JPH0592875A - エレベータ制御装置 - Google Patents

エレベータ制御装置

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JPH0592875A
JPH0592875A JP3250599A JP25059991A JPH0592875A JP H0592875 A JPH0592875 A JP H0592875A JP 3250599 A JP3250599 A JP 3250599A JP 25059991 A JP25059991 A JP 25059991A JP H0592875 A JPH0592875 A JP H0592875A
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elevator
speed
control
signal
detection signal
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JP3250599A
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Tomoyuki Aoshima
知行 青島
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 センサの経時変化や寿命に影響されないで、
信頼性の高いエレベータ制御を可能とする。 【構成】 積分器によってセンサレスベクトル演算結果
である速度検出信号を入力して積分することにより、電
動機の回転位置を求めて出力する。そして、乗算器によ
ってこの電動機の回転位置に1回転当たりのエレベータ
の移動量を乗算することにより、エレベータの速度検出
信号からエレベータの位置を求める。そして、速度基準
演算部にこの乗算器の求めたエレベータの位置信号を入
力し、距離ベースのエレベータの速度基準信号を出力
し、この速度基準信号に合うように運転速度を制御する
ことによりエレベータの運転制御を行なう。こうして、
センサレスベクトル制御によって電動機の制御と共にエ
レベータの位置制御を行なうのである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エレベータ制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、縦の交通機関としてのエレベータ
は、近年の著しい半導体技術の進歩に裏付けられたマイ
クロエレクトロニクスとパワーエレクトロニクスの技術
を取り入れて、小型化、高性能化を実現している。特
に、制御方式のインバータ化は、省エネルギ、省設備の
要求に応えるように適用を広げ、いまでは個人住宅エレ
ベータから高速ギヤレスエレベータに至るまで、ベクト
ル制御を用いた電圧型インバータで占められてきてい
る。
【0003】一方、着床精度がエレベータの性能を決定
する重要な要因であることはいうまでもない。そして、
この高い着床精度を実現するには、指令値に等しい制御
ができる制御方式と、正しい位置の検出機能の採用が不
可欠である。
【0004】現代のエレベータ制御装置では、ベクトル
制御の導入により、交流電動機を高い精度でトルク制御
することが可能となっている。そして、もう一方の要素
である正しい位置検出機能として、高分解能のパルスジ
ェネレータ(PG)を用いることによって精度の高い位
置制御を実現している。
【0005】ところで、ベクトル制御方式として一般的
に広く用いられているすべり周波数制御型ベクトル制御
は、誘導電動機の回転角位置を検出する必要があり、従
来は、上記のエレベータ位置検出用のパルスジェネレー
タを兼用しているのが一般的である。
【0006】図3はこのような従来の一般的なベクトル
制御およびパルスジェネレータを用いたエレベータ制御
装置の構成を示している。ここで、パルスジェネレータ
はベクトル制御用の誘導電動機の回転角位置検出とエレ
ベータ位置検出との両方の機能を有するものである。
【0007】図3において、1はインバータに電源を供
給する三相交流電源である。2は電圧型インバータの主
回路部であり、整流器から成るコンバータ(CONV)
2Aと、トランジスタから成るインバータ(INV)2
Bから構成されている。また、3はインバータ2によっ
て駆動される誘導電動機であり、この電動機3の軸には
電動機の回転角位置検出、およびエレベータ位置検出の
両機能を有するパルスジェネレータ(PG)4を備えて
いる。また、5は駆動用巻き上げ機であり、6はエレベ
ータ乗りかごであり、7はつり合いおもりである。
【0008】図3において、さらに、8はパルスジェネ
レータ4によって検出された電動機3の回転角位置検出
