JPH059898A - 粘着シート - Google Patents

粘着シート

Info

Publication number
JPH059898A
JPH059898A JP15926391A JP15926391A JPH059898A JP H059898 A JPH059898 A JP H059898A JP 15926391 A JP15926391 A JP 15926391A JP 15926391 A JP15926391 A JP 15926391A JP H059898 A JPH059898 A JP H059898A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sensitive adhesive
paper
pressure
measured
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15926391A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Suzuki
英明 鈴木
Tomofumi Tokiyoshi
智文 時吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd filed Critical Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Priority to JP15926391A priority Critical patent/JPH059898A/ja
Publication of JPH059898A publication Critical patent/JPH059898A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】熱転写記録方式を利用したプリンター等での記
録時に濃淡ムラが無く、画線部のシャ−プな重なり、エ
ッジ部の再現性に優れ、さらにダイカット適性、ラベル
適性に優れた粘着シートを提供する。 【構成】剥離シート、粘着剤層、表面基材を積層してな
る粘着シートにおいて、該表面基材が、下記、式の
条件を満たすパルプ繊維を全パルプ繊維の50重量%以
上、且つ填料を全パルプ繊維分に対して10〜40重量
%含有してなる基紙を平滑化処理して得られる少なくと
も片面の正反射型平滑度計による平滑度が、20〜65
%である表面基材であり、且つ剥離シートの剥離剤層表
面とショアーA硬度が65±2°であるクロロプレンゴ
ムとのJIS P8147に準拠する動摩擦係数が0.
2以上であることを特徴とする粘着シート。 0.3≦ L ≦1.0 0.3≦d/D≦0.8 L:J.TAPPI No.52に定める方法で測定した長さ加重平
均繊維長(mm) D:顕微鏡写真法にて測定した平均繊維径(μm) d:顕微鏡写真法にて測定した平均ルーメン径(μm)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粘着シートに関し、特
にフルカラー熱転写記録適性に優れると同時に、スリッ
ター、ギロチン、ダイカット等のカット適性、ラベル適
性に優れた粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】粘着シートは商業用、事務用、家庭用等
非常に広範囲にわたってラベル、シール、ステッカー、
ワッペン等に加工して使用されている。粘着シートの一
般的な構成は、表面基材と剥離基材との間に粘着剤層を
形成したものであり、表面基材には紙、フィルム、金属
フォイル等が用いられ、剥離基材としてはグラシン紙の
ような高密度原紙、クレーコート紙、ポリエチレンラミ
ネート原紙等にシリコーン化合物や弗素化合物の如き剥
離剤を塗被したものが用いられる。また、粘着剤として
は、ゴム系、アクリル系、ビニルエーテル系等のエマル
ジョン、溶剤又は無溶剤型の各種粘着剤が使用される。
【0003】かかる粘着シートは、用途に合わせてスリ
ッター断裁加工、ギロチン断裁加工、ダイカット加工等
が行われるが、その加工段階でスリッター断裁刃、ギロ
チン断裁刃、ダイカット加工刃等に粘着剤が付着し、そ
のために断裁加工の作業能率が低下し、また、刃に付着
した粘着剤がシートに転着し、シートに印刷する際、或
いはラベル貼着の際のスムーズな給紙適性に欠け、作業
能率が非常に低下する原因となっていた。
【0004】一方、このような粘着シートへの記録は、
近年のオフィスオートメーションの発展に伴い熱溶融型
の熱転写記録方式を利用したプリンターの利用が増加し
つつあるが、従来、特にカラー熱転写において多色記録
を行う場合には、カラーインクの重なりにおける濃淡ム
