JPH0594362U - 栓 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 排出口を封鎖できることは勿論、液体を排出
口から排出しつつ洗浄物を洗浄しても洗浄物の流出を防
止できる栓を提供する。 【構成】 洗面器１の排出口３へと着脱自在な栓本体７
を設け、該栓本体７に洗浄物の通過不能な孔１０及び切
欠き１６を設け、該栓本体７を、孔１０，切欠き１６に
より内部Ａと排出口３とを連通する第一位置と、孔１
０，切欠き１６を液密に封鎖する第二位置とに切換自在
な構成とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば住宅設備の洗面器等に適用される栓に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図３は従来の栓１００を示している。栓１００は略円柱状に成形したゴム状弾 性体製の栓本体１０１を有する。栓本体１０１には牽引具としての鎖１０２を接 続してある。

【０００３】 そして、コンタクトレンズ等の洗浄物１０３を容器としての洗面器１０４内で 洗浄する場合は、洗面器１０４の排出口１０５へ栓本体１０１を嵌合して排出口 １０５を封鎖し、洗浄物１０３の流出を防止して行なう。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記従来例では、液体としての水１０６を出しっ放しにして使用した 場合、時間の経過とともに水１０６が増水し、洗面器１０４の側面に設けられた 水位調整孔１０７から水１０６が排水され、洗浄物１０３が一緒に流出してしま うことがあった。

【０００５】 また、洗浄物１０３を洗面器１０４内へ落すと、壁面１０８に密着してへばり 付き、取り外せなくなる。その結果、洗浄物１０３を無理に外そうとして傷付け たりする。

【０００６】 本考案は上記課題を解決するためのもので、排出口を封鎖できることは勿論、 液体を排出口から排出しつつ洗浄物を洗浄しても洗浄物の流出を防止できる栓を 提供することを目的としている。

【０００７】 また他の目的は、洗浄中に落下した洗浄物が容器にへばりつくことを防止する ことにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案は、液体用の容器の排出口へと着脱自在な栓本 体を設け、該栓本体に洗浄物の通過不能な通路を設け、該栓本体を、通路により 容器の内部と排出口とを連通する第一位置と、通路を液密に封鎖する第二位置と に切換自在な構成とした。

【０００９】 また、前記栓本体であって容器の内部側に臨む通路の開口部周辺に凹凸を形成 した。

【００１０】 更に、前記栓本体には牽引具を接続してある。

【００１１】

【作用】

上記構成に基づく本考案は、栓を排出口へ装着して第一位置にすると、容器の 内部と排出口とは通路により連通されるから、液体は通路を介して排出口へと排 出される。この時、洗浄物が液体中に存在していても、通路は通過不能である。

【００１２】 また、栓本体を第二位置へ切換えると、通路が封鎖され、排出口が完全に密封 される。

【００１３】 容器内の液体は通路に向って流れるため、洗浄物が液体中にあれば通路に向う 。しかし、凹凸があるため栓本体には密着しない。

【００１４】

【実施例】

図１〜図２は本考案の実施例を示す。図において、１はすりばち形状の容器と しての洗面器であり、該洗面器１の底部２には排出口３を設けてある。また、洗 面器１の側壁４には水位調整孔５を設けてある。排出口３へは図示しない排水管 が取り付けられ、水位調整孔５も排水管へと通じる。

【００１５】 ６は栓であり、栓６はゴム状弾性体により一体成形した栓本体７を有する。栓 本体７は薄肉円形部８と、薄肉円形部８の中央に設けた円筒部９とを有する。薄 肉円形部８であって円筒部９の外側には、図２のように同一円周上に複数個の通 路としての孔１０を厚さ方向に貫通形成してある。この孔１０の内径は洗浄物（ コンタクトレンズ等）が通過不能な値（例えばφ６mm以下位）に設定してある。

【００１６】 また、薄肉円形部８の外周には、円筒部９側へ向けて傾斜したテーパ面１１を 設けてある。テーパ面１１の傾斜角度は、洗面器１の内壁面１２の傾斜と略等し い。

【００１７】 更に、円形薄肉部８であって、円筒部９の裏面側、即ち、図中上面には、梨地 処理（粗さ５０Ｚ）を施し、図示しない凹凸を形成してある。更にまた、円形薄 肉部８の略中央上面には、リベット１３により牽引具としての鎖１４を接続して ある。

【００１８】 一方、円筒部９の外径は排出口３よりもわずかに小さく、その外周面には、凸 部１５を一体的に成形してある。また、円筒部９には開口端から円形薄肉部８近 くまで到達する通路としての切欠き部１６を設けてある。切欠き部１６は凸部１ ５よりも上方まで到達している。

【００１９】 上記構成において、図１のように栓６の円筒部９を排出口３へ挿入した第一位 置では、凸部１５が底部２に接触して位置決めされ、更にテーパ面１１も内壁面 １２へ接触している。そして、洗面器１の内部Ａは孔１０及び切欠き部１６を介 して排出口３と連通している。

【００２０】 この状態で液体としての水を流しながら洗浄物を洗うと、水は孔１０，切欠き １６を介して排出口３へと排出される。万一、洗浄物を洗面器１内へ落したとし ても、孔１０を通過できないから流出を防止できる。

【００２１】 また、水は孔１０へ向って流れているため、落した洗浄物は流れによって円形 薄肉部８の上面に至る。上面には凹凸があるため洗浄物が密着せず、容易に取り 外すことができる。従って、洗浄物に傷が付かない。

【００２２】 次に、栓６を下方へ加圧すると、円筒部９，凸部１５が内側へと弾性変形して 排出口３へ入り込むとともに、円形薄肉部８の孔１０の内側が弾性変形し、図１ （Ｂ）のように内壁面１２へと密着する（第二位置）。この時、孔１０，切欠き １６は封鎖されている。従って、水は内部Ａ内に貯っていく。

【００２３】 なお、鎖１４を上方に牽引すれば、円筒部９が排出口から外れ、取り外すこと ができる。

【００２４】 また、鎖１４を栓本体７から取り外しできる構成にしておけば、旅行時等に栓 ６のみを携帯し、コンタクトレンズ等を洗浄する場合に非常に便利である。

【００２５】

【考案の効果】

本考案は以上のように構成したから、液体の放流，貯溜の双方ができるし、放 流状態で洗浄物を洗浄しても排出口から流出することがない。

【００２６】 また栓本体の凹凸により、洗浄物が密着することはなく、容易に取り外せるか ら、傷もつかない。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）,(Ｂ）は本考案を適用した洗面器の断面
図。

【図２】本考案の栓の平面図。

【図３】従来例の断面図。

【符号の説明】

１ 洗面器（容器） ２ 底部 ３ 排出口 ４ 側壁 ５ 水位調整孔 ６ 栓 ７ 栓本体 ８ 円形薄肉部 ９ 円筒部 １０ 孔（通路） １１ テーパ面 １２ 内壁面 １３ リベット １４ 鎖（牽引具） １５ 凸部 １６ 切欠き（通路） Ａ 内部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 液体用の容器の排出口へと着脱自在な栓
   本体を設け、該栓本体に洗浄物の通過不能な通路を設
   け、該栓本体を、通路により容器の内部と排出口とを連
   通する第一位置と、通路を液密に封鎖する第二位置とに
   切換自在な構成としたことを特徴とする栓。
2. 【請求項２】 前記栓本体であって容器の内部側に臨む
   通路の開口部周辺に凹凸を形成した請求項１記載の栓。
3. 【請求項３】 前記栓本体には牽引具を接続してある請
   求項１または２記載の栓。