JPH06101564A - 内燃機関の出力変動検出装置 - Google Patents

内燃機関の出力変動検出装置

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JPH06101564A
JPH06101564A JP25162092A JP25162092A JPH06101564A JP H06101564 A JPH06101564 A JP H06101564A JP 25162092 A JP25162092 A JP 25162092A JP 25162092 A JP25162092 A JP 25162092A JP H06101564 A JPH06101564 A JP H06101564A
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cylinder
cylinder pressure
output fluctuation
air
fuel ratio
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Akihiko Araki
昭彦 荒木
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】機関の出力変動を高精度に検出し、許容レベル
を越える出力変動が発生しない範囲で希薄燃焼機関にお
ける空燃比のリーン化を進める。 【構成】基準角度信号REF間で単位角度毎にサンプリ
ングした筒内圧力Pの中の最大値Pmを求めることで
(S14)、筒内圧力Pがピークとなるクランク角位置I
を求める(S15)。そして、前記ピーク位置Iの気筒間
でのばらつきを演算する(S17,S18)。次いで、前記
ばらつきを示すパラメータと所定値とを比較すること
で、所定レベル以上の出力変動が発生しているか否かを
判別する(S19)。ここで、出力変動が許容レベル以内
であればリーン化を進め(S20)、出力変動が許容レベ
ルを越えている場合には、リッチ化させて燃焼を安定化
させる(S21)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の出力変動を検
出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、燃費の向上を目的として、理論空
燃比(14.7)よりも極めて高い空燃比(例えば20〜25)
で燃焼を行わせるようにした所謂リーン燃焼機関が提案
されている(特開平1−187338号公報等参照)。
ところで、上記のように燃費向上を目的としてリーン空
燃比で燃焼させる場合には、極力リーン化させることが
燃費性能を向上させることになる。しかしながら、燃料
性状や吸気温度などの機関運転の環境条件によって変化
する燃焼不安定領域が存在するため、リーン失火限界に
対して充分な余裕を見込んだリーン空燃比を、燃料制御
における目標空燃比に設定している。
【0003】従って、環境条件によっては、燃焼を不安
定化させることなく更にリーン化を進めることが可能な
状態であっても、初期設定された一定の目標リーン空燃
比を基に燃料制御が行われることになり、リーン空燃比
で燃焼させることによる燃費向上の効果を最大限に発揮
させることができないという問題があった。そこで本出
願人は先に、燃焼の不安定化によるリーン燃焼限界を、
機関回転速度の変動レベルが所定レベル以上であるか否
かによって検知し、許容レベルを越えるサージ(出力変
動)が発生することを回避しつつ、空燃比を極力リーン
化させるように構成した装置を提案した(特願平3−2
33133号参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ように機関回転速度の変動レベルに基づいて機関の出力
変動を検出する構成であると、機関回転信号をクランク
軸又はカム軸から取り出すセンサからの検出信号の出力
誤差や、回転信号の周期計測による誤差などによって、
高精度な出力変動状態(燃焼状態)の把握が行えず、以
て、前記リーン燃焼機関における空燃比を、燃焼状態を
安定化させたまま極力リーン化させるという所期の目的
を高精度に実現できないという問題があった。
