JPH059484U - 連結式吊下げ具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 物干ハンガー等に、より多くの洗濯物等を吊
下げることができるようにする連結式吊下げ具を提供す
る。 【構成】 連結式吊下げ具１は、先端側に開閉自在な挟
み口２ｄを有する２個の洗濯バサミ型クリップ２，２の
後端側間を、連結手段３により、各挟み口２ｄ，２ｄが
互いに反対方向を向くように連結して構成される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、洗濯物を干すとき等に用いられる連結式吊下げ具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

衣類等の洗濯物を干す際には、先端側に開閉自在な挟み口を有する洗濯バサミ が用いられる。そのような洗濯バサミの使い方としては、物干し竿等に引っ掛け た洗濯物の掛け返し部の下方を挟みつけてその物干し竿等から洗濯物が落下しな いように固定するという使い方のほか、物干し竿等に挟み口を下方に向けた状態 で取り付けて、その挟み口に洗濯物を挟んでその洗濯物を吊下げるという使い方 がある。 ここで、後者のような使い方をするものとして、例えば、角型や丸型のフレー ムに複数の洗濯バサミを所定間隔で連続して取り付けた物干ハンガーがある。こ のものでは、対向する位置に取り付けられた２個の洗濯バサミに一つの洗濯物（ 特に、Ｔシャツ、タオル等の中物類）の上部両端を挟むことにより、多数枚の洗 濯物を並列に並べた状態でまとめて干したり、まとめて取り込んだりすることが でき便利である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、そのような物干ハンガーに小物類（靴下、ハンカチ等）も一緒 に吊下げたい場合がある。この場合に、例えば２足の靴下を吊下げるときは計４ 個の洗濯バサミを使用する必要がある。したがって、２足の靴下のために、本来 吊下げたい中物類の枚数を２枚も減らさなければならない。なお、残った中物類 は、例えば、物干し竿に直接引っ掛けることができるが、取り込み等が面倒にな る。また、１足を重ねて１個の洗濯バサミに挟むことも考えられるが、乾きが悪 く好ましくない。

【０００４】 本考案はこのような事情に鑑みてなされたものであり、上記のような物干ハン ガーにより多くの洗濯物等を吊下げることができるようにした連結式吊下げ具を 提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案の連結式吊下げ具は、先端側に開閉自在 な挟み口を有する２個の洗濯バサミ型クリップの後端側間を、連結手段により、 各挟み口が互いに反対方向を向くように連結して構成される。

【０００６】

【作用】

このような連結式吊下げ具を用いて、例えば、一足の靴下を干す場合には、前 述の物干ハンガーにおける１個の洗濯バサミに上記一足の靴下のうちの片方を挟 んで吊下げる。そして、連結式吊下げ具における一方の洗濯バサミ型クリップを その吊下げた靴下の下部に挟み口を上方に向けて挟む。このとき、他方の洗濯バ サミ型クリップは、その挟み口を下方に向けて吊下げられた状態となる。そして 、その他方の洗濯バサミ型クリップに、もう片方の靴下を挟んで吊下げる。これ により、物干ハンガーにおける１個の洗濯バサミに、一足分の靴下を上下に連ね て吊下げることができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。 図１に示すように、本考案に係る連結式吊下げ具１は、２個の洗濯バサミ型ク リップ２，２を備えてなる。各洗濯バサミ型クリップ２は、２つの本体部材２ａ ，２ａが、向き合って取り付けられてなる。なお、その取付けは、一方の本体部 材２ａのほぼ中央部内方に設けられたノッチ２ｂを、他方の本体部材２ａに形成 されたノッチ穴（図示せず）に受容することにより、両本体部材２ａ，２ａが互 いに揺動自在になるように行われている。両本体部材２ａ，２ａの先端部内側に は、挟み部２ｃ，２ｃが設けられている。これら挟み部２ｃ，２ｃに挟まれて形 成される挟み口２ｄは、両本体部材２ａ，２ａの揺動に伴って開閉する。また、 両本体部材２ａ，２ａの後端側には、レバー部２ｅ，２ｅが形成されている。さ らに、両本体部材２ａ，２ａにおけるノッチ２ｂよりも後端側から挟み部２ｃ付 近にかけてはスプリング２ｆが取り付けられている。このスプリング２ｆは、本 体部材２ａ，２ａを挟み口２ｄが閉じる方向に付勢する。 このような洗濯バサミ型クリップ２では、レバー部２ｅ，２ｅをスプリング２ ｆの付勢力に抗して互いに接近する方向に押し込んで両本体部材２ａ，２ａを揺 動させることにより、挟み口２ｄを開口させることができる。そして、レバー部 ２ｅ，２ｅの押し込みを解除することにより、挟み口２ｄを閉口させることがで きる。

