JPH0592102A - 有機酸または有機酸エステルの晶析方法 - Google Patents

有機酸または有機酸エステルの晶析方法

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JPH0592102A
JPH0592102A JP25178591A JP25178591A JPH0592102A JP H0592102 A JPH0592102 A JP H0592102A JP 25178591 A JP25178591 A JP 25178591A JP 25178591 A JP25178591 A JP 25178591A JP H0592102 A JPH0592102 A JP H0592102A
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acid
organic
acid ester
solution
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JP25178591A
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Akihiro Shishikura
昭弘 宍倉
Hideki Takahashi
秀樹 高橋
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 (イ)エネルギーを大量消費せず、省エネル
ギーである、(ロ)簡易な運転管理で均一な品質の製品
を得ることができる、(ハ)熱に不安定な有機酸または
有機酸エステルにも適用可能であるなどの利点を有する
有機酸または有機酸エステルの晶析方法を提供する。 【構成】 本発明の有機酸または有機酸エステルの晶析
方法は、粗有機酸または粗有機酸エステルを有機溶剤に
溶解してなる有機酸または有機酸エステルの有機溶剤溶
液を高圧ガスと混合することにより、有機酸または有機
酸エステルを晶析させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機酸または有機酸エス
テルの晶析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高純度有機酸または有機酸エステルの結
晶を得るための最もポピュラーな方法は、冷却晶析法で
ある。この冷却晶析法は、精製されるべき有機酸または
有機酸エステルを有機溶剤中に高温でその飽和溶解度ま
で溶解させた溶液を低温に冷却し、過飽和分の有機酸ま
たは有機酸エステルを高純度で晶析させるものである。
例えばクエン酸結晶を得る場合、溶剤として水を用い、
80℃で飽和溶解度までクエン酸を溶解させた溶液を冷
却し、過飽和分の高純度クエン酸を晶析させてクエン酸
結晶を得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上述の冷却晶析
法は、有機酸または有機酸エステルを高温で飽和溶解度
まで溶解し、次いで低温に冷却しなければならないの
で、大量のエネルギーを消費するという欠点がある。ま
た晶出した有機酸または有機酸エステル結晶の粒径や組
成などにバラツキが生じやすく、品質コントロールが難
しく、この品質コントロールを首尾よく行なうために
は、厳密な運転管理が必要であるという欠点があった。
さらに高温で処理することから、熱に不安定な有機酸ま
たは有機酸エステルには適用できないという欠点があっ
た。
【0004】従って本発明の目的は、従来の冷却晶析法
の欠点を解消し、(イ)エネルギーを大量消費せず、省
エネルギーである、(ロ)簡易な運転管理で均一な品質
の製品を得ることができる、(ハ)熱に不安定な有機酸
または有機酸エステルにも適用可能であるなどの利点を
有する有機酸または有機酸エステルの晶析方法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の有機酸または有機酸エステルの晶析方法は、粗有機
酸または粗有機酸エステルを有機溶剤に溶解してなる有
機酸または有機酸エステルの有機溶剤溶液を高圧ガスと
混合することにより、有機酸または有機酸エステルを晶
析させることを特徴とする。
【0006】以下、本発明を詳説する。本発明の有機酸
または有機酸エステルの晶析方法においては、粗有機酸
または粗有機酸エステルを有機溶剤に溶解することによ