【0005】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あり、内燃機関の出力変動を高精度に検出できる装置を
提供し、以て、例えばリーン燃焼機関における空燃比の
リーン化に寄与できるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのため本発明にかかる
内燃機関の出力変動検出装置は、図1又は図2に示すよ
うに構成される。図1において、筒内圧力センサは、機
関各気筒にそれぞれ設けられ、各気筒の筒内圧力を検出
する。
【0007】また、ピーク位置検出手段は、筒内圧力セ
ンサで検出される筒内圧力に基づいて燃焼圧力がピーク
となるピストン位置を各気筒別に検出する。そして、ピ
ーク位置による出力変動検出手段は、ピーク位置検出手
段で各気筒別に検出された燃焼圧力がピークとなるピス
トン位置の気筒間でのばらつきに基づいて機関の出力変
動を検出する。
【0008】一方、図2において、筒内圧力サンプリン
グ手段は、所定ピストン位置における筒内圧力の絶対値
と筒内圧力の変化割合との少なくとも一方を、前記筒内
圧力センサで検出される各気筒別の筒内圧力に基づいて
各気筒別に求める。そして、圧力による出力変動検出手
段は、筒内圧力サンプリング手段で求められた所定ピス
トン位置における筒内圧力の絶対値と筒内圧力の変化割
合との少なくとも一方の気筒間におけるばらつきに基づ
いて機関の出力変動を検出する。
【0009】
【作用】かかる構成によると、各気筒の筒内圧がそれぞ
れ筒内圧力センサで検出され、各気筒別に燃焼圧力がピ
ークとなるピストン位置が検出される。前記燃焼圧力が
ピークとなるピストン位置は出力トルクに関わり、最も
熱効率が良く高い出力トルクが得られるピーク位置から
ずれると、出力トルクが低下することになる。従って、
前記ピーク位置のばらつきは、気筒間の出力トルクのば
らつきを示すことになるから、前記ピーク位置のばらつ
きによって出力変動を検出できる。
【0010】また、同様に、所定ピストン位置における
筒内圧力の絶対値、又は、筒内圧力の変化割合も各気筒
の出力トルクに関与し、これらの気筒間ばらつきは出力
変動を招くことになるから、前記所定ピストン位置にお
ける筒内圧力の絶対値、又は、筒内圧力の変化割合の気
筒間におけるばらつきに基づいて出力変動を検出でき
る。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。一実施例の構成を示す図3において、4気筒内
燃機関1には、エアクリーナ2から吸気ダクト3,スロ
ットル弁4及び吸気マニホールド5を介して空気が吸入
される。
【0012】吸気マニホールド5のブランチ部には、各
気筒毎に燃料噴射弁6が設けられている。前記燃料噴射
弁6は、ソレノイドに通電されて開弁し、通電停止され
て閉弁する電磁式燃料噴射弁であって後述するコントロ
ールユニット12からの駆動パルス信号により通電されて
開弁し、図示しない燃料ポンプから圧送されてプレッシ
ャレギュレータにより所定の圧力に調整された燃料を噴
射供給する。
【0013】機関1の各燃焼室には、点火栓7が設けら
れており、これにより火花点火して混合気を着火燃焼さ
せる。機関1からは、排気マニホールド8,排気ダクト
9,三元触媒10及びマフラー11を介して排気が排出され
る。コントロールユニット12は、CPU,ROM,RA
M,A/D変換器及び入出力インターフェースを含んで
構成されるマイクロコンピュータを備え、各種のセンサ
からの入力信号を受け、該入力信号に基づいて燃料噴射
量を演算処理して、燃料噴射弁6の作動を制御する。
【0014】前記各種のセンサとしては、吸気ダクト3
中にエアフローメータ13が設けられていて、機関1の吸
入空気流量Qに応じた信号を出力する。また、クランク
軸又はクランク軸に同期して回転する軸(例えばカム
軸)にクランク角センサ14が設けられており、基準クラ
ンク角位置(例えばBTDC70°)毎の基準角度信号R
EFと、単位クランク角毎(1°CA毎)の単位角度信
号POSとを出力する。ここで、前記基準角度信号RE
Fの周期又は単位角度信号POSの所定時間内における
