JPH0610084U - セミトラクタのカプラ - Google Patents
セミトラクタのカプラInfo
- Publication number
- JPH0610084U JPH0610084U JP5529892U JP5529892U JPH0610084U JP H0610084 U JPH0610084 U JP H0610084U JP 5529892 U JP5529892 U JP 5529892U JP 5529892 U JP5529892 U JP 5529892U JP H0610084 U JPH0610084 U JP H0610084U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ピッチング角を常に許容角内に保つことがで
き、油圧シリンダや他の機構に余分な負荷がかかること
なく、十分なリフトフトロークがとれる。 【構成】 セミトレーラのキングピンと連結して、その
セミトレーラを牽引するセミトラクタのカプラ21であ
って、セミトラクタのシャシーフレーム23とカプラの
ベースプレート22とを前側リンクレバー24aと前側
リンクレバーよりも短い後側リンクレバー24bとによ
って連結し、シャシーフレームと略平行に配置した油圧
シリンダ25のロッドを、前側リンクレバーと後側リン
クレバーの間に配置された駆動リンクレバー30を介し
て、ベースプレートに接続する。
き、油圧シリンダや他の機構に余分な負荷がかかること
なく、十分なリフトフトロークがとれる。 【構成】 セミトレーラのキングピンと連結して、その
セミトレーラを牽引するセミトラクタのカプラ21であ
って、セミトラクタのシャシーフレーム23とカプラの
ベースプレート22とを前側リンクレバー24aと前側
リンクレバーよりも短い後側リンクレバー24bとによ
って連結し、シャシーフレームと略平行に配置した油圧
シリンダ25のロッドを、前側リンクレバーと後側リン
クレバーの間に配置された駆動リンクレバー30を介し
て、ベースプレートに接続する。
Description
【0001】
本考案は、セミトレーラのキングピンと連結して、そのセミトレーラを牽引す るセミトラクタのカプラに関し、さらに、昇降機能を備えたセミトラクタのカプ ラに関するものである。
【0002】
図5は、従来のセミトラクタのカプラの一例(実公平2−30390号)を示 す図である。 カプラ11は、セミトラクタのフレーム13とカプラのベース12とを平行に 配置して、2本の平行なスプリングリーフ(レバー14a,14b)の両側をフ レーム13とベース12にそれぞれ回動自在に連結し、フレーム13とベース1 2に油圧シリンダ15を回動自在に取り付けて、油圧シリンダ15から発生する 力がベース12に直接伝わるようにし、油圧シリンダ15が伸びたときに、各リ ーフスプリング(レバー14a,14b)を回転リンクとして、ベース12がフ レーム13と平行を保ちながら、セミトラクタの後ろ側上方に移動する。
【0003】
しかし、前述した従来のセミトラクタの昇降式カプラ11は、以下のような種 々の問題があった。 フレーム13とベース12と共に平行リンクを構成するレバー14a,14 bに、スプリングリーフを用いているので、左右方向の撓みが発生した場合に、 油圧シリンダ15がその分の曲げ荷重を受ける。
【0004】 始動時に、カプラ11の前側のレバー14aが先に浮上し、後側のレバー1 4bが遅れて浮上する。このとき、後側のレバー14bが座屈荷重を受け、長手 方向に捩じれ(ワインドアップ)が発生し、その後急激に上昇する。 これは、カプラ11がピッチング方向に自由な構造であること、スプリングリ ーフが柔軟性に富むこと、トレーラは後軸を支点として前方が上昇するので、カ プラ11とベース12がこれに倣おうとすることによるものであり、特に、後側 のレバー14bの応力が高くなるという欠点があった。
【0005】 図6に示すように、トラクタAのシャーシフレームは、通常、前下がりであ って、トレーラBのフレームは前上がりの姿勢で連結される。この状態からさら に、カプラ11を上昇させると、ピッチング角θはしだいに大きくなり、路面の 状況から発生するピッチングに対応するカプラ11のピッチング許容角が減り、 カプラ11に無理な力がかかることになる。 すなわち、リフトアップするときに、トラクタAのフレーム13にカプラ11 のベース12が平行を保つのではなく、トレーラBのフレームにならう方向に、 前上がりになることが望ましいが、従来の昇降式カプラ11のベース12は、ト ラクタAのフレーム13に平行を保ち、しかも、カプラ11はトレーラBのフレ ームに平行となる。