【０００８】 上記連結式吊下げ具１は、このように構成された２個の洗濯バサミ型クリップ ２，２を，各スプリング２ｆの後端側部分（即ち、洗濯バサミ型クリップ２の降 誕側）間を連結部材３により連結してなる。ただし、その連結は、両洗濯バサミ 型クリップ２，２の挟み口２ｄ，２ｄが、互いに反対方向（図１でいえば上・下 方向）を向くように行われる。連結部材３は、変形自在な樹脂等から紐ないし帯 状に形成され、その両端部分を折り返すようにしてスプリング２ｆに巻かれてい る。両端の折り返ししろの先端部３ａ，３ａは、連結部材３の連結部分３ｂに重 ねられて接着されている。

【０００９】 以上のように構成された連結式吊下げ具１は、例えば、図２に示すように、物 干しハンガー１０とともに用いられる。 物干しハンガー１０は、角型のフレーム１１の下部に沿って、複数の洗濯バサ ミ１２，１２，…，１２が所定間隔を介して取り付けられてなる。フレーム１１ の上部には、フック１３が取り付けられており、このフック１３を物干し竿１５ に引っ掛けることにより、物干しハンガー１０をその物干し竿１５に吊下げるこ とができる。 この物干しハンガー１０を用いて、タオル２１のような中物類の洗濯物を干す 場合には、図に示すように、手前側のフレーム１１に取り付けられた洗濯バサミ １２および向い側部分に取り付けられた洗濯バサミ１２に、タオル２１の上部両 端付近を挟ませてそのタオル２１を物干しハンガー１０に吊下げる。これと同様 にして、複数のタオル２１を並列に連ねて吊下げることにより、それら複数のタ オル２１をまとめて干すことができ、また、乾いた後等には物干しハンガー１０ ごと屋内に取り込むことができる。

【００１０】 そのような物干しハンガー１０と上記連結式吊下げ具１とを用いて一足の靴下 ２５，２５を干す場合には、まず、片方の靴下２５を１個の洗濯バサミ１２に挟 んで吊下げる。次に、その片方の靴下２５の下部を、連結式吊下げ具１における 一方の洗濯バサミ型クリップ２の挟み口２ｄに挟ませる。このとき、その挟み口 ２ｄは上方を向かせる。これにより、他方の洗濯バサミ型クリップ２の挟み口２ ｄは、その反対方向たる下方に向かう。このため、他方の洗濯バサミ型クリップ ２の挟み口２ｄに、もう片方の靴下２５を挟むことにより、その靴下２５を先に 吊下げた靴下２５の下方に吊下げることができる。 このようにして、物干しハンガー１０における１個の洗濯バサミ１２に、一足 分の靴下２５，２５を上下に連ねた状態で吊下げることができる。なお、下側に 吊下げられた靴下２５に別の連結式吊下げ具１を挟ませれば、さらに多くの靴下 を１個の洗濯バサミ１２に吊下げることも可能である。

【００１１】 また、本考案の連結式吊下げ具１は、靴下２５を干す場合に用いるだけでなく 、図に示すように、ハンカチ２８を上下に連ねて干す場合にも用いることができ る。この場合には、２個の連結式吊下げ具１，１を上側に吊下げたハンカチ２８ の下部両端付近に挟めば、下側に吊下げるべきハンカチ２８を開いた状態で干す ことができる。

