JPH059524U - 生理用ナプキン - Google Patents

生理用ナプキン

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JPH059524U
JPH059524U JP5611091U JP5611091U JPH059524U JP H059524 U JPH059524 U JP H059524U JP 5611091 U JP5611091 U JP 5611091U JP 5611091 U JP5611091 U JP 5611091U JP H059524 U JPH059524 U JP H059524U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装着時の冷感が低減され、装着時の違和感の
極めて少ない、肌当接面側にゲル粘着材を有する生理用
ナプキンの提供。 【構成】 生理用ナプキンは、水分を含有する粘着組成
物をゲル化してなるゲル粘着材を、肌当接面側に有し、
上記ゲル粘着材表面の一部又は全部に、水分を含まない
材料がその表面を露出させて埋め込まれている。また、
生理用ナプキンは、水分を含有する粘着組成物をゲル化
してなるゲル粘着材を、肌当接面側に有し、上記ゲル粘
着材表面の一部又は全部に、エンボス加工が施されてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、生理用ナプキン、詳しくは、装着時の冷感が低減され、装着時の違 和感の極めて少ない、肌当接面側にゲル粘着材を有する生理用ナプキンに関する ものである。
【0002】
【従来の技術】
生理用ナプキンは、基本的に、液透過性の表面材、液不透過性の防漏材、及び これらの間に挟まれた液保持性の吸収体から構成されている。そして、近年、技 術の進歩に伴い吸収性ポリマー、フィルムタイプ表面材等新しい素材の導入によ り、吸収性能の向上が図られている。一方、これらの優れた素材により構成され たナプキンの性能をより発揮させるために、ショーツへのナプキンの装着を安定 化し漏れを防止する方法の検討もなされ、例えば、ナプキンの非肌当接面側(裏 側)の粘着テープの面積を拡大して装着の安定化をはかったり、更にナプキンの 幅方向両端側から可撓性の耳片を延出し、この耳片をショーツに巻き込むことに より、更に優れた装着安定化をはかり、漏れを防止する方法が提案されている。
【0003】 また、漏れ防止効果をさらに向上させる目的で、ナプキンの肌当接面側に粘着 材を設けてナプキンのずれを防止することが提案されている。例えば、実公昭5 5−37129号公報には、ナプキンの肌当接面側の一部にシリコーンゴム系物 質を主材とした粘着材を配設したことを特徴とするナプキンが提案されている。 また、実開昭60−166323号公報には、肌当接面側に両面テープを配設し たナプキンが提案されている。
【0004】 しかしながら、ナプキンの装着を安定化し漏れを防止する上記の方法は、股間 からの漏れを効果的に防止できるが、排出ポイントのズレによる漏れに対しては 殆ど効果がない。 また、上述の実公昭55−37129号公報には、粘着材として特殊加工した シリコーンゴム系物質を用いるとの記述があるのみで、その粘着特性については 開示されていない。シリコーンゴム系に限らず一般にゴム系粘着材は、配合によ り、極めて強力な粘着性を有するものからほとんど粘着性のないものまで作るこ とができるため、上記粘着材として全てのシリコーンゴム系物質が適用されると は考えられない。特に、上記粘着材がナプキンの肌当接面側で使用されることを 考えると、該粘着材を用いた上記公報に記載のナプキンが実用的なものであると は考えられない。
【0005】 また、上述の実開昭60−166323号公報には、両面テープに使用される 粘着材の材質及び粘着特性が開示されていない。上記両面テープとして通常の粘 着テープが用いられるとすると、該粘着テープを肌当接面側に有するナプキンは 、皮膚との密着性はよいものの簡単に脱着できるとは到底考えられず実際の使用 に供し得ないものである。
【0006】 このように、様々な漏れ防止方法が提案されてきたが、何れの方法も充分に満 足し得るものではなく、生理用ナプキンにおける使用者の第1の不満は依然とし て股間や臀部からの漏れである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