【0006】 カプラ11のリフトストロークを大きくするには、油圧シリンダ15のスト ロークを大きくする必要があり、油圧シリンダ15の全長を長くしなければなら ないが、カプラ11の上面地上高は、トレーラとの連結姿勢から低いほうが好ま しく、一般に、1200〜1300mm位という制約があり、油圧シリンダ15 の上端をあまり高くすることはできない。また、油圧シリンダ15の下端は、路 面若しくは路上の障害物又はランプウェイ等と干渉する可能性があり、あまり低 くすることはできないので、従来のカプラ11の場合には、リフトストロークは 300mm位が限度であった。
【0007】 油圧シリンダ15は、フレーム13や図示しないリア・アクスル,ショック アブソーバ,プロペラシャフトとの干渉を避けて、ほぼ垂直に配置されるので、 その直径や長さ,位置などに制約があり、カプラ11の押上げ力の最適な着力点 と力の向きを選ぶことが著しく困難である。
【0008】 本考案の目的は、前述の課題を全て解決し、ピッチング角を常に許容角内に保 つことができ、しかも、油圧シリンダや他の機構に余分な負荷がかかることなく 、十分なリフトフトロークがとれ、必要な最低地上高が確保されたセミトラクタ のカプラを提供することである。
【0009】
前記課題を解決するために、本考案によるセミトラクタのカプラは、セミトレ ーラのキングピンと連結して、そのセミトレーラを牽引するセミトラクタのカプ ラにおいて、前記セミトラクタのシャシーフレームと前記カプラのベースプレー トとを前側リンクレバーとその前側リンクレバーよりも短い後側リンクレバーと によって連結し、前記シャシーフレームと略平行に配置した油圧シリンダのロッ ドを、前記前側リンクレバーと前記後側リンクレバーの間に配置された駆動リン クレバーを介して、前記ベースプレートに接続し、前記前側リンクレバー、前記 駆動リンクレバー及び前記後側リンクレバーの前記シャシーフレーム側及び前記 ベースプレート側の各回り対偶の位置をそれぞれ一直線上に配置した構成として ある。
【0010】
本考案によれば、前側リンクレバーを後側リンクレバーよりも長くしたので、 リフトアップするにつれてカプラのベースプレートがトレーラのフレームに概ね 平行に、前上がりに傾斜する。したがって、ピッチング角を許容角内に保たつこ とができる。
【0011】 また、油圧シリンダは、トラクタのシャシーフレームに略平行に配置するとと もに、駆動リンクレバーを介して、ベースプレートに連結しているので、リフト ストロークを十分にとれるとともに、車両の他の装置と干渉することなく、シリ ンダ径や長さ等をより自由に設定できる。
【0012】
【実施例】 以下、図面等を参照して、実施例につき、本考案を詳細に説明する。 図1〜図3は、本考案によるセミトラクタのカプラの実施例を示した図であっ て、図1は側面図、図2は平面図、図3は後面図である。 カプラ21は、ベースプレート22に固定されている。このベースプレート2 2は、セミトラクタのシャシーフレーム23に、リンクレバー24a,24bを 介して取り付けられ、リンク機構を構成している。 前側のリンクレバー24aの長さLaは、後ろ側のリンクレバー24bの長さ Lbによりも長く、リフトアップにつれて、ベースプレート22がトレーラフレ ーム(不図示)に、略平行を保って前上がりに傾斜する。そのため、カプラ21 のピッチング許容角θが保たれる。
【0013】 左右のシャシーフレーム23,23’は、クロスメンバ27(第3クロスメン バ27c,第4クロスメンバ27d)によって連結されており、シャシーフレー ム23には、ブラケット28a,28bが設けられている。ブラケット28a, 28bの軸には、リンクレバー24a,24bが取り付けられており、各リンク レバー24a,24bの他端は、ベースプレート22のブラケット29a,29 bの軸に取り付けられている。 なお、図1においては、車両の左側のリンクレバー24a,24bを図示して いるが、車両の右側にも、リンクレバー24a’,24b’が同様に配置されて いる。