発生数を計測することで機関回転速度Neを算出できる
ようになっている。
【0015】更に、機関1のウォータジャケットの冷却
水温度Twを検出する水温センサ15が設けられている。
排気マニホールド8の集合部には、排気中の酸素濃度を
検出することによって機関吸入混合気の空燃比を検出す
る酸素センサ16が設けられており、この酸素センサ16の
検出信号を用いて空燃比フィードバック制御が実行され
る。
【0016】また、前記点火栓7の座金として形成され
た筒内圧力センサ17が各点火栓7(各気筒毎)にそれぞ
れ介装されており、圧電素子によって各気筒の筒内圧力
Pをそれぞれ検出するようになっている。尚、前記筒内
圧力センサ17は、実開昭62−146941号公報等に
開示される公知のものである。また、スロットル弁4に
は、該スロットル弁4の開度を検出するスロットルセン
サ18が付設されている。
【0017】ここで、コントロールユニット12には、機
関負荷と機関回転速度とに対応して目標空燃比を記憶し
た空燃比マップが設定されており、前記空燃比マップに
おいて、低負荷・低回転領域には、理論空燃比よりも極
めて高いリーン空燃比(例えば20〜25程度)が目標とし
て設定され、高負荷・高回転時にはトルク性能を重視し
て理論空燃比よりもややリッチ側の空燃比(例えば13程
度)が設定されており、機関運転条件に応じて希薄空燃
比と出力空燃比とのいずれかを目標空燃比として設定す
るようになっている。
【0018】そして、吸入空気流量Qと機関回転速度N
eとに基づいて求められる1吸気行程当たりの吸入空気
量と前記目標空燃比とに基づいて基本燃料噴射量Tpを
演算し、この基本燃料噴射量Tpに種々の補正を施して
最終的な燃料噴射量Tiを演算する。次いで、前記燃料
噴射量Tiに相当するパルス幅の駆動パルス信号を所定
タイミングで燃料噴射弁6に出力して、燃料噴射弁6か
ら燃料噴射量Tiに相当する量の燃料を噴射供給させる
ことで、前記目標空燃比の混合気を形成させる。
【0019】更に、前記希薄空燃比領域では、後述する
ように機関の出力変動を検出し、許容レベルを越える出
力変動が発生する直前まで、空燃比のリーン化を進める
ようにしてある。以下、前記出力変動の検出結果に基づ
く空燃比リーン化制御を、図4及び図5のフローチャー
トに従って説明する。尚、本実施例において、ピーク位
置検出手段,ピーク位置による出力変動検出手段として
の機能は、前記図4及び図5のフローチャートに示すよ
うに、コントロールユニット12がソフトウェア的に備え
ている。
【0020】図4のフローチャートに示すプログラム
は、単位角度信号POSが発生する毎、即ち、クランク
角1°毎に実行されるようにしたプログラムであり、こ
のプログラムによって燃焼気筒の筒内圧力Pが順次サン
プリングされる。まず、ステップ(図中ではSと記す)
1では、サンプリングした筒内圧力の順番管理を行うた
めのカウンタcntを1アップさせる。尚、前記カウン
タcntは、後述するように基準角度信号REFが出力
されたときにゼロリセットされるようになっているた
め、基準角度信号REFからのクランク角1°毎の筒内
圧力Pサンプリング数を示す。
【0021】ステップ2では、気筒判別に基づいて燃焼
気筒に対応する筒内圧力センサ17から筒内圧力P信号を
入力し、次のステップ3では、入力した筒内圧力Pを前
記カウンタcntで順番管理されるP(cnt)にセッ
トする。上記図4のフローチャートに示すプログラムに
よって、燃焼気筒における筒内圧力Pが基準角度信号R
EFからの順次記憶されるようになっている。
【0022】図5のフローチャートに示すプログラム
は、クランク角センサ14から基準角度信号REF(BT
DC70°)が出力される毎に実行されるものである。ま
ず、ステップ11では、前記カウンタcntをゼロリセッ
トすると共に、前回の基準角度信号REFから今回まで
にサンプリングされた燃焼気筒の筒内圧力Pを古いデー
タから順に読み出して比較するためのカウンタiをゼロ
リセットし、更に、筒内圧力Pの最大値Pmをゼロリセ
ットする。
【0023】次のステップ12では、後述するように筒内
圧力Pを順番に最大値Pmと比較する毎に1アップされ
る前記カウンタiと、筒内圧力Pの基準角度信号REF