そこで、本考案者等は、上述の従来品の課題を解決した生理用ナプキンとして 、水溶性高分子物質1〜30重量%、架橋剤0.1〜4重量%及び水分30重量 %以上を含有する粘着剤組成物をゲル化してなるゲル粘着材を、肌当接面側に有 することを特徴とする生理用ナプキンを提案した(特願平3−63857号)。
【0008】 しかし、上記生理用ナプキンは、装着中にずれることがなく且つ身体との密着 性が良好で、股間や臀部からの漏れを防止でき、更に簡単に脱着でき、且つ脱着 後に肌にべたつき感が残存することがないが、装着時にゲル粘着材が肌に接触し た際、冷感、所謂ひんやり感が感じられるという課題を有している。 従って、本考案の目的は、装着時の冷感が低減され、装着時の違和感の極めて 少ない、肌当接面側にゲル粘着材を有する生理用ナプキンを提供することにある 。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案は、水分を含有する粘着組成物をゲル化してなるゲル粘着材を、肌当接 面側に有する生理用ナプキンであって、上記ゲル粘着材表面の一部又は全部に、 水分を含まない材料がその表面を露出させて埋め込まれていることを特徴とする 生理用ナプキン(以下、第1の本考案という場合は、この考案を指す)を提供す ることにより、上記目的を達成したものである。
【0010】 また、本考案は、水分を含有する粘着組成物をゲル化してなるゲル粘着材を、 肌当接面側に有する生理用ナプキンであって、上記ゲル粘着材表面の一部又は全 部に、エンボス加工が施されていることを特徴とする生理用ナプキン(以下、第 2の本考案という場合は、この考案を指す)を提供することにより、上記目的を 達成したものである。
【0011】
【作用】
本考案の生理用ナプキンによれば、ゲル粘着材と皮膚との接触面積が少ないた め、装着時の冷感が低減され、装着時の違和感が極めて少ない。
【0012】
【実施例】
以下、図面を参照し乍ら、本考案の生理用ナプキンについて説明する。尚、各 図中、図1は第1の本考案の生理用ナプキンの一実施例を示す斜視図、図2は図 1に示す生理用ナプキンにおけるII-II 線断面図、図3は第1の本考案の別の実 施例を示す斜視図、図4は第2の本考案の生理用ナプキンの一実施例を示す図2 に相当する断面図である。
【0013】 先ず、第1の本考案の生理用ナプキンをその実施例について説明する。 図1及び図2に示す実施例の生理用ナプキン1は、液透過性の表面(肌当接面 )材6と液吸収性の吸収体2と、その吸収体2を覆う液不透過性の防漏材3とが 積層されており、更に、液不透過性の防漏材3の外側には滑り部材4が配置され 、その液不透過性の表面材6側(肌当接面側)には、粘着剤基材7を介してゲル 粘着材5が設けられている。
【0014】 そして、本実施例においては、上記ゲル粘着材5の表面の全部に渡り、水分を 含まない微粒子状の材料10がその表面を露出させて埋め込まれている。 上記の水分を含まない微粒子状の材料10としては、例えば、酸化チタン、タ ルク、硫酸バリウム等の無機フィラーやポリスチレンのポリマービーズ、ポリエ チレンのパウダー等、無機及び有機の微粒子が用いられる。これらの微粒子は、 ゲル粘着材5の塗工時にフィーダーによりゲル粘着材5の表面に適宜均一に又は 部分的に集中させて散布し、この上にセパレーターのシートを重ね合わせ、これ をロール間に通過させることにより、ゲル粘着材5の表面に埋め込むことができ る。
【0015】 第1の本考案の生理用ナプキンは、上述した図1及び図2に示す実施例のもの に制限されるものではない。 例えば、上述した実施例では、水分を含まない材料10として、有機又は無機 の微粒子を用いたが、これに制限されるものではなく、ネット状高分子材料を用 いることもできる。このネット状高分子材料は、ゲル粘着材5の塗工時にゲル粘 着材5の表面に積層し、更にその上にセパレーターのシートを重ね合わせ、これ をロール間に通過させることにより、ゲル粘着材5の表面に埋め込むことができ る。
【0016】 また、水分を含まない材料10を埋め込んだゲル粘着材5の配設態様は、図1 及び図2に示す実施例のものに制限されるものではなく、例えば、図3に示すよ うに、上記ゲル粘着材5を、生理用ナプキン1の表面材6側(肌当接面側)に二 条の縦方向の帯状部が形成されるように配設しても良く、要は、生理用ナプキン 1の肌当接面側に配設してあれば良い。
【0017】 また、第1の本考案の生理用ナプキンにおいて、上記の水分を含まない材料1 0は、その露出面の占有面積がゲル粘着材5の全表面積の20〜30%程度とな るように埋め込むことが好ましい。水分を含まない材料10の占有面積が過小で あると、冷感の低減効果が不充分であり、過大であると、ゲル粘着材5の粘着物 性が損なわれる。