ラ、或いは転写性、つまりエッジ部の再現やシャープさ
の不良をおこす等の難点があり表面基材に対する、より
高度の特性が要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱転写記録
方式を利用したプリンター等での記録時に濃淡ムラが無
く、画線部のシャープな重なり、エッジ部の再現性に優
れ、さらにダイカット適性、ラベル適性に優れた粘着シ
ートを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、剥離シート、
粘着剤層、表面基材を積層してなる粘着シートにおい
て、該表面基材が、下記、式の条件を満たすパルプ
繊維を、全パルプ繊維の50重量%以上、且つ填料を全
パルプ繊維分に対して10〜40重量%含有してなる基
紙を平滑化処理して得られる少なくとも片面の正反射型
平滑度計による平滑度が、20〜65%である表面基材
であり、且つ剥離シートの剥離剤層表面とショアーA硬
度が65±2°であるクロロプレンゴムとのJIS P
8147に準拠する動摩擦係数が0.2以上であること
を特徴とする粘着シートである。
【0007】 0.3≦ L ≦1.0 0.3≦d/D≦0.8 L:J.TAPPI No.52に定める方法で測定した長さ加重平
均繊維長(mm) D:顕微鏡写真法にて測定した平均繊維径(μm) d:顕微鏡写真法にて測定した平均ルーメン径(μm)
【0008】
【作用】本発明の粘着シートを構成する表面基材の基紙
となる紙の平滑性は、原料であるパルプの種類、その製
造方法、叩解機の種類及び処理条件、添加薬品、抄造方
法、或いはカレンダー掛け等の後処理方法等により変化
する。この内、原料パルプの種類乃至性質は特に重要で
ある。例えば、後処理工程のスーパーカレンダー等によ
る処理のみでは、紙の平滑化は成されるものの、原料パ
ルプの種類乃至性質によっては、いくらカレンダー処理
を強化しても、エッジ部の再現性、画像部のシャープさ
が得られないという問題がある。
【0009】而して、本発明者等は、インク転写シート
と記録受像面の密着性を高め、高画質な熱転写記録性を
有する表面基材について鋭意検討した結果、所望の効果
を得るためには、基紙のクッション性を考慮した表面基
材表面の平滑性が大きい要因であることを見出し、特に
紙層を構成する原料パルプの性質、配合量及び填料の添
加量が相互に作用しあっていることを突き止めた。
【0010】具体的には、表面基材の基紙は下記、
式の条件を満たすパルプ繊維を全パルプ繊維の50重量
%以上、及び填料を全パルプ繊維分に対して10〜40
重量%含有せしめて紙層を形成し、平滑化処理して得ら
れる面の正反射型平滑度計による測定値が、20〜65
%であることにより、高画質な熱転写適性を有する表面
基材が極めて効率良く得られるものである。 0.3≦ L ≦1.0 0.3≦d/D≦0.8 L:J.TAPPI No.52に定める方法で測定した長さ加重平
均繊維長(mm) D:顕微鏡写真法にて測定した平均繊維径( μm) d:顕微鏡写真法にて測定した平均ルーメン径(μm)
【0011】本発明で使用するパルプ繊維は、前記した
ように、上記の条件式及び条件式を満たすパルプ繊
維である。この条件を満たすパルプ繊維は優れたクッシ
ョン性を有し、抄紙し基紙に構成した場合には平滑性の
向上に著しく効果のあるパルプ繊維である。
【0012】このようなパルプ繊維としては、例えば、
楓、樺、樫、楢、ブナ、アスペン、ユーカリ等の広葉樹
を原料とするKP、SP、AP法等によって得る化学パ
ルプがあげられる。本発明で重要なことは、これらのパ
ルプ繊維を基紙を構成する全パルプ繊維の50重量%以
上含有することである。尚、上記のパルプ繊維を50重
量%以上含有する限りにおいては、必要に応じ、他の木
材パルプ、ケナフ、竹、麻等の様な非木材パルプやポリ
エステルやポリオレフィン等の合成パルプ、或いは合成
繊維、更にはガラス繊維、セラミック繊維等の無機質繊
維も適宜使用できる。
【0013】而して、本発明の粘着シートを構成する表
面基材の基紙において、50重量%以上を占めるパルプ
繊維は上記の条件式、を満たす必要があるが、パル
プ繊維の長さ加重平均繊維長(以下、L値)が1. 0m
mを越えると、抄紙工程での紙料の分散性が不良とな
り、良好な地合が得られず紙面の平滑性は低下する。一
方、L値が0.3mm未満になると、紙層強度が極端に
弱くなってしまう。その為、L値は0.3〜1.0m
m、より好ましくは0.35〜0.85mmである。ま
た、上記条件式のd/D比が0.8を越える場合、紙
は潰れ易くなり、しかも地合も良好となるため紙面の平
滑性は向上するものの、基紙のクッション性が失われ、
画質やエッジ部のシャープさ等の優れた表面基材は得ら