間における最大サンプル数である180 (180°/1°)とを
比較して、カウンタiが180以下であるときにはステッ
プ13へ進む。ステップ13では、カウンタiで順番指示さ
れる筒内圧力P(i)と最大値Pmとを比較し、今回の
筒内圧力P(i) が最大値Pmより大きいときには、ス
テップ14へ進んで最大値Pmに今回の筒内圧力P(i)
をセットすると共に、次のステップ15で今回のカウンタ
iをIにセットしてIによって筒内圧力Pが最大となっ
た時期(クランク角位置)が基準角度信号REFからの
順番として判別できるようにした後、ステップ16へ進
む。
【0024】一方、ステップ13で、筒内圧力P(i)が
最大値Pm以下であると判別されたときには、最大値P
mの更新設定(ステップ14)及び更新時のクランク角位
置を示すIのセット(ステップ15)を行うことなくステ
ップ16へ進む。ステップ16では、カウンタiを1アップ
し、今回の筒内圧力P(i)の次にサンプリングされた
筒内圧力P(i+1)が次回に最大値Pmと比較される
ようにする。
【0025】カウンタiの値が180 になるまでは、ステ
ップ16からステップ12に戻されて前述の動作が繰り返さ
れることにより、前回の基準信号REFから順番に(1
°CA毎に)サンプリングされた筒内圧力P(i) が古
い順に最大値Pmと比較され、最新の基準角度信号RE
F間で筒内圧力P(燃焼圧力)が最大となったクランク
角位置(筒内圧力ピーク位置)が、基準角度信号REF
からの角度(ピストン位置)としてIに記憶されること
になる。
【0026】そして、ステップ12でカウンタiの値が18
0 を超えたことが判別されると、ステップ17以降へ進
み、筒内圧力Pのピーク位置の気筒間ばらつきに基づき
機関の出力変動を検出し、更に、この検出結果に基づい
て希薄空燃比領域における空燃比を極力リーン化させる
制御が行われる。ステップ17では、今回新たに検出され
た筒内圧力ピーク位置Iを、最新値としてInew にセッ
トし、前回Inew にセットされた筒内圧力ピーク位置I
を前回値としてI-1にセットし、同様にして2回の筒内
圧力ピーク位置I-2、3回前のピーク位置I-3を更新設
定する。これにより、4気筒それぞれにおける最新のピ
ーク位置データが得られる。
【0027】次のステップ18では、前記各気筒別のピー
ク位置データ(Inew ,I-1,I-2,I-3)に基づい
て、気筒間におけるピーク位置のばらつきを示す値を算
出する。具体的には、図6に示すように、最も高い熱効
率が得られる所定ピーク位置(例えばATDC15°付
近)と各気筒の実際のピーク位置との偏差(角度)aの
絶対値を求め、これらの総和を求める。又は、点火時期
からピーク位置までの角度b(図6参照)をそれぞれの
気筒毎に求め、前記角度の最小値と最大値との偏差を求
める。更には、点火されてから筒内圧力Pの変化割合d
P/dθ(dP/dt)が、モータリング状態に対応す
る値からファイアリング状態に対応する値になった時点
から、ピーク位置までの角度c(図6参照)を各気筒別
に求め、この角度の最小値と最大値との偏差を求める。
尚、ばらつきデータを角度で求めると、機関回転速度の
変化によって判定レベルを変える必要が生じるので、前
記ばらつきを示すデータが時間として演算されるように
すると良い。
【0028】また、前記ピーク位置は、基準角度信号R
EFからの角度として検出されるから、各気筒別のピー
ク位置データの最小値と最大値との偏差を求めても良
い。上記のようにして、ピーク位置の気筒間でのばらつ
きを示す値を算出すると、次のステップ19では、前記ば
らつきを示す値が所定値以下であるか否かを判別するこ
とで、出力変動の発生を検出する。
【0029】ここで、ばらつきが所定以下であると判別
されたときには、正常燃焼により各気筒での発生出力が
略均衡しており、大きな出力変動がないものと見做す。
この場合には、更に空燃比をリーン化することが可能で
あるから、ステップ20へ進み、燃料噴射量の減量補正
(目標空燃比のリーン化)によって希薄空燃比領域での
混合気を更に薄くするようにする。
【0030】一方、ばらつきが所定以上であると判別さ
れたときには、異常燃焼の発生により各気筒の発生出力