【0018】 次に、第2の本考案の生理用ナプキンについて説明する。 図4に示す第2の本考案の生理用ナプキン1は、図1及び図2に示す第1の本 考案の実施例において、ゲル粘着材5の表面に水分を含まない材料10を埋め込 む代わりに、ゲル粘着材5の表面にエンボス(11)加工を施したもので、それ 以外は図1及び図2に示す第1の本考案の実施例と同様に構成されている。
【0019】 上記エンボス11の形状は、スリット状、格子状、円形状等、適宜な形状で良 く、特に限定されるものではない。 また、上記エンボス加工は、ゲル粘着材5の表面の一部に施しても全部に施し ても良いが、生理用ナプキン1を装着した場合、ゲル粘着材5と皮膚との接触面 積が、ゲル粘着材5の全表面積の50〜75%程度となるようにエンボス加工を 施すことが好ましい。上記接触面積が過小であると、生理用ナプキン1と身体と の密着性が損なわれ、過大であると、冷感の低減効果が不充分となる。
【0020】 上述した本考案の生理用ナプキンにおけるゲル粘着材5の形成材料として用い られる水分を含有する粘着組成物としては、水溶性高分子物質1〜30重量%、 架橋剤0.1〜4重量%及び水分30重量%以上含有する粘着組成物、特に、水 溶性高分子物質2〜15重量%、架橋剤0.2〜2重量%及び水分40〜70重 量%含有する粘着組成物が好ましい。以下に、この粘着組成物について説明する 。
【0021】 上記粘着組成物において、水溶性高分子物質が1重量%未満であると、ゲルと しての保型性が保持できず、また30重量%超であると、ゲルが硬くなり粘着性 が付与されない。また、架橋剤が0.1重量%未満であると、架橋が進まなく、 また4重量%超であると、架橋が強すぎて離水を起こす。また、水分が30重量 %未満であると、ナプキンの脱着が容易でなく且つ脱着後に肌にべたつき感が残 存する。
【0022】 上記粘着組成物について更に説明すると、上記水溶性高分子物質としては、公 知のものを使用でき、例えば、ゼラチン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソー ダ、ポリビニルカルボキシ共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ ドン・ビニルアセテート共重合体、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ソ ーダ、メチルビニルエーテル、無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。
【0023】 また、上記水溶性高分子物質を架橋させるための上記架橋剤としては、特に制 限はないが、通常、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、ア ンモニウムみょうばん、鉄みょうばん、硫酸アルミニウム−カリウム、硫酸第2 鉄、硫酸マグネシウム等の水溶性の多価金属塩が好適に用いられる。また、水酸 化カルシウム、水酸化第2鉄、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグ ネシウム、リン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミ ニウム、クエン酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミニウムアラントイネート、 酢酸アルミニウム、次硝酸ビスマス、次没食子酸ビスマス等の水難溶性もしくは 水微溶性塩も使用することができる。
【0024】 また、上記水分は清潔なものがよく、イオン交換水、蒸留水等が好ましい。 更に、上記粘着組成物には、加工安定性、経時安定性、保水性、柔軟性、保型 性等を考慮して、充填材、乳化剤、保水剤、油分、キレート剤、保型剤等を適宜 加えることができる。上記充填材としては、例えば、カオリン、タルク、二酸化 チタン、ベントナイト、亜鉛華、軽質無水ケイ酸等を用いることができる。また 、上記乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエ チレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン誘導体、オキシエチレン オキシプロピレンブロックポリマー類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキ シエチレンソルビトール脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリ グリセリン脂肪酸エステル類、グリセリンアルキルエーテル類、ポリグリセリン アルキルエーテル類等の非イオン系界面活性剤が挙げられ、これらを1種又は2 種以上混合して用いることができる。