れない。他方、d/D比が0.3未満になると、繊維が
硬く成り過ぎて紙は潰れ難く、紙面の平滑性が低下して
しまう。また、紙層強度も弱くなる。その為、d/D比
は0.3〜0.8、好ましくは0.35〜0.75、よ
り好ましくは0.4〜0.72である。
【0014】因みに、パルプ繊維長の測定方法には、篩
別法によるパルプ繊維長測定法(TAPPI STD T233hm−8
2)や投影法によるパルプ繊維長測定法 (TAPPI STD T23
2hm−85)等があるが、本発明でいうJ. TAPPI N
o.52に定める方法で長さ加重平均繊維長を測定する方法
は、これらの方法とは異なり、高い検出力を持ち、繊維
の幅、繊維壁の厚み、繊維の柔軟性等の影響を受けるこ
となく繊維長分布を自動的に測ることができるという特
長を有している。尚、本発明の各実施例等における測定
はフィンランドのKAJAANI社製のFS−100型
機を用い、測定したものである。
【0015】また、平均繊維径と平均ルーメン径につい
ては顕微鏡写真から測定した。顕微鏡写真を撮る際は、
パルプ繊維をアクリル樹脂で包埋し、ミクロトームで作
った薄い切片を用いて行い、各々について25本の繊維
を測り、平均値を求めた。因みに、優れた熱転写記録適
性を有する表面基材を得るためには、かくして調製した
パルプ繊維を基紙中の全パルプ繊維中の50重量%以
上、好ましくは60重量%以上含有せしめることが必要
である。該パルプ繊維を使用した場合においても、その
含有量が全パルプ繊維中の50重量%以下で得られる基
紙においては、このパルプの特徴とするクッション性が
十分に発揮されず、従来の基紙と変わらないものとなり
平滑化処理しても十分な平滑化効果が達成されず、従っ
て満足できる熱転写記録適性は得られない。
【0016】さらに、本発明の粘着シートを構成する表
面基材の基紙は、填料を全パルプ繊維分に対して10〜
40重量%、より好ましくは12〜30重量%含有せし
めるものであるが、これは填料が上記特定のパルプ間に
都合良く内在し、適度な空隙とクッション性を基紙に付
与し、熱転写記録適性が飛躍的に向上される機能を有す
るものである。
【0017】本発明で使用される填料としては、特に限
定するものではないが、例えばタルク、カオリン、クレ
ー、焼成カオリン、デラミカオリン、重質炭酸カルシウ
ム、軽質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チ
タン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化
マグネシウム、水酸化亜鉛、硫酸マグネシウム、珪酸マ
グネシウム、硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、ホワイ
トカーボン、アルミノ珪酸塩、シリカ、セリサイト、ベ
ントナイト、スメクタイト等の鉱物質填料やポリスチレ
ン樹脂微粒子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒
子等の有機合成填料等が挙げられ、更に古紙やブローク
等に含まれる填料も再生使用できる。なお、これらの各
種填料の中でも平均粒子径が0.1〜9μm、より好ま
しくは0.3〜6μmの填料は、平滑性に優れた紙が得
られるため、特に好ましく使用される。
【0018】なお、紙料中にはパルプ繊維や填料の他
に、本発明の所望の効果を損なわない範囲で、従来から
使用されている各種のアニオン性、ノニオン性、カチオ
ン性或いは両性の歩留向上剤、濾水性向上剤、紙力増強
剤や内添サイズ剤等の抄紙用内添助剤が必要に応じて適
宜選択して使用される。例えばAl 、Fe 、Sn 、Zn
等の多価金属化合物(硫酸バンド、塩化アルミニウム、
アルミン酸ソーダ、塩基性塩化アルミニウム、塩基性ポ
リ水酸化アルミニウム等の塩基性アルミニウム化合物や
水に易分散性のアルミナゾル等の水溶性アルミニウム化
合物或いは硫酸第一鉄、塩化第二鉄等)や各種サイズ剤
(アルキルケテンダイマー系、アルケニル無水コハク酸
系、スチレン−アクリル系、高級脂肪酸系、石油樹脂系
サイズ剤やロジン系のサイズ剤等)及び各種澱粉類、ポ
リアクリルアミド、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ
樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド・ポリアミン樹脂、
ポリエチレンイミン、ポリアミン、植物ガム、ポリビニ
ールアルコール、ラテックス、ポリエチレンオキサイ
ド、親水性架橋ポリマー粒子分散物及びこれらの誘導体
或いは変性物等、更にはコロイダルシリカ、ベントナイ
ト等の各種化合物が例示できる。 なお、染料、蛍光増
