JPH0592405A - 無機物粉末成形体の製造方法 - Google Patents
無機物粉末成形体の製造方法Info
- Publication number
- JPH0592405A JPH0592405A JP25367591A JP25367591A JPH0592405A JP H0592405 A JPH0592405 A JP H0592405A JP 25367591 A JP25367591 A JP 25367591A JP 25367591 A JP25367591 A JP 25367591A JP H0592405 A JPH0592405 A JP H0592405A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure
- cavity
- inorganic powder
- slurry
- detected
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Producing Shaped Articles From Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 各製品毎に常に適正な保圧をかけてヒケ、割
れ等の欠陥のない無機物粉末成形体を得る。 【構成】 無機物粉末、結合剤及び溶媒を混合加熱して
ゾル化し、得られたスラリーをキャビティ1aに注入す
る。キャビティ1aに保圧を加えつつ、スラリーをゲル
化して賦形体を得る。この賦形工程はキャビティ内圧力
を圧力センサ2で検出しつつ行われる。検出圧力が特定
された最大圧力に到達した後該最大圧力から降下し始め
てから、該最大圧力に対する検出圧力の圧力降下率が5
0%に達するまでの間に、保圧を切り、賦形工程を終了
する。脱型した賦形体を乾燥して無機物粉末成形体を得
る。
れ等の欠陥のない無機物粉末成形体を得る。 【構成】 無機物粉末、結合剤及び溶媒を混合加熱して
ゾル化し、得られたスラリーをキャビティ1aに注入す
る。キャビティ1aに保圧を加えつつ、スラリーをゲル
化して賦形体を得る。この賦形工程はキャビティ内圧力
を圧力センサ2で検出しつつ行われる。検出圧力が特定
された最大圧力に到達した後該最大圧力から降下し始め
てから、該最大圧力に対する検出圧力の圧力降下率が5
0%に達するまでの間に、保圧を切り、賦形工程を終了
する。脱型した賦形体を乾燥して無機物粉末成形体を得
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼結体を形成するセラ
ミックスなどの無機物粉末成形体を製造する方法に関す
る。
ミックスなどの無機物粉末成形体を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば複雑形状のセラミックス製
品を製造する場合には、セラミックス粉末に、高分子化
合物又はワックスなどの熱可塑性物質等からなる結合
剤、及び溶媒を混合し、加熱下でゾル化してスラリー状
として型内に注入し、型内でゲル化して賦形体を成形
し、脱型した賦形体を徐々に加熱して脱脂し、その後高
温で焼結する方法が実用化されている。
品を製造する場合には、セラミックス粉末に、高分子化
合物又はワックスなどの熱可塑性物質等からなる結合
剤、及び溶媒を混合し、加熱下でゾル化してスラリー状
として型内に注入し、型内でゲル化して賦形体を成形
し、脱型した賦形体を徐々に加熱して脱脂し、その後高
温で焼結する方法が実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記方法では、加熱さ
れたスラリーを型内に注入して賦形体を成形する際に、
より確実に賦形するために通常保圧をかけながら賦形体
を成形している。しかし、この保圧が低すぎるとヒケ等
の欠陥が発生し、また保圧が高すぎると成形歪みが発生
して脱脂等の工程で割れることがあり、適正な保圧をか
けることが必要である。
れたスラリーを型内に注入して賦形体を成形する際に、
より確実に賦形するために通常保圧をかけながら賦形体
を成形している。しかし、この保圧が低すぎるとヒケ等
の欠陥が発生し、また保圧が高すぎると成形歪みが発生
して脱脂等の工程で割れることがあり、適正な保圧をか
けることが必要である。
【0004】上記保圧制御は、通常予め実験で得られた
データをもとに圧力と時間を設定して行われる。しか
し、各製品ごとに原料バラツキによる固化特性のばらつ
きがあり、常に適正な保圧をかけて上記したような欠陥
を確実に防止することは困難であった。本発明は上記実