【0014】 図3に示すように、左右のシャシーフレーム23,23’には、油圧シリンダ 25,25’が設けられている。油圧シリンダ25のヘッド側は、クロスメンバ 27cに取り付けられており、油圧シリンダ25のロッド側は、ベルクランク状 の駆動リンクレバー30に取り付けられている。 駆動リンクレバー30は、中央部の支点がシャシーフレーム23上のブラケッ ト31に回転自在に取り付けられており、先端部がベースプレート22のブラケ ット32に取り付けられている。左右の駆動リンクレバー30,30’は、トル クロッド33で連結されている。 また、リンクレバー24a、駆動リンクレバー30及びリンクレバー24bは 、シャシーフレーム23側の回転中心(回り対偶の位置)a0 ,b0 ,c0 及び ベースプレート22側の回転中心(回り対偶の位置)a1 ,b1 ,c1 がそれぞ れ一直線上に配置されている。なお、製作上は、駆動リンクレバー30の回転軸 b1 にラバーブッシュ等を用いることにより、多少の寸法差は吸収することがで きる。
【0015】 駆動リンクレバー30とベースプレート22との連結点は、キングピンの中心 に設定してあり、力の方向は駆動リンクレバー30の先端が描く軌跡の接線方向 である。このように油圧シリンダ25のロッドを駆動リンクレバー30を介して 連結するので、ベースプレート22への着力点や力の方向が常に最適となる。 油圧シリンダ25は、リア・アクスルケース34のバンジョー部を避けて、断 面高さの低い部分の上方に、シャシーフレーム23より上方に突出することなく 配置されるので、車両の他の装置と干渉することなく、シリンダ25の直径や長 さが自由に設定できる。また、油圧シリンダ25は、水平に配置され、他は標準 トラクタと同一であるので、最低地上高が、通常のトラクタによりも低くなるこ とがない。 リフトストロークhは、油圧シリンダ25のストロークと、各リンクレバー2 4a,24b,30の長さLa,Lb,Lcによって、自由に設定できるので、 リフトストロークhを必要に応じて大きくできる。
【0016】 リンクレバー24a,24bは、剛性の高い材料で作製されており、中央の駆 動リンクレバー30と相まって、左右方向の荷重を分担するので、荷重が分散さ れて強度上有利である。従って、油圧シリンダ25は、左右方向の横荷重を全く 受けることがなく、曲げを受けない。
【0017】 図4は、実施例によるセミトラクタのカプラのレバー比を説明する図である。 この実施例のリンクレバー24a,24b,30の長さLa,Lb,Lcは、 La>Lc>Lbに設定されており、例えば、 La=600mm,Lc=500mm,Lb=400mm 距離a1 c1 =距離b1 c1 =400mm, α=45°のときにθ≒8°となる。 ここで、sin(8°)≒0.14である。
【0018】 図4に示すように、トレーラのホイルベース(キングピン〜後軸)をL、カプ ラ中心(キングピン中心)のリフト量をh、ピッチング角をθとすると、 sinθ=h/L の関係にあるから、 h=380mm L=3000〜9000mm とすると、 h/L=0.13〜0.05 であるから、 arcsin(0.13)≒7°30′ arcsin(0.05)≒2°50′ となる。 一般的に、トラクタとトレーラの連結状態で、トラクタのフレームは若干前下 がり、トレーラのフレームは前上がりであり、相互のなす角度は、約3度位であ る。よって、リフトアップ時のトラクタフレームとカプラベースのなす角度は、 約θ=8°程度が適当である。
【0019】 ここで、第5輪荷重(カプラ荷重)WF を18000kgと仮定すると、油圧シ リンダの必要引き力Fは、 F=WF ×Lc/(Ld×2) =18000×500/(250×2) =18000〔kg〕 内径φ=15cmのシリンダのロッド径φが6.7cmであれば、引き側の受 圧面積A及び必要油圧Pは、次のようになる。 A=(π/4)(152 −6.72 ) =(π/4)・115 =141〔cm2 〕 P=F/A =18000/141 =127〔kg/cm2 〕<140〔kg/cm2 〕 ここで、140kg/cm2 は、一般的な中圧油圧機器の使用限界である。した がって、内径φ=15cmの油圧シリンダによって、十分に使用に耐えることが できる。