信号を入力し、ベクトル演算するベクトル制御部であ
る。9はマイクロコンピュータで構成され、速度制御部
10に速度基準信号9Aを与える速度基準演算部であ
る。
【0009】この速度基準演算部9は、エレベータの速
度基準指令9Aを出力するが、この速度基準指令9A
は、高い着床精度を確保するために、エレベータの位置
に対応した指令値でなければならないことはいうまでも
ない。そこで、一般にエレベータの速度基準指令は大き
く分類して、図4に示すように加速−定常走行領域の時
間ベース速度指令と着床レベルまでの距離の関数として
の距離ベース速度指令とに分類される。このため、速度
指令演算部9はパルスジェネレータ4によって間接的に
検出されたエレベータの位置検出信号を入力し、残り距
離に対応した速度指令V(s)を、次式に基づいて演算
する。 ここで、S:残り距離、β:減速度である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のエレベータ制御装置では、次のような問題点があ
った。すなわち、上記のパルスジェネレータ4は、一般
的には光半導体素子であるLEDやフォトトランジスタ
やフォトダイオードを用いて構成されているために、光
特性の経時変化や素子の破壊が予想される。また、高
温、多湿環境では悪影響を受けて、耐用年数の低下、交
換基準年数の低下などを招くことになる。
【0011】しかしながら、パワーエレクトロニクスと
マイクロエレクトロニクスが高度に融合したエレベータ
制御装置においては、上述したようにパルスジェネレー
タは制御システムにおけるコア技術としてたいへん重要
である。例えば、位置検出用のパルスジェネレータが故
障すると、エレベータは自分の走行位置が分からなくな
り、所定階のレベルに正しく停止することができなくな
るからである。また、ベクトル制御用のパルスジェネレ
ータが故障した場合には、誘導電動機の回転角位置が分
からなくなり、ベクトル制御が不可能になるばかりでな
く、速度帰還信号もなくなるので、速度制御ができなく
なる。したがって、一般的には、パルスジェネレータが
故障した場合には、ほとんどの場合において制御異常に
よる閉じ込め故障が発生する問題点があった。
【0012】この発明は、このような従来の問題点に鑑
みなされたもので、第1の目的は、エレベータ制御に重
要な位置制御と速度制御をパルスジェネレータのような
センサを用いずにセンサレスベクトル制御によって行な
うことができるエレベータ制御装置を提供することであ
る。
【0013】また、この発明の第2の目的は、ベクトル
制御に用いる電動機の回転角位置および速度検出に用い
ているパルスジェネレータが故障した場合でも、故障し
たパルスジェネレータによる制御に替えて、エレベータ
制御に重要なセンサレスベクトル制御による速度制御を
行ない、乗客を乗りかご内に閉じ込めることなく、安全
にすばやく救出することができるようにしたエレベータ
制御装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】この出願の請求項1の発
明は、電動機の回転角速度検出機能を持たないセンサレ
スベクトル制御によりエレベータを運転するエレベータ
制御装置において、センサレスベクトル演算結果である
速度検出信号から、この速度検出信号を入力して積分す
ることにより電動機の回転位置を求める積分器と、前記
積分器の求めた回転位置に1回転当たりのエレベータの
移動量を乗算し、前記エレベータの速度検出信号からエ
レベータの位置を求める乗算器と、前記乗算器の求めた
エレベータの位置信号を入力し、距離ベースのエレベー
タの速度基準信号を出力する速度基準演算部とを備えた
ものである。
【0015】この出願の請求項2の発明のエレベータ制
御装置は、電動機の回転角速度検出装置を持ち、ベクト
ル制御によりエレベータを運転する第1エレベータ制御
部と、前記回転角速度検出装置の異常を検出するセンサ
異常検出部と、
【0016】電動機の回転角速度検出機能を持たないセ
ンサレスベクトル制御によりエレベータを運転するエレ
ベータ制御部であって、センサレスベクトル演算結果で
ある速度検出信号から、この速度検出信号を入力して積
分することにより電動機の回転位置を求める積分器と、
前記積分器の求めた回転位置に1回転当たりのエレベー
タの移動量を乗算し、前記エレベータの速度検出信号か
らエレベータの位置を求める乗算器と、前記乗算器の求
めたエレベータの位置信号を入力し、距離ベースのエレ
ベータの速度基準信号を出力する速度基準演算部とから
構成される第2エレベータ制御部と、
【0017】前記センサ異常検出部が前記回転角速度検
出装置の異常を検出したときには、前記第1エレベータ
制御部から第2エレベータ制御部に切り替えてエレベー
