をできる
だけ少なくする方向に向けられていた。
【0003】一方、表示パネルが使われる環境は、様々
であり、単に、カバーガラスの観察者からの反射率を下
げ、計器パネル側からの透過率を上げれば、見やすい表
示パネルが得られるというわけではない。例えば、明る
い太陽光や室内蛍光灯の下で見やすい表示パネルは、観
察者が暗い環境にいる場合、つまり表示パネルが暗い環
境下におかれる場合には、明る過ぎて見にくい。このよ
うな場合には、カバーガラスによって、観察者側からの
反射率は下げたままで、パネル側からの透過率を下げる
ことが好ましい。
【0004】
【発明の目的】本発明は、このような要求に応えるカバ
ーガラスとして用いることができる広域NDフィルター
を得ることを目的とする。より具体的には、本発明は、
可視光領域において、空気との境界面側からの光の透過
率を60〜80%に、また透明基板側からの入射光に対
しては反射防止作用を有する安価な広域NDフィルター
を得ることを目的とする。
【0005】
【発明の概要】本発明は、特定の屈折率と消衰係数を有
する単層金属薄膜は、空気との境界面側から入射する光
に対しては吸収作用を有し、透明基板側から入射する光
に対しては反射防止作用を有することに着目して成され
たものである。本発明の広域NDフィルターは、透明基
板の一面に、屈折率nがn=1.87〜3.06、消衰
係数kがk=2.58〜3.09の光吸収単層金属薄膜
を、該薄膜側から基板に入射する可視光の透過率が60
〜80%となり、透明基板側からの入射光に対しては反
射防止作用を有する厚さに付したことを特徴としてい
る。
【0006】透明基板は、屈折率が1.5〜1.75の
ガラス基板を用いることができる。単層金属薄膜は、こ
の基板の屈折率に応じ、上記範囲の屈折率および消衰係
数を持つ金属材料を選択し、空気との境界面側から入射
する光の透過率が60〜80%になるような膜厚にして
コーティングする。具体的には、Cr、Niによると好
ましい結果が得られた。コーティングは、真空蒸着、ス
パッタリング等の公知の手段で行なうことができる。膜
厚は、実験によると、1.5〜4.6nmにしたとき、よ
い結果が得られた。一般的に、膜厚が1.5nm未満で
は、空気との境界面側から入射する光を十分吸収するこ
とができず、4.6nmを越えると、吸収が大きくなりす
ぎる。
【0007】薄膜金属材料の屈折率nが1.87未満で
は、空気との境界面における反射率が上がり過ぎ、一
方、3.06を越えると、同反射率が下がり過ぎて、空
気との境界面側からの入射光の透過率を目的とする60
〜80%の範囲に収めることができない。また消衰(吸
収)係数kが2.58未満では、空気との境界面におけ
る透過率が上がり(吸収が少なく)、一方、3.09を
越えると、同透過率が下がる(吸収が多く)なり、空気
との境界面側からの入射光の透過率を目的とする60〜
80%の範囲に収めることができない。
【0008】このNDフィルターによれば、その光吸収
単層金属薄膜を計器等の表示パネルに臨ませたカバーガ
ラスとして用いることができる。透明基板には、光吸収
単層金属薄膜の反対側の面に、反射防止膜を付すことが
好ましい。
【0009】
【発明の実施例】以下図示実施例に基づいて本発明を説
明する。図1は、本発明によるNDフィルターを表示パ
ネル10のカバーガラス(透明基板)11に適用した実
施例の模式断面図である。カバーガラス11の表示パネ
ル10側には、本発明の特徴とする光吸収単層金属薄膜
として、Cr膜12が付着されている。またカバーガラ
ス11の観察者S側には、反射防止コート13が施され
ている。
【0010】次は、具体的なCr膜12の作成例であ
る。 コーティング方法;蒸着法(電子ビーム式真空蒸着) 基板(カバーガラス11)温度;240℃±40℃ 真空度;1×10-5Torr 蒸着スピード;約0.3nm/sec. 最終膜厚;2.8nm 屈折率n;2.718 消衰係数k;3.017
【0011】図2は、以上のCr膜12を有するカバー
ガラス(屈折率1.52)11につき、表示パネル10
側(空気との境界面側)から入射する光の透過率を調べ
たグラフである。約400nmから700nmの広域可視光
領域において、ほぼ一定の約70%の透過率を得ること
ができた。
【0012】これに対し、図3は、逆に、カバーガラス
11を透過した後、Cr膜12に入射する光の反射率を
調べたグラフである。同じく約400nmから700nmの
広域可視光領域において、2%以下の反射率(透過率9