り有機酸または有機酸エステルの有機溶剤溶液を予め調
製しておく。
【0007】用いられる粗有機酸としては、炭素数2〜
24程度のカルボン酸を主成分として含むものが挙げら
れる。カルボン酸の特に好ましいものはシュウ酸、酒石
酸、グリコール酸、マロン酸、2−ケトグルタル酸、オ
キザロ酢酸、リンゴ酸、クエン酸、マレイン酸、フマル
酸、コハク酸、アジピン酸、L−アスコルビン酸、安息
香酸、パラオキシ安息香酸、アントラニル酸、エリソル
ビン酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、デヒドロ酢酸、ニコチ
ン酸、葉酸、イタコン酸、コウジ酸、飽和及び不飽和脂
肪酸などである。
【0008】また、粗有機酸エステルとしては、上記の
炭素数2〜24程度のカルボン酸のアルコールエステル
や、L−アルコルビン酸ステアリン酸エステル、アルギ
ン酸プロピオグリコールエステル、脂肪酸グリセリンエ
ステルを主成分として含むものが挙げられる。ここでカ
ルボン酸のアルコールエステルにおけるアルコールとし
ては、炭素数1〜30のものが好ましい。
【0009】これらの有機酸または有機酸エステルは、
操作の簡便さから、0℃以上の融点を有するのが好まし
く、室温で固体であるのが特に好ましい。
【0010】粗有機酸または粗有機酸エステルは、合成
法または発酵法により得られたもののいずれをも用いる
ことができる。粗有機酸または粗有機酸エステルは、有
機溶剤に溶解するに先立ち、後述の高圧ガスによる晶析
を行なうに好適な純度まで精製するのが好ましい。好適
な純度は有機酸または有機酸エステルの種類により異な
るが、例えば95〜100重量%である。例えば合成法
で得られた粗有機酸または粗有機酸エステルの場合は、
合成原料、触媒、金属イオンなどを公知の分離手段によ
り除去することにより、また発酵法で得られた粗有機酸
または粗有機酸エステルの場合は、微生物菌体、発酵原
料(糖、澱粉、糖蜜など)、微生物由来不純物などを公
知の分離手段により除去することにより、粗有機酸また
は粗有機酸エステルが好適な純度まで精製される。
【0011】なお、粗有機酸または粗有機酸エステル
は、前記の製造方法および前記の精製方法に依存して、
固体、有機溶剤溶液または水溶液の形態で存在する。粗
有機酸または粗有機酸エステルが水溶液の形態で存在す
る場合、予め濃縮や乾燥を行なうのが好ましい。すなわ
ち、粗有機酸または粗有機酸エステルを有機溶剤に溶解
して得られた溶液中の水分量が少ない方が、後述の高圧
ガス処理時の効率が高く、ガスの混合量が少なくてす
み、低圧での処理が可能となる。また、組成や析出粒子
径のコントロールが容易になる等のメリットが生まれ
る。さらに、水分が有機溶剤に混合されると有機溶剤溶
液の粘度が増加し、析出粒子の速やかな分離が妨げられ
る場合が生じる。
【0012】この濃縮及び乾燥には、通常知られる如何
なる方法も使用可能であるが、減圧又は真空下での濃縮
及び乾燥方法を用いるのが好ましい。100℃を越える
温度での濃縮及び乾燥は、有機酸及び有機酸エステルが
不純物と副反応などを起こす可能性があるので望ましく
なく、40〜80℃程度の温度が好ましい。また、加熱
に対し不安定な物質の場合には凍結乾燥なども有効であ
る。粗有機酸または粗有機酸エステルの形態が固体又は
有機溶剤溶液の場合はあえて濃縮や乾燥の処理を施す必
要はない。
【0013】上述の粗有機酸または粗有機酸エステルを
有機溶剤に溶解するための温度は0〜40℃程度が好ま
しく、使用される有機溶剤としてはこの温度条件下で少
なくとも1%以上の有機酸又は有機酸エステルを溶解す
るものが望ましく、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール
類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジエ
チルエーテル、石油エーテル等のエーテル類、ベンゼン
等の芳香族炭化水素類、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類
の1種又は2種以上の使用が可能で、特に溶解力、抽出
後の留去のしやすさからメタノール、エタノール、アセ
トン、ベンゼン、ヘキサンが適している。有機溶剤に溶
解される有機酸または有機酸エステルの量(溶質濃度)