がアンバランスになって、出力変動が発生しているもの
と見做す。この場合には、過剰なリーン化によって異常
燃焼が発生したものと推定し、ステップ21へ進み、燃料
噴射量の増量補正(目標空燃比のリッチ化)によって希
薄空燃比領域での混合気をリッチ側に修正し、燃焼を安
定化させる。
【0031】このように、各気筒において燃焼圧力がピ
ークとなる位置を検出し、かかるピーク位置の気筒間で
のばらつきに基づいて出力変動を検出すれば、回転周期
変動に基づいて出力変動を検出する場合よりも高精度に
出力変動を検出できる。そして、かかる出力変動の検出
結果に基づいて、許容レベルを越える出力変動が発生し
ない範囲で空燃比をリーン化させれば、機関ばらつきや
環境条件の変化に対応して最大限にリーン化を進めるこ
とができるようになる。
【0032】ところで、出力変動の大小は、失火の有無
を示すこともなるから、前記ピーク位置の気筒間ばらつ
きに基づいて失火発生を検出させることもできる。但
し、失火発生を検出させる場合には、前記空燃比リーン
化制御における判定レベルよりも大きな出力変動が発生
した場合に失火発生を判定させるようにすると良い。ま
た、上記実施例では、燃焼圧力がピークとなるクランク
角位置(ピストン位置)を検出し、前記ピーク位置の気
筒間でのばらつきに基づいて出力変動を検出させるよう
にしたが、燃焼期間中の所定クランク角位置(所定ピス
トン位置)における筒内圧力Pの絶対値又は筒内圧力P
の変化割合dP/dθ(dP/dt)を各気筒別にサン
プリングし、これらのサンプリングデータの気筒間ばら
つきによって出力変動を検出させるようにしても良く、
かかる実施例を、図7及び図8のフローチャートに従っ
て説明する。
【0033】尚、本実施例において、筒内圧力サンプリ
ング手段,圧力による出力変動検出手段としての機能
は、前記図7及び図8のフローチャートに示すようにコ
ントロールユニット12がソフトウェア的に備えている。
図7のフローチャートは、単位角度信号POSが発生す
る毎、即ち、クランク角1°毎に実行されるようになっ
ており、まず、ステップ31では、単位角度信号POSを
カウントするカウンタcntを1アップさせる。尚、前
記カウンタcntは、後述するように基準角度信号RE
F発生時にゼロリセットされる。
【0034】そして、次のステップ32では、前記カウン
タcntの値が所定値になったか否かを判別させること
で、所定クランク角位置(所定ピストン位置)を検出す
る。ここで、カウンタcntの値が所定値になったこと
によって所定クランク角位置が検出されると、ステップ
33へ進み、そのときに燃焼期間中である気筒の筒内圧力
センサ17の検出値を読み込み、これをPsにセットする
か、又は、前記読み込んだ最新の検出値から前回値を減
算して求められる変化割合dP/dθをPsにセットす
る。
【0035】尚、前記所定クランク角位置としては、例
えば図9に示すように、点火後の初期燃焼期間Xや、燃
焼圧力がピークを過ぎて下降する期間Y内の所定位置を
適宜設定すれば良い。また、変化割合dP/dθを演算
させる場合には、単位角度信号POS発生間隔における
圧力変化ではなく、比較的大きなクランク角度(例えば
期間X又はY)における変化量を演算させるようにして
も良い。
【0036】一方、図8のフローチャートは、基準角度
信号REF発生毎に実行され、まず、ステップ41では、
前記カウンタcntゼロリセットする。次のステップ42
では、今回サンプリングされた所定クランク角位置にお
ける筒圧力又は筒内圧力の変化割合の最新データPsを
含め、最近4回におけるサンプリング値Psを設定する
ことで、4気筒それぞれにおける筒圧力又は筒内圧力の
変化割合の最新サンプリングデータを設定する。
【0037】そして、ステップ43では、前記各気筒別の
所定クランク角位置における筒圧力又は筒内圧力の変化
割合のデータに基づいて、前記所定クランク角位置にお
ける筒内圧力Pの気筒間ばらつき、又は、前記所定クラ
ンク角位置における圧力変化割合dP/dθ(dP/d
t)の気筒間ばらつきを演算する。前記気筒間ばらつき
は、前述のように、最大値と最小値との偏差として求め
れば良い。
【0038】上記のようにして、所定クランク角位置に