白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スラ
イムコントロール剤等の抄紙用内添助剤を紙の用途に応
じて適宜添加することもできる。
【0019】なお、抄紙方法については特に限定され
ず、例えば抄紙pHが4.5付近である酸性抄紙法、炭酸
カルシウム等のアルカリ性填料を主成分として含み、抄
紙pHを約6の弱酸性〜約9の弱アルカリ性とする所謂
中性抄紙法等全ての抄紙方法に適用することができ、抄
紙機も長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、丸網抄紙
機、ヤンキー抄紙機等を適宜使用できる。
【0020】本発明の粘着シートを構成する表面基材表
面には、前記したようにイエロー、マゼンタ、シアン及
びブラックを有する転写シートを重ね、サーマルヘッド
で加熱し表面基材上に転写像を形成するが、転写像の受
理性を高め、転写ムラや画像のシャープさを更に向上さ
せるために、顔料を含む高分子化合物等を塗被し受像層
を形成するのが望ましい。
【0021】因みに、受像層を形成するための高分子化
合物としては、澱粉、ポリビニルアルコール、ラテック
ス、カルボキシメチルセルロース、アルキルケテンダイ
マー、スチレン−アクリル系、オレフィン−無水マレイ
ン酸系、高級脂肪酸系等が例示される。又、顔料として
は、カオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウ
ム、酸化チタン、シリカ、水酸化アルミニウム、硫酸バ
リウム、酸化亜鉛、タルク等が適宜使用される。その
他、必要に応じてエポキシ化合物等の耐水化剤、蛍光増
白剤、消泡剤、帯電防止剤、染料等を添加することも可
能である。尚、顔料の混合割合は、例えば水溶性澱粉1
重量部当り0乃至20重量部の範囲が適当である。受像
層の塗被量としては、固形分として片面0.5〜5g/
2 が適当である。塗被方法としては、ツーロール或い
はメータリングブレード式のサイズプレス、ゲートロー
ル、ビルブレードやショートドウェルコーター、スプレ
ー等の装置で原紙表面に塗被される。
【0022】ここで、本発明の受像層は、正反射型平滑
度計による値が20〜65%であることが極めて良好で
あることを見いだしたのである。正反射型平滑度計によ
る具体的な測定方法は20×20mmのプリズムに20
kg/cmで圧着した原紙のプリズムとの接触面積を光
学的に検知しその時の接触率(%)で表示するものであ
り、値が大きい程平滑である。ここに、正反射型平滑度
を採用する理由は、一般的な空気漏洩式の平滑度測定器
であるベック平滑度計やパ−カ−プリントサ−フ計等で
は紙の透気性の影響を受けやすく、これに対して光反射
を利用した正反射型平滑度計で測定した値は、仕上げら
れた面の平滑性及びクッション性と記録転写性とがきわ
めて高い相関関係を示すことが明らかなためである。
【0023】因に、正反射型平滑度計による値が20%
未満の場合、表面の平滑性向上効果が得られず、一方6
5%を越えると逆に平滑度が良すぎて、コ−ティングし
たものとかわらず上質紙とは掛けはなれる。この平滑性
を得るために基紙を平滑化処理することが必要である
が、通常のスーパーカレンダー、グロスカレンダー、ソ
フトカレンダー等の平滑化処理装置が用いられる。特
に、金属ロールの温度が、80℃以上で処理すればさら
に望ましい結果が得られる。オンマシンやオフマシンで
適宜用いられ、加圧装置の形態、加圧ニップの数等も通
常の平滑化処理装置に準じて適宜調節される。
【0024】一方、本発明の粘着シートを構成する剥離
シートの基体としては、クレーコート紙や、ポリビニル
アルコールや澱粉等をサイズプレスしたグラシン紙等が
用いられるが、基体が原紙ベースの場合には剥離剤の浸
透を防止する目的で下塗り層が形成される。かかる下塗
り層の主成分としては、例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン樹脂、或いは分子量が100
0〜10000の乳化剤を2〜10重量%含有する、ガ
ラス転移温度が−60〜0℃の水分散性アクリル酸エス
テル共重合体樹脂等の高分子が使用される。また、必要
に応じて、下塗り剤層にはセルロース誘導体、澱粉誘導
体等の各種水溶性天然高分子類、ポリビニルアルコール
をはじめとする合成高分子類、消泡剤、浸透剤、湿潤
剤、ブロッキング防止用滑剤、レベリング剤、硬化剤、
増粘剤、被膜形成助剤、帯電防止剤、水溶性可塑剤等を
含有させることができる。
【0025】このような基体に剥離剤層を形成して剥離
シートが製造されるが、該剥離シートとしては、剥離剤
層表面とショアーA硬度が65±2°のクロロプレンゴ
ムとのJIS P8147に準拠する動摩擦係数が0.