情に鑑みてなされたものであり、各製品毎に保圧制御可
能とし、常に適正な保圧をかけてヒケ、割れ等の欠陥の
ない無機物粉末成形体を得ることを目的とする。
データをもとに圧力と時間を設定して行われる。しか
し、各製品ごとに原料バラツキによる固化特性のばらつ
きがあり、常に適正な保圧をかけて上記したような欠陥
を確実に防止することは困難であった。本発明は上記実
情に鑑みてなされたものであり、各製品毎に保圧制御可
能とし、常に適正な保圧をかけてヒケ、割れ等の欠陥の
ない無機物粉末成形体を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の無機物粉末成形
体の製造方法は、無機物粉末、結合剤及び溶媒からなる
混合物を加熱してスラリーを得る混練工程と、該スラリ
ーを成形型のキャビティに注入する注入工程と、該キャ
ビティに保圧を加えつつ、かつ該キャビティ内の圧力を
検出しつつ賦形体を得る賦形工程と、該賦形体を脱型し
て乾燥する乾燥工程とからなる無機物粉末成形体の製造
方法であって、前記検出圧力が特定された最大圧力に到
達した後該最大圧力から降下し始めてから、該最大圧力
に対する前記検出圧力の圧力降下率が50%に達するま
での間に、前記保圧を切り、前記賦形工程を終了するこ
とを特徴とする。
体の製造方法は、無機物粉末、結合剤及び溶媒からなる
混合物を加熱してスラリーを得る混練工程と、該スラリ
ーを成形型のキャビティに注入する注入工程と、該キャ
ビティに保圧を加えつつ、かつ該キャビティ内の圧力を
検出しつつ賦形体を得る賦形工程と、該賦形体を脱型し
て乾燥する乾燥工程とからなる無機物粉末成形体の製造
方法であって、前記検出圧力が特定された最大圧力に到
達した後該最大圧力から降下し始めてから、該最大圧力
に対する前記検出圧力の圧力降下率が50%に達するま
での間に、前記保圧を切り、前記賦形工程を終了するこ
とを特徴とする。
【0006】本発明の無機物粉末成形体の製造方法は、
混練工程と、注入工程と、賦形工程と、乾燥工程とから
なる。混練工程では、無機物粉末に結合剤と溶媒とを混
合加熱してゾル化し、流動性のあるスラリーを形成す
る。無機物粉末としては、通常の酸化物、窒化物、炭化
物等のセラミックスや、金属粉末などが使用できるが、
粉末の種類は、特に問わない。
混練工程と、注入工程と、賦形工程と、乾燥工程とから
なる。混練工程では、無機物粉末に結合剤と溶媒とを混
合加熱してゾル化し、流動性のあるスラリーを形成す
る。無機物粉末としては、通常の酸化物、窒化物、炭化
物等のセラミックスや、金属粉末などが使用できるが、
粉末の種類は、特に問わない。
【0007】溶媒として使用できるものは、室温である
程度の揮発性をもつもので、例えば、ミネラルスピリッ
トなどの炭化水素系のものや、ジエチルエーテル、ジプ
ロピルエーテル、ジブチルエーテル、メチルプロピルエ
ーテルなどのエーテル類や、メチルエチルケトン、メチ
ルプロピルケトン、メチルブチルケトンなどのケトン類
や、炭素数が4以上のブタノール、ペンタノール、ヘキ
サノールなどのアルコールを用いることができる。また
この溶媒は2種以上を混合して用いることもできる。
程度の揮発性をもつもので、例えば、ミネラルスピリッ
トなどの炭化水素系のものや、ジエチルエーテル、ジプ
ロピルエーテル、ジブチルエーテル、メチルプロピルエ
ーテルなどのエーテル類や、メチルエチルケトン、メチ
ルプロピルケトン、メチルブチルケトンなどのケトン類
や、炭素数が4以上のブタノール、ペンタノール、ヘキ
サノールなどのアルコールを用いることができる。また
この溶媒は2種以上を混合して用いることもできる。
【0008】使用される溶媒の量は、スラリー中に20
〜50容量%用いることができる。溶媒量が20容量%
未満であるとスラリーの粘度が高くなり取扱が困難とな
るので好ましくない。また50容量%を超えると結合剤
の濃度が低くなりゲル化が不充分となるので好ましくな
い。結合剤としては、リシノレイン酸などを主成分とす
る脂肪酸の誘導体で、例えばひまし硬化脂肪酸及びその
エステルなどの誘導体、マイクロクリスタリンワックス
などのワックス類、その他軟質樹脂、水溶性樹脂などが
利用できる。この結合剤は溶媒に溶解してゾル化し冷却
によりゲル化するので、賦形体が形成できる。これらの
結合剤を含むスラリーは加熱により流動性が付与され低
圧で型内に注入可能な状態にすることができる。
〜50容量%用いることができる。溶媒量が20容量%
未満であるとスラリーの粘度が高くなり取扱が困難とな
るので好ましくない。また50容量%を超えると結合剤
の濃度が低くなりゲル化が不充分となるので好ましくな