【００１２】 本実施例では、一本の紐ないし帯状に形成された連結部材３を用いたが、本考 案の連結式吊下げ具における連結部材（連結手段）はこれに限られるものではな い。例えば、図３に示すような連結部材３０を用いても良い。この連結部材３０ は、長手部分３１ａを有する２個の連結金具３１，３１を備えてなる。各連結金 具３１における長手部分３１ａの一端にはフック部３１ｂが形成されている。ま た、同他端には長手部分３１ａの長手軸に対する直交面内に広がる環状部３１ｃ が形成されている。各環状部３１ｃにおける長手部分３１ａが延びている側（以 下、この方向を表側という）には、ビーズ３２が取り付けられる。このビーズ３ ２は、やや厚みのある円盤状に形成されており、図４（平面図）にも示したよう に、その円周中央部には貫通穴３２ａが形成されている。また、このビーズ３２ における貫通穴３２ａの側方には、半径方向に延びてその外方に向かって開口す る溝３２ｂが形成されている。ビーズ３２を環状部３１ｃに取り付ける際には、 連結金具３１の長手部分３１ａから環状部３１ｃにつながる部分を溝３２ｂに受 容させることにより、貫通穴３２ａを環状部３１ｃの中心に位置させることがで きる。

【００１３】 こうして両連結金具３１，３１に取り付けられたビーズ３２，３２の各貫通穴 ３２ａには、ビーズ３２の裏側から表側に紐３３が通される。そして、その紐３ ３の両端は、貫通穴３２ａから抜けないように結び目３３ａが設けられる。これ により、両連結金具３１，３１（ビーズ３２，３２を含む）と紐３３は一連の連 結部材３０に組み立てられる。さらに、紐３３が各ビーズ３２，３２の貫通穴３ ２ａ内で自在に回転するため、両連結金具３１，３１は長手軸を中心に独立して 回転することができる。したがって、両フック部３１ｂがスプリング２ｆ，２ｆ に引っ掛けられて連結された２つの洗濯バサミ型クリップ２，２も、同方向に独 立して回転することができる。

【００１４】 このような連結部材３０を用いて前述のように靴下２５，２５を上下に連ねて 吊下げた場合には、例えば、下側の靴下２５が風にあおられて左右に回転したと きに、上側の靴下２５がそれと一緒に回転して捻れることを防止することができ る。

【００１５】 なお、上掲の連結部材３，３０は、いずれもスプリング２ｆ，２ｆ間を連結す るものであるが、両洗濯バサミ型クリップ２，２のレバー部２ｅ，２ｅ間を連結 するようにしても良い。ただし、両洗濯バサミ型クリップ２，２のレバー部２ｅ ，２ｅが独立して押動（即ち、挟み口２ｄが独立して開閉）する方が、本連結式 吊下げ具１としての使い勝手が良いと思われる。

【００１６】

【考案の効果】

以上のように、本考案の連結式吊下げ具は、２つの洗濯バサミ型クリップを、 それぞれの挟み口が互いに反対方向を向くように連結されて構成されている。こ のため、例えば、物干しハンガーに吊下げられた洗濯物の下部に、一方の洗濯バ サミ型クリップをその挟み口を上方に向けた状態で挟ませると、他方の洗濯バサ ミ型クリップはその挟み口を下方に向けた状態で吊下げられる。したがって、そ の他方の洗濯バサミ型クリップの挟み口に他の洗濯物を挟むことにより、異なる 洗濯物を上下に連ねた状態で吊下げることができる。これにより、物干しハンガ ーには、それに取り付けられている洗濯バサミの個数以上の洗濯物を重ね合わせ ることなく（よく乾くように）吊下げることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る連結式吊下げ具の側面図である。

【図２】上記連結式吊下げ具の使用例を示した斜視図で
ある。

【図３】上記連結式吊下げ具における連結部材の一例を
示す側面図である。

【図４】上記連結部材に用いられるビーズの平面図であ
る。

【符号の説明】

１ 連結式吊下げ具 ２ 洗濯バサミ型クリップ ２ｄ 挟み口 ３ 連結部材 １０ 物干しハンガー

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 先端側に開閉自在な挟み口を有する２個
   の洗濯バサミ型クリップと、これら洗濯バサミ型クリッ
   プの後端側間を、前記各挟み口が互いに反対方向を向く
   ように連結する連結手段とから構成されることを特徴と
   する連結式吊下げ具。