2以上であることが必要である。因みに、動摩擦係数が
0.2未満であると、粘着剤が加工刃や断裁面に付着す
るのを抑制する効果が乏しく、結果として、熱転写記録
方式の複写機、プリンターでの用紙走行性不良の原因と
なる。
【0026】なお、かかる動摩擦係数を与える剥離剤の
具体例としては、例えば東レ・ダウ・コーニング・シリ
コーン(株)製のSD−7239、BY24−162、
LTC−300B、LTC−350A、LTC−350
G、LYC−370G、BY14−403、BY14−
405、BY14−407、BY14−413、BT1
4−414、BY14−411、BY14−420、信
越化学工業(株)製のKS−845、KS−770,K
NS−202A、KNS−305、KNC−316、K
NS−319、KNS−320、X−62−A232、
X−62−1233等が挙げられる。
【0027】かくして本発明の粘着シートは、このよう
にして得られた表面基材と剥離シートを組み合わせるこ
とにより、高画質の熱転写記録適性に優れると同時に、
ラベルのカット適性や粘着剤のはみ出しを防止すること
のできるものである。なお、粘着シートを構成する方法
については格別の限定はなく、常法に従って剥離シート
の剥離剤層上に、溶剤型粘着剤、エマルジョン型粘着
剤、ホットメルト型粘着剤等を塗被、乾燥することによ
り粘着剤層を形成し、表面基材を貼り合わせて仕上げら
れる。
【0028】また、粘着剤層を形成する粘着剤として
は、JIS K6301に準拠する引張り強さ及び伸び
率が、それぞれ3kg/cm2 以上、及び1000%以
下であると、粘着シートをカットした際にカット刃や断
裁面への粘着剤の付着がより一層抑制されるために好ま
しい。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。な
お、例中の「部」及び「%」は特に断らない限り、それ
ぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0030】実施例1 「表面基材の製造」LBKPとしてユーカリの幼木を主
体とするパルプ(L 値=0.67mm、 d/D=0.51、カナデ
ィアン・スタンダード・フリーネス(以下C.S.F と記
す)500ml)90部、NBKPとしてヘムロック・ファーを
主体とするパルプ(L値=1.90mm、d/D=0.74、C.S.F5
00 ml )10部を配合したパルプスラリー に、タルク を
紙灰分が15%になるように添加し、さらにサイズ剤とし
てロジンサイズを絶乾パルプに対して1.4 %、硫酸バン
ド2.0%を添加した。このパルプスラリーを長網多筒式
シリンダードライヤー抄紙機で抄紙し,酸化澱粉(商品
名:エースA,王子コーンスターチ社製)の水溶液を1.