また、上記保水剤としては、例えば、プロ ピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、乳酸 ナトリウム等が挙げられ、これらを1種又は2種以上混合して用いることができ る。また、上記油分としては、例えば、流動パラフィン、シリコン、植物油、動 物油、アルコール脂肪酸エステル等が挙げられ、これらを1種又は2種以上混合 して用いることができる。また、上記キレート剤としては、例えば、エデト酸ナ トリウム、エチレンジアミン等が挙げられる。更に、上記保型剤としては、例え ば、ポリブテン、ラテックス、アクリル樹脂エマルジョン、酢酸ビニルエマルジ ョン等の高分子物質等が挙げられ、これらを1種又は2種以上混合して用いるこ とができる。
【0025】 上記粘着組成物のゲル化は、上記粘着組成物を40〜45℃下に24〜48時 間程度加熱することにより行われる。この加熱により粘着組成物中の水溶性高分 子物質が架橋し、粘着組成物がゲル化する。
【0026】
【考案の効果】
本考案の生理用ナプキンは、装着時の冷感が低減され、装着時の違和感が極め て少なく、また身体に密着し且つ装着中にずれることがなく、股間や臀部からの 漏れを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の本考案の生理用ナプキンの一実施例を示
す斜視図である。
【図2】図1に示す生理用ナプキンのII-II 線断面図で
ある。
【図3】第1の本考案の別の実施例を示す斜視図であ
る。
【図4】第2の本考案の生理用ナプキンの一実施例を示
す図2に相当する断面図である。
【符号の説明】
1 生理用ナプキン 2 吸収体 3 液不透過性の防漏材 4 滑り部材 5 ゲル粘着材 6 液透過性の表面材(肌当接面) 10水分を含まない材料 11エンボス

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水分を含有する粘着組成物をゲル化して
    なるゲル粘着材を、肌当接面側に有する生理用ナプキン
    であって、 上記ゲル粘着材表面の一部又は全部に、水分を含まない
    材料がその表面を露出させて埋め込まれていることを特
    徴とする生理用ナプキン。
  2. 【請求項2】 水分を含まない材料が、有機又は無機の
    微粒子であること特徴とする請求項1記載の生理用ナプ
    キン。
  3. 【請求項3】 水分を含まない材料が、ネット状高分子
    材料であることを特徴とする請求項1記載の生理用ナプ
    キン。
  4. 【請求項4】 水分を含有する粘着組成物をゲル化して
    なるゲル粘着材を、肌当接面側に有する生理用ナプキン
    であって、 上記ゲル粘着材表面の一部又は全部に、エンボス加工が
    施されていることを特徴とする生理用ナプキン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002528173A (ja) * 1998-10-28 2002-09-03 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 糞、おりものなどを受けるための、肌接着剤により整列された開口を備えた介護用品

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002528173A (ja) * 1998-10-28 2002-09-03 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー 糞、おりものなどを受けるための、肌接着剤により整列された開口を備えた介護用品
JP4767414B2 (ja) * 1998-10-28 2011-09-07 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 糞、おりものなどを受けるための、肌接着剤により整列された開口を備えた介護用品

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