おける筒内圧力P又は圧力変化割合dP/dθ(dP/
dt)の気筒間でのばらつきを演算すると、次のステッ
プ44では、前記ばらつきを示す値が所定値以下であるか
否かを判別することで、出力変動の発生を検出する。こ
こで、ばらつきが所定以下であると判別されたときに
は、正常燃焼により各気筒での発生出力が略均衡してお
り、大きな出力変動がないものと見做す。この場合に
は、更に空燃比をリーン化することが可能であるから、
ステップ45へ進み、燃料噴射量の減量補正(目標空燃比
のリーン化)によって希薄空燃比領域での混合気を更に
薄くするようにする。
【0039】一方、ばらつきが所定以上であると判別さ
れたときには、異常燃焼の発生により各気筒の発生出力
がアンバランスになって、出力変動が発生しているもの
と見做す。この場合には、過剰なリーン化によって異常
燃焼が発生したものと推定し、ステップ46へ進み、燃料
噴射量の増量補正(目標空燃比のリッチ化)によって希
薄空燃比領域での混合気をリッチ側に修正し、燃焼を安
定化させる。
【0040】尚、所定クランク角位置における筒内圧力
P又は圧力変化割合dP/dθ(dP/dt)の気筒間
でのばらつきによっても、ピーク位置ばらつきを求める
場合と同様に、失火発生を判定させることがてきる。
尚、筒内圧力センサ17は、本実施例のように、点火栓の
座金として設けられるセンサに限定されるものではな
く、センサ部を直接燃焼室内に臨ませるタイプのセンサ
であっても良い。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、燃
焼圧力がピークとなる位置の気筒間ばらつき、又は、所
定ピストン位置における筒内圧力又は圧力変化割合の気
筒間ばらつきに基づいて機関の出力変動を検出させるよ
うにしたので、出力変動を高精度に検出でき、例えばか
かる出力変動の検出結果を用いて機関吸入混合気のリー
ン化を進めることで、リーン燃焼機関の運転性を高める
ことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の構成を示すブロック図。
【図3】本発明の一実施例を示すシステム概略図。
【図4】筒内圧力のサンプリング制御を示すフローチャ
ート。
【図5】ピーク位置の気筒間ばらつきによる出力変動検
出を示すフローチャート。
【図6】ピーク位置の特定の仕方を示す線図。
【図7】筒内圧力のサンプリング制御を示すフローチャ
ート。
【図8】圧力レベルの気筒間ばらつきによる出力変動検
出を示すフローチャート。
【図9】筒内圧力のサンプリング位置の例を示す線図。
【符号の説明】
1 機関 6 燃料噴射弁 12 コントロールユニット 13 エアフローメータ 14 クランク角センサ 17 筒内圧力センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関各気筒にそれぞれ設けられ、各気筒の
    筒内圧力を検出する筒内圧力センサと、 該筒内圧力センサで検出される筒内圧力に基づいて燃焼
    圧力がピークとなるピストン位置を各気筒別に検出する
    ピーク位置検出手段と、 該ピーク位置検出手段で各気筒別に検出された燃焼圧力
    がピークとなるピストン位置の気筒間でのばらつきに基
    づいて機関の出力変動を検出するピーク位置による出力
    変動検出手段と、 を含んで構成される内燃機関の出力変動検出装置。
  2. 【請求項2】機関各気筒にそれぞれ設けられ、各気筒の
    筒内圧力を検出する筒内圧力センサと、 所定ピストン位置における筒内圧力の絶対値と筒内圧力
    の変化割合との少なくとも一方を、前記筒内圧力センサ
    で検出される各気筒別の筒内圧力に基づいて各気筒別に
    求める筒内圧力サンプリング手段と、 該筒内圧力サンプリング手段で求められた所定ピストン
    位置における筒内圧力の絶対値と筒内圧力の変化割合と
    の少なくとも一方の気筒間におけるばらつきに基づいて
    機関の出力変動を検出する圧力による出力変動検出手段
    と、 を含んで構成される内燃機関の出力変動検出装置。
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