5 g/m2 となるようにサイズプレスで塗被乾燥後、12段
スーパーキャレンダーで処理して、正反射型平滑度が25
% の80g/m2 の表面基材を得た。 「剥離シートの製造」分子量2500の乳化剤を2%含
有するアクリル酸ブチル−アクリロニトリル−アクリル
酸の3元共重合体(商品名:リカボンド−ET−L−92
4-1,中央理化工業(株)製)100部と分子量2500
の乳化剤を2%含有するアクリル酸ブチル−アクリロニ
トリル−メタクリル酸メチル−アクリル酸の4元共重合
体(商品名:リカボンド−ET−L−924-2,中央理化工
業(株)製)20部を混合した水性共重合体に、ポリビ
ニルアルコール10部、グリセリン1部、コロイダルシ
リカ2部、消泡剤0.1部を添加して濃度40%の下塗
り層用水性処理液(塗料)を調製した。
【0031】この下塗り層用塗料を米坪49g/m2
厚さ65μmの上質紙にロッドブレードコーターで乾燥
後の塗被量が4g/m2 となるように塗被、乾燥して下
塗り層を有する剥離基体を得た。この下塗り層上にシリ
コーン剥離剤(商品名:KS−845,信越化学工業
(株)製)を乾燥塗被量が1.0g/m2 となるように
バーコーターで塗被、乾燥して剥離シートを得た。「粘
着シートの製造」上記で得られた剥離シートの剥離剤層
面にアクリル系エマルジョン粘着剤(商品名:サイビノ
ールX−491−269E,サンデン化学(株)製)を
乾燥重量が17g/m2 となるようにリバースロールコ
ーターで塗被、乾燥して粘着剤層を設けた。次いで、こ
の粘着剤層面上に、前記表面基材を重ねてプレスロール
に通して貼り合わせて粘着シートを得た。
【0032】実施例2 LBKPとしてブナを主体とするパルプ(L 値=0.79
mm、 d/D=0.40、C.S.F480ml)85部、NBKP15部を
配合したパルプスラリーに、タルクを紙灰分が22%にな
るように添加した以外は実施例1と同様にして行い、正
反射型平滑度が35%の80g/m2 の表面基材を得た。この
表面基材を使用した以外は、実施例1と同様にして粘着
シートを得た。
【0033】実施例3 実施例1において填料として抄紙用カオリンと焼成カオ
リン(1/1)を紙灰分が14%となるように添加した以
外は実施例1と同様にして行い、正反射型平滑度が35%
の80g/m2 の表面基材を得た。この時オフのソフトキャ
レンダーにて金属ロールの温度120 ℃、線圧250kg/cm及
び4ニップの条件で平滑化処理を行なった。この表面基
材を使用した以外は、実施例1と同様にして粘着シート
を得た。
【0034】実施例4 実施例1において、タルクの代わりに平均粒径1.0 μm
の軽質炭酸カルシウム を用いて、紙灰分が20%となるように
添加し、サイズ剤としてアルキルケテンダイマー0.5
部、カチオン澱粉1.2 部として中性抄紙した以外は実施
例1と同様にして行い、正反射型平滑度が36%の80g/m
2 の表面基材を得た。この表面基材を使用した以外は、
実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0035】実施例5 実施例1において、サイズプレス澱粉液に軽質炭酸カル
シウムを1/2になるように添加し、ブレードメタリン
グサイズプレスにて4.0g/ m2 となるように塗被した以
外は実施例1と同様にして行い、正反射型平滑度が48%
の80g/m2 の表面基材を得た。この表面基材を使用した
以外は、実施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0036】実施例6 シリコーン剥離剤として、商品名:SD−7239、東
レ・ダウ・コーニング・シリコーン(株)製を、アクリ
ル系エマルジョン粘着剤として商品名:X−491−2
68E、サイデン化学(株)製を使用した以外は、実施
例1と同様にして粘着シートを得た。
【0037】比較例1 実施例1においてLBKPとしてマングローブを主体と
するパルプ(L値=1.20mm、 d/D=0.25、C.S.F500m
l)90部を配合した以外は実施例1と同様にして行い、
正反射型平滑度が25%の80g/m2 の表面基材を得た。こ
の表面基材を使用した以外は、実施例1と同様にして粘
着シートを得た。
【0038】比較例2 実施例1においてタルクを紙灰分が5 %になるように添
加した以外は実施例1と同様にして行い、正反射型平滑
度が18%の80g/m2 の表面基材を得た。この表面基材を
使用した以外は、実施例1と同様にして粘着シートを得
た。比較例3実施例1においてNBKP60部、LBK
P40部とした以外は実施例1と同様にして行い、正反
射型平滑度が30%の80g/m2 の表面基材を得た。この表
