JPH0610066U - ウインドウォッシャノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ウォッシャ液の漏洩防止。 【構成】 ノズルジェット２の直下に空間３を有し、該
空間３を挟んで相対する管状の入口４と出口５とを備
え、出口５側に入口４方向へ伸縮するコイルスプリング
６を設け、該コイルスプリング６により付勢されて入口
４周縁に密着し得られ、且つコイルスプリング６の反発
力を超えるウォッシャ液の圧力により付勢されて出口５
周縁に密着し得るチェックボール７を空間３内に設け
る。 【効果】 ウォッシャ液の送給が停止された場合、空間
３内に残留した一部のウォッシャ液は出口５から流出し
てノズルジェット２内に滞留せず、従って漏洩しない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ウインドウォッシャノズルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図４は従来のウインドウォッシャの一例の概略を表す全体図であり、ウォッシ ャ液を貯留し得るタンクａと、ウォッシャ液を噴出し得るウインドウォッシャノ ズルｂとを設け、該タンクａとウインドウォッシャノズルｂとを送水ホースｃに より接続し、該送水ホースｃの配管途中に、図４に示すようにポンプｄと逆止弁 ｅとを直列に介装している。

【０００３】 タンクａにウォッシャ液を注入貯留し、ポンプｄを作動することによりタンク ａ内のウォッシャ液を送水ホースｃへ送り出すと、ウォッシャ液は送水ホースｃ に導かれて逆止弁ｅを通過しウインドウォッシャノズルｂから図示していないウ インドガラスの表面に向けて噴出される。

【０００４】 而してポンプｄの作動を停止すると、該ポンプｄによりタンクａからウインド ウォッシャノズルｂへ送出されていたウォッシャ液の流れが停止し、逆止弁ｅに よりポンプｄ側へ逆流することを止められるウォッシャ液の一部が逆止弁ｅとウ インドウォッシャノズルｂとの間の送水ホースｃ中に滞留する。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前述のウインドウォッシャでは、車両が悪路を走行する時の振 動や、坂道で停車したときの車両の傾きなどによって逆止弁ｅとウインドウォッ シャノズルｂとの間の送水ホースｃ内に滞留しているウォッシャ液の一部がウイ ンドウォッシャノズルｂから漏洩し、車体が汚れることがあった。

【０００６】 本考案は、前述の実情に鑑み、ノズルジェットの下方に逆流防止装置を備え、 且つ該逆流防止装置の下流側にウォッシャ液をタンクへ戻すウォッシャ液出口を 設けることにより、ウォッシャ液の滞留や漏洩を防止し得るウインドウォッシャ ノズルを提供することを目的としてなしたものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、ノズルジェットの下方に空間を備え、該空間を挟んで相対するウォ ッシャ液の入口と出口とを有し、ウォッシャ液圧のかからない際に入口周縁に密 着し且つウォッシャ液圧により付勢されて出口周縁に密着し得る閉塞体を前記空 間内に設けた構成としている。

【０００８】

【作用】

従って、本考案では、ウインドウォッシャノズルへ圧送されるウォッシャ液の 圧力により、入口周縁に密着していた閉塞体は、入口周縁から離れて入口を開放 し出口周縁に押し付けられて密着し出口を閉塞する。

【０００９】 その結果、ウォッシャ液は入口から空間を通ってノズルジェットへ抜け、ノズ ルジェットから外部へ噴出する。また、ウォッシャ液の送給が停止されると、閉 塞体に加わっていたウォッシャ液圧が消滅するので、閉塞体は出口周縁から離れ て出口を開放し入口周縁に押しつけられて密着し入口を閉塞し、空間内に残留し た一部のウォッシャ液は出口から流出する。

【００１０】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ説明する。

【００１１】 図１は本考案のウインドウォッシャノズルの概略を表す正面図、図２は図１の ＩＩ−ＩＩ矢視図、図３は図１のウインドウォッシャノズルを組み込んだウイン ドウォッシャのシステム図である。

【００１２】 本考案のウインドウォッシャノズル１は、ノズルジェット２の下方に所要の容 積の空間３を有し、該空間３を挟んで相対する管状の入口４と出口５とを備えて いる。

【００１３】 前記入口４と出口５とは、空間３を貫通し出口５側が低い位置を占めるよう傾 斜した同一軸線上に設けられ、入口４は水平に延びる外端部を備え、出口５は下 方へ延びる外端部を備えている。

【００１４】 前記空間３内の出口５側に、所要のバネ定数を有し且つ入口４方向へ伸縮し得 るコイルスプリング６を設け、該コイルスプリング６の基部を出口５の空間３側 に嵌め込んで固定し、前記コイルスプリング６の先端部に接して設けられ、コイ ルスプリング６により付勢されて入口４の空間３側周縁に密着し得られ、且つ前 記コイルスプリング６の反発力を超えるウォッシャ液の圧力により付勢されて出 口５の空間３側周縁に密着し得るチェックボール７を前記空間３内に移動可能に 設ける。

【００１５】 また、ウォッシャ液のタンク８はウォッシャ液用の出口９と戻り口１０とを備 えている。

【００１６】 而して、図３の２点鎖線により示した車体１１へ２個のウインドウォッシャノ ズル１，１を図示のように配設し、ノズルジェット２が車体１１のウインドガラ ス方向へ向くよう固定する。