8%以上)であった。これは、Cr膜12が、空気との
境界面側から入射する光に対しては吸収作用を有し、基
板(カバーガラス)11側から入射する光に対しては、
反射防止作用を有するためである。なお、以上の測定結
果は、反射防止膜13における反射を含んでいない。つ
まり、Cr膜12の空気との境界面と基板11との境界
面における吸収と反射のみを調べた値である。反射防止
コート13自体は、各種が従来周知であり、必要な特性
のコートを選択使用することができる。
【0013】このようなカバーガラス11は、例えば、
ヘリコプターの計器用カバーガラスとして、好ましい性
質を備えている。つまり、観察者Sが表示パネル10を
明瞭に視認することができる一方で、表示パネル10の
光を眩しい、あるいは明る過ぎると感じることがない。
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、透明基板
に、特定の屈折率および消衰係数を有する光吸収金属単
層薄膜を付すという簡単な構成により、可視光領域にお
いて、空気との境界面側からの光の透過率を60〜80
%にし、かつ透明基板との境界面においては反射防止作
用を有するNDフィルターを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるNDフィルターを計器パネルのカ
バーガラスに適用した実施例を示す模式断面図である。
【図2】図1のカバーガラスのCr膜に、空気との境界
面側から入射する光の透過率の測定結果を示すグラフで
ある。
【図3】図1のカバーガラスのCr膜に、カバーガラス
側から入射する光の反射率の測定結果を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
10 表示パネル 11 カバーガラス 12 Cr膜(光吸収単層金属薄膜) 13 反射防止コート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板の一面に、屈折率nがn=1.
    87〜3.06、消衰係数kがk=2.58〜3.09
    の光吸収単層金属薄膜を、空気との境界面側から入射す
    る可視光の透過率が60〜80%となり、透明基板側か
    ら入射する可視光に対しては反射防止作用を有する厚さ
    に付したことを特徴とする広域NDフィルター。
  2. 【請求項2】 請求項1において、透明基板は、屈折率
    が1.5〜1.75のガラス基板である広域NDフィル
    ター。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、光吸収単層
    金属薄膜は、Cr膜またはNi膜である広域NDフィル
    ター。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、上記透明基板の光吸収単層金属薄膜の反対側の面に
    は、反射防止膜が付されている広域NDフィルター。
  5. 【請求項5】 請求項4において、光吸収単層金属薄膜
    は、計器等の表示パネルに面している広域NDフィルタ
    ー。
  6. 【請求項6】 請求項1において、透明基板側から入射
    する可視光に対する反射率は、2%以下である広域ND
    フィルター。
JP25117692A 1992-09-21 1992-09-21 広域ndフィルター Pending JPH06102412A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002277612A (ja) * 2001-03-15 2002-09-25 Canon Electronics Inc Ndフィルタ、ndフィルタの製造方法、光量調節装置および撮影装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002277612A (ja) * 2001-03-15 2002-09-25 Canon Electronics Inc Ndフィルタ、ndフィルタの製造方法、光量調節装置および撮影装置
JP4637383B2 (ja) * 2001-03-15 2011-02-23 キヤノン電子株式会社 Ndフィルタ、ndフィルタの製造方法、光量調節装置および撮影装置

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