面基材を使用した以外は、実施例1と同様にして粘着シ
ートを得た。
【0039】比較例4 実施例5においてスーパーキャレンダーによる平滑化処
理を行なわなかった以外は実施例1と同様にして行い、
正反射型平滑度が15%の80g/m2 の表面基材を得た。こ
の表面基材を使用した以外は、実施例1と同様にして粘
着シートを得た。
【0040】比較例5 実施例1と同じ剥離基体の下塗り層上に、シリコーン剥
離剤(商品名:LTC−350A,東レ・ダウ・コーニ
ング・シリコーン(株)製)の9%トルエン溶液を乾燥
塗被量が1.0g/m2 となるようにバーコーターで塗
被、乾燥して剥離シートを得た。この剥離シートを使用
した以外は実施例6と同様にして粘着シートを得た。
【0041】比較例6 実施例1と同じ剥離基体の下塗り層上に、シリコーン剥
離剤(商品名:KS−857,信越化学工業(株)製)
の9%トルエン溶液を乾燥塗被量が1.0g/m2 とな
るようにバーコーターで塗被、乾燥して剥離シートを得
た。この剥離シートの剥離剤層面にアクリル系エマルジ
ョン粘着剤(商品名:ニカゾールL−122,日本カー
バイド(株)製)をリバースロールコーターで乾燥塗被
量が20g/m2 となるように塗被、乾燥した以外は実
施例1と同様にして粘着シートを得た。
【0042】このようにして得られた12種類の粘着シ
ートについて下記の評価を行い、その結果を表1に示
す。各評価項目の評価法は,下記の通りである。 <L値(長さ加重平均繊維長)の測定>J-TAPPI No52に
定める方法でパルプ繊維の長さ加重平均繊維長( μm)を
測定。 <d/Dの測定>ミクロトームで作られたパルプ繊維の
薄い切片を顕微鏡写真で撮影し、その平均繊維径及び平
均ルーメン径を測定し、d/Dを算出。 <平滑度>正反射型平滑度計(東洋精機製作所製)にて
測定(%) 。
【0043】<記録の評価>神鋼電機製熱転写プリンタ
ーを用いて格子、ベタ、網点を有するテストパターンを
記録し、その記録面を評価する。 濃淡ムラ〔印字部を目視により評価〕 ◎:濃淡ムラがなく極めて優れている。 ○:濃淡ムラがなく良好である。 ×:濃淡ムラが劣っている。
【0044】シャープさ〔ドットアナライザー(DA−
3000)により30倍に拡大し目視により評価〕 ◎:細線がシャープで極めて優れている。 ○:細線がシャープで良好である。 ×:細線にシャープさがなく劣っている。
【0045】ドット再現性〔ドットアナライザー(DA
−3000)により10倍に拡大し網点のヌケを目視に
より評価〕 ◎:ドットのヌケがなく極めて優れている。 ○:ドットのヌケが殆どなく良好である。 ×:ドットのヌケが多く劣っている。
【0046】〔粘着剤の引張り強度〕JIS K 6301に規定
される引張り強度測定法に従って、粘着剤片の切断時に
至るまでの最大荷重を測定(kg/cm2
【0047】〔粘着剤の伸び率〕JIS K 6301に規定され
る伸び率測定法(下記式)に従って、粘着剤片の切断時
に至るまでの伸び率を測定した。 E=100(L1 −L0 )÷L0 ここに、E;伸び率(%)、L0 ;標線距離(mm)、
1 ;切断時の標線距離(mm)
【0048】〔動摩擦係数〕JIS P 8147に準じ、剥離シ
ートの剥離剤層表面とクロロプレンゴム(ショアーA硬
度65±2°)との動摩擦係数を測定した。具体的には
下記式による。 μ=Fμ÷F ここに、μ;動摩擦係数、Fμ;平均動摩擦係数
(g)、F;おもりによる垂直荷重(g)
【0049】〔断裁適性〕断裁適性は、粘着シートを長
さ20cm、幅15cmに切り、100枚重ねてギロチ
ンテスト機(商品名:CM−450,六合製作所(株)
製)で幅方向に20回連続して断裁した後ギロチン刃に
付着した粘着剤の量を目視評価した。 ◎:ギロチン刃への粘着剤の付着は認められない。 ○:ギロチン刃への粘着剤の付着は殆ど認められない。 △:ギロチン刃への粘着剤の付着が認められる。 ×:ギロチン刃への粘着剤の付着が著しく認められる。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明の実施
例で得られた粘着シートは、高画質の熱転写記録適性に
優れると同時に、ギロチン断裁時における粘着剤のはみ
出し等が抑制され、通紙適性に優れた粘着シートであっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 11/04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】剥離シート、粘着剤層、表面基材を積層し
    てなる粘着シートにおいて、該表面基材が、下記、
    式の条件を満たすパルプ繊維を全パルプ繊維の50重量
    %以上、且つ填料を全パルプ繊維分に対して10〜40