【００１７】 さらに、タンク８をウインドウォッシャノズル１よりも低い位置でウインドウ ォッシャノズル１に対し充分な高低差が得られるように車体１１の所定箇所に取 り付け、該タンク８の出口９と前記ウインドウォッシャノズル１，１の各入口４ ，４との間を途中で分岐した送水ホース１２により並列に接続し、該送水ホース １２のタンク８近傍にポンプ１３を設け、各ウインドウォッシャノズル１，１の 出口５，５に接続した２本のリターンホース１４，１４を途中で１本のリターン ホース１４に纏めてタンク８の戻り口１０に接続する。

【００１８】 タンク８にウォッシャ液を注入貯留し、図示していないウォッシャスイッチを 操作してポンプ１３を作動させタンク８内のウォッシャ液を送水ホース１２へ送 り出すと、ウォッシャ液は送水ホース１２に導かれてウインドウォッシャノズル １に達し、その液圧により入口４周縁に密着しているチェックボール７を介して コイルスプリング６が圧縮されるので、チェックボール７は入口４付近から離れ て入口４を開放し且つ出口５周縁に押し付けられて出口５を閉塞する。

【００１９】 その結果、ウォッシャ液は入口４から空間３を通ってノズルジェット２へ抜け 、ノズルジェット２から車体１１のウインドへ向かって噴出する。

【００２０】 また、前記ウォッシャスイッチを操作してポンプ１３を停止すると、ウインド ウォッシャノズル１へのウォッシャ液の送給が停止され、チェックボール７に加 わっていたウォッシャ液の圧力が消滅するので、チェックボール７はコイルスプ リング６により付勢され出口５周縁から離れて出口５を開放し且つ入口４周縁に 押し付けられて密着し入口４を閉塞する。

【００２１】 その結果、入口４を閉塞したチェックボール７により送水ホース１２への逆流 を塞き止められて空間３内に残留した一部のウォッシャ液は出口５から流出し、 該出口５に接続されたリターンホース１４に導かれて戻り口１０からタンク８内 へ戻入する。

【００２２】 本実施例によれば、ノズルジェット２の下方に空間３を設け、該空間３内にチ ェックボール７を設け、入口４からウォッシャ液が送給されているときは前記チ ェックボール７がウォッシャ液の圧力により出口５を閉塞し、ウォッシャ液の送 給が停止されたときは前記チェックボール７がコイルスプリング６の反発力によ り入口４を閉塞し得るよう形成し、出口５にタンク８へ連通するリターンホース １４を接続したので、ウォッシャ液の送給が停止された場合、入口４を閉塞した チェックボール７により送水ホース１２への逆流を塞き止められて空間３内に残 留した一部のウォッシャ液は出口５から流出しリターンホース１４に導かれてタ ンク８内へ戻入されるため、ウォッシャ液がノズルジェット２内に滞留すること がなく、従って車両が悪路を走行する時の振動や、坂道で停車したときの車両の 傾きなどによってウォッシャ液の一部がウインドウォッシャノズル１から漏洩し て車体を汚すことを防止できる。

【００２３】 なお、本考案は前述の実施例にのみ限定されるものではなく、閉塞体を入口縁 部に付勢する手段に、スプリング等以外の弾発体あるいは弾発体以外の手段を用 いるようにすること、その他本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更 を加え得ることは勿論である。

【００２４】

【考案の効果】

本考案のウインドウォッシャノズルによれば、ノズルジェットの直下に空間を 設け、該空間内に閉塞体を設け、入口からウォッシャ液が送給されているときは 前記閉塞体がウォッシャ液の圧力により出口を閉塞し、ウォッシャ液の送給が停 止されたときは前記閉塞体が入口を閉塞し得るよう形成したので、ウォッシャ液 の送給が停止された場合、入口を閉塞した閉塞体により逆流を塞き止められて空 間内に残留した一部のウォッシャ液が出口から排出されるため、ウォッシャ液が ノズルジェット内に滞留することがなく、従って車両が悪路を走行する時の振動 や、坂道で停車したときの車両の傾きなどによってウォッシャ液の一部がウイン ドウォッシャノズルから漏洩して車体を汚すことを防止できるという優れた効果 を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のウインドウォッシャノズルの概略を表
す正面図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ矢視図である。

【図３】図１のウインドウォッシャノズルを組み込んだ
ウインドウォッシャのシステム図である。

【図４】従来のウインドウォッシャの一例の概略を表す
全体図である。

【符号の説明】

１ ウインドウォッシャノズル ２ ノズルジェット ３ 空間 ４ 入口 ５ 出口 ６ コイルスプリング（弾発体） ７ チェックボール（閉塞体）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ノズルジェットの下方に空間を備え、該
   空間を挟んで相対するウォッシャ液の入口と出口とを有
   し、ウォッシャ液圧のかからない際に入口周縁に密着し
   且つウォッシャ液圧により付勢されて出口周縁に密着し
   得る閉塞体を前記空間内に設けたことを特徴とするウイ
   ンドウォッシャノズル。