タの運転を継続する制御方式切り替え部とを備えたもの
である。
【0018】
【作用】この出願の請求項1の発明のエレベータ制御装
置では、積分器によってセンサレスベクトル演算結果で
ある速度検出信号を入力して積分することにより、電動
機の回転位置を求めて出力する。そして、乗算器によっ
てこの電動機の回転位置に1回転当たりのエレベータの
移動量を乗算することにより、エレベータの速度検出信
号からエレベータの位置を求める。そして、速度基準演
算部にこの乗算器の求めたエレベータの位置信号を入力
し、距離ベースのエレベータの速度基準信号を出力し、
この速度基準信号に合うように運転速度を制御すること
によりエレベータの運転制御を行なう。こうして、セン
サレスベクトル制御によって電動機の制御と共にエレベ
ータの位置制御を行なうのである。
【0019】この出願の請求項2の発明のエレベータ制
御装置では、通常時には、第1エレベータ制御部によっ
て回転角速度検出装置が検出する回転角速度に基づき、
ベクトル制御によりエレベータを運転する。そして、セ
ンサ異常検出部が回転角速度検出装置の異常を検出した
ときには、制御方式切り替え部により第2エレベータ制
御部に制御方式を切り替え、センサレスベクトル制御に
よりエレベータの運転を制御するようにする。
【0020】こうして、回転角速度検出装置に異常が発
生して故障が起こっても、エレベータをセンサレスベク
トル制御により継続運転し、閉じ込め故障が発生しない
ように運転制御する。
【0021】
【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説
する。
【0022】まず、センサレスベクトル制御方式につい
て説明すると、いま、磁束の角速度がω0で回転するd
−q軸座標系において、誘導電動機の一次電圧は、次式
のように示される。 V1d=(R1+L0P)・I1d−L0・ω0・I1q +(M/L2)・P・Φ2d−(M/L2)・ω0・Φ2q …(1) V1q=L0・ω0・I1d+(R1+L0・P)・I1q +(M/L2)・ω0・Φ2d+(M/L2)・P・Φ2q …(2) 上記(1),(2)式をd−q座標軸上の二次電圧で書
き直すと、次のようになる。 V2d=(M/L2)・P・Φ2d−(M/L2)・ω0・Φ2q…(3) V2q=(M/L2)・ω0・Φ2d+(M/L2)・P・Φ2q…(4) 以上から、ベクトル制御が成立する条件としては、二次
磁束のq軸成分Φ2qが発生しないものとすると、磁束の
角速度ω0は次式のようになる。 ω0=Kq・(V2q/Φ2d) =Kq・(V2q/Φ2 ) …(5)
【0023】しかしながら、もし発生しないものとして
仮定した二次磁束のq軸成分Φ2qが発生した場合には、
これを打ち消すための補正が必要であり、誘導電動機の
二次電圧d軸成分V2dを用いて(5)式を書き直すと、
次式のようになる。 ω0=Kq・(V2q/Φ2d)−Kd・V2d …(6) また、同様にすべり周波数ωsは一次電流のq軸成分I
1qと誘導電動機の二次時定数T2、二次磁束Φ2より、次
式で決定される。 ωs=I1q/(T2/Φ2) …(7) 以上の(6)式および(7)式から、誘導電動機の推定
回転角速度ωrは、 ωr=ω0+ωs …(8) で与えられる。
【0024】このことは、パルスジェネレータにより直
接速度検出していない点を除けば、推定速度検出信号ω
rを速度演算増幅器に帰還して速度基準と比較演算する
ことにより、通常の速度制御と同等の制御が可能である
ことを示している。
【0025】そこで、以下に、図1に基づいて、このセ
ンサレスベクトル制御方式を応用したこの発明の請求項
1のエレベータ制御装置の一実施例について説明する。
図1の実施例において、図3に示した従来例と共通する
部分については、同一の符号を付して示してある。
【0026】図1において、9は、後述するようにして
算出された移動量としてのエレベータの位置信号を入力
し、エレベータの速度基準信号9Aを出力する速度基準
演算部である。
【0027】11は誘導電動機3に流れる各相の電流検
出信号IuF,IwFを検出する電流検出器であり、12は
誘導電動機3に流れる一次電流IuF,IwFをd−q座標
系に変換するための座標変換器である。
【0028】13は、エレベータの速度基準演算部9か
らの出力信号である速度基準ωr *と、センサレスベクト
ル制御による推定速度検出信号であるωr′とによって
速度制御を行なう速度演算増幅器であり、トルク基準T
*を出力する。14は、このトルク基準T*と二次磁束指
令値Φ2 *一次電流トルク指令値I1q *を演算する除算器
である。15は励磁電流指令発生器であり、二次磁束指
令値Φ2 *から一次電流励磁指令値I1d *を算出する。
【0029】16,17それぞれは座標変換器であっ
て、d−q軸成分に変換された電流検出信号I1qと一次
電流トルク指令値I1q *を、電流検出信号I1dと一次電
流励磁指令値I1d *とから一次電圧指令値V1q *,V1d *
を出力する電流制御用演算増幅器である。
【0030】18は、一次電流検出信号I1q,I1d、一
次電圧指令値V1q,V1dおよび磁束の回転角速度ω0
誘導電動機3の一次抵抗R1、漏れインダクタンスL0
入力として、(3),(4)式により二次電圧指令値V
2q *,V2d *を演算する二次電圧指令発生器である。
【0031】19は、二次電圧指令値V2q *,V2d *と二
次磁束Φ2 *から、(6)によって演算された磁束の角速
度ω0であり、20は、電流検出信号I1qを二次磁束指
令値Φ2 *で除算することによって求めたすべり周波数ω
sであり、さらに、21は、上記磁束の角速度ω0とすべ
り周波数ωsとから求めた推定速度検出信号ωr′であ
る。
【0032】22は一次電圧指令値V1q *,V1d *から三
相の電圧指令値Vu,Vv,Vwを出力する座標変換器
である。この電圧指令値の座標変換器22および前出の
電流検出値の座標変換器12はそれぞれ、磁束の角速度
ω0を積分器23で積分して得られる二次磁束の回転角
位置θ0を入力として、座標変換を行なう。
【0033】25は、この発明による推定速度検出信号
ωr′から電動機3の回転位置を演算する積分器であ
る。そして、25Aは、この積分器25によって演算さ
れた電動機3の回転位置であり、角度θr(rad)で
示される。さらに、26はこの累積した回転位置信号θ
rと1回転当たりのエレベータの移動量から実際のエレ
ベータの移動量を演算する演算器である。27は、イン
バータ主回路2のインバータ2Bを制御するPWM制御
装置である。次に、上記構成のエレベータ制御装置の動
作について説明する。
【0034】エレベータに運転指令が入力され、インバ
ータ2Bが制御を開始すると、誘導電動機3に流れる一
次電流IuF,IwFを電流検出器11で検出し、これを座
標変換器12でd−q軸変換し、その後、同じくd−q
軸変換された一次電流指令値I1q *,I1d *とから電流制
御用演算増幅器16,17で電流制御され、それぞれq
軸一次電圧指令V1q、d軸一次電圧指令V1d *を出力す
る。
【0035】この一次電圧指令V1q,V1dから(3),
(4)式をもとに一次抵抗R1、漏れインダクタンスL0
によるインピーダンス降下を補正し、二次電圧指令V2q
*,V2d *を演算する。
【0036】次に、この二次電圧指令V2q *,V2d *から
(6)式に基づいて磁束の回転角速度ω0を、また、同
様にトルク成分の一次電流検出信号I1qと二次磁束Φ2 *
から(7)式に基づいてすべり角周波数ωsを算出す
る。
【0037】この磁束の回転角速度ω0と、得られたす
べり角周波数ωsを加えることにより、誘導電動機3の
推定速度検出信号ωr′を算出する。そして、こうして
得られた推定速度検出信号ωr′を積分器25にかける
ことにより、誘導電動機3の回転位置θrを得る。
【0038】この回転位置θrは、エレベータが動き始
めてからの誘導電動機3の回転累積値を示している。し
たがって、この回転角位置を2πで割ることによって、
エレベータが起動してから今までの回転数を求める。そ
して、これに1回転当たりの直線部の移動量をかけ算す
ることにより、全体の移動量Lを得る。 L=θr・π・D/2π・R …(9) ここで、Dは主索の直径、Rはギアの減速比(ギアレス
エレベータでは1)である。
【0039】この(9)式より得られたエレベータの移
動量は、エレベータの走行位置を速度基準演算部9に入
力し、残り距離を関数とした距離ベース速度指令ωr *
速度演算増幅器13に入力する。
【0040】このようにして、誘導電動機3の速度、回
転角位置およびエレベータの走行位置をパルスジェネレ
ータなどのセンサを用いて直接検出することなく、セン
サレスベクトル制御における推定速度検出信号ωr′か
ら演算して制御することが可能となり、センサの精度、
寿命、信頼性に依存しない安定したエレベータ制御がで
きることとなる。次に、この発明の請求項2のエレベー
タ制御装置の一実施例について説明する。
【0041】図2は、この発明の請求項2のエレベータ
制御装置の一実施例の構成を示している。なお図2にお
いて、図1に示した実施例および図3に示した従来例と
共通する部分には同一の符号を付して示してある。
【0042】図2において、4はパルスジェネレータで
あり、11は誘導電動機3に流れる各相の電流検出信号
uF,IvF,IwFを検出する電流検出器である。また、
図2において、30は通常のパルスジェネレータを用い
た場合のベクトル制御部を示している。