    重量%含有してなる基紙を平滑化処理し、該基紙の少な
    くとも片面の正反射型平滑度計による平滑度が、20〜
    65%である基紙であり、且つ剥離シートの剥離剤層表
    面とショアーA硬度が65±2°であるクロロプレンゴ
    ムとのJIS P8147に準拠する動摩擦係数が0.
    2以上であることを特徴とする粘着シート。 0.3≦ L ≦1.0 0.3≦d/D≦0.8 L:J.TAPPI No.52に定める方法で測定した長さ加重平
    均繊維長(mm) D:顕微鏡写真法にて測定した平均繊維径(μm) d:顕微鏡写真法にて測定した平均ルーメン径(μm)
  2. 【請求項2】表面基材が、基紙表面に高分子化合物と顔
    料を主成分とする塗液を塗被し、平滑化処理してなる塗
    被紙であることを特徴とする請求項1記載の粘着シー
    ト。
  3. 【請求項3】粘着剤層を形成する粘着剤のJIS K6
    301に準拠する引張り強さが3kg/cm2 以上、且
    つ伸び率が1000%以下である請求項1、2記載の粘
    着シート。
JP15926391A 1991-06-29 1991-06-29 粘着シート Pending JPH059898A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15926391A JPH059898A (ja) 1991-06-29 1991-06-29 粘着シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15926391A JPH059898A (ja) 1991-06-29 1991-06-29 粘着シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH059898A true JPH059898A (ja) 1993-01-19

Family

ID=15689948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15926391A Pending JPH059898A (ja) 1991-06-29 1991-06-29 粘着シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH059898A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008255510A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Lintec Corp 印刷用粘着紙

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008255510A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Lintec Corp 印刷用粘着紙

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1371778B1 (en) Coated paper sheet
JP5365169B2 (ja) 印刷用顔料塗被紙
JP5067967B2 (ja) 電子写真用転写紙
JP4734926B2 (ja) 塗工紙
JP2000226791A (ja) 塗工紙
JP2002363885A (ja) 塗工紙
JP4908036B2 (ja) オフセット印刷用塗工紙
JP2007262643A (ja) 塗工紙
JP2007101917A (ja) 電子写真用転写紙
WO2019188003A1 (ja) 工程紙基材用キャスト塗工紙
JP3111583B2 (ja) 再剥離性粘着シート
JP3458896B2 (ja) 印刷用塗工紙
JP2004149952A (ja) 記録材料用支持体
JP3555258B2 (ja) 非塗工紙風合いを有する艶消し塗工紙
JPH059898A (ja) 粘着シート
JP6633251B2 (ja) 印刷用塗工紙
JPH11160906A (ja) 電子写真用転写紙
JP3157044B2 (ja) オフセット印刷用塗工紙
JP2005054336A (ja) 印刷用塗被紙
JP2005146457A (ja) 艶消し軽塗工量印刷用塗工紙
JP2003268695A (ja) オフセット印刷用塗工紙およびその製造方法
JP2008088625A (ja) 塗工紙
JP7123926B2 (ja) 印刷用塗工紙
JP4050572B2 (ja) 湿式電子写真用記録シート
JPH06264396A (ja) グラビア印刷用塗被紙の製造方法