は1〜50重量%が好ましい。その理由は、1重量%未
満では、結晶析出量が少なく、一方50重量%を超える
と、溶液の粘度が上昇し、析出粒子の速やかな分離が妨
げられるからである。
【0014】また溶液中の水分濃度は0〜25重量%に
するのが好ましい。その理由は、25重量%を超える
と、有機酸または有機酸エステルの回収率が低下するか
らである。
【0015】また、この時、有機溶剤に不溶の不純物が
沈澱する場合があるが、その時は不純物の沈澱を常法に
より濾別して有機酸又は有機酸エステルを含む有機溶剤
溶液を得る。
【0016】本発明においては、上記のようにして得ら
れた有機酸または有機酸エステルの有機溶剤溶液を、高
圧ガスと混合し、有機溶剤の貧溶媒化現象を応用して高
純度の有機酸または有機酸エステルを晶析させる。
【0017】有機溶剤溶液と混合される高圧ガスとして
は、疎水性かつ低極性で、臨界圧力以下の高圧ガスが好
ましく、例えば二酸化炭素、窒素、エチレン、エタン、
プロパン、プロピレン、ブタン、N2 O(笑気ガス)、
フルオロメタン、クロロトリフルオロメタンなどが挙げ
られる。また、臨界点近傍の高圧ガスを用いてもよい。
【0018】有機溶剤溶液に上記疎水性かつ低極性で、
臨界圧力以下の高圧ガスを混合すると、有機溶剤溶液中
に高圧ガスが溶解することにより有機溶剤が貧溶媒化
し、その結果、有機溶剤溶液中から有機酸または有機酸
エステルが晶出する。
【0019】この場合は例えば混合槽で行うのが好まし
く、適当な混合条件として温度が−10〜50℃程度で
ある。また、圧力は臨界圧力以下の1〜100kg/cm2
G程度であり、通常超臨界流体抽出で使用するような1
00kg/cm2 Gを超える圧力は必要なく、有機酸または
有機酸エステルを晶析させるのに必要な量のガスを有機
溶剤溶液中に溶解させるに等しい圧力で十分である。例
えば、二酸化炭素の場合には、30℃で1〜60重量%
のガスを溶解するに足る圧力、即ち5〜70kg/cm2
をかければよい。
【0020】得られる結晶の粒子径は、有機溶剤溶液中
への高圧ガスの混合速度及び撹拌速度によって制御され
る。即ち、混合速度が速いと微細な結晶が得られ、撹拌
速度が速いと同様に微細な結晶が得られる。また、混合
速度及び撹拌速度が同じ条件下では溶質濃度が高い程、
粒子の成長が速く粒子径の大きな結晶が得られる。有機
溶剤溶液と高圧ガスの混合時間は数秒から90分程度で
十分な晶析を行うことが出来る。得られる結晶の粒子径
は、約5ミクロンから1ミリメートルの間で精密に制御
が可能である。
【0021】次に有機酸または有機酸エステルの結晶が
析出した混合物を濾過機又は静置槽に送り、ガス加圧下
で常法により濾過することにより又は3〜60分程度滞
留させて析出した結晶を沈澱させることにより、結晶を
回収する。分離された上澄み液およびガスは必要に応じ
てリサイクル使用される。
【0022】このようにして回収された高純度有機酸ま
たは有機酸エステルの結晶を大気圧に戻した後、常法に
より結晶に付着した有機溶剤の除去を目的とした乾燥操
作を行うことによって、本発明における目的物である高
純度有機酸または有機酸エステルの結晶を得ることが出
来る。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、下記のような利点が得
られる。 (1)基本的に有機酸または有機酸エステルの有機溶剤
溶液と高圧ガスとの混合工程のみからなり、大量のエネ
ルギーを消費せずに、簡易なプロセスで、簡単な運転管
理で高純度の有機酸または有機酸エステルの結晶を高収
率で得ることが出来る。 (2)使用された有機溶剤および高圧ガスは、基本的に
リサイクル利用されるので、産業廃棄物がない。 (3)処理時間が短く、連続処理が可能なため、設備の
小型化が可能である。 (4)過飽和条件を必要としないため、コストダウンが
可能である。 (5)高圧ガス処理が比較的低温かつ酸素の存在しない
雰囲気で行われるので、有機酸または有機酸エステルが
副反応を起こすことがなく、熱に不安定な物質まで応用
が可能である。 (6)超微粒子から大結晶まで粒径のコントロールが可
能で、それらの結晶を均一な品質で得ることが可能であ
る。
【0024】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに説明する。 実施例−1 常法により発酵生産したクエン酸を水酸化カルシウムに
より中和し、次いで70%硫酸を添加し、クエン酸を遊
離した後、濃縮、冷却を行なって得た純度96.8%の
粗クエン酸100gを1000gのアセトンに溶解して
溶質濃度9.1wt%、水分濃度0.53wt%の溶液を
得、これに30℃、45kg/cm2 Gの条件で二酸化炭素
を混合した。次いでこの混合液を1、5、30分間のフ
ロキュレーションを行ないながら析出した結晶を成長さ
せ、結晶を速やかに濾別して回収し、80℃の乾燥窒素
気流下で乾燥した。得られた結晶の純度及び性状、平均
粒度分布を表1に示した。
【0025】
【表1】
【0026】実施例−2 常法により発酵生産したクエン酸培養液をそのまま70
℃でエバポレーターを用いて水分濃度を12.4wt%と
した濃縮物101.2gにアセトン1000gを添加
し、クエン酸を30分間撹拌抽出した。調製されたクエ
ン酸アセトン溶液に30℃、20kg/cm2 Gの条件で二
酸化炭素を混合し、先ず不純物を析出分離して粗クエン
酸アセトン溶液を調製した。調製された粗クエン酸アセ
トン溶液は淡褐色でクエン酸を7.45wt%溶解してい
た。溶質濃度は8.2wt%、水分濃度1.15wt%であ
り、クエン酸の純度は89.1wt%であった。次いでこ
の溶液を原料とし、二酸化炭素を30℃、30kg/cm2
Gの条件で混合し、3分間フロキュレーションを行ない
ながら析出した結晶を成長させ、その後、さらに同様に
35、40、45kg/cm2 Gと3分置きに段階的に圧力
を上昇させ、結晶の平均粒度の変化を測定した。得られ
た結晶は速やかに濾別して回収し、80℃の乾燥窒素気
流下で乾燥した。得られた結晶の純度及び性状、平均粒
度分布、回収率を表2に示した。
【0027】
【表2】
【0028】比較例−1 表2に示された実施例−2の結果と比較するため、従来
技術の冷却晶析法で実験を行った。まず、実施例2にお
いて原料として用いた粗クエン酸アセトン溶液を80℃
でエバポレーターを用いて濃縮し、飽和溶解状態とした
後、4℃及び30℃に冷却して晶析操作を行った。得ら
れたクエン酸の結晶純度はそれぞれ99.6wt%、9
9.7wt%と実施例2と同等であったが、処理時間がバ
ッチ処理で3〜15時間と、実施例2に較べて5〜30
倍程度長く、さらに結晶の粒子径の制御は不可能であ
り、50ミクロンから5mm程度の極めて不均一なもので
あった。しかもこれら粒子が会合したような付着物とし
て得られた。回収率は1バッチ当たり75wt%が最高値
であった。
【0029】実施例−3 文献値から得たイタコン酸の発酵液組成にもとづき、イ
タコン酸197g、グルコース2g、硫酸アンモニウム
7g、硫酸マグネシウム3g、コーンスティープリカー
5g、水5000gを混合し、イタコン酸モデル発酵液
を調製した。このモデル発酵液を文献に従い1/13の
体積までエバポレーターを用いて濃縮し、析出してきた
粗イタコン酸172gを回収した。この粗イタコン酸の
純度は97.3%であった。この粗イタコン酸50gを
アセトン1000gに溶解して得た、溶質濃度4.76
wt%、水分濃度0.12wt%の溶液を原料とし、これ
に、30℃、49kg/cm2 Gの条件で二酸化炭素を混合
し、20分間フロキュレーションを行ないながら析出し
た結晶を成長させ、その後、結晶を速やかに濾別して回
収し、80℃の乾燥窒素気流下で乾燥した。得られたイ
タコン酸は、0.1〜0.4mmの粒度を主体とした白色
粉末で、純度は99.6wt%、回収率は92.8wt%で
あった。
【0030】実施例−4 古くから化粧品として利用されている美白効果を示すコ
ウジ酸のモデル発酵液を文献値にもとづいて調製した。
すなわちコウジ酸50g、グルコース0.2g、カツオ
エキス0.4gを1000gの水に溶解したものをモデ
ル発酵液とした。この溶液を凍結乾燥し、水分を除去し
た後、エタノール250gに溶解した。この時、不純物
が析出したので、濾別して粗コウジ酸溶液とした。この
溶液の組成はコウジ酸16.6wt%、グルコース0.0
7wt%、水0.3wt%、エタノール83.0wt%であっ
た。したがって、コウジ酸純度としては99.6wt%で
ある。この溶液を20℃、45kg/cm2 Gの条件で二酸
化炭素と混合し、15分間フロキュレーションを行ない
ながら析出した結晶を成長させた。その後、結晶を速や
かに濾別して回収し、80℃の乾燥窒素気流下で乾燥し
た。得られたコウジ酸は、0.2〜0.5mmの粒度を主
体とした白色粉末で、純度は99.6wt%、回収率は9
2.3wt%であった。また、上記の粗コウジ酸エタノー
ル溶液を25℃、55kg/cm2 Gの条件下で二酸化炭素
と速やかに混合し、3分間のフロキュレーションの後
に、結晶を速やかに濾別して回収し、80℃の乾燥窒素
気流下で乾燥し得た結晶は、0.01〜0.03mmの粒
度を主体とした白色針状の結晶であり、化粧品等に適し
た微粉末であった。
【0031】実施例−5 実験室的に常法によりトルエンを重クロム酸で酸化し、
反応終了後、反応液を冷却して純度92.6%の粗安息
香酸結晶を得た。この粗安息香酸結晶100gを300
gのメタノールに溶解して、溶質濃度24.7wt%、水
分濃度0.27wt%の溶液とした。この溶液を20℃、
58kg/cm2Gの条件下で二酸化炭素と混合し、18分
間のフロキュレーションを行ないながら析出した結晶を
成長させ、その後、結晶を速やかに濾別して回収し60
℃の乾燥窒素気流下で乾燥した。得られた安息香酸は、
0.05〜0.1mmの粒度を主体(65.4wt%)とし
た無色の葉状結晶で純度は97.4wt%であった。安息
香酸の回収率は83.6wt%であった。
【0032】実施例−6 実験室的にL−アルコルビン酸ステアリン酸エステルを
合成し、反応終了後、中和して冷水及びエーテルを加
え、未反応のL−アスコルビン酸を除くと同時にL−ア
スコルビン酸ステアリン酸エステルを抽出した。このエ
ーテル抽出液から溶媒を留去して、淡黄色の固形分を得
た。この粗L−アスコルビン酸ステアリン酸エステル5
0g(純度93.6wt%)をエタノール500gに加温
しながら溶解し、溶質濃度9.1wt%、水分濃度0.1
7wt%の溶液とした。この溶液を、15℃で60kg/cm
2 Gの条件下で二酸化炭素と混合し、30分間のフロキ
ュレーションを行いながら析出した結晶を成長させ、析
出してきた結晶の分画を行った。析出してきた析出物の
組成を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】得られたL−アスコルビン酸ステアリン酸
エステルは0.01〜0.03mmの粒度主体とした白色
粉末で、着色は無かった。L−アスコルビン酸ステアリ
ン酸エステルの回収率は、69.0wt%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 63/06 8930−4H 67/52 8018−4H C07D 307/62 7729−4C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗有機酸または粗有機酸エステルを有機
    溶剤に溶解してなる有機酸または有機酸エステル溶液を
    高圧ガスと混合することにより、有機酸または有機酸エ
    ステルを晶析させることを特徴とする有機酸または有機
    酸エステルの晶析方法。
  2. 【請求項2】 粗有機酸または粗有機酸エステル中の有
    機酸または有機酸エルテルの純度が95〜100重量%
    である、請求項1に記載の方法。
JP25178591A 1991-09-30 1991-09-30 有機酸または有機酸エステルの晶析方法 Withdrawn JPH0592102A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0644180A1 (en) * 1993-09-21 1995-03-22 Showa Denko Kabushiki Kaisha Process for purifying polar vinyl compounds
WO2003064366A1 (fr) * 2002-01-29 2003-08-07 Asahi Kasei Chemicals Corporation Procede de production de cristaux d'acide glycolique de purete elevee
JP2004050147A (ja) * 2002-07-24 2004-02-19 Satake Chemical Equipment Mfg Ltd 晶析装置の結晶粒度制御装置

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