【0043】このパルスジェネレータ4を用いた場合の
ベクトル制御部30において、31はパルスジェネレー
タ4で直接検出した速度検出信号ωrと速度基準信号ωr
*とから速度制御を行なう速度制御用演算増幅器であ
る。32は速度演算増幅器31の出力であるトルク成分
電流基準I1q *と励磁成分電流基準I1d *、および誘導電
動機3のパルスジェネレータ4による回転角位置検出信
号ωrからベクトル演算によって一次電流基準Iu *,Iv
*,Iw *を出力するベクトル演算部である。33は、こ
の一次電流基準と電流検出信号IuF,IvF,IwFとから
一次電圧指令Vu *,Vv *,Vw *を出力する電流制御用演
算増幅器である。
【0044】一方、図2において、30Aはセンサレス
ベクトル制御部であり、34は誘導電動機3に流れる一
次電流IuF,IvF,IwFをd−q座標系に変換するため
の座標変換器である。
【0045】また、31Aはエレベータの速度基準演算
部9からの出力信号である速度基準ωr *と、センサレス
ベクトル制御による推定速度検出信号であるωr′とに
より速度制御を行なう速度演算増幅器であり、トルク成
分電流基準I1q *を出力する。32Aは、このトルク成
分電流基準I1q *と一次電流励磁指令値I1d *、および一
次電圧指令V1q *,V1d *を入力として、磁束の回転角位
置θ0および推定速度検出信号ωr′を出力するセンサレ
スベクトル制御を行なう演算部である。
【0046】33Aは座標変換器34でd−q軸成分に
変換された電流検出信号I1q,I1dと電流基準信号I1q
*,I1d *とから一次電圧指令値V1q *,I1d *を出力する
電流制御用演算増幅器である。
【0047】また、35は一次電圧指令値V1q *,V1d *
から三相の電圧指令値Vu *,Vv *,Vw *を出力する座標
変換器である。この電圧指令値の座標変換器35および
電流検出値の座標変換器34は、それぞれ二次磁束の回
転角位置θ0を入力として座標変換を行なう。
【0048】さらに図2において、36はパルスジェネ
レータ故障検出器であり、パルスジェネレータ4からの
検出信号に位相ズレが発生したり、出力異常を起こした
り、検出不能になった場合に、パルスジェネレータ4の
故障を出力するものである。37は、パルスジェネレー
タ故障検出器36のパルスジェネレータ故障信号を受け
て、PWM制御回路38に入力する電圧指令を、パルス
ジェネレータ4を用いたすべり周波数型ベクトル制御に
よる電圧指令から、センサレスベクトル制御による電圧
指令に切り替えるための切り替え器である。次に、上記
の構成のエレベータ制御装置の動作について説明する。
【0049】パルスジェネレータ4が正常に動作してい
る場合には、パルスジェネレータ故障検出器36は異常
を検出していないため、PWM制御回路38には通常の
パルスジェネレータ4を用いたベクトル制御により演算
制御された電圧指令値が接続される。
【0050】ところが、経時変化や素子の故障によりパ
ルスジェネレータ4が故障すれば、パルスジェネレータ
故障検出器36がパルスジェネレータ4の異常を検出
し、PWM制御回路38に接続される信号を、以下に示
すセンサレスベクトル制御によって演算された電圧指令
値を接続するように電圧指令切り替え器37によって切
り替えられる。
【0051】一方、エレベータは、制御システムがセン
サレスベクトル制御に切り替わると、速度基準演算部9
から救出運転指令を入力する。ここで、インバータ2B
が制御を開始すると、誘導電動機3に流れる一次電流I
uF,IvF,IwFを電流検出器11で検出し、これを座標
変換器34でd−q軸変換した後で、d−q軸変換され
た一次電流指令値I1q *,I1d *から電流制御用演算増幅
器33Aで電流制御され、そのぞれ、q軸一次電圧指令
1q *、d軸一次電圧指令V1d *を出力する。
【0052】次に、センサレスベクトル制御演算部32
Aは、トルク成分電流基準I1q *と励磁成分電流指令値
1d *、および一次電圧指令V1q *,V1d *を入力とし
て、磁束の回転角位置θ0、一次電流指令値I1q *,I1d
*および推定速度検出信号ωr′を出力する。
【0053】こうして得られた推定速度検出信号ωr
をパルスジェネレータ4が正常なときに使用していた速
度帰還信号の代わりに用いることにより、センサレスベ
クトル制御を構成し、救出運転指令にしたがって安全
に、すばやく乗客を救出することができる。
【0054】このようにして、誘導電動機3の速度、回
転角位置を検出するパルスジェネレータ4が故障した場
合でも、推定速度検出信号ωr′を算出して制御するこ
とが可能となる。これにより、従来、最悪の場合、閉じ
込め故障となっていたベクトル制御用パルスジェネレー
タの故障に対しても、安全にすばやく乗客を救出するこ
とができることになる。
【0055】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、パルス
ジェネレータなどのセンサによらずセンサレスベクトル
制御によって得られた推定角速度からエレベータの移動
量を算出することによって走行位置を求め、これから距
離ベースパターンを演算するようにしているので、エレ
ベータ位置を直接検出することなしに十分に着床精度を
確保することができ、パルスジェネレータのようなセン
サを用いないためにセンサの経時変化、寿命、故障など
に起因する閉じ込め故障から解放され、センサの信頼性
に依存しない安定した制御特性が得られ、サービスの向
上が図れる。
【0056】また、この発明によれば、通常時にはパル
スジェネレータのようなセンサを用いたベクトル制御に
よりエレベータ制御し、パルスジェネレータの故障時に
はこれを切り離してセンサレスベクトル制御に自動的に
切り替えてエレベータ制御を継続するようにしているた
め、センサに経時変化、寿命、故障などによって異常が
発生しても、乗客を乗りかご内に閉じ込めることなく救
出運転を直ちに行なうことができ、サービスの向上が図
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の請求項1のエレベータ制御装置の一
実施例のブロック図。
【図2】この発明の請求項2のエレベータ制御装置の一
実施例のブロック図。
【図3】従来例のブロック図。
【図4】従来例の制御方式を示す説明図。
【符号の説明】
1 交流電源 2 インバータ主回路 2A コンバータ 2B インバータ 3 誘導電動機 4 パルスジェネレータ 5 巻き上げ機 6 乗りかご 7 つり合いおもり 9 速度基準演算部 11 電流検出器 12 座標変換器 13 速度演算増幅器 14 除算器 15 励磁電流指令発生器 16 電流制御用演算増幅器 17 電流制御用演算増幅器 18 二次電圧指令発生器 22 座標変換器 23 積分器 25 積分器 26 エレベータ移動距離演算装置 30 パルスジェネレータを用いたベクトル制御部 30A センサレスベクトル制御部 31 速度演算増幅器 31A 速度演算増幅器 32 パルスジェネレータを用いたベクトル制御演算部 32A センサレスベクトル制御演算部 33 電流制御用演算増幅器 33A 電流制御用演算増幅器 34 座標変換器 35 座標変換器 36 パルスジェネレータ故障検出器 37 電圧指令切り替え器 38 PWM制御回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機の回転角速度検出機能を持たない
    センサレスベクトル制御によりエレベータを運転するエ
    レベータ制御装置において、 センサレスベクトル演算結果である速度検出信号から、
    この速度検出信号を入力して積分することにより電動機
    の回転位置を求める積分器と、 前記積分器の求めた回転位置に1回転当たりのエレベー
    タの移動量を乗算し、前記エレベータの速度検出信号か
    らエレベータの位置を求める乗算器と、 前記乗算器の求めたエレベータの位置信号を入力し、距
    離ベースのエレベータの速度基準信号を出力する速度基
    準演算部とを備えて成るエレベータ制御装置。
  2. 【請求項2】 電動機の回転角速度検出装置を持ち、ベ
    クトル制御によりエレベータを運転する第1エレベータ
    制御部と、 前記回転角速度検出装置の異常を検出するセンサ異常検
    出部と、 電動機の回転角速度検出機能を持たないセンサレスベク
    トル制御によりエレベータを運転するエレベータ制御部
    であって、センサレスベクトル演算結果である速度検出
    信号から、この速度検出信号を入力して積分することに
    より電動機の回転位置を求める積分器と、前記積分機の
    求めた回転位置に1回転当たりのエレベータの移動量を
    乗算し、前記エレベータの速度検出信号からエレベータ
    の位置を求める乗算器と、前記乗算器の求めたエレベー
    タの位置信号を入力し、距離ベースのエレベータの速度
    基準信号を出力する速度基準演算部とから構成される第
    2エレベータ制御部と、 前記センサ異常検出部が前記回転角速度検出装置の異常
    を検出したときには、前記第1エレベータ制御部から第
    2エレベータ制御部に切り替えてエレベータの運転を継
    続する制御方式切り替え部とを備えて成るエレベータ制
    御装置。
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