い。結合剤としては、リシノレイン酸などを主成分とす
る脂肪酸の誘導体で、例えばひまし硬化脂肪酸及びその
エステルなどの誘導体、マイクロクリスタリンワックス
などのワックス類、その他軟質樹脂、水溶性樹脂などが
利用できる。この結合剤は溶媒に溶解してゾル化し冷却
によりゲル化するので、賦形体が形成できる。これらの
結合剤を含むスラリーは加熱により流動性が付与され低
圧で型内に注入可能な状態にすることができる。
【0009】この結合剤は、スラリー中の溶媒量に対し
て5〜100容量%の範囲で配合されているのが好まし
い。結合剤の添加量が5容量%未満では無機物粉末をス
ラリー化して成形することができないので好ましくな
い。また結合剤の添加量が100容量%を超えると乾燥
後の気孔率が小さく、脱脂に時間がかかるし、また成時
の収縮が大きくなり好ましくない。スラリーの調整は、
たとえば、結合剤の融点より高い温度でおこなうことに
より取扱の容易な流動性が付与でき、型への注入が容易
となる。
て5〜100容量%の範囲で配合されているのが好まし
い。結合剤の添加量が5容量%未満では無機物粉末をス
ラリー化して成形することができないので好ましくな
い。また結合剤の添加量が100容量%を超えると乾燥
後の気孔率が小さく、脱脂に時間がかかるし、また成時
の収縮が大きくなり好ましくない。スラリーの調整は、
たとえば、結合剤の融点より高い温度でおこなうことに
より取扱の容易な流動性が付与でき、型への注入が容易
となる。
【0010】この無機物粉末と結合剤との混合物には、
必要とあれば他の成形用の添加物、例えば、高分子界面
活性剤などの分散剤を配合してもよい。注入工程では、
上記スラリーを成形型の所定の形状をもつキャビティに
注入する。賦形工程では、キャビティに保圧を加えつ
つ、かつ該キャビティ内の圧力を検出しつつ賦形体を得
る。キャビティ内の圧力の検出は圧力センサなどにより
行うことができる。なお、保圧を加える時間は以下のよ
うに決定される。
必要とあれば他の成形用の添加物、例えば、高分子界面
活性剤などの分散剤を配合してもよい。注入工程では、
上記スラリーを成形型の所定の形状をもつキャビティに
注入する。賦形工程では、キャビティに保圧を加えつ
つ、かつ該キャビティ内の圧力を検出しつつ賦形体を得
る。キャビティ内の圧力の検出は圧力センサなどにより
行うことができる。なお、保圧を加える時間は以下のよ
うに決定される。
【0011】すなわち、賦形工程は、前記検出圧力が特
定された最大圧力に到達した後該最大圧力から降下し始
めてから、該最大圧力に対する前記検出圧力の圧力降下
率が50%に達するまでの間に、保圧を切ることにより
終了する。上記最大圧力は、予め実験で得られたデータ
をもとに設定される。検出圧力が最大圧力に到達する前
や、最大圧力に到達した後で該最大圧力から降下し始め
る前に保圧を切ると、保圧過少のため、ヒケ等の欠陥が
発生し易くなる。一方、最大圧力に対する検出圧力の降
下率が50%に達した後に保圧を切ると、保圧過大のた
め成形歪みによる割れ等の欠陥が発生し易くなる。
定された最大圧力に到達した後該最大圧力から降下し始
めてから、該最大圧力に対する前記検出圧力の圧力降下
率が50%に達するまでの間に、保圧を切ることにより
終了する。上記最大圧力は、予め実験で得られたデータ
をもとに設定される。検出圧力が最大圧力に到達する前
や、最大圧力に到達した後で該最大圧力から降下し始め
る前に保圧を切ると、保圧過少のため、ヒケ等の欠陥が
発生し易くなる。一方、最大圧力に対する検出圧力の降
下率が50%に達した後に保圧を切ると、保圧過大のた
め成形歪みによる割れ等の欠陥が発生し易くなる。
【0012】乾燥工程では、脱型した賦形体を乾燥して
無機物粉末成形体を得る。得られた無機物粉末成形体
は、常法により脱脂・焼結されて所定の焼結体が形成さ
れる。
無機物粉末成形体を得る。得られた無機物粉末成形体
は、常法により脱脂・焼結されて所定の焼結体が形成さ
れる。
【0013】
【作用】本発明方法の注入工程では、混練工程で得たス
ラリーを成形型のキャビティ内に所定の注入圧力で注入
する。注入工程終了後のキャビティ内圧力は、予め特定
された最大圧力となる。賦形工程時、スラリーが徐々に
ゲル化するが、キャビティ内圧力を検出しながら、該検
出圧力が上記最大圧力を所定時間維持するように、所定
の圧力で保圧が加えられる。これにより、保圧過少に起
因するヒケ等の欠陥を確実に防ぐことができる。スラリ
ーのゲル化がすすむと、徐々にキャビティ内圧力が降下
する。このキャビティ内圧力の変化を検出して、前記最
大圧力に対する検出圧力の圧力降下率が50%に達する
前に前記保圧を切る。これにより、保圧をかけすぎるこ
とにより発生する欠陥、つまり成形歪みによる割れ等を
確実に防止することができる。
ラリーを成形型のキャビティ内に所定の注入圧力で注入
する。注入工程終了後のキャビティ内圧力は、予め特定
された最大圧力となる。賦形工程時、スラリーが徐々に
ゲル化するが、キャビティ内圧力を検出しながら、該検
出圧力が上記最大圧力を所定時間維持するように、所定
の圧力で保圧が加えられる。これにより、保圧過少に起
因するヒケ等の欠陥を確実に防ぐことができる。スラリ
ーのゲル化がすすむと、徐々にキャビティ内圧力が降下
する。このキャビティ内圧力の変化を検出して、前記最
大圧力に対する検出圧力の圧力降下率が50%に達する
前に前記保圧を切る。これにより、保圧をかけすぎるこ
とにより発生する欠陥、つまり成形歪みによる割れ等を
確実に防止することができる。
【0014】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。 (混練工程)粒径0.5μmの窒化珪素粉末に、焼結助
剤として粒径0.5μmのイットリアとアルミナとをそ
れぞれ4重量%添加し、湿式混合法で充分混合した後、
乾燥してセラミックス粉末とした。
剤として粒径0.5μmのイットリアとアルミナとをそ
れぞれ4重量%添加し、湿式混合法で充分混合した後、
乾燥してセラミックス粉末とした。
【0015】このセラミックス粉末50容量%、溶媒と
してミネラルスピリットを25容量%、高分子分散剤と
してポリオキシアルキレン基と酸無水物を10容量%、
及び結合剤として12ヒドロキシステアリン酸の共重合
体を15容量%を混合して80℃で1時間プロペラ攪拌
機で混練してゾル化し、流動性のあるスラリーとした。 (注入工程)50℃の温度に調整したタービンローター
形状の成形型1のキャビティ1aに、スリーブ1bから
図示しないプランジャにより上記スラリーを2kg/c
m2 の注入圧力で注入した。注入後のキャビティ1a内
圧力は、予め特定された最大圧力2kg/cm2 となっ
た。なお、この成形型1は、可動型11、スライドコア
型12及び固定型13から構成されている。スライドコ
ア型12に製品(タービンホイール)形状のキャビティ
1aが設けらている。また、固定型13にキャビティ1
aに接続するスリーブ1bが設けられており、固定型1
3は周囲から加熱され保温されている。そして、スリー
ブ1b部分に圧力センサ2が設置されている。この圧力
センサ2は、予め特定された上記最大圧力が基準値とし
て入力された図示しないマイクロコンピュータに接続さ
れている。 (賦形工程)スラリーをキャビティ1aに注入した後、
キャビティ1aにはプランジャにより2kg/cm2 の
一定圧力で保圧をかけた。これにより、スラリー中のバ
インダ分が冷却収縮し始めてから暫くの間は、キャビテ
ィ1a内圧力は上記最大圧力に維持される。この間、圧
力センサ2により、キャビティ1a内圧力が検出され、
該検出圧力の出力信号が図示しないマイクロコンピュー
タに送られる。マイクロコンピュータには予め特定され
た上記最大圧力が基準値として入力されており、この最
大圧力と上記検出圧力とを比較演算する。この演算結果
に基づき、上記最大圧力に対する上記検出圧力の圧力降
下率が50%に達する前に、実際には該圧力降下率が2
0%の時に上記保圧を切った。なお、この保圧時間は9
0秒だった。これにより、キャビティ1a内で上記スラ
リーはゲル化固化して賦形体を得た。 (乾燥工程)得られた賦形体を脱型し、常温で12時間
放置して乾燥して、本実施例の無機物粉末成形体を得
た。
してミネラルスピリットを25容量%、高分子分散剤と
してポリオキシアルキレン基と酸無水物を10容量%、
及び結合剤として12ヒドロキシステアリン酸の共重合
体を15容量%を混合して80℃で1時間プロペラ攪拌
機で混練してゾル化し、流動性のあるスラリーとした。 (注入工程)50℃の温度に調整したタービンローター
形状の成形型1のキャビティ1aに、スリーブ1bから
図示しないプランジャにより上記スラリーを2kg/c
m2 の注入圧力で注入した。注入後のキャビティ1a内
圧力は、予め特定された最大圧力2kg/cm2 となっ
た。なお、この成形型1は、可動型11、スライドコア
型12及び固定型13から構成されている。スライドコ
ア型12に製品(タービンホイール)形状のキャビティ
1aが設けらている。また、固定型13にキャビティ1
aに接続するスリーブ1bが設けられており、固定型1
3は周囲から加熱され保温されている。そして、スリー
ブ1b部分に圧力センサ2が設置されている。この圧力
センサ2は、予め特定された上記最大圧力が基準値とし
て入力された図示しないマイクロコンピュータに接続さ
れている。 (賦形工程)スラリーをキャビティ1aに注入した後、
キャビティ1aにはプランジャにより2kg/cm2 の
一定圧力で保圧をかけた。これにより、スラリー中のバ
インダ分が冷却収縮し始めてから暫くの間は、キャビテ
ィ1a内圧力は上記最大圧力に維持される。この間、圧
力センサ2により、キャビティ1a内圧力が検出され、
該検出圧力の出力信号が図示しないマイクロコンピュー
タに送られる。マイクロコンピュータには予め特定され
た上記最大圧力が基準値として入力されており、この最
大圧力と上記検出圧力とを比較演算する。この演算結果
に基づき、上記最大圧力に対する上記検出圧力の圧力降
下率が50%に達する前に、実際には該圧力降下率が2
0%の時に上記保圧を切った。なお、この保圧時間は9
0秒だった。これにより、キャビティ1a内で上記スラ
リーはゲル化固化して賦形体を得た。 (乾燥工程)得られた賦形体を脱型し、常温で12時間
放置して乾燥して、本実施例の無機物粉末成形体を得
た。
【0016】乾燥後、成形体を10℃/Hrで500℃
まで昇温させて脱脂をおこなった。次いで窒素雰囲気中
で1800℃で焼結してセラミックス焼結体とした。 (評価)上記実施例の方法により10個の無機物粉末成
形体を製造した結果、ヒケや内部割れが発生したものは
1つもなかった。
まで昇温させて脱脂をおこなった。次いで窒素雰囲気中
で1800℃で焼結してセラミックス焼結体とした。 (評価)上記実施例の方法により10個の無機物粉末成
形体を製造した結果、ヒケや内部割れが発生したものは
1つもなかった。
【0017】そして、上記賦形工程において、保圧を切
る時期を種々変更してそれぞれ10個の無機物粉末成形
体を製造し、そのヒケ欠陥及び内部割れ欠陥の発生確率
を調べた。その結果を表1に示す。なお、試料Cが上記
実施例の結果である。
る時期を種々変更してそれぞれ10個の無機物粉末成形
体を製造し、そのヒケ欠陥及び内部割れ欠陥の発生確率
を調べた。その結果を表1に示す。なお、試料Cが上記
実施例の結果である。
【0018】
【表1】 この結果、前記検出圧力が特定された最大圧力に到達し
た後該最大圧力から降下し始めてから、該最大圧力に対
する前記検出圧力の圧力降下率が50%に達するまでの
間に、保圧を切って賦形工程を終了すれば、ヒケや内部
割れ等の欠陥の発生を防止することができた。
た後該最大圧力から降下し始めてから、該最大圧力に対
する前記検出圧力の圧力降下率が50%に達するまでの
間に、保圧を切って賦形工程を終了すれば、ヒケや内部
割れ等の欠陥の発生を防止することができた。
【0019】
【発明の効果】以上詳述したように本発明方法では、賦
形工程中にキャビティ内圧力を検出し、この検出圧力と
予め特定された最大圧力(基準値)とを比較して、検出
圧力が最大圧力から降下し始めてから、最大圧力に対す
る検出圧力の圧力降下率が50%に達するまでの間に、
保圧を切って賦形工程を終了するので、各製品毎に保圧
時間を制御することができ、保圧過少に起因するヒケ等
の欠陥や保圧過大に起因する内部割れ等に欠陥を各製品
毎に確実に防止することができる。
形工程中にキャビティ内圧力を検出し、この検出圧力と
予め特定された最大圧力(基準値)とを比較して、検出
圧力が最大圧力から降下し始めてから、最大圧力に対す
る検出圧力の圧力降下率が50%に達するまでの間に、
保圧を切って賦形工程を終了するので、各製品毎に保圧
時間を制御することができ、保圧過少に起因するヒケ等
の欠陥や保圧過大に起因する内部割れ等に欠陥を各製品
毎に確実に防止することができる。
【図1】本実施例に用いる成形型を簡略的に示す断面図
である。
である。
【図2】賦形工程における圧力降下率と時間との関係を
示す線図である。
示す線図である。
1は成形型、1aはキャビティ、2は圧力センサであ
る。
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 無機物粉末、結合剤及び溶媒からなる混
合物を加熱してスラリーを得る混練工程と、 該スラリーを成形型のキャビティに注入する注入工程
と、 該キャビティに保圧を加えつつ、かつ該キャビティ内の
圧力を検出しつつ賦形体を得る賦形工程と、 該賦形体を脱型して乾燥する乾燥工程とからなる無機物
粉末成形体の製造方法であって、 前記検出圧力が特定された最大圧力に到達した後該最大
圧力から降下し始めてから、該最大圧力に対する前記検
出圧力の圧力降下率が50%に達するまでの間に、前記
保圧を切り、前記賦形工程を終了することを特徴とする
無機物粉末成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25367591A JPH0592405A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 無機物粉末成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25367591A JPH0592405A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 無機物粉末成形体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0592405A true JPH0592405A (ja) | 1993-04-16 |
Family
ID=17254605
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25367591A Pending JPH0592405A (ja) | 1991-10-01 | 1991-10-01 | 無機物粉末成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0592405A (ja) |
-
1991
- 1991-10-01 JP JP25367591A patent/JPH0592405A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2604592B2 (ja) | 金属、セラミック粉末等の成形方法及びそのための組成物 | |
Gilissen et al. | Gelcasting, a near net shape technique | |
US4011291A (en) | Apparatus and method of manufacture of articles containing controlled amounts of binder | |
EP0255577B1 (en) | Method of producing mold for slip casting | |
US4708838A (en) | Method for fabricating large cross section injection molded ceramic shapes | |
US20060211567A1 (en) | Method and slip for production of a moulded body from ceramic material ceramic moulded body and use of such a moulded body | |
JPH02172852A (ja) | セラミックスの製造方法 | |
JPH0592405A (ja) | 無機物粉末成形体の製造方法 | |
JPS62227603A (ja) | セラミツクス焼結体の製造方法及び該製造方法に用いるための成形型 | |
JPH0564803A (ja) | 無機物粉末成形体の製造方法 | |
JPS61101447A (ja) | セラミツクス成形体の製造方法 | |
JPH0663684A (ja) | 鋳造用セラミック中子の製造方法 | |
JPH0596523A (ja) | 無機物粉末成形体の乾燥方法 | |
JPH0723248B2 (ja) | セラミックス成形体の製造方法 | |
JPS61176439A (ja) | セラミツク中子の製造方法 | |
JPH02147202A (ja) | 非可塑性材料の成形方法 | |
JP3175455B2 (ja) | セラミックスの成形方法 | |
JPH05104508A (ja) | 無機物粉末成形体の製造方法 | |
JPH06191924A (ja) | セラミック成形用組成物 | |
JPS61158403A (ja) | セラミツク成形方法 | |
JPH04338503A (ja) | セラミックス成形用鋳込型 | |
US5514321A (en) | Reaction injection molding inorganics | |
CN112264582A (zh) | 一种陶瓷型铸造的制作方法 | |
JPH02172854A (ja) | セラミックス焼結体の製造方法 | |
JPH06227873A (ja) | セラミックス多孔体の製造方法 |