【0020】
以上詳しく説明したように、本考案によれば、前側リンクレバーを後側リンク レバーよりも長くしたので、リフトアップするにつれてカプラのベースプレート がトレーラのフレームに概ね平行に、前上がりに傾斜するために、ピッチング角 を許容角内に保つことができる。 前側リンクレバー,後側リンクレバー及び駆動リンクレバーとによって横荷重 を分担し、油圧シリンダが無理な横荷重を受けることはなくなった。
【0021】 また、油圧シリンダを、シャシーフレームに略平行に、駆動リンクレバーを介 して、ベースプレートに接続配置しているので、車両の他の装置や路上の障害物 と干渉することなく、シリンダ径や長さ等を自由に設定できる。よって、リフト ストロークを十分にとることができる。
【図1】本考案によるセミトラクタのカプラの実施例を
示した側面図である。
示した側面図である。
【図2】本考案によるセミトラクタのカプラの実施例を
示した平面図である。
示した平面図である。
【図3】本考案によるセミトラクタのカプラの実施例を
示した後面図である。
示した後面図である。
【図4】図4は、実施例によるカプラのレバー比を説明
する図である。
する図である。
【図5】セミトラクタのカプラの従来例を示した図であ
る。
る。
【図6】ピッチング角を説明するための図である。
21 カプラ 22 ベースプレート 23 シャシーフレーム 24a,24b リンクレバー 25 油圧シリンダ 27 クロスメンバ 30 駆動リンクレバー θ ピッチング角 h リフトストローク
Claims (1)
- 【請求項1】 セミトレーラのキングピンと連結して、
そのセミトレーラを牽引するセミトラクタのカプラにお
いて、 前記セミトラクタのシャシーフレームと前記カプラのベ
ースプレートとを前側リンクレバーとその前側リンクレ
バーよりも短い後側リンクレバーとによって連結し、 前記シャシーフレームと略平行に配置した油圧シリンダ
のロッドを、前記前側リンクレバーと前記後側リンクレ
バーの間に配置された駆動リンクレバーを介して、前記
ベースプレートに接続し、 前記前側リンクレバー、前記駆動リンクレバー及び前記
後側リンクレバーの前記シャシーフレーム側及び前記ベ
ースプレート側の各回り対偶の位置をそれぞれ一直線上
に配置したことを特徴とするセミトラクタのカプラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5529892U JP2568483Y2 (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | セミトラクタのカプラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5529892U JP2568483Y2 (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | セミトラクタのカプラ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0610084U true JPH0610084U (ja) | 1994-02-08 |
JP2568483Y2 JP2568483Y2 (ja) | 1998-04-15 |
Family
ID=12994672
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5529892U Expired - Fee Related JP2568483Y2 (ja) | 1992-07-14 | 1992-07-14 | セミトラクタのカプラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2568483Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-07-14 JP JP5529892U patent/JP2568483Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2568483Y2 (ja) | 1998-04-15 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |