JPH0593737U - 回転式分離搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工後における部品などをライン式に投入搬
送することができるとともに、該部品を搬送しながら付
着している油分、水分あるいは砂などの分離除去を効果
的に行う。 【構成】 基台と、前記基台に保持された筒状本体と、
前記筒状本体内部に回動自在に保持された円筒状分離か
ごと、前記円筒状分離かごを回転する回転駆動装置と、
前記円筒状分離かご内面に形成された螺旋状搬送部とか
らなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は回転式分離搬送装置に関し、特には回転によってワークに付着した 油分などを分離除去するとともに、ワークの搬送を行うようにした装置に関する 。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、ボルトやナットあるいはワッシャなどの切削加工には油脂類が用いら れるのであるが、これらの油脂類は鍍金不良の原因となるので切削加工後に速や かに除去する必要がある。

【０００３】 しかるに、従来のこの種部品の脱油手段としては、灯油などによる浸漬や遠心 分離装置などが使用されているが、前者は油脂分が過剰に除去されて逆に部品に 錆が発生しやすいという問題があり、また後者の遠心分離装置においては、器内 の中心部付近では製品にかかる負荷が小さいため脱油効果が少なく、さらにバッ チ式の脱油処理となる関係で脱油時に部品に付着した油脂分が冷却固化して除去 効果が悪くなるなどの問題があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、この考案はこのような加工後における部品などをライン式に投入搬送 することができるとともに、該部品などに付着している油分などの分離を効果的 に行うことができる極めて有利な分離搬送装置を提供することを目的としたもの である。

【０００５】 この考案は、また、油分のみならず水などの液体分を除去しながら搬送したり 、あるいは、鋳物加工において鋳物製品と砂とを分離するなど各種の物品の分離 搬送に利用できる装置を提案しようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

すなわち、この考案は、基台と、前記基台に保持された筒状本体と、前記筒状 本体内に回動自在に保持された円筒状分離かごと、前記円筒状分離かごを回転す る回転駆動装置と、前記円筒状分離かご内面に形成された螺旋状搬送部とからな ることを特徴とする回転式分離搬送装置に係る。

【０００７】

【実施例】

以下、添付の図面に従ってこの考案を詳細に説明する。 図１はこの考案装置の一例を示す切欠断面図、図２はその搬入側の側面図であ る。

【０００８】 この考案の回転式分離搬送装置１０は、基台１１と前記基台１１に保持された 筒状本体２０と、前記筒状本体２０に回動自在に保持された円筒状分離かご３０ と、回転駆動装置４０と、前記円筒状分離かご３０内面に形成された螺旋状搬送 部５０とから構成される。

【０００９】 図１および図２に示されるように、基台１１は枠材１２より構成されていて、 この実施例において、その上面には後部が高くなる傾斜枠１３によって形成され 、後述する筒状本体２０を傾斜状に保持している。

【００１０】 なお、その傾きは搬送する物品の形状や量によって適宜設定することができ、 水平あるいは前記筒状本体２０の前部を低く保持することも可能である。 この傾斜枠１３の前後には内部にベアリング１９、１９を内装したベアリング ケース１５および１６が立設されている。

【００１１】 図１の符号７１は物品投入側フード、７２は投入口、７３は投入ホッパ、７４ は分離物排出口、７６は物品送出用ガイド、７７は排出ドレン、７８は物品送出 側フード、７９は外カバーである。

【００１２】 筒状本体２０は金属あるいはプラスチック製の筒状体よりなり、前記傾斜枠１ ３に立設されたベアリングケース１５、１６との間にボルトなどによってその後 方が高くなるように固定されている。

【００１３】 円筒状分離かご３０は前部に物品搬入口３２および後部に物品搬出口３３を有 する円筒かご本体３１より構成されており、前記ベアリング１９によって前記筒 状本体２０の内部に回動自在に保持されている。

【００１４】 円筒かご本体３１はパンチングメタルあるいは網状板などの隙間を有する板材 を円筒状に形成したもの、あるいは棒状体を円筒状に組み付けたものなどによっ て形成され、その隙間の大きさは搬送部品から分離される液体または粉体あるい はその他の物の大きさによって適宜設計される。

【００１５】 この円筒状分離かご３０はその前記物品搬入口３２付近にプーリ部３５が形成 されていて、ベルト４２によって回転駆動装置４０と連結されている。 回転駆動装置４０は、周波数の切り換えによって回転数が変化するモータ４１ などからなり、図のように前記円筒状分離かご３０に形成されたプーリ部３５と の間に掛け渡されたベルト４２によって前記円筒状分離かご３０を回転する。

【００１６】 螺旋状搬送部５０は前記円筒かご本体３１内面に連続螺旋状に形成された螺旋 溝５２よりなる。なお、分離効果を高めるために、該螺旋溝５２の適宜位置に止 め板部５３を形成してもよい。

【００１７】 上のように構成されたこの回転式分離搬送装置１０においては、例えば切削加 工直後のボルトあるいはワッシャ類のワークを投入ホッパ７３を経て、筒状本体 ２０の円筒状分離かご３０内に導入する。

【００１８】 円筒状分離かご３０は回転駆動装置４０によって回転され、その遠心力および 螺旋溝５２によってワークに付着されている油分の分離除去ならびにワークの前 方への搬送がなされる。

【００１９】 なお、ワークの種類、大きさまたは分離除去物によっては円筒状分離かご３０ の高速回転時に物品に付着した油分などの分離除去を主として行い、低速回転時 に物品の搬送を行なうこともでき、この場合には回転速度を考慮して適宜変速し て分離効果を増大させることができる。

【００２０】 分離除去された油分などは筒状本体２０の傾斜によって物品搬入側（後部）へ と流動し、物品投入側フード７１の下部に設けられた分離物排出口７４ならびに 筒状本体２０下部の排出ドレン７７より適宜外部へ排出される。

【００２１】 分離除去が完了したワークは螺旋溝５２によって排出側（前部）へ送られ、次 工程へ送り出される。

【００２２】

【考案の効果】

以上図示し説明したように、この考案の回転式分離搬送装置にあっては、加工 後における部品等をライン式に投入搬送することにより、該部品などに付着して いる油分などの分離除去を効果的に行うことができる。

【００２３】 この考案は、油分のみならず、水などの液体分を除去しながら搬送したり、あ るいは、鋳物製品と砂を分離するなど各種の物品の分離搬送に利用することがで きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案装置の一例を示す切欠断面図である。

【図２】その搬入側の側面図である。

【符号の説明】

１０…回転式分離搬送装置、１１…基台、１９…ベアリ
ング、２０…筒状本体、３０…円筒状分離かご、３５…
プーリ部、４０…回転駆動装置、５０…螺旋状搬送部、
５２…螺旋溝、５３…止め板部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基台と、 前記基台に保持された筒状本体と、 前記筒状本体内に回動自在に保持された円筒状分離かご
   と、 前記円筒状分離かごを回転する回転駆動装置と、 前記円筒状分離かご内面に形成された螺旋状搬送部とか
   らなることを特徴とする回